── 物事を立体的に視る、って何だ?
生まれつき片目が不自由な、ルサンチマン全開の高校生男子のお話です。
大好きな可愛い同級生と席替えで隣りの席になれたと思ったのに……!
爽やかなイケメンに対して不満を覚えたり。マンガを描いている隣りの席の女の子に酷いことを言ったり。担任の先生はやる気がなかったり。事件(?)が、起きたり。喜んだり怒ったりと、青春とはままなりません。そんな青春の一コマを描いたお話です。
ファックオフ! なんだってんだまったく!
待ちに待った席替えで、ようやく鏑木みこの隣の席になったかと思えば、なんだちくしょう! 視力がどうのこうのとか、カンケーねー奴らが、ごちゃごちゃ言ったせいで、教壇の真ん前! しかも隣は、クラス一の地味女、というか喋ったこともねーし、存在すら今の今まで知らなかった浅野蝶子になっちまった!
俺は、休み時間を机に突っ伏して過ごす。ふて寝だ。右隣を見る。なんかキモいマンガ描いてるんですけど! 男同士がなんでキスしてんの?
あー、最近は気にしても無かったけど、マジであのクソ医者を恨む。アイツがしくじんなけりゃ、こんな惨めな思いはしなくて済んだってのによー。あー、マジで恨む。というか次の医者も、その次の医者も。でもやっぱり最初のアイツだ。もうほとんど憶えちゃいないが、アイツのせいで俺の左目は、こんなんになっちまった。
俺が生まれたとき、俺の左目は、完全に開いていなかった。筋肉の移植手術だかなんだかを受けさせられたけどダメで、中学二年のとき、四回目の手術で、ようやくぎこちなくだけど、開くようになった。左目はほとんど見えないけど、慣れてるから、別に問題ない。
※サンプルはここまでです。続いてインタビューをご覧ください。
王木亡一朗(おうき・ぼういちろう)です。既刊サンプル以外では、今回で三回目の短編掲載です。初めて参加したのが、二〇一四年四月号でした。セルフパブリッシングも始めて一年が経過しました。当初は電子書籍関連のことは、何もわかりませんでしたが、最近は、少しずつわかりかけてきました。何より、王木亡一朗のことが、段々とわかってきました。何を隠そう、王木亡一朗とは、僕はまだ一年弱の付き合いなのです(笑)。
◆公式ブログ:『Category of Happiness』
http://ouki-bouichirou.hatenablog.com/
◆Twitter:
http://twitter.com/OUKI_Bouichirou/
以前、『kappa』という作品を書いた時に、他にも妖怪や異形のモノ、架空の生物を題材にして、何かを書こうと思って浮かんだアイディアの一つです。他には『ヴァンパイア』『ユニコーン』などが、頭の中にありますが、書いてはいません。
作中にも出ましたが、オアシスというバンドのリアム・ギャラガーです。サイクロプスについては、ウィキペディアでも、ちょっと調べました。
ツイッターとブログで、色々と模索中です。
今注目しているのは、セルフパブリッシングをしているインディ作家たちです。自分のブログで、他の作家の方々のKDP作品をレビューしています。以前から、例えば音楽でいうところのインディーズバンドの魅力のようなものを、KDP作品には感じていました。その魅力とは、一体なんなのか。それを知るためにレビューをしていると言ったら、過言です。
探偵小説風の少し軽薄な(?)シリーズ物を構想しています。
実はこの『サイクロプス』は、『アワーミュージック』という自作の短編と、少し関わりがあります。ですので、もし機会があれば、『アワーミュージック』の方も、よろしくお願いします。
日本独立作家同盟は、インディーズ出版分野で活動する会員相互の協力により、伝統的手法では出版困難な作品の企画・編集・制作支援などを通じて品質向上を図り、著者の育成と知名度向上・作品の頒布を促進し、読者と著者のコミュニケーションを活性化することで、多種多様な出版文化の振興に貢献します。
http://www.allianceindependentauthors.jp/
2015年2月23日 発行 初版
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