── 豪雨の中の戦い!超能力カメラマンの推理。
自分の意志に関係なく、未来を予知する「予言写真」を撮ってしまう広報カメラマン・内木。その日、原井市はかつてない豪雨に見舞われていた。増水した河川を取材した彼が、川べりで出くわした老人。田んぼの様子を見に来たらしい老人は、一度は忠告を聞いて帰っていった。だが内木が撮った写真を見た同僚の寺村早香は、「写るべきものが写っていない」と言い出す。止まない大雨の中、写真の秘密が判明する時、本当の危機が明らかになる──! 異色のミステリ小説。
前置きは抜きにしよう。
その時、俺は豪雨の中でハンドルを握り、車を走らせていた。
スズキのアルト。業務用の公用車である。広報担当者になって以来、運転しない日はほとんどない、俺にとっては第二の愛車だ。自家用のラクティスを本妻とするなら、さしずめこいつは愛人か。
だが運転し慣れたアルトも、今日はあまりにも頼りない。凄まじい降りだ。予報では大雨と言っていたが、まさかこれ程とは。
目指すは小鷹橋だ。原井市最大の河川・外神川にかかる橋である。
地図で見ると、外神川は曲がりくねった形で原井市内を流れている。よって川近くの国道を走行する者は、直線コースにも関わらず一本の河川にかかる橋を何度も渡るという奇妙な体験をすることになる。
小鷹橋は、それらの橋の一つだ。
それは国道の一部ではある。橋も当世風の巨大なコンクリ造りだ。だが、それが架かっているのは農村地域の山の中である。普段、通るのは車ばかりで人通りはない。今、俺はそこを目指している。
ワイパーをフル稼働させて視界を切り開く。俺は身を乗り出してその向こうを睨みつける。
途中、一台の車を追い越した。一瞬、運転手の顔が見えたが、この辺りの人ではなさそうだ。市の防災関係の部署の人間かも知れない。
「じいちゃん、無事でいてくれよ」
※サンプルはここまでです。続いてインタビューをご覧ください。
・名前:きうり
・代表作:『イタコに首ったけ!』『光速文芸部』
いずれも青春ミステリ小説。Amazonで電子書籍として販売中です。
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昨年の夏に、この小説の主人公と同じような体験をしました。災害小説を書く上で、題材として一度使いたいと考えていました。
海堂尊作品と、漫画『め組の大吾』。
ミステリ好きの方、シンプルな娯楽小説が好きな方、それ以外の方もどうぞ。
実質4日間かかりました。
ツイッター、フェイスブック等のSNS、ブログ。
時間と体力は、もっと欲しいなと思います。
熊谷達也の作品を、最近は関心を持って読んでいます。
以前『月刊群雛』に掲載していただいた『学園祭』という作品の加筆バージョンも、間もなく電子書籍化します。
また、今回の「超能力カメラマン」小説の続編も予定しています。一話完結の短編形式で、毎回いろんなジャンルの災害を扱って、最後は全体でひとつの作品になるように仕上げるつもりです。
機会があればまた『月刊群雛』で発表したいと考えております。次回をお楽しみに。
日本独立作家同盟は、インディーズ出版分野で活動する会員相互の協力により、伝統的手法では出版困難な作品の企画・編集・制作支援などを通じて品質向上を図り、著者の育成と知名度向上・作品の頒布を促進し、読者と著者のコミュニケーションを活性化することで、多種多様な出版文化の振興に貢献します。
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2015年2月23日 発行 初版
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