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ロングセラースイーツ
はじまり物語(2)

米倉商店
〈バナナ饅頭〉

Chai編集部

CMC,INC. Tokachi Mainichi Newspaper,INC.



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駅売りで始めたというだけあり、お土産にも持ち運びが安心、車中で食べるのにも程よい大きさ
米倉商店〈バナナ饅頭〉8本入り620円、16本入り1240円。

米倉商店〈バナナ饅頭〉

108年伝統の味
世代超え愛される香り

創業当時のパッケージ
創業当時使用していた焼き器。炭火を使い一本一本手で焼かれた

 ほんわかバナナの甘い香り。どこか懐かしく子供の頃を思い出す。JR池田駅前の米倉商店〈バナナ饅頭〉。同商店は「米倉屋」として1905年(明治38年)創業。同時に発売した〈バナナ饅頭〉は店の歴史と共に歩み108年、当時の味を守り続けている。
 1904年(明治37年)の池田駅開業をきっかけに米倉屋は駅弁など立ち売りを始めた。同時に「お土産菓子を」という目的で考案されたのが〈バナナ饅頭〉。4代目社長の米倉寛之さん(48)は「当時バナナは高級品。庶民は食べることができなかったんですよね。形と香りだけでも楽しめるお菓子を作りたい、と初代が思ったのが始まりだったんです」と話す。
 商品名にバナナとあるが〝実物〟は入っていない。「バナナ香料」が使われる。こだわりはこの香料。創業当時と同じものを仕入れている。「最近のバナナ香料は香りが違うので、現在の仕入れ先が製造を中止したら、同じものはできないかもしれないんです」と米倉さん。
 原材料はシンプルで小麦粉、砂糖、牛乳、はちみつ、水あめなど。中に白あんが入る。創業時は炭火で手焼き。現在は専用の焼き器で焼く。焼き方は変わっても作り方は代々継承され、米倉さんも3代目の両親が作る様子を見ながら味を受け継いだ。
 「昔なじみのお客さんはもちろん、若い方も懐かしい、と言って買われていきます」と米倉さん。世代を超え愛される理由は懐かしく心をほっとさせてくれる味と香り。そして108年前から守り続けるお菓子への愛情なのかもしれない。

カタン、コトンと小さく響く機械の音。焼き上がったばかりの〈バナナ饅頭〉を焼き器から取り出し一個一個確かめていく石井智恵子さん(右)は18年のベテラン。工場は和気あいあいとした雰囲気が漂う

「自分は創業当時と同じものを作り続けていくのが使命です」と話す米倉さん

米倉商店

池田町大通1丁目27
TEL015・572・2032
営:9時~20
休:木曜

この本の内容はフリーマガジンChai2013年4月号掲載時のものです。消費税については各店にお尋ねください。

ロングセラースイーツはじまり物語(2)

2014年5月13日 発行 初版

著  者:Chai編集部
発  行:CMC,INC. Tokachi Mainichi Newspaper,INC.

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