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言の葉綴り【カケラ~】

ユリシーズ

ユリシーズ出版



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作詞 第一作
『カケラ』

『カケラ』



君の柔らかな微笑みを見てた

誰かのための笑顔なら
やきもち妬いてしまいそうなのに…

いつか君がいなくなることとか
僕たちが違ってしまうことを
思わない日は無いよ

空気だけが邪魔する
あと五センチ…

太陽みたいな存在
暖かくて幸せだけど
そばにいるだけで精一杯
触れたらきっと灰になるんだ



君の寂しそうな微笑を見てた

誰かが泣かせたのなら
なぐさめてあげたいのに…

いつか話していた未来とか
僕たちが見てきたものを
思わない日は無いよ

運命だけが邪魔する
あと五センチ…

太陽みたいな存在
輝いていて眩しいけど
一瞬見るだけで精一杯
見つめすぎたら何も見えなくなる


ずっと影の中にいたんだ
何一つ持っていないと思っていた
手のひらに残るものが
ガラクタだと思っていた
だけど君の光で
今はそうまばゆいカケラ

作詞 第二作
『クロノキミ』

『クロノキミ』



誰も知らないこと
知ってる
命の代わりの
ただの暗闇

夜中に鳴いてるテレビみたいに
わずらわしいだけの思い出
あなたが落とした火種のように

染められたんじゃないよ
たどり着いただけ
いっそのことなら
全部が汚されればいいのに



誰かが言ったこと
忘れてる
愛の代わりの
ただの空白

飾りにされてるあの子みたいに
美しいだけの約束
あなたが触ったつま先のように

染められたんじゃないよ
飛び込んでみただけ
いっそのことなら
全部が消えてしまえばいいのに


拡声器で声が割れる
のどが焼ける蜂蜜みたいな音
空から天使が降りたって
みんな砕けてしまった


染められたんじゃないよ。
染めてやっただけ
いっそのことなら
全部がホントだったらいいのに

作詞 第三作
『ヤンデレ狂死曲』

『ヤンデレ狂死曲』



あなたのためなら死ねるだなんて
冗談で言ったりしないよ?
それくらいのことで愛が勝ち取れるなら
お安い御用

ねえ。死んであげるから愛して頂戴!

あなたがほかの人を思う明日なんていらない
だから《どこかに》一緒にいこう
全部愛してあげる



あなたのことが死ぬほど好きなんて
冗談で言ったりしないよ?
それくらいのことであなたが手に入るなら
容易いことよ

ねえ。愛してあげるから死んで頂戴!

あなたがほかの人と笑う未来なんていらない
だから《どこかに》一緒に行こう
全部捧げてあげる



ねえ。捧げてあげるから殺して頂戴!

あなたがほかの人と幸せな毎日なんていらない
だから《どこかに》一人でも行くわ
ちゃんと死んであげる



ちゃんとシ・ン・デ・ア・ゲ・ル

作詞 第四作
『Reincarnation only for me』


『Reincarnation only for me』



愛してあげるとか 救ってあげるとか
押し付けられるのは
もううんざりよ

信じましょうとか 尽くしましょうとか
自己満足的なのは
もううんざりよ

支配から抜け出したい たとえ呪われても

自分だけの神を信じるわ
みんなとは違うもの
ひとつの魂が生まれ変わる
Reincarnation only for me



天国に行きたいとか 幸せになりたいとか
求めるばかりなのは
もううんざりよ

間違っているとか 狂っているとか
知ったふうなのは
もううんざりよ

世界ごと壊したい たとえ消え去っても

自分だけの神を信じるわ
その神が無慈悲でも
ひとつの魂をつないでる
Reincarnation only for me



あなたとは平行線よ
違うとこをみてるもの
ひとつの魂でじゅうぶんよ
Reincarnation only for me

作詞 第五作
『最強乙女☆パワー』

『最強乙女☆パワー』


最強乙女☆パワーで
世界中に夢を発信
怖いものなんて無いの
ぶち破るわ悪い夢


可愛いなんて言葉より
カッコイイって言われるほうがいい
だって女神になりたいんだもの

私達にしかできないこと
今手にする武器は
オレンジ色の心

最強乙女☆パワーで
虹色に染める未来
なんだって思い通り
みんな聴いてちょうだい


いま幕があがるわ
私達に用意されたステージ
顔あげてこっち向いてごらん

私達は迷ったりしない
今歌い上げるわ
魂からの叫び

最強乙女☆パワーで
暗い雲も取り払う
三つのハートあわせて
キラリ輝く瞳


迷ってたり 悩んでたり 寂しかったり
そんな時は 思い出して 私達のことを


最強乙女☆パワーが
次元を超え湧き上がる
猫耳はチャームポイント
乙女の証なのよ

作詞 第六作
『罪人』

『罪人』



あなたの生き方が好き
卑屈でみっともない
自分以外はどうでもいいんでしょう?
私も同じよ

髪が揺れる
声が聞こえる
あなたの首に
手をかけて

何百年生きてきたって足りない
あなたを全部食べてしまいたい
つま先から頭の先まで
汚れた思い出ごと



あなたの心が好き
歪で爛れてる
自分以外は興味ないんでしょう?
私も同じよ

組み敷いて
舌で転がす
あなたの胸に
刃を向けて

何百回生きてきたって足りない
のどの渇きがおさまらない
滴るモノを飲み干してしまいたい
絶望から愛情まで
決められた運命ごと



でもあなたは行ってしまうのね
綺麗なあの子を選ぶのね
私は暗いあなぐらの中で
ヒトを怨んで泣いてるわ



何にも要らないあなただけ
いつか必ず帰ってくるわ
生きていけないの知ってるでしょう?
光なんてまぶしいだけ
罪深いあなたには

作詞 第七作
『ごめんね。』

『ごめんね』。



12月の忙しい街で
かけられた懐かしい声
振り向いた僕の視界に
変わらない笑顔が映る

あれからどんな毎日を
お互い送ってきたんだろ
あの頃の君よりずっと
綺麗になった気がする

僕は変わったよ
少し大人になった
君を傷つけた
あの日のこと悔やんでる

ごめんね。
なにひとつしてあげられなかった
なのに
君はいつも笑いかけてくれてた



僕は幼くて
手に入らないものばかり
求めて逃げていた
前を向くことから

今も思い出す
君の悲しい顔
それでも僕のこと
まっすぐ見てくれてた

ごめんね。
許してなんて言えるはずないよね
今の
僕があるのは君がいてくれたから

作詞 第八作
『夢の国から』

『夢の国から』



スカートをひるがえして
荒れた世界を走る
長い髪がまあるく
楽しげに揺れている

スプリンクラーの雨の中で
桃色の猫が笑う
時計の針を急速に進め
未来からはみ出した

「名前をつけて大切にしてね」
気まぐれに飛び立つよ
「誰かの代わりに息はできない」
青空を吸い込んだら
変わった



長い夢の真ん中で
急激に移った重心
落っこちてしまうよ
爪先立ちでバランス

レモンかじったとこから
水色のメモが示す
机の上をすべり抜けてく
まだ少しも終わってない

「悪い魔女には言わないでおいてね」
したたかに寄り添うよ
「羽をたずさえてそこで踊るわ」
願い事信じてたら
戻った


想像の肌
三日月の毒
ひし形の波
頼りないメモリー

懐かしいのは
おいてきたから
トランプならべて
エンジン全開!


「それより今だけ乗り越えよう」
誇らしげに書き連ねるよ
「矛盾ばかりの糸を断ち切るわ」
人形を捨てたのなら
笑って

作詞 第九作
『与えられた慈愛』

『与えられた慈愛』



悪いことだなんて
全然してないけど
ずっとずっと罪悪感
消えてくれないんだよ

幼い頃におびえてた
あの人は
誰だったんだろ?

心に放たれた 狼が牙をむく
片っぱしから 踏み潰した
しつけは完璧よ



手を伸ばしてみた
昔の記憶に
流れてたのは黒い川
光飲み込んでいく

無力なあたしを責めたてた
あの声は
消えたりしてない

存在を疎まれた 迷い子が叫んでる
ここに来て 眠りなさい
悪魔はもういない


あの場所もあの日々も 無駄じゃないはずだから
すべてを 悪いことに
変えたりしないで


聞こえてる。あたしを なぐさめる誰かの声
すがっても かまわないの?
今やっと眠れる

作詞 第十作
『=』

『=』



月曜日は憂鬱だって言うけれど
楽しみで仕方ない君に会えるから
自転車で走り抜けてく町並みさえも
輝き放っているそんな気がするよ

友達の範囲はまだ超えられないけど
いつも心から君を思ってる

I LOVE YOU=君を守る
だって気づいたんだ
君が笑いかけてくれた時に



君が泣いたりする時がもしもきたら
迷わずに抱きしめるつもりでいるんだよ
つらい思いなんて一瞬でもさせたくない
都合よく利用するだけでもかまわない

僕がここにいる意味はただ一つだけ
愛する君の未来のため

I LOVE YOU=君を守る
だって思ってる
照れくさくて言えないけど



I LOVE YOU=君を守る
だって刻んでる
心(ハート)の真ん中に深く

あとがき ユリシーズ

 はじめて、作詞集を作ってみました。
 かなり昔の作詞とも詩作とも言えない時代の詞ですが、なかなか拙い中にも新鮮な感性があって自分でも驚きます。
 ここから四十作程は、作詞とはまだ言えない拙い詞が続きますがそれはそれで自分の歴史として受け止めています。
 また機会があれば、厳選して作詞集を作っていこうと思っています。
 よろしければご覧になってくださいね

二千十二年 十月 二日

言の葉綴り
【カケラ~】

2012年10月2日 発行 初版

著  者:ユリシーズ
発  行:ユリシーズ出版

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【HN】ユリシーズ
【俳号】有理数

趣味で作詞、俳句等を嗜んでいます。
ブログはhttp://blog.goo.ne.jp/ulysses-licoris
Twitterアカウントは@ulysses459
主にTwitterであれこれ呟いています。

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