ぽっと出World　2014-2015

家の中で暮らす日々。
毎日、同じ囲いの中で同じ風景を眺めながら送る生活の空間の断片と心の断片。
同じ思いはあるか。　同じ明日はあるか。　同じ今はあるか。

様々な日常の代わり映えしない一日の思いを綴った詩画集「ぽっと出World」。

あなたの一日はどんなでしょう。
わたしの一日はどんなでしょう。

ふっと吹けば飛ぶような危うい時間の中で漂う毎日。　わたしに課せられた出来事を、このわたしはきちんと消化できているのだろうか。　自分を信じられないと口にしながら、心の底では絶対的に不動の思いがある。　矛盾を抱え、知りたくもない自分を知らざる得ない状況に戸惑いながら、心臓の重みに耐えながら、どうしても前へ前へと進みたい。

そんな情けない自分の生活と自分の言葉に嘘はなく、ただ、勇気が欲しいと願う。

この世界から少しでも早く外へと向かいますように。

思いがけない誰かに呟くように届いたなら、それは奇跡の出会いとなるでしょう。
目と目を合わせ、手の届く距離だけが出会いとは限らない。
心が同調するような言葉の触れ合いもまた、出会いとなり、そうして自分勝手な思いや解釈に正解や不正解はなく、だた、そこで触れたモノに自分の何かが揺さぶられたかどうか。　そのほんの少しの心の揺らぎが様々な行動や感情を呼び覚まし、わたしが戴く全ての存在に頭を垂れながら、なんとか生き延びたいと思っています。

そんな暮らしに「未来」があるのか。

しかしながら、世界の時間は進み、太陽は昇り朝がやってくる限り、やはりわたしは生きてゆくのでしょう。　何一つ諦めることもなく、何一つ放り投げることもなく、蓄積されたモノを吐き出して、そうして送る暮らしに罪悪感を抱きながら、後悔しつつ、悔いのないようにと願いながら、今日もゆくのです。


スズキ花蘭