火のないところ:04  |  KIMURAKEMURI

火のないところ:04

 

photo | dierk schaefer

フィリピンの女/火曜と水曜/
メリーポピンズの雨傘(7/Jun/2006)

 

フィリピンの女/火曜と水曜/
メリーポピンズの雨傘(7/Jun/2006)

木村煙

 
 

火のないところ:04

・ふとしたことで知り合った、40歳間近のおしゃれな歯科医さんのセリフ。

「いやー、やっぱりいつまでもさ、若槻千夏的アティテュードでいきたいよね、こう、つんのめって」

人生中盤、いいこころがけだと思う。

・2ヶ月一緒にツアーを回ったあるひとからお礼に、とちょっとしたものをもらったのだが、それに添えられた手紙。「××さんは探れば探るほど、
中から何かが出てくるようなひとですね!P.S.ちなみに私の兄に少し似ています…」

そうそう、あの人、親戚にいそうな顔だったんだよね。

・溝の口方面の渋谷発深夜バスにて、となりの霜降りグレーの(ぼくはあの、霜降りグレーの「霜降り」が嫌いだ)Tシャツの男の携帯画面がみえたのだが、なにやらスケジュール帳機能のようなものを編集中。その男の来週の予定は以下の通り。

月:ミリオネア
火:
水:
木:伊藤家
金:ミリオネア

いろいろな雑感がめぐるものの、なによりも火水の空白にFeel So わびさび。

・タクシードライバー(表参道〜芝公園)。タクシードライバーとのトークにはしばしば、かなり濃い人生の縮図というか断片にふれ、どきっとするこ

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知らん。自分で調べなさい、そんなん。国はええけど、業界が違う、業界が。

・十把一絡げにジッパーと申しましても。と、はじめたかっただけなんですけど、要は気に入って買った古着のadidasのジャージのジッパーがこわれたので、あー、ジッパー交換しよう、と軽い気持ちで、
リフォーム屋さんに持ち込むと、ジッパーって結構同じものを手に入れるのって大変なんですよ。長さも合ってないといけないし、また色が変なライムグリーンみたいな色だし、ユザワヤでもオカダヤでもない、といわれ、こないだ仕事で行った麻布十番で偶然見つけた洋裁屋にも入って聞いてみたけれど、
ばっちり合うジッパーなんてまずみつからないんですって、こういうの。ということをリフォーム屋のおっちゃんにも諭されて、結局お任せでやってもらうことになりました。さあ、どうなってかえってくるのでしょう。

とがある。

聞いてもいないのに、「ほら、おれの女はフィリピンにいるからさ、普段ほら家事やら子供の世話やらで退屈だっていうから、ほら、俺が行ってさ、会うとジーパン姿なんだよ、で『おまえ、そんな格好でおれと休日過ごすのかよ!』っていったらさ、『じゃあ買う』だってよ、『買ってくれ』だろ!っての」

どうでもいいよ。どうでも。

・突然大阪在住の友人からメール。「インドのこと詳しいやろ?あたしの友人がちょっと困ってるみたいやねんけど、電子基板を送るのにインボイスとパラメータシートのほかに何が要るかと、関税はいくらかかるかと、関税をかけずに送ったものを、また日本に返送してもらうのは可能かわかる?」

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・ipod miniをもっているのですが、買って一年、
バッテリー満タンに充電しても1分ともたなくなってしまいました。このままではせっかく1,000曲を持ち歩いてるのに、1曲も聴き終えられません。
ので、Apple storeに行ってバッテリー交換、と相談に行ったものの、「いや、もしかすると中のシステムのほうが原因かもしれませんし、一旦預からせていただいて、あ、保証書お持ちですか、保証期間ないであればうんぬん」ともう面倒くさい。もう、買っちゃおうかな、ipod 30GB。こういうの面倒くさがるから、ぼくの人生は赤字なのだ。

・ある仕事で一路お台場へ。ゆりかもめに揺られていると、ふとジュンスカイウォーカー(ズ)のベースの名前が思い出せなくなり、気になって80's Jカルチャーに造詣が深い会社の先輩にメールすると、「小林雅之」と、即返信が来たので、

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「ラッツ&スターの低音の人はわかんないでしょう?」と返信すると、「さとうよしお」 と、返ってくるので、「そんなベタな名前、嘘くさいなあ」と、返したんですけど、あとで調べたら本当でした。すみません。

・結婚ラッシュ。そう、時は6月。友人の結婚式の二次会のみご招待を受け、道玄坂上のある店へ。ところがその日は直前まで仕事、しかもジャケットの類はすべてうっかりクリーニングに出していて、手元にちょっとしたパーティーに使えるような、気のきいたワンピースの類も持ち合わせがない。ということに当日気づく。ということで突貫ドレスアップ。昼休みに渋谷に出かけてワンピース、否、それっぽいジャケットを新調。そんで会社戻ってそろそろいっしょに行くRと待ち合わせ時間を、と電話をしようとすると、携帯『お客様の都合によりご利用が…』ってそんな都合じゃねえよ。

未払いで止められていたので、宮益坂を急いで下ってコンビニで金おろして、auショップで支払い。Rにさっそく電話すると一次会に参加していて、連絡取れなかったので少々怒り気味。 シャツも新調。会社の備品のアイロンで、会議室でぴしーっと。会社のトイレで1年ぶりくらいに整髪(ここのところ整髪文化をすてている)、ひげを剃り、剃ったらうっかりカミソリ負けして、アゴ出血。買ったばかりのシャツに血のシミが!近くの、閉店間際の薬局で携帯シミ抜きを買って、途中のドトールに入ってブレンドを注文、トイレでシミ抜き、これが結構感動的に落ちる。ブレンド半分のこして、雨降ってるし、
微妙に遠いのでタクシーで一次会の会場である、セルリアンへ。Rと落ちあい、会場へタクシー。Rがホテルに傘を忘れたことに気づき、ひとこと。「会社近いでしょ、今度引き取ってきてよ、はい、カギ。メリーポピンズみたいな傘だからすぐわかるよ」

火のないところ:04

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近くないっつーの。
けれど頼まれるとNOと言えない奴ら、だいたいトモダチ。

朝方まで会社にいた、ある給料日後の金曜に、どうせタクシーも渋谷まで行かないとなかなか捕まらないので、セルリアンまで表参道から歩く。ちょっとした遠足。一目見て、あ、そうそう、こういう、メリーポピンズみたいなやつね。

って、メリーポピンズみたい、ってどんなん?こんなん?元ネタわかんねーや、そういや。

火のないところ:04
  • 著者:木村煙 KIMURA, Kemuri
作 成 日:2009 年 06月 20日
発   行:木村煙 KIMURA, Kemuri
BSBN 1-01-00024991
ブックフォーマット:#464
 
 

   


    You may all go to hell,
     but I will go to Texas.

            Davy Crokett

A PLACE WITHOUT FIRE :04
-a lady from Philippines/Tuesdays and Wednesdays/Mary Poppins' umbrella
(7/Jun/2006)

written by
KIMURA, Kemuri