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私立校・中高一貫校生
中学3年生の勉強の仕方

栄冠ゼミ

栄冠ゼミ出版



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  この本はタチヨミ版です。


 私立校・中高一貫校生 中学3年生の勉強の仕方


  ~全般編~

  ~数学編~

  ~英語編~

  ~国語編~

  ~理科編~

  ~社会編~


 その他コラム


  『いつか』『その時』『やるとき』を『今』に置き換えてみる

  やる気の正体

  成績は能力ではなく、努力を反映したもの

  物理的な勉強量を考えて勉強する

  勉強を継続する方法

  目標を持つこと

  超基本の勉強法

  覚える単語数を知る

  テストの結果、今年の結果、努力の結果

  人生の縮図

  社会・国語が苦手な方の考え方

  勉強する姿勢

~全般編~

各教科の勉強の仕方の話を始める前に

中学3年生の勉強の仕方~全般編~

初めに。

この『中学3年生の勉強の仕方』は、『私立校・中高一貫校生』の高校進学を目指したものが中心となっております。私立校・中高一貫校へ受験する『受験生』のための受験勉強には当てはまらないと思いますので、あまり参考にしないで下さい。

特に、提案する内容をやって、『勉強してやった』と免罪符にして、受験に臨むなどということは絶対にしないようにして下さい。

ただし、中学2年次までに、『成績』を取ってきて、この3年次に『推薦受験』を考えている方は、多少は参考になるかもしれませんので、『もうすでに』やってきていることだと思いますが、最終確認程度に読んで頂ければと思います。

さて、中学3年生になる方は、『義務教育最後の学年』を迎えるわけですが、いかがでしょうか。

『高校に進学することが決定する』、あるいは『最悪、進学不可となっての他校受験となるかもしれない』学年となりました。

しかしながら、私立校・中高一貫校生の場合、『義務教育最後の学年』、『最悪、進学不可となっての受験となるかもしれない』という意識が薄いと思います。

中学3年生になった時点では、『まだ』、時間もチャンスもありますので、こうネガティブなことを言われると、うぜぇ、うるさいことと思うかもしれません。

確かに、中学3年生の4月なら、まだ『始まったばかり』なわけですから、『そうなる』とは限らないことですし、『そうならない』ために、頑張ろうとは『思っている』わけですから、うざいこと、うるさいことだとは思います。

それは『事実』ですから、うざい、うるさいと思って頂いて構わないです。

ですが、『なってみて』から困る、『そうなってしまう』可能性もある、『思っている』だけでは、『学校』が認めてくれないこと『も』、また『事実』であることを知って下さい。

『中学2年生』の春休みの時期は、部活動やプライベート、趣味や遊びと忙しい時だと思いますが、中高一貫校生は、残り約9ヶ月、270日で、自分の進路・進退が決定することを、重く受け止めて下さい。

中高一貫校生にとっての、中学2年生の春休みから、中学3年生の冬休みまでのこの期間は、特に『それ』を感じることでしょう。

テストが近づくにつれ、テストの結果が出るにつれ、成績が決定するにつれ、『時間』に追い込まれていきます。

ちょっと待ってくれ、自分のペース・マイペースにやらせてくれ、勉強したくないわけではない、やる気が出ないだけ、次は頑張る、進学できたら心を入れかえるから。

そういった『こと』を、皆さんを信じている、期待している優しい親御さんは聞き入れてくれますが、『時間』と『学校での成績=結果』は、聞き入れて、『戻してくれる』『結果を変えてくれる』ということはありません。

3年生になる方は、中学2年間、6回の学期の成績、10~12回の定期テストを経ての、過去の結果と今の自分の現状をよく見て、確認して下さい。

『時間』と『学校での成績=結果』は、皆さんの思いを、願いを、聞き入れてくれていますでしょうか。

冒頭からうるさい説教・小言が長くなりましたが、このことをよく考えた上での態度・姿勢・言動ができないと、『進学』、そして『最悪、進学不可となっての受験』となった時、『困る』ことになります。

中学1・2年次の『困る』は『親御さんに怒られる』『怒られて嫌な気分になる』だけですが、中学3年次、進学時の『困る』は、『進学不可』に直結することになります。

嫌な気分になる『程度』では済まされません。

今後も、将来・未来もそうですが、●●したいのなら、好き嫌いなんて、言っていられないということがわかると思います。

今いる友達と一緒に、高校進学したいのであれば、教科・科目で、先生・授業で、嫌いだろうが、苦手だろうが、何だろうが、テストで点数を取り、成績を取り、『条件』『基準』を満たさなければなりません。

そうなってくると、考えなければならないことがたくさんあると思います。

各教科の授業、勉強に加えて、嫌いなら、苦手なら、どうするか。

数学・英語の点数は底上げしなければならない。国語の点数は、ほとんど変わらないとなると、他の教科の補填とならない。理科は、習う単元によって、点数が上下する。社会は、点数を上げることができそうだが、勉強が『面倒』だ。

ここで、進学要綱と自分自身と、自分の学力とを総合的に見て、学校生活を、授業を、テストを、成績をどうするかを考えなればなりません。

次に挙げることは、今までやってきた方にとっては、当然のことですが、サボってきた方は特に気を配って、心を入れかえたつもりでやらないと、12月の楽しいイベント事を暗い気持ちで過ごすことになりますので、ぜひ、参考にして、徹底的にやることをオススメします。


①進学要綱をよく読み、先生によく聞き、活用すること

②平常点、テストの点数を『クラスの全員』が取りにくると意識する。自分の成績を極端に上げることが出来ない、難しいと思うこと

③ノート、宿題などの提出物の未提出は、進学拒否していると(学校・先生に)思われると思うこと

④部活動、趣味との『力・時間配分』を考えること

⑤1学期に勝負をかける・決めるようにする。特に『3学期』(次)は無いということに早めに気付くこと

⑥4回のテストでの合計点『400点』中、何点取るのか、取ればいいのか、よく考えること

⑦前の学年の『復習』は『休み』の日に行うこと。普段の勉強は、今やっていることに集中すること

⑧夏までに、将来・未来について、考え抜くこと

⑨時間を意識すること


①の進学要綱は各校で様々なものがありますので、一概には言えないことではありますが、見るべきポイントが3つあります。

1つは、進学するための条件、例えば主要科目で成績『1』をとってはいけない、成績『2』の科目が2科目以下でなければならないなどです。これは知っておかなければならない重要な基準、最低ラインなので、目を皿のようにして、確認して下さい。

特に、友達づて、先輩づての『噂・話』を信じることのないように、進学指導の先生、あるいは進学要綱のみを信じるようにして下さい。

2つ目は、『検定・資格合格』による成績の考慮、特に数学・英語・国語は、成績加点の対象となる検定があるはずですので、何級を取ると加点されるなどといった要綱があれば、それを活用して下さい。

3つ目は、『他科目』での補填が可能か(カバーできるか)どうかです。例えば、数学で成績『1』を取っていても、社会で成績『5』を取ったら、その数学の成績『1』は『考慮』されることになり、進学要綱の『成績『1』をとってはいけない』に当てはまらないことになることがあります。

この3つを、自分自身で、必ず確認し、うまく活用できるように、対応できるように、しておくことをオススメします。

②、③は『当たり前』の『事実』ですが、3年次から頑張る方にとっては、自分が頑張り始めたら、頑張ろうと思ったのに、『急に厳しく』なったと『勘違い』されるので、書かせて頂きました。

④に関しては、部活動・委員会などの、最後の試合・大会、引退などもあり、忙しい方への忠告で書いております。今、それに集中するのも構いませんが、イコール『(全て)許される』ではないということも知って、対応して下さい。

⑤は、特に数学・英語などは、学年が上がった時(一学期)の範囲、最初のテストは、点数が取りやすいので、『そこで』点数を稼いでおけば、二学期になって追い込まれてから高得点をとらないといけないプレッシャーにならないようにするためです。

⑥は進学要綱にも関わることですが、4回のテストで、合計何点取ればいいのか、各校で示してくれているはずです。その配分を考えた上で、⑤の意味を考えると、よくわかると思います。

⑦は、勘違いされる方が多いので一応書いておきました。今やっている内容から逃げ出すように、前の学年までの勉強をして、『勉強している』と勘違いされては困ります。その勉強は大事なことですし、将来・未来に役立つ勉強ではありますが、『進学がかかっている今』やるべき勉強は、今習っていること、テストに出ることを重点的にやることです。

⑧、⑨は、おそらく夏までが限界だと思います。秋以降は『追い込まれて』、結論を急かされて、かつ期限が来ると、勝手に言い渡されてしまうことなので、なるべく、早い段階から意識しておくことをオススメします。


長々とうるさいことだったと思いますが、中学校に入ってからの2年間、これらのことを先生、親御さんが優しく諭してくれていたはずです。

凝縮して、厳しい書き方をしただけですが、これらも残り数ヶ月で、終わってみれば、『はいはい、大げさな笑い話でした』となるか、『言われたことをやっておけば、まだなんとかなったかもしれなかった話』となるかは、皆さん自身の人生、生き方となります。

よく考えて、中学3年生を迎えて下さい。

最後に、どんな状況になろうと、状態になろうと、『時間』を大切に使うことは、早めに学ぶようにしておくことをオススメします。

いつまでもバカをやれる学生時代、若い時代が続くわけではありませんので、気をつけるようにして下さい。

~数学編~

中学3年生の勉強の仕方~数学編~

初めに、厳しい完全否定から言わさしてもらいます。

中学3年生になってからの数学の勉強において、今まで2年間、サボりにサボってきた方、テストの点数を下げてきた方、平均点以下をキープしてきた方、ギリギリ成績をとってきた方、その状況・状態の方が、中学3年になって、進学・受験という不安要素が見え隠れしてきたから、『ちょっと勉強してやろう』、『効率良く勉強してやろう』という考え、気持ち、心構えでは、テストの点数、成績は上がりません。

他の教科以上に、数学はきちんと体系付けられ、理論・理屈付けられ、積み重ねられてきた学問です。

わからないから出来ない、わからないからやらない、やりたくないからやらない、嫌いだからやらないを繰返してきた『今更』、『ちょっと』頑張って、『効率良く』点数を取ろう、成績をとろうというのは、あまりにも虫が良すぎます。

『数学』の勉強は、スポーツや趣味、皆さんの夢に対する努力と似ています。

スポーツや趣味、皆さんの夢は、今日、明日、一週間、一ヶ月ほど、ちょこちょことやって、効率良くやって、オリンピックやW杯などの大会に出る、出れる、大賞や賞状を取る、取れる、夢がかなうほど、甘くないということは皆さん知っているでしょう。

数学の勉強はまさにこれに似ています。いい加減に目を覚まして、現実をみて下さい。

180度、意識を変えて、気を引き締めて、必死になって、初めて、今までの『サボり』を取り戻せるかどうか、そう思って下さい。

ちょっと頑張る、効率良くでも『頑張ろうとすること自体』は、今までサボってきたことから見れば、良いことではありますが、中学3年生になると、もう『時間』が迫ってきます。

時間が差し迫ってきた中、今までサボってきたけど、嫌々だけど、仕方ないから、やるようになったことは、偉いわけでも、すごいことでもありません。

当たり前のことであり、当然の報いであり、それが出来なければ、進学できない、受験で合格できないという厳しい現実を突きつけられるというだけのことです。

冒頭から、ウザいことかもしれませんが、これくらいの大げさな意識改革をしないと、今までサボってきた方が、進学・受験のために、テストで高得点を取るというのが、難しいから、書かせて頂きました。

特に、嫌いではないのに、やってはいるけど、学校のテストが難しすぎて(平均点も低くて)、なかなか点数が伸びない方以上に、わからないから出来ない、わからないからやらない、やりたくないからやらない、嫌いだからやらないを繰返してきた方が、問題になってくることになります。

進学はギリギリできるかできないで済む話かもしれませんが、高校以降は、ギリギリというレベルでの話では済まなくなってくるので、ここで、切り替える努力をしておくことをオススメします。

学校で教わる、社会に出て役にたたない程度の『数学』ごときで、わからないでもやる、出来ないでもやる、やりたくなくてもやる、嫌いでもやる、『なぜなら』『進学』したいから、こうなりたいから、●●したい・なりたいからの意識をもてなければ、皆さんの夢や将来・未来でも、難しいということになります。

皆さんの夢や将来・未来は『数学』よりも簡単、単純なのでしょうか。

教科書・参考書があって、例題があって、問題・試験があって、答えて、点数がもらえて、高得点を取ると褒められる、『そんなもの』でしょうか。

そう考えれば、数学なんて大したことないでしょう。

ですので、中学3年生にもなったら、他の科目もそうですが、特に『数学』はわからないでもやる、出来ないでもやる、やりたくなくてもやる、嫌いでもやるを徹底して下さい。

この中学3年次に習う数学で、徹底して『それ』をできた方には、きちんとご褒美があります。それは、高校1年次に習う数学が『楽』になることです。

またその逆もしかりとなりますが、サボッた方、ギリギリを楽しんだ方には、厳しい『制裁』を受けることになりますので、気をつけて下さい。

精神論、根性論のうるさい説教を長々と書きましたが、この中学3年時の数学の勉強はそれくらいの意識をもって臨むようにして下さい。

数学の勉強は、出来ない方にとっては、本当に、高校に入ってから『困る』『苦しむ』ことになりますので、ここを人生の分岐点と思うくらいの大げさな気持ちで、頑張ってみて下さい。

次に挙げる提案は、テクニックでも、方法でもありません。ほとんど『目標』のようなものです。



  タチヨミ版はここまでとなります。


私立校・中高一貫校生 中学3年生の勉強の仕方

2015年9月5日 発行 初版

著  者:栄冠ゼミ
発  行:栄冠ゼミ出版

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