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ジョン・前書き
最終選考発表
グッドデザイソ大賞
BCCKS賞
デザインのひきだし賞
サノウラボプラス賞
ギンザ・グラフィック・ギャラリー賞
エーでいいし賞
ティーでいいし賞
二次選考通過作品
一次選考通過作品
あとがき
みなさまお待たせしマシューカーター、三回目を迎えた「グッドデザイソ」も、全投稿作品996点から一次選考300点を経て、二次選考の45作品、そして最終選考の11作品を発表しました。
年々、既出を避けながら新作を投稿しなければならないといいつつも、まだまだ王道なネタは掘れば出てくるようで、そういった安定感のある作品が最終的に残ってきたことは大変うれしいことです。時事ネタや流行語ももちろん入ってくるべきだし、勢いや破壊力も相当あるのですが、結果的に普遍的なものを選んできたことに気付かされます。それと同時に、このグッドデザイソの仕組みやダジャレの仕組みに果敢に挑んできた作品も見逃せませんでした。そのへんについては追って記載していきたいと思いますが、ひとまず現時点では、最終選考に選ばれた優秀作品たちをとっとと御披露目します。見て長体! #グッドデザイソ
デザイン関連ダジャレコンテスト。デザインに関わるダジャレを「#グッドデザイソ」のハッシュタグと共にtwitterに投稿することにより応募が完了します。誰でも応募することができます。今回は2013年10月1日から31日の一ヶ月間、募集を行いました。
過去の作品は『グッドデザイソ2011』『グッドデザイソ2012』や、過去作品一覧ページに掲載されています。
年末に「グッドデザイソ大賞」ほか各賞の発表があり、3月10日〜28日まで「グッドデザイソ・エキシビション2014」として受賞イベントが開催されます。詳細は公式ページにて。
みなさん、応募して長体! #グッドデザイソ
2013年大晦日に発表された受賞作11点です。
ここではそのダジャレをポスター化して掲載し、そのダジャレの受賞理由と共に、ポスター化のいきさつもコメントとして加えています。
【評】
スムーズな表面に適度な厚みと硬さの紙、デザインにそれほど詳しくなくとも画用紙と模造紙と同様に、このケント紙くらいは耳にしたことがあるはず。そんな一般名詞として知られているケント紙の、言い方を完全に定義づけたのが本作品。ケント紙の汎用性や使い勝手は、もはやポピュラーミュージックで言えばメガヒット、あるいは殿堂入りといっても過言ではないほど。にもかかわらず、奢ることなく「です」と丁寧にですます調で語尾をキメるあたりが長い間広く使われ続ける秘訣かもしれません。
当コンテストの最終選考の発表は大晦日の夜。テレビでは紅白を音量ゼロでつけながらキーボード連打していたわけですが、脳内はこの曲(MC Hammer「ケント紙です」)がヘビロテしておりました。そして見事に大トリをゲット、グッドデザイソ大賞となったのです。
【ポスター化にあたって】
MC Hammerの「U Can't Touch This」のジャケットをモチーフに、ダジャレを配置したのが当ポスターです。さまざまなウェイトのHelveticaが使われているオリジナルに対し、こちらは新ゴのノーマルからコンデンスのウェイト違いを用いることで応えました。
会場に展示されているポスターは通常は上質紙ですが、本作のみ「ケント紙です」。
【評(by BCCKS)】
「ノンブルのように正確に勘定すること」というあたらしい解釈が生まれそうな、次から言葉にするときに言い間違えそうな、そんな堂々とした語感がまずすばらしい。そして、「ノンブル」「勘定」という正確さを意味する二つの言葉をならべて「どんぶり感」を加速させているところにもグッときます。さらに、世界最初のノンブルはもちろん『グーテンベルグ聖書』で、この本、当初はノンブルがふれらておらず、「ナンバブル」の語源通りあとから勘定してノンブルを振ったんだそうで、「勘定してナンバリングする」という本の起源にも触れられています。ダメオシは、BCCKSに限らず、電子書籍ノンブルは「%表記」が少なくなく、「%の小数点表記は見にくい」という理由から、100頁を超える本は正確にナンバリングできていない「電子書籍ノンブルどんぶり勘定問題」にも言及しているのでした。グーテンベルグから電子書籍まで、BCCKS賞を贈らざるを得ないおみごとな作品に、ドンブリでカンパイ!
【ポスター化にあたって】
今回の受賞作の中でもっとも難しかったのが「ノンブル勘定」のグラフィック化でした。しかしBCCKSによる選評が実に見事で素晴しいものであったため、そこに書かれている「電子書籍ノンブルどんぶり勘定問題」を実践してみるのが良いであろうという結論に達し、実際に『ノンブル勘定』というブックを作りました。実際に体験いただくのが良いかと思います。そしてそのブックのキャプチャが、当ポスターとなっています。
紙とウェブを行き来することで体験できる当作品は、実にBCCKS賞らしいと言えるのではないでしょうか。
【評(by デザインのひきだし編集部)】
ちょっと想像してみてください。ノドから天が出るほど欲しい様子を。
(想像する時間・1分)
本がクニャっと曲がって、天部分がノド部分からぎゅにゅーっと出てる様が思い浮かんだんではないでしょうか。え、そんなこと思わない。あ、そうですか……。私は本と紙と印刷に熱中するあまり、思わずこの一文を見たときに、そんな様子が頭いっぱいに広がってしまいました。天(本の上部分)がノド(本の綴じてある方)から出る。あんな曲げにくい紙の束がグニャッと曲がって本の背の方に突き抜けてくるほどの情熱、熱量で欲しいものがある。すばらしい。そんな熱いこの作品に、デザインと紙とインキと印刷を愛する『デザインのひきだし』賞を、ぜひ差し上げたいと思います(「天」アンカットの『印刷・加工DIYブック』と「ノド」ががばっと良く開く『デザインのひきだし21』の2冊セット)。欲しくなくてももらってください。
【ポスター化にあたって】
ところどころに小さく見える数字は、ノンブルです。実はこのポスターは16の面付けされた状態を表わしており、会場では「天」にあたる部分が折られて「ノド」から出ている作りになっています。会場でのみ体験いただける半立体的ポスターです。
「ノドから天がでるほど欲しい。」のコピーから、かつての西武百貨店の「ほしいものが、ほしいわ。」の広告を思い出し、そこで使われたものと同じ書体であるナウMUを、ここでも使用することにしました。
【評(by サノウラボプラス)】
予算が少ないお客様。どうしても実現したいクリエイティブ。その狭間で託す望み。
全てを否定する強烈なダジャレですね。
元ネタである小島よしおのギャグのなげやりな音階がかけあわさる事により
さらに絶望感が増す仕上がりがとてもいいです。
思わずポーズすらとってしまいそうです。笑えないけど・・・。
【ポスター化にあたって】
A2ポスターを半分にするとA3、その半分はA4……。と、黄金比によってどんどん小さな判型を取ることのできる仕組みを利用し「そんなの判型ねえ」の言葉が無限ループしていくかのようなレイアウトとなっています。
【評(by ギンザ・グラフィック・ギャラリー)】
光朝先生!
ときに、いえ、誰に対しても常に厳しく、先生とご一緒する時間は、緊張感に満ちていました。その切れ長の眼から放たれる、朝日のように淀みのない一筋の光に恐れ慄き震えあがり、言いたいことも言えぬうちに、あちらの世界へと旅立たれてしまわれました。
一光先生から教えられたことは数知れず。今のgggが在るのも、そして私たちスタッフが今日在るのも、ひとえに先生のご尽力と、厳しさのウラにこっそり隠し持った優しさと、デザインに対する大きな愛があってこそです。
ご逝去からすでに10年以上が経ってしまいましたが、この場をお借りして、ようやくお伝えすることができます。
光朝先生、ありがとうございました!
gggスタッフ一同
......
映えある第1回目のggg賞に、これほど相応しい作品があるでしょうか。
一光さんもきっとお空の上から「*こら、鉄也、なんばチヒョルト!」とか言いながら、笑ってすべてを受け容れてくださっていることと思います。
注 *「*こら、鉄也、なんばチヒョルト!」 も授賞候補にあがっていましたが、主催者作品であったため除外いたしました。
【ポスター化にあたって】
もちろんここは田中一光デザインの書体「光朝」を使います。真ん中に堂々と組みました。その横に余白を気遣いながら添えた欧文は、「光朝」の設計の元となったBODONIです。
【評】
転ばねえ赤はただの赤だ、といわれるほど赤色の印刷は難しいもの。そこを男気あふれる色指定で一点狙いうちしたこの作品。千切られたカラーチップに書かれたナンバーDIC-N-719は、DICカラーシステム・日本の伝統色より「紅色」。
言葉の韻や語呂、あるいは文字の誤植的アプローチのダジャレ作品が多い当コンテストですが、ひとりひとり違った感覚や印象でしか表現できなかった「色」に対し、それを共有できる仕組みとして生まれた色指定のシステムを引用し、絶対値を提示することでダジャレの共有化を図ろうという新しい試みは、高い評価に値します。
【ポスター化にあたって】
当コンテストのダジャレ作品をポスターに仕立てる際には、モノクロで仕上げることが一つの条件となっています(安いから)。なので色を扱った本作品、実際に会場で展示されているものはDIC日本の伝統色のカラーチップを貼り、色指定を施した仕上りとなっています。「の豚」の書体は、元ネタのタイトルにも使われていた「ナウMU」、欧文にはClarendonを使用しています。
【評】
買い物しようと町まで出かけたところ、うっかり財布を忘れてしまった! そんなことすら、てへぺろ感覚で愉快に思えてくる日々は、みんなの笑顔も絶えず、お日さますら笑っているように見える。そんな中、向う先はいつもの勤務先、輪転機の鳴り響く印刷所だった……。
誰もが知っている国民的なアニメ長寿番組も、もとは輪転機によって刷られた新聞の四コマ漫画連載からはじまりました。本作品は、そんなアニメの主題歌のフレーズを利用し、もちろん導入部は何の変哲もないまま最後の最後でガクっとオチる、コメディの王道のような、笑いの模範作品のような、四コマ漫画的手法をうまく取り入れた見事な出来栄えの作品です。あのエンディングテーマの最後に出てくる家のシーンのように、印刷所へとギュウギュウに、だけどゴキゲンな動きで吸い込まれていく様子が思い浮かばれて、そのギャップ感に心をうたれます。ンガッンッグッ。
【ポスター化にあたって】
輪転機といえば思い出されるのがやはり新聞。ということで毎日新聞明朝を用いて、新聞本文のようなレイアウトで作成しました。短かいフレーズの中にスペースと波ダッシュの入った文章を、字切れのよいところで改行をしていったところがポイントです。
【評】
すんなりと口ずさめる語呂がいいです。完全なるモアレではなくて、ちょっとモアレかけてる刷り物。「モアレ注意」としたところでどっちに転ぶか分からない。シャープにするとモアレるし、モアレ回避でボケるのもイヤだ……。ならばこのモアレかけの状態のままがむしろ良かったりして。ラジオで言えばノイズ混じりといったところでしょうか。そんな印刷のわずかなエラーもしっかりと味わうことができるような、本当の幸せ教えてよ、という気持ちです。
なお同じ作者の「必ず最後にYは100」もなかなかの佳作で、本作と甲乙つけがたかったのですが、今年はY100を使用した作品は「ヘアとY100とラシャ紙」や、昨年の「幸せの黄色い版ズレ」などに見受けられたこともあり、比較的レアにもかかわらずそれを感じさせることのないメジャー感を備えた作品に仕上げた本作を選出いたしました。
【ポスター化にあたって】
モアレかけている状態であってモアレではない。そんなグラフィックを探していたところ、今回の「グッドデザイソ・エキシビション2013–14」の告知ビジュアルにも大々的に採用した「ボカッシイG」こそが、実にモアレかけた書体であると実感し、和文フォントとして採用しました。
欧文には、その名もズバリ「Moire」というフォントを発見。さっそく使うことにしました。
【評】
高級洋紙を製造・販売している世界的メーカー、アルジョウィギンス。たとえばそこで取り扱われている「コンケラー」は世界じゅうでレターヘッドとしても使われるようなそれは上質な、高級なものです。手にずしりと重みを感じさせる万年筆で書くのにふさわしい。
我が日本にも、そんな「雅」を感じさせるような時代がありました。そう、貴族の時代。平安のころでしょうか。はて、年代はいつだったか……。そこで口に出てくるのは「アルジョウィギンス平安京」の言葉に他なりません。かつて歴史の授業で年号を覚えるための語呂合わせは、そもそも口なじみの良いもの。そこに自然と馴染むこのフレーズは遠い年代を超えて現代に息衝き、また西洋と和の融合をも、実現させたのです。
【評】
ご存知ビックカメラのCMソングに合わせた大作。今回は大量にダジャレをブチ込むセット作品がいくつかありました(「ザ・グリフターズ…」や「盗んだパイカで測り出す…」)が、その中でも本作はネタをタイプデザイナーに絞ったところが強度を持ちました。次々と繰り出される波状攻撃にはビックCMのメロディとともにヤラれました。そして特筆すべきは、二次選考の解説ページの為にタイプデザイナー達について調べていた際に、Sumner StoneのStone書体についての複雑でややこしい歴史を発見することとなり、まさに「ふしぎなふしぎな」事態となったという点です。そういった意味でも元ネタソングとタイプデザイナー名の組み合わせは運命すら感じます。最後の最後でBig Caslonと書体名で落とされたところは多少惜しくもあるけれども、以下の定番の祝辞がそれをを補完することになるでしょう。どうもおめでとうございマシューカーター(←Big Caslonのタイプデザイナー)!
【ポスター化にあたって】
各タイプデザイナー名は、各自のデザインした書体で記されています。Bruno MaagはAktiv Grotesk Bold、Seb LesterはSoho Gothic、TwomblyはAdobe Caslon Pro SemiBold、Sumner StoneはStone Sans SemiBoldというように。Big CaslonはMediumで。
なお和文に関しては、その欧文に似合った形の書体を選んでおり、いわゆる従属欧文の逆の従属和文的な扱いをしています。Aktiv GroteskにはMB101を、Soho GothicにはAXISフォント、Adobe Caslon Proには黎ミンY10Bです。特筆すべきはStone Sansに合わせたTBゴシックで、コンデンスド使用すべきC6を95%長体にとどめることで太めの縦画を求めることができました。Big Caslonのコントラストに合ったのは秀英体でなく築地初号でした。
【評】
素材の特徴を活かして、シンプルかつ透明感のある――そんなデザインをしたいと思ったことはありますか? あるいはそんなダジャレを作ってみたいと思ったことは。ダジャレにおいてもっとも美しくその素材が引き立つのは、過剰な文脈や強引なこじつけを施すことなく、できるだけシンプルにそのものを提示してみせることではないでしょうか。そんなことを本作品は思い知らせてくれます。あらかじめ漢字で書かれたそれを、よりシンプルにひらがな表記することによってその言葉は透明感を持ち、またそのやさしいひらがなのフォルムがじつに愛おしく思えてくるのです。
……そういうこの選評も、過剰になるのはやはり控えたいところ。そこまでいって委員会、とならなるのがオチですから。
【ポスター化にあたって】
強い黒を用いず、やさしいグレートーンで全体を整えています。真ん中に置かれた「胸」のロゴは、元ネタとなったテレビ番組のロゴをモチーフとしていますが、もちろんこれもクリスタル感あふれる仕上げを施しています。
2013年12月
二次選考通過作品に関しては、ダジャレに使用されているデザイン用語の解説を記載しています。50音順に掲載していますので、デザイン用語辞典としてもお使いいただけます。
@growing_beans 2013/10/05 3:17
【赤かぶり】 あかかぶり:デジタルカメラなどで撮影をした画像が全体的に赤っぽい色味になること。ホワイトバランスを通常の太陽光に設定した状態で、夕陽や白熱灯といった光源の元での撮影時などにおこる。
@inthehouse 2013/10/15 1:59
【Arjowiggins】 あるじょうぃぎんす:フランスに本社を持つ製紙会社グループ。コンケラー、アルシュエキスプレシオ、リーブなどのブランドペーパーは、アルジョウィギンズ・ファインペーパー社(英国)が製造とマーケティング活動をおこなっている。
▼参考リンク:http://www.arjowiggins.com/
@quino_chin_sub 2013/10/01 12:12
【イラレ】 いられ:Adobe Illustratorの略称。
▼参考リンク:Adobe Illustrator CC
@muroicci 2013/10/27 0:49
【.woff】 うぉふ、うぉっふ、うぉーふ等:Web Open Font Formatの略称。Webページでの表示用に開発されたフォントのファイル形式の一つ。
@hanamura 2013/10/06 19:20
【L判】 えるばん:写真での日本における標準的なプリントサイズ。
8.9mm×12.7mm。
@ishib 2013/08/15 15:14
【A9】 えーきゅう:A9サイズ。37×52mm。
【刷版】 さっぱん:平面印刷において実際に印刷機に取り付けて使用する平版。
【合紙】 ごうし:2枚以上の紙を貼り合わせて厚みや強度をもたせた紙。
@ishib 2013/10/29 2:54
【勘亭流】 かんていりゅう:江戸文字の一つ、芝居文字の通称で歌舞伎の看板や番付などに用いられる書体。江戸中村座の看板を書いた岡崎屋勘六の号、勘亭に由来する。
▼参考リンク:勘亭流 | フォント製品 | 株式会社モリサワ
@o8l8o 2013/10/12 1:45
【« »】 ぎゅめ:Guillemets。主にフランス語で使われる引用符。二重山括弧引用記号ともいう。
@RumAndRock 2013/10/10 2:04
【ギャラモン】 ぎゃらもん:ラテン文字のセリフ体の書体でオールド・スタイル・セリフの代表格。16世紀のフランス人の活字鋳造業者、クロード・ギャラモン (Claude Garamond) が製造した活字が発端で、その後各地の活字鋳造所で “Garamond” と名づけられた活字が製作された。いまでもいくつかのファウンダリから“Garamond”フォントがリリースされている。
@kikuch 2013/10/31 20:09
【クロスハッチング】 くろすはっちんぐ:鉛筆デッサンなどにおいて、短い線をいくつも連ね、また交差するように重ねて濃淡を出すことをいう。
@toumin_boy 2013/10/31 9:13
【グリフ】 ぐりふ:もともとは「絵文字」の意味。コンピュータ書体においては文字の実際のイメージをいう。
【字割り】 じわり:見出しや柱の文字間隔をあけること。
【丁付け】 ちょうづけ:書物や印刷物に頁数をつけること。あるいは一枚の印刷可能範囲内に複数の印刷素材を配置すること。
【寒冷紗】 かんれいしゃ:製本の際に、本の表紙や背を補強するために用いられる麻や綿を平織りした布。
【色ムラ】 いろむら印刷や画面表示において、色の濃淡が異なり不均一になっている様子。:
【中マド】 中マド:Illustratorのパスファインダーで、前面オブジェクトのエリアで重なり合う背面の形状を、塗りが適用された領域は穴あきに、また塗りが適用されていない部分は塗りに変更する操作。
【合字】 ごうじ:複数の文字を結合した文字のこと。リガチャ。
【赤字】 あかじ:校正で書き入れた文字や記号など。赤インクなどを用いたことからこう呼ばれる。
@kutsugawa 2013/10/06 20:53
【ケント紙】 けんとし:図画用紙の中でも、表面が硬く平らで滑らかな紙。製図やデザイン用として使われることが多い。
@toumin_boy 2013/10/24 10:43
【原紙】 げんし:製紙工場ででき上がったままの大きさの紙。全紙ともいう。
@yukiakari 2013/10/28 0:38
【ゲラ】 げら:校正刷り。印刷所で組み終わった活字の版を入れる底の浅い木製の盆をゲラと呼んでいたことから。
@_chr 2013/10/31 2:29
【校閲】 こうえつ:元原稿との字句の違いを訂正する「校正」に加えて、元原稿に書かれた内容についての不備や事実関係についても調べ、検討・訂正すること。
@tsudajunko 2013/10/09 12:50
【サンカード】 さんかーど:黄味系の落ち着いた白さをもつ代表的なカード紙。雑誌表紙、高級書籍、絵本本文、商業印刷物、ポストカードなどに使われる。
@nabetanne 2013/10/28 15:43
【CTP】 しーてぃーぴー:コンピューター・トゥ・プレート(Computer To Plate)の略。印刷製版行程において、組版用コンピューターのデータから直接印刷版を出力する行程。
@mashcosan 2013/10/30 13:26
【秀英体】 しゅうえいたい:大日本印刷株式会社が、その前身である秀英舎の活字書体を100年以上にわたって引継ぎ、開発を行ってきた書体。2007年より「平成の大改刻」と称してデジタル化に取り組む。その様子は『一〇〇年目の書体づくり 「秀英体平成の大改刻」の記録』に詳しい。
▼参考リンク:秀英体 | DNP 大日本印刷株式会社
@Yumit_419 2013/10/02 12:42
【書】 しょ:書かれた文字や文、書き物のこと。または文字を素材とした造形芸術である書道のこと。書家のあいだでは「書」という。
@ishib 2013/10/29 2:44
【ダブルトーン】 だぶるとーん:1種類のモノクロ階調原稿から、スクリーン角度を変えた2種類の製版フィルムを作成し、異なる2色のインキを刷り重ねること。
@yumibers 2013/10/02 23:55
【ダガー】 だがー:短剣符。もともとローマ・カトリック教会の典礼書において、聖歌の楽譜の中の小休止を示すのに用いられたのが起源であると言われる。
@s____u 2013/10/18 22:33
【T目】 たてめ:紙の長辺の方向に平行に繊維が流れている紙を縦目(T目・タテ目)の紙という。
@GENGO_ 2013/10/24 9:41
【DIC】 ディーアイシー:「DICカラーガイド」カラーチップによる色指定は主に日本を中心として特色の色指定に使われる。DIC-N-719は「日本の伝統色」に収録されてる。紅色。
▼参考リンク:DIC-N719「紅色」
@miiiyan 2013/10/31 23:42
【デザインのひきだし】 でざいんのひきだし:デザイン・印刷・紙・加工の情報誌。年に3回発行。実験や実践を過剰なまでに体現した造本には毎回絶賛と驚愕の声があがる。
▼参考リンク:「デザインのひきだし」(グラフィック社)
@oooo_kkkk 2013/10/02 13:50
【トムソン】 とむそん:紙の抜き加工・押し加工のひとつ。カットする形に曲げた刃(トムソン刃)をベニヤ板などに埋め込み、その型を押し付けることで型抜きをする。
@takawo 2013/10/05 13:34
【吉岡徳仁】 よしおかとくじん:1967年生まれ。2000年吉岡徳仁デザイン事務所設立。アート、デザイン、建築など幅広い領域において自由な着想と実験的なクリエイションから生まれる作品は、国内外で高く評価されている。(公式サイトプロフィールより)
▼参考サイト:TOKUJIN YOSHIOKA
@quino_chin_sub 2013/10/10 15:49
【ノンブル】 のんぶる:本のページ番号のこと。フランス語で数を意味する「nombre」が語源。
@nabetanne 2013/10/02 0:26
【判型】 はんけい:本の仕上りサイズ。辺(タテとヨコ)の長さのこと。A4判、B5判などと呼ぶ。
@omurot 2013/10/07 0:52
【半光沢】 はんこうたく:印刷用紙などで、光沢紙よりもやや光の反射を抑えることで落ちついた色再現性を持たせたもの。主に写真の印刷などに使われる。
@quino_chin_sub 2013/10/02 7:42
【非塗工紙】 ひとこうし:紙の表面に塗工処理を施していないもの。上質紙・中質紙・更紙など。塗工していないため表面の平滑度が低く、塗工紙と比べるとインクが沈むため色再現には向いていないが、光の反射が低いので書籍など文章を読ませるのに印刷物に向いている。
@nuhsikasas 2013/10/02 10:21
【B判】 びーばん:JIS(日本工業規格)による紙の規格寸法の一系列。江戸時代の公用紙である美濃紙をもとに定めた美濃判に由来する。B0(B倍)の面積は1.5平方メートル。短辺と長辺が1:√2の比率になっており、B0サイズの長辺を半分にカットしたサイズをB1(B全)、その長辺を半分にカットしたサイズをB2……というふうに展開していく。
@hanamura 2013/10/09 0:40
【foundry】 ふぁうんどり:もともとは鋳造場、鋳物工場のことを指す。かつて活字が鋳造により作られていたころはタイプ・ファウンドリと呼ばれていたことから、現代におけるフォントの制作・配布・販売などをしている会社も同様にこう呼ぶ。
@gex_fz_SUPER 2013/10/01 12:12
【フォトショ】 ふぉとしょ:Adobe Photoshopの略称。
@mashcosan 2013/10/10 9:35
【Bruno Maag】 ブルーノ・マーグ:英国に本社を持つフォント・ファウンドリ、Dalton Maag社のクリエイティブディレクター。 Aktiv Groteskなどの書体のデザインも手がける。
【Seb Lester】 セブ・レスター:Sebastian Lester。Monotype Imaging社で働いた後、カリグラフィ・スキルを使用したタイプデザインやイラストなども手がける。
【Twombly】 トォンブリー:Carol Twombly。アメリカのカリグラファーで元タイプデザイナー。AdobeでAdobe Caslon Pro®やTrajan Pro®などのデザインをした。1984年開催の第1回モリサワ・タイプフェイスコンテスト欧文部門金賞受賞。
【Sumner Stone】サムナー・ストーン:アメリカのタイプデザイナーでグラフィックアーティスト。ITC Stoneなど一連のStone書体のデザインを手がけた。90年にStone Type Foundryを設立。
【Big Caslon】ビッグ・カスロン:William CaslonによってデザインされたCaslonを元に1994年にMatthew Carterがディスプレイ書体としてデザインし直した。
@mashcosan 2013/10/03 7:17
【本機校正】 ほんきこうせい:実際の印刷機、インキ、用紙を使用して、校正刷りを行うこと。特色や特殊紙、色調の再現が重要な印刷物においては必要な工程。なかでも量産する印刷機で刷る校正を実機校正という。
@Tosche_J 2013/10/28 0:45
【ボカッシイ】 ぼかっしぃ:1984年の第7回石井賞創作タイプフェィス・コンテストで第1位となった書体を元に作られた書体が「ボカッシイG」。「ボカッシィ」と表記されがちだが「ボカッシイ」が正しい。「イ」はデザイナー今田欣一氏の「イ」から付けられた。
▼参考リンク:[文字の厨房] 第14回 ボカッシイ: 文字の厨房
@akira1975 2013/10/29 19:04
【待ち校】 まちこう:最終確認のための校正刷りを印刷所から持ち出し、校正者の元で校正が終わるのを待つこと。
@sakanazakana 2013/10/02 3:04
【マンセル】 まんせる:色彩を色の三属性(色相・明度・彩度)によって表現する表色系。
▼参考リンク:Munsell Color Notation Works
【グレースケール】 グレースケール:写真の露出調整などに用いる、白から黒までを段階的に灰色で並べたもの。あるいはコンピューター上で画像を白から黒までの明暗のみで表現すること。
@nuhsikasas 2013/10/10 9:59
【moiré】 もあれ:規則正しい繰り返し模様を重ねたときに生じる縞模様。干渉縞ともいう。もとはフランス語。
▼参考リンク:モアレのひかりもの(グラフィックトライアル・三星安澄)
@shiromame 2013/10/31 1:51
【文字校】 もじこう:文字原稿の校正。誤字や脱字はもちろん、送り仮名や用語の正しさ、漢字を開くかどうかの統一、などを踏まえて行う。
@takawo 2013/10/30 9:36
【模造紙】 もぞうし:製図や掲示物などで用いられる大判の洋紙。明治の中ごろに大蔵省印刷局が抄造した局紙という紙を、オーストラリアの製紙会社が真似て製造し、さらに大正時代に日本で模して造ったことから模造紙とよばれるようになった。
@yukiakari 2013/10/13 1:02
【ヤレ】 やれ:印刷や加工の際に製品として使用できなくなった損紙のこと。「破れ」が転訛して「ヤレ」になった。
@hanamura 2013/10/01 0:46
【輪転機】 りんてんき:印刷機械の一種。円筒型の版面と圧胴の間に巻取紙を通し、連続回転することで印刷する。高速で大量の印刷が可能。活版やオフセット、グラビアなどの機種がある。
@takawo 2013/10/31 12:11
【レイヤー】 れいやー:Adobe Illstratorのドキュメント内でアイテムの重なりを管理するために使用されるツール。
▼参考リンク:Illustrator / レイヤー
@nuhsikasas 2013/10/01 11:53
【Y100】 わいひゃく:プロセスカラーCMYKのうち、Y(イエロー)が100%の状態。黄ベタともいう。
2013年12月17日発表
全投稿数996点の中から一次選考を通過した300点です。
時系列に沿って掲載しているため、タイムライン上に流れるダジャレのグルーヴを感じていただくことができるのではないでしょうか。
以上、『グッドデザイソ2013–14』を一気にご覧いただきましたがいかがだったでしょうか。
第三回目ともなる当コンテスト、過去二回は各選考の都度、作品集を出してきました。つまり一回のコンテストで三冊の本を発行することになります。これは、電子書籍の気軽な出版を味わうことができたものの、リアルタイムに状況を追って来ない読者にとっては結局最終選考のみの作品集を手にし、選考経緯などをご覧いただく機会が少なくなっていました。また、似たようなタイトルが乱立することによる分かりにくさなども生じてきました。
ここで、電子書籍のもうひとつの利点である、気軽にバージョンアップができるという点に着目し、今回の作品集は一次選考から二次選考、そして最終選考までその都度記事を増やし、育っていくような一冊としたのです。そうすることで今年一年間の作品集の経緯をアーカイヴとして知ることができ、「グッドデザイソ2013–14」全体を俯瞰で把握できるようになったのです。
これは、ページ数を気にせずに済む電子書籍ならではの編集方法であり、それゆえに「ノンブル勘定」といった佳作を生み出すきっかけとなったのかもしれません。
さて、2014年10月からは「グッドデザイソ2014–15」が開催されます。さすがに四回目となるとネタも尽きてくるのでは……という懸念もありますがどうでしょう。日々、新しいデザインが生み出されるように、新しいデザイン関連ダジャレもぜひ生み出していってください。そして、「#グッドデザイソ」のハッシュタグと共に、ツイート(投稿)いただければと思います。
最後に、デザイン関連ダジャレを投稿いただいた皆様、そしてご覧の皆様、各賞をご提供くださった各位、「グッドデザイソ・エキシビション2014」を開催いただいた会場のサノウラボ・プラスと、そこでのクロージングイベント〈ドミューソ〉出演者の方々など、協力いただいた様々な方に感謝を述べたいと思います。どうもありがとうござい版下。 #グッドデザイソ
2013年10月2日 発行 初版
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