── 脱出ポッドに閉じ込められた少年を救え!
〈読切小説〉
キャッチコピーに偽りあり。かも? 最初はキャッチの通り、衛星軌道からの脱出ポッドに閉じ込められた少年を救うサスペンスドラマ! を書いていたつもりが、気がつけばこんなふうになってしまいました。ガジェットネタから成層圏ネタまでいろいろつめこんだエンターテイメント。もちろん現実世界とは一切関係ありませんのでご注意ください。
んぶっ、んぶっ、んぶっ。
手首にまいた腕時計型デバイスの小刻みな振動。
幕の内弁当と麦茶を手に、やたらと混みあっているテラス席を避け、搬入路脇に設置された業者向けの折りたたみテーブル席をゲットして一息ついていた佐々木雄介は、やれやれと舌打ちしつつ手首に視線を送る。
自慢のガジェットの小さな液晶画面には社用内線番号と、我が社のアイドルで部長秘書の飯野マコさんのアイコンが点滅していた。緊急メッセージありの表示。
「佐々木さん、すみませんがすぐブースへ戻ってくださいませんか? 実は、弟がちょっといたずらをしてしまって……」
マコさんからの依頼なら何はさておき駆けつけなくては。と立ち上がりかけるが、少々足が重い雄介であった。
ここは国内最大級の衛星軌道ビジネス全般を扱う展示会。オービタルエキスポ。
超々高利得アンテナやら通信衛星メッシュシステム等の通信系はもちろん、軌道遷移用スラスター、アクティブ冷却ノズル、巨大な固定燃料ロケットに液体燃料ロケット・エンジン、さらには大規模な制御・管制システムなどなど、小さなものから大きなものまで盛りだくさんの会場で、唯一の有人エマージェンシーカプセル、ようするに非常用の脱出装置を出展しているのが雄介の会社、サイバーオービット社だ。
社運をかけたプロジェクトの成果として、ようやく完成したインテリジェントタイプの脱出ポッドを今回展示している。
徹夜続きだった開発のあげくに、こんなところにまで引っ張りだされて、慣れない接客業で早朝から振り回され、ようやく開放された昼休みにこれだ。働かせ過ぎなんじゃないのかこの会社。なんて愚痴もでようものである。
「マコさんはいいんだがなあ」
溜息をつきながら、連れの生意気そうな小僧の顔を思い出す。
部長秘書のマコさんの弟ということで、ブースでも特別待遇されていたっけ。
スタッフパスを貰っても、少しも嬉しそうにせず、持ち込んだゲーム機で遊んでいた。
俺なら子供の頃にこんなところに連れて来られたら狂喜乱舞してほうぼうのブースを駆けまわるだろうに。
で、その小僧がいたずらをしただと? 一体何をしでかしたんだ……。
※サンプルはここまでです。続いてインタビューをご覧ください。
名前:神楽坂らせん / (ふりがな)かぐらざか・らせん
https://plus.google.com/105106999084079383977/
自画像は仲良しのGoogle+ユーザ、樫津りんご(かしづ・りんご)さんに描いてもらいました。
Google+の『本が好き』コミュニティの管理人をしています。同コミュニティの紹介文を集めてKindleストアで販売していますほか、『月刊群雛』生まれの『ファンタジー世界構築のための質問リスト〈完全版〉』も好評発売中!
同じく、『月刊群雛』での私のデビュー作、『マトリョシカ』
http://maddoc8823.tumblr.com/
も大好評! なんとKindleストアの無料ランキング全ジャンルトップに輝きました。
さらに、本号の発売数日後に創刊予定の群雛文庫にも収録していただけることに! わーい☆
その他、気がつけばいろいろ出しているので、ランディングページを作ってみました。
http://rasenworks.tumblr.com/
最新情報はこちらに載せていこうとおもいますので、よろしくお願い致します。
先々月号の『月刊群雛』に掲載された『あいどる・とーく』の時に、「ポッド」を「ボット」に間違え、さらに「ポット」に間違えるというダブルうっかりミスが発覚したことがきっかけです。これはいかんとおもいながら、あえてまたわかりにくい「ポッド」のお話を書いてみました。そういえば『マトリョシカ』も「ボット」のお話だったし。今度は間違えてないかなー? 大丈夫かしらねー?
しいてあげるなら漫画家の「あさりよしとお」先生かな?
成層圏野郎どもに。
原型はほぼ1日。それを一週間ぐらいでリファインしています。
主にGoogle+で宣伝しています。
やっぱり時間ですねー。やりたいことや、やってみたいことはいっぱいあるんですけどねー。
いま、佐藤 青南(さとう・せいなん)先生の『消防女子』シリーズにハマっています。かっこいい、命がけの仕事を戦う女性の成長物語。私の萌え要素がすべて詰まっているかんじで、こんなの書いてみたいですねー!(って言いながらこれかよ、なんてツッコミは無しの方向でおねがいします)
これまた『月刊群雛』生まれの『ふたりのブルベ』を中編へリファイン中です。この号が出るぐらいには電子出版できているんじゃないかな。できているといいな~。
あい(なんとか)・とーくシリーズ第二弾! タイトルまでわかりにくくってすみません。
NPO法人日本独立作家同盟は、文筆や漫画などの作品を、自らの力で電子書籍などのパッケージにして世に送り出している、インディーズ作家の活動を応援する団体です。伝統的な出版手法である、出版社から取次を経て書店に書籍を並べる商業出版「以外」の手段、すなわち、セルフパブリッシング(自己出版)によって自らの作品を世に送り出す・送り出そうとしている方々をサポート対象としています。
当法人の活動目的は、誰もが情報発信者になれる時代における、作家や作品の知名度向上(Promotion)、作品の品質向上(Quality)、作家と読者のコミュニケーション活性化(Communication)などを促進することにより、多種多様な出版文化の振興に貢献することです。情報交換や交流などを目的としたコミュニティの運営、インディーズ作家を応援するマガジン『月刊群雛』の発行、ウェブメディア『群雛ポータル』によるセルフパブリッシング関連の情報発信、勉強会やセミナーの運営などの事業を行っています。詳細は、公式サイトの[法人概要]をご覧ください。
◆NPO法人日本独立作家同盟公式サイト:
http://www.allianceindependentauthors.jp/
2015年10月24日 発行 初版
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