はじめに

人生の悩みとは人間関係の悩み

人間関係って不思議です。
会ってすぐに仲良くなれる人がいるかと思えば、長年一緒にいても、考えていることがわからず話がまったく合わない人もいます。また、よく出会っていて関係も悪くないのに、今ひとつ仲が深まっていかないということがあります。
「気が合わないから」と二度と会わないですむ人もいますが、なかなかそうは行かないのが人間関係です。家族、親類縁者、仕事関係者などその主だったものもしれません。

私は占い鑑定歴が約２６年になりますが、相談内容で１番多いのは人間関係(恋愛含めて)に関することです。「あの人が私のことをどう思っているか？」という相談が一番多いでしょう。

この本を読んでほしい人

自分は口下手だとか人見知りだと思っている人、いますか？
コミュニケーションに苦手意識のある人、いますか？
人と話していて、「どうしてこうすれ違うのだろう」と思ったことがありませんか？
同じ日本語を話しているのに、話がかみ合わなくて、悲しい思いをすることがあります。同じことを言っても、相手が違えば全く違ってとらえられることもよくあります。

この本は、さまざまな場面で人間関係に悩んでいる人、対人関係でストレスを感じている人に向けて書きました。
この本には、自分の星座と相手の星座の組み合わせによる人づきあい対処法が書かれています。自分の星座と相手の星座の項目を読むだけで、どう接すればいいかわかります。
生きるとは、日々、人と接することの連続です。
この本で少しでも人間関係がラクになり、できれば楽しんでもらえたらと思います。

西洋占星術と人間関係学

西洋占星術は、人の性格を知るのに最も役立つツールの１つだと思います。
４~５千年の歴史を持つ西洋占星術は、人間の類型別分析に優れています。
西洋占星術により、相手との相性を知った上で、どう接するか知り、発展的な人間関係を築くことができます。西洋占星術は人間関係学ととらえられることもできるでしょう。

好きな人、嫌いな人、どちらでもない人

相手のことが好きで、もっと親しい関係になりたいのに、なかなか仲が深まらないことがありませんか？
そういう人とより早く仲良くなれるように。

また、どうしても嫌いな人はいるものです。苦手な人、話しても通じない人とは、いっそのことつきあいたくないと思いますよね？でも、そうはいかない人間関係もあります。苦手な相手にどう接して行けばよいか、どうコミュニケーションを取るか、 とりあえず、好き嫌いを横に置いておいて「そういう人だ」と理解していれば、どう対処すればいいかわかると思います。相手の性格や相性をあらかじめ情報として知っておくと、ゆとりを持って人間関係を営むことができます。
嫌いな人とはそれなりに対応でき、スムーズな社会生活を送れるように。

好きでも嫌いでもないどちらでもない人もいます。そのような相手と知り合ったのも何かの「縁」です。抱いていたイメージとは裏腹に、話せば意外とあなたと相性もよく、親友になれる人かもしれません。
そんな人を深く知ることができるように。

相手との関係性が客観的に見えると、コミュニケーションにゆとりが出てきて、やりとりが楽しめるようになるでしょう。

相性とは？

「相性を見てください」とよく鑑定でたずねられます。特に恋愛や結婚の場合や仕事のパートナーとしての相性が多いようです。
よく相性がいいとか悪いとかいいますが、その「相性」って何でしょうか？また、「相性がよい」とはどういう状態を言うのでしょうか？

「相性がよい」とは、お互いの性格が上手く合い、相手と調和し、融合することです。相性がよい人とは、自分と似ている部分や共通な部分が多い人でしょう。人間は自分と似ている人に好感をもちます。同じ価値観を持っていて、自分がよいと思うことが相手もよいと思うことで、スムーズな人間関係を持つことができます。
また、相性の良さは「フィーリングが合う」、「感じがいい」などと表現されることがあり、理屈ぬきで、直感で感じたり、理由付けや説明がむずかしい面もあります。

「相性が悪い」とは、お互いの性格が合わず、相手を嫌い、脅威を感じることです。自分と似ている部分がなく、価値観や考え方が違い、ことごとく反発を覚えます。そういうときは、その人とのつきあいを敬遠することもあります。しかし、これは反対に考えれば、自分にない部分を持っているということであり、人間がこの世に生まれてきた目的の１つが、より完全な人格を作り上げることだと考えれば、必要・必須な人といえるかもしれません。
その人と出会ったのは偶然ではありません。接することで何か気づきを得、学ぶためにその人は存在しています。

つまり、相性には、２つの条件があることがわかります。
１つは「類似性」。もう１つは「相補性」です。
要するに、自分と似ている人と、自分と違う人のことです。似ている人には好感を持ちやすいけれども、自分とは違う人には違和感を持ちやすいでしょう。似ている人とはすぐになじめますが、自分にない部分を持っている人は時間がかかったとしても得られる部分が多いと思います。

それに、相性がよい悪いといえるのは「選べる」人間関係です。
社会生活を営んでいると、家族や親類縁者であるとか、学校の先生とか、職場の人間関係など、どうしても選べない人間関係があります。
また、相手の性格を変えるのは、かなりむずかしいことです。やはり、そういうときは、自分が変わり、こちらが相手を理解することで、より円滑な人間関係を築くことができるでしょう。

西洋占星術における相性の見方

西洋占星術では、相性の良し悪しは、基本的に星座と星座の位置関係（角度）で判断します。それに加えて占星術の３要素（二区分、三区分、四区分）も考慮します。つまり、外向的か内向的かの２つのパターン（プラス、マイナス）、行動の３パターン（活動、安定、柔軟）、情緒の４パターン（火地風水の四大元素）のことです。また、ハウスのシステムも加味します。

≪星座の区分≫
おひつじ座　３／２１－４／２０　プラス　活動　火
おうし座　　４／２１－５／２１　マイナス　不動　地　　　
ふたご座　　５／２２－６／２１　プラス　柔軟　風　　　
かに座　　　６／２２－７／２３　マイナス　活動　水　　
しし座　　　７／２４－８／２３　プラス　不動　火　　
おとめ座　　８／２４－９／２３　マイナス　柔軟　地　　　　
てんびん座　９／２４－１０／２３ プラス　活動　風 　　
さそり座　　１０／２４－１１／２２　マイナス　不動　水　　
いて座　　　１１／２３－１２／２１　プラス　柔軟　火　
やぎ座　　　１２／２２－１／２０　マイナス　活動　地
みずがめ座 １／２１－２／１９　プラス　不動　風　　　　
うお座　　　２／２０－３／２０　マイナス　柔軟　水
　　
西洋占星術で使うホロスコープは３６０度の円形をなしており、各星座は３０度の範囲を受け持ちます。１２０度（同じ元素）なら相性はよい。６０度（１つおきの同じプラス・マイナスサインの星座）はややよい。９０度、１８０度（同じ行動のパターン）は悪い。０度（同じ星座）は吉凶ともにある。

例えば、おひつじ座を例にしていうと、
おひつじ座としし座は相性がよい。
おひつじ座とふたご座、おひつじ座とみずがめ座は相性がややよい。
おひつじ座とかに座、おひつじ座とやぎ座、おひつじ座とてんびん座は相性が悪い。
おひつじ座同士は相性が吉凶ともにあると判断します。

しかし、同じ元素ならよいのか？という問題があります。
１２０度、０度の同じ元素同士は意気投合します。しかし、ただなじんでしまうだけで、マンネリ化する危険もあります。ひょっとして何も生みださないのかもしれません。火は騒ぐだけ、地はまじめなだけ、風はしゃべるだけ、水は感情的になるだけというように・・・。
６０度は一番無理がない相性かもしれません。お互いにラクであり、ノリが合う星座が多いようです。
９０度が本当に悪いのか？という問題もあります。９０度が４つそろうと、四大元素がそろうことにもなります。それぞれ自分と異質な部分を持つ星座です。
これは何かを生み出すことができることを示唆しています。お互いに惹かれる存在であり、仕事には案外よいかもしれません。
１８０度は対立するといわれます。しかし、補い合うとも考えられ、男女の関係にはよいとされています。でも男同士、女同士だと憎みあい、反発しあうかもしれません。

また、ハウスのシステムから相手との関係性をさぐることができます。１２のハウスは１２の星座と対応しています。ハウスというのは、星座の意味をより具体的にしたものです。自分の星座を第１ハウスとして、自分から見たら相手は何番目のハウスにあるか？相手の星座から見たら何番目のハウスにあるか？を知ることで、そこから相性の良し悪しも判断することができます。

≪ハウスのシステム≫
第１ハウス　　　　　本人
第2ハウス　　　　　金銭
第３ハウス　　　　　兄弟、隣人
第４ハウス　　　　　家庭
第５ハウス　　　　　恋愛
第６ハウス　　　　　仕事、病気
第７ハウス　　　　　結婚、共同
第８ハウス　　　　　セックス、神秘
第９ハウス　　　　　精神
第１０ハウス　　　　地位
第１１ハウス　　　　友人
第１２ハウス　　　　秘密の敵

例えば、おひつじ座（火）とかに座（水）の組み合わせを見てみますと、この相性は９０度の角度で、西洋占星術では、良くないとされています。
二区分ではプラスとマイナスで、行動の方向性が打ち消し合っています。三区分では活動で、同じですがどちらも自分中心に動く性質があり、衝突も多いと考えられます。また、四区分では火と水で、水は火を消す、火は水を蒸発させます。
しかし、水は熱い火を冷ます（クールダウンさせる）、火は冷たい水を温める（ウォームアップさせる）とも考えることができます。
また、おひつじ座にとってかに座は第４ハウスの家庭であり、ホームグラウンドとしてホッとくつろげる存在となります。かに座にとっておひつじ座は第１０ハウスの地位であり、社会的ステイタスを築く礎となる頼れる存在となります。
つまり、相性とは考え方しだい、活かし方しだいということです。

この本の使い方

この本は太陽星座のみで占っています。
最初に、あなたの星座をご覧ください。あなたの基本的な性格やコミュニケーションの特徴が書かれています。まず、自分を理解することが大切です。そして、相手の星座との組み合わせの項を読んでください。そうすると、自分から見た相手はどういう存在か？わかると思います。
逆に、相手の星座の項と、あなたの星座の組み合わせの項も読んでいただくと相手から見た自分というものもよくわかると思います。
人間関係においては、相手と自分の違う部分を認めることが大切でしょう。

この本は１～１２の星座別に書かれています。

各星座の基本的な性格・・あなたのコミュニケーション運。あなたはどういう人か？対人面でのあなたのふるまいなど。
長所・・あなたの長所。
短所・・ついやってしまう失敗コミュニケーション。

相性・・星座同士の組み合わせの横に吉凶を載せました。相性の良し悪しを吉凶（大吉、吉、凶、大凶）で判断しています。大凶（大吉）とあるのは、状況によりどちらにも出る場合があるということです。また、便宜上、吉凶で分けましたが、あまりこのことにとらわれないでください。

各星座別対処法・・あなたと相手の星座との相性。あなたにとって、相手はどういう人なのか？

星座→星座・・「心の声」。自分の星座から見た相手、相手の星座からみたあなたの印象、内心思っていること。

話題・・とっかかりの話題。相手が好む話題。相性がよい場合は、話したいことを話してもよい。

接し方・・星座別のつきあい方。相手の星座に応じてどう接すればいいか？会話が主ですが、その他の要素（態度、雰囲気等）も加えました。

人生とは、変化し続ける状況や人間関係に次々と対処することといえるのではないでしょうか？
人は一人では生きていけない。とするならば、できるかぎりよい人間関係を築いて幸福な人生を送りたいと思います。
どうぞ、よりよき人間関係を構築する情報の１つとして本書を役立ててください。この本は、今日、役に立つ占いの本です。