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どらまぁる

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更新 2021.04.25

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     クリスタルな世界への足掛かりとなる三部作。

    「スペンサー」は童話の王道のスタイルを継承しつつ、ステッピングストーンとしての重要な役割を担う小品。「しつらいの風」から「クリスタル」へと読み解く鍵となるでしょう。
    「しつらいの風」は中篇の小説です。そしてまた三部作の中編でもあります。作者の半生を基に綴られた旅物語。1960年代カウンターカルチャーの波に運ばれてインドへと旅立った音楽家が、世界の在り様を体現しようと道を求めて行く話です。ブルーズやロック、ジャズが、暗黒舞踏が、ヒッピーが、オーストラリアン・アボリジニ、インドのグルやヨーギが、そして超意識で世界を認識しようとする武術家がクリスタルな世界への布石となって登場します。
     その「クリスタル」。「スペンサー」と同じく小品で、童話として書かれています。作者が何故この作品を三部作の最後に据えたかは、読後にほんのちょっと思いを巡らせてみて下さい。そしてこれら三作品が、あなたをクリスタルな世界へ導いてくれるようにと願っています。

  • どらまぁるお勧め!

  •  何もかもがデジタル化して行く現代。人間がテクノロジーの隷属となるであろう近未来を見据えて、人間の営みを根底から見つめ直し、世界とどの様に接して行くかが問い質されています。今迄の世界観では推し量れない現実を突き付けられ、何が出来るのかさえもスタートラインに戻されたと言えましょう。
     我々の「意識」の在り様を垣間見させる『しつらいの風』は、答えとは言えないまでも示唆するに十分な内容だと言えます。(どらまぁる書店主)

  • クラシック童話とアヴァンギャルド童話

     巷には幾つか童話のコンペティションがあります。その中のあるコンペでの優秀作以下入選した作品を読みますと「なぜこんなものが?」と、?マークが幾つあっても足らない程の内容です…当該者さん、悪気はありません。コンピュータが選んでいるのではないでしょうから、当然、主催者の考えとそれに準ずる選考委員の質によるものなのでしょう。
    「昔は良かった」とは何と愚かなる…しかし、このところの童話を読む限りこれに尽きてしまいます。そのような作品を世に放り出す前に何を見据えるべきかを、いま一度熟考してほしいと願ってこの二冊をお勧めします。
    「スペンサー」は童へ語り、「クリスタル」は童が語ります。齢を重ねた者が童へ語る事はできますが、童を疾うに越してしまった者が童の目線のつもりで書いたものなど面白かろう筈がありません。そこには大人の傲慢さが隠れています。では、童に語らせる物語とは?「クリスタル」は、年齢を「時間」では刻まないのですから童の目線で世界を語る事が出来得るのです。
     大人が書いた教訓童話など斬捨御免!

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有珠 新之助
(ありすしんのすけ)

 本業は音楽家。LPやCDなどの作品を国内外のレーベルより多数リリース。主にアウトサイドで活動して来た為か一般認知度はゼロに等しい。若い頃から親しんできた大好きなデ・ラ・メアの足元位にでも近付きたいと、音楽よりも童話や小説に情熱が移り創作を始める。

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