『カゴシマ トーキョー 断片』






























































「地域デザイン」、「ソーシャルデザイン」。
デザインの世界では一つのジャンルや肩書きになりつつある言葉です。ご多分に漏れずあたらしいジャンル(正確にはマーケット)につきもの的なヒステリック状態にもなっているのですが、この言葉が指し示すところはとても広域で複層的な構造を持っているようです。
オイラの最初の「地域デザイン」は、「プロジェクトFUKUSHIMA!は、とんがったことがやりにくいプロジェクトなので、番外編的なオルタナティブなモノを造ってほしい」と、2012年「あまちゃん」以前の大友良英に依頼され制作した『Gray Flag』と名付けたタブロイド判のフライヤーです。「プロジェクトFUKUSHIMA!」は一言でいうと「福島を終わらせないプロジェクト」で、最も大きな活動が毎年8月15日に行われる、世界同時多発フェスで、そこで配布されるサブフライヤーという位置づけのものでした。
編集は今最もハードボイルドな文筆家五所純子によるもので、「11年3月から12年7月までの新聞雑誌webマガジンに掲載された福島に関する記事のタイトル及び見出しだけを時系列に並べる」という内容になりました。編集が進むにつれて彼女の中にある違和感(暴力性の問題)が膨らんでいきました。そして、プロジェクトFUKUSHIMA!は、福島関連記事タイトルの頁が削除したバージョンを配布するという判断にいたりました。※的確な判断と理解しています。
我々は自腹でフルバージョンを印刷し、プロジェクトFUKUSHIMA!の許諾を得て福島及び東京近郊に手置きしました。フルバージョンに追記された五所純子による「暴力性の問題」についてのテキストを読んでいただくことが、オイラがつたない説明をするより遥かに伝わるので、次ページに全文を掲載しました。
あたしは、あたしたちは、この紙を福島に配布しなかった。
二〇一二年八月十五日、プロジェクトFUKUSHIMA!によるフェスティバルが福島県で開催される。その会場で配布される、公式パンフレットとは別の、タブロイド判のフリーペーパーの編集をやらないかという声がかかったのは六月末のことだった。
今年の「フェスティバルFUKUSHIMA!」のテーマは“Flag Across Borders”。前年の会場で、放射線対策として芝生を覆った「大風呂敷」。それが細かく裁断され、旗となり、人びとの手をわたって、世界中に拡散される。色も柄も形も異なり、ひとつとして同じものがない、小さな旗たち。それは確かに、福島から発せられるものだ。
一方あたしは福島に住んでいない。行き来もない。あるといえば先の春に二日間滞在しただけ。あたしは明らかに、福島の外にいる人間だった。そんな人間が、福島の地を思いながら、一体何をするのか。何ができるのか。何ができてしまうのか。
あたしは年表をつくろうと目論んだ。二〇一一年三月十一日から今日にいたるまで、フクシマをめぐる出来事を時系列でまとめようと思ったのだ。あたしや誰かという個人のメッセージではない。すでにメディア上を駆け巡った言葉を収集することにした。あたしは言葉を裁断し、再構成し、年表のようなものを形成させ、人びとの手に乗せる。いわば史実のコラージュだ。
あたしは知りたかった。フクシマをめぐる出来事を。あたしは読み解きたかった。フクシマをめぐる言葉たちを。
既出の言葉をコラージュするという方法には、ある暴力性を回避したいという理由があった。それは、福島の外という安全圏にいるあたしのような人間の言説を、福島の人たちに押しつけてしまうという暴力だ。だからあたしは他人の言葉を収集することにした。それも、大メディアによって拡散された、もはや誰のものとも特定できない言葉を。自分に課したのは、最低限の史実は拾うということだった。福島の原子力発電所で起きたこと、作業員の人たちのこと、避難を余儀なくされた人たちのこと、食品の安全基準値や被ばく量のこと。それだけで紙幅は尽きていた。決められた紙幅におさめきれないほど、現実が溢れていた。
あたしはまがまがしい言葉もたくさん混ぜた。なぜだろう。史実だと思っているものと、そうでないもの。それらを混ぜることで新たな文脈や意味が見えてくるかもしれない。それは現実をどのように照らし返すだろう。これは攻撃的な賭けではあったが、露悪的な紙面にしたいという気持ちはなかった。拾った言葉はすべて、確かに「かつて起きたこと」「かつて存在したもの」なのだ。
ものができあがるにつれてあたしは、狙いのようなものが外れていない手応えと同時に、強烈な躊躇と、わずかな恐怖に襲われはじめた。感覚がまっぷたつに引き裂かれるようだった。「強いものができあがっている」という手応えと、「こんなものを福島に住まう人たちに手渡してよいのか」という躊躇と恐怖だ。
入稿データが完成したときには、あたしは疲れ果てていた。いや、作成している間から、完成した後は特に、誰とも口を聞きたくなかった。たぶん脅えていたのだと思う。最後に入稿データをプロジェクトFUKUSHIMA!に渡したときも、「完成したので目を通してください」とだけ伝え、自分の迷いには蓋をした。うまく言えないけれど、「こんなものをつくっておいて、言い訳みたいな真似はできない」という気分だった。「こんなもの」というのはもちろん、先のとおり両義的だ。その夜、あたしはひどく緊張していた。
翌朝、プロジェクトFUKUSHIMA!の返事は「これをフェス当日に配るわけにはいかない気がする。こちらで意見を集約して判断させてほしい」という旨だった。とても丁寧に理由が書かれてあった。あたしは正直、安堵した。あたしの内にあるストッパーのような役割を、彼ら彼女たちがやってくれたような気がしたからだ。同じ意見であること、判断をまかせることをあたしは伝えた。あたしは自分の役割を、福島の人たちに押しつけたのだ。
しばらくして、配布しないという最終決定がなされた。念のため断っておくが、これはプロジェクトFUKUSHIMA!による配布の禁止や内容の検閲ではない。実際、最終決定に誰よりも胸を撫で下ろしたのは、あたしではないかと思う。
もっとも懸念されたのは、福島に住んでいる人がこれを読んだときにどう感じるかという点だった。あたしがおぼえた躊躇と恐怖も同じ点にあった。このタブロイド判を開くと、福島がおどろおどろしいものに見えてくる。おそらくあたしのような外の人間は、自らを安全圏に置いたまま、福島を告発あるいは断罪するようなかたちで、福島を見つめ追い求めようとしてしまう。しかし、福島に住まう人にとってはそうではない。福島に住まう人びとは、福島の現実を自らのこととして傷んでいるのではないか。福島に住まう人たちにとって、フクシマはまさに自分なのではないか。福島に住まう人たちにこの紙を突きつけることは、外から加える暴力に過ぎないのではないか。福島に住まう人たちの存在を揺さぶり、アイデンティティを傷つけるようなことを、あたしはしたかったのか。あたしは自分がふるおうとしていた暴力を恥じた。恥じて恥じて、今も恥じ尽くせない。
けれど一方で、あたしは悔しがっている。福島に住まう人たちを傷つけるために、あたしはこれをつくったのではなかった。あえてこんな言い方をするが、メディアに乗った言葉を時系列で並べただけの年表が、これほど福島の人たちを傷つけてしまうということが、悔しくてしかたがない。この悔しさをどこにぶつけていいかわからず、あたしはひたすら恥辱をおぼえる。
これは、ボツ原稿という名の証拠品だ。
確信犯になりきることもできない人間が、ためらいながらおかした犯罪の証拠品だ。自分がふるってしまった暴力を忘れないために、あたしは予定どおりに輪転機を回してもらうことにした。紙面からプロジェクトFUKUSHIMA!のロゴをはずし、フェスにまつわる四面の記事を消した。そして、この文章を書き、この紙を“Gray Flag”と名づけた。二、三面に変更はくわえていない。 二〇一二年八月八日現在、あたしは印刷された紙の束をどうするつもりなのか、まったくわからずにいる。
少なくとも、くりかえし凝視するだろう。そして、突きつけるだろう。
これを見る自分は、どのように傷んでいるのか。
これを見る自分は、どのように傷んでいないのか。
五所純子
2012年8月
このひとつの特殊例を「地域のデザイン」と併置するのはある危険性を伴うのですが、彼女の感じた恐怖や躊躇を考察すること、ひとつの視座として密かに持っておくことは、「地域のデザイン」という難問に対峙するときに重要だと考えてます。
今回、『カゴシマ トーキョー 断片』をつくるにあたり、私たちはもっともプリミティブな編集方針でこの問題を解消しました。それは、鹿児島のことを東京の人間が考えつくるのではなく、東京もひとつの地域をして鹿児島と併置し、それぞれの地域の人間がそれぞれの地域をつくる、という編集方針です。そして、このルールがより機能するであろう手法として、〝 断片〟 というキーワードを設定しました。私たちはそれぞれの地域を代表する者ではなく、また、地域を熟知する者でもありません。ある一部においてその地域と密接に関係しているだけなのです。人が選出するものはそこにある一部でしかなく、それはごく私的な関わり方/見方なことが多いはずです。オイラは週3で通う蕎麦屋の豊富なメニューの中からカツ丼とザル蕎麦という〝 断片〟 しか頼んでいないのですから。
そもそも〝 断片〟 の集合である地域の、もともとの〝 断片〟 を〝 断片〟 的に切り取り、それによっていくつかの意味においての最小単位となった〝 断片〟 を、できる限り並列に置くという編集方針はこうして形作られていきました。
福島の例が、例えば鹿児島にそのまま当てはまらないように、今回は、鹿児島の〝 断片〟 と東京の〝 断片〟 の、そのシナジーによって形作られたのだと考えています。私たちは9ヶ月という時間をかけてそれぞれの〝 断片〟 を少しづつテーブルに上げ、少しづつ形にしながら今回の解にたどり着きました。
勿論、「地域デザインとはこうである」といった答えを得たわけではありませんが、その制作行程をメールで振り返ることで〝 解の断片〟 が紐解ければと思い、膨大なやり取りの中からオイラのメールの一部を次ページに掲載しました。
●●●●●5月16日 KCIC本と今回のWSのイメージです
四元様
本とワークショップについて、最初の訪鹿前での考えを整理しました。
卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍
【本タイトル案】
『マテリアル鹿児島』
『地域マテリアル cord46』
※46は鹿児島の県コード番号です。あたりまえですが沖縄返還前は最南端県だったんですね。
【WSタイトル案】
「もうひとつの出版 講義&ワークショップ」
ー電子と紙の出版物『マテリアル 鹿児島(仮)』キックオフー
【WS内容】
今回は、12月発行の本を探るための訪鹿であり、WSもその中のひとつの材料と考えてます。なので、参加者に本をつくってもらう的なワークショップにはならないと思いますが、かりに「作りたい本と素材がある」方であれば、公開レクチャー的にその場でつくってもらいアドバイスすることも可能です。それと、参加者に『マテリアル鹿児島(仮)』の素材提案をしてもらうのもアリだと考えてます。
3時間あるので、
・1時間 講義
・1時間 『マテリアル鹿児島(仮)ver0.1』現場編集
・1時間 あなたの本を考える(企画書づくり)
といった流れでどうでしょう。
前日の取材素材(参加者から素材がくればそれも)を、その場で編集し「bccksでの本作り」のデモをかね、本(=メディア)を作り考える現場をお見せできればと思ってます。
※参加者からの素材は今回は無理だと思うので、四元さん周りでいくつか仕込んでもらえますか?
※WS会場ではLANでネットに繋げると嬉しいです【本の骨格】
●狙い
「拾った写真のおもしろさ」については、ロラン・バルトや椹木野依に限らず、多くの識者が言及しています。まるで近所で拾った見ず知らずのファミリー・アルバムのような、しかし何か見覚えがあるような、そして全体を通しては一貫した何かを伝えようとしているような、そんな本をイメージしています。何かとは無論その地域です。
●マテリアル(素材)
例えば、
・地域のメディア(チラシ、新聞広告、広告ティッシュ、広報誌、書物、メニュー、レシート、契約書類、メール、看板、サイン、etc…)
・地域のインテリア(玄関、食卓、書斎、居間、本棚、床、壁、置物、壁掛け、調度品、絵画、写真、etc…)
・地域のエクステリア(庭、外壁、塀、植木、舗装路(未舗装路)、街路樹、広場、etc…)
・地域の食(食材、食卓、食堂、市場、畑、港、etc…)
・地域の日用品(う~んと、、、)
・etc…
最終的にはもしかしたら新聞広告だけになるかもしれませんし、さまざまなマテリアルになるかもしれません。いろいろ集め、多くを捨て絞り込まれるような作り方が良いかと思います。
●作り方
おそらくは写真がメインの本になるかと思います。ネタの提供や撮影に関して地域の方の協力を得られれば良いのですが、写真の質と方向、何をどう撮るか、など、写真メインの本としてのクオリティーコントロールとのバランスが難しそうですね。写真は、、、理想ですが、一貫した表現(参加者の素材と相反しますが)をイメージしています。素材自体を出来るだけつぶさにフラットに見せたいので、べたっとしたストロボで統一できればと考えています。かりに複数人が撮影する場合もストロボ統一にすることである程度トーンコントロールができます。これも暫定ですが、今回のWSでオイラは作るべき本を決め、本を公開編集し、WS参加者を中心に協力者と共同編集をし、といった形で作り方も含めて少しずつでき上がっていいくのがベストかもしれませんが、なかなか難しそうです。このあたりも今回探ります。
●「マテリアル」ビジュアルイメージ
新事務所とその近辺(青葉台)でのテスト撮影です。もう少し詰めますが、大旨こんなイメージです。※東京を撮影してみて『地域AB』的な本もありかなと思いました。 今回であれば東京と鹿児島で、オイラが東京を、鹿児島在住の方が鹿児島を撮影し、共同編集的に作り上げるとか。まあジャストアイデアですが。
●●●●●5月17日 Re:KCIC本と今回のWSのイメージです
四元さま
KCICワークショップ写真拝見しました。ネタ的に参考になる写真がいくつかありました。
写真のトーンがかなり違うので、前日に何カ所か回ってテスト撮影できると嬉しいです。
東川隆太郎氏のfacebookをさくっとですが見させていただきました。いろいろ見てる方ですね。うまく組めると強力ですね。
『マテリアル鹿児島(仮)』は、油断すると、いわゆるSNS的な、オモロ穴場スポットガイド的なものになりかねません。また、ナガオカケンメイ氏の『d』のように、デザインというある視座からの編集とも今回目指してるものは異なります。大切なのは「全体のための部分スポイル」にならないための仕組みで、そのひとつとしての「部分」でなく「断片」を少し用心深く収集したいと考えています。大量の断片をだっと集め、少しずつ慎重に積み上げていく。しかもそれが開かれている。そんな作り方ができればと。(やっぱり難しそうですね)
週末、東川隆太郎さんの講演ビデオを見させていただき、それから相談にのっていただくかの判断をさせてください。生意気言ってすみません。
●●●●●6月12日 『鹿児島「断片」渋谷/目黒』企画書
四元さま 早川さま 平川さま
(CC:BCCKSスタッフ)
ちょっと間があいちゃいましたが、鹿児島ではいろいろありがとうございました。
いや、旨かったです!
他にも感想はむっちゃありますが、それに代えての企画書を送ります。
いろいろ悩みましたが「鹿児島:東京案」です。
卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍
電子書籍+POD Book
『鹿児島「断片」渋谷/目黒(仮)』
松本弦人+KCIC著 発行:KCIC
KCICの2014年アートブックを、松本弦人と鹿児島在住のKCICスタッフで共同作成し、2014年12月に、電子書籍とPODペーパーブックを発行します。電子書籍は各種電子書店で無料公開し、PODブックはBCCKSや一部書店などでの販売も視野に入れます。
内容は、KCICを起点とした鹿児島市、松本の事務所を起点とした渋谷区/目黒区の、建築、施設、街、食、団体など、様々な「対象」の細部をマテリアルとして切り取り〝断片〟として誌面に再構築します。※断片は一部分ではなく切り離された単体
鹿児島市、渋谷区/目黒区それぞれ10箇所ほどの「対象」を選出し、鹿児島はKCICスタッフが、渋谷/目黒は松本が撮影します。
36枚の断片写真に必要最低限のテキストが添えられた構成をフォーマットとします。鹿児島と渋谷/目黒それぞれから、共通性が感じられる「対象」がセレクトされ(例:鹿児島の書店/渋谷の書店など)、一対にすると思われますが、それらをVS的に扱うのではなく、そこに表出する、共通性、差異、断絶、などを並列に綴じます。
【メディア形態】
●1冊の電子書籍(「対象」の全てが掲載された本)
●20冊の一筆箋(「対象」ごとに分冊されたもの)
この2種類の本を制作します。
電子書籍は「対象」の全てを一冊に綴じます。一筆箋は「対象」ごとに一冊づつ綴じます。電子書籍、一筆箋ともにツールとして使われることをひとつの目標とします。特に一筆箋は、その「対象」にいかに活用されるかを考慮し編集することになると思います。なので、電子書籍と一筆箋の編集は、ずいぶんと異なるものになるかもしれません。
〝断片〟の集合の電子書籍。電子書籍の〝断片〟としての一筆箋。そして、切り離してメッセージが綴られた一枚の〝断片〟。
この〝断片〟の連なりを意識したメディア形態を模索します。
【対象の例】
A)企業/団体 B)店 C)食 D)交通 E)動物(人物としての人は排除) F)モノ G)街 H)建造物、
といったカテゴリを設定します。
●鹿児島
A)KCCI+市役所 B)古本屋(連れて行ってもらった店です) C)熊襲鍋/市場 D)フェリー/路面電車/新幹線 E)祭りの団体 F)献花 G)街路樹 H)壁
●渋谷
A)SB青葉台事務所+周辺事務所 B)書店(恵比寿Nadiff) C)原宿「龍の子」/東急プラザ「渋谷市場」 D)ハチ公バス/タクシー/自転車 E)中目黒エグザイルスクール F)献花 G)街路樹 H)壁
エグザイルが行けるかどうかは置いておき、例えばこんなイメージです。
なにより「対象」の選出が重要なので、調査議論を重ねて熟考しましょう。
【作り方】
この企画は、外部の松本が関わることで、全体(または中心)ありきの地域スポイル構造という、センシティブな問題がまとわりつきます。
そこに陥らぬよう、鹿児島と東京、それぞれ在住者が取材構成をし、しかし、両者が互いに関係干渉するように共同編集をし、外的視線に偏らず、「対象」に対しての客観性を保ち、二カ所の地域の相乗性を加速させる。そんな制作フローを作り上げることが重要と考えます。
今後ですが、まずは渋谷/目黒で数カ所の〝対象〟を松本が取材撮影しプロトを作ります。その結果を持って鹿児島の〝対象〟をKCICスタッフとオイラで取材撮影します。鹿児島と渋谷/目黒のプロトを確認しつつ〝対象〟を選定し、以降、それぞれ単独で取材撮影を進める。
といったイメージです。
●●●●●6月13日 Re:KCIC本と今回のWSのイメージです
四元さま 早川さま 平川さま
渋谷/目黒プロトの作成に着手しようと思います。
●対象
「対象」は、キーワードに当てはめるより、ピクンとくるものをそれぞれリストし、付き合わせて絞り込むのが良いと思います。
遠慮せず、どんなものでも(むしろ個人的で見過ごされがちなモノとかがいいかもです)どんどんリストして下さい。
渋谷/目黒対象リスト(仮)
※◎:優先度高で許可不要 ●優先度高で要許可 ◉:優先度高だけど許可が難しそう
A)◎SB青葉台事務所_ワイデン&ケネディ_渋谷啓一事務所_祖父江慎事務所 ●桑沢デザイン研究所 ●映画美学校
B)◎恵比寿Nadiff ●富ヶ谷3dラボ ●原宿Galaxy ●渋谷アップリンク ◉渋谷ヒカリエ(w)
C)●原宿「龍の子」 ◉東急プラザ「渋谷市場」
D)◎ハチ公バス_タクシー_自転車_大江戸線
E)◉中目黒エグザイルスクール 宮下公園スケーター ◉犬
F)献花
G)●空中庭園 明治神宮 代々木公園
H)◎街路樹_壁_看板_住居エクステリア
ラフでかまわないので、鹿児島の対象リストもらえるとイメージつきます。
googleドキュメントとかで共有しましょうかね。
●進め方
作り方は、KCICスタッフとの共同編集と思ってます。
理由は「取材先への対応」と「クオリティー担保」ですね。
一般の方も考えられますが、、、次回伺い共同取材をしてみてから話しましょうか。
●次の来鹿についてご相談
次回の訪鹿時期ですが、7月前半までに済ませられると嬉しいです。
>四元さん
「KCIC名義の取材依頼書」をお願いできますか?
・簡単な企画内容
・取材依頼
がワンセットになっていれば形式等はお任せします。
東京の取材先に渡すものなので、KCICの説明があるといいですね。
必要であれば画像(一筆箋の物撮りと電子書籍画面など)用意します。
●●●●●6月15日 Re:KCIC本と今回のWSのイメージです
四元さま みなさま
お疲れさまです松本@兵庫です。
ばたばたでモロモロ返信できずに失礼しました。
「みんなのリスト」いいですねー
「オイラが知ってる」or「イメージできる」〝対象〟で、良さそうと思ったものに「■」を付けてます。途中ですが。
次回詰めましょう。
平川さん早川さんは居てもらわないと困るので、7月頭または末で調整します。
依頼書ありがとうございました。
活用します。
●●●●●7月4日 『鹿児島「マテリアル」東京(仮)』一筆箋サンプル
四元さま みなさま
先日、上京中の篠崎くんとともに東京対象候補のひとつ「ナディッフ」のテスト撮影をしてきました。その上がりでサンプルをいじり始めています。電子書籍はまだ見えていませんが、一筆箋は、なかなか手応えアリです。添付のものは事務所のプリンターによる手作り品なので、正規サンプルを来週末に上げ、それを持って二度目の訪鹿をします。
今回は、実際の撮影をしたいとおもいます。添付写真を入れ込んだ依頼書を作成いただき、鹿児島の「対象」候補先への依頼を進めていただけますでしょうか? で、鹿児島の撮影スタッフは多い方がよいので、今回の撮影にカメラマン候補スタッフの同行をお願いします。現場で『鹿児島マテリアル東京(仮)』の撮影ノウハウをコーチングします。この件に関しては一度電話で相談させて下さい。
もろもろ調整等も考えると、訪鹿は7月末ですかね?
●●●●●7月30日 『鹿児島「断片」東京(仮)』今後の進め方
みなさま
いや、ほんとマジお疲れ様でした。極悪太陽光にめげながらもみんなのド根性炸裂でイロイロ見えてきましたね。東京が寒く感じてます。
で、表題の通り、今後の作業の進め方をまとめました。長文になりますがお付き合いください。
卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍
●SBサーバー
まず、撮影した画像をSBのサーバーにアップしました。
●データのやり取り
以下のようなフォルダ構造になってます。
黄色の「from_◯◯」フォルダで、データのやりとりをしましょう。
KCICからデータを送る場合は、「from_KCIC」フォルダに入れて下さい。
フォルダ内の整理の仕方はおまかせします。
●【重要!】サーバーがオリジナルデータです!
このサーバー上のデータがオリジナルになります。
「from_◯◯」以外のフォルダ内のデータの削除や更新などされないようにおねがいします。
●写真
使用候補写真を
・「material」フォルダ/「print_photo」フォルダ
内にカテゴリ別に入れてます。
グーグルドキュメントのルールに合わせて、
K_A01_KCIC_shiyakusho
K_A02_matsuyama
K_B01_shop
K_B02_retroft
K_B03_yama_maruta_amu
K_C01_uoichiba
K_D01_traffic
K_G01_exterior
K_G02_kanban
K_G03_hai
K_G04_zou
K_G05_sakurajima
T_A01_office
T_B01_nadiff
T_D01_traffic
T_G01_exterior
T_G02_kanban
としています。
撮影リストはこれにあわせてもいいかもですね。
※「lr_export」フォルダ:LR(現像ソフト)から書き出したもの(ざっくりトリミング/回転補正などをしてるものもあります)
「re」フォルダ:「lr_exportフォルダ」の画像に、レタッチ/歪み補正/製版処理を加えたもの
「re_s」フォルダ:「reフォルダ」の画像を縮小したもの
閲覧は、軽いデータの「re_s」フォルダがおすすめです。
今回、ざっくりですが明るめに現像してあります。
一筆箋の書きやすさとビジュアル強度のさじ加減を模索中なので、これがアタリかはまだわかりません。
>主に平川さん
撮影お疲れさまでした。なかなかな写真がありますよ。
で、まず写真を見て下さい。いままでの写真もアップしてます。今後の撮影の参考にしてください。で、やっぱり、回転/トリミング補正しないとな写真がけっこうありました。歪み補正はどのみちするんだけど(長いレンズで撮影しても避けられない場合が多々あります)、回転/トリミングは少なければ少ないほど、後加工が楽になります。今回は膨大な写真を扱うことになるので、なかなか難しいですが「垂直水平のとれた縦位置」の確率を上げていきましょう。とはいえ、早い撮影も大事なので、まあ、とにかく撮りましょう。
早速、伝えてない新オーダーがいっこ。平川さんが言ってた「銅像」は、一冊いけそうなので、追加撮影お願いします。オイラが撮影した母子像の写真を参考に、いろいろ撮ってみてください。母子像の子供の方もおねがいします。
撮影に関しての質問などは遠慮なく。
●メディアイメージの決定
まず、こちらは今回の写真を見つつ、東京の写真を新規撮影します。その上がりと今回の鹿児島の写真で一筆箋サンプルを数種類作ります。平川さんの追加写真があがればそれも入れたいと思います。
テキストのイメージも固めたいので、編集作業(市役所の情報、Lisetさんの本の情報、銅像の場所/名称/作者名/由来等、エクステリアの場所など)をお願いします。これは構成が見えて来た段階で改めて連絡します。
サンプルを見つつ、作りつつ、「東京/鹿児島」の扱いや関係などを決め、次回のサンプルでタイトル含め、ほぼメディアイメージを固められればと。
卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍
むっちゃ長くなりましたがとりあえず。
質問相談などは遠慮なく。
●●●●●8月1日 Re:『鹿児島「断片」東京(仮)』今後の進め方
今回の訪鹿でタイトル含めメディアイメージが少しかたまりつつあります。
さまざまな対象もしくは地域に受け入れられ広がるのには、
『鹿児島「断片」東京』という、ある思想が表出するような仕上がりよりも、
例えば、
『カゴシマ トーキョー ダンペン』(Kagoshima Tokyo Material)
『KT(ケイティ)』(Kagoshima Tokyo)
といった「名指せるパッケージ感」などが、必要なのではと感じてます。
まだ悩み中ですが、地域+アーティストブック+デザイナー(アーティストではない)という問いかけに、そろそろ答えを出さないとですね。
ご意見伺えれば。
●●●●●10月28日 Re:広報資料
四元さま みなさま
毎度すみません! 地獄から半身乗り出しました。巻き返します!
(1) タイトル
『鹿児島 マテリアル 東京』
でおねがいします。
(2) 鹿児島にお越し頂ける日にち候補(トーク日)と対談相手
さきほどナガオカケンメイさんにメールしました。
返答を待って決めさせて下さい。
(3) Arts Crossingの作り方
(地元デザイナーにまかすか、弦人さんの案で行くか)を、教えてくださいませ。
引っ張って引っ張ってのあげくで申し訳ないですが、
テメーのせいで残り作業がたっぷりあるので、すみません!お願いできますか!
>平川さん
使える写真が数多く撮れてます。お疲れさまです。サーバーにセレクト現像したものをアップしてます。
おかげさまで編集方針も固まりつつあります。
取り急ぎ!
●●●●●10月28日 お願いでーす
ケンメイさま
メアドさんきゅーです。
で、表題の通りお願いがありメールしました。ちょっと長くなりますが、お付き合いいただければ!
えっと、鹿児島の「KCIC」はご存知ですかね?(こちらです→ http://www.kcic.jp/)
その「KCIC」の『KCIC BOOKS アーティストシリーズ』という出版プロジェクト(年に一冊)があって、1回目の2013年は下薗詠子×松田朋春『美人島』という写真集が発行されました。これは電子と紙の両方で出版され、「BCCKS」という紙と電子の出版サービスで行われています。(オイラが7年前からやっているサイトです)
今年はそれをオイラが依頼され、春くらいからちょこちょこ準備を進めてます。もちろん、オイラはアーティストでもソーシャルデザイナーでもなく、おまけに、鹿児島には縁もゆかりも無い人間なので、悩んだんですが、まあ素直に「地域(東京含む)とメディア」ってとこから考えました。
結果、鹿児島と東京とを、それぞれ現地在住の人間がそれぞれの地域にある対象を、マテリアルとして撮影し、数冊の一筆箋に綴じ、それぞれの対象者に配布する、『鹿児島 マテリアル 東京(仮)』というプロジェクトとなり、最後の追い込みに入ろうとしてるとこです。
このプロジェクトのねらいとしては、
・強者のためのモノにならぬように、鹿児島と東京を対比(VSでなく)する
・対象を全体ではなく部分の集合で捉える
・地域(東京もふくめ)情報をツールにする
・ツールとして使われた時の動きを追いたい
・その動きを見ながら可変させたい(電子書籍なので可変が可能)
などです。
少人数小予算のプロジェクトなのでどこまでできるかはわかりませんが、軽い手応えはあります。
で、よーやく本題です。
このプロジェクトの最初から、
・地域に関わって来たナガオカケンメイ
・『d』の創刊号が鹿児島
・「D&D」鹿児島店
というのはやはり頭にアリ、これまで2度、ワークショップや撮影で鹿児島に行ったことでさらに、「ケンメイさんと話さないとこのプロジェクトは終われないなぁ」と勝手に思いました。『d』やケンメイさんの影響デカイですね。
ということで、鹿児島でオイラと『地域(東京含む)とメディア』的テーマで対談おねがいできませんか?時期は今年12月~来年1月です。お役所仕事なので渡航宿泊費+うまいもん+薄謝と思われます。
お忙しいのは承知ですが、ご検討いただければ!
長文失敬!
●●●●●11月4日 Re:お願いでーす
げんとさん、ご無沙汰です。
ぜひぜひ、僕にできることならば・・・・。
松添というマネージャーがおります。
細かなことなどふくめ、松添より一度、メール差し上げます!!
ナガオカケンメイ
●●●●●11月7日 本と一筆箋のイメージ
KCICのみなさま
おつかれさまです、次回の訪鹿は川内デモに合わせて一筆箋にみんなのコメントを手書きでもらって綴じようかと思ってる松本です。
で、
製造物のイメージがおおよそ固まりました。
でで、すみません!
タイトル『カゴシマ トーキョー ダンペン』に変更お願いします!
(『カゴシマトーキョー 断片』と悩んでますが!)
●●●●●11月12日 Re:ナガオカケンメイさん来鹿日
四元さま
トークの日程、了解です。
悪夢のようなトークにならないようがんばりますね。
で
遅くなりました、コンセプトシートです。
卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍
『カゴシマ トーキョー 断片』
松本弦人+KCIC著 発行:KCIC
KCICの2014年アートブックを、松本弦人と鹿児島在住のKCICスタッフで共同作成し、「紙の本」と「電子書籍」の形で発行します。
内容は、KCICを起点とした鹿児島、松本の事務所を起点とした東京(渋谷/目黒)の、建築、施設、街、食、人など、様々な[対象]の細部を〝断片〟として切り取り書籍に再構築します。
鹿児島/東京の共通性のある[対象]が〝断片〟として並ぶことで表出する、共通性、差異、断絶、などが綴じられる本になります。
「紙の本」は、[対象]ごとに綴じられた9冊の「一筆箋」に。
「電子書籍」は、すべての[対象]が1冊にまとめられweb公開されます。
「一筆箋」とは人が人にメッセージを伝えるために使われる「ツール」です。
異なる地域の〝断片〟をツール化し、それぞれの地域に配布し、実際に使われることを目的としています。
「電子書籍」も「ツール」としてのさまざまな可能性を秘めています。
今回は「誰でも自由に写真やテキストを電子書籍に追加できる機能」を使います。(追加機能は来春リリース予定)
それによって、一冊の本の制作に多くの人が自由に関わることが出来るようになり、例えば、すでに公開された本に新たな[対象]を追加したり、追加取材のワークショップを開いたり、[対象者]自身が勝手に追加したり、といった「あたらしい本のつくりかた」が可能になります。
〝断片〟の集合の電子書籍。電子書籍の〝断片〟としての一筆箋。そして、切り離してメッセージが添えられた一枚の〝断片〟。
この〝断片〟の連なりは、どのように使われ、どのように流通し、どのように感じられるのでしょうか。
それを模索するが今回のプロジェクトの狙いであり、『カゴシマ トーキョー 断片』は書籍でありながらも「発行されてからもなお活動を続けるプロジェクト」の、むしろ「ツール」でもあるのです。
●●●●●11月21日 東京の施設の撮影に関して
早川さま
モックを作りながら、「あ『灰と島』の対抗じゃ『人と谷』だ」と。
「わらわらと沸いて渋谷にやってくる人はうっとうしくも愛らしい」し、
道玄坂や宮益坂から谷に吸い込まれる灰のように降り注ぐ人びとは、最終的にハチ公前の人の交差に溜まります。それらを俯瞰の引きで撮れればいいんですが、〝断片〟でもいけるとおもいます。
ゴミはその人たちから派生するものなのでうまく入れられればと思ってますが、マストではなくなりました。清掃工場の写真、発行時には間に合わないかもですが、個人的にも興味があるので16日以降どこかで撮影します。
●●●●●1月4日 『カゴシマ トーキョー 断片』第〇版公開!
四元さん みなさま
先ほど「第〇版」と銘打って『カゴシマ トーキョー 断片』上巻下巻公開しました。※「交通」の章のみ非公開にしてます
ブック構成やら、説明やら、まだまだ十分ではないですが、このプロジェクトの全貌と落としどころがおおよそ感じられるバージョンになってるかと思われます。先のメールの通り、ひとまずこれで入稿しメモパッドと書籍の色校を取ります。可能であれば修正などいただければ。※繰り返しになりますが入稿=最終といったスケジュールです
とにかく、だ〜〜〜と構成したものではありますが、まあ、半年という時間は伊達でなくて、
思考の共有
作業フローの昇華
なにより高いモチベーションをキープし続けられたさまざまな環境提供
によって、ひとつ、「地域/デザイン」という厄介な難問に今回の定義からの直球を投げつけることができたと感ています。
現在公開している電子書籍ですが、17日までは現状に必要な要素をいくつかアオリ的に追加していけば十分と思います。
必須項目的には、
・プロデューサーorキュレイターの論考文
・KCICスタッフの「あなたの言葉」※メモパッドに手書きで書いたメッセージ
・展示内容の告知
・あらため、詳細スタッフクレジット/主宰/協賛/スペシャルサンクスなど
といったところでしょうか。
オイラは
・あとがき
を考えますが、まあ、主には展示にむけての有効なブローシャーということでしょう。
http://bccks.jp/bcck/130091/
2015年1月1日 発行 第ゼロ版
bb_B_00130650
bcck: http://bccks.jp/bcck/00130650/info
user: http://bccks.jp/user/11277
format:#002y
Powered by BCCKS
株式会社BCCKS
〒141-0021
東京都品川区上大崎 1-5-5 201
contact@bccks.jp
http://bccks.jp