火のないところ:09  |  KIMURAKEMURI

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中国は正月/三越前から半蔵門線/奇妙な声
(24/Feb/2007)

火のないところ:09

 

木村煙

 

中国は正月/三越前から半蔵門線/
奇妙な声
(24/Feb/2007)

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のコインロッカーにスーツ一式を預ける。
0:15pm
やっと出社。メール、宅急便のVHSの山、発注していたノベルティが届いていたり、机のうえ、朝からどっさり。今日入稿の広告や情報ページの校正がたまたま重なっていたことにきづき、原稿確認、せっせと入稿。ある業者のくだらなく横柄な電話に「10分後に確認して折り返します」と丁寧に告げ対応、面倒ながらも確認して、約束通り10分後に折り返すと「XXはただいま食事に出かけております」とデスクの女性。はあ?と激昂し後生一生折り返さないことに。特集ページをくれた雑誌の編集のかたから原稿のチェックの返しについて長い電話が。なんとも出口のない会話。はあ、と一息つく間もなく、その電話中に3回も4回もあるぎこちなく挙動不振な新聞の方から落ち着きのない電話があったとデスクから告げられ、面倒だなあ、またこのひとパニクってるな、とイヤミなほど落ち着き払って折り返した

10:00am
おそめの起床。まあいつものこと。ある面接が7:00pmにあるため、こっそりスーツとシャツと靴とベルトとネクタイをもっていくため、準備。渋谷でコインロッカーに預けて、出社して、なんとか口実を作って、抜け出して、書きかけの履歴書を完成させて、とプラン練る。
10:40am
おそめの出発。いつものこと。駅まですぐ、のところで携帯電話を家に置き忘れたことに気づき、家にUターン。
10:50am
家についたら、あれほどポケットというポケットを探ってもなかったはずの携帯電話がおしりのポケットに入っていたことに気づく。まあいつものこと。
11:15am
渋谷駅到着。朝のせわしない人ごみを抜けて、駅周辺をぐるぐるぐると探し、空きのあったモヤイ像前

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ら、くだらない、もうすでにすべて渡してある素材をくれ、至急くれ、と抜かすので、もう百年前に送りましたが、と激昂して答えたら、あらためてもらえますか、とのたまう。よくさあ、人のメール転送してそれで仕事したつもりでいるひと、っているでしょう?そうゆうタイプ。送ってくるメールのすべてが、ろくに読んでもいない転送メール。FW: FW: FW:ってさあ。先方に直接送りましょうか、というと、いえ、わたしに。と。あんた、そのはざまでメール転送してるだけじゃないか、転送業者かおまえわ、ひょっとしたらあんたの送信済みフォルダのメールの件名、ぜーんぶFW:ではじまってるんじゃないのう?と突っ込もうか思いあぐね、思いとどまり素直に対応。大人だから。と、ばたばたしているととなりで上司もばたばたしている。大人なのに。とあるひとりのアメリカ人の来日が1日早まったため、至急代理店に都内のホテルをあたってもらったものの、なぜだか全然部屋がない。

聞くところによればただいま、チャイニーズ・ニュー・イヤーのホリデイまっただなか、香港やら台湾やらから、ちょっぴり金に余裕のあるハイソなチャイニーズが大挙して、日本観光に押し寄せているらしく、「今、その辺中国人ばっかり歩いてる」とは別の先輩の弁。んな大げさな。
3:30pm
遅いランチ。まあいつものこと。最近近所の行きつけだったパン屋がつぶれて不便になった。道を渡った、ちょっと離れたところにあり、つぶれたパン屋より幾分ハイソな、身分不相応な、つまりは値段の高いパン屋で、ベーコン&チーズのパンと、チョコレート&カスタードクリームのパンと、レーズンの固くて茶色いパンを買う。帰りの入り口で中国人の5人家族がそのパン屋の外から、その、パンに向かってガラス越しにカメラを構えている。しかも5人のうち、4人が、それぞれ首からぶらさげたカメラで、おのおのが。ここ、観光地か?だいたいパン

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の写真ってどうすんの?しかも4人が4人それぞれ。ハッピイ・チャイニーズ・ニュー・イヤー。
5:30pm
ところでコインロッカーのスーツと書きかけの履歴書が気になりだす。7時に銀座だし、行ったことのないところだから時間的に余裕が欲しいし、おそくともここを6時に出ようと決めて、また、歯医者ということにしようと決める。
5:55pm
会社出る。とりあえず先方の場所をしっかり確認してから→着替え→履歴書、の順だな、と渋谷でスーツをピックアップ、銀座線で新橋、浅草線に乗り換える。
6:10pm
東銀座到着。とりあえず会社の位置を確認してから、職務経歴書をコピーしていなかったことに気づく。まずコンビニに入りコピー。近くにあったタリーズコーヒーに入り、本日のコーヒー。トイレ探

す。
6:30pm
着替え終了したが、なんとネクタイがない。あれえ、朝、スーツのポケットに入れたはずなのに。とよくよく思い出すと、朝スーツ2着で迷ってうっかり置いてきた方のスーツのポケットにネクタイつっこんだんだった。ちっくしょう、でもさっきコンビニあったから、あそこで買えるかな、ととりあえず履歴書の志望動機の部分をさささっと乱筆乱文きわまりなし。
6:40pm
あ、もうあと20分。ぜんぜん飲んでないコーヒーを持ってばたばたと店の外へ。道路をわたってさっきのコンビニでそこそこなネクタイ発見。職務経歴書を綴じるホッチキスと入れる茶封筒を購入。コンビニのトイレでネクタイ締めて、職務経歴書を綴じ、茶封筒に入れる。

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6:55pm
ぎりぎりに到着。待合室でしばし待ち、面接開始。やはり緊張するものの、要所要所で笑いは結構とれた。笑いをとってどうする。面接終了後、「ちょっと、あちらの待合室でお待ちいただけますか?」と女性。へ?はい?としばし待ち、呼ばれ、また面接室に戻ると、二次面接の日時を相談したい、実はもう翌週月曜なので、後日ご連絡というわけにもいかず、と。ほー、ありがとうございます。と答えるものの、月曜の自分のスケジュール、会社に戻って確認したい。と伝えて遅くとも9時までにご連絡します、と、出る。
8:10pm
ぐるぐるまわってあー緊張した、ひさびさに、と着替えのために今度は別の場所でみつけたシアトルズ・ベスト・コーヒーでカフェラテ。トイレに行くと清掃中。まあ、ちょっと休んでいくか、としばしコーヒータイム。清掃が終わり、着替え、携帯電話

をチェックすると音楽をやっている友人から今夜のライブのお知らせが。つーかもう開演30前、池ノ上にて。「おせーよ」とメールを返し、飲みかけのコーヒーを持って店を出る。
8:25pm
このあいだのバレンタインに「今年、一番心のこもった、義理チョコ」をいただいた方から電話。例のアメリカ人が宿泊は結局どこなんだ、と、なぜかあまり尋ねられる筋合いもないそのかたに国際電話で尋ねてきたらしく、さっぱりわからない彼女は、だれに聞くべきかもさっぱりわからないまま、電話に出そうなぼくに電話してきたので、「ああ、ああ、もう済んだはずなのですが、うちの上司がやってたので、旅行代理店に直接確認して、そのアメリカ人に直接宿泊先伝えるので電話番号ください」と答える。あああ、もう明日到着なんだし、確かアジアのどこかにいまいるはずだが、いずれにせよ、これはギリギリだな、と思い、会社にもどるため駅へ

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ン・ライン!」と答えているのだが、説明不足で、なかなかその東欧人が分かってくれない。ふだんはこんなこと気にも留めないが、当方今回とっても急いでいる上に、さっぱり駅員の説明が一辺倒に「三越前、アンド、ハンゾーモン・ライン!」なので、あきれて、出しゃばって、「ウェア・アー・ユー・ゴーイン?」と話かけて、さも親切そうに、その実自分が急いでるから、という理由のみで乗り換え案内。やっと理解したその東欧人、別れ際に言ったコトバが「ハジメマシテ!」。最初何を言われたのか分からなかったが、どうやら「ありがとう」といいたかったようだ。ありがとう、もいえないまま、日本にくるんじゃねえよ。予習してから、街に出ろよ、東欧人。ところで、だいたい東欧人かどうか、ぜんぜん定かでない。
9:00pm
会社到着。まずスケジュール確認。ちょっと月曜は難しそうなので、火曜に振替をお願いする。電話の

と急ぐ。A7かなんかの入り口から入り、切符を買って、新橋方面のホームを探すも、ない。反対方面。「新橋方面って?」と駅員に聞くと「ああ、いったん出て、A8から入って」え?地下でつながってないの?こんな駅ってあるのか?しかし案内が不十分だな、と憤慨して、いったん地上にあがり、道路を渡り、また地下に潜る。
8:45pm
新橋で銀座線に乗り換え、と改札をくぐる直前、切符を見ると他社乗り換えなのに、都営のみの切符を買ってしまったようだ。もー、と改札の事務所にすんませーん、といっても人がいない、おいおい、時間ないんですけどすんませーんすんませーん、と声を荒げてもぜんぜん人の気配がしないのでとりあえず通り抜けて、まあ銀座線の改札にたどり着き、この旨を伝えようとすんませーん、といったら、今度はそこの駅員は謎の東欧人になにやら質問されている。なかば乱暴に「三越前、アンド、ハンゾーモ

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も緊急だから直接電話したが、この仕事、そもそもじぶんの仕事でないし、その仕事を怠っているのはまた別の阿呆な在日アメリカ人なので、電話。「XXXXが宿泊先わかってないって、なぜかXXさんに電話してまっせ」と告げると「オーケー、わたしが伝えるわ、メールは送ったんだけど、きっとみてないのね」とのこと。もう、これは手を離れた。一件落着。上司の留守電に顛末を報告伝言。
9:35pm
ふう、とデスクに戻ると、どっと疲れる。あー、疲れた。今日は疲れた。ので、もう帰ろう、どうせ明日もくるし。
10:25pm
家の最寄りの駅近くの最寄りのチャイナクイックに入って、青菜の塩いためと餃子と生ビールを注文。最近毎晩アルコールを飲んでいる。飲まずにいられなくなってきた。すごい量ではないけれど。で、ふと有線でかかった曲がGAOの「サヨナラ」。とても

終わりに面接時左端にいた女性が「あ、ちょっとこれ、余計なお世話かもしれませんけど、内緒ですよ、あの、スーツの裾がほつれてましたよ、次回社長面接なので、お気をつけて、これ内緒ですよ」と。とてもはずかしい。
9:15pm
まず旅行代理店の担当者に電話。ホテルは結局都内は無理だったようで、1泊だけ成田らしい。ホテルの情報と精算方法を確認して、今度はさっきもらった張本人の携帯に電話。するとなぜか「digame」とスペイン語で応答、「あのう、Mr. XXXXですか?」と試しに英語で聞いてみたが、さっぱり英語わからないようで、どうやら間違えたよう。変なメキシコ人につながってしまった。で、変に中途半端にスペイン語ができたりするので「すんません、間違い電話です」とスペイン語で言って切る。番号が一ケタ間違えていたのを確認し、かけ直すと留守電になったので、用件を残すものの、若干不安。しか

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なんだかさしずめ流転する人生の縮図のような一日が終わり。本題は保留。そしてサヨナラ。

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火のないところ:09

はずかしい。
11:30pm
ミニストップで缶チューハイとさけるチーズを買って近所の緑道沿いのベンチで開缶。ぐびぐびぐびと飲んで、高揚する気分を押さえ、とある女性に電話。電話する約束だったのだけれど、ちょっと遅れた。風邪を引いて声が変なので、今日は会社を休んだらしい。たしかに声は変。しばし余談に花を咲かせた後に本題。本題についてぶっちゃけた話をして、結局「保留」ということに。本題、保留。はははははは、保留?ははははははは。
0:55am
日曜はある友人と「昼間っから、屋外で、ビールを飲みたい」と話しているのだが、どこがいいかしら。とメール。

 
火のないところ:09
  • 著者:木村煙 KIMURA, Kemuri
作 成 日:2009 年 06月 26日
発   行:木村煙 KIMURA, Kemuri
BSBN 1-01-00025074
ブックフォーマット:#464
 
 

A PLACE WITHOUT FIRE :09
-new year's day in China/change at Mitsukoshimae to Hanzomon line/strange voice
(24/Feb/2007)

written by
KIMURA, Kemuri

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