この本はタチヨミ版です。
── 密航者には死を。それが冷酷な宇宙の掟〈連載小説・第4回〉
── 迷走から呪縛へ、生き永らえる執念との闘い〈連載小説・第3回〉
── 公認二次創作+印税分配機能も登場?
〈ゲストコラム〉
橋場一郎
『群雛』の読者の皆様、こんにちは。株式会社ブックウォーカーでBOOK☆WALKERという電子書籍ストアの運営責任者を務めております橋場と申します。簡単な自己紹介をさせていただくと、某通信系SI会社で研究職、株式会社リクルートでの新規事業開発の経験を経て、KADOKAWAグループで主にインターネット関連ビジネスに取り組んできました。
BOOK☆WALKERには、サービス開始後しばらくしてから参画し、以来約4年間、BOOK☆WALKERの成長とともに、昨今の電子書籍業界の渦中で仕事をしてきました。
今回はBOOK☆WALKERがなぜインディーズ(ダイレクト出版)に取り組むのかについて書く機会を頂きましたので、なるべくわかりやすくその背景についてお伝えしたいと思います。
さて、皆様はBOOK☆WALKER (http://bookwalker.jp)をご存じでしょうか? 母体は出版社であるKADOKAWAで、その子会社の株式会社ブックウォーカーが運営する電子書籍ストアです。当初はKADOKAWAグループの電子書籍のみを販売するストアでしたが、現在は日本全国の出版社610社21万9554冊(2015年9月8日現在)の電子書籍を取り扱いさせていただいております。出版社からの出版物に限らず、ダイレクト出版も取り扱いさせていただいておりますので、もちろんこの『群雛』も販売しています。
BOOK☆WALKERの利用者構成は男性77%、女性23%となっています。そのなかでも20代前半がボリュームゾーンで、ジャンル別でいうとライトノベルの売上が比較的高いという、他の電子書籍ストアにはない特徴があります。また国内事業者には珍しく、すべてではないものの、自社のエンジニアによるシステム開発を積極的に推進していることも特徴のひとつと言えるでしょう。
よく聞かれる質問に、なぜ出版社が自ら電子書籍の直接販売をやるのか、というのがあります。いくつかの理由がありますがそのひとつとして、会社のミッションステートメントである「出版文化からイノベーションを生み出す」があります。我々の使命は、AmazonやGoogle、Appleのような外資のプラットフォーム事業者のビジネスルールに振り回されることなく、出版業界または出版文化に従事するもの自らが電子書籍流通の仕組みを作ることだと考えています。そのためには、紙の書籍のときには持っていなかった、直接販売のチャネルを持つのが重要なことですし、またそれをグループ会社だけではなく、出版業界全体で使ってもらうことが大切なのです。この後述べるダイレクト出版に取り組む理由も、まさにこのミッションステートメントに基づいたものなのです。
BOOK☆WALKERが提供しているダイレクト出版の仕組みを総称して「BWインディーズ」と呼んでいます。当初は2014年12月に、株式会社BCCKSの提供する書籍作成サービス「BCCKS」(http://bccks.jp)と提携し、BOOK☆WALKERのアカウントや決済機能を使ってBCCKSを利用できるようにすることで、BOOK☆WALKERで個人が発行する電子書籍を発売可能にしました。BCCKSを利用していますので、BOOK☆WALKER以外のストアでの販売も同時に行えますし、電子書籍の標準配信フォーマットであるEPUB 3のファイルを自分で制作できない個人もBCCKS内で制作できます。
これにより、たくさんのダイレクト出版による電子書籍を販売できるようになりましたが、そもそもこのサービスを始めようとしたきっかけは、皆さんがいま読んでいる、この『群雛』にありました。
タチヨミ版はここまでとなります。
2015年9月29日 発行 初版
bb_B_00138435
bcck: http://bccks.jp/bcck/00138435/info
user: http://bccks.jp/user/121026
format:#002t
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株式会社BCCKS
〒141-0021
東京都品川区上大崎 1-5-5 201
contact@bccks.jp
http://bccks.jp
NPO法人日本独立作家同盟は、文筆や漫画などの作品を、自らの力で電子書籍などのパッケージにして世に送り出している、インディーズ作家の活動を応援する団体です。伝統的な出版手法である、出版社から取次を経て書店に書籍を並べる商業出版「以外」の手段、すなわち、セルフパブリッシング(自己出版)によって自らの作品を世に送り出す・送り出そうとしている方々をサポート対象としています。
http://www.allianceindependentauthors.jp/