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この本はタチヨミ版です。
妻のエリザベスは、「なんだか、面白くなってきたわね。私の主人は、動物が恋人のように観察して、黙々と話のできない生き物に半世紀を費やしてきて、ようやく回ってきた人生のチャンスが、空飛ぶ円盤の長官ですものね。部屋に閉じこもっていた人が自家用飛行船のように空を飛ぶ身分ですもの、尊敬しなくてはね」とワトソンカンパニーのパイを食べながらジョンソンに話しをしています。ジョンソンは、「間違ってはいけませんよ。私は、サイボーグプロジェクトの主任であって、飛行船の船長ではありませんよ。自然希少動物の研究もしなければならないし、浮かれているわけにはいきませんよ。お前は、飛行船に乗って、旅行とか、夜空の景色の飛行とか考えていることは、理解できますが、そうはいきませんから」とエリザベスに早めの釘を指しておきます。「ジョンソン長官、私も空飛ぶ飛行船に乗りたいから何か私に飛行船でできる仕事をくださいよ」と提案です。「それなら、飛行船の掃除婦を募集していたよ」といってやります。エリザベスの自尊心が傷ついたから大変です。「あなたは、私をなんと思っているの、ちょっとベイリーのおかげで長官になったのに、家庭を守ってきた美しい女性になんて言うことを、おっしゃるの。つけあがるのもいいかげんにしなさい」と大目玉です。ジョンソンは、「頻繁に忘れ物をするから、その時に飛行船に呼びますから、それで許しておくれよ、ハニー」と声をかけました。「あらハニーとは、長い間聞き忘れていた言葉だわ。許すとしましょう」とひと安心です。「就任したてですから、頻繁にパーティーがあるから接客をお願いするから頼みますよ」とお願いをしておきます。しかし、エリザベスは、「間髪入れずに、あら、田舎暮らしだからいらないと思っていたけれども、ドレスがいるわ。少し、おばあちゃまになってきたから、ドレスが小さくなってきて入らないので、よろしく」と早速のお願いです。その会話を聞いていたベイリーは、マイケルに聞きます。「ママさんが言っていることは、放射能汚染と関係があるのですか」といいます。マイケルは「消費カロリーよりも、摂取カロリーが多いために、余分な分が体に残って肥えてしまうのですよ。女性に体型の話をするのは、禁句ですよ。覚えて、おきなさい」とケイトに求婚した実績のアドバイスです。
マイケルは、ベイリーに聞きます。「ケイトから、連絡があって、アンジョリーナが最近急にお腹が大きくなってきて、頻繁に排尿をしているそうだよ。アンジョリーナの調子が悪いのかしらと心配していたよ」といってやりました。ベイリーは「それは大変だよ。僕の赤ちゃんがもうすぐ誕生するよ、間近だよ」とわかったようなことを言い出します。「こう見えても今や僕には、沢山の情報網があるのですよ。だから、沢山子供を生んでいそうなおばちゃん犬に聞いたのですよ。出産1週間前には、かなりのスピードで胎児が成長して、膀胱が圧迫されて頻繁に排尿をしたがるようなのですよ」アンジョリーナもそれで、疲労しているから、様子をみにいってきますよ。許可をジョンソン長官に申請してください。マイケル」と公私をきっちりと分けています。「ベイリー、もちろんOKが出たよ。僕も一緒に行って、ケイトの様子を見に行くよ。さあ行こう」と声を張り上げました。
ワトソン邸につくと、ニコールが「よくいらっしゃったわね、こちらよ早くと緊急事態のようです」。ベイリーは、飛ぶように早くアンジョリーナの元に駆けつけました。
ケイトは、マイケルの手をギュッと握っています。アンジョリーナは、初産ですが、「もう生まれるわ」とベイリーに告げますと、一回力んだだけでスムースにベイビーの誕生です。そして、体を舐め終わり綺麗にしてやると、次の子の誕生です。ケイトは、「ワオー、マイケル生まれたわよ」といって、タオルでベイビーの身体を綺麗にするのを補助してやります。スイスイと、全部で4匹の新しい生命の誕生です。ベイリーは涙をこらえてじーとながめています。そして今度は、ベイビーは丸くなっておっぱいを吸いはじめています。
ベイビーの誕生を心配して見ていたベイリーは、「アンジョリーナ、体調はどうだい。ベイビーはしっかりおっぱいをもらっているかい」と丸くなって、よく寝ているベイビーの姿をそっと見つめています。マイケルは、ベイリーに「ベイリーが生まれた様相とは違って、アンジョリーナが若くて美人だから意外とスムースにベイビーが生まれたね。よかったね。マートンおじさんから、ベイリーの生まれた時の話を聞かされているから、どうなるかと心配していたのですよ」とベイリーに話します。ベイリーは、マイケルに、「僕は4匹の子持ちのお父さん犬になりましたよ。ありがとう」と言っています。ケイトはそれを聞いて、マイケルに「私がブスだったら、将来あなたの赤ん坊を生むとき、難産になるのかしら、でも私は美しいから良いけれどもね」と神経質になっています。
DRクラークは、仕事はじめとして、サイボーグプロジェクトの成果から、身体障害を持った人のために、軽くて、装着のし易いマイクロチップ入り補助ギブスを開発して、政府の援助金を得て、腕足用の特殊ギブス売りだしまし。これにより、障害者の指の動きも健勝者に近い動きを得ました。
そして、Dr.ジョンソン クラークは、世界から、色々な変異体の動物の報告を受けて、その調査を依頼されています。それは今から、30年ほど前に、アフリカのアルバン国が、独裁者に制圧されていた頃に原発の実験をされて原発漏れがありました。しかし、何の処置もされずに闇に葬られてしまっていたことがありました。国際社会にも公表はされていませんでした。
動物の奇形が発生しているが、その因果関係は原子力被害ではないという報告が出されていました。しかし、明らかに時間が経過すればそのためか、奇形変異体の動物が頻繁に見受けられている、という報告です。Dr.ジョンソン クラークは、その報告を重視して、実態調査に乗り出しました。それと同時に放射能汚染も調査しなければなりません。
汚染された土壌に、植物が生育して、食物連鎖により、汚染物質は、短い周期のもので科学者の言うところの500年も1000年も土中にとどまります。物によっては、何万年も気の遠くなるほどの時間がかかっても、除染できないものもあります。なぜ、使用されたのか、理解に苦しみます。しかし、自然消滅は即刻にはしませんし、できません。放射能物質を食べて、消化して汚染を0にしてくれる微生物が存在してくれることを、望むだけです。
土壌に残存した放射能物質は、食物の根から吸収されて、生育した草を草食動物が餌として平らげる、放射能物質は次から次へと寄生虫のように、宿を変えて移り住みます。やがて、放射能物質を食した、例えば、草食動物の鹿科の動物を捕食する大型ネコ科動物がいます。動物のDNAに障害が出て病で死にゆく種族もあります。しかし、その危険な物質をDNAに取り込んで成長ホルモンの分泌を増幅さして、巨大化してゆく種族が存在します。
ここアルンバには、地球温暖化により今まで極端な乾季の天候で動物には、住みにくい乾燥した貧しい土地であったが、皮肉なことに地球規模の天候の異常で適度な雨量に恵まれて草木が豊富に育ちました。それを食料にする草食動物も反映して子孫を増幅さしました。捕食動物は、豊かな餌が得られると本能的に安心して子孫を増やしました。どんどん個体数が増えて、捕食動物も同じくどんどんと種をのこすのだが、何世代を経過してもDNAのダメージは正常に戻ることはない。そして、ホルモン異常により、世代を経て巨大化した動物の誕生となり手をやくことになりました。
又、北アメリカでもホルモン異常と個体数の極減少でパートナーに出会えない個体が、同種族の個体に本能で親戚種族の交尾も始まり、現代の生活環境に融合したコヨーテとオオカミが交尾をして、新しい長所を持ったコヨーテオオカミが個体数を増やすようになってしまった。オオカミの個体は減少絶滅の危機にあった。自然の生態系が狂ったということで、学者の浅はかな考えにより、生態の復旧という名目で、人間の手でオオカミを自然界に投入された。10年後には、草食動物の間引きに成功したけれども、気候変動により、温暖な気候、適量の降雨が草食動物の餌を豊富にして、個体数を増やした。それを餌として、ふんだんに捕食でき、オオカミ属の個体数を増大させました。
ここ北アメリカにも、公表はされていなかったけれども、秘密裏に放射能汚染があった。その放射能汚染でDNAを傷付けられホルモン変異の動物を胎内に取り込んだ強力捕食者は、さらに大型化となってしまった。目撃されたコヨーテオオカミは、牛ほどの大きさがあったと報告されている。本能的に集団で狩りをする犬類の捕獲技術は、長けたところがあり守備範囲、縄張りを維持しながら勢力を増大さしている。自然淘汰が理想であるが一度人間の手によって壊された自然は、元には戻りにくくましてや放射能汚染は、払拭できない。ベイリーは、ジョンソンに報告されている内容を聞いていて、「僕は、飼われて、面倒を見てもらっている身だけれども、野生のルールを知らずに育ったから自然に放り出されてしまうと生きてはいけないよ。放射能なんて全然分らないから知らないうちに胎内に入れ込んで、モンスターベイリーになってしまうのだろうか?」とちょっぴり不安がりました。マイケルは、心配しなくても「僕は、ベイリーを野生に放つなんてしないよ」と秘密伝言です。「人間の力で、放射能を除去できないの?なにかよいスプレーでもないのだろうか。パパさん」とベイリーが独り言をいっています。マイケルは、「そんなに心配で、自然界に放射能が存在するのなら、感知装置をベイリーのスーツに装着してよ。長官」とジョンソンに助言です。ジョンソンのテクニカルスタッフは、「お安いご用です」といって、装着しました。
北アメリカでは、自然界に異常が起きていました。それは、野生動物が餌を探しに、森を徘徊します。森が開発のためということで樹木が伐採されます。野生動物の暮らしの縄張りが潰され、他の動物との縄張りの調和も崩れてしまい人間の生活圏に近づくことになります。野生動物の暮らしに都会から来た者たちが、人間が食べ残した食物を森に残してしまいました。苦労して餌を捕食しなくても、人間が残していく食物を食べるほうが、楽であるのとその餌の味をしめてしまいました。時には人間を恐れていますが、何日も餌を得ていない空腹の時の手頃な大きさのペットという動物が人間の家の裏庭で無防備に寝ています。これが、絶好の餌になります。そして、野生動物が越えてはいけない人間社会の縄張りに入ってきてしまいました。
いるはずのない野生動物が、都会の近くの自然公園に巣を造り生活を始めています。はじめのうち野生動物は、人間を恐れています。しかし、どうしても恐れない若い勇気ある個体が、犯してはいけない縄張りを犯してしまい空腹から見境なく人までも捕食してしまいました。
ある日、軽装でランニングをしていた若い女性が、コヨーテオオカミに襲われて、行方不明になってしまいました。懸命の捜索の中大木の巣穴の近くにランニングシューズが発見されました。48時間のビデオが設置されてその巣穴の主を確認しました。そして、人間を襲ったのは、コヨーテオオカミと結論が出てしまいました。 しかし、ここで普通ならその個体を駆除するのですが、人間自ら野生にオオカミを放ち駆除を目的にしたのにオオカミの生態系を人間が邪魔をして荒らしておいておまけに今度は、駆除をするなという動物愛護団体から苦言が出て、その個体を森に返せというとんでもない抗議が出てきました。政府は、とりあえずに秘密駆除組織を発動させてその個体の駆除に当たりました。人間を捕食した個体は、その味をしめて何度でも襲う可能性が高くなるからです。この実態調査のために、ベイリーが一役買うことになりました。
現地の人に聞き取り調査をして聞いても、ここにはそういった動物は、見たことがないという返答ばかりです。自然公園の特別野生動物調査ハンターに聞いても野生オオカミを10年前には、絶滅危惧種として取り扱われたけれども、自然界に再度保護団体と研究者の圧力で狼の人口投与政策をしたあと徐々に個体数が、自然増加して鹿科の自然淘汰がなされて森林の被害が減少したけれども、オオカミの雄雌のアンバランスから同じ種族のコヨーテと交尾して、オオカミのような個体が目撃され始めたというのです。しかし、そもそもオオカミとコヨーテとは、同じ犬属であり体型が少しコヨーテのほうが、小さく毛並みの色の違いがあるけれども厳密的には、そう違いをはっきりといい当てる人も少ない。古来より、オオカミとコヨーテの接触はあったであろうというのが事実のようだ。同族であっても染色体の数が異なっていれば、生まれにくい。染色体数が偶数でない場合、生殖機能不全となるのである。しかし、時には、染色体が摩訶不思議と融合して、子孫ができる。たいていの場合一代限りとなる。
しかし、人工的に人間の知恵で自然界にオオカミが投入されたというのが、そもそもの、間違いである。ベイリーも犬族であるので、「彼らは、噛み付き方が半端でないよ」というのみです。「いつも、お腹を減らして、食料を見つけることにすべての時間を費やしているだけだよ。ボール遊びをしたいとか、トロントの豪華スパに入りたいとかは思ってもいないよ。人間の顔色を見ることもないよ。人間に対する忠誠心なんて、持ち合わせていないよ。雄のオオカミだったら1年も過ぎると、独自で行動するために群れをはなれて自分で群れを作りに一匹オオカミになり新たに、伴侶を求めて餌をさがさなければならないのですよ。新しいテリトリーを見つけるか略奪するか、死にものぐるいで生きて行かなければならない雄もいるからたいへんですよ。僕はそういうことは、考えたことがないのでよろしくお願いしますよ。ワン」と報告になっていません
しかし、この過酷な生活環境を生き抜いてきた個体がありました。それは、この北アメリカにも知らぬ間に放射能汚染があったのとアメリカでも新たに汚染物質が広がり、生態系に異変が生じました。山火事に使われた消火剤によるものや、軍事用爆弾の演習に使われた火薬の影響、森林の害虫駆除薬にも生命体の遺伝子を狂わす、物質が知らぬ間に使用されていたのである。報告によると通常25kgから50kgのオオカミであるが、超特大で10倍もの大きさを持った個体が、確認されたようだ。250kgの超特大で雄ライオン位あるが、今のところなんの被害も及ぼしてはいないがその群れは、異常な数の群れを率いていると言うのである。特大の繁殖遺伝子を持った個体は、その権力誇示のために、自分の子孫を増やす。これは、弱肉強食の原理である。いつの間にか、ジャイアントコヨーテオオカミ軍団が、勢力を伸ばしてきている。この集団といざこざを起こせば、同じ同族のコヨーテオオカミといえども、太刀打ち出来ない。勢力分布が書き換えられていく。
森が豊かになり個体数が激増して、オオカミの個体数もそれに伴い増してしまった。そして、雄雌のアンバランスにより、コヨーテという同じ種族の新しいパートナーを得て個体数を増大させた。自然のいたずらにより森が豊かになり、そのコヨーテオオカミの勢力が増大している。その実態調査にGPS機能カメラをジャイアントコヨーテオオカミに装着して、その生態を把握することから始めた。しかし、至難の技が要求される。そこで、ベイリーにフル装備を装着して、その実態探索にかりだされた。ベイリーは、森に入り込み超臭覚を利用して物体を発見して大木の上からその生態を把握することができる。そして、感づかれないように臭いを残さなく飛行してその場から離れることができるので、忍者のように調査ができる。大型化したジャイアントコヨーテオオカミは、木を登ることができないので唯一木にのぼることが安全であるといえる。これは、ベイリーなら可能です。
ベイリーは、CSPCに帰還して「ただいま帰還しました。ビデオを撮影してきているので、ご覧ください」とあっさりと言って、ジョンソン長官、他メンバーに見せます。テリーは「雄ライオンの大きさはあるね。巣穴も特大だね。大型動物の獲物を巣穴に入れ込むことができて、コヨーテオオカミの子供も危険にさらすことが少なくて済むから、生存率も格段に上がっているね」と驚いています。しかし、すべての子供、個体が巨大ではなく、遺伝子の強弱で、普通サイズの個体も存在します。問題は、あまりにも人間の生活範囲にそのジャイアントコヨーテオオカミの活動が近くにあるので、将来事故を起こす可能性があるから、大変なのです。速急に対策を打ち出さなければなりません。ジョンソンは、「ベイリー何か得策はないかい、考えておくれよ」とジョンソンは、泣き言をベイリーに言っています。
ベイリーとアンジャリーナの子供が、自分たちで、ワトソン家の敷地を遊びまわっています。4匹の小供は、ベイリーの幼少期とおなじように、すこぶるわんぱくです。何か動くものを見つけると、一目散に4匹が合同探索です。おぼつかない駆け足で、全員猛烈ダッシュです。お相手は、鳥ですので、空高く飛行して逃げていきます。4匹の小犬は、残念な顔をして、空を見上げています。しかし、次の標的を探して、オーク樹の下からを見上げました.そうすると、シマリスが、細い枝を上手に駆け足で飛び跳ねています。その動きを凝視して、4匹が一斉に「ワン、ワン、キャンキャン」と吠えています。大きく吠えることで、その標的を声で射撃しているようにも見えます。シマリスは、一瞬は驚き、足を止めますが、吠えている子犬を見て、危険を感じなくて、そそくさと枝から枝へと飛び移っています。アンジョリーナは、もうそろそろ、呼びに行かないと思い、子どもに駆け寄り「もどっていらしゃい」と呼びます。4匹のリーダーであるビックガイがアンジョリーナに戻り始めますと、続いて、3匹がその後を追いかけました。そして、抱いてもらいたいのか飛びつきます。アンジョリーナは、それぞれの子供を愛おしく、前足で抱えるようにして、舐めてやります。ケイトもそれを見守っていて、近寄ってくる子供の頭を撫でてやりました。アンジョリーナは、ケイトの後をついていきます。アンジョリーナは、餌をもらえることがわかっています。ケイトは、ベイビー用のドッグフードを2つの容器に小分けしてあります。もちろんビックガイが全部の餌を独り占めするからです。子どもたちが、食べている頃、森の中からコヨーテオオカミの鳴き声が聞こえています。そうした日が続いて、子どもたちは、成長していきます。いつの日か、森の中からいつも聞こえてくる一匹の雄コヨーテオオカミの鳴き声がありました。その声にいつも反応を示すのは、雌のミーニャです。ミーニャはコヨーテオオカミの遠吠えに反応、マネをして、「ウオオー」と遠吠えを返すようになっていました。お互いが何かの通達をしているようです。 それは、ある日森に入っていく、4匹の子供がいました。その時ミーニャは、興味津々と森の奥に独りで歩んでゆきました。そして、一匹オオカミとなった痩せこけた凶暴な雄オオカミに出会いました。ミーニャは慌てて逃げようとしましたが、思わず、足を薮の棘で傷をつけてしまいました。ミーニャは、まずは、自分の兄弟とアンジョリーナに声を張り上げて助けを呼びます。危険が迫ってきますが、誰もその助けに答えてくれません。しかし、いつも遠吠えで反応しているコヨーテオオカミの声がして、その仲間が一匹オオカミの前に立ちふさがります。母親のコヨーテオオカミがミーニャを保護して、一匹オオカミに挑みました。一匹オオカミは食料を摂取していないのか。反発する気力がありません。そこに、一大事とアンジョリーナも駆けつけてきて、子供を守ります。一匹狼は、二匹のメスに威嚇攻撃されて、たじろぎ退散をしました。アンジョリーナは、ミーニャを舐めて、何かを言っています。そして、コヨーテオオカミのお母さんに助けていただいた礼を言っているようです。ミーニャはコヨーテオオカミの男の子に擦り寄りました。ジャック・ラッセル・テリヤ子犬とコヨーテオオカミ子供の間に新しい絆ができたようです。アンジョリーナはそのことをベイリーに伝えました。
タチヨミ版はここまでとなります。
2013年2月11日 発行 初版
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カナダで愛犬ジャック・ラッセル・テリヤを飼っていましたが、著者が脳内出血で倒れてしまいました。カナダに残した、ベイリーを物語にSFファンタジーにかえて、物語を書きました。