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私立校・中高一貫校生
部活と両立する勉強の仕方

栄冠ゼミ

栄冠ゼミ出版



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  この本はタチヨミ版です。


 私立校・中高一貫校生 部活と両立する勉強の仕方


  ~全般編~

  ~数学編~

  ~英語編~

  ~国語編~

  ~理科・社会編~

  ~副教科編~

  ~終わりに~


 その他コラム


  文武両道の推し進め

  勉強を、楽するために、勉強する

  『みんな』は関係ない

  結果が出てから悲劇のヒーロー・ヒロイン、喜劇のピエロを演じない

  それは本格的部活動か? だったか?

  効果や効率を求めるなら・・・

  3月に問われる夢や目標に伴う言動・態度・姿勢

  勉強、部活動、文武両道の覚悟

  可能性を否定されるのはムカツく?

~全般編~

各教科の勉強の仕方の話を始める前に

部活動と両立する勉強の仕方~全般編~

初めに。学生の皆さんに、特に部活動を頑張っている方に、厳しいことを書かせて頂きますが、うるさい、うざい、ムカツク、という気持ちをグッと抑えて、まずは聞いて・読んでみて下さい。

部活動に入るにあたって、特に運動部・芸術系文化部に入る方は、新入生、または新学年になっての4月の頃は、希望に胸を膨らませ、夢をみて、頑張っている頃だと思います。

しかし、それも、一学期を過ぎたら、趣味としての部活動なのか、『目指す』部活動なのか、『選択』するようにして下さい。

懸念しているのは、『部活動』が、『学校の勉強』から逃げるための『言い訳』になることです。

部活動をやっていると、忙しい、時間がない、疲れるという『言い訳』ができます。

さらに、『その』部活動で頑張った分、時間がない分、家に帰ってからの時間は、休日・平日の自由な時間は、普段できないプライベートとしての時間を使う、リフレッシュする、遊ぶ、友達付き合いを大事にする。

そんな中『勉強』の時間なんて作れない、やる体力がない。当然、予習・復習・宿題なんてできない。

授業中は、部活動で『疲れて』いるから、寝る。そして、部活動は、また張り切る。

これらは、部活動をしているから、勉強以外のことを頑張っているから、『許される』というわけではありません。

そう考える、あるいは、そう思ってはいなくとも、言動が、態度・姿勢が、そう(学校の先生・親御さんに)思われるようでは、『学校の勉強=嫌なことから逃げるために、部活動を言い訳にしている』と言われてしまいます。

趣味としての部活動なのか、『目指す』部活動なのかの選択というのは、このためです。

趣味としての部活動であれば、ある程度のところで『割り切れる』でしょう。テストの点数、成績に問題が出てくれば、悪くなれば、一時休部して、勉強に専念することができます。

『目指す』、つまり、全国大会などで優勝という具体的な目的に向かって、『本気』で取り組む部活動として、部活動を行うなら、その『本気』がどこまでかを判断させてもらいます。

『本気』の判断は簡単です。どこまでを『捨てる・止める・突き詰める』ことができるかです。

その部活動において、携帯やスマホなどの小物、オシャレは必要でしょうか? 友達との遊び、TVゲームなどの時間は必要でしょうか? おかしやファストフードといったものを食べている必要があるか?

部活動を『やっていない』人が『やっている』ことを、なぜ求めるのか、やろうとするのか?

『そういった』ことをしている時間を、部活動に関わることにあてることができるかどうか。

ソレ(部活動)ばかりじゃ、その道(部活動で行っていること・もの)もうまくいかない、リフレッシュ、気分転換も必要という考え方もあります。

その道を知らないズブの素人の私が言うのは、失礼かもしれませんが、『そんなこと』で、全国大会などの舞台で優勝できるのでしょうか。

学校の勉強以上に、その道(部活動で行っていること・もの)の競争は、激しいものとなります。

(大会などで)テストされる範囲、テストまでの(大会までの)練習時間、そして才能・能力、これらが、制限されていない・決まっていない中、競争相手の人たちと、一律に、ハンデもなく、事前に範囲を教えてもらえるわけでもなく、平常点(努力点)が加算されるわけでもなく、審査されることになるわけです。

『自分の学校内』で、『自分の住んでいる地区内』で、ちょっと上手い程度で、太刀打ちできるものかどうかは、大会に出てみれば、『痛感できる』ことだと思います。

それらを踏まえた・考えた中で、『本気』で目指すというならば、部活動を『頑張る』のもいいと思います。

ただし、個人的な、偉そうな意見を一つ言わさして頂きますと、情報化・記録化が発達した昨今においては、その道(部活動で行っていること・もの)のプロとなるには、科学、そして、歴史、言語を知らなければ、やっていけないと思います。

スポーツ系・芸術系という、一見すると感性や才能だけでやっていけると思われるその道も今や、科学や歴史・言語が非常に多く取り入れられています。

スポーツ系だったら、科学的根拠を取り入れた練習をすること。『そういったこと』はトレーナーやコーチがやってくれるとすると、そのトレーナーやコーチの言っている『専門用語』や『言葉』を『理解する』ことなどが、求められることになります。

芸術系なら、その道の『歴史』『技術』を知っていなければ、『誰かの物真似』『どこかで見たもの』、果ては『盗作』なんて言われかねません。

結局のところ、その道(部活動で行っていること・もの)に進むにしても、学校でやっている程度の最低限の『勉強』が必要になってくるということです。

私の個人的な意見はさておき、そこまでの『覚悟』があるのかどうかを考えた上で、『部活動を頑張っている』と豪語して下さい。

この状態・状況であれば、学校の勉強は、最低限の、効率・効果的な勉強を行っていれば、学校・先生も問題なく、進級・進学の保障をしてくれるでしょう。

一番問題なのは、どっちつかず、つまり、部活動は頑張っているが、そこまで『本気』になれず、なぁなぁの、中途半端な状態で、いわゆる『部活動を言い訳にする』=『学校の勉強から逃げるための言い訳をする』と、なることです。

部活動で疲れているのに、『勉強』はお休みなのに、『遊び』は別腹。

大会でそこそこ頑張って、勝ったり・負けたりで、優勝まではできなくても、最下位ではないから、『自分なりに頑張った』で、『学校の勉強』はやらないでOK、授業中は寝ていても許される。

テストの点数・成績が悪くても、『それ』は部活動で忙しいから、時間がないから、『仕方ない』。

こうなってくると、『部活動』が学校の勉強に『悪影響』していると言われてしまうことになります。

『悪影響』だけならいいのですが、これが二学期・三学期、2年、3年と続いていくと、私立校・中高一貫校では、記録される『学業の成績』で、進級・進学不可という悲劇を招きますので、よく考えて下さい。

部活動、趣味、遊び、勉強、・・・と複数のことの両立は大人でも不可能です。

TVや雑誌で紹介される、その道の有名人・プロの方が、『両立』できているように見えるのは、その道の一つを、突き詰めた結果、『時間』ができて、『余裕』ができて、両立しても、問題ないように『なれた』だけです。

最初から、全て『両立』できた超人のような方はおりません。

部活動、特に運動部の方は、部活動と『学校の』勉強の両立で精一杯だと思います。

部活動で疲れているのに、家に帰ったら、さらに『遊び』と『リフレッシュ』と『勉強』を両立なんて難しいです。

疲れているなら、まずは、『寝て』下さい。そうして、次の日の『学校の授業』に影響がないようにして下さい。

偏見でものを言うのはいけないことかもしれませんが、中学以降、特に運動部の方は、学校の授業時間を『睡眠時間』にすることが多いです。

部活動から帰って、家で夕飯を食べて、夜9時10時寝て、睡眠時間8~9時間取っても、授業中眠くなるというなら、体調を整える生活を試してみたりしてみて、それでもダメなら、お医者さんに相談してみてといったことをやってみて下さい。

長々とうるさい、ウザい、ムカツクことを書いてきましたが、部活動をやっている方は、大人達に、親御さんに、先生に、『こう』思われていると考えて下さい。

そう考えることができれば、部活動を言い訳にはできないはずです。

学校の先生は、部活動をやっている方、特に運動部所属の方には、目を光らせています。

なぜなら、この『部活動を頑張っているから、何でも許されると思っている』言動・態度・姿勢を示す、『授業中寝る』『ノートをとらない』『宿題をやってこない』をする可能性が高いからです。

しかし、これは、逆に言えば、『そう』思われている中、授業中寝ない、ノートをとる、宿題をやってくるといった、『部活動をやっていない人』でもやらない・難しいことを、『部活動をやっている人』が、やっているとなると高評価になるということでもあります。

部活動をやっている方は、その『チャンス』があると思って、意識して、学校の授業を受けることをオススメします。

長くなりましたが、『こう』いったことを意識した、踏まえた上で、部活動と両立する勉強の仕方を提案したいと思います。

全部を完璧にというのは難しいと思いますが、出来る限りチャレンジ・トライしてみて下さい。


①進級・進学要綱に加え、授業の要綱=平常点、テストの点数の配分などを知っておくこと

②学校の年間スケジュール・予定に加え、宿題・ノートの提出日、部活動の週間・月間・年間スケジュール・予定を把握しておく

③授業中、寝ない、ふざけない、ノートをとっておく

④宿題は休み時間中に行い、宿題を必ず出す

⑤普段の勉強でもできれば2時間、少なくとも1時間は勉強することを心がける。また、週末の時間を上手に使う

⑥テスト前の部活動休止期間は、勉強漬けにする

⑦部活動の先輩に過去問をもらう

⑧部活動が忙しくない期間に、検定・資格を取っておく

⑨委員・係などを積極的にやってみる


①に関しては、部活動をやっている・いないに関わらず、提案していることですが、部活動をやっている方は、特に見落としがち・忘れがちなので、注意して下さい。

②に関しては、より日程を、時間を、計画的に効率的に使えるようにするために、必要な準備となります。これができないと、部活動に、時間に振り回されることになり、部活動も、勉強も、その場しのぎの中途半端なものになってしまいます。

③、④に関しては、部活動をやっているなら、尚更気をつけること、やっておくことだと、思って下さい。理由は前述しましたが、先生から目をつけられているからだと思って下さい。

⑤に関してが、一番難しいと思いますが、『絶対』ではありませんので、出来る限り頑張ってみることをオススメします。最低限の③、④をやってさえいれば、怒られることはありませんので、部活動に余裕が出てきたら、やってみて下さい。

⑥、⑦に関しては、テスト対策です。部活動で忙しい方は、この期間・時間を、いかに効率良く、さらには濃密にできるかが、テストの点数を左右します。⑤の普段の勉強が難しい方は、この期間・時間だけは集中して頑張ってみて下さい。

⑧、⑨に関しては、学校・先生へのアピールとなります。進級・進学に有利なだけでなく、最悪の状況の時に、『助け』『保険』となりうることがありますので、こちらも出来る限り、したたかにやってみることをオススメします。


全体的に部活動をやっている方を追い詰めるような書き方になってしまいましたが、多かれ少なかれ、我々大人達、そして親御さん、学校の先生も、『そう』思っていることだと思います。

『そう』思われている中、部活動『も』、あるいは勉強『も』『頑張っている』と認められれば、学生時代は楽しいものとなります。

冒頭に書いたように、一番懸念しているのは、部活動を『言い訳』にすること、または、『言い訳』にしていると(学校の先生・親御さんに)思われることです。

『それ』をした瞬間、『そう』思われた瞬間、皆さんが、自分なりにでも『頑張ってきた』
『頑張っている』全てを否定されるようなことを、言われる・示されるということになります。

進級・進学できなかった、テストの点数・成績が下がった。

長い人生において、考えれば、それで、たった『それだけ』のことで、『頑張ったこと・頑張っていること』が、否定されるなんて、悲劇だと私は思います。

しかしながら、今、皆さんの職業は、立場は、地位や役柄は、一体何でしょうか?

●●学校の『学生』でしか、ありません。

その『●●学校の』が『世界の△△』『日本の△△』と言われるようになれれば、その道で『頑張った・頑張っている』人だと、誰もが認めることになります。

若い皆さんは、その可能性を十二分に秘めているのですから、そうなる、そうやるというのであれば『本気』でやってみて下さい。

そこまではムリというのであれば、わかったならば、『学生』であることを思い出して下さい。

学生である以上、『進級・進学』『テスト・成績』は、たった『それだけ』のことでは済まされません。

『それ』が全てで、『それ』で決まるものです。

部活動と学校の勉強、そしてそれら以外のことを、どうするのかよく考えて、行動を起こせるようにしてみて下さい。

~数学編~

部活と両立する勉強の仕方~数学編~

部活動をやっている方にとって、『数学』の勉強は、最も苦手、嫌いになりうる可能性が高いものだと思います。

部活動をやっていない方でも、苦しんでいる教科だと思いますので、部活動をやっている方はなおさらだと思います。

特に、全般編でも書きましたが、数学の勉強においてが最もその傾向があると思います。

『部活動が忙しいから』という言い訳をする。

加えて、数学は宿題が大量に出される、授業中先生の説明がわからなくなると眠くなる、問題をあてられて、間違えて恥ずかしい思いをして嫌になる。

まさに負のスパイラルで、学年があがるにつれて、点数が、成績がガタ落ちになっていく。

さらなる言い訳として『自分がやっている・進んでいる・好きな道、将来・未来において、数学の勉強・知識なんて、関係ない、必要ない、意味がない』と、結論付けてしまうことがあります。

これは、部活動をやっていない方でもその傾向・意識を持つことが多いので、部活動をやっている、頑張っている方は、なおさら、『その傾向・意識』が強い、強くなるでしょう。

部活動が、スポーツ系・芸術系の場合、その考えのもと、『数学』という教科を捨てる、あきらめる、やらないという結果になることがあります。

これも全般編で書かせて頂きましたが、昨今のスポーツ界、芸術界でも、科学的に『数字』を扱っています、最低限、計算できる、『数値に対して考える』ことが出来ないようでは、一流の『プロ』になれないと思います。

スポーツ界で言えば、試合時間や得点、身体的数値、効果的な練習時間、フォーム、角度、速度、筋力など、今までは感性・感覚で済ませてきたものが科学的に解明されてきています。

芸術界で言えば、人間の身体・感覚における色彩効果、音響効果などが今後は科学的に、数値として解明されてくるでしょう。

毛嫌う気持ちはわかりますが、そういった将来・未来にプラスとなるかもしれないことを、嫌だから・面倒だからで投げ出すようでは、将来・未来の『本業』とする、部活動でやっていることにおいて、困ることになりますので、『そう』いったことへの『勉強』だと思って、数学、学校の勉強をしてみて下さい。



  タチヨミ版はここまでとなります。


私立校・中高一貫校生 部活と両立する勉強の仕方

2015年9月1日 発行 初版

著  者:栄冠ゼミ
発  行:栄冠ゼミ出版

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