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おやすみ の挨拶を繰り返す本です
ところで。眠りに適した本というのは、教室にも似てると思うのだった。なんとなくだけど。
ゆうべも本を読んだ。よい兆候だ。読書はなんかしら、いいものらしいから。2ページだけだけど。
一気に読める本はいっきに読めるのだ。ただ、ゆうべの本は少し難しすぎた。
曲がりくねった長い道をいくようだった。迷ってはもどり、また進んでは迷った。それで眠くなっちゃったのだ。
迷った道の途中で、ぐぅぐぅ寝ちゃうって、ずいぶん呑気な話だな、とも思う。これが本当の山道だったら、そこまでのんびり出来なかったであろう。

読書の良い点のひとつかもしれない。
スーペスが空いてるので、お話をかきます。
月夜の晩に忍者と出くわした。忍者は手裏剣を投げると、こう叫んだ。
「影は縫われた、貴様はもぅ動けない」
バカめ、と思った。日頃は大人しい私の影が怒っている。私の影は刺さった手裏剣を抜くとポイと投げ捨て、忍者に突進。高速タックルして馬乗りになるとタコ殴りを始めた。
うーん。
おやすみ、と呟いた後にも。彼の独り言は続く。寝たんじゃないの?と尋ねると彼は答えた。
「寝てるよ」
返事してるじゃん!と突っ込むと。
「寝ながらだ」とすましてる。
みたいな?
庭の桜の下で弁当を食べて眠くなった。横になり、ふと見ると。小指ほどの小人さん達が穴を掘っている。……えっほ、えっほ……
「ご精が出ますね」と挨拶すると。
「ああ、お前を落とす予定の落とし穴だからな」とのこと。
いいけどさ。いくらなんでも小さすぎじゃないかな、と思った。
ふにゃ。
2015年11月11日 発行 初版
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