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「animation & motiongraphics VIEW 2014」は、
アニメーション/モーショングラフィックス作家、
批評家、研究者等の方々を対象に、
「2014年に観たアニメーション/
モーショングラフィックスの中から3作品まで挙げて下さい」
というアンケートを行いまとめたものです。
作品タイトルがオレンジ色になっているものは、
本編、予告編、公式サイトなどにリンクされています。
リンクがはずれている等問題がありましたら、
お手数ですが
[onionskingroup@gmail.com]
までご連絡下さい。
美術作家。医療カメラマン、IAMAS、インド留学を経て東京藝術大学大学院映像研究科修了後、エストニア芸術アカデミー客員研究員として2年間、滞在制作と東欧・中欧アニメーションの研究を行なう。
http://www.studioalimo.com/
タリン在住中に、近隣諸国でリサーチを行なう中で多くの作品に出会う機会があった。とりわけ1年前から私の中で注目しているのはオーストリア・アニメーションである。よって今回すべてオーストリア作品であるが、共通点として、発表の場が映画祭だけではなく、もう少し広い視野で活動している作家を選出した。こんなアニメーション作品もあるんだなと知っていただければ幸いである。
Selfportrait / Maria Lassnig
シュルレアリストと交流があり、ヴェネツィア・ビエンナーレで「生涯功績への金獅子賞」を受賞し、マニフェスタやドクメンタといった現代美術での発表歴がある。惜しくも2014年に他界したが、彼女の場合映像作品のクオリティよりも作家としての存在やメッセージが社会に大きな影響を与えている。
Theresia / Thomas Steiner
ルドルフ·シュワルツが建築した教会の内部をトレースし、油彩画的ぼかしの効果を使って抽象絵画化させている。水平垂直の動きやカラーフィールドをある法則によってアニメートさせている。教会というモチーフが抽象アニメーション化してもなお、崇高で瞑想的世界を作り出している。
infinity / 山下麻衣+小林直人
山下麻衣と小林直人は、2014年ウィーンで滞在制作と個展を行なった。山下と私は知り合ってから15年になる。二人は時に映像作品で、アニメーションの要素を用い、実世界の時間と編集された時間とその結果を通しシンプルにコンセプトを提示してくる。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
国際芸術センター青森に滞在中、フィルムを使った作品についてリサーチを行なった。その中からWim Janssenの「Continuization Loop」という作品が印象に残っている。https://vimeo.com/22082408
こどものころの思い、感覚をアニメーションで再現しようとしています。
LEGO® ムービー/Phil Lord & Chris Miller
全てが最高!
selector infected / spread WIXOSS(分割2期のシリーズ)/ 佐藤卓哉
販促としての使命を果たせば、どのような物語表現も可能。「テレビアニメ」が持つ魅力を久しぶりに感じることができました。同時に現在、それがいかに高いレベルのスタッフ、バジェットでないと成立できないかを痛感しました。
せんぱいクラブ / makebabi.es
「ANIME」と「アニメーション」の違いを説明する際、よい例になるのではないかと思います。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
私事ですが、都市部を離れて見えてきたもの、見えてこなかったものとか。
多摩美術大学大学院修了
切り紙アニメーション、イラスト作品を制作しています。
HP「秘宝会館」
http://hihounoyakata.web.fc2.com
Moving on / ainslie henderson
毛糸の持つ暖かさ、糸の意味。
激しく燃える生命と消え行く悲しさを丁寧に描きだしている傑作だと思いました。
Placebo / saskia olde wolbers
私がこの作品に初めて出会ったのは7年ほど前になります。
初めて見たときはこの世界観に圧倒されました。
特別に2014年というわけではないのですが、其のときはなかったHPでの映像の公開があったので、この機会に挙げさせて頂きました。
アニメーションと、ともなう音楽を制作している。 1987年東京生まれ。東京藝術大学デザイン科卒、大学院映像研究科アニメーション専攻修了。 作品の各地での上映のほかに、環境にそぐうアニメーションの制作などを行い活動中。
http://liltasm.com/
リヴァイアサン/ヴェレナ・パラヴェル&ルーシャン・キャステーヌ=テイラー
本来ならアニメーションこそ実現できるはずだったあたらしい視点の獲得というか、カメラの存在の無効化というか、とにかく「みること」にひとつのあたらしいかたちがあらわれた。もうナマナマな映像と音、光や質そのものが押し寄せてきて、それがすごい力と圧!おぼれる〜
コップの中の子牛 / 朱彦潼
朱彦潼ことまるは元東京芸術大学の同期ですが、彼女の修了制作として制作したこの短編は、印象的な自身によるナレーションの声を発するのとおんなじように、アニメーション自体が、彼女からスーと語られているので、ひとつひとつが心にそのまま伝わりました。自転車のシーンのあの喜びが忘れられません。
02年多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。クリエイティブユニット生意気を経て06年より独立。ドローイングやコマ撮りを用いたアニメーション制作、ディレクション、グラフィクデザインを中心に活動を行う。
http://www.mariinaba.net/
KUDAN / 木村卓
2008年の作品なのですが、遅ればせながら昨年拝見しました。
見始めてまず3DCGによる盆栽、日本人親子、ひらがななどのモチーフが、とても新鮮に映りました。
洗練された日本製フルCGアニメの世界に魅了されました。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
ピーピング・トム「A Louer/フォー・レント」
2007年 渡英
2011年 UCA Farnham (BA) Animation首席卒業
2012年 現在ロンドンをベースに絵を描いたりアニメーションを作ったり。ヨーロッパのTVCMアニメーション制作プロジェクト等に参加する他に個人でイラストや映像の制作も行っている。UCA卒業制作作品はAnnecy,Holland,London国際アニメーションフェスティバル等ヨーロッパを中心に入選/上映
How to Train Your Dragon2 (ヒックとドラゴン2 / 仮) / Dean DeBlois
How to Train Your Dragon2 "移動の機内で鑑賞できました、アカデミー賞ノミネートを機にでも劇場で公開して欲しい作品。前作よりもドラゴン達の動きが愛らしくて大きなスクリーンで観たいところ。
Last Leaf / OK GO MV
OK GOのMV好きななかでもこの作品が好きです。トースト焼きたくなる
TSB BANK Advert series" TSBバンクのシリーズCM
企業(銀行)広告シリーズなんですが、参加してるアニメーターが素晴らしいので心地いい動きの仕上がり
言葉、文字、図形譜をテーマにCGの有限性・限界線を意識したアニメーション表現の研究と作品発表をする傍ら、広告映像のモーションデザイナーとして活動中。 作品の多くはwhite-screen、ブレーン、onedotzeroなど国内外のカルチャーマガジンや映像祭で上映・掲載されている。
http://takashiohashi.com/
@ohashitakashi
Lumière 6 Excerpt / Robert Henke
レーザーで出力されたCGアニメーションが、モニターや通常のプロジェクションとは違った光の純度を見せてくれる。BEARS ON STAIRSのようなCGのデータを3Dプリントする手法が生まれる中でよりピュアなCG(光を描画するツール)を見せてくれる作品が生まれたことが面白い。
Springintgut & F.S. Blumm "Land Ab Neu" / 岡本憲昭
ムービーファイルをAfterEffectsの3Dレイヤーで立体的に構成して、2Dアニメーションや3DCGソフトとは違った空間表現に成功している。2D素材を立体的に構成するとしょぼく見えがちだが、iPhoneで撮ったような低画質の映像も味も利いていて絶妙な完成度を保っていて面白い。
[voLumen - volumetric 3D display / Maximilian Mali]
3DCGのデータを立体的に映像で出力できる装置。実空間を抽象アニメーションが動き回ったら面白そうだ。
そして映像の出力方法がライトを付けたプロペラが高速で回転してるところに、フェナキスコープやゾートロープのような映像装置と脳内で繋がってグっときました。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
個人的なことなんですが、2014年は例年以上に古本ブームで、頻繁に神保町に通って本を買いあさってました。
VimeoやBehanceで作品を漁るのは新しい作品に出会えるし手軽で楽しいけど、なかなか「古くて良いもの」には出会えないなと思いました。
あとマルチネ主催の『東京』が楽しくて、またイベント観に行きたいです。
愛知県出身。
サラリーマンを経て、アニメーション制作を独自に開始。
ハンドメイドのライトボックスにて撮影する影絵などを中心に制作。
現在、身近なモノを主役にしたコマ撮りアニメーション
「YAOYORO’S」や、吟遊詩人の志人氏のMVを制作。
http://asuranima.from.tv/
Discovery Kids Cocinaccion / HippieHouse
子供向けお料理アニメの短縮版。
野菜たちのグラフィックがポップでとても美しく
動きも音楽も素敵です。
食品の実写コマ撮りを多く撮影しているので
何かの参考にしたいものです。
FXチャート 1分足
刻一刻変化する通貨の価値を表した折れ線。
一見単なる図表にしか見えませんが、
ひと度、身銭を切って通貨を購入すると
魂の心電図に化けます。
折れ線が上昇すれば利益がでる為、
線に胴上げされているかのような
幸福感を得ることができます。
一方、急激に下がるようなことがあれば…。
世界経済の生命線。
Dimensions of Dialogue / Jan Svankmajer
対話による解決の難しさを分かりやすく表現。
わかりあえない人同士がこのアニメーションを見れば
通じ合えるのかもしれません。
1986年生まれ、岩手県育ち。2014年、東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻修了。『澱みの騒ぎ』で大藤信郎賞受賞。現在は映像作家ONIONSKINのメンバーとして活動する傍ら、個人でも制作を行う。
LINE: ディズニーツムツム / 提供元:LINE Corporation
キャラクターが枕のような形をしている。手足が極めて小さく、口も開かない。ディズニースターの躍動感を削ぎ落とし、愛嬌の記憶のみをまとった、別の何か。需要に応えて「可愛さ」が一人歩きした結果うまれた、ただの「かわいい枕」だ。巧妙なアプリだと思う。
Tim Burton's Stainboy / ティムバートン(Tim Burton)
ティムバートン展にて鑑賞。しみをつける能力のあるステインボーイの短編シリーズ。ユーモアと死との距離が近いところ、そこに真摯な憂いがあるところが、目が離せない理由だった。
コララインとボタンの魔女(Coraline)/ ヘンリー・セリック(Henry Selick)
目がボタンになった母親が怖すぎて、堪えきれずに鑑賞を断念してから数年が経過。今年ようやく通して観た。見慣れたいつもの自分の家が、いつの間にか平穏ならざるものにすり替わっている事も、そこを主人公が一人ぐんぐん進んで行くのも本当に恐ろしく、観ていて辛い。人形のアニメートに感動した。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
2014年10月8日の皆既月食。
1990年東京都生まれ。 多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。アダルトビデオ会社に就職。 退職。
現在多摩美術大学大学院在学中。
http://uykom.exblog.jp/
http://www.facebook.com/sawakokabuki
アニメ浪曲紀行 清水次郎長伝 / 小林三男
浪曲で生で聞く面白さとはまた違った面白さです。
オープニングとエンディングが阿呆っぽくて好きです。
AKIRA(爆音上映)/大友克洋
DVDで観たときは脳みそが震えましたが、爆音上映の前から二列目の席の真ん中で観たら神経細胞が震えました。
WONDER / 水江未来
後半にいくにつれて何故かいつも死にそうな恐怖を感じます。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
https://www.youtube.com/watch?v=YBTN3ZuaNfE
実写作品なら、以前働いていいた職場の溜池ゴローさんのチャンネルです。元AV女優の川奈まり子さんとの間に出来た息子さんとの二人旅とか運動会の様子しかアップロードされないのですが、疲れた時に見ると癒されたり泣きそうになったりします。
あとは鹿を解体してたくさん食べたことが印象に残っています。
もうしょうがないこと、そこにまとわりつく時間、空気感を大事にしてアニメーションを制作しています。イラストレーターとしても活動中です。1989年横浜生まれ。2013年 東京芸術大学大学院アニメーション専攻修了。
UCHU-JIN - JIJII MV / 宇宙人「じじい-おわりのはじまり-」MV / 最後の手段
とっても自然すぎてショッキングなおじいちゃんのご遺体とは裏腹に眼球が安らかに泳いでいる。理科実験プレパラートに乗せればおじいちゃんはまだ分子レベルで生きつづけているんじゃないかと思うとどこか安心させられてしまうほど歌に大丈夫大丈夫と寄り添っている心強いアニメーションの存在が凄くて何度も何度も観てしまいました。
The Bigger Picture (Trailer) / daisy jacobs
衝撃の半立体アニメーション ストーリーの内容がうる覚えなのですが終止、部分的に壁から飛び出ているような壁にめり込んでいるような実寸より少し大きい人たちの怪しい存在感がとってもおもしろくて印象的でした。
family / 山田園子
リンゴの皮を剥くことがこれ以上無いほど魅力的で時間が経つと茶色くなってしまうリンゴとか、老いては子に従えとか個人的な色んな記憶が便乗してしまうしリンゴが剥き終わるのを待ってしまう時間そのままでりんごでも剥こうかという軽いノリ感があるのにすごく丁寧に作られている感じが紙のカットアウトアニメーションにやっぱり憧れる作品でした。
1990年生まれ。主な作品に「00:08」「石けり」「crazy for it」など。
現在は文化庁新進芸術家海外研修員としてバンクーバーにて活動中。
HORSE / Shen Jie
中国。アニメーションをフレーム単位で考え、アニメーションをアニメーションで語ろうとしている。
大きさと形が徐々に定まっていき、別の塊と関係が深まっていく。
個人的にはとても心地よくしてくれる作品であった。そして作品を作る上での欲の少ない作品。
insolation /Morgane Le Pechon
フランス(学生)。限りなく何も起こらない。何も起こらないであろう、という状況が持つ含みを上手く扱っている。この手の共感は煩わしく無くて好きだ。ニヤリとしてしまう素敵な作品。
リンクからは20秒〜2分間ほどの予告が見れます。
The Divide / Brent Sievers
アメリカ(学生)。ひたすらアニメートが上手い。小ネタも効いていて面白い。平面に限って言えば今まで見た学生作品の中でも1、2の上手さだと思う。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
NARCOSE / Julie Gautier
フランス。実在するフリーダイビング選手の証言から作られた緊張感のある作品。気付いたら、息を止めて見ていた。誰もが諦め、自分も諦めたくなる一つ先に挑戦する事はきっと怖いであろう。その怖さに触れた感覚がとても印象に残っている。怖く、美しい作品。
アニメーションパートが少しだけあるのだが、それは少し残念。
映像作家
Transformers: Age of Extinction
トランスフォーマーにおいて物語だの辻褄だのそんな細かいことは一切無視!!ひたすら映像の凄さと勢いのみで映画を紡いでいってることに本当に勇気と感動をもらいました。マイケル・ベイはマジでいかれているいっちゃってる異ノーマルだよ!!!
ディレクター、アニメーションデザイナー、コンポジッター、ビデオグラファー。
マッドハウスにてアニメーションカメラマンとして活動を開始。
その後、CM制作会社に入社しアニメーションデザイナーへ転向。
アニメーション作家の中田彩郁と共に「Na+Sa Animation」としても活動中。
In The Air Is Christopher Gray / Felix Massie
お話は置いておいて、ビジュアル的に気になった作品。
一般的なピクトグラムよりもキャラクターがよりアニメーション的に表現され、バックグラウンドには空気感とモーショングラッフィック的表現が適度に満たされている。密度とヌケが気持ちよい。
ピンポン The Animation / 湯浅政明
青さと汗の匂いにぐっと掴まれてしまいました。
劇中において気になるカメラワークを何度か発見しコマで確認したのですが、現代的な技法が埋め込まれているところもすきです。
http://vimeo.com/102103466
Final Serving / Nachschlag / Florian Maubach
「人の歴史は戦いの歴史」などと言われる事がありますが、この作品も戦う男の物語。シンプルな展開の中に、主人公の変わっていく様と妻の献身的な姿が怖くなります。ラストシーンの男の表情は観る人によって変わるかも?
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
ドローンによる撮影が周りでも増えているようです。今まで手軽に出来なかった空撮も新鮮ではあるのですが、それをサポートするジンバル機器の進化には驚かされます。今後が楽しみです。
1971年生まれ。映像作家/キュレーター。国内外の美術展や映画祭向けに映像プログラムを企画。2015年は東京都庭園美術館でライブイベントをやります。数回。
http://www.facebook.com/takashi.sawa
Another / Sean Buckelew
一見ありがちなキャラクター造形が、「異物」をより際立たせる。不可思議、に生活が寄り添う物語。
The Pixer Theory / Bloop Animation
「モンスターズ・インク」や「ウォーリィ」などのピクサーアニメの世界は全てつながっている?! という壮大な仮設。なかなか楽しい。
Gertie the Dinosaur / Winsor McCay
100年前の2月2日が初公開だったそう。この上映には大きな秘密があって、細馬宏通さんの「ミッキーはなぜ口笛を吹くのか」に詳しい。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
骨を折りました。物理的な意味で。
2007年東京工芸大学芸術学部アニメーション学科卒業
2009年同大学大学院芸術学研究科メディアアート専攻修了
在学中古川タクに師事する。
現在、アニメーション作家/日本アニメーション協会理事
一瀬皓コと『デコボーカル』としても活動中。
子育てを楽しみながら日々アニメーションを制作中。
https://twitter.com/TomoyoshiJoko
http://decovocal.com/
Windowsタブレットのうた / 姫田真武
おもしろい!
作品も本人もおもしろいが何よりやっていることがおもしろい。
商品プロモーションとしても成功していてまさに良い仕事!
幕 / 水尻自子
空気、音、時間、すべてが心地よい。
静かな空間でいつまでのこの作品に浸っていたい。
コップの中の子牛 / 朱彦潼
やさしい色彩、線、そして懐かしさを感じるノスタルジックな雰囲気、
すぐに作品の世界に吸い込まれ飽きることなく同様な感情や体験を思い出させてくれた。
とても良質なアニメーションである。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
いろいろと作品やイベントでおもしろいものには出会ったのですが、
個人的な事で言うと子供が産まれたこと、出産に立ち会ったこと
これが何よりのクリエイティブよりも感動し、2014年の全ての出来ごとの中では一番の印象になりました。
研究者/映像作家/多摩美術大学美術学部統合デザイン学科専任講師。
様々なメディアを用いて、人間の知覚能力に基づく新しい表現のあり方を探求している。主な仕事に、NHK Eテレ『2355/ 0655』 ID、21_21 DESIGN SIGHT「単位展」、「差分」、まなざし」など。
http://syunichisuge.com
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ずっと見てると頭がグラグラしてきて良い。
つんく♂のサイン書き!
あくまで人力だが効率化を追求している様子が良い。
C'mon, staarrrtt!
「常識というものは万人が共通して持っているものではない」ということを思い出させてくれるところが良い。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
これまでは海外通販でしか買えなかった、ぺんてるサインペンのピンクが、当たり前のように国内で買えるようになっていたところ。
1984年 愛知県生
2007年 九州芸術工科大学(現、九州大学、画像設計学科)卒業
2009年 武蔵野美術大学大学院(映像コース)修了
「コマ撮り大好きコマドリスト」を名乗るコマ撮りアニメ作家。
野菜や日用品を被写体にしたコマ撮りを主に制作。
著書『作ろう!コマ撮りアニメ』がBNN新社より発売中。
http://dokugyunyu.boo.jp
https://www.facebook.com/Takeuchi.Taijin
http://www.youtube.com/user/dokugyunyu
Rabbit and Deer / Péter Vácz
アニメーションの技法もストーリーも素晴らしい作品です。ネタバレしたくないので技法についてはふれません。是非見て驚いてください。エンディングは「人と人は根本的に理解し得ない部分があったとしても共に生きていける」という解釈ができ、見た人へ大きな印象を残していると思います。
キルラキル / 今石洋之
3Dの背景を使ったダイナミックなカメラワークや筆跡を残した背景画や光の表現など、凝りに凝った画面がイイ。「服で戦う」という単純なバトル物から後半の展開がすごかった。服からあそこまで話を考えれるのかと感心しました。ギャグと根性だけですべてを解決させてしまうとこも好きです。
パーティーの時間になっても誰も集まらないので ひとりで出し物の確認を繰り返すクリスマスイブのGIF / 若井麻奈美
若井さんはTwitterでよくGIFをアップされていて、どれもかわいいしなんとも言えない空気が好きです。あと真四角な画面の中での上の余白の残し方に尊敬してしまいます。「言わなくていいことを言った人」という作品ではthe GIFsというGIFアニメのコンテストでも最優秀賞をとられててすごい。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
佐久間奏多さんの操り人形
http://www.puppet-house.co.jp/marionette/artists/sakuma/sota_top.html
(佐久間さんのサイトは見当たらなかったので、販売しているお店のサイトです)
木彫りの操り人形です。可愛らしくもどこか陰があったりせつなさをはらんでいる表情などに惹かれます。佐久間さんはチェコにいるそうです。
アニメーション研究・評論。東京造形大学・青山学院大学非常勤講師。短編やインディペンデント長編を中心に国内外のアニメーションについて執筆や紹介を行なっている。オランダ国際アニメーション映画祭をはじめ、海外映画祭での審査員やキュレーターとしての活動も多数。
パラダイス / ひらのりょう
1960年に始まり脈々と受け継がれてきた「(短編)アニメーション映画」文脈が新たな局面を迎えたのだなということをひらのりょうの作品からは感じます。おそらくポイントとなるのは、自分の話をするか、それとも他人の話に耳を傾けようとするか、というところ。『パラダイス』はもちろん後者。いや、そもそも「自分」なんてないのかも。ここには挙げられなかったけれども水尻自子『幕』も似たような意味で印象に残りました。間違いなく自分の話をしているのだけれども、とても開かれている。これもやっぱり新しいなと思います。
Mountain / デイヴィッド・オライリー
オライリーを湯浅政明さんのスタジオに連れていったとき、彼は「ゲームはいいよ」ということを力説していました。構成要素はアニメーションとほとんど変わらなくて、インタラクティブかどうかが違うだけ、みたいなことを言っていたような。そんなふうに身軽に分野を横断して作られたこのゲームは、「ゲーム」という概念に対して、みんなが無意識に抱いている前提を、それは惰性だよと破壊しています。しかし単に挑発的であるだけじゃなくて、きっちりスケールの大きい表現にしてしまえているところに感動を覚えます。(『プリーズ・セイ・サムシング』や『エクスターナル・ワールド』がナラティブのCGアニメーションに対して行ったのと同じ話かもしれません。)
WONDER / 水江未来
2014年に観た作品で本気で涙を流してしまったのは若井麻奈美『ひとりぼっちのヒーロー』とこの作品だけかもしれません。ライアン・ラーキンが『ストリート・ミュージック』に自分が受けたあらゆる影響を溶け込ませようとしたように、この作品はノンナラティブ・アニメーションの歴史全部を飲み込みながら、すべてが過ぎ去っていくこと、終わっていくことをきちんと見据えた表現へと昇華しています。水江未来の恩師である故・片山雅博先生の意志を本当の意味で受け継ぎ、体現した作品でもあり、そこにも感銘を受けました。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
2014年は個人的に大きな区切りになる年でした(と後年の自分は思い出すんじゃないかと考えた)。GEORAMAで心身ともにボロボロになり短編 /インディペンデント・アニメーション全般との新しい付き合い方を考えないといけないと思ったこと(お金にならないと消耗戦になるだけで破滅が待っているだけ)、あとは新千歳国際アニメーション映画祭の立ち上げに関わらせてもらって、大きなお金とたくさんの人が動いている現場に飛び込んで自分自身の常識がいかに狭いかと思い知らされたことなどあり(一方で自分がやってきたこと自体もある程度通用したという実感も)。2013年のこのアンケートで山村浩二さんが「(アニメーション)文化は進歩し続けるわけではない」と書いてらして、それにとても思うところがありました。(半分同意・半分反発というところ。)それらすべてのことをぐちゃぐちゃにまぜこんで咀嚼しつつ、2015年はいろいろと思い切ったことをしてみようと決意した1年だったというところです。(こういう話を書くコーナーかどうかわかりませんが)
2010年多摩美術大学情報デザイン学科芸術コース卒業。
2012年東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻第三期生修了。学生時代よりパペットアニメーションの制作を始める。
作品に「今村商店」(2011)、「櫻本箒製作所」(2012)がある。
Back to the Start / Johnny Kelly
みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2014 / 鈴木昭男×鈴木ヒラク / 大友良英×吉増剛造
彌勒 / 林海象
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
三島由紀夫 近代能楽集 「卒塔婆小町」 / 根岸吉太郎
アニメーション作家、アニメーター。
東京造形大学卒業。京造形大学卒業。記憶された時間と空間、動きの表現を追求して作品制作を続けている。株式会社リバティアニメーションスタジオ所属。サキタニユウキと「NA+SA Animation」としても活動中。
(公式ホームページ)http://ayakanakata.net
(twitter)ayk_nkt
ピンポン The Animation / 湯浅政明
OPでテンションがぶち上がる!実験的な手法を、実力があるアニメーターがやると本当に面白い!カメラワークと相まって、タイミングが完璧。本編では、試合の見せ方とキャラクターの掘り下げに成功している。原作と読み比べてみて、演出の素晴らしさを改めて確認した。エンディングのロトスコープも良い。
コップの中の子牛 / 朱彦潼
個人的に、「これが正しいアニメーションの使い方だよなぁ」と思ってしまった秀逸な作品。ミルクの入ったコップの底に子牛がいるという、父親の優しい嘘を通して、人生の美しさも辛さも見えてくる。情感に溢れているが、過度にセンチメンタルになりすぎていないのも良い。
サントリー 南アルプスの天然水TVCM / Wendy Tilby & Amanda Forbis
Wendy Tilby & Amanda Forbisによって作り出される世界観が、まさに水のように心に染み渡る。「Wild Life」のスピンオフに見えるが、主人公はシルヴァンさんという別人らしい。サントリーには「パプスペンギンズ」など素敵なアニメーションのCMを作ってきた歴史がある。そこにまた名作シリーズが一つ加わった。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
幻想音楽劇『リア王-月と影の遠近法-』主催:演劇実験室◎万有引力
アングラで万人受けしないと思われがちだが、それは勘違い。実はとてもエンターテイメント性が高い。独特の台詞回しはまさに音楽!小竹氏の美術も相まり、濃密な世界に惹き込まれる。要は演出が音楽家のJ.Aシーザーであること。俳優の演技から音楽、暗転にいたるまでタイミングが計算されつくされている。
2009年 東京藝術大学美術学部工芸科染織専攻卒業。
2011年 東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻修了。
コマ撮りアニメーションを始めとする映像やイラストを制作しています。
【ホームページ】http://hatatoshiko.net
Submarine Sandwich / PES
映像を見て、子供の頃図工の時間に紙や毛糸でお弁当を作ったことを思い出しました。遊び心に溢れていて、懐かしい感覚を刺激されます。
誰もが共有できる感覚を独特の表現に高めて一貫したスタイルの作品に昇華できていると思います。また、作品ごとにクオリティも進化していると感じました。
South Park / Trey Parker, Matt Stone
これまでちゃんと見たことがなかったのですが、去年初めて全話分を見て、アメリカと日本では表現と言論の自由のレベルが違いすぎると感じました。表現の自由が規制される一方の日本では成立し得ないアニメーションです。
Vincent / Tim Burton
「ティム・バートンの世界展」で見ました。反骨精神が感じられる時代のティム・バートンの作品は好きです。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
大きな事件が起きると、そのタイムリーな時期だけテレビではそれにそれに結びつくような表現や言葉が規制され、(実際は過敏に考えすぎていると感じるものが多いです)
そのせいで放送が見送られたりすることに疑問を感じました。
アニメーションなどを作っています。
ピンポン TheAnimation / 湯浅政明
凄く感動しました。
Don't Hug Me I'm scared 3
このシリーズはやっぱり面白いです
Panda Bear / boys Latin
色彩とリズムが気持ちいいです
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
The Walking Dead. シーズン5
はやく続きが見たいです!
アニメーション作家。ヴェネチア映画祭やベルリン映画祭で上映されたり、アヌシー国際アニメーション映画祭で賞をもらったり、『GLAY EXPO 2014』のアニメーションやったり、映画『ワンダー・フル!!』が劇場公開されたり、いろいろやって楽しく生きてます。最近はVJもやるようになりました。現在は、物語のない抽象アニメーションで長編映画を企画しています。
ホームページ:http://miraifilm.com/
Twitter:@MIRAI_MIZUE
HORSE / Shen Jie
ちょっと臭いんだけど、刺激的な映像を追求する若者です。ちなみに彼は僕のファンです。
黄色い気球とばんの先生 / 幸洋子
非常に野性的で好きです。あまり頭がよくない感じがするのも好きです。賞をあげました。
Wink Rabbit(一連のシリーズ)/ Hong Hak-soon
作者ウェブサイトリンク:http://winkrabbit.com/
中毒性が高いです。彼のfacebookで少しだけアニメーションが観れます。一緒に寿司食ったことあります。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
「鉄腕アトム」の足音を創った、伝説のサウンドデザイナー・大野松雄さん(84歳)にお会いできたことが一番の思い出です。今年、大野さんと2つの短編作品を発表する予定です。
クリエイティブチームTYMOTEの音楽とkアニメーションとかグラフィック他色々やる人。でも色々やらない人。ALTという集団で音楽やったりもしている。
http://soundcloud.com/munnrai
https://twitter.com/munnrai
NNNドキュメンタリー’12 OP ( ‘14はなんか小洒落た感じに変わってました )/作者不明 (これは’11 ですが基本’12も一緒です)
NNNドキュメンタリー’12 OP(’12 が最初に流れます)
初めて観たのはもう何年も前ですがずっと頭から離れていませんでした。テレビのOPは基本楽しく賑やかになイメージですが、このOPは質感もオブジェクトの扱いも迷わず不気味の谷に直行する勢いがあり、重力が一体どう働いているのかも水の動きからもどこからも全く想像出来ない、得体の知れないパワーのある映像でした。時間帯的によく夕飯を食べている時に流れてきていたのですが毎回箸が止まり画面を凝視してしまうくらいのインパクトでした。2000年代あたりに流行ったショボCG作品の狙った面白さを、より自然現象的にとらえた不思議な視点のあるアニメーションだと感じています。途中から突如発光して、全部無かったことにする潔さもポイント高いです。
‘14バージョンがしれっとオシャレ方向に舵を切っているのでとても残念です。しかしこういう作品は意図しないところに力があるので
今後の展開が楽しみです。
Senpai Club / Olivia Bergström & Eric Bradford
年の始めに観て爆笑しました。日本の美少女アニメ「風」のこの作品の面白いなと思ったところは、もちろんその「海外から観たあるある」的なのもあるのですが、一番はその元というかソースとしている「日本の美少女アニメ」という部分が意図してかどうかはわかりませんが、字幕とセリフの整合性の無さとかも含めて、「動画サイトに違法アップロードされた日本の美少女アニメ」という感覚を受けたところにありました。
ネットで目にするアニメーションに付加されるアニメート以外で受ける印象の操作について、そして鑑賞する時の「正しさ」の感覚について考えさせられる興味深い作品でした。鑑賞時の「正しさ」とは何かという。
HUNTER×HUNTER / 冨樫 義博
huluで年末まで全話公開されていたので全話観ました。物語としての面白さはもう皆さん漫画で読んでいるので書く必要はないと思います。改めてアニメーションで観て感じたのはジャンプアニメーション特有の主人公の頭のイカれ具合でした。悟空、ルフィ、たけし、と名だたるジャンプを代表する作品の主人公は得てして豪快で前向きで優しく、そして話がおよそ通じません。さらに突如キレて、どうしようもないくらいコミュニケーション能力が低下します。ゴンもそこに分類される主人公の一人ですが、改めて観るとキルアの不憫さが際立っていて涙無しには観る事が出来ませんでした。キルアも登場時はキチガイ主人公の類いに入る感じでしたがベジータと同様に最後は人間味をどんどん帯びていって、気づけば見る側は主人公よりもその名脇役を応援してしまいます。ジャンプの名作はやっぱり最高ですね!
クリリンもしくはヤムチャ、ポップやチウ、桑原、ゴン蔵、そしてキルアやナックルのようなまだ正常に色々知覚出来る登場人物が居てこそ、主人公の異常さがより際立って、より作品をダイナミックにするのだなと思い知らされました。そしてそれは漫画で「目」で読んで脳内で再生される声より、
声優さんの声で「耳」でダイレクトに伝わる方法のほうがより顕著だと感じました。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
年末、広島カープに新井と黒田が帰ってきました!つまり優勝しました!ありがとうございます!
1987年生まれ東京都在住
2013年多摩美術大学博士前期課程グラフィックデザイン研究領域修了。映像制作会社にアニメーターとして勤務しCMやPVなどに携わる。アヌシー国際アニメーション映画祭をはじめとする国内外の映画祭での上映多数。
https://twitter.com/ryojiyamada
Pilot on the home / Priit Parn
自分にとってのパルンの真髄は、社会に対する冷めた笑いを作品に入れるスタイルだと思っている。新作はそういう面でのアプローチがより強く押し出されていて最高だった。ハンドリングがコントロールしきれていない砂絵タッチなんかも、ミニマルなスタイルが流行している現代のCG業界への批判めいたものに思えた。
BEAUTY / Rino Stefano Tagliafierro
初見では意味がわからなかったし、お疲れ!と思った。だがいろんな映画祭で評価されていて謎が深まり気になっていった。ある日、橋本新さんに感想を聞くと、ここまで無駄なものをここまでやりきったことに拍手!と言い、その答えに吹っ飛ばされた。これこそが現代の時間芸術なのか!?と。
The North Sea / Riviera
こんなに心地よい3D作品は見たことなかった。環境音楽のようで、静かにこちらに迫ってきて、気づいたら終わっていた。見た後の感覚が気持ちよくて、どうしてももう一度みたい作品。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
ミシェルゴンドリー展 (東京都現代美術館)
ミュージックビデオコーナー
彼が制作した19本のPVが迷路のように展示されていて、インターネットの中に入ったような感覚に陥った。アナログとデジタルの邂逅がこんなにワクワクさせてくれるのかと驚嘆した、2014一番の展示空間だった。
1964年生まれ。「頭山」(2002年)が、第75回アカデミー賞にノミネートされる。これまで国内外の受賞多数。
絵本画家、イラストレーターとしても活躍。DVD作品集は日本、フランス、北米、韓国で発売されている。
第30回川喜多賞受賞。東京藝術大学大学院映像研究科教授。
http://www.yamamura-animation.jp
Animation Store & Gallery Au Praxinoscope
http://www.praxinoscope.jp
Beasts / Csaba Varga(チャバ・ヴァルガ)
(迷宮)/ Mathieu Labaye(マチュー・ラバユ)
Double Fikret / Haiyang Wang(王海洋)
2014年は、東京アニメアワードフェスティバル、広島国際アニメーションフェスティバル、毎日映画コンクールの審査員を務めた。そこで選出された作品群は、もちろん2014年に出会った注目すべき良作ばかりだが、今回はそれ以外の作品の中から印象に残ったものを選んだ。ただ受賞作のなかで、今年公開されるアリ・フォルマン監督「コングレス未来学会議」(東京アニメアワード長編グランプリ)について、一言言及しておきたい。
「コングレス未来学会議」は、母の息子への歪んだ愛情と、アイデンティティの問題を、アニメーションというメディアの特性と絡め、現実と虚構の境目を放浪する興味深い作品だが、アリ・フォルマンが「戦場でワルツを」でも実は政治的な告発より、映画として同じことを目指していたのだと理解させてくれた。
さて2014年最大の収穫は、広島のハンガリー特集11「チャバ・ヴァルガ特集」だった。1987年第2回大会のコンペ上映で「A szél」(1985)を見て以来ずっと気になっていた作家だったが、2014年にやっとその全貌に接することができた。
「A szél」は、数学的であり、映画的であり、過激さも備えている。子ども向けクレイアニメーションのオーガスタのシリーズは、シュヴァンクマイエルを超えるシュールさでナンセンスな笑いを誘う。フランク・ザッパの楽曲にあわせた「Beasts」(1993)は、プリート・パルンを彷彿とさせるイメージの飛躍とビートで、人間の想像力のエンドレスな変化に、恐ろしさを感じさせる。画家ジョアン・ミロにオマージュを捧げた「Window」(1999)は、抽象的な動きだけで、右脳と左脳両方に作用する感性と知性を味わえる。
ただやっと全貌を知ったと同時に、既に他界していたことを知り、残念でならなかった。
ベルギーのマチュー・ラバユ「Le labyrinthe(迷宮)」は、精神状態をビジュアル化したアニメーションドキュメンタリー。監獄に長期間拘束されることがどういうことなのか、ドキュメンタリー的ナレーションを一切使わず、短編という時間のなかで音とビジュアルだけで表現しきった力量が素晴らしい。
北京のHaiyang Wang(王海洋)「Double Fikret」は、パワフルでちょっと奇妙な作画の連鎖で描かれ得ぬことをどう描くかという挑戦が刺激的だった。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
プーク人形劇場で見たブルガリア クレドシアターによるゴーゴリ「外套」。ノルシュテイン作品の「外套」は常に気になる存在だが、同じ原作を2人だけの出演者と、簡単な頭部らしきオブジェと棒と布だけをつかった演出は、いくつかの入れ子状の構造で語られ、最後、演劇的仕掛けでまんまと観客との関係を逆転させ、彼ら独自の「外套」の解釈を明確に提示したユニークな公演だった。
愛知県出身。
東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻在籍
シブカル杯。グランプリ受賞
@yukiyoko_0
http://kiroikiq.tumblr.com
https://vimeo.com/yokoyuki
The Black Dog's Progress / Stephen Irwin
ストーリーの流れを理解出来つつも、全ては追い切れず、翻弄されてしまい、何度も見てしまう。黒い犬が不幸の象徴であったりすることや、フリップブックを繰り返しめくることが、終わらない不幸を暗示しているようで、救われないはずなのに、ラストでカタルシスを味わってしまう。
Rise of the Guardians / Peter Ramsey
こんなに夢いっぱいによくできたな…とびっくりしました。わくわくさ120パーセントの作品。キャラクターデザインもかわいいし、かっこいい。大好きです!日本では劇場未公開でしたがBru-rayが出ているのでぜひ見てほしい…!
Door / Nina Shorina
人形の動き、カメラワーク、音楽、すべてのリズムがとても気持ちいい。開かない扉をめぐっててんやわんやしているがいざ開いてもなぜか変わない生活…愛すべき人々。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
夏の始め、ジャック・タチ映画祭で、「プレイタイム」を見た。
見終わった時、この最高な時間が終わることが悲しくてうるっとしていたら隣の女性も泣いていて、どこからか拍手も始まり、映画館にいる全員で映画の中のにいたような気持ちになった。イメージフォーラムから夕暮れの渋谷の坂を下っているときも、幸せで、もうずっと踊っていたい気分で、まっすぐ家に帰れなかった。
神奈川県在住。FOGHORN所属。
ミクストメディアのように様々な技法を組み合わせたアニメーションやイラストを制作している。2013年5月より、中内友紀恵、いよりさきとともにANIME SAKKA ZAKKA 企画・運営を行う。
ホームページ
http://jitojito.ninja-web.net/top.html
twitter
@wakai_manami
THE OBVIOUS CHILD / Stephen Irwin
ナレーションと画作りの素晴らしさ。
Winkrabbit / HongHak-Soon
私が観た同シリーズの作品は全編約15分ほどありました。
絶妙なゆるさと、時折感じられる不可解な作画へのこだわり。
もう一回観たくてうずうずしています。
AKIRA(予告編)
今年が初見ではありませんでしたが、映画館で、しかも爆音上映で観て
これはもうなんにも敵わないんじゃないか、と思ってしまっていやでした。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
結果的に、上記に挙げた作品はすべて今年10月に開催された
新千歳空港国際映画祭で観た作品となりました。
その為今年は新千歳空港国際映画祭の印象が非常に大きいです。
また個人の活動では、ANIME SAKKA ZAKKA
(http://animesakkazakka.web.fc2.com/) という企画展の運営に
新たにいよりさきさんに加わっていただき、3人で5つほどの展示、イベントを行いました。
慌しかったです。
アニメーション作家。子ども番組制作からワークショップなど。
www.arisawakami.com
コングレス未来学会議 / アリ・フォルマン
観終わった後、椅子から立てないほど打ちのめされた久々の作品。映画という娯楽から続く人間の欲望の行く末を示唆しながらそれに翻弄される1人の女優の過酷な運命と愛…と書くと違和感を感じてしまう。色々な人とこの映画について語りたいけど、この映画の感想は主観である自分だけのものだから人と話したくない大切な思い出のように胸に秘めておこうと頑にさせてしまうなにかがある。私の文章力ではこの作品を語る事ができず残念。
Soif / Michèle Cournoyer
彼女が新作をつくってくれただけでありがたい。
心地よいアニメートに身をゆだねることのできる作品。
アニメーション以外で印象に残った作品、人物、出来事など
個人的な事ですが妊娠したこと。
お腹がおおきくなる様子はびっくり。
この中に何もできない人間が入っていると思うとまたびっくり。
しかも自分の中におちんちんが入ってるってことでまたまたびっくり。
2015年3月17日 発行 初版
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2011年結成のアニメーションコレクティブ。 主な仕事に『dOPPO - おわかれ』『来来来チーム - 天国』『Doit Science - 都市計画』『Shugo Tokumaru - Decorate』等。