スーパーで姉と弟が、牛乳を選んでいました。
弟が手前の牛乳を取ると姉が「奥の方が賞味期限が長いのよ」と言いました。
すると弟が「これ以上長い必要はないよ。自分たちが買わないと捨てられるかもしれないんだよ」と言いました。
血液を母乳に変えることは、人間も牛も同じ。 そのため、赤ちゃんを産み、赤ちゃんを育てる時期にしかおっぱいは出ません。子牛が飲む量はわずか。ほとんどは、食卓で消費されます。
牛乳をしぼる作業は、毎日朝5時と夕方4時にします。時間になると牛が自分たちで搾乳場に来ます。牛乳は、タンクへ運ばれます。
子どものために血液を白い母乳に変えるのは人間と同じです。
赤ちゃんを産んだ後の子育て期間しか牛乳は出ません。
赤ちゃんがオス牛なら、19ヶ月育成されて肉となります。
メスなら、13ヶ月育てられ人工受精で妊娠、出産をして母乳が出るようになります。
10ヶ月の妊娠期間を経て子牛は産まれます。
親子が触れ合いは数分間で、すぐにはなされ子牛は、母牛の初乳を哺乳瓶で飲みます。
冬の早朝、畜舎の外に乳牛が出荷のトラックを待っていました。
牛乳の生産量が少なくなった乳牛は、「廃牛(はいぎゅう)」となります。
廃牛となり出荷された乳牛は、食肉加工場に運ばれ明日は肉になります。
出産予定を過ぎても 産道が開かないため母子ともに危険な状態です。
場所が広い外での作業で、土は冷たく母牛の体力を奪います。
子牛の足にロープをかけて慎重に引き出しましたが、時間がたちすぎて子牛は死んでいました。
それでも心臓マッサージを行いみんなあきらめきれないようでした。
母牛に、子牛を見せないように移動させます。 母牛は、自分の生んだ子供をみることはできませんでした。
母牛は、一声も鳴き声を出すことはありませんでした。 「よう、がんばったね」と声をかけながら点滴で、体力を回復させます。
自力で立ち上がれない母牛を起こして、牛舎内に連れて行きます。
子牛が横たわっていた場所を通ります。
母牛は助かりましたが、もう子牛を産むことはできないそうです。
回復した母牛からの牛乳は、私たちの食卓で消費されます。
うれしいこと、たのしいこと、かなしいこと、いろんなことがあります。
牛乳は、誰が作っているのでしょうか?
乳牛は、何のために母乳を出しているのでしょうか?
みんなの食卓の牛乳は、愛でできています。
2011年11月17日 発行 初版
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