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jacket

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ただ、それだけ

takahito

garden



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  この本はタチヨミ版です。

 あらすじ

 本宮真琴は東中高校に通う高校生。
 ひょんな理由から高校に進学し浅井智樹と出会う。生い立ちが故に今までろくな経験がなく、今度こそはと存在自体信じていない神に真琴は願うのだが――
 地方の某県を舞台に少年少女のぎこちなく、近くにいるのに縮まらない距離と退屈な学校生活と日常生活を描いた物語、開幕です。









 登場人物

 本宮真琴
 東中高校一年四組。
 男っぽい名前のせいか、口調も男勝り。過去が災いして男子からは好奇の目で見られ、ほとんどの女子からは軽蔑の眼差しで見られている。

 浅井智樹
 東中高校一年四組。
 真琴の隣席で、男っぽくなくナヨナヨした一面があり、『本宮のヒモ』と陰口を叩かれていることに気づいていない。

 大蔵義光
 東中高校一年四組。
 中学時代はかなり荒れていたという元不良。

 吉原香椎
 東中高校一年二組。
 義光と同じ中学の出身で、自ら『義光の監視官』を自称している。

 菱川隆之
 東中高校二年一組。
 リカルダの旧友。幼馴染みではない。

 リカルダ・シュタインドルフ
 東中孤高二年一組。
 ドイツ人の少女。しかし、一身上の都合で若会で育ったため日本語しか話せない。
 夏になるとよくテレビ見かける稲川順二に似た話し方をする。

 ニクラス・シュタインドルフ
 小学校五年生。
 リカルダの弟だが、血の繋がりはない。
 隆之曰く『僕の親以上かもしれない』と言ってしまうほど口煩いらしい。
 今巻出番なし。

 森野千華
 東中高校二年一組。
 真琴の母親と父親が浮気をしたことによって両親が離婚に追い遣られたと訴える女子生徒。しかし証拠だと真琴に突きつけた携帯電話のカメラ機能で撮影した画像は映りが鮮明ではないため断定し難い。

 緒方正宗
 門倉第五中学校一年生(クラスは不明)。
 歴史上実在した武将の名前に似ていることが悩みで、同級生にからかわれていることを真琴は知らない。
 自慢は脚力を活かして県境を越えたこと。

 本宮洋子
 真琴の実母。十五歳で出産し、育児放棄し現在は行方知らず。
 今巻出番なし。

 本宮香苗
 真琴の母親の妹。育ての親でもある。仕事を放ってふらっと奈良に旅行に出掛け、半年滞在するほど奈良が好き。

 浅井美緒
 四歳離れた智樹の姉で、美緒が中学に上がってから姉弟仲は自然と崩壊し、現在は家にもほとんど帰らない。

 出口谷昭義
 東中高校一年四組の担任で数学教師。小太りだが昔は非常に痩せていて甲子園出場の経験を持つ。渾名は狸野郎(真琴が命名)。

 宮森伊万里
 東中高校一年五組の担任で英語教師。如何にも女教師という服装を常にしており、男子には受けがいいが女子には不評。

 長谷川信敬
 東中高校二年一組の担任で体育教師。
 外見は結構な男前だが、それが逆に女子生徒に悪印象を与え、『ホスト崩れ』と陰口を叩かれていることを本人は知らない。

 新田アキ
 香苗の職場(カラオケ店)の上司。名前が某タレントに似ているため、幼少期はよく間違えられたらしい。

 三島栄司
 若会駅前横断地下歩道に不定期に出没するストリートミュージシャン。本業は若会インター側の書店で働くアルバイト店員。

 じゃあ、まずは俺の名前からな、と言って小太りの男性教諭が黒板いっぱいに自分のフルネームを横に書いていく。それを四十人近い生徒たちが見守る。身体をリズミカルに動かす様は、まるでマラカスを振っているみたいに見えなくもない。ぜえはあと息を切らせながら横に書かれた『出口谷昭義』と自分の名前を書いた。
「ま、その、よろしくな」
 出口谷がハンカチで額の汗を拭いながらそう言うとまばらな拍手が起こりそれにとても満足したように頷いた。そのたびに顎の下に付いた贅肉がはみ出て、教室内から失笑が漏れた。が、そんなことは慣れましたというように無視。廊下側の最前列から順番に生徒一人一人前に出て自己紹介するよう促した。
 すぐに終わる生徒もいれば、ここぞと自分をアピールする生徒もいるのだが、大抵は失笑を買い、すごすごと自分の席に戻るはめになった。
 その様子を窓際最後列の席に座り肘をついて外に顔を向けながら、短髪に吊り気味の勝気そうな目をした少女は聞いていた。
 隣の席の少年の番になり、肘をついたまま顔を正面に向けた。
 童顔で中性的な顔立ち、女性なら誰でも護ってあげたいと思わせ、母性本能を刺激させる。
「えっと、ええっと……。あ、あ、浅井智樹です。あの、そ、その……よ、よろしくお願いします」
「……アナウンサーかよ」
 ぼそりと呟いて小さく嘆息した。少年の言動がニュース原稿を読み上げるアナウンサーが噛む姿と重なって見えたのだ。いつだったか、米前大統領に『悪の枢軸』呼ばわりされた隣国の独裁国家のアナウンサーばりに噛まずに読み上げてみろと思うのだが……。
 席に戻った少年……浅井智樹をちらりと見ると、ぷるぷると微かに震えており、顔を紅潮させ、両手を膝の上に乗せ、今にも泣きそうな瞳で机を凝視していた。
「……おい、そんなに緊張するか? たかが自己紹介だろ」
 少女は小声で問いかける。すると少年は机に視線を向けたまま、
「だ、だって……こういうの、な、慣れていないから……」
 びくびくしながら言った。それに少女は何も言わず前を向くと、いつの間にか自分の前の男子生徒まで進んでおり、よし、最後、と担任が促した。少女はだるそうに席を立ち、本来は教卓がある位置で立ち止まる。
 素早く視線だけで室内を見渡すと、全員が興味深そうに少女を見つめていた。男子数人が、背高え、と言ったのが聞こえた。
(女で百七十って珍しいのか? 馬鹿馬鹿しい)
 少女は内心でそう呟き、正面を見据え、
「本宮真琴」
 ぶっきらぼうに一言だけ言って自分の席へと戻った。
 出口谷や浅井智樹を含むほとんどの生徒たちが呆気に取られていたが、真琴にはどうでもよかった。


 県立東中高校は若会市から電車で約一時間の東中市にある。外観は漫画に出て来るような典型的な構造をしている。
 本宮真琴が東中高校を受験しようと思ったきっかけはこれといってない。
 中学を卒業したらアルバイトをして暮らしていけばいい。漠然とそう決めていた。勉強は出来るほうではない。実際、『お前が受けられる高校はないだろうな』と中学三年生のときの担任からよく言われていた。 悔しくない、といえば嘘だ。
 今更、受験勉強をしても遅いだろうと思いながらも、真琴は真面目にノートを取り、家に帰れば夜遅くまで勉強した。真琴の変わりように担任も驚いていたものだ。
 そして、隣市の東中市の県立東中高校を受験し、見事合格した。
 今になって考えてみると、あのときはどうかしていたんだろうなと思わなくもないのだけども。
 そんなことを学校の最寄り駅前の牛丼店のカウンターに座ってコップに注がれた水を飲みながら回想していると。
「もう無理……」
 隣からか細い声がした。振り向けば智樹が腹を撫でており、続いてテーブルに視線を向けると注文したカレーが器に半分以上残っていた。
 無理しなくていいって言っただろと真琴は苦笑いした。
 腹が減っているのは自分で、智樹に注文しろと強制はしていないのだが、お腹空いたかもとカレーを注文。一口、二口とカレーを口に運ぶのを真琴は見ていたが、自身も注文した牛丼がきてからは食うのに夢中だった。しょうがねえなと言って器を自分の前に置き、スプーンを持つとカレーと白米を掬って口に運ぶ。辛さがほどよく効いて、食欲をそそる。
(牛丼にカレーか。こりゃ体重増えたかもしんねえな)
 内心で呟き危うく苦笑するところだったがそこは堪え、食べることに集中し、二分もしないうちに完食。
 智樹がしていたように腹を撫でながら横を見ると、ぼけーっと顔を真っ赤に染めた智樹と目が合った。
「どうした?」
 訝しげに問いかける真琴に、智樹は我に返り、
「う、ううん。な、何でもない!」
 慌てながらあたふたと席を立ち、レジへと向かった。
 変な奴だなと首を傾げつつ、今まさに会計をしようとしていた智樹を制止し、
「つき合わせたのはわたしだ。払うのは当然だろ」
 こちらに顔を向けることはせず、鞄から無ブランドの折り畳み式の財布を取り出して支払を済ませると店を出た。青信号の横断歩道を渡り、駅前広場を通過し東中駅構内へと二人は入り、改札で駅員に定期を提示しホームに向かうと、若会駅行きの定電車の発車を告げるアナウンスが流れていて、やっべと真琴が焦りながら駆けて行くのを智樹が転びそうになりながらも慌てて追いかける。
 寸でのところで間に合い、電車が動き出し二人は胸を撫で下ろしたはいいが、よく周囲を見回してみると他の乗客たちの視線がこちらを向いている。そのほとんどが歓迎していないものだというのは明らかで、開閉扉の横に立ちながら「またやっちまったな」と真琴が苦々しく言うと、正面に立つ智樹が「そうだね……」と困り顔で追随した。


 若会駅に到着し、改札に立つ駅員に定期を見せて抜けると外に出て、駅構内にある小さなファストフード店に寄ることにした。
 数歩歩いて何となく後ろを振り向くと、浅井智樹が見捨てられた犬や猫みたいな顔をしてこちらを見ていた。
 ほんとにこいつは、と少々苛立たしく思いながら引き返し、彼の腕を掴むと乱暴に引っ張る。うわっ、と智樹が短い悲鳴を上げ、その光景をタクシーで客待ちの運転手たちが興味深そうに見ていたが、知ったこっちゃない。
 店内に入ると同年代の少年少女たちで賑わって満員状態。真琴はテリヤキバーガーを注文しようとしたところで、
「お前も食うか? 奢るぞ」
 そう訊ねた。
(さっきも奢ってもらったし、それにお腹はそれほど空いてないんだけど……)
しかし、せっかくの好意を無碍にするのはどうかと思い、
「あ、その、い、いいの?」
 びくびくしながら言う智樹に真琴は苦笑しながら、気にすんな、と答えた。
 智樹はポテトフライ(Sサイズ)を注文。いくら奢りだとはいえ、今度は自分が支払おうと財布の中身を確認したら、悲しいかな、信じられないことに缶ジュースすら買えない状況だった。それを真琴に覗き見されてしまい、苦笑され、頭をぽんぽんと慰めるかのように叩かれた。
 テイクアウトする旨を店員に告げ、料金を清算。数分経って赤と白でデザインされた紙袋を持って店員が戻ってきた。受け取ると店員は営業スマイルで、
「ありがとうございましたー」
 と掛け声を上げた。
 二人は交番横の噴水広場に移動し、木製のベンチに座り、袋からポテトフライを先に取り出して智樹に渡した。
 あ、ありがとう、も、本宮さん、と言って受け取った。
 真琴は、いいよ、と短かく言ってテリヤキバーガーの包みを開け、豪快に齧りつく。
 レタスと肉、タレ、三種類の味が口の中に広がり、食欲を増進させる。ごくっと飲みこみ、
「うめえっ」
 感激に唸る。初めてではないが、何度食べても美味しいものは美味しい。
 二口、三口と口に運んでいき、最後の一切れを口に運び完食。唇に付いたタレを舌で舐めとり、ふう、と息を吐いた。
 その様子を智樹がぽかんとしながら見ていた。それに気づいた真琴は智樹の頭を乱暴に撫でた。
 うわっ、と驚いた拍子に、両手で握っていたポテトフライの紙パックを落としそうになった。
 悪い、と真琴は謝った。
 智樹は、うん、と微かに聞き取れる声で言うと、やっとポテトフライを食べ始めた。その様子を一度だけ見て正面を向くと、真琴は自分の口の端が少し吊り上がったことに気づいて、ごほん、と空咳をして誤魔化した。
「なあ、時間あるか」
「う、うん。あるけど……」
 智樹の返事を聞いて、真琴はにやりと不敵な笑みを浮かべ、
「んじゃ、ちょっと付き合え」
 と言って智樹の腕をとった。
「えっ、うわっ、も、本宮さん、どこ、どこ行くの?」
 智樹の問いかけに、
「カラオケ」
 正面を向いたまま短く言った。
「か、カラオケ……」
 智樹がそう呟いた頃には一車線の道路を横断して隣接するビジネスホテル前に着いていた。一階が書店になっており、カラオケは二階だ。
 しかしこういうところに縁がない智樹は本当にカラオケがあるのか到底信じられなかったし、学生が制服のままホテルだなんて大丈夫なのかなと心配までしてしまい、溜息を吐き、隣の真琴に何だこいつという目で見つめられていたことに気づかなかった。
 結局、人前で歌うのは苦手だからと断り、真琴だけ熱唱(邦楽のみ)した。
 その真琴は九十年代にヒットした女性ソロシンガーの曲を歌い終わり息を深く吐いてソファにどっかと座り、
「浅井も歌えよ。気持ちいいぜ。ストレス発散にはもってこいだぜ」
 智樹の肩に自分の腕を乗せながら言う。当の本人は苦笑いして、
「本当に苦手だから……」
 亀よろしく首を竦ませながら申し訳なさそうに言う。
 腕を離しながらつまんねえなあと内心で思ったが、強制することはできなかった。
 結局、一曲だけ歌ってお開きとなり、ホテルの外に出ると空は暗く、四月にしてはいやに生暖かい風が二人を撫でた。
 真琴はそう言うとセーラー服の胸元を掴んでぱたぱたさせながら(隣で真っ赤になっている智樹に気づくことなく)歩き出しバス通学だという智樹と構内バス乗場で別れ地下歩道に続く階段を下りた(横の横断歩道は青に変わるまでの時間が長いので地下を行ったほうが時間の短縮になるのだ)。
 駅前書店で普段滅多に読まないファッション誌をパラパラと飛ばし読みし、目ぼしい漫画本はないかと新刊コーナーを覗き見るが、どれも真琴好みではなかった。結局何も買わずに店を後にした。
 そして五分もしないでマンションに到着。五階建てで階段を挟んで左右に四戸部屋がある。
 集合ポストを確認するとリフォーム業者の広告が一枚。それをくしゃくしゃに丸めて階段を上った。設計上、エレベーターが設置されていないのが痛い。最初のうちは勘弁してくれと思ったものの、運動だと思えばそれほど苦ではない。
 息を整えて部屋の鍵を開け中に入った。
 もわっとした空気が全身を覆って気持ち悪い。四月上旬辺りから真夏日が続いているせいだ。
 顔を顰め、靴を脱いで短い廊下を足早に奥へと向かう。部屋の中央に置いてあるテーブル横のゴミ箱に丸めたリフォーム業者の広告を放り投げ、鞄を右側のソファにこれまた同じく放り投げる。
 そして、左側のベッドの上に目的のモノを視界に留め手に取り、赤ボタンを押した。
 ピっという電子音の後に、エアコンの作動音が聞こえ、涼しい風が部屋全体に広がっていくのがわかる。
 ふう、と安堵の息を吐き、制服を脱いで下着だけになると、そのままベッドに倒れ込んだ。
「……何か、疲れた」
 重労働をしたわけでもないのに、動くのも億劫だ。このまま寝てもいいが、さすがにこの恰好のまま寝るのはまずい。
 ベッドに脱ぎっぱなしにしていた寝間着代わりの黒のTシャツを着て横向きになる。
 ちょうど、枕元に鎮座するぬいぐるみのつぶらな瞳と視線が合った。
「お前はいいよな。悩みなんかなくて」
 そう言ってテディベアの額を人差し指で軽く小突いた。
 真琴の所有物ではなく、以前この部屋を使用していた母の妹、つまり叔母から譲り受けた。
 こういう『ファンシー』なものに一切興味のない真琴は、クロゼットに仕舞っておこうとしたのだが、それではあんまりなのでやめて、こうやって置いている。
 そんなテディベアが、これでも苦労は絶えないよと言いたげに見えて、苦笑した。


「あのー、本宮さん?」
 養護教諭の新居鳴海は教員用デスクに両腕を重ねながら、その愛嬌あるリス顔を今は困惑させながら言った。
 本来なら四時間目の授業中なのだが、この少女は登校してからずっと保健室に入り浸って寝ている。最初のうちは身体を揺すって起こそうと試みたのだが、煩いだの殺すぞだの脅されて諦めた。
 でも、クラスメイトの浅井智樹が様子を見に姿を見せたときだけ、何かごにょごにょと口にしていたのだが、鳴海と同じくあしらわれてしまい、ご迷惑おかけします、と苦笑いでそう言い残して去っていった。
 その様子はまるで、長年つき合っているカップルのようで、ほんの少し、羨ましいと思ったことは内緒だ。
「……本宮さん。出産間近の妊婦さんじゃないんだから、その恰好はやめようよ」
 おーい、聞こえてるかなあ。
 口の両端に手を当てながら鳴海は呼びかけた。しかし、真琴からの返事はない。
 溜息を吐き、
「ここ、ホテルじゃないんだけどなあ」
 良い子は読んじゃ駄目な漫画だと変な目的で利用する表現があるけど……。
 と小声で洩らし、いけないいけないと首を振った。
「……何時まで起きてたの?」
「……帰ってすぐ寝ちまった」
 寝てたと思ってた真琴から返答があって鳴海は驚いたが、少女の言葉を脳内で反芻すると、
「帰ってすぐ、って……何時に帰ったの?」
「……六時ぐらいじゃねえの」
 時間なんて憶えてねえ。
 真琴の言葉に、
「充分寝てるじゃない!」
 デスクチェアから立ち上がって突っ込んでいた。
 真琴は舌打ちを一つして、
「うっせえな。……疲れてたんだよ」
 休日の朝、我が子にどこか行こうよとせがまれ、仕事が忙しいのを理由に拒否する父親みたいな台詞を口にした。
 実際、疲れていたのは事実だし、嘘ではない。
 足を崩して左横になる真琴を見て、鳴海は溜息を吐いた。


 放課後になると、教室内は部活に向かう生徒、帰宅する生徒、残って駄弁る生徒の三種類に分けることができる。
「サボってばかりいるなんて感心しないな。特に今日はいつにも増して酷い。登校してるにも関わらず全授業をサボるなんて」
 本宮、一生徒がストライキを起こしたところで、何も変わりはしないんだぞ。
 教卓に上半身を載せながら意地悪い笑みを浮かべるのは、一年五組の担任で英語教師の宮森伊万里。茶髪で端正な顔立ちをしており体型は痩身。これで教師でなければ芸能界でも充分に通用しそうだ。
 如何にも女教師といった格好をし、男子からは実に評判が良いのだが、女子からは不評を買っている。
(さっきから同じことばっか言いやがって……)



  タチヨミ版はここまでとなります。


ただ、それだけ

2013年6月7日 発行 初版

著  者:takahito
発  行:garden

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takahito

福島県会津若松市在住。
2008年に書き始めた物語です。最近知ったんですが、R-18のテディベアの作品なんてあるんですね。それを知らずに自分もテディベアを題材にした物語を書き始める(現在公開中)。
著者近影は会津磐梯山。

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