── 空洞を埋めるとドーナツは死ぬ
〈読み切り詩集〉
十代~二十代前半の頃に抱えていた欠乏感や焦燥感を思い出して、少し懐かしがりながら、恥ずかしがりながら、書きました。ちいさな頃、自分には全方位に溢れんばかりの可能性があると信じていたのに、成人する時分になって気づいてみれば、何も持っていなくて、ほんと、びっくりしたものです。
最後の『賛歌』だけは、三十歳の今の心境が若干反映されているかもしれません。欠乏感もまるごと自分として抱え込んで、そうして見える風景を今後言葉にしていきたいです。
商業科
工業科
あとは
看護科とか
普通科
普通科って何だ
卒業してはみたけれど
普通の生き方についてなんて
何ひとつ分からないまま
履歴書の右側が埋まらない
心療内科のカウンセラーでも
占い師でも
どなたでもよいので
名前をください
この不幸感に
じっさいに不幸であるかは 分かりません
たぶん 不幸じゃないかも しれません
でも あるのです 何かが
欠けてあるのです 何かが
※サンプルはここまでです。続いてインタビューをご覧ください。
川畑愛(かわばた・あい)と申します。元々は作詞家で、某テレビアニメのキャラクターソングを手がけたりしました。その後ゲームシナリオの翻訳など様々に手を広げ、今は詩に興味を持っている……という状態です。要するに色々やってるニートです。自分でも生きてるのが若干不思議。
関わった主な作品は、ウェブサイトからご覧いただけます。
◆ウェブサイト:『ジョングルール・ノート』
http://i.gmobb.jp/jongleur_note/
◆Twitter:
https://twitter.com/ai_prami
三十歳になって、色々な自分の能力的限界に諦めがつくようになって(遅い?)、穏やかな日々──なのはいいんですが、二十歳前後のあの謎の必死さも、決して忘れてはいかんだろうと。歌詞になるかなあと書き始めたんですが、何だかしっくりこなくて、じゃあ詩にしようと書き上げました。
一篇目『科』に出てくる「履歴書の右側が埋まらない」人ですね。資格のあとの、特技とか趣味とか長所とか短所とか書く、あの欄。なんかてこずるよね。
双極性障害(躁うつ病)とたたかっている最中なので、思うように頭と体の動かないときが多く、しんどいなあ(でもまあしょうがないなあ)と思っております。
お読みいただきありがとうございました! 次回作もご期待くださいませ。
日本独立作家同盟は、インディーズ出版分野で活動する会員相互の協力により、伝統的手法では出版困難な作品の企画・編集・制作支援などを通じて品質向上を図り、著者の育成と知名度向上・作品の頒布を促進し、読者と著者のコミュニケーションを活性化することで、多種多様な出版文化の振興に貢献します。
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2015年5月22日 発行 初版
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