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剣士と貴族の街

火呂居 美智

tomex出版



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はじめに

本作品は、を剣士と貴族の街と呼ばれるサラシュゼムを舞台にしたゲームブックです。
主人公であるあなたは、街の中をさまよい、個性的な人々と出会い、いろいろな事件にまきこまれ、冒険を繰り広げます。
本書は、から順に読んでいく本ではありません。
各パラグラフの選択肢を選んで、その項をタッチして下さい。
選んだ項までジャンプすると、続きが読めるようになっています。
それを繰り返し、最後のパラグラフである二三五たどり着けば、ゲームクリアとなります。

本文中で、印章を手に入れることがあります。
印章を使用できる項があったら、その項に、印章に刻まれた数を加えた項へとすすんで下さい。
もし話の流れがつながらないときは、その印章を使う場面ではありません。
その場合は、元の項へ戻って、選択肢を選びなおしてください。
本作品を遊ぶために特別なものは必要ありませんが、印章は複数でてきますので、メモしておくことをおすすめします。

クリアにいたる道筋は一通りではありません。
こっちにすすんでいたらどうなっていたんだろう? そういった興味で何度も遊んでいただけると、作者としてはうれしく思います。

冒険のはじまり

あなたは冒険者だ。
長旅の末、剣士と貴族の街と誉れ高い、サラシュゼムにたどりついた。
旅の路銀もすでに底をつき、あなたはしばらくこの街に落ち着こうと考えていた。
しかし、若い門兵はよそ者に冷たかった。
怪しい男をすんなりと通すわけには行かぬと、胸を張って立ちはだかる。
賄賂を求めているふうでもなく、そもそも渡すだけの金貨があなたにはない。
持っているのは、使い古した旅道具一式と、腰にぶらさげた愛剣だけだ。
「どうかしたのか?」
話が通じぬ門兵に、いよいよ力ずくかと覚悟を決めたころ、一人の騎士が、純白の馬に乗って颯爽と現れた。
アバロン様
門兵は、騎士に道を開け、直立不動の姿勢をとった。
若い騎士は、精悍な顔立ちにミミズクのカブトをかぶり、細身の剣と獅子の盾をたずさえている。
「怪しいものが町に入りたいと申しますので、追い払っておりました」
アバロンはあなたに気付いて、目をうつした。
かれの湖のような青い瞳に、あなたは少し緊張する。
「長旅でお疲れの様子だ。街に入ってもらう分にはよいでしょう。悪い方ではなさそうだ」
門兵にそう言うと、アバロンは馬から降りて、丁寧に頭を下げた。
「旅の方、失礼した。サラシュゼムにようこそ」
あなたもあわてて頭を下げ、礼を言う。
「しかし、実を言うとわたしも叔父に会いに来ただけで、この街の住人ではないのです。一歩外に出れば、あなたと同じ放浪の身。ただ叔父が街の貴族の一人であるため、少しだけえらそうな物言いができる」
彼はあなたの剣を見て言った。
「相当の腕前とお見受けした」
騎士はさらに忠告をくれた。
「この街では、働かざるものは罪とみなす風習があります。早めに仕事をみつけた方がいいでしょう。英雄エルタス護衛隊長ハルミス剣塾塾長ジュデリー。あなたの場合、街の重鎮である三人のいずれかに会い、剣の腕を認めてもらうのが、その近道になるでしょう」
アバロンはそう言うと、馬に乗り旅立っていった。
「これを持っていけ。仮の滞在許可証だ」
門兵は乱暴な筆であなたの名前を許可証に書き付けた。
「ただし、許可証の期限は三日間だ。それまでに身元を預かってくれるものをみつけないと、お前は犯罪者となる」
あなたは門兵の脅し文句などどこ吹く風で、堂々と、サラシュゼムの街に入っていく。


街に入るやいなや、少年が走りよってきた。
背が低く、大きな黒い目が印象的だ。
痩せていて、ほころびの多い、すすけた服をきている。
「旅のだんな、サラシュゼムは初めてですかい? 案内が必要なら、この黒目のマンデーにおまかせを」
マンデーと名乗った少年は、はしゃいだ笑顔ですりよってくる。
かれは、街のガイドをかって出るという。
あなたが金はないというと、マンデーは、笑顔を固まらせて去っていこうとした。
そんなかれの襟首を、あなたはさっと捕まえる。
「な、なにすんでえ! 衛兵を呼ぶぞ」
あなたはマンデーを引き寄せて、金は後払いで必ず払うから、街について少し教えてくれと頼んだ。
マンデーの顔からは笑顔は消え、軽蔑の目であなたをにらむ。
「この街では働かない奴は犯罪者といっしょなんだぞ。だけど、本当にあとから払ってくれるなら、すこしばかり教えてやる。何を知りたいんだ?」
さて、何を聞こう。
サラシュゼムについて一九二
英雄エルタスについて一四
護衛隊長ハルミスについて一五三
剣塾長ジュデリーについて八六
アバロンについて二〇六
マンデーについて五五


あなたは女の首に話しかけてみた。
すると、女は笑うのをやめた。
「わしを見ても平気な顔をして話しかけるとは、度胸のある男だのう」
あなたは、内心では恐怖はあったが、それをおくびにも出さないようにつとめた。
「わたしを見ても逃げ出さずにいるものを待っておった。恐れを感じて挑みかかってくるものも嫌いじゃ。そんなやつは返り討ちにしてくれる。お主のように、自分を見失わずにいれるものなら、街の危険を取り除くことができよう」
女の意図がわかりかねた。
どういうことか、あなたは詳しい説明を求めた。七六


あなたの動きに、大男はついてこれない! 
あなたは、完全にギンダルの背中をとった。
さて、どこに打ち込もう? 
頭をねらう一〇一
背中をねらう一一六
足をねらう九〇


「怪物とは、どの怪物のことだ?」
炎の魔獣一九一
影の怪物一五四
雪の魔人五〇
月の怪人四四
花の妖怪九二


防犯部では、長身の男が受付をしていた。
あなたのなりを見て、めんどくさそうに対応をした。
「なにか?」
さて、あなたは何をたずねよう? 
ここはどういう部署かたずねる一〇六
ハルミス隊長に会いたいなら一一〇
仕事をみつけたいなら九一


アリサは、長いまつげが印象的な年頃の娘だ。
フリルのついたエプロンを揺らして、厨房とホールを行ったりきたりしている。
あなたが声をかけると、はーいなにかご用? と満面の笑みで対応した。 
さて、何を聞こう? 
街のことを聞く六三
父のことを聞く一七四
店のメニューについて聞く五六
アリサのことについて聞く二一一


水路は迷路にように入り組んでおり、あなたはやがて自分がどちらに進んでいるのかわからなくなってくる。
ロウソクの火がなくなってきたころ、上への階段をみつけた。
あなたは火が消える前にその階段をのぼり、上部を塞いでいた金板をはずした。三六


あなたは相手が攻めてくるのは待った。
しかしギンダルは、自分からはまったく動こうともしない。
作戦を変える必要がありそうだ。
右からまわって攻める一六七
左からまわって攻める


あなたが旅のものなのだがというと、僧侶は、自分の寺院での特別な任務を教えてくれた。
「お祭りでギャン様のご本尊をお披露目するとき、わたしには秘密の仕事があるんですよ」
僧侶は、声をひそめて説明する。
寺院にはふたつの天使の像があるという。
それらについているスイッチを押すと、それぞれ光が、ギャンの神像に照射される。
春祭りのお披露目のときに、そのスイッチを押すのが、彼女の秘密の仕事らしい。
「本当は言っちゃいけないんですけど、神の荘厳さを高めるために行っているんです」
内緒ですよと言って、彼女はあなたからはなれていった。六五

一〇
「人手は足りている」
ハースランは低い声で答える。
そしてあなたを睨みながら、
「もしかして娘に手を出そうと考えているじゃなかろうな? アリサにちょっかいを出したら、この俺が許さんからな」
そう言って、怖い顔を近づけた。
あなたは席を移した方がよさそうだ。
剣士のグループと話す二一五
商人のグループと話す一三七
それとももう紅竜亭を出るなら七九

一一
コウモリは休む間もなく金切り声をあげて、飛び回る。
あなたは見守ろうとしていたが、コウモリはあなたを敵と判断したらしく、飛び掛ってきた! 
あなたは剣をかざして応戦する。一九〇

一二
「そうか。もういいなら結構なことだ。オイラは大抵この南門前にいるからな。あんた金が入ったら、必ず払いにくるんだぜ。じゃなきゃ、衛兵に言いつけてやる!」
黒目のマンデーはそう言い捨てて、あなたのもとから去って行った。八三

一三
誰と答えよう?
ナウド一八七
ローマン六六
アバロン一〇九
ジュデリー一五六
その他九九

一四
「三〇年前、魔物の集団がサラシュゼムに襲来したとき、先頭に立ってそれを防いだのがエルタス様さ。当時は最強の戦士で、師であるジュデリー様もかなわなかったといわれてる」
もともと東方の国の生まれだったのだが、その功績を称えて、街のひとびとはエルタスのために宮殿を建て、住んでもらった。
しかし、いまではぶっくりと太ってしまい、当時の面影は微塵もないという。
宮殿に引きこもり、戦士は引退し、貴族として生活している。
「その代わりに息子のマティエル様と甥のアバロン様がいる。ふたりともオイラの憧れさ」
あなたは、ほかのことも聞いておくか? 
サラシュゼムについて一九二
護衛隊長ハルミスについて一五三
剣塾長ジュデリーについて八六
アバロンについて二〇六
マティエルについて一六三
マンデーについて五五
三〇年前の魔物の襲来について一二一
もう必要はないなら一二

一五
あなたは、ハルミスに礼をして、いったん護衛本部をあとにした。一一三

一六
スイッチを押すと神像の剣がまぶしく光り輝き、台座の上を照らし出した。
ふたつの神像が強い光を受けたマティエルから影が消えた。
かれは意識を失ったようにその場で倒れ、マンデーも逃げ出した。
すると、マティエルの足元に、黒い蛇のような頭をした化け物があらわれた! 
あなたは、怪物に向かって剣で挑む五八
ハルミスたちが来るまで待つなら一〇〇

一七
スイッチを押すと神像の剣がまぶしく光り輝き、台座の上を照らし出した。
水晶を持つ神像を調べる一二六
それともそのまま、マティエルに向かって剣で挑む八九

一八
ロウソクの火が心もとなくなってきた。
水路の濁流は、生き物のようにゴウゴウと音をあげている。
なにか危険な生物が住みついていてもおかしくないだろう。
やがて、のぼりの梯子をみつけた。
先にはかすかに光がみえる。
この梯子を上る九六
まだ先へ進んでみる

一九
台座の上では、マティエルが、ギャンの神像はどこにあると叫んでいる。
マンデーは知らないよ泣いて許しを請うている。
スイッチを押してみる一七
水晶を持つ神像を調べる七三
それともそのまま、マティエルに向かって剣で挑む八九

二〇
台座の上では、マティエルが、ギャンの神像はどこにあると叫んでいる。
マンデーは知らないよ泣いて許しを請うている。
スイッチを押してみる一七
それともそのまま、マティエルに向かって剣で挑む八九

二一
梯子を降りると、ほの暗い横穴が続いている。
かび臭さに顔をしかめて進んでいると、においはさらに強烈になっていく。
水路には汚物や動物の死体がながれ、ネズミや蛆が群れをなしていた。
かよわい少女には、とても行けぬ道だろう。
小一時間ほど、悪環境に耐えながら進むと、上への梯子を見つけた。
ここをのぼるなら二二一
もう少し進むなら一八

二二
相談部には、女性の受付がいた。
女性とはいえ、剣士の訓練は受けているようで、たくましい体つきだ。
「なにようでしょう?」
さて、あなたは何を相談しよう? 
ここはどういう部署かたずねる三八
ハルミス隊長に会いたいなら一〇四
仕事をみつけたいなら四五
今夜の寝床を探したい一五九

二三
神像は、勇ましい剣士のものだった。
筋肉質で、刃の大きな剣を力強く振り上げている。
あなたは、神像の裏にスイッチがあるのを見つけた。
スイッチを押してみる四八
僧侶に話を聞く一四九
台座をながめる三七
水晶を持つ神像を調べる一七八
もう寺院をでるなら一一三

二四
翌日、あなたはベリアスに調査の結果を報告した。
といっても、幽霊の正体はコウモリだったと伝え、本当のことは伏せておいた。
ソブレアの幽霊が出たといっても、だれが信じよう。
それにそんなことになっては、博物館の営業に支障ができるかもしれない。
嘘の報告だったが、ベリアスはたいそう喜んだ。
謝礼はリリスに渡しておくから、期待しておいてくれといって、あなたに任務の終了を告げた。
あなたは、リリスが準備して送れた自分の部屋に戻る。九八

二五
ひとふりで、あなたは金獅子の剣の魔力を実感した。
黒い霧は二つにさけ、そこから蒸発するかのように、影の怪物は消滅していく。
金属がぶつかり合うような、甲高い断末魔が聖堂に響いた。
あなたはとどめとばかりにもう一度、力強い一撃をお見舞いする。
影の怪物は、跡形もなく消え去った。
「おみごと!」
ハルミスが寺院の入り口に立っていた。
やっと、護衛隊が到着したようだった。
ユハイからあなたの活躍を聞いた隊員たちから、盛大な拍手が送られた。

おめでとう! あなたはサラシュゼムの危機を救った! 
状況がおちついてから、あなたは町長から秋桜の印章を授けられることとなる。二三五

二六
花壇は季節の花々がみごとなバランス植えられている。
香りも優雅で、あなたはこころを癒される。
それ以外、とくに変わったところはない。一九九

二七
「そうりゃあ、そうだろう」
ナウドはがははと肩を揺らして得意げになった。
「お礼にローマンの嫌いなものを教えてあげるぞ。こいつはこんな顔をして、虫が大の苦手なのだ。とくにカマキリを見たら、青い顔をして逃げ出すぞ」
ナウドの身振り手振りの説明に、ローマンは顔を真っ赤に抗議する。
ふたりの口論はますますひどくなる。
あなたにはお手上げなので、そっとその場をはなれることにした。六七

二八
玄関から使用人がでてきて、護衛隊を宮殿へ通した。
ものものしい装備に面食らっていたが、使用人はハルミスの言葉に素直に従った。
応接間かどこかで、宮殿の主人エルタスやマティエルと話すのだろう。
「隊長とエルタス様は昔からの友人で、ご子息たちのことも小さいころからかわいがっていたから、複雑な気持ちだろう」
ユハイは、隊長を思いやった。
あなたがユハイに二人のことをもっと聞こうとしたら、二階の窓が割れる音がした。
マティエルが、猫のようなしなやかな動きで、別館の屋根に飛び移る。
窓から、悔しそうな護衛隊員たちの顔がのぞく。
重装備をしていた剣士たちには、とても飛び移れそうにない高さだ。
マティエルは、軽快に屋根の上を走っていく。
「いくぞ!」
そう叫んだユハイよりも何倍もすばやく、あなたはマティエルの逃げる方向へと走りだした。二二五

二九
星と月の寺院の聖堂から人々が逃げ出していた。
「マティエル様がご乱心しました!」
すれ違いざまに、僧侶が伝えた。
聖堂の正面の台座に、マティエルがのぼり、何かを探している。
少年を引き連れ、剣でおどしているようだ。
「知らないよ、知らないよ」
捕まっているのは、黒目のマンデーだ。
涙を流しながら、震えている。
マティエルは、まだあなたたちに気がついていない。
剣を持つ神像を調べる二一〇
水晶を持つ神像を調べる七三
それともそのまま、マティエルに向かって剣で挑む八九

三〇
東側の壁には、異国の画家たちの絵が飾られている。
抽象的な作品が多かった。
人の形をした黒いものや、点と円と色彩だけでなにか得体の知れないものを表現している。
なにかはよくわからないが、ひとびとの感情に訴えてくるものがあるのはたしかだった。
吸い込まれるように見入ってしまう。
黒い人の絵を近くで見る二〇四
他の壁の絵をみてみる二六

三一
紅竜亭は、その名のとおり赤い竜の彫り物をした看板が掲げられある。
ガイドブックによると、かつて「紅竜」と呼ばれた名剣士ハースランが、引退して始めた居酒屋らしい。
ハースランの娘であるアリサが看板娘として働いているが、マンデーの注釈によると彼女は天然な性格だそうだ。
店内は数人が座れるカウンターと五組座れるテーブル席がある。
ハースランがカウンターでグラスを拭き、アリサは店内をうろうろしている。
カウンター席に人はおらず、テーブル席には剣士のグループと商人のグループが二組がいた。
あなたはかろうじて安酒をちびちび飲む程度の小銭は持っている。
カウンター席でハースランと話す二〇五
アリサをつかまえて話をする
剣士のグループと話す二一五
商人のグループと話す一三七

三二
スイッチを押すと神像が持つ水晶がまぶしく光り輝き、台座の上を照らし出した。
あわてて、僧侶がかけより、スイッチを切った。
「なにをするんですか! これはご本尊があるときにのみ使われるもの! 勝手に触ってはなりません」
あなたは僧侶に平謝りし、その場をはなれた。一二七

三三
リリス宝石店まで来ると、荷物を持ったリリスが店に戻ってきたところだった。
「おお! ちょうどよかった」
赤い服を着こなす店主は、あなたに一本の高価そうな剣を渡す。
「博物館の一件の報酬だ。たいそう価値のある剣で、魔力が込められているそうだぞ」
黄金に装飾された獅子の紋章の入った剣だ。
あなたは金獅子の剣を手に入れた。
「マティエル殿の護衛はもう終わったのか?」
あなたは、質問するリリスに、そのマティエルをみていないかと問いかけた。
彼女は、首をかしげて見ていないと答える。一二八

三四
食事はたいそうおいしかった。
長旅や街での疲れが吹き飛ぶようだ。
ワインも格別だった。
体中が弛緩し、脳みそがとろけそうだ。
全部、食べ終わらぬうちに急激な眠気に襲われた。
あなたは意識を失う。
やがて、長い時間が過ぎたあと、あなたはロウソクの燃え尽きた暗い部屋で目を覚ます。
あなたは手探りでドアまで歩み寄った。一九八

三五
「混沌の王モゼットの眷属である魔物たちは、ギャンを嫌い、憎みます。もし街に入ってきたら、真っ先にこの寺院が狙われるでしょう。ですから、ここは護衛本部のすぐそばに建築されました。またギャンの本尊である神像も、ふだんからは表に出しておりません」
春祭りや特別な街の行事があるときのみ、市民の前にお披露目になるのだという。
ほかにも何かあれば聞いても良い。
寺院について二三二
剣の神像について一三五
水晶の神像について一九七
話をおえるなら一四九

三六
そこは城壁の内側だった。
衛兵が突然現れたあなたに驚き、槍を向けた。
あなたはあわてて紅椿の印章をみせた。
そして、宮殿のものだが、地下清掃をしていたら、迷い込んでしまったといいわけした。
印章の力は絶大で、衛兵はかしこまってあなたに敬礼した。
あなたは体を拭く布だけ借りて、ここから出しもらうように伝えると、衛兵はよかったら城壁から北をごらんになりませんかと言ってきた。
城壁の北を見てみる一五一
ここから出してもらう一〇三

三七
台座の上にはなにもない。
しかし司教が説教をしたり、なにか行事がある際には使用させるのだろう。
まだ寺院にようがあるなら一二七
もう寺院を出て行くなら一一三

三八
「こちらは相談部。サラシュゼム市民に困ったことがあれば相談にのります。すべてを解決するわけではなりませんが、軍の力が必要ならば、公平にできるかぎりのことは行います」
主には、災害による公共施設の修復や、隣人同士のトラブルの仲裁、団体の諍いの解決などだそうだ。
旅人のあなたが相談できることはなさそうだ。
防犯部へ行く
就業部へ行く一五五
護衛部へ行く六四
護衛隊本部から立ち去るなら一一三

三九
「マンデーも不憫よのう。両親が強盗に襲われて、みなしごになってしもうた。叔父夫婦が世話しているが、うまくいっていないようじゃからのう。ここに遊びにきたらわしが昔話をきかせてやるんじゃ。マンデーは旅人の道案内で稼いでおるから、すこしは話のネタになると思うてのう。そうじゃ! 今度マンデーに、お主の武勇伝も聞かせてやることにしよう。お主が、誰も出てきたことがないという死の樹林に入ったときの話でも。……おや、お主は本当にあそこから帰らなかったのじゃったな? お主はいったい誰じゃった?」
独り言のようにまくしたてると、ググ爺はエネルギーが切れてしまったかのように黙り込んでしまった。
あなたが話しかけても、なにも答えは返ってこない。六七へ戻る

四〇
あなたは名前を告げてから、マティエルに会いたいと言った。
「マティエル様はお約束のない方とはお会いになりません」
使用人はそれだけ言うと、あなたの返事は待たずに門を閉めた。四六

四一
試合はあっけなく終わった。
あいての木剣があなたの額をとらえた。
あなたは、目の前がくらくらして戦闘不能状態におちいる。
「大丈夫か?」
審判が、冷えた布切れをあなたの頭にかぶせた。
さすがに手を抜いては相手に勝てない。
しばらく休んだあと、あなたは荷物を持って、剣塾をあとにする。七九

四二
彫刻は女性魔道士のようだった
魔道画家ソブレア
台座に名前と説明が書いてある。
「東方の秘境を探索し、数多くの冒険を成功させた。その体験を幻想的に昇華させた作品郡は、その後の画家たちに多大な影響を与えた。彼女は一二人の孫をもうけた。その一人は、ルワの魔境にすむ預言者ウィルバートである。本館の作品は、彼からの寄贈である」
ソブレアは鷲鼻で眼がぎょろりと飛び出、かなりくせの強い巻き髪の女性として表現されている。
夜にみる彫刻に薄気味悪さを覚えて、あなたはそこからはなれる。六八

四三
あなたが門をたたくと、使用人らしい黒服の男が出ていた。
顔色は青白い。
「どちらさまでしょうか?」
さて、あなたはなんと答えよう? 
エルタスに会いたい一四六
マティエルに会いたい四〇
仕事をさせてもらいたい七〇
謝って、この場をさる二二三

四四
「月の怪人? 我々はその魔物は警戒してはいない」
あなたの答えに、ハルミスは落胆した様子だった。
あなたは護衛本部をあとにした。一一三

四六
エルタスの宮殿は、豪邸が並ぶ北側地区で一番大きな建物だった。
金椿の紋章が門に掲げられている。
見上げるとバルコニーがある。
数人のひとびとが道端からそのバルコニーを見上げている。
ひとびとに話しかける一七一
エルタスの宮殿の門を叩く四三
ここを立ち去る二二三

四五
「仕事を探しているのなら、就業部に問い合わせてください」
受付の女性は、事務的に答えた。
就業部に行くなら一五五
他のことを相談するなら二二へ戻る。
もしくはもう護衛本部をあとにするなら一一三

四七
身の危険を感じたあなたは、絵画室から外へ出るドアに手をかける! 
しかし、ドアノブはどんなに力を込めてもピクリとも動かない。
あなたは背筋が凍る思いがする。
ケタケタ。
女の首は笑いながら、中空を飛び回る。
剣で立ち向かう一三二
話をしてみる

四八
スイッチを押すと神像の剣がまぶしく光り輝き、台座の上を照らし出した。
あわてて、僧侶がかけより、スイッチを切った。
「なにをするんですか! これは祭りのときにのみ使われるもの! 勝手に触ってはなりません」
あなたは僧侶に平謝りし、その場をはなれた。一二七

四九
「では、こちらに記入をしてください」
受付は、あなたにプロフィールを記入するための紙を渡した。
結構な情報を記載しないといけなかったが、あなたは時間をかけてそれを完成させた。
「なるほど。では人材をさがしている資料と見比べて、いくつか働き口を探しておきましょう」
受付は用紙をあずかって、それでは一週間後にまた来てください、といった。
そんなにかかるのかと言うと、
「すみませんねえ、最近、老眼がひどくて書類がたまっているんですよ」
と、老剣士はいいわけをした。
ハルミス隊長に会いたいなら八四
もう護衛本部をあとにするなら一一三

五〇
「雪の魔人? 我々はその魔物は警戒してはいない」
あなたの答えに、ハルミスは落胆した様子だった。
あなたは護衛本部をあとにした。一一三

五一
あなたはドアに手をかけたが、ドアノブは回らない。
カギがかけられているようだ。
ドアをたたき、大声を出して人を呼ぶ一九八
あなたは室内を調べる一二三
ご馳走を調べる二〇七

五二
宮殿に向かう馬車の中で、マティエルは説明した。
「ソブレアが夢にあらわれ、博物館でわしをみたものの手を借りよ、と言いました。つまりあなたですよね?」
あなたはうなずき、博物館での体験を、マティエルに伝えた。
「彼女の言ったことは、事実です」
神妙な顔つきで青年は続けた。
「あの抽象画を描いたのはわたしです。モデルは、わが父エルタスです。父は、影の怪物に操られています。それに気が付いて、人に合わぬようになり、外にも出歩かなくなりました」
おかしくなったのは、三ヶ月ほど前だという。
星と月の寺院に赴き、街の人々と触れ合ったあと宮殿に帰ると、エルタスの顔色が変化した。
食事の食べ方が雑になり、言葉遣いがおかしくなり、理不尽な暴力を使用人たちに振るうようになった。
エルタス自身も自分の変化に気がつき、部屋に閉じ込もり、外からも頑丈に板を打ち付けさせた。
「父は、自分でなんとかするから、ハルミス様やジュデリー様には伏せておけといったのですが、もう限界です」
そう思っていた矢先、ソブレアが夢に現れ、あなたのことを伝えたようだ。
それで、まずはあなたの力を借りようと、マティエルは思った。
説明が終わるころ、馬車が停車した。
あなたはマティエルに連れられて、宮殿に入ってく。一七七

五三
「カマキリが髪に」
それを聞いたとたん、ローマンは青ざめた。
力が緩んだすきをついて、思い切りかれを突き飛ばす。
体勢を立て直す時間を与えずに、あなたはローマンに一撃をいれた。
「勝負あり」
審判が判定を下した。
見物人たちから、大歓声があがった。
ローマンは木剣をはなし、髪をしきりに気にしている。
審判は銀杏の印章をあなたに渡した。
印章には三三と記されている。この印章を剣塾の入り口で使えば、塾長のジュデリーに会うことができる。
あなたは、印章を荷にしまい、塾の入り口に戻る。一一五

五四
「黒目のマンデー?」
部屋にいた剣士のひとりが、南門付近をうろうろしている少年です、とハルミスに答えた。
「よし、そいつをつかまえて尋問せよ」
ハルミスの命令で、戦士たちがいっせいに動き出した。
あなたも彼らに同行させられた。八二

五五
「オイラの両親は怪物に殺されてしまった。だけどこうして一人で立派に働いている。そのお金で将来剣塾に通って、立派な剣士になるんだ!」
マンデーは快活に言ったが、あなたにはそれが悲しみをこらえた強がりに聞こえた。
さて、ほかにも何か聞くか? 
サラシュゼムについて一九二
英雄エルタスについて一四
護衛隊長ハルミスについて一五三
剣塾長ジュデリーについて八六
両親を殺した怪物とは? 一一一

五六
「いま新作料理のバジリスクのからあげを無料で試食してもらっています。食べていきます?」
食べてみるなら六二
食べずに他のことを聞いてみても良い。
街のことを聞く六三
父のことを聞く一七四
アリサのことについて聞く二一一

五七
ベリアス博物館は、蔓模様の彫刻で飾られた、平たい建物だった。
絵画、彫刻、古代生物の化石、古代の武具などが展示されており、入り口はそれぞれに分かれている。
展示室ごとに入場料を払わなくてはいけないので、あなたは立ち寄ることができないが、現在、絵画の展示室だけは、無料で入ることができるようだ。
絵画室へ行く一二五
ここを立ち去る二二三

五八
あなたはすばやい動きで怪物のいる台座に飛び乗った。
間近でみると、影の怪物は実態の薄い存在だった。
黒い霧が密集して、爬虫類のような姿を形づくっている。
あなたが使っているのが、自らの愛剣なら二二六
金獅子の剣を持っているなら二五

五九
「剣塾は、三〇年前にジュデリー様が創設された」
もともとジュデリーは一介の冒険者だった。
しかし三〇年前、魔物の襲来があったのをきっかけに、サラシュゼムに剣塾を開いたのだという。
それ以来、街の人々だけでなく、異国からもかれのもとで学びたいものがあとを絶えず、剣士の町サラシュゼムも名を高めたという。
他の質問をしたいなら一一九
もうここを立ち去るのなら七九

六〇
マティエルは、サラシュゼムでも指折りの剣士だ。
怪物が操っていることにより、その身体能力や敏捷力は増しているようだった。
あなたは慎重にだが、大胆に勝負をかけねばならなかった。
聖堂に、ハルミスたち護衛隊のメンバーが入ってきた。
マティエルは、一瞬そちらに視線を動かした。
あなたは、そのスキを見逃さなかった。
巧みな技術でマンデーを避けて、敵の体に愛剣の刃を突き刺した! 二〇一

六一
リリス宝石店の事務所では、赤いスーツを着た女性が、机に向かい、書面をしたためている。
「どうした?」
受付が、彼女に駆け寄り、耳打ちをした。
「ほう。ジュデリー師からのご紹介か」
赤い服の女性は立ち上がり、あなたに握手をもとめた。
「わたしはリリス。この店のオーナーだ」
女性ながらに、無骨なこぶしをしていた。
ジュデリーを師と仰ぐあたり、彼女も剣塾の門下生なのだろう。
髪は短く、切れ長の眼をしていた。男装の麗人という言葉がよく似合う。
「わが店の警備の一員としてあなたを採用させていただきましょう」
リリスは契約書を準備して、自分がサインをしたあと、あなたにもを筆を握らせた。
「さっそくだが、仕事をひとつ頼みたい」
あなたはリリスから仕事の話を聞くか一三三
それとも、準備ができていないので、一度ここをあとにするなら一七〇

六二
「ご注文ありがとうございます!」
アリサはそう言って、厨房に引っ込んだ。
しばらくして、料理がのった皿を、あなたの席に運んできた。
「どうぞどうぞ」
肉感は硬くコリコリしていた。
黒胡椒が効きすぎてるのか、舌がピリリとした。
人生で味わったことのない食べ物だった。
「どうですか?」
アリサが不安を期待の混ざった表情で答えを待つ。
あなたは、「おいしかった」と答える一四一
「おいしくなかった」と答える二〇二

六三
「わたしはこの街から出たことがないの。だからこの街の良さがわかっていないかも。いつかはわたしもお客さんみたいに、冒険に出てみたいわ」
アリサと話していると、ハースランが鬼のような顔をして駆け寄ってきた。
「おいお前! 娘にちょっかいだすならさっさと出て行け!」
そう言って、あなたを紅竜亭から追い出した。七九

六四
「ここは護衛部だ。ここからは一般市民は入ることができない」
受付は、大柄で山男のような風貌の男だ。
若い、どこぞの部族の族長といっても通じそうな貫禄がある。
ここはどういう部署かたずねる七二
仕事をみつけたいなら一〇五
ハルミス隊長に会いたいなら一五〇
護衛本部をあとにするなら一一三

六五
さて、どのひとにたずねてみよう? 
草むらで寝転がっている若者八〇
馬を見ている中年の剣士二一二
花壇の絵を描いている女性一四三
寺院から出てきた僧侶
話はしないなら一九九

六六
「ローマン? 銀杏の剣士のローマンか?」
部屋にいた隊員のひとりが、ローマンは剣塾か鍛冶屋でしょう、とハルミスに答えた。
「そうか、では、ローマンをつかまえて尋問せよ」
ハルミスの命令で、戦士たちがいっせいに動き出した。
あなたも彼らに同行させられた。八二

六七
ググ爺の鍛冶屋は年季の入った建物で、主人もひひ孫がいてもおかしくないほどの高齢だった。
仕事は家族たちに任せて、ググ爺本人は物置のように、店の角に座っている。
店頭には、出来上がった武具が陳列され、客たちが眺めている。
客の中でも特に体格の大きな二人組みがいて、一本の剣について口論をしているようだ。
奥に工房があるようで、ハンマーの甲高い音と、炎の熱気が伝わってきている。
ググ爺さんに話しかける一八八
武具を眺める二一六
口論の仲裁に入る九四
奥に入ってみる二三三
ここはもう去る七九

六八
絵画室には三つの壁にそれぞれ絵が飾られている。
部屋の中央には人型の彫刻がたっている。
彫刻はローブに身を包んだ魔法使いのようだ。
北側の壁をみてみる二一三
東側の壁をみてみる一〇八
西側の壁をみてみる二一九
彫刻をみてみる四二

六九
「申し訳ないがググの鍛冶屋で働くには、剣術大会でそれなりの結果を出したものしか無理なんだよ」
店員は微笑みながら答えた。よくみると服の上からでも、かれの腕や足の筋肉は強靭さが感じられる。
剣術大会はいつかと聞くと、半年後だと店員は答えた。
「手っ取り早く仕事につきたいのなら、護衛本部で相談するのがよいだろう」
あなたは店員のアドバイスに礼を言って、その場を引き下がる。六七

七〇
あなたは、ここで仕事はできなかと、たずねてみた。
使用人はあなたの顔をあきれたようにして、見つめた。
「こちらで人手は足りております」
使用人はそれだけ言うと、あなたの返事は待たずに門を閉めた。四六

七一
人の形をした黒いものは影のように手足が長く伸びていた。
顔はよくみると、人より蛇に近かった。
作者のサインが右下に小さくしてあり、「マティエル」と綴られていた。
あなたは、じっくり観察したあと、その絵からはなれる六八

七二
「ここでは、サラシュゼムの治安と防備計画を行う。そしてその実行本部だ」
ようするに、サラシュゼムの軍隊と考えてよいのだろう。
他の都市や異種族との外交、魔物からの守護も行っているのだろう。
仕事をみつけたいなら一〇五
ハルミス隊長に会いたいなら一五〇
護衛本部をあとにするなら一一三

七三
神像は、僧衣をまとった美しい女性のものだった。
両手で水晶を抱えて、やさしい微笑を浮かべている。
あなたは、神像の裏にスイッチがあるのを見つけた。
スイッチを押してみる一六〇
剣を持つ神像を調べる二一〇

七四
「マンデーのガイドブック」によると、中央地区には以下の施設がある。
あなたはどこに向かおう? 
護衛隊本部二〇八
風の広場二二八
星と月の寺院二九

七五
あなたは少女の誘いをことわり、部屋でマティエルを待つことにした。
彼女は哀しそうな顔をしたが、まわりを気にしてすぐに去っていった。
マティエルはなかなか戻ってこなかった。
空腹を感じたので、あなたはテーブルの食事をとることにした。三四

七六
「わしはソブレア。魔道画家と呼ばれた。もう百年以上も前に死んでしまったがね」
彼女は、ぎょろりと眼を見開き、ケタケタと笑った。
ソブレアが言うには、こうやって首だけで出てきているのは、自らが絵にかけていた魔法によるものらしい。
本人ははるか昔になくなっているが、残留意識が自分の絵画にとりついているのだという。
「この絵に、危険が描かれている」
彼女は、黒い人の形が描かれている抽象画の前でゆらめいた。
「この黒い絵は、影の怪物じゃ。この絵のモデルに怪物がとりついておる」
ソブレアの首は一瞬消えたかと思うと、次の瞬間、あなたの耳もとにあらわれた。
「これは悪夢の序曲にすぎぬかもしれない。しかし、お主ならばそれを阻止できるかもしれない。抽象画を描いたものと、じき出会うじゃろう。そのものの力になりなさい」
頼むぞ……そう言い残して、ソブレアの残留意識は消えた。二四

七七
「なんだあんたか。そのガイドブックはあげるから、自分で好きなとこにいきなよ」
マンデーはあなたには興味がないようだ。
あなたはガイドブックを開き、南側地区の他の場所へいくことにする。七九

七八
「三〇年前のことは、よく覚えておる。ジュデリーやエルタスたちが、魔物たちを撃退してくれた。邪教の司祭が、レトルクウ山の怪物を操って、街を襲ってきたんじゃ。わしも損得関係なく、たくさんの武具を造り、治したのう。普通の武器では倒せぬ魔物もいて、ずいぶん苦労したわい。お主も、影をうつろう怪物の存在は知っておろう? あれには魔法の力を注いだ武器しか通じない。お互い、サラシュゼムのために力を合わせて戦ったのう。たしかお主は六本腕の魔人と戦って、両足を失った。そして、それがもとで長くはもたなかったのう。残念なことじゃ……おや、お主はいったい誰じゃった?」
独り言のようにまくしたてると、ググ爺はエネルギーが切れてしまったかのように黙り込んでしまった。
あなたが話しかけても、なにも答えは返ってこない。六七へ戻る

七九
「マンデーのガイドブック」によると、南側地区には以下の施設がある。
あなたはどこに向かおう? 
ジュデリーの剣塾一一五
ググ爺の鍛冶屋六七
居酒屋「紅竜」三一
南門広場二〇〇
中央地区に行く一一三
北側地区に行く二二三

八〇
若者は眠そうにしていたが、実際は考え事をしていて眠れないと言う。
「毎年、春に寺院でごギャン神の本尊を拝めるんだけどさ。ご本尊が台座にあがっても影ができないんだよなあ。なんでかなあ」
ギャンとはこの世界を創造した神だ。
サラシュゼムに限らず、広い地域で信仰されている。
若者は、そう言いながらも、うとうとしてるので、あなたはそっと彼から遠のいた。六五

八一
「この塾の剣士には、腕前に応じて印章が授けられるのだ。異国のものでも、剣闘試合に勝利すれば、その資格が与えられる」
剣闘試合は、塾に人がいればいつでもできるという。
剣闘試合をしたいなら一一八
他の質問をしたいなら一一九
もうここを立ち去るのなら七九

八二
あなたの告発によって、その人物は護衛隊につかまった。
護衛隊の執拗な尋問、拷問によって、その人物が影の怪物であるか調べられた。
しかし、残念ながら、あなたの告発した人物に、影の怪物は取り付いていなかった。
冤罪によって、かれは深い傷を負ってしまった。
あなたは嘘の情報を流して罪で、牢獄につながれる。
BAD END

八三
さて、あなたは、サラシュゼムの南門広場に立っている。
滞在許可証が有効なのは三日間だけだ。
それがすぎるとあなたは罪人となり、牢へ入れられてしまう。
それまでに仕事をみつけ、身元を保証してもらわなければならない。
街は平和を謳歌しているようにみえた。
旅を続け、たくさんの街を訪れたあなただったが、ここまで平穏にうつる町並みははじめてだった。
これも、誉れ高い英雄や剣士たちに守られているからなのだろう。
ふと、あしもとを見ると、数枚の紙を綴った冊子が落ちていた。
拾ってみると、手書きでサラシュゼムの施設や名所の説明が書いてある。
黒目のマンデーが落としていったものだろう。
あなたは、「マンデーのガイドブック」に目を通す。七九

八四
「ハルミス隊長は護衛部だ。もっというと護衛部の奥に張る隊長室だ。ただし誰とでも会ってくれるわけではない。エルタス様かジュデリー様のご紹介なら、べつだけどね」
受付はゆっくりとした口調で説明した。
護衛部へ行く六四
ここはどういう部署かたずねる二二二
仕事をみつけたいなら四九
もう護衛本部をあとにするなら一一三

八五
振り向くと、西側の壁に女性の顔が浮かんでいた。
ケタケタと、あなたをみて笑っている。
鷲鼻で、眼がぎょろりと出て、巻き髪が笑い声につられて揺れていた。
あなたはその姿に恐怖を感じる。
剣で立ち向かう一三二
話をしかけてみる
その場から逃げる四七

八六
「ジュデリー様はもともと護衛隊を率いていた。しかしお怪我とご年齢を考えて、ハルミス様に役目をゆずり、一線からは退いた」
三〇年前の魔物の襲来時には、エルタスを補佐するように魔物と戦ったという。
当時はエルタスが一番強かったと言われるが、いまでは年を取っては入るものの、ジュデリーが最強なのではと噂される。
現在のサラシュゼムの精鋭たちは、みなかれに育てられ、そろって頭があがらないという。
仙人じみた立ち振る舞いで庶民たちからもあがめられている。
「ジュデリー様の剣塾は、広く門戸を開いている。けど、仕事を紹介してくれるかはべつだよ」
ほかにも質問したければサラシュゼムについて一九二
英雄エルタスについて一四
護衛隊長ハルミスについて一五三
アバロンについて二〇六
三〇年前の魔物の襲来について一二一
もう必要はないなら一二

八七
あなたの主張に、ふたりは一瞬言葉を失う。
そのあと、顔を見合わせ、笑った。
「われわれは剣術の大会でも常に優勝を争う実力なんだぞ。そのわれわれよりもこの剣がふさわしいなどどは片腹が痛い」
ナウドがあなたをあざ笑う。
「前回は俺の方が上位だったがな」
ローマンがそういうと、ナウドはムキになって、あのときは風邪を引いていたのだと言い返した。
ふたりはあなたのことなど無視をして、ますます口論に熱が入る。
あなたにはお手上げなので、そっとその場をはなれることにした。六七


八八
あなたは正面からギンダルの腹に打ち込んだ! 
木剣を受けても、ギンダルは平気な顔をした。
驚いて動きが止まってしまったあなたの腕をつかんで、はなそうとしない。
ギンダルは抱きしめるようにしてあなたの顔を自分の腹に押し当てた。
汗と脂肪の臭いにむせる。逃げられない! 
呼吸ができずに、意識が朦朧としはじめたころ、審判が止めに入った。
「勝負あった」
ギンダルはのんびりとした口調で、勝利の雄たけびをあげた。
しばらく休んだあと、あなたは荷物を持って、剣塾をあとにする。七九

八九
あなたはすばやい動きでマティエルのいる台座に飛び乗った。
しかし、相手はマンデーを人質にとっている。
「助けて! 」
マンデーの怯えた顔を盾に、マティエルは剣を振るう! 
あなたが使っているのが、自らの愛剣なら六〇
金獅子の剣を持っているなら一四四

九〇
ギンダルのすねを木剣で払うと、大男は仔犬のような悲鳴をあげて、うずくまった。
続けて攻撃をしようと剣を振り上げたら、ギンダルは大声で泣き出した。
「勝負あった」
審判があなたを制する。
ギンダルの不甲斐なさにあきれている様子だ。
審判は野菊の印章をあなたに渡した。
印章には二五と記されている。この印章を入り口で使えば、次の剣闘試合を行うことができる。
あなたは、印章を荷にしまい、塾の入り口に戻る。一一五

九一
「仕事なら、就業部が担当だ。そっちへいってくれ」
受付の男は、めんどくさそうに答えた。
就業部に行くなら一五五
他のことを相談するならへ戻る。
もう護衛本部をあとにするなら一一三

九二
「花の妖怪? 我々はその魔物は警戒してはいない」
あなたの答えに、ハルミスは落胆した様子だった。
あなたは護衛本部をあとにした。一一三

九三
あなたは距離を詰めて、ローマンと剣を合わせた。
木剣とはいえ、ローマンの太刀筋は重く、鋭かった。
数度、剣を受け止めただけで、腕がしびれる。
かれの全身から力が溢れているようで、このまま力勝負になれば、分が悪いのはあきらかだった。
剣のつばが重なり、あなたの顔がローマンの耳もとに近づく。
あなたは、かれの力を弱めるために、なにかささやいてみてもいい。
「お前は強い」と賞賛を送る一二二
「このふぬけ」と罵る二〇九
「蛇がいる」とうそぶく二一七
「ネズミだ!」と叫ぶ一二四
「カマキリが髪に」とささやく五三

九四
口論をしているのは、体格の良い二人組みだった。
「おい、ちょっと兄さん聞いてくれ」
どうかしたのかと問いかけるあなたに、ひとりが一本の剣を指差す。
店内に並べられているものの中でも、ひときわ高価そうな一本だった。
黄金に装飾された、獅子の紋章の入った剣だ。
「われわれは、お互いにどちらがこの金獅子の剣の持ち主にふさわしいか、主張し合っているのだ」
二人は、ジュデリー剣塾の門下生で、ライバルであり、親友だそうだ。
ローマンが長髪のエキゾチックな顔立ちの異国人で、ナウドは浅黒い肌の無骨な山男だ。
ふたりとも同じような腕の太さと肩幅をしている。
ナウドがあなたに向かってたずねた。
「兄さん、あんたは、この剣はどちらが持つのがふさわしいと思う?」
ローマンとナウドは、あなたの答えをじっと待っている。
この剣はふさわしいのは……。
ローマンだと答える一二〇
ナウドだと答える二七
俺だと答える八七

九五
「ここで働く? バカ言っちゃいかん。お主はわしと同い年じゃろう? このわしが引退してもう二〇年以上たつのに、お主にこの仕事が勤まるわけなかろう。まあしかしあれだ、困っているならお茶くみか掃除くらいなら世話できんこともなかろう。昔のなじみだ。息子に言ってなんとかしてやるとするか。ああ、ところで……お主はいったい誰じゃった?」
独り言のようにまくしたてると、ググ爺はエネルギーが切れてしまったかのように黙り込んでしまった。
あなたが話しかけても、なにも答えは返ってこない。六七へ戻る

九六
階段をのぼると、食べ物を焼く匂いがした。
近くに食堂があるようだ。
あなたは外にでるとマンデーのガイドブックで場所を確認した。
どうやら南側地区のようだ。七九

九七
試合はあっという間に終わった。
あなたの木剣が、青葉の剣士の頭上を稲妻のようにとらえた。
かれは、くらくらとしてその場にたおれる。
審判があわてた様子で、かれに濡れた布をかぶせる。
「勝負はついた」
審判は青葉の印章をあなたに渡した。
印章には一五と記されている。この印章を、剣塾の入り口で使えば、次の剣闘試合を行うことができる。
あなたは、印章を荷にしまい、塾の入り口に戻る。一一五

九八
リリス宝石店の受付嬢が、あなたに連絡をくれた。
「リリス様より、博物館の件はごくろうさまとのことです。謝礼は準備中なので、お待ちください。本日は休養をおとりください。外出はかまいませんが、リリス宝石店に帰ってきたら、受付でこちらをお出しください」
そういって、彼女は百合の印章をあなたに渡した。印章にはと刻まれている。
あなたは宝石店から外にでる二二三

九九
誰と答えよう?
エルタス一七二
マティエル一九四
リリス一二九
ベリアス一三八
その他一五八

一〇〇
神像から光をあびた影の怪物は、台座の上から動かなかった。
近くに影がなければ、怪物は移動できないようだ。
やがて、ハルミスたちが聖堂に入ってきた。
「さがっていろ」
ユハイから手短に状況を聞くと、ハルミスは剣を抜いて怪物に歩み寄った。
そこからはほんの一瞬だった。
ハルミスが台座にあがり、剣をひとふりすると、影の怪物は時間が止まったかのようにぴたりとかたまり、次の瞬間、床に落とされた氷のように粉砕された。
隊員たちから、ハルミスに盛大な拍手が送られた。
「あれが、氷の魔剣デスブリザードだ。いつみても、すさまじい」
ユハイがあなたに言った。
そのあと、ユハイから話を聞いた隊員たちから、あなたにも拍手が送られた。

おめでとう! あなたはサラシュゼムの危機を救った! 
状況がおちついてから、あなたは町長から水仙の印章を授けられることとなる。二三五

一〇一
ギンダルの額に木剣を打ち下ろしたが、まるで痛みを感じていないようだ! 
かれは正面を向き直る。
腹をねらう八八
足をねらう九〇

一〇二
「それならば」
ハースランはすこし考えてから言った。
「あの商人たちに聞くのが良いだろう」
と、カウンター席の商人のグループにあごを向けた。
商人のグループと話す一三七
剣士のグループと話す二一五
アリサをつかまえて話をする
それとももう紅竜亭を出るなら七九

一〇三
「そうですか……」
衛兵は残念そうにうなだれて、あなたを出口まで案内した。一七六


一〇四
「ハルミス隊長は、護衛部におられるます。そちらから問い合わせてください」
受付の女性は、事務的に答えた。
護衛部に行くなら六四
他のことを相談するなら二二へ戻る。
もしくはもう護衛本部をあとにするなら一一三

一〇五
「仕事につきたいなら、就業部に話してみるんだな」
そう言って受付の男は、就業部を指差した。
ここはどういう部署かたずねる七二
就業部へ行く一五五
ハルミス隊長に会いたいなら一五〇
護衛本部をあとにするなら一一三

一〇六
「うちの部署は、毎日のパトロールを行って、サラシュゼムの安全を守ってんだ。地域の揉め事や犯罪者の逮捕もしてるよ」
市民から、情報を求め、市内の治安維持に努める部署のようだ。
ハルミス隊長に会いたいなら一一〇
仕事をみつけたいなら九一
護衛隊本部から立ち去るなら一一三

一〇七
あなたは店員を押し倒して、強引に工房に入った。
工房は店内の倍ほどの広さがあり、数人の職人が火をたいた釜の前で、ハンマーや鉄バサミを手にしていた。
工房の職人たちは、突然あらわれたあなたの姿に呆然とした。
すぐに、店内にいた体格の良い男たちが来て、あなたを取り押さえた。
「おい、貴様、強盗か!? なんにせよ、このナウドさまがいるときに悪事を働こうとは頭のわるい野郎だ」
あたなが必死に抵抗しようとすると、黒髪の異国人が、あなたの喉元にナイフをつきつけた。
「抵抗はやめろ」
あなたは、あがらうのをやめた。
やがて街の護衛隊が現れて、あなたを連行した。
牢に入れられたあなたは、残念だがここで冒険を終える。
BADEND

一〇八
東側の壁には、異国の画家たちの絵が飾られている。
抽象的な作品が多かった。
人の形をした黒いものや、点と円と色彩だけでなにか得体の知れないものを表現している。
なにかはよくわからないが、ひとびとの感情に訴えてくるものがあるのはたしかだった。
吸い込まれるように見入ってしまう。
黒い人の絵を近くで見る七一
他の壁の絵をみてみる六八

一〇九
「アバロン? ミミズクの騎士アバロンか?」
部屋にいた剣士のひとりが、アバロンはサラシュゼムを出たばかりです、とハルミスに答えた。
「そうか、では急いでアバロンを追って、つかまえよ」
ハルミスの命令で、戦士たちがいっせいに動き出した。
あなたも彼らに同行させられた。八二

一一〇
「ハルミス隊長は、護衛部だよ。護衛部に聞いてもらっていいかい?」
受付の男は、しっしと手をふりながら答えた。
護衛部に行くなら六四
他のことをたずねるならへ戻る。
もしくはもう護衛本部をあとにするなら一一三

一一一
「オイラの父ちゃんと母ちゃんは、小さな食堂をしてた。ある晩、客の男が二人を殺して、貯めてた財産を全部奪っていった」
マンデーの黒い瞳に、涙が浮かんだ。
その客はすぐに捕まり、極刑になったそうだが、マンデーはそれは本当の犯人ではないと訴えた。
「大人たちは、街の中は剣士たちに護られているから絶対に怪物はでないといっているけど、オイラは見たんだ。怪物は男の影の中に隠れていた。怪物が男をあやつってオイラ両親を襲ったんだ。そして、男が捕まるとべつの影に移って逃げた。オイラはいまよりずっと小さかったから、説明もできなかったし、信じてもらえなかったけど」
もしその話が本当だとすると、その影の怪物はまだ街のどこかに潜んでいるということか? とあなたがたずねると、マンデーはおびえた顔をして、うなずいた。そしてもう話は終わりだと言って、その場を去っていった。八三

一一二
幻想的な絵には、すべて同じサインがしてあった。
魔道画家ソブレア
あなたは、絵からはなれる一二五

一一三
「マンデーのガイドブック」によると、中央地区には以下の施設がある。
あなたはどこに向かおう? 
護衛隊本部一一四
風の広場一九九
星と月の寺院一二七
南側地区に行く七九
北側地区に行く二二三

一一四
護衛隊本部は、サラシュゼムの中心にある大きな建物だ。
街の監視をしているのだろうか。
風の広場を見下ろすように、尖塔がそびえている。
本館には、一般市民も入ることができるようだった。
施設の案内図によると、以下の部署に立ち寄ることができる。
相談部へ行く二二
防犯部へ行く
就業部へ行く一五五
護衛部へ行く六四
護衛隊本部から立ち去るなら一一三

一一五
剣塾には、柵に覆われた中庭があり、その様子は外からでも見えた。
新米やベテランの戦士が、集団や個人で、それぞれ鍛錬を積んでいる。
入り口には、青葉の印章をつけた剣士が立っている。
「剣塾の印章は持っているのか?」
印章を持っていれば、この項にその数を加えた項へと進んでよい。
印章に関係なく、かれに質問をしたければ一一九
剣塾にようがなければ七九

一一六
ギンダルの背中に木剣はめり込んだが、骨にまで届いた感触はない。
かれは何食わぬ顔で正面を向き直った。
頭をねらう一〇一
足をねらう九〇

一一七
あなたのために、部屋が用意された。
しかしあまり休む暇もなく、リリスの部下が、あなたをベリアス博物館まで案内した。
博物館の館長室で、細身の紳士があなたを出迎えた。
館長のベリアスだ。
長い牛の尾のようなあごひげを蓄え、神経質な顔立ちをしている。
「リリスの紹介だね。ありがたい。きみには絵画室を調査してもらいたいんだ」
ベリアスの話によると、ある夜、警備のひとりが絵画室に女の首が浮かんでいるのをみたと言う。女の首は、怪鳥のような声で笑っていた。
「一流の剣士たちも、剣の効かない幽霊を怖がって、そこの警備を避けたがる。こんなときこそ、いろいろな冒険を経験したものが頼りになる」
ベリアス館長は、あなたにだいぶ期待をしているようだ。
やがて夜が訪れた。
あなたは絵画室に案内され、ひとり取り残される。六八

一一八
あなたが剣闘試合をのぞむと、青葉の剣士は中庭へ案内した。
人込みができる。剣塾の師範が審判をしてくれるようだ。
「いきなり上級者とし合うことはできない。まずこのわたし、青葉の剣士ブーンがお相手しよう」
そばにいたものがあなたの愛剣を預かり、代わりに木剣が渡された。
ブーンは、気合の入った掛け声をあげた。
さて、あなたはどのように戦おう? 
手を抜いて戦う四一
ふつうに戦う一四七
全力で戦う九七
やはり、かれと戦うのはよすなら一一五へ戻る。

一一九
さて、あなたは青葉の剣士に何をたずねよう? 
ジュデリーに逢いたい一七五
剣塾とは? 五九
街で一番強いのは? 二二七
その印章なんなのか? 八一
なにもたずねる気がなければ、この場を去ってもよい。七九

一二〇
「そんなことはあたりまえだ」
ローマンは、得意げに鼻を高くする。
「そんな兄さんに、ナウドの弱点を教えてあげよう。こんな図体だが、こいつはわき腹が弱点だ。といっても強い打撃はいくらでも受け止める。頑丈は頑丈だ。しかし、そっとやさしくなであげるとたちまち力を失う。羽毛のようなもので、なであげれば、みるも無残。たちまち失神する」
ローマンの暴露に、ナウドは批難の声をあげた。
ふたりの口論はますますひどくなる。
あなたにはお手上げなので、そっとその場をはなれることにした。六七

一二一
「オイラが三〇年前のことを知っていると思うかい? まだ生まれてやしないよ。鍛冶屋のググ爺さんが詳しいから、聞いてみるといい」
さて、ほかにも何か聞くか? 
サラシュゼムについて一九二
英雄エルタスについて一四
護衛隊長ハルミスについて一五三
剣塾長ジュデリーについて八六
もう話は必要ないなら一二

一二二
「あなたは強い」
あなたはそう囁いたが、ローマンは耳を貸さなかった。
次の瞬間、かれの剣にものすごい力が加えられ、あなたは大地を転がる。
あわてて体勢を整えようとするが、遅かった。
ローマンの剣先が、あなたの鼻先をぴたりととらえる。
「言われるほどでもなかったな」
審判が勝負ありと宣言し、まわりから歓声があがった。
しばらく休んだあと、あなたは荷物を持って、剣塾をあとにする。七九

一二三
室内の壁や床をよく観察すると、調度品をはずしたような跡がある。
つい最近、部屋の装飾を取り外したり、家具をどこかへ他の場所へ移動したようだ。
ご馳走を調べる二〇七
部屋を出る一三九

一二四
「ネズミだ!」
あなたはそう囁いたが、ローマンは耳を貸さなかった。
次の瞬間、かれの剣にものすごい力が加えられ、あなたは大地を転がる。
あわてて体勢を整えようとするが、遅かった。
ローマンの剣先が、あなたの額をぴたりととらえる。
「ネズミがどうかしたのか?」
審判が勝負ありと宣言し、まわりから歓声があがった。
しばらく休んだあと、あなたは荷物を持って、剣塾をあとにする。七九

一二五
絵画室には、三つの壁にそれぞれ絵が飾られている。
部屋の中央には、人型の彫刻がたっている。
彫刻は、ローブに身を包んだ魔法使いのようだ。
北側の壁をみてみる二三一
東側の壁をみてみる三〇
西側の壁をみてみる一八〇
彫刻をみてみる二一八
博物館を出る五七

一二六
神像は、僧衣をまとった美しい女性のものだった。
両手で水晶を抱えて、やさしい微笑を浮かべている。
あなたは、神像の裏にスイッチがあるのを見つけた。
スイッチを押してみる二二九
台座をながめる二〇

一二七
星と月の寺院は、僧侶たちが管理する施設だった。
中に入ると、天井の高い聖堂があり、数人の熱心なひとびとが祈りをささげている。
聖堂の正面には台座があり、いまはなにも置かれていない。
左右に大きな神像がたっており、それぞれ剣と水晶を持っている。
僧侶に話を聞く一四九
台座をながめる三七
剣を持つ神像を調べる二三
水晶を持つ神像を調べる一七八
寺院をでるなら一一三

一二八
リリス宝石店の近く待っていると、ユハイが追いついてきた。
「若いの、なかなかやるな」
ユハイは、息を切らしながら上空を指差した。
「あの鳥の行く方へ」
一羽の鷹が見えた。
「俺の使い鷹だ。マティエルを追っている」
ユハイは鷹の進行方向をみつめながら、あの方向は中央地区だな、と言った。七四

一二九
「リリス?」
部屋にいた剣士のひとりが、宝石店の店主です、とハルミスに答えた。
「そうか、ではリリスをつかまえて尋問せよ」
ハルミスの命令で、戦士たちがいっせいに動き出した。
あなたも彼らに同行させられた。一六五

一三〇
青葉の印章をみせると、剣塾の中へ通された。
中庭で、長い髭の大男があなたを待っていた。
筋肉はみえず、ぶよぶよした肥満体だ。
野菊の印章をつけている。
「おーれーはーギンダルだー。よーろーしーくーなー」
ギンダルはずいぶんとのんびりしたしゃべりだ。
さて、どのようにしてかれと戦おう? 
正面から力勝負八八
右からまわって攻める一六七
左からまわって攻める
相手が攻めてくるのを待つ

一三一
「たしかにこの数十年、街に魔物はやってきてはいない。しかし、我々はいつ現れても大丈夫なように、警戒を怠ってはいない」
衛兵は、凛々しく口をへの字に曲げ、胸を張った。
「実際、サラシュゼムの外から来たものなら、わかるはずだ。この世界がどんなに恐ろしく凶暴な生き物たちに支配されているのかを」
あなたは、よく理解していた。
彼の言うとおり、一歩街の外へ出れば、野党や猛獣ばかりでなく、この世のものではない生物と出くわすこともある。
とくに北の山々は、古代王国があった名残で魔法や魔物の力に支配されているという。
あなたは、衛兵をねぎらって、その場を離れる一七六

一三二
あなたは、首に近づいて剣を振るう! 
しかし、女の首は実在していないかのように、かすりもしない。
あたったかのように見えるのに、手ごたえはまったくなかった。
女は怒ったようだった。
形相が険しくなり、ぎょろ眼がさらに見開かれる。
笑い声が消え、呪文のような旋律が唱えられた。
あなたの両足が、急に麻痺したように動かなくなった。
あなたはさらに剣で戦おうとするなら一九六
話しかけてみるなら

一三三
「この北側地区にベリアス博物館がある。館長のベリアスはうちの得意先でわたしの古い友人でもあるのだ」
リリスが語るには、数日前、ベリアス博物館で、幽霊がでたとの騒ぎがあったそうだ。
ハルミス率いる護衛隊が調査をしたが、原因はつきとめられなかったらしい。
しかしそれ以来、夜間の警備を希望するものが減って困っているのだという。
「今夜の警備をしてもらいながら、その原因を調査してはもらえないか」
リリスは報酬を提示した。
警備だけならたいしたことはないが、原因を解明したらかなりの増額をしてくれる。
博物館の仕事を請けるなら一一七
準備不足のため、いったん宝石店をあとにするなら一七〇

一三四
「そうか、たいへん残念だ」
マティエルの顔には、落胆が隠せない。
リリスの顔が真っ赤に代わり、怒りが隠せていない。
「他のものを用意します。こいつよりも優秀なものを」
「いや、それのではダメなんだ、かれが良かった」
マティエルが残念そうに宝石店をあとにすると、リリスはあなたとの契約書を破り捨てた。
「わたしに大恥をかかせてくれたな。もうここで働けると思うな。さっさと出て行け!」
その後、職を失ったあなたは、サラシュゼムの街を奔走するが、仕事にありつけない。
リリスの圧力もあったのだろう。
あなたの名前を聞くだけで、顔色を変えるものも多かった。
期限がくると、仕事をもたないあなたは、護衛軍に捕まった。
牢獄につながれ、僻地での強制労働に送られる。
そこでは、もしかしたら別な冒険があるかもしれないが、とりあえずサラシュゼムでのあなたの冒険は、ここで終わる。
BADEND

一三五
「あちらは、星と勇猛さの天使イーサンの神像です。ギャンを守るものです」
とくに剣士たちに崇められているそうだ。
ほかにも何かあれば聞いても良い。
寺院について二三二
水晶の神像について一九七
魔物について三五
話をおえるなら一四九

一三六
距離をおいて、ローマンの出かたをうかがった。
しかし、知らず知らずのうちにあなたは追い込まれていた。
背後には柵があり、これ以上距離をとることはできない。
あなたは意を決して、相手に向かっていった九三

一三七
商人のグループは、あなたから旅の話を聞きたがり、あなたはそれを語った。
かれらは、あなたの話に満足したようだった。
その中のひとりが教えてくれた。
「仕事を探しているなら、北側地区のリリス宝石店が警備を探しているぞ。ただし店に直接いってもダメだろう。剣塾で、その実力を認められなくてはならない」
そのあと商人たちは、あなたに興味を失ったらしく、自分たちの内輪話に花を咲かせた。
カウンター席でハースランと話す二〇五
アリサをつかまえて話をする
剣士のグループと話す二一五
もう紅竜亭を出るなら七九

一三八
「ベリアス?」
部屋にいた剣士のひとりが、博物館の館長です、とハルミスに答えた。
「そうか、ではリリスをつかまえて尋問せよ」
ハルミスの命令で、戦士たちがいっせいに動き出した。
あなたも彼らに同行させられた。八二

一三九
ドアノブは回らない。
カギがかけられているようだ。
なんとかならないかと押したり、引いたりしていると、ドアの向こう側から女性の声がした。
「どうか、静かに」
素直に従うと、外側から錠前が外される音がした。
ドアの向こうには、小柄な長い髪の少女がいた。
彼女は唇に指を当てながら、声を出さないように制した。
「時間がないの。こっちへ」
彼女についていくなら一六六
ついていかずに、ここでマティエルを待つなら七五

一四〇
野菊の印章をみせると、剣塾の中へ通された。
中庭で、黒髪の男が待っていた。
精悍な顔立ちの異国人で、引き締まった体つきをしている。
「俺はローマンだ。ずいぶんと腕の立つ男がいると聞いたのでやってきた」
かれは、銀杏の印章をつけていた。
「最近は、ずいぶんと暇なので、ぜひ相手をしてやろう」
見物するものが増えてきた。
それだけ、このローマンという男は実力があるのだろう。
さて、どうのように戦おう? 
距離をおいて戦う一三六
接近して戦う九三

一四一
あなたの答えに、アリサはその場で飛び上がって喜んだ。
「やった! やっとおいしく作ることができた! いままで何人かのお客さんに食べてもらったけど、不評だったの。自信がついたわ」
どんな風においしかった? と続いて質問しているので、あなたが返事を考えていると、ハースランが駆け寄ってきた。
「おいお前! 娘にちょっかいだすな! 金はいらん! さっさと出て行け!」
そう言って、あなたを紅竜亭から追い出した。七九

一四二
「では頼んだ。くれぐれもご無礼のないように」
警護を引き受けると、リリスはあなたの背中を叩いた。
重要な貴族とのつながりを深められて、うれしいのだろう。
そのあとあなたは、マティエルとともに裏口から宝石店をあとにした。
裏口には、幌のついた黒い馬車が停まっていた。
場所の外を馬でついて行くかと思ったら、マティエルが、いっしょに幌の中で入るようにと中へ招いた。
ふたりになると、マティエルは小声で言った。
「じつはわたしも魔道画家ソブレアの残留意識が宿った絵画を所持しているのです」五二


一四三
あなたが絵をほめると、彼女は喜んだ。
「わたしは一応、貴族の娘だけど、将来は画家になりたいの。あこがれはもちろんマティエル様。剣士としても一流だし、マティエル様のように、博物館に展示されるように、がんばらなくちゃ」
あなたが彼女の言葉にうなずいてると、思い出したように、
「あ、そういえば妹君も絵が上手だったのに、最近はみなくなったわね。なにしているんだろう?」
彼女は自分の作品に集中し始めた。
あなたはそれ以上邪魔をしないように、そっとその場をはなれた。六五

一四四
マティエルは、サラシュゼムでも指折りの剣士だ。
怪物が操っていることにより、その身体能力や敏捷力は増しているようだった。
あなたは慎重にだが、大胆に勝負をかけねばならない。
聖堂に、ハルミスたち護衛隊のメンバーが入ってきた。
マティエルは、一瞬そちらに視線を動かした。
あなたは、そのスキを見逃さなかった。
巧みな技術で、マンデーを避けて、敵の体に金獅子の剣を突き刺した! 二二四

一四五
「忘れてしまったのか? わしは一五歳のときに親父を亡くして、この鍛冶屋を継いだんじゃ。ほんとに最初のうちは右も左もわからんかった。しかし、当時からお主たち戦士たちがよくしてくれて、わしも経験を積んで、良い武具をたくさん造ってきた。中でも、魔道士ウィルバートに魔法を注いでもらった吹雪の剣が、最高のものだったのう。いまは息子たちに跡を注いでもらってもらって、のんびりやっとるよ。おぬしの方はどうじゃ、さすがにもう冒険者暮らしは引退したのじゃろう。ああそうそう、たしか五〇年前にトロールの洞窟へ行って、深手を負ったのじゃったな。それがもとで破傷風をわずらい、亡くなったんじゃった。残念じゃったのう……おや、お主はいったい誰じゃった?」
独り言のようにまくしたてると、ググ爺はエネルギーが切れてしまったかのように黙り込んでしまった。
あなたが話しかけても、なにも答えは返ってこない。六七へ戻る

一四六
あなたは名前を告げてから、エルタスに会いたいと言った。
使用人の顔が、さらに青ざめた気がした。
「ご主人様は、お約束のない方とはお会いになりません」
使用人はそれだけ言うと、あなたの返事は待たずに門を閉めた。四六

一四七
試合は、あまり時間がかからず終わった。
あなたにしてみれば、青葉の剣士ブーンはすきだらけだった。
少しのフェイントにひっかり、その一瞬をついて、かれの腕や胴に木剣を打ち込む。
ブーンは根性をみせ、何度も立ち上がったが、審判が止めに入った。
「勝負はついた」
審判は青葉の印章をあなたに渡した。
印章には一五と記されている。この印章を入り口で使えば、次の剣闘試合を行うことができる。
あなたは、印章を荷にしまい、塾の入り口に戻る。一一五

一四八
銀杏の印章をみせると、あなたは塾長室まで通された。
部屋では、鎖帷子をまとった壮年の男が、待っていた。
「新しく銀杏の印章を授けられたものだな」
ジュデリーは、老人といってもおかしくない年齢だろう。
頭髪がなく、物腰も静かで、まるで仙人のようだった。
あなたは、旅の冒険者で、しばらくサラシュゼムに滞在したいことを伝えた。
「身元を保証するものになってほしいのだね。よかろう。ただし、ひとつ条件がある」
ジュデリーは、あなたに近くに来るように言った。
そして薔薇の印章を渡した。
「リリス宝石店でこれを見せるがよい。警備として雇ってもらえる」
印章には一一と刻まれている。
リリス宝石店の窓口で、その項に一一を加えた項へすすむと、印章をみせたこととなる。
「この街に、影の怪物が潜んでいるという噂がある。警備の仕事をしながら、その怪物をみつけてほしい。そして、それがわかったら、護衛隊本部のハルミスに知らせてもらいたい」
あなたは、影の怪物はいったいなんなのかと、ジュデリーにたずねた。
一八六

一四九
「旅の方、星と月の寺院へようこそ」
僧侶は、うやうやしく頭を下げる。
さて、何を聞こう? 
寺院について二三二
剣の神像について一三五
水晶の神像について一九七
魔物について三五
やはり話を聞くのをやめるなら一二七

一五〇
「なに? ハルミス隊長に会いたい? 残念だが、隊長は簡単にお会いにはならない。なにか紹介になるものでもあれば別だが」
男はけげんそうな顔をして、言った。
もし、重要な人物からあずかった印章があれば、この項に印章の数を足した項へとすすめ
なれけば、ハルミスに会うことはかなわない。
ここはどういう部署かたずねる七二
仕事をみつけたいなら一〇五
護衛本部をあとにするなら一一三

一五一
衛兵に案内されて、階段を上る。
北の城壁は、外界を徘徊する魔物からサラシュゼムを護る牙城である。
三〇年前の出来事をきっかけに、建築されたという。
頂上からは、北に広がる山脈が一望できた。
「このところ、山の景色がおかしいのです」
衛兵は不安そうにつぶやいた。
北にそびえるメルフト山が美しい絵画の一部のようにみえている。
衛兵の説明によると、その山は魔の山として知られ、地元のものさえ、近づかないという。
「まだ街までやってはこないが、翼竜や亜人、異種の怪物が増えてきています。なにか、悪い出来事のまえぶれでなければよいのですが……」
なんとなく、メルフト山の風景に寒気を覚えたあなたは、足早に階段を下り、城壁をあとにした。一七六

一五二
「アリサ?」
部屋にいた剣士のひとりが、紅竜ハースランの娘であります、とハルミスに答えた。
「紅竜の?。そうか、ではハースランには悪いが、つかまえて尋問せよ」
ハルミスの命令で、戦士たちがいっせいに動き出した。
あなたも、彼らに同行させられた。一六五

一五三
「ハルミス様は、エルタス様の右腕として、三〇年前の魔物の襲来のときに大活躍した剣士のひとりさ」
エルタスやジュデリーより腕は劣るし、年齢も若いが、人望は人一倍あったという。
そこで、街を守護する護衛軍の統括隊長に任命された。それ以来、サラシュゼムの治安の要となっている。
「ハルミス様は、オイラからみると厳格でおっかないイメージだけど、大人は慕っている人が多いよ」
内政にも口をだすことが多いが、だれも文句は言わないらしい。
町長からの信頼も厚いそうだ。
あなたは、まだ聞くことがあるだろうか? 
サラシュゼムについて一九二
英雄エルタスについて一四
剣塾長ジュデリーについて八六
アバロンについて二〇六
三〇年前の魔物の襲来について一二一
もう必要はないなら一二

一五四
「影の怪物……か。その魔物の情報は、我々も必要としているのだ。いま、誰の影にとりついているのか? それをみつけたのなら。ぜひ教えて欲しい。ただし」
ハルミスは喜んでいる様子だったが、言葉は慎重だった。
「もしも、そなたの見立てが間違っていたら、罪のない人物を捕らえることになる」
その場合には、あなたにもそれ相応のペナルティが課せられるという。
部屋にいるハルミスの部下の剣鞘がカチャリと音をたてた。
影の怪物がとりついている人物を答えるなら一六二
それとも答えを急がず、いったん立ち去るなら一五

一五五
就業部では、白髪の老紳士が受付をしていた。
かれも戦士のようで、年のわりに筋肉質で、背筋もぴんと伸びている。
「なにかな?」
受付はおだやかに対応する。
ここはどういう部署かたずねる二二二
ハルミス隊長に会いたいなら八四
仕事をみつけたいなら四九

一五六
「ジュデリー様のことか?」
部屋にいた剣士のひとりが、ジュデリー様は剣塾にいらっしゃいます、とハルミスに答えた。
「仕方がない、ジュデリー塾長をつかまえて尋問せよ」
ハルミスの命令で、戦士たちがいっせいに動き出した。
あなたも彼らに同行させられた。八二

一五七
台座の上では、マティエルが、ギャンの神像はどこにあると叫んでいる。
マンデーは知らないよ泣いて許しを請うている。
スイッチを押してみる一六
それともそのまま、マティエルに向かって剣で挑む八九

一五八
誰と答えよう?
黒目のマンデー五四
ググ爺さん二一四
ハースラン一八九
アリサ一五二
その他一三

一五九
「ここでは斡旋はしていませんが、紅竜亭に泊まるか、就業部に問い合わせ、職業を斡旋してもらうのがよいでしょう」
受付の女性は、事務的に答えた。
就業部に行くなら一五五
他のことを相談するなら二二へ戻る。
もしくはもう護衛本部をあとにするなら一一三

一六〇
スイッチを押すと、神像の水晶がまぶしく光り輝き、台座の上を照らし出した。
剣を持つ神像を調べる二三〇
それともそのまま、マティエルに向かって剣で挑む八九

一六一
「……うむむ! それは薔薇の印章。ジュデリー塾長のご紹介ならば、隊長もお会いになるだろう。少し待ってくれ」
男は、奥へ一度引っ込んで、また出てきた。
「いま、隊長は重要な打ち合わせ中だ。あとで出直してくれ」一一四

一六二
「ほお、では影の怪物は、いったい誰にとりついているのだ!?」
ハルミスは、立ち上がり、身を乗り出して、あなたに答えを迫った。
あなたは、街で出会った人物を答えなくてはならない。一五八

一六三
「マティエル様は、剣術もさることながら、芸術も愛する心優しい方さ。その作品はベリアス博物館にも展示されてるよ」
サラシュゼムについて一九二
護衛隊長ハルミスについて一五三
剣塾長ジュデリーについて八六
アバロンについて二〇六
三〇年前の魔物の襲来について一二一へ.
マンデーについて五五
もう必要はないなら一二

一六四
十数頭の馬が、柵の中で草を食んでいる。
飼育係の男があなたをみて、親切に説明してくれた。
「こいつらの中から、優秀なものが剣士たちの愛馬として買われるんです。その次に優れているものを、貴族たちが馬車や乗馬に連れていきます。売れ残ったやつらは、かわいそうだが食用になります」
ちなみに価格を聞いたが、最低の馬でも買うのは不可能だったので、あなたはその場をはなれる一九九

一六五
あなたの告発によって、その人物は護衛隊につかまった。
護衛隊の執拗な尋問、拷問によって、その人物が影の怪物であるか調べられた。
しかし、残念ながら、あなたの告発した人物に、影の怪物は取り付いていなかった。
冤罪によって、彼女は深い傷を負ってしまった。
あなたは、嘘の情報を流して罪で、牢獄につながれる。
BADEND

一六六
少女は、使用人の目を気にしながら、通路を進んだ。
あなたにも目立たぬように指示した。
「わたしはマティウル。エルタスの娘で、マティエルの妹です」
マティウルは、きゃしゃな白い肌をしていた。
青い瞳が神秘的で、冬に咲く花のような芯の強さを感じさせる。
「あのままあの部屋にいたら、あなたは閉じ込められて、一生出てこれないところでした」
マティウルは廊下の左右を確認して、一室にあなたを招き入れた。
そこでようやく落ち着いたようで、あなたに事情を説明をする。
「博物館に展示されている絵は、わたしが描いたものです。兄がサインだけ変えて提出したの。影の怪物に取り付かれているのは、エルタスではなく、兄のマティエルの方。かれが、父を閉じ込めて、宮殿を牛耳ってしまった」
ソブレアの夢をみたのも、マティウルだった。
夢の内容を、使用人を使って護衛隊のハルミスに伝えようとしたところ、その使用人が捕まり、マティエルにばれてしまったらしい。
マティエルにとりついた怪物は、それであなたを騙して、亡き者にしようとしたのだ。
「お願い、このことをハルミス隊長に伝えて。これを護衛部で見せれば、たぶん信じてくれる」
彼女は金椿の印章を渡した。一九と刻まれていた。
マティウルは床の板を外した。
梯子が地下へと続いている。
「ちょっと汚いけど、街の水路とつながっているわ」
少女にロウソクを渡され、あなたは地下へと潜って行く。二一

一六七
あなたの動きに、ギンダルはかろうじてついてきた。
しかし、あなたはあせった大男にスキをみつける。
背中をねらう一一六
足をねらう九〇

一六八
幻想的な絵には、すべて同じサインがしてあった。
魔道画家ソブレア
あなたは、絵からはなれる六八

一六九
「……うむむ! それは金椿の印章。宮殿からの使者ならば、隊長はお会いになる。少し待ってくれ」
男は、奥へ一度引っ込んで、また出てきた。
そして、来いといってあなたを護衛本部の隊長室へと案内した。一九三

一七〇
リリス宝石店は、小さな城のようだった。
ステンドグラスやぺガザスの彫刻など、お姫様でもすんでいようなファンタジックな装飾だ。
騎士のような出で立ちの警備兵が、門の両側に立っている。
受付では、キレイに前髪をそろえた、正装の女性が迎えてくれた。
「なにか御用でしょうか?」
もし、彼女に印章を見せたければ、この項に、印章に刻まれた数を加えた項へとすすめ
なければ、あなたは宝石店に入るような用事はない二二三

一七一
宮殿のバルコニーを見上げているひとびとに声をかけてみると、
「いやあ英雄エルタス様は、天気の良い日などはバルコニーに姿を現して、手をふったり、お声をかけてくださるんだ」
空をみると、雨は降りそうにないが、太陽のみえない曇天だ。
「天気に関係なく、最近めっきり姿をみせないんだ。もう、数週間になる。ご病気でなければよいが」
彼らは街の英雄を心配して、毎日見に来ているようだ。
あなたは、エルタスの宮殿の門をたたく四三
ここをはなれる二二三

一七二
「エルタス? 英雄エルタスか?」
部屋にいた剣士のひとりが、エルタス様は宮殿にいると思われます、とハルミスに答えた。
「いや、エルタスではあるまい。そもそもそなたは本当にエルタスに会ったのか? いまはほとんど宮殿から外に出ていないはず」
あなたはエルタスには会っていない。
よって、他のものの名を答えなおす必要がある。一五八

一七三
博物館の従業員が、作品に触れないようにとあなたを止めた。
かれの剣幕に、あなたは額の裏を調べるのをあきらめた。一二五

一七四
「お父さんは昔は名剣士だったってチヤホヤされてるけど、あやしいもんよ。過保護すぎていやになっちゃう」
アリサと話していると、ハースランが鬼のような顔をして駆け寄ってきた。
「おいお前! 娘にちょっかいだすならさっさと出て行け!」
そう言って、あなたを紅竜亭から追い出した。七九

一七五
「ジュデリーさまが、通りすがりのものなどに軽々とお会いになるはずもない」
青葉の剣士は、背筋を伸ばして答える。
「ただし、銀杏の印章を持っていれば、お会いになるだろう」
銀杏の印章は、いま現在銀杏の印章をつけている剣士と剣闘試合をして勝てば、授けられるという。
剣闘試合をしたいなら一一八
他の質問をしたいなら一一九
もし、銀杏の印章を持っていて、ジュデリーにあいたければ一一五へ戻って、指示に従え。
もうここを立ち去るのなら七九

一七六
北には、魔物が徘徊する山脈が連なっている。
そこから街を護るために、城壁が築かれている。
とくに北の城壁と呼ばれる区画は、高さ、厚さとも壮観だ。
といっても、この数十年、魔物が実際にやってきたことはなく、旅人たちの観光名所となっているとガイドブックには記されている。
入り口には衛兵が立っており、城壁に入ることは禁じているようだ。
衛兵と話をしてみる一三一
あたりを調べる二二〇
ここには用はない二二三

一七七
宮殿内は迷路のようで、一人でいたら、迷うに違いなかった。
いくつかの扉くぐり、らせん状の階段をのぼり、あなたは部屋に案内された。
「ここでしばらく待っていてください。食事はすでに準備してあります」
マティエルはそういうと、あなたを残して去っていった。
客室のようだが、それほど大きくはなかった。
窓はなく、簡易ベッドとテーブルがあるくらいだ。
宮殿の一室にしては、質素なつくりだ。
ただし、テーブルの上に作り立てのようなご馳走が置いてあり、それだけはやけに豪勢だ。
あなたは室内を調べる一二三
ご馳走を調べる二〇七
部屋を出る五一

一七八
神像は、僧衣をまとった美しい女性のものだった。
両手で水晶を抱えて、やさしい微笑を浮かべている。
あなたは、神像の裏にスイッチがあるのを見つけた。
スイッチを押してみる三二
僧侶に話を聞く一四九
台座をながめる三七
剣を持つ神像を調べる二三
もう寺院をでるなら一一三

一七九
「お客様がお待ちになっています」
リリス宝石店で百合の印章をしめすと、受付嬢はそう言って、急いであなたを事務所へ招いた。
事務所のソファーに向かい合って、赤い服を着たリリスと、若い男が座っていた。
あなたに気付くと、リリスは向かいの男を紹介する。
「こちらはマティエル殿。知っているとは思うが、英雄エルタス様のご子息だ」
マティエルは立ち上がり、あなたに礼をする。
「いま、ちょうど、博物館での活躍をきいていたところだ」
マティエルは筋肉質だが、細身で、繊細な印象をうける。
購入したばかりと思われる指輪や首飾りを、必要以上に身につけていた。
しかし、それらが不思議と、嫌味なくよく似合っている。
育ちのよさそうな端正な顔立ちのせいだろうか。
「マティエル殿には、当店の商品をたくさんお買い上げいただいた。そこで、そなたに宮殿まで警護として付いていってもらいたい」
マティエルは、父エルタスとともにサラシュゼムの宮殿に住んでいる。
もちろん、付き添いの従者はいるが、それとは別に、あなたにも来てもらいたいのだという。
この警護の任務を受けるなら一四二
受けないなら一八二

一八〇
西側の壁には、この世のものとは思えぬ風景の絵ばかりだった。
金色の池のほとりに三つ首の竜がたたずむ姿の絵。
星が落ちてきて、蛇になり、炎を吐き、人につかまり、武器に変えられる絵。
鎧を着た男たちが重なって、巨大な鬼の姿を形取り、森をまたぐ絵。
幻想的であると同時に、写実的でもある。
すべて同じ作者の筆致のようであった。
作者の名前をみてみる一一二
他の壁の絵をみてみる一二五

一八一
「それは……薔薇の印章。では、ジュデリー様のご推薦でこられたのですね」
受付の女性は、緊張したおももちで、あなたを店内から事務所へと招いた。六一

一八二
あなたの返答に、リリスが青ざめた。
「おい、なにを言っている?」
マティエルも困った表情になった。
やっぱり引き受けるなら一四二
いやいや頑なに固辞するなら一三四

一八三
あなたは、必死に剣をふるった。
影の怪物は、反撃こそしなかったものの、あなたと距離を保ちながら様子をうかがっていた。
剣はまったく通用しない。
やがて、ふたつの神像から放たれていた光が消えた。
すると、あなたの足元に影ができた。
怪物は、あっというまにあなたの足元に飛び込み、消えた。
それからが人としての、あなたの最期の記憶である。
残念ながら、あなたの冒険は、ここで終わる。
BADEND

一八四
絵の裏に、大きなコウモリがはり付いていた。
コウモリは目を覚ましたようで、キイキイと耳障りな声で鳴いて飛び回る。
コウモリを叩き落すなら一九〇
放っておく一一

一八五
「おや、あなたは青葉の剣士なのですね。おつかれさまです。しかし私どもの店では、青葉の剣士は必要ありませんわ」
あなたは、青葉の印章をしまった。一七〇へ戻る。

一八六
あなたは、影の怪物についてたずねた。
「影の怪物は、三〇年前、サラシュゼムを襲った魔物の生き残りだ。人の影に入り込み、本人も気が付かないうちに、そのものを操るようだ。操っていた人間を殺すと、今度は別のものの影に忍び込む。やっかいな相手だが、ハルミスが賢者の知恵の借りて対策を講じているはずだ」
あなたはジュデリーに礼を言って、剣塾をあとにする。七九

一八七
「ナウド? うちのナウドか?」
部屋にいた剣士のひとりが、ナウドは今日は非番です、とハルミスに答えた。
「ならば仕方がない、ナウドをつかまえて尋問せよ」
ハルミスの命令で、戦士たちがいっせいに動き出した。
あなたも彼らに同行させられた。八二


一八八
ググ爺は、顔中しわだらけで、真っ白のひげをたくわえていた。
樫の杖に両手を置き、店の角に座って微動だにしない。
あなたが近づくと、抜けの多い歯並びを見せて、笑いかけてきた。
「おお、ひさしぶりじゃのう。元気でおったか?」
誰かと勘違いをしているようだ。
「いったい何年ぶりかおう。わしもすっかりもうろくして、自分の年も数えられなくなったわい」
あなたは何を話しかけてみよう。
ググ爺の鍛冶屋について一四五
三〇年前の魔物の襲来について七八
黒目のマンデーについて三九
それともここで雇ってもらえるか頼む九五

一八九
「ハースラン?」
紅竜ハースランのことかと、ハルミスはうめいた。
「そうか、ではつかまえて尋問せよ」
ハルミスの命令で、戦士たちがいっせいに動き出した。
あなたも、彼らに同行させられた。一六五

一九〇
あなたは、剣の届く距離にコウモリが来るのを待ち構え、鋭い一撃を放った。
翼の付け根に命中し、コウモリは床に落下する。
キイキイとその場で動き回るコウモリに、あなたはもう一度、剣を叩きつけ、その息の根を止めた。
都市で見かけるには、ずいぶんと大きなコウモリだ。
念のため、他の絵の裏もすべて確認するが、入り込んでいたのはこの一匹だけのようだった。
山林から迷い込んだコウモリが、ここに棲みついていたのだろうか? 
このコウモリをみて、笑う女性の首と勘違いしたのだろうか? 
あなたがコウモリの屍骸を見分していると、ふいに背中のほうから、笑い声がした。
甲高い、女の声だ。八五

一九一
「炎の魔獣? 我々はその魔物は警戒してはいない」
あなたの答えに、ハルミスは落胆した様子だった。
あなたは護衛本部をあとにした。一一三

一九二
「サラシュゼムの町は、大きく三つに分かれるんだ。エルタス様たち貴族が中心となり住んでいる北側地区。庶民たちが暮らし、ジュデリー様が剣塾を開いてる南側地区。ハルミス様が護衛隊本部を統括する中央地区」
その三人は対立しているのかとたずねると、マンデーは、とんでもないと首をふる。
「昔からの盟友さ。この街を外の魔物から守るため、今でもお互いに協力しあってる。町長がいるけれど、みな町長の名前だって覚えていない。実質的に、三人の剣士が街をおさめているといってもいいんだ」
なるほど、アバロンの忠告に偽りはないようだ。
しかし、そんな町の実力者たちに、自分が簡単にあえるだろうかと不安になる。
あなたは、ほかにも何か聞いておきたいか? 
英雄エルタスについて一四
護衛隊長ハルミスについて一五三
剣塾長ジュデリーについて八六
アバロンについて二〇六
もう必要はないなら一二

一九三
風の広場を一望できる窓を背にして、隊長席があった。
そこに、鷲を思わす鋭い眼光と、白髪の混じった口ひげをたたえた壮年の男が座っている。
腕組みをして、あなたを待っていたようだ。
部屋の左右には、幹部と思わしき数人の剣士が控えている。
みな、一律に凛としたたたずまいをしている。
「本日は、どのような用件であろう?」
あなたは、魔物の件で話したいと伝える。
今日は挨拶にだけ来ました、といって帰る一五

一九四
「マティエル?」
部屋にいた剣士のひとりが、マティエル殿は宮殿にいると思われます、とハルミスに答えた。
「よし、では宮殿まで足を運ぶこととしよう」
ハルミスの命令で、戦士たちがいっせいに動き出した。
あなたも彼らに同行させられた。二三四

一九五
「まあ、あなたは野菊の剣士なのですね。たいしたものです。しかし私どもの店では、野菊の剣士は必要ありませんわ」
あなたは、印章をしまった。一七〇

一九六
あなたはさらに剣をふるい、なんとか女の首にダメージを与えようと試みた。
しかし、まったくの無駄だった。
女はふたたび呪文を唱えた。
頭上から、雷が落ちたような衝撃に襲われた。
最初の一、二発は耐えられたが、それは簡単には終わらなかった。
あなたの生命を奪うだけ、その衝撃は続いた。
残念だが、あなたの命はここで尽きる。
BADEND

一九七
「あちらは月と誇りの神ヴィータスです。ギャンを癒すものです」
貴族に信奉するものが多いそうだ。
美や知の象徴でもあり、女性や商人にも人気がある。
ほかにも何かあれば聞いても良い。
寺院について二三二
剣の神像について一三五
魔物について三五
話をおえるなら一四九

一九八
ドアをたたいて、大声をあげた。
しばくして、人々の足音が聞こえた。
宮殿の使用人たちだろうか。
しかし、ドアは開けられることはなかった。
あなたの声は無視され、かわりに外側からカナヅチを打ち付ける音がした。
ドアは頑強に補強されたようで、あなたが体当たりをしても、びくともしない。
ロウソクの換えは部屋には用意されていなかった。
真っ暗闇の中、あなたはひとり残される。
だれも助けに来ることはない。
残念だが、あなたの冒険はここで終わる。
BADEND

一九九
風の広場は、市民の憩いの場となっているようだ。
木々や花壇が庭園として彩りをそえ、馬が放牧されている区画などがある。
ひとびとは思い思いに、それぞれの時間を楽しんでいる。
花壇を観察する二六
馬のところへ行く一六四
ひとびとに街のことを聞いてみる六五
広場に用事はない一一三

二〇〇
南門広場は南から来る商人や旅人、またそれらを相手に商売をする街のひとびとでにぎわっている。
なにか買い物でもしたいところが、残念ながら懐はさみしい。
あなたは人ごみの中に、客を探している黒目のマンデーをみつけた。
声をかけてみるか七七
それとも南側地区の他の場所へいくなら七九

二〇一
マティエルの心臓を突き刺した感触があった。
あなたは、勝ったと思った。
しかし、マティエルは動じなかった。
何食わぬ顔であなたの胸に細身の剣を振り下ろした。
目の前が真っ赤に染まった。
マンデーが大声で泣き叫ぶのが遠くの出来事のようだ。
あなたの冒険はここで終わった。
BADEND

二〇二
「そう……」
あなたの答えに、アリサは落胆をかくせなかった。
と思うと、急に涙が頬を伝わり、その場で泣き出した。
店内に響くほどの大声だ。
「おいお前! 娘を泣かせたな! さっさと出て行け!」
そう言って、あなたを紅竜亭から追い出した。七九

二〇三
「すばらしい、あなたは銀杏の剣士なのですね。ご尊敬いたします。しかし私どもの店では、銀杏の剣士は必要ありませんわ」
あなたは、印章をしまった。一七〇

二〇四
人の形をした黒いものは、影のように手足が長く伸びていた。
顔はよくみると、人より蛇に近かった。
作者のサインが右下に小さくしてあり、「マティエル」と綴られていた。
あなたは、じっくり観察したあと、その絵からはなれる一二五

二〇五
ハースランは額と頬に古い傷跡を持っている。強面で眼光も鋭い。
安い酒を頼むのが恐ろしいくらいだ。
「旅人か? サラシュゼムにようこそ」
あいさつこそしてくれたものの、ハースランは無口で自分からはなにもしゃべらなかった。
あなたはここで働きたいと言う一〇
働くならどうしたら良いか聞く一〇二
それとももう紅竜亭を出るなら七九
アリサをつかまえて話をする
剣士のグループと話す二一五
商人のグループと話す一三七

二〇六
「アバロン様は、英雄エルタス様の甥っ子さ。なんでもエルタス様の妹君は遥か東方の国に住んでいらっしゃり、アバロン様もその国の王様に仕えているそうだ。王の勅命で世界中を旅しているらしい」
マンデーはアバロンに憧れているのか、うっとりした表情だ。
さて、ほかにも何か聞くか? 
サラシュゼムについて一九二
英雄エルタスについて一四
護衛隊長ハルミスについて一五三
剣塾長ジュデリーについて八六
マンデーについて五五
もう話は必要ないなら一二

二〇七
テーブルの上には、異国産の色とりどりのフルーツや珍しい魚の焼き物、風味の良いドレッシングをかけられた野菜など、庶民の店ではみたこともないような食事が用意されている。
ワインも年代物のようで、香りを嗅いだだけで酔ったような気分になる。
食事をとるなら三四
食べずに部屋を調べる一二三
部屋を出る一三九

二〇八
護衛本部立ち寄るが、人手が少ないようで、あなたの相手をしてくるものはいない。
ユハイがそっちじゃないとあなたを引き戻す。七四

二〇九
「このふぬけ」
あなたはそう囁いたが、ローマンは耳を貸さなかった。
次の瞬間、かれの剣にものすごい力が加えられ、あなたは大地を転がる。
あわてて体勢を整えようとするが、遅かった。
ローマンの剣先が、あなたの鼻先をぴたりととらえる。
「この俺を罵るとはたいした度胸だな」
審判が勝負ありと宣言し、まわりから歓声があがった。
しばらく休んだあと、あなたは荷物を持って、剣塾をあとにする。七九

二一〇
神像は、勇ましい剣士のものだった。
筋肉質で、刃の大きな剣を力強く振り上げている。
あなたは、神像の裏にスイッチがあるのを見つけた。
スイッチを押してみる一七
台座をながめる一九

二一一
「わたしだっていつか街を出て、お客さんみたいに冒険の日々を送りたいわ。お父さんが過保護でほんと嫌になっちゃう」
アリサと話していると、ハースランが鬼のような顔をして駆け寄ってきた。
「おいお前! 娘にちょっかいだすならさっさと出て行け!」
そう言って、あなたを紅竜亭から追い出した。七九

二一二
中年の剣士は、青葉の印章をつけている。
「いいですなあ。わたしもいつかは自分の馬を持ちたいものです。しかし、万年の青葉剣士だからなあ」
剣士はため息をこぼした。
サラシュゼムの剣士は、実力に応じて印章を授けられる。
青葉、野菊、銀杏の順にランクがあり、貴族や街の実力者はそれぞれの家紋となっているそうだ。
あなたは剣士をはげまして、その場をあとにした。六五

二一三
北側の壁には、貴族画家たちの描いた絵が飾られている。
主に油絵の風景画だ。
雄大なレトルクウ山や優雅なルワ河のほとりなどを繊細に表現している。
あなたは、その中の一枚の額が、少し浮いているのに気が付いた。
額の裏を調べる一八四
ほかの壁の絵をみてみる六八

二一四
「ググ爺さん?」
部屋にいた剣士のひとりが、鍛冶屋の先代の爺さんです、とハルミスに答えた。
「よし、そいつをつかまえて尋問せよ」
ハルミスの命令で、戦士たちがいっせいに動き出した。
あなたも同行させられた。五四

二一五
剣士たちは、あなたに冒険の武勇伝を聞きたがり、あなたはそれを語った。
かれらは、あなたの話に満足したようだった。
その中のひとりが教えてくれた。
「我々の仲間に、ギンダルという才能に恵まれた戦士がいる。力も強く、剣に効かぬ頑丈な肉体をもっているのだが、いかんせんのんびり屋だ。しかも、いつも足元がすきだらけなんだよ。もし会うことがあれば、注意してやってくれ」
そのあと剣士たちはあなたに興味を失ったらしく、自分たちの内輪話に花を咲かせた。
カウンター席でハースランと話す二〇五
アリサをつかまえて話をする
商人のグループと話す一三七
もう紅竜亭を出るなら七九

二一六
鍛えられたばかりの真新しい剣や盾、カブトが店の棚に並べられている。
錠前のついた鎖でつながれ、もちろん勝手に持っていくことなどできなかったが、たいていが手にとって感触を確かめられるようになっていた。
あなたは、そのひとつひとつ見て、触れるだけで楽しかった。
しかし、残念ながら、買うだけのお金はなかった。
もしあるとすれば、この愛剣を買い取ってもらうことだが……。
そう思って、剣を腰から外そうとすると、店員と目が合った。
かれは口にするまでもないといった風で、悲しげに首をふった。
あなたの剣は、買い取られる価値もなさそうだ……。
ググ爺さんに話しかける一八八
口論の仲裁に入る九四
奥に入ってみる二三三
ここはもう去る七九

二一七
「蛇がいる」
あなたはそう囁いたが、ローマンは耳を貸さなかった。
次の瞬間、かれの剣にものすごい力が加えられ、あなたは大地を転がる。
あわてて体勢を整えようとするが、遅かった。
ローマンの剣先が、あなたの額をぴたりととらえる。
「蛇は好きだぞ。故郷では晩飯のおかずにしたものだ」
審判が勝負ありと宣言し、まわりから歓声があがった。
しばらく休んだあと、あなたは荷物を持って、剣塾をあとにする。七九

二一八
彫刻は女性魔道士のようだった。
魔道画家ソブレア
台座に名前と説明が書いてある。
「東方の秘境を探索し、数多くの冒険を成功させた。その体験を幻想的に昇華させた作品群は、その後の画家たちに多大な影響を与えた。彼女は一二人の孫をもうけた。その一人は、ルワの魔境にすむ預言者ウィルバートである。本館の作品は、彼からの寄贈である」
ソブレアは鷲鼻で眼がぎょろりと飛び出、かなりくせの強い巻き髪の女性として表現されている。一二五

二一九
西側の壁は、この世のものとは思えぬ風景の絵ばかり展示されてあった。
金色の池のほとりに、三つ首の竜がたたずむ姿の絵。
星が落ちてきて、蛇になり、炎を吐き、人につかまり、武器に変えられる絵。
鎧を着た男たちが重なって、巨大な鬼の姿を形取り、森をまたぐ絵。
幻想的であると同時に、写実的でもある。
すべて同じ作者の筆致のようであった。
作者の名前をみてみる一六八
他の壁の絵をみてみる六八

二二〇
あなたは、城壁の壁に、落書きをみつけた。
「城壁の水路と宮殿の地下はつながっている」
重要かどうかはわからないが、あなたはそれを記憶にとどめておいた。一七六

二二一
梯子をのぼると明かりが見えた。
水路の橋げたのようだ。
くぐって外に出ると、気持ちのよい風が吹いて、あなたに染み付いた悪臭を振り払った。
マンデーのガイドブックを開いて、場所を確認する。
サラシュゼムの中央地区のようだ。一一三

二二二
「ここは就業部だ。市民が職を失ったときに相談しにくる。その人の経験や性格にあった仕事を斡旋するんだよ」
受付は優しい笑顔を浮かべて説明した。
ハルミス隊長に会いたいなら八四
仕事をみつけたいなら四九
もう護衛本部をあとにするなら一一三

二二三
「マンデーのガイドブック」によると、北側地区には以下の施設がある。
あなたはどこに向かおう? 
エルタスの宮殿四六
リリス宝石店一七〇
ベリアス博物館五七
北の城壁一七六
南側地区に行く七九
中央地区に行く一一三

二二四
マティエルの心臓を、突き刺した感触があった。
あなたは、勝ったと思った。
マティエルは、その場に崩れ落ちた。
マンデーが、泣き顔のままあなたに抱きついてきた。
あなたは、それをしっかりと受け止めた。
次の瞬間、下腹部に激しい痛みが走る。
腹が裂かれ、そこから熱い血があふれるのを感じた。
あなたは、マンデーの顔を見る。
少年は、蛇のような目をして笑っていた。
マンデーはマティエルの剣を取り、あなたの下腹部を刃でぐりぐりと刻んでいる。
マティエルの影とマンデーの影が重なっていた。
マティエルがたおれた際、おそらく影の怪物は、黒目のマンデーに棲家をうつしたのだろう。
残念だが、あなたの冒険はここで終わる。
BADEND

二二五
マティエルは、貴族街を南へ向かっていた。
マティエルは建物の上を飛び跳ねるように移っていき、地理に不案内なあなたでは、とても追いかけることができない。結局、見失ってしまう。
気がつくと、リリス宝石店が近くまで来ていた。
宝石店に立ち寄ってみる三三
それとも、ユハイが追いつくのを待つなら一二八

二二六
ひとふりで、あなたの剣が怪物に通じないのがわかった。
するりと、それこそ影を切っているかのように、なにも感触がない。
それでも、ひたすら攻撃を続けるなら一八三
ハルミスたちが来るのを待つなら一〇〇

二二七
「……昔ならばエルタス様だったのだろうが、いまや表舞台には出てこなくなってしまった。やはりジュデリー様だろう。いや待て、マティエル様も英才教育を受け、剣士としても一流だし、このところローマン、ナウド両氏も力をつけていきている……」
青葉の剣士は考え込んだ。
簡単には答えられなさそうだ。
他の質問をしたいなら一一九
もうここを立ち去るのなら七九

二二八
風の広場には、多くの人がいた。
もし、この中の誰かに影の怪物が移ってしまったらと考えると、ぞっとした。
そんなあなたの考えを察したように、ユハイが、
「大丈夫。馬たちが怯えていない。ここではない」
と言った。
そして、これは隊長の命令で賢者に会いに行って教えてもらったんだが、と付け加えた。
「こんな曇天の日は影も薄い。影が強くないと、怪物も自由にうつることはできないそうだ。そして、怪物を影から追い出すには、ふたつの強い光源をつかって、影を完全になくしてしまえばいい」
東の魔境には、白の魔道士と呼ばれる賢者が住んでいる。
影の怪物を捕らえるために、ハルミスはユハイを派遣したのだった。
空を見上げると、ユハイの鷹は、星と月の寺院の上空を旋回していた。
あなたたちは、寺院に向かった二九

二二九
スイッチを押すと、神像の水晶がまぶしく光り輝き、台座の上を照らし出した。
ふたつの神像から、違う角度で光が放たれ、台座の上で交錯した。
その中心にいたマティエルの影が消えた。
かれは意識を失ったようにその場で倒れ、マンデーもそのすきをついて逃げ出した。
すると、マティエルの足元に、黒い蛇のような頭をした化け物があらわれた! 
あなたは、怪物に向かって剣で挑む五八
ハルミスたちが来るまで待つなら一〇〇

二三〇
神像は、勇ましい剣士のものだった。
筋肉質で、刃の大きな剣を力強く振り上げている。
あなたは、神像の裏にスイッチがあるのを見つけた。
スイッチを押してみる一六
台座をながめる一五七

二三一
北側の壁には、貴族画家たちの描いた絵が飾られている。
主に油絵の風景画だ。
雄大なレトルクウ山や優雅なルワ河のほとりなどを繊細に表現している。
あなたは、その中の一枚の額が、少し浮いているのに気が付いた。
額の裏を調べる一七三
ほかの壁の絵をみてみる一二五

二三二
「この世界は、創造主ギャンによって築かれ、守られています。法や秩序もギャンが創られました。しかし、ギャンの弟子であり、裏切り者にして混沌の王モゼットにより、世界の一部は変貌をさせられました。それにより、魔物や災害や悪心がはびこるようになったのです」
あなたもこの世界に生きるものとして、当然そのことは知っていたが、国や地方によりその思想や宗旨は、少しずつちがいがみられた。
サラシュゼムでは、その特徴は二体の神像にありそうだ。
他にもなにか聞くことができる。
剣の神像について一三五
水晶の神像について一九七
魔物について三五
話をおえるなら一四九

二三三
あなたが店の奥に入ろうとすると、店員が止めに入った。
「お客さん、工房は危険です。関係者以外立ち入り禁止ですよ」
あなたは素直に引き下がる六七
強引に入ってく一〇七
雇ってくれないか聞いてみる六九

二三四
ハルミスは部下を数名つれて、宮殿へ向かった。
「マティエルが素直に同行しなければ、力ずくでもかまわない。ただし、かれもエルタスやジュデリー塾長に教育を受けた一流の剣士だ。けっして気は抜くな」
あなたは、出口で待つように言われた。
あなたは決して足手まといにはならないと抗議したが、ハルミスに制された。
もしマティエルが逃亡するようなら、かれといっしょにあとを追って欲しいと、部下を一人紹介された。
「俺はユハイ。よろしくな」
ユハイは、あなたよりも頭ひとつ背が低い、ずんぐりとした風貌のドワーフ族だ。
鎖帷子に角のついたカブトをつけており、あまり俊敏そうには見えない。
あなたの視線に対してユハイは、ウインクで答える。
「こう見えても疾風のユハイと呼ばれているぜ」二八

二三五
良く晴れた日だった。
風の広場には、たくさんのひとびとが集まっていた。
影の怪物を退治した功績を称えられ、ハルミスら護衛隊の隊員たちが勲章を授けられていた。
ユハイやローマン、ナウドらが、壇上でつぎつぎと紹介されていく。
そして、いよいよ式のクライマックスがやってきた。
あなたが、舞台の真ん中に上げられた。
町長が街の代表としてあなたを称え、感謝とねぎらいの言葉を伝えた。
そして、サラシュゼムの貴族の証明である印章を、うやうやしく、あなたの胸に取り付けた。
いくら剣が強くても、やさしさを忘れてはならぬ。
そんな意味もこめて、印章に刻まれるのはすべて草花をかたちどったものなのだという。
壇上から、あなたは、街で出会ったひとびとの顔を見た。
マンデー、リリス、ベリアス、ハルミス、ジュデリー。
他にも、あなたと触れ合ったものたちが、何人も手を振っている。
マティエルは、今回のことをまったく覚えていなかった。
不幸中の幸いか、マティエルが体を奪われているときに人を殺しているわけでもなく、責任は最小限になると思われた。
エルタスも衰弱はしていたが、命に別状はなかった。
ただし英雄としての面目がたたないのか、今日この場には来ていない。
あなたはマティウルのことを思った。
彼女がいなければ、こうしてここに立つこともなかっただろう。

気持ちの良い風が吹いた。
ひとびとがあなたの名前を呼び、喝采をおくっている。
あなたは満足した気分にひたって、今後どうするかを考えた。
あなたは、まずこの町に残り、貴族としての余生を過ごすことができる。
従者を雇い、宝石や芸術を愛で、豪勢な料理にかこまれた日々を過ごす。
貴族の娘たちの中から、美しい妻をめとるのもいいだろう。
または、冒険者として、ふたたび自由気ままな旅に戻ることもできる。
もし、そうしたら、サラシュゼムのひとびとは、あなたのことなど忘れてしまうかもしれない。
北の城壁の向こう側に、北方の山々がみえた。
奇怪な種族の支配する魔の山、ドラゴンが飛び交う秘境、妖精や古代王国の謎。
冒険には、平穏な生活では味わえない、魔法のような魅力があることをあなたは知っていた。
さて、あなたはどちらを選ぼう? 

HAPPYEND

あとがき

本作品を遊んでいただき、ありがとうございます。
拙作「サラシュゼムの悪夢」と出版するにあたり、無料のミニゲームブックのようなものを作ろうと考え、この作品を執筆しました。
当初は、パラグラフ一〇〇程度の、こじんまりとしたものを考えていたのですが、ボリュームが膨らんでいき、二三五までなってしまいました。
サイコロを使わない、シティアドベンチャーにする、「サラシュゼムの悪夢」の前日譚のようなものにする、などのアイデアを取り入れた結果ですが、個人的には納得しています。
この作品を遊んでみて、他のゲームブックにも興味を持っていただけたら、幸いに思います。
ちなみに、広井ミチオ名で「終末のヴァンパイヤ」という、無料ゲームブックもブログで公開しています。ホラー系ですが、興味ある方はこちらもお願いします。


 
                                    火呂居 美智

剣士と貴族の街

2015年2月11日 発行 初版

著  者:火呂居 美智
発  行:tomex出版

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