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jacket

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黄昏

のんびり行こう

トポロギ出版



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雪どけの

かりそめに咲きて

散る桜

早足で駆け抜けてきた春の終わり

秋の訪れ

真夏の夜に泣く雨の後

夜道の虫の大合唱

朝晩涼しくなったので

もうすぐ秋の夜長が来るんかな

はぁ~とため息白化粧

冷気に誘われ木枯らし舞う

布団恋しと出かけては

鍋を突っつき肥え太る

水と油

水と油は混ざり合わない

でも球の中では共存できる

赤子

山の天気はコロコロ変わる

まるで赤子のココロの様

紙切れ

紙切れは何枚も重なるから

厚みも出るし味も出る

孤独

人はそれぞれ孤独を背負う

人それぞれ孤独を背負って生きているからこそ

支え合って生きていきたくなる

人それぞれ孤独を背負って生きているからこそ

孤独と向き合う者同士うまくやっていける

孤独を背負っているからこそ

人は人を思いやれる

孤独は誰もが背負うもの

言葉遊び

さかさまさかさ

しんぶんし

ナズナにゴルゴ

なすとすな

3度目

1度目は初めて

2度目はあれやこれや

3度目は身の丈

3度目の正直

結果が上手くいきますように

一つの種を植えました

水やり世話やりしてる内

立派な畑になりました

一つの種を植えました

5年10年する内に

私の血となり肉となり

立派な実りになりました

新緑

目指すは大空すくすくと

あっちもこっちも天へと向かって

芽を出せ葉を出せ花を出せ

日の光をたくさんもらって

毎日毎日わっしょいわっしょい

大きく伸びろとわっしょいわっしょい

今はたくさん伸びる時

大きくなって日光浴びて

今はたくさん伸びる時

扇風機

今はモダンなものが出て

羽根の無いやつ

球のやつ

新顔いっぱい溢れてる

でもでもやっぱり羽根のある

レトロな機体が馴染み深い

風も強いし見栄えもいい

何と言っても夏の風物名物だ

一本足で立つ子こそ

やっぱり夏の風物詩

大地

大地を踏みしめ踏んじ張る

脚の筋肉固くさせ

しこ踏みパァーンと手を鳴らし

漲るパワーを体感し

支える大地を踏みしめる

動かぬ大地を踏みしめる

midori

わっさわっさと葉をつけて

今日も元気に空気を浄化

混み合う葉っぱのその中で

色んな虫さん遊ばして

ミンミンゼミも鳴き出した

暑さと一緒に帰宅して

緑の葉っぱの御馳走もらう

カナブン

ブンブン ブンブカ ブンブンブン

おいらはカナブン ブンブンブン

おいらの体は緑色

カブトに負けないエメラルド

角はないけど口は長い

おいらはカナブン ブンブンブン

今日も明日も餌探し

昼間も夜も飛び回る

おいらはカナブン ブンブンブン

ちょこっとオドジな三枚目

モーション

テクテクテクテク

ジーーーーー

ハッ!!

スタタタタタタタ

バタン

ドタッ

アイタタッ

ハァア、ドッコイショ

ネオン

赤や青や紫の

遠くの明かりの輝きの

人の暮らしはどんなだろ

みんなでわいわいしてる人

一人で仕事とにらめっこ

今日は早めの夢の中

みんなの暮らしがそこにある

人の暮らしの中にある

ネオンの明かりが闇夜に光る

梨食べた

サクッ ジュワー シャキシャキ

噛むとジュワーと広がる果汁

ほのかに甘くていい塩梅

毎年秋が待ち遠しい

秋の味覚の筆頭株

御前はどこぞの大将だ

ミカンもリンゴもおいしいが

あんたの元には及ばない

まん丸まる~い体の中に

水分いっぱい含んでる

まん丸まる~い体の中に

果汁のジュースを含んでる

渇いた喉を潤して

ほんのり甘くて疲れもとれる

あんたが大将果物の

あんたが大将私の中で

これから先もず~っと実って

変わらぬ秋を届けておくれ

otiba

紅葉終わると訪れる

箒と落ち葉の小競り合い

今日はたくさん散ってるし

明日もたくさん散るのかな

冷たい空気にさらされて

一気に散るのは潔し

後まで残って枝にいる

のんきな葉っぱは恨めかし

秋の終わりの一仕事

北風はよこい風恋し

落ち葉集めて袋積む

駆け足の春

お梅やお梅こんにちは

桜や桜もう来たの

今年もやっぱりやって来て

今年も気分を和ませる

でもでも今年は少し変

お別れ早いし来る日も早い

元気な姿を見れたけど

どちらももうじき去っていく

おてんとさまの気分次第

今年は別れがちと早し

また来る春を待ち望む

なんとなく

生かされているって言われると

う~んってなるけど

人によって生かされている

自然によって生かされている

大いなる力によって生かされている

って言われると

あぁ~って、何となくわかる気がする

厳格さ

厳格さって四角い角張ったモノのイメージがある

けれどもそれは多分違う

まだ粗削りなんだと思う

本当の厳格さって案外丸くてツルツルなもんだと思う

球体の様な四方八方受け流せるようなものかな

黄昏

2015年4月20日 発行 初版

著  者:のんびり行こう
発  行:トポロギ出版

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