── 踏み出した一歩、そしてそのさきにあるもの。
中学三年から、約二年ほどの間、部屋に引き籠り、人生に絶望していた『あいちゃん』が、幼馴染の『あーりん』との会話を通して、最後に、『選択』するという物語。彼女がもっとも廃れていた時期に、彼女がもっとも嫌っていた彼と、言い争って、傷つけあって、歪に不格好に、織り成す世界。彼女が頽廃的に選び取った決断が、やがて、二人の関係を決定づける。これは、そうやって『白い眠り』(Kindleストアで出版中)に繋がる、空白の一説。
あーりんは、私がいやがっているのを知りつつ、私のことをいつも、『あいちゃん』と呼んでからかってくる。たしかに私の名前が、一般的には『あい』と呼ばれるべき漢字であることは認めるところだけれど、だからって、それが間違いだと知ってもなお、あーりんは私をその、間違った読み方で呼ぶのだ。
「あいちゃん。ちょっとくらい外出ようぜ」
「はあ? なに言ってるの? あーりんは私に死ねっていうの?」
「いや、外出たくらいで死なねえだろ」
中学三年生のころ。
中学三年の終わり──十五歳から、十八歳になる直前くらいまでの、二年と少しの間。
私がきっと、生涯で一番、気が立っていた時期。
その二年ちょっとの間の、記憶の一説。
「外出たくらいで死なないって、じゃあ、なんであーりんに解るの? あーりんはいつから神様になったのよ」
「いちいち突っかかるんじゃねえよ、面倒臭い。こんなところでずっと引き籠ってたら、それこそ病気になるぜ」
「……もう病気だもん」
※サンプルはここまでです。続いてインタビューをご覧ください。
晴羽照尊(はれわ・てりたか)です。よろしくお願いします。小説を書き始めて早四年ほど経ちました。Kindleストアで短編を出版したり、新人賞に応募してみたりと、細々と活動させていただいております。現在はいろいろ模索中で、様々なジャンルの作品を書いていますが、基本は人間ドラマがメインになっていると思います。近々、あと二作ほど出版予定ですが、現在はKindleストアにて、『白い眠り』という作品、一作だけ出版しています。ちょうど今回はその作品の裏話を書いてみたので、興味をもっていただけたなら、本編の方も読んでみてください。まだまだ未熟ですが、すこしでも作品からなにかを感じていただければ幸いです。
Kindleストアの方で出版している作品の裏話のような作品を書きたいなと思い制作しました。
影響を受けているかは解りませんが、よく私の作品は「西尾維新(にしお・いしん)みたい」と言われるので、影響を受けているのかもしれません。
特に考えてませんが、二十代から三十代あたりでしょうか。
たぶん、六時間くらいです。
知り合いに勧める以外では、Twitterですね。
語彙が足りないと思うことが多々あります。
やはりというか、西尾維新さんが好きですね。特に『世界シリーズ』が個人的にはおすすめです。
新人賞へ応募しつつ、Kindleストアの方では短編を出版していく予定です。
この作品は裏話ですので(もちろんこれだけでも楽しめるように書きましたが)よろしければぜひ、本編の方も読んでみてください。
日本独立作家同盟は、インディーズ出版分野で活動する会員相互の協力により、伝統的手法では出版困難な作品の企画・編集・制作支援などを通じて品質向上を図り、著者の育成と知名度向上・作品の頒布を促進し、読者と著者のコミュニケーションを活性化することで、多種多様な出版文化の振興に貢献します。
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2015年1月22日 発行 初版
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