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たぬきコーチの行動語録 第二集

古賀弘規

ユーアンドミー書房

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  この本はタチヨミ版です。

燃えるところから

 以前、メントレ&コーチングセミナーを共催したメンタルトレーナーの情熱マンこと竹中さんから面白いことを聞いた。
 たとえば少年野球のチーム。子どもにはやたらと張り切っている子もいれば声をなかなか出さないおとなしい子もいる。このチームの雰囲気を盛り上げていくために手っ取り早い方法は?
 これは簡単。とにかくはりきって、盛り上がっている子どもをさらに盛り上げるように声をかけたりほめたりするといい。そうすると、その子どもが火付け役となり全体が徐々に活性化していくという。
 あ、それわかるな。パーティーでも一人盛り上げ役がいると、全体が徐々に活性化していくもんね。
 これを「おまえは声を出さないから、もっと出せ!」とおとなしい子どもに焦点を当てても、盛り上がりようがない。これは自然の法則なんですって。
 たとえば、今あなたがいる部屋に火をつけようとしたら(ホントにつけないでね)どこに火をつけますか? おそらく、目の前にある紙とか燃えやすいものですよね。そしたら、一気に火は燃え上がり、家中を焼き尽くすくらいの炎になっちゃう。
 火をつけようと思って、目の前にあるガラスのコップや金属には火をつけないでしょ。でも、燃えやすいものに火をつけちゃうと、ガラスを溶かすくらいの高熱に燃え上がっちゃう。これが自然の法則。
 この法則、なにも集団だけじゃないんです。個人も同じ。つまり、自分の燃えやすいところ=「強み」に火をつけちゃえばいいんですよ。そうすると行動もガンガンできちゃう。
 たぬきコーチが自転車に乗っているのも、そのひとつかな。自転車で行動することで、「あ、あそこにも行こうかな」っていう気になっちゃう。これって、自然の法則だったんだね。

たぬきコーチの行動語録 その21
自分の燃えやすいところ=強みに目を向けると行動しやすい

友がいるから、家族があるから

 以前、鹿児島で大きなコーチングの大会を開いたときのこと。
 今回のイベントのために、東京、大阪からもコーチを呼んでの大イベント。夜はその他のコーチ陣も交えての懇親会。懇親会から帰ってきたら、相部屋のコーチと一緒にコーチング談義。
 つくづく思ったね。幸せです。これだけの仲間が、コーチングを真剣に語り合える友がいるってことが。
 まだずっと一人で宮崎でやっていたころ。活動したくてもどう動けばいいのかがわからずに右往左往していましたよ。
 しかし、徐々に、しかも全国にコーチング仲間が増えて、何をどう動けばいいのかのヒントを徐々に得られてきた。そしてその情報を今度はこちらから発信するようになって。そうして気がついたら、今のような状態。
 うん、こうやって語り合える友がいるから、安心して行動できるんだね。一人じゃないって事がわかったら、ホッとできるね。
 また、友も重要だけれど、もっと重要なのは家族がいるから。家で待っていてくれる家族がいるからこそ、走りまくってもホッとできるんだわ。自分の帰るところがあるって、やっぱいいよね。
 こうやって、友と、家族と会うことでたぬきコーチは今日も突っ走れます。

たぬきコーチの行動語録 その22
語り合える友と帰る場所である家族がいることで、安心して行動できる

技術の前に

 コーチングの鹿児島大会で、たくさんのコーチやコーチングを学ぼうとする仲間と出会った。なにしろ六十名を越す参加者。いろんな人が集まってきましたよ。
 そのあとの懇親会で、今、ほとんどのコーチが思っていることが一致してきたことに気づいたよ。それは「技術だけじゃだめなんだ」ってこと。
 コーチングを覚えたてのころ、その技術のすばらしさとおもしろさを実感して、「これを広げたい!」って思いで動き出した。んでも、最近はどうもそれだけじゃ足りない気がして。
 いくらいい刀をもっていても、しっかりとした武士道精神を持っていなければ有効には使えない。それと同じ。
 コーチングといういい武器を持っていても、それをただ広げるだけじゃ意味がない。使う側が本当にその武器を、有効に使いこなすことができるか。そのためには、武器を持ったときの使い方=「心構え」が必要になってくるんじゃないかな。
 この「心構え」の根本がわかっていれば、本質がわかっていれば、どんな武器を持っていたって使いこなすことができるんじゃないかな? 逆にこの「心構え」、本質がわからずに武器を振りかざしていたら・・・怖いね。
 技術の前にそれを使うための心構え=本質がしっかりと理解されていれば、どのようにも動くことはできます。行動の幅が広がっちゃうんですよね。選択肢が増えるんですよ。

たぬきコーチの行動語録 その23
技術の前にそれを使う心構えをしっかりと身につければ、行動の選択肢は増えていく

その日のことはその日のウチに

 たぬきコーチ、夜仕事をすることが多く、家に帰るのが二十三時時過ぎってことがよくあります。こんなふうに夜遅く帰ってくること、めずらしくないんですよね。
 宮崎でセミナーとかカルチャー講座とかやっていると、ほとんどこの時間。なにしろJRが一時間に一本なもので。
 こうやって遅く帰ってくると困るのが「メール処理」。一日いないと150〜200通くらいのメールが届いちゃうんです。つーても、そのほとんどがDMなんだけどね。
 しかし中には、相談メールや連絡メールなど重要なモノも。そういったメールには、早急に返事を書くのがポリシー。クイックレスポンスです。
 こういったメールなんていうのは、ちょっとあとのばしにしちゃうとズルズルと・・・そうすると返事を書くのがイヤになっちゃうんですよね。だから、メールに関しては確実に、その日のウチに返事を書くように心がけています。
 ブログだって同じ。その日のウチ、というよりも朝のウチに書くように心がけております。
 しっかりとその日のウチにその日のことは終了しておく。ルーチンワークに陥っちゃうようにも見えますが、やるべき事はしっかりとやっておかなきゃね。それをやっておかないと、逆に心残りになっちゃうんですよ。それが次の行動の足かせにも。
 これが足かせに感じずに、平気でほったらかしにできるようになったら・・・最低ですね。信用なんて一気になくなっちゃうでしょう。
 そういう意味でも、その日のことはその日のウチに。心をすっきりさせて明日に望みましょ。

たぬきコーチの行動語録 その24
その日のことはその日のウチに完了して、心をすっきりと

笑顔の行方

 たぬきコーチは常々心がけていることがあります。それは「笑顔」。
 笑顔って、人に安らぎや安心感、親近感を与えるとともに、周りの空気も変えちゃうもの。だから、人と会うときにはなるべく「笑顔」を心がけております。そしたらね、自分にとってもおもしろいことが起きちゃうんです。
 はい、進む道についても「笑って」対応できちゃう。困難がまちうけても、それを笑って受け入れることができるんです。
 もちろん、きついなぁ〜とかきびしいなぁ〜、なんてことを思うときもありますよ。時には渋い顔をすることだって。それに怒るときは怒るし、泣くときには泣く。
 しかし、それは一時のこと。また笑顔に戻れちゃうんです。そしたら、「過去にむかって」の意識が消えて「未来にむかって」の意識が湧いてきちゃうんですよね。
 なんか悪いモノが笑顔で吹き飛ばされちゃうって感じ。というよりも、悪いモノをはねのけちゃうのかな。
 笑顔がクセになると、心がはずんできちゃいますよ。とってもね。
 そしたら、重かった足も軽やかにスキップできるようになるかな。

たぬきコーチの行動語録 その25
笑顔が自分の足を軽くしてくれる

体力と気力

 またまた台風の日のこと。朝から雨と風が強くて、お仕事に行くことができません。肝心のJRも動かないし。
 ま、最近ちょっとハードスケジュールだったのでこんな休養日もいいかな。よく考えたら、前回の休養日も台風上陸の日だったような気が。
 しっかし、よく気力がつづいたよなぁ。自転車で体力つけていなければ、ちょっとしんどかったかも。
 やはり心と体ってつながってんだね。最近はしっかりと食べたり、疲れたときは甘いモノをとるようにしています。じゃないと、脳細胞の方がさきにまいっちゃうみたいです。
 前に進もうと思っても、体がついて行かないんだったらさすがに無理だしね。逆に体だけ前に進んでも、頭のほうがそれについて行かなければ意味がないし。体力と気力、両方のバランスがとれてこそ前に進めるモノ。
 普段から運動することも大切ですが、やはり基本は「よく食べ」「よく寝る」ことかな。これは体力だけでなく、気力のエネルギーも充実させますからね。
 いろんな仕事をバリバリこなしている人って、肌がつやつやしているんですよね。忙しい中にも、しっかりと自分を保つための基本的なことはやっているんでしょう。
 これが行動できるための秘訣なんでしょうね。

たぬきコーチの行動語録 その26
体力と気力を保つことを心がければ、いざというときに行動できる

歩くとひらめく

 たぬきコーチ、毎日毎日いろんな書き物をやってます。ブログにはじまり、メルマガやコミ通、コラム数本、企画書などなど。
 よく人に言われます。
「どこからそんなアイデアがひらめくの?」
 う〜ん、どこからかと言われれば「天から」という答えになっちゃうかな。アイデアの泉がどっかにあって、そこと自分がつながっているって感じ。だからひょんなときにアイデアがひらめいちゃうんです。
 どんなときにそのアイデアがひらめくのか。そのほとんどが「歩く」か「自転車に乗っている」時なんです。
「書こう!」と思って机の上にかじりついているとなかなかアイデアがひらめかない。書こうという意識が邪魔しちゃうんでしょうね。
 これが、「書く」ってことを忘れて別の行動をしているときに「おっ!」っとひらめいちゃうんですよ。おもしろいですね。
 しかし、ひらめいたからといってずっとそのアイデアを覚えているワケじゃないのがつらいところ。別のことを考えたりすると
「あれ、さっき考えていたことって何だっけ?」
ってことに。そのせいでたくさんのアイデアが流れちゃいましたよ。
 だから今ではボイスレコーダーを常に携帯し、ひらめいたらその場でボイスメモ。これだったら歩いていても自転車の時でもOK。
 実は今回のネタも、以前自転車に乗っていたときにたくさんひらめいた中の一つなんですよ。
 この「歩くとひらめく」。人によっては歩く以外にも食べているときとか別の仕事をしているとき、ゴロンと横になったときやトイレの中などいろんな場面があるでしょう。おそらく、一度自分の頭の中を空っぽにできた瞬間がねらい目なんだろうね。
 空っぽになるから、天からのアイデアを受け入れる空間ができる。だからそこにアイデアが降り注ぐ。これが机の上で考えていると、アイデアを受け入れる空間が埋まっちゃうので何もひらめかないんだろうな。



  タチヨミ版はここまでとなります。


たぬきコーチの行動語録 第二集

2012年3月8日 発行 初版

著  者:古賀弘規
発  行:ユーアンドミー書房

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古賀弘規

たぬきコーチの古賀弘規です。コーチング、ファシリテーション、自己啓発、人材育成、その他もろもろ、人生にお役に立つ小説や物語、ノウハウをお届けします。

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