spine
jacket

───────────────────────



フリツモ

あいだだいや

かごしま文化情報センター(KCIC)出版



───────────────────────

フリツモについて

この本は「フリツモ」と名付けられたプロジェクトの記録本だ。この本が生まれた成り立ちや、プロジェクトの企画者である僕が、プロジェクトを進行しながら考えてたことを記してみたいと思う。読者であるあなたがどんな人なのか、実は全く想像がつかないので、僕たちがはじめて出会って、何の前提も共有してないというつもりでなるべく丁寧につづってみたい。

まずは自己紹介を。僕の名前は会田大也と書いてあいだだいやと読む。アーティストとしてこのプロジェクトに参加している。大学の頃に美術大学で芸術を学んでいて、アート作品をつくることもしてきたし、今でも機会があって条件が整えば、新しい作品をつくって発表したり、今回のようにプロジェクトを立ち上げたりすることもある。アーティストとして制作する時に気にしている事は幾つかあるのだけれど、その中でも特に意識するのは「なぜその作品を制作するのか」を考え続る、ということだ。僕は工芸的な作品を生み出すのとは異なっているので、考えるよりも先に手を動かすことが無い。活動したり制作をしながら考えるので、考えながら創っているという意味では他の作家と共通することもあるが、いずれにしても「どうしてそんな活動をしているのか」と自問自答をし続けるのが仕事のようなものだ。なので作品の形式やジャンルについても常に疑ってしまうことになる。何かの作品を創るにしても、「なぜその形式でなければいけないのか」といった理由を探してしまう。

今回のプロジェクトで30年ぶりに鹿児島を訪れた2015年の9月。KCICのメンバーから鹿児島で面白い活動をしている人たちを紹介してもらい、幾つかの場所を巡りながらどんな書籍を作ればいいのかを考えていた。ちなみに言うと、書籍を作るのもほとんど初めてなので、どんなやり方がスタンダードなのかはあまりよく分かっていない。幾つかのプランをKCICのスタッフのみなさんと話をしながら、最終的に決まったのは「鹿児島と青森での往復書簡をベースにしよう」ということだった。インターネット上で行われる「俺、○○だけどなんか質問ある?」という質問と解答のやり取りを続けながら、灰/雪に関するやりとりを続けていこうと考えた。2015年といえば、8月15日に気象庁が活動が活発化していた桜島の噴火警戒を「レベル4」に引き上げた年である。警戒のレベルは5段階あり、レベル1は「活火山であることに留意」という状況。レベル5では「避難」となっている。レベル4というのは「避難準備」となるので、全国レベルのテレビなどでは連日センセーショナルに報道がなされていた。

日本は火山が多い国である。火山が無い国に生まれ育った人からすれば「なぜあんなに危険な場所に人が集まって住んでいるのか」と疑問に思うのも不思議ではない。実際に約7300年前に大規模に噴火があった鬼界カルデラのせいで、九州地域にあった縄文文化はほぼ壊滅、西日本から関東へ至るまで大量に火山灰が降り積もるといった大規模な打撃を受けた。それでも日本という場所で人は営みを続け、僕の身体へとDNAを受け継いでしまっている。多かれ少なかれ人間は気候の影響をモロに受けて生きている。生きていくためには大小様々な知恵が必要で、根本的には僕はその「知」というモノに対して、僕自身どうしても愛着を禁じ得ない。よくぞこの知を磨き受け継いだな、という驚きを感じ、知を受け継ぐ人たちへの愛おしさのようなものが、僕の心の奥底に沸々と潜んでいる。

なぜ青森なのか。幾つかの理由があるが代表的な理由を一つ挙げれば、互いに似ている状況を抱えているということだろう。もちろんこの本のテーマになっている「空から降り積もる雪と灰」という共通点を取り除いたとしても、この二つの地方都市は、日本が今後直面する様々な課題の最先端を行くことになるはずだ。中央集約都市型から地方分権型へと国の形が変化していく時代において、東京から遠く離れた2つの場所は、何かと似ているように、僕には見えている。このフリツモを通して似ているところ、異なるところを見つけ、その共通性や相違性は何なのかに思いを巡らせることが自分自身に課した課題である。

鹿児島で知りあった人々と、青森の知人達へ協力を仰ぎ、SNS上に招待した。このSNSでは特に灰や雪の専門家というのは居なかったため、生活者としての知恵は提供できるにせよ歴史的背景や科学的な知識はあまりやり取りされていない。普通に生活している人たちが疑問に思うことを質問し、普通に生活している人たちがそれに答えるという素朴な形式で成り立っている。事の正しさはあまり気にしない。生活のなかにちりばめられている感覚のようなものを交換できればと考えた。時期は2015年10月から開始され、2016年2月(この原稿を書いている現時点)でも続いている。その間、青森では128年ぶりに遅い初雪(2015年11月28日)が観測され、鹿児島では40年ぶりと言われる大雪(2016年1月23日〜25日)が降り、また2015年9月からおとなしかった桜島も約半年ぶりに比較的大規模な噴火をした(2016年2月5日)。フリツモのプロジェクトの進行に合わせるかのように、雪も灰も活動をしてくれた。その度にSNS上は盛り上がり、互いの状況を知らせあう往復書簡が溜まっていった。

僕自身は鹿児島や青森の地において、このやり取りを元に発想した場所で様々な写真を撮影した。生活、文化、自然、産業といった発想へ飛び火し、フリツモがなければあり得ないような組み合わせの被写体が並んでいる。写真の撮影は非常に楽しかった。自分でテーマを探すというよりもフリツモのメンバーの興味関心そして発想や発言を借り、突き動かされるように撮影ができた。もちろん自分なりの趣味も入ってはいるが「普通の生活感覚」を軸足に動き回れたと考えている。

フリツモを通じて見えてきたものが何であるか、一言で説明するのは難しいが、それぞれの生活環境をある種の「反射レンズ」として考えることができるかもしれない。SNSを通じて質問と解答を交換しあった相手は、直接は知らない人たち同士だ。ただ、互いに映し込まれた各々自身の姿がそこにはあると思う。手前に置いたレンズでは自分の顔だけしか見ることができないが、遠く距離を置いたレンズには、自身の全体そして自分が立っている立ち位置すら写り込む。そして、遠くのレンズ、つまり質問する相手もまた、自分と同じように「フリツモるモノ」にまみれて生活している人々だ。

私たちは自分たちの事を知るために、こんな遠回りをしないといけない生き物なのだ。しかしこの遠回りは決して嫌な道のりではない。そのおかしみと、生活の知恵について、読者の皆さんに慈しんでいただけたら、プロジェクトの発起人としては幸いである。

フリツモメンバーへの説明

【企画説明】
KCIC(かごしま文化情報センター)主催、会田大也(@Daiya Aida)がプランニングする、鹿児島と青森にて行なうプロジェクトです。
専門家ではない「普通に生活している人の素朴な質問と回答」を通じて、生活の中で人々は「桜島の火山灰」「青森の豪雪」とどのように付き合っているか、探っていきます。
ここで行われた質問と解答は、KCICの発行する電子書籍「KCIC BOOKS」として発行されます。
http://www.kcic.jp/books

【ルール】
青森の人は、鹿児島の人に「火山灰」に関する質問をしてみる。
鹿児島の人は、青森の人に「雪」に関する質問をしてみる。
素人目線の素朴な質問大歓迎です。質問に答えられる人は答えてあげてください。
「投稿」は、質問毎に作成してください。回答は、その投稿に対する「コメント」として書き込む形にしてください。
* 電子書籍へ掲載する際は、会田大也によって編集された内容が掲載されます。
* 著作権はKCICに帰属します。

質問と解答
【その1】

【質問】
鹿児島:雪の降る季節って、いつからいつまでくらいですか?鹿児島のなかでも、薩摩半島の南の端っこ、指宿在住。雪は年に1度降るか降らないか?くらいです。
鹿児島では、だいたい5月から10月は「夏」なので、きっと青森の「冬」も長いんだろうな~と思いつつ。

青森:11月の後半から降り始めピークが2月中旬…4月前半で平野部の雪が消える感じです…GW過ぎてもウィンタースポーツできるところもあります…

鹿児島:だいたい5ヶ月ですか…鹿児島で、雪が1センチつもると交通網が麻痺するので、それで5ヶ月って…想像できないですね(^^;)

青森:一晩で30cmとか…ざらです…それでも朝電車が多少遅れるくらいです…雪より風のほうが影響があるかと…


----
【質問】
あいだ:屋根のない自転車専用路が有りました。

青森のアーケード横に整備された自転車専用道路

これ、むしろ冬場は除雪した雪が積んでおかれる場所として作られたスペースが、夏の間だけ自転車に割り当てられてる感じなんですかね。自転車乗りとしては気になります。

青森:アーケードのある新町通りは車道のど真ん中から水(海水)がずーーーっと出てるので車道に雪はないです…アーケード内にも雪がないのでそこだけ多少雪がある感じです…

新町通りに設置されている、海水の流れ出る融雪設備。

あいだ:なるほどー、海水で融雪するとこでは、除雪車は来なくて良いのか。除雪車が除雪するのは、雪の融かせない道路ってことですね。

青森:公共の場所は 海水とかロードヒーティングで個人宅でも融雪機を設置する家庭ありますよ
灯油かガスで溶かすので経済力次第です

青森:実験的に地熱利用だったりしてる場所もありますが、、、全体から見れば微々たるものです…除雪の費用としては市道で年間20億弱かかっています(平均的に)…

青森:雪は溶ければ水になるってのにねー。毎年小学校一個分くらい建設できる費用使っちゃう!


----
【質問】
青森:灰って、どのくらい(何センチくらい)積もるんですか?青森の雪は、ひどい時には1分で1センチくらい積もります。

鹿児島:1センチ積もることはないようですが、どか灰といって前が見えないぐらい降ることがあります。雪が降っているのに似ているかもしれませんね。この場合、車の色はもれなく灰色に変わり、直後に雨が降るとドロドロに汚れた車で溢れます。昔は、小石程度の溶岩も降って来たとか、、、

鹿児島:学生時代は、多少の灰なら、体育がありましたので、頭がチリチリすることもありました(^◇^;)

青森:えっ!!!チリチリて…熱い火山灰ってことではないですよね???

鹿児島:灰が髪の奥まで入って頭がジャリジャリはしたけどな…

鹿児島:熱くはないんですが…毛が当たってチクチクするような弱いチリチリです(^◇^;)頭というか頭皮感覚です(笑)肌が弱いからかな〜

鹿児島:鹿児島では、目に灰が入って痛いので、ハードコンタクトはなかなか使えません。ソフトか、眼鏡かの二択です。

青森:青森では、スキー用のゴーグルに、電熱線やファンが入っていて、曇りません。

鹿児島:これすごいっすね!!電熱線…

青森:青森の雪は軽いので、息で吹き飛ばせますよ。気温がちょっと上がるとずっしり重くなるので、雪かきは軽いうちにしたほうが楽です。

青森:ゴーグルに電熱線…無いですw。八甲田山滑る時でも普通のゴーグルです!

青森:電熱線というかレンズが発熱するものやファンが付いたものはあります。
http://www.swans.co.jp/snow/products/electical.html

あいだ:ハイテクなゴーグルだ!でも恐らく、意外と昔から(20年くらい前)あったのではないか、と予測しています。

青森:ファンのタイプはだいぶ前からあった記憶があります

青森:電熱線的ゴーグルあるんだ‼︎知らなかったw


----
【質問:鹿児島>青森】
鹿児島:鹿児島在住です。寒い所の方が学力が高いと良く聞きますが、雪が積もると外で遊べないから、たくさんお勉強をするのでしょうか?

青森:一概にそうではないかと思います…青森市からだと車で30分くらいでスキー場があり、遊べますし…街中が雪山だらけなので冬でも外で遊んでいた記憶があります…学校の校庭にもスキーのスロープありましたし…
学力は解りませんが…冬は冬で遊べるフィールドはありましたよ…

鹿児島:安心しました〜o(^▽^)o子どもは外で遊ばないと、ですよね!
ほとんど雪の降らない鹿児島からすると、雪遊びやスキーが近くでできるなんて、とても羨ましいです!(学校にスロープがあるのにはびっくりです。)こちらでは、スキーをしたことがない人って多いです…

あいだ:学校のスロープって、夏場はどうなってんだろ?

青森:短い手軽に遊べるスキーもあったりしましたね…大体1シーズン持たずに折れるのですがw学校のスロープは何もないフラットな校庭に冬になると突如現れてましたよ…

あいだ:札幌の小学校や公園では、こんもりと小山があって、冬場はスキーやそりをするといってた気がしたけど、青森だと突如現れるんですね。面白いです。

青森:除雪の雪などを使っているのかと…小山が端っこにある小学校もあったりしますね…青森でも…

青森:青森でも土をあらかじめ盛ってあるところもありますよ。

学校の校庭には、このようなスロープが設置されている所がある。体育の一環でスキーをする場合もあり、休み時間や放課後はソリなども楽しめる。
鹿児島の人なら皆さんご存知の「克灰袋(こくはいぶくろ)」。非売品。各家庭に配布され、灰を片づける際は必ずこの袋に入れ、近所の「宅地内降灰指定置場」に出す。


青森:冬場は 吹雪いていてもスキーウエアで通学して涙ぐましい子ども達ですが、雪国の子どもは 全国平均より体格が良い(肥満)という統計もあるので、寒さによって お肉はたくさん付けられそうです。「学力が高い」という『ウワサ』は嬉しいですね。真実はいかに?

鹿児島:お肉が、寒さから身を守ってくれているのかもですね〜。こちらはお砂糖を使った料理が多いので、成人病が多いみたいです(^◇^;) 学力のヒミツ気になります〜

----
【質問:青森>鹿児島】
青森:積もり積もった雪って、川に流したりとか、トラックに山盛り積んで海に捨てに行ったりするのですが、火山灰は最終的にどのように処理するのですか?

鹿児島:鹿児島市民には克灰袋というのが配られるので、掃除をして集めた灰はそれにいれて所定の場所に置くと、市が回収して処理場に埋め立てられます。雨で流れたものは錦江湾(鹿児島湾)の海底に溜まってます(笑) その下に燃え滾るマグマがいるので原点回帰的な循環です(笑)

灰を再利用した商品を、桜島フェリー内のガチャとして販売している。


青森:克灰袋…名前が強そうだ…
火山灰は何かしらに利用できないものなのですか???

青森:埋め立てですか。たまった灰や埋め立てた灰で東京の埋め立て地「ゴミの島」のような「灰の島」みたいなものはないのですか?

鹿児島:ないですね〜 結構な量ですが、鹿児島は野山が多いので(^ ^) 掃除が必要な場所は所謂舗装された所やコンクリートの場所だけで、舗装以外の地面に降ったものはそのまま大地の一部になっていきます。

青森:全てが化粧品やシャンプーに利用されたら、鹿児島県民 美人倍増計画!青森は雪を利用してりんごや人参を保存しますよ。旨味をあげて付加価値プラスで、販売してますよ〜!

鹿児島:火山灰は化粧品とか外壁の塗装材に使われていたりするみたいです。
克灰袋などで集められるものは土やゴミなども混ざっているので使いづらいらしく、ビルの屋上など不純物の少ないところで取れた灰が重宝されるようです。

鹿児島:甲子園の土とか、北海道では融雪剤としても使われている!?とか。

鹿児島:灰の缶詰や、人形?も販売しているようです。

鹿児島:はい(^ ^)人気ですよ!ワークショップもやってます☆

あいだ:灰の再利用って、鹿児島の人はどのくらい浸透してるんでしょうね。缶詰めや人形は常識?

青森:灰の缶詰やら人形面白いですね…


----
【質問:青森>鹿児島】
青森:灰って…どの程度の頻度で降るのでしょうか???

鹿児島:警戒レベルが下がってからというもの、すっかり大人しくなった桜島。今日、久しぶりに小さな小さな噴火を2回したようです。桜島内だけに灰が降る程度。
警戒レベルが上がる前までは、毎日何度も大きな噴火をしていました~ 生きているのでいろいろですね。

鹿児島:今日したのですかー、ひさしぶり!

鹿児島:最近あまり噴火していなかった桜島ですが、今日はショボい噴火を2回しています(^^)

青森:噴火する時って「ドカン」と鳴ったりするのですか???噴火の規模にもよると思いますが…

鹿児島:その通りです!空振(くうしん)もあり、音もスゴイ時があります。警戒レベルが上がる前の頃は、地下が鳴動していたそうです。

鹿児島:「ドカン」という音に鹿児島人は慣れていて、結構普通に「あら、爆発したね」という感じです。が、以前ホテルにとまってたときに、隣の県外から来たらしいひとが、夜中の爆発にあわててベランダに出ていたのを思い出しますねー…

鹿児島:ここしばらく降ってませんね…(というか爆発してないですね、ともいいます)最後が2015年9月28日。以前は1日に3度も4度も爆発してたけど

あいだ:昨日の飲み会の席で青森のメンバーが「青森の雪は冬だけしか降らないけど、桜島の灰は年中降ってるとしたら、精神的に参っちゃうなー」と言ってました。とはいえ、青森の冬の長さも半端ないのですが。(笑)

鹿児島:火山灰は風向きがあるので、爆発しても冬は大隅半島(桜島の東側)、夏は薩摩半島(桜島の西側)ですね。でも、今年は1年中大隅半島だった。かわいそうに…。

鹿児島では、テレビの天気予報の中で、風向きから予測される「降灰予想」というコーナーが放送される。季節や時間、気圧配置によって降灰エリアは変化する。画面左下にあるのは「小さな噴石」の飛散エリア予測。


鹿児島:灰がグレーじゃなかったら、あまり憂鬱じゃないだろうなぁ〜とよく考えます。

青森:雪が降る環境は寒いけどそうして出来た銀世界はそれは美しいものです。木々の小枝に氷がビッシリと付いてると天然イルミネーション。灰で「感激」することって何かあるのかな?って知りたいです

鹿児島:感動…最近、日常的にはないですが、子どもの頃は桜島の島側の溶岩道路がゴツゴツいわだらけで感動しました。この写真2 みたいな。http://www.city.kagoshima.med.or.jp/ihou/581/581-5.htm
最近は、溶岩地帯も緑化して木々が生えてますw

あいだ:この「写真2」は、凄いですね。これ見たら感動するかも!

鹿児島:灰が作るのは辺り一面グレーな世界ですが…噴煙が上がった桜島の姿は、迫力があって感動します!今日も元気だな〜みたいな。あまりにも大人しいとかえって心配になる鹿児島県民(笑)積もった灰の中に磁石を入れるとくっつくので(砂鉄?)子どもの頃はそれで遊んでいました。

鹿児島:わかります、今日も元気だなー、って桜島に思うとき!元気をもらう!

鹿児島:あまりにも大人しいとかえって心配になる鹿児島県民(笑)激しく同意!

鹿児島:そういえば最近おとなしいですね~高校生の頃(20年くらい前?)は市内(鹿児島の街中の意味)に出るたびに、砂嵐みたいで、白いシャツがピンドットシャツになっちゃってましたが。
ちなみに指宿はよっぽど風が南に向かってふかないかぎり、ほとんど降灰はないです。錦江湾沿いの建物にいると、空振はよくあります。

あいだ:鹿児島の人たちの桜島に対する愛情が伝わってくるような言葉ですね。「おとなしい」「元気だなー」など。桜島という山が、ある種のキャラクターのような扱いになるのかもしれませんね。


----
【質問:青森、鹿児島 双方の皆様】
あいだ:東京は本日雨。みんな傘をさして通勤通学してますが、そこで、鹿児島の皆さんと青森の皆さん両方へ質問です。「傘」って役に立ちますか?たくさん降ってるときに出掛けないといけないときはどうするんですか?

青森:わたしは雪の時は傘さしません。カラダに積もった雪は払えば落ちるので。(湿った雪の時は傘をさす時もまれにあります)あと基本車移動でドアtoドアなので傘が必要な場面があまりないかも…。ちなみに傘は「かぶる」って言います。

鹿児島:わたし(鹿児島)は傘をさしますねー。でも灰は舞い上がるから結果的に吸っちゃう。ドカ灰(大量の灰)の日は、我慢して出かけるしかない。夜、お風呂に入るまでの我慢。最近はマスクする人も見かけるけど…

鹿児島:わたし(鹿児島)も傘さします。灰雨が降るとグレーの点々が洋服について落ちません。

あいだ:傘についてはいまのところ、
鹿児島:さす/青森:ささない
という構図ですね。鹿児島市内において、ドカ灰の時には傘をさす人を見かけるのは、普通って感じでしょうか?青森市内では逆に、傘をさしている人がいたら「県外から来たんだね」という感じなのかも、と想像しています。

鹿児島:ドカ灰でなくても、灰が降っている日は傘をさす人が多いですよ~ 二輪車用灰除けゴーグルもあります(笑)

あいだ 「灰の日は傘」というのは、結構ポピュラーなんですね。灰除けゴーグルというのは初めて知りました。僕もバイクに乗りますが、確かに灰が降っている時に裸眼でバイクに乗るのは、危険と思います。

青森:傘はかぶりません…県外からかどうかは…傘と歩行で判断しています…

青森:雪の時、傘はささなかったです。危険な事も多いからかな?傘に雪が積もって前が見えない。吹雪くと飛ばされる(汗)雪道は滑って転びやすい、etc…
猛吹雪の時は、寒いを通り越し痛い!顔を真っ赤にしながら歩いてました。

あいだ:確かに、雪の青森では、傘を持つのがかえって危険!ということがあり得ますよね。「慣れれば全く転ばなくなる」ということも無いのかも、と想像しています。
雪の場合は、建物に入る前に払えばOK、ということですよね。逆に鹿児島の火山灰だと、髪の毛の中に入り込んで、払っただけでは落ちなさそうですね。

青森:雪の時に傘をかぶると雨の時のように傘にあたる音がしないのでとても違和感があるね

あいだ:傘にあたる音も静かですが、そもそも降ったばかりの雪はふわふわしていて、音を吸収するからか、雪が降るときはとても静かな世界が広がりますよね。あの静かな感じがなんとも言えず好きなんですよね。

鹿児島:ドカ灰の降る日は傘をさします。降る灰によって音が違い面白いです。黒く重たい灰はザラザラザラ。白く軽い灰はポソポソ。あくまで主観ですが。

あいだ:なるほどー。その音は是非聞いてみたいです。あと、実は驚きなんですが、灰には、白と黒があるんですね!

鹿児島:白い灰はぽわっと柔らかい感じで、指で触ると、黒い灰よりも粒が細かいです。爆発の直後に降ることが多いように思います。

青森:雪のときに傘をさしてる方は、県外出身だとすぐにわかります。とはいえ、数年生活していくと、すっかり傘はささなくなって、もう立派な青森県民となりますね。

鹿児島:晴れている時に灰が降っても布製の日傘はさしたくありません(´・_・`)
安いビニール傘の方が簡単に灰がおちます〜


----
【質問:青森>鹿児島】
青森:灰と雨が同時に降ることはありますか???灰の量にもよると思いますが…その場合も傘は使うのですか???カッパは使わないものですか???

鹿児島:同時に降ることはありますよ。一番厄介な組み合わせです。灰だけの時は風で飛んで行きますが、灰雨はべったりと付着します。車を持ってる人とかは大変ですね。灰雨が降ってるときは傘が多いと思います。
カッパは自転車の人とか原付の人とかが着用するとは思いますが、灰雨のときはスリップしやすいので僕は自転車には乗らないです。


----
【質問:青森>鹿児島】
青森:厄介者の雪でも、年に何回かはとても美しい光景を見ることができるのですが、灰が降ってきれいだなあ~と思うことはありますか?

鹿児島:個人差はあるとは思うのですが、綺麗と思ったことはありません(笑)。ドカ灰のときは「世界の終わりか?」と思ったことはあります。

鹿児島:雪のように降る様子をきれいだなぁと思うことはないのですが、桜島から灰色の煙(灰)がたなびいて、風の流れを目で見ることができるといつも、すごいなぁ…としばらく眺めてしまいます。あ、風下の人たちは今日は大変だな…という思いも入ります。

青森:そうか、爆発の大きさだけでなく風向きによって影響も違うんですね。

鹿児島:数年前のドカ灰の様子はこんな感じでした。これが迫ってきます。

奥から迫ってくるドカ灰の様子。世界の終わりを表現しているかのよう。


青森:これすごい写真ですね!

鹿児島:活発になり始めの頃の写真です。当時は学生だったのですが、近くで見ていた古株の教授が「あぁ、こりゃ10年続くな」と言って、はや6,7年経ちますが、本当に続いています。

鹿児島:わたし(鹿児島)は灰というより桜島そのものが美しいとか、爆発した噴煙の感じがいいなーとか思ったりします。ちなみに昨夜も爆発し硫黄香がしていたのですが、友人が温泉ぽい香が好きと申してました。

鹿児島:降る時は思いませんが(大変だしw)、火口から、モクモクモクと、生き物のように爆発の噴煙が湧き上がる様子は本当に勇壮で、たくましいと思います。県外の友人には、市内によく降る夏場の季節に是非来ていただいて、是非灰をかぶって欲しいと勧めています(爆)。
そうそう、桜島は一日に7回色を変えると言われています。なので、絵を描く作家さんたちには、非常にむつかしいらしいです。描いている間に色が変わるのでw実際見ていても、何度見ても色々な表情が変わるその姿は美しいとおもいます。
最近、新幹線で東京まで行って富士山を見るのを密かな楽しみとしてますが、やはり大きさには負けるものの、美しさでは決して劣らないなと、身内びいきでしょうが(笑)そう感じています。

鹿児島:KCICスタッフです。私は県外から鹿児島に移住して来たのですが、越して来た当初、地面に積もっている灰が砂紋のように様々な模様を描いていてきれいだと思いました。


----
【質問:鹿児島>青森】
鹿児島:雪が降る時って音がしますか?しんしんとかコンコンとか。

青森:してないと思うけど、降り積もっているときって、しんしんって聞こえるような気がします。たぶん雪のせいで他の音が吸収され、街全体がものすごく静かになるからかなと思っています。こんこんは経験ないなー。いや、やっぱりしんしんって音してるかも!

鹿児島:音してるんですね!雪のせいで静かになるって、素敵な情景ですね

青森:雪山に寝そべり周りと一体になった時に…音がしているような気はしますが…音として表現はできないかも…

鹿児島:体のどこかで、音を感じているのかもしれませんね(*^^*)

青森:毎年シーズンひと粒めの雪粒を見つけるぞー、と意気込んでるわたしですが、コンサート会場で指揮者がタクト振り下ろす瞬間のイメージです。息吸う会場はシーンって感じ。真っ最中は吹雪でビューーーッとかもありマス…。

灰、雨、風が描く美しい紋様。
美しい桜島の姿は、初めて見た人は目も心も奪われる。


鹿児島:シーズンひと粒めの雪粒!見つけるの難しそうです〜吹雪の時は音がしますね!

あいだ:音が聞こえる理由としては、雪ですべての音が吸収されると、自分の身体の血流とかの音が耳の中で聞こえたりとかしてるからなのかな。雪といっても、大きいときは、一つの雪の塊が2cmくらいのサイズにまとまって降ってくるから、それが降り積もるときに、音が鳴っていても不思議じゃないですよね。

鹿児島:そうなんです。きっと小さな音がしているのではないかと思って。歌のフレーズにも出てくるしなぁ…雪で音が吸収されるということも知らなかったです!

青森:雪の質によって雪の降る音はちがいますが、静かに降るときは、無音の音っていうのがある感じがします。積もった雪を踏んだ時のキュッキュッという音は好きです。踏んだ時の音も雪質によりますが…

鹿児島:無音の音って表現、素敵ですね。踏んだ時の音が、雪質によって違うって、ほとんど降らない鹿児島では比べられないので羨ましいです


----
【質問:鹿児島>青森】
青森:雪って、何月頃に「溶けきる」んですか?雪の季節が終わるのは何月?

青森:驚きの‼️ゴールデンウィークです!で、正解だと思います。住宅地の話です。大げさかな?

鹿児島:ビックリ!

青森:ゴールデンウィークに桜が満開になるのですが、最中、雪が舞っている年もありますよ。ビックリ!その分、春が来たときの喜びはハンパないです。生きててよかったと思います。

鹿児島:すてき。毎年、そんな喜びがあるなんて。鹿児島のゴールデンウイークは、小汗かくくらいです。

青森:冬に死にそうになるからですよ、毎年。

鹿児島:鹿児島では、お正月にハイビスカスやブーゲンビリアが咲いていますよ。

青森:GWは山ではまだスキーが滑れます。市街地は除雪で積み上げた道路脇の雪が残ってる感じ。4月でも雪が降るときがあります。

あいだ:鹿児島からするとゴールデンウィークまでスキーが出来るって、信じられないかもしれないですね。どれだけ雪が大量に降り積もっているのか!?という感じかも知れませんね。


----
【質問:鹿児島>青森】
鹿児島:毎年2月に入ると、スギ花粉のムズムズが始まりだすのですが、雪が積もる青森では、いつ位から花粉がとびますか?

青森:暖冬の年は3月上旬から、寒さが厳しい年は3月下旬に飛散開始のようです

鹿児島:花粉は雪があっても飛んで行くんですねσ(^_^;) 桜の開花がGW!!全国的には入学式のあたりですかね〜鹿児島では卒業式の頃に満開になります。

あいだ:雪があったら花粉がきつくない、とか、有るんですかね。花粉症である私の父は、かつてよく長野にスキーに行っていたのですが、雪のある長野から東京に戻ってくるときに「くしゃみが止まらなくなる」と言っていました。他県から青森に帰ると楽になった、というようなことがあったら知りたいです。

鹿児島:雨が降っても楽にはならないですが、雪だと影響があるのか気になります!鹿児島では花粉症の人が少ない気がします…排気ガスの影響は大きそうσ(^_^;)

あいだ:排気ガスの影響って、どんな影響ですか?

鹿児島:以下、コピペですがσ(^_^;) 大気汚染物質の1つであるディーゼルエンジンの排気ガスに含まれる微粒子(DEP)が最近注目されていて,これが体内に入ると、通常の3~4倍もの抗体が生み出され花粉に敏感に反応するようになってしまうそうです。

あいだ:排気ガスが鹿児島は少ないから、花粉症がひどくなりにくい、ということでしょうか?鹿児島の人は、「鹿児島は排気ガスの量が少ない」と、思ってる人も多いのでしょうか。もしそうだとすると興味深いですね。

鹿児島:県民の意識はどうでしょうか?外に出ないと比較できませんもんね〜火山灰の影響が無いのかも気になります…

青森:排気ガスというか、ざっくり空気汚染が原因という話は私も聞いたことがあります。杉の木の量で言うと東京よりも青森の方が多いと思うのですが(あくまでも想像)、花粉症の人は東京など都市部の人の方が多い気がする(こちらもあくまで印象)のは、空気が悪いせいかと思っていました。
茨城の方が旅行で青森に来て花粉症が楽になったと言っていましたが、これは花粉の量というより、気温によって飛ぶ時期がずれているからと思っていました。

鹿児島:私もデータを調べたりしたことは無いので、見聞きした個人的な感想です。アレルギーの原因って、色々なものが絡みあっているんでしょうね。
大阪に住んでいた時は、時期が来ると耳鼻科は大繁盛していました。周りにはマスクをしている人が多かったのですが、鹿児島に戻ってきた時は(7年前)花粉症の人があまりいなかったので、いちいち風邪ではない事を説明していましたσ(^_^;)徐々に増えている気がしますが。仲間がいると嬉しかったりもします(笑)
そうそう、こちらでは、灰対策にマスクをする人がいます。最近の話なのですが…紙のマスクが普及したからかな?

あいだ:花粉症と灰の関係は、医学的な専門家がいないと分からないこともあるんでしょうが、「灰対策のマスク」というのが、最近見かけるようになったというのは、興味深いです。つまり、昔は「灰に対してマスクで防ぐ」という考えが普及はしてなかったということですよね。

鹿児島:今でも、マスクをしている人は「たまに見かける」程度です。灰の身体への影響を考えている人はあまりいないような…

青森:花粉症は体内に溜まった花粉のアレルギー反応がMAXを超えた時に花粉症になると聞きました…以前母も花粉症になりましたが…山菜採りにばっかり行って治ったと言っていました…

あいだ:な、治るんですか!

青森:嘘か真かは分からないですが…確かに鼻ぐしゃぐしゃしてたなぁ…(← 花粉症だと母が自称していた時期…)と思っていたら…しばらくしたら普通に生活していました…翌年以降も…

青森の森林は、樹種として、スギ、ヒバ、アカマツ、カラマツ、クロマツの順で生えている。いずれにしても寒い地域なので、鹿児島とは成長速度も異なる。

----
【質問:青森、鹿児島 双方の皆様】
あいだ:雪や灰が降る時って、独特の「匂い」ってするんですか?雨が降るときは独特の匂いがする気がします。もしあったら教えてください!

鹿児島:灰の匂いしますよ。夜中に降灰があって気付かず、窓を開けて「今日は灰くさい!」なんてこともあります。

青森:「雨の匂い」が湿気によるものだとすれば「雪の匂い」は冷たい空気のせいかな。降る「直前の匂い」はあると思いますよ。このときの匂い→気配なのかも

あいだ:えー!それぞれ匂いは有るんですね。それぞれ言葉にするとするなら、どんな匂いなんでしょう???僕自身、やや匂いフェチなところがあるので、非常に気になります!

青森:雪ではありませんが青森は四季が恐ろしくハッキリしていますので、それぞれの季節の匂いがあると思ってます。特に夏と冬。冬の冷たい澄んだスモーキーな空気を感じるともう直ぐ雪が降ると感じます。

青森:匂いをことばで表すなら…考えておきますね

あいだ:なるほど。「冷たい澄んだスモーキーな空気」で、雪の到来を感じるというのは、何となく想像することが出来るような気がします。面白い!

青森:うちのおかんは…冬外で長時間遊んで帰ると…放射能くさいと言います…何となくは分かるのですが…匂いの説明は難しいかも…

鹿児島:ガスが多く噴出する爆発の際は、硫黄の匂い(=オナラの匂い(*^^*))がします。

鹿児島:私は、桜島の灰は、かすかな…遠くで焚き火をしている匂いに感じます。

鹿児島:硫黄の匂いっぽいんですけど、多分、硫黄と灰は嗅ぎ分けられますね。試したことはありませんが。

あいだ:「硫黄」と「灰」を嗅ぎ分けられる気がする、というのは新鮮な発見です。一緒の匂いなのかと思っていました。

どなたかが持ってきて、気がついたら玄関先に放置されているリンゴ。買わないで頂くもの。ブドウも一房あり。


----
【質問:鹿児島>青森】
鹿児島:青森の人は、みんな日常的にりんごを食べるのでしょうか?食卓にはいつもりんごがストックされている!とかとか。
「◯◯県の食といえば◯◯だよね!」みたいなのって日常的に食べられていなかったりするので。鹿児島で言えば、桜島大根とか…

青森:収穫時期である今ごろは食卓にあるケースは多いです…9~11月頃までは…うちは実家が商売をしている関係もあり…もらうことが多いです…ご贈答用は買いますが…家で消費する分はもらうことの方が多いと感じます…

鹿児島:なるほど。それなりに食べてるんですね。独特な食べ方とかってあるんでしょうか?

鹿児島:桜島大根が食卓にストックされていたことはないです…お漬物は買って食べます^_^

青森:桃が一番好きです♪次は梨。

青森:りんごは基本買いません!いただくものです。こんな感じで玄関先に放置されてます。

鹿児島:放置(笑)。食べ物には困らなさそうな文化ですね。

青森:そして冷蔵庫がなくても冷えます

鹿児島:鹿児島だと灰かぶってカピカピになります。笑

青森:子供の頃、父の実家が兼業りんご農家だった為、秋は収穫の手伝いに行き小学生時で一生分のりんごを摂取したので現在求めては食しませんが年間では全国平均以上は喰ってますね、、多分

鹿児島:りんご消費量は気になりますね。

鹿児島:鹿児島では柑橘類がそこらになってて、なんとなく毎回人からいただくような感じですかね。そして種類がいっぱいあり、いずれも「みかん」と呼ばれる。

鹿児島:鹿児島に来て知ってる柑橘系の種類は増えましたよね。

鹿児島:こいつでしょ。「カジュカンサー」。青森のみなさん「薩摩剣士隼人」というご当地特撮?ヒーロー番組のキャラです。 http://hayatoproject.com/hayato-character-mein009.htm

あいだ:「カジュカンサー」 これやばい。目が怖いよー。

鹿児島:視聴者の案をそのまま作っているからだと思われます 笑 ある意味衝撃的なキャラです。

あいだ:首飾りとか含めて、何か呪術的なノリを感じます。

鹿児島:なぜかビワが入っていますが「志が同じであれば種類は関係ない」とのこと。笑

鹿児島:『果樹神合体カジュカンサー』
果樹の神々なんです。念力の使い手です。なかなか強いですよ。

鹿児島:柑橘類とさつま芋はもらうものですね。買うことはほとんどないです。


----
【質問:鹿児島>青森】
鹿児島:雪かきは、年に何回位必要ですか?

青森:年間で100日くらいは雪がふってるようなので、少なくとも半分の50日は雪かきしてるのかな…?1日2回とか3回とかもあるし…いよいよそんな時期が到来間近です。

鹿児島:大変ですね。ご高齢の方々はどうされているんですか?

青森:高齢者の方もがんばって片づけしてますよ。危険な屋根の雪下ろしはボランティアが活躍する場面もあります。

鹿児島:屋根は怖いですね。ボランティアさんの存在は心強いですね。

青森:冬季間は、ほぼ毎日。朝昼晩だったりする日もあります。私は頑張れませんが、多くの家庭では主に「おかあさん」が雪かきするので、専用の「ママさんダンプ」というモノがあります。

鹿児島:青森のおかあさんはパワフルですね。南国生まれでよかった(^-^;「ママさんダンプ」って、ネーミングが素晴らしいです♪

青森:ちなみにこんなやつです「ママさんダンプ」

あいだ:思わず、「ママさんダンプ」の名称の由来を調べてしまいました。

ママさんダンプを使用している図。青森では冬の間、男性は出稼ぎに出てしまうので、雪かきが「ママさん」の仕事だったことに由来するとのこと。

青森:雪かき検定ってのもありますよ
https://www.facebook.com/tsugaruhirosakiyukikakikentei.jp/
「津軽ひろさき雪かき検定」

鹿児島:10分でバテそうですが、一度、チャレンジしてみたいです。鹿児島には集めた灰の量を競う「スポ灰」というイベントがあります。

青森:でも青森の人の「雪かきしなきゃ!」基準はすごく厳格だと思います。私なんかからみたら(在住歴14年)、「全然車で乗り越えられるじゃないか」とか、「このくらい放置していても問題ないんじゃないか」と思える量でも、丁寧にきっちり雪かきしてますよね。玄関前のお掃除の一環?

青森:だから雪かきちゃんとしてないと近所で肩身が狭くなる(爆)(・・?) みたいな顔されちゃうの…とほほ。

青森:近所のお年寄りの生存確認という側面も…

青森:震災の時電気がつかなくて暇でやることがないって、おじさんたちが猛烈に雪かきしていましたね。

鹿児島:鹿児島では、お墓の花が枯れていると肩身が狭い思いをします。生存確認という側面も似ていますね。

鹿児島:猛烈な雪かきって(^-^;

青森:生きている日常(雪かき)もそうですが…彼岸・お盆時期の墓に向かう交通量もおかしいです…

あいだ:上記の『「全然車で乗り越えられるじゃないか」とか、「このくらい放置していても問題ないんじゃないか」と思える量でも、丁寧にきっちり雪かきしてますよね。』というのはとても面白いです。
雪を掻く、という行為は、青森の人にとって実用的な効果以上の意味を持っている印象を受けました。「きっちりしてるよ」という自分自身、または周囲への意思表示というか。特定の県というわけではないですが、いろいろな田舎を巡っていると「ああ、この集落はどこのお家もお庭が丁寧に手入れされているな」と思う地域があるのはたしかで、そういう生気の通った地域は、思わず何度も足が赴いてしまいます。

鹿児島:一時期、こんな動画が話題になっていましたが、現地の人から見たら現実的なんでしょうか??
https://youtu.be/mmN9xf8WUnc

青森:平屋だとこれでいけますが…2階建てだと腰高くらいの雪を降ろすこともありますよ…

あいだ:私はこれを実際に使っている光景をフィンランドのラップランドで見ました!すごい威力。とても省エネルギーだと思いました。ヤマガミさんが言う通り、2階には届かないだろうから、2階の屋根の雪が下ろせる新しい発明が生まれるといいなって思ったりします。地域の発明おじさんが考えてたりするんだろうなー。(笑)
また、「2階建てだと腰高くらいの雪を降ろすことも」というのは、こんなイメージでしょうか?きっと、相当危ないよね。
https://youtu.be/TgLlAwqac-w

鹿児島:確かにこれは事故ってもおかしくないですね。梯子が軋んでる感じは見てるだけでもぞっとします。

青森:実際こんな感じです…兄が昔雪下ろしの最中に落ちたことがあるのですが…無傷でしたw

青森:屋根雪はみっしりと重くなってたり、氷になってたりするので、これは相当デンジャラスでスリル満点な感じになっちゃいますね。

鹿児島:デンジャラスでスリル満点って字面だけ見るとなんか楽しそうですね(笑。青森の人のたくましさを感じます。

あいだ:YouTubeで雪下ろし関連動画から抜けられなくなってしまった。いろんな工夫があって非常に面白いです。

青森:最近は屋根が斜めになっている家が減ってきています。雪が落ちてこない屋根になっています。

鹿児島:それって大丈夫なんでしょうか?

青森:上で溶ける構造になってます
https://ja.wikipedia.org/wiki/無落雪建築
「無落雪建築 - Wikipedia」
-無落雪建築(むらくせつけんちく)とは、屋根に雪を載せたまま自然処理するかたちの、北海道・東北地方の住宅。-

鹿児島:あぁ、なるほど。画期的ですね。

あいだ:無落雪建築では、屋根の雪降ろししないで冬を越せるんですか?だとしたら凄いですね。

青森:無落雪住宅も雪下ろしが必要な場合もありますよ…

青森:連投でスイマセン…うちの実家は無落雪住宅ではないのですが…屋根のヘリにヒーターが入っています…

あいだ:ちなみに…、鹿児島からでてきた元の質問では「年に何回?」という素朴な質問でしたが、青森からの実際の回答では「日に3回」もあるなんて!プチカルチャーショックというか、小さな驚きがある質問でナイスでした!

鹿児島:雪かきの映像をみて、こわかったです。こういうのをお年寄りがやっていると思うと、「落ちたりしないのかなこわいなあ、大丈夫かなあ」と思うのですが、逆に子どもは何歳からこの「屋根にのぼって雪かき」をするのでしょうか。相当、度胸を鍛える、ある種の訓練ですね…

青森:やはり年に何人か亡くなっています…

青森:屋根の雪下ろしにかぎらずですけどね…亡くなるの…

青森:落雪の下敷きとか…ちょっと違うけど、お年寄りの雪道の自転車は勘弁してほしい…

鹿児島:なんと…いいね、押せず。雪下ろしで亡くなる方は、雪解けのときに見つかるの?必ず2人でやる、とか…思ったけど、1日3度もやらないといけなければ、ムリですね。

鹿児島:雪かき以外で亡くなる方は、例えば?

青森:屋根の雪下ろしは骨折等が死亡原因です…複数でやってても落ちどころが悪いと亡くなってしまいます…朝の雪かきで心筋梗塞という死亡原因も…他には屋根から落ちてきた雪の塊(氷)にぶつかり死亡等ですかね…

鹿児島:なんと。降灰ではさすがにほとんどないと思いますが、台風養生で屋根から落ちて亡くなる方や怪我をする方は多いですね。


----
【質問:青森、鹿児島 双方の皆様】
あいだ:「これって、他の地域では見たことないかも」という特殊な機械や、機材、道具ってものがあったら教えてください。
最新式のものでも、古くから使われているものでも。両方とも興味があります。もし、写真があればそれもぜひ見てみたいです。

青森:青森の冬の基本。ロータリー車。この象の鼻先みたいなとこから、道路を掻いた雪がパッサァーってでてきます。(写真は昨年の2月に雪のイベント時のものです。2月だってのに、まさかの雪なし!)

青森のロータリー車。この車両の目的は「雪を脇に除ける=除雪する」ことなので、ロータリー車が通ったあとは、道路脇にうずたかく雪が積まれる。その後は雪を別の場所へ「排雪」しなければいけない。

あいだ:雪が降る時は毎晩夜中じゅう走ってますよね。お仕事として、みんなが休んだときに黙々と除雪しているのを、ひっそり憧れてる小学生とかが居そうですね。

鹿児島:鹿児島は、降灰がひどいと、ロードスイーパーが出動します。灰を吸い上げ、そのあと灰がまき上がらないように、散水車が水を撒いていきます。

鹿児島のロードスイーパーと散水車。道路の灰を吸い込む。灰の場合は「脇に除ける」というプロセスはない。

青森:青森も春先は除雪機が削り取ったアスファルトの粉を同じ特殊車両で掻き集めています。

あいだ:同じ車両が活躍することもあるんだ!

鹿児島:どっちも黄色い☆

あいだ:日本では特殊車両が黄色くなりがちですよね。線路の雪を退けるラッセル車とかも、他の車両と違う色をしてたような。(子供の時の、図鑑の記憶ですが)

鹿児島:赤と白のですよね!?

鹿児島:姉(高校生の子どもがいる世代)のまわりの主婦層では、高圧洗浄器が人気。ガレージの灰掃除に値段も手頃でこれがいい!と口コミで人気らしいです。うちの母も買いましたがまだ使っていない...

青森:こういう除雪機(除雪機自体そうなんですが)は雪国ならではなのかな?
http://www.yamaha-motor.co.jp/snowthrower/

あいだ:バイク屋さんのようなところで売っているんですかね。あとは、ホームセンター等で売っている場合がありますよね。

青森:バイク屋さんは冬期間店頭並びがバイクから除雪機に変わります。

青森:特殊な機械ではないですが、自動車は寒冷地仕様です。タイヤだけでなくワイパーも冬用に変えます。
https://ja.wikipedia.org/wiki/寒冷地仕様
「寒冷地仕様 -Wikipedia」
-寒冷地仕様(かんれいちしよう)は寒冷地での使用を考慮した製品のこと。-


----
【質問:鹿児島>青森】
鹿児島:私、鹿児島名物の白熊(果物いっぱいのかき氷)が大好物で、雪で作った白熊を食べてみたい!と子どもの頃から思っているのですが、雪でかき氷を作ったりしますか?

青森:それやりましょう!今年から。雪はゴミも入っていそうだけれど楽しいからやりましょう。

鹿児島:ぜひぜひ、試してみてください。感想をお待ちしています。

青森:意外と雪も氷も不純物が多いんですよね。山の上ならどうなんだろ?

鹿児島:写真や映像で見ると真っ白ですが、不純物も多いんですね。

青森:氷柱なんかを水にいれてのもうとすると結構なものが浮いてます笑

鹿児島:結構なものって……

青森:子供の頃の記憶ですが…おいしくなかったです…山の上とかでしっかり雪を固めたもので試すとまた違う気も…

鹿児島:おいしくなかった…。残念です。やっぱり、山の上がお勧めポイントでしょうか。

青森:みなさんのコメントにもあるように…山の上だといいのかもです…

鹿児島:寒がりで根性なしの私には、遠い夢かもです…

青森:山の上までドアtoドアで行けるので…大丈夫かもです…

鹿児島:山の上までドアtoドア!どこでもドアでもあるんですか?

青森:基本的に車移動なので…後はどこの山に向かうかを考えればいいかと…

鹿児島:なるほど。びっくりしました。

あいだ:僕の記憶では、スキー場で食べた雪は、ちょっとほこりっぽいというか、砂ぼこりの味がしました。むしろそれが癖になって、良く食べてたんですが、ヘルシーではないですよね。
ただ、白熊(果物沢山!)は、やっぱり特別なので、やってみたい衝動を抑えられないと思います。次回、僕が鹿児島に行った時には、天文館にある「むじゃき」で、本格白熊を初体験しないと!

鹿児島:癖になる味なんでしょうかw。中央駅の「むじゃき」は、店長がスポーツタイムマシンで走ってくれました。

あいだ:僕が食べてたのは、長野県の雪でした。北海道とかだと味が違うのかな。今年3月にフィンランドに行ったのですが、食べてみれば良かったです。まずは次回鹿児島行った時に「本物の白熊」を食べてみます。

あいだ:12月中にもう一度青森に行こうと思っています。そこで、山の上の雪をつかって、「むじゃきの白熊」を再現してみたら面白いかも。

鹿児島:ぜひ、店長を同行してください。


鹿児島の墓地の様子。桜島から離れた場所でも屋根付きの墓石があるので、一概に降灰対策というよりも、文化的な背景もある可能性が高い。
青森の墓地。特に雪対策というものはないが、墓地の位置を示す目印は備わっている。

----
【質問:鹿児島>青森】
鹿児島:桜島のお墓には屋根がありますが、青森のお墓にも屋根があったりしますか?

鹿児島:日よけまでついて。愛です…。

青森:2014年3月21日の写真です…基本的に屋根はないです…年によっては…春彼岸は墓おこしから始まります…

青森:沖縄もお墓自体が建物になっているのを見ました。青森は墓石がすべて雪の下に埋まってます。春のお彼岸は雪から掘りおこす状態ですよ。

鹿児島:そうか!そもそも雪の下になるわけですね!!感覚が違い過ぎて想像を超えていた…。

青森:墓石の位置も見当たらなくなるので 赤い旗付きの目印立てたりしますよ。公共の道路と敷地の境目にも竹製の棒が立てられます

あいだ:お墓が雪に埋もれるから目印をつけておく。豪雪地帯の生活って、立ってる足元の高さが上下するという、なかなか独特の感覚ですよね。慣れてしまうと気にならないのかも知れませんが、お墓の風景も夏と冬でぜんぜん異なるんですね。埋もれるといえば、桜島では大正の大噴火で埋まった鳥居が、観光名所になってます。

あいだ:そして脱線のついでに、桜島ビジターセンターで見つけた新聞記事の切り抜き。直径2mの噴石が農道に落ちてきたとのこと。ここまでなるとお墓を守るにはシェルター必要ですね(笑)。

桜島の観光名所「埋没鳥居」。大正噴火と呼ばれる1914年の噴火で噴石と灰に埋もれてしまった。
「直径2メートルの噴石降る」の見出しが。昭和59年、桜島の有村地区でのこと。

----
【しろくま@鹿児島のレポート】
あいだ:いまから、白熊を食べます!ふわふわのかき氷の他には、練乳、さくらんぼ、レーズン、みかん、黄桃、ブドウ、バナナ、パイナップル、メロン、ゼリー、などがあります。たぶん青森でも手に入りそう。いただきます!

あいだ:練乳は、僕の知ってるコンデンスミルクとはちょっと違う味がした。もう少しシロップっぽいと言うか、ミルク臭さがない気がします。
あと、円筒形のお菓子(小麦粉でできた固いカステラみたいなもの)と、大きな白い豆(これは恐らく、説明書にある「十六寸豆」か?)が入ってました。当たり前だけど、雪のように埃っぽい味はしません。
氷は固められてないのでフワッフワです!雪に例えるとすると、三月後半の湿気の多いボタ雪のような感じかな。青森の雪でつくるとしたら、新雪を器ですくうとちょうど良い感じになるのでは?と想像してます。
青森チームの皆様、12月後半に再び訪れようかと画策してます。一緒に山頂の新雪をすくいに行きましょう。その頃、酸ヶ湯って閉鎖してるのかな?

鹿児島ご当地かき氷「白熊」の説明書。上から見た時に、トッピングの配置によって白熊の顔にみえることから「白熊」という名称になったとある。

コラム:目玉の交換

鹿児島、青森に限らず、基本的に日本の地方都市は独自の歴史や文化を持ち、その地域のことを愛してやまない住民が豊かな彩りを持って暮らしている。旅の中で、自分の知っている生活環境と異なる地域に行って初めて自分の地元のことを発見し直すような経験はないだろうか?地元にとどまったまま地元の良さそのものを「これ」とゆびさして名指すことや、その良さをそのまま他地域の人にアピールするのは難しい。

以前の職場で地域交流プロジェクトを企画していたときに、山口と仙台の地において互いの観光PRを交換して作ることを構想したことがある。つまり、山口の観光ガイドを仙台の人々が取材を通して企画作成し、仙台のものは山口の人が作るというものだ。いろいろな条件で実現はしなかったが、この中で意識していたのは「よそ者の目」ということである。

今回のプロジェクトで僕がアーティストとしてこの地に招かれた際に「よそ者の目」というものをどのように扱うのかは大きな課題であった。私自身がよそ者の目で見た鹿児島をそのまま表現することも可能だろうが、むしろ鹿児島の人たちにもよそ者になってもらうことは可能だろうか?鹿児島の人がよそ者になった事によって、その目で自分たちの町を再び見なおすことはできるだろうか?といったことを考えていた。

今回のプロジェクトでは、鹿児島と青森の人々の「普通」の質問を交換しながら、互いに「よそ者」の目を交換しあう。自分が質問する側の立場を経験することと、質問を受ける立場を交換しながら、普通の質問について探っていく。前提の違いから生まれる素朴な質問こそ最も核心を突く。素朴で力強い疑問が、プロジェクトを前進させる原動力になったのだ。

この視点の交換によってより一層、互いの自身の地元に対する眼差しが彩り豊かになったとしたら嬉しい。

質問と解答
【その2】

【線路の掃除写真】
鹿児島:線路のお掃除姿を発見しました。
2枚目は散水電車。芝の為なのか、灰の為なのかは不明です。

鹿児島は市内に路面電車が走っていて、降灰に対するメンテナンスで、わりと頻繁にお掃除している職員の方を見かけます。
「散水電車」とありますね。下についているノズルのようなところから水が出て来るんですね。

鹿児島:初めて見ました!夜中に、消防車で芝生に散水しているのを見てテンション上がったことはありましたが。。

鹿児島:これは旧交通局で撮影しました。動いているのを見られたとはうらやましいです!

鹿児島:あっ、消防車がですねそれも珍しいですね

鹿児島:芝生を植えたばかりの頃で、大量に水をまく必要があったそうで、甲突川から水を採り、消防車でまいていたそうです。

青森:芝刈作業中!こんな表示があったなんて‼︎

鹿児島:特別バージョンですかね〜テンションあがります!

鹿児島:すごい場面を見られたのですね!


----
【灰の行き着く場所】
あいだ:桜島の灰の行き着く先を見てきました。

鹿児島:こうやってみると、袋が黄色いのは、袋と灰を分別しやすいからなのかな、とか、思いますね

青森:意外と黒くてびっくりしたのですが…雨に濡れているせいですか???

あいだ:灰は、お土産として売ってるんですが、それは灰色でした。今回はご指摘通り雨のために黒々としていたのだと思います。ちなみに灰のさわり心地は、「粒子の大きなクレンザー」です。

鹿児島:場所は何処ですか?

あいだ:場所は桜島の有村地区です。一般の方は立ち入りができないので、今回は市役所の方に同行していただきました。火山灰と共にある鹿児島の生活。その灰の行き着く先についてじっくり撮影したかったのですが、本日はいかんせんどしゃ降りでした…。

鹿児島:ありがとうございます。


----
【鹿児島より】
自動車免許の教習に通っていた時「桜島の降灰の時、ライトは点けるか否か」という問題がありました。正解はもちろん「点ける」です。

青森:ライトは…通常 or ハイビームですか???

鹿児島:恐らくハイ(灰)ビームかと。

青森:青森は吹雪くと…通常ライトでないと逆に乱反射で見えなくなります…

あいだ:吹雪いている時にハイビームにすると、視野の手前の雪まで光ってしまって、奥の物体などが見えなくなりますよね。これは霧のときなども同様かと思います。そう考えると、ドカ灰のときもロービーム(通常)なんじゃないかと想像してます。

鹿児島:目がチカチカしそうですね。

あいだ:そもそも、自動車教習場に通うときって、鹿児島/青森とも、ドカ灰や豪雪の時期だった場合でも、やっぱり路上教習行くんですよね?東京で免許取得した身としては、まだよちよち歩きの子どもにスケートさせるみたいなイメージで怖いんですが、要は慣れですよね。

鹿児島:ドカ灰はいつ起きるか分からないので、気にすることなく路上教習に行きます。

青森:大阪で免許取得したので解りませんが…猛吹雪でも路上教習はやっています…青森側にそんな教習を経験した方がいるかと…

あいだ:教習所の教官は、雪の時の路上教習について他の地域ではまったく無用な色々独特なノウハウを持ってそうですよねw。


----
【青森より】
屋根の雪止めがホームセンターに売っていました…

アップロードされたけれど、何に使うモノなのか、まったく想像がつかなかった「雪止め」。屋根の上に取り付けて、落雪を防ぎます。


あいだ:なにこれ?どう使うのですか?想像がつかない。

青森:そうか…実際に屋根についてる写真なんとかします…屋根に取り付けて雪が落ちないようにするためのものです…

あいだ:なるほど。立平ってのも、読み方からして解りませんね(笑)

青森:たてひらと読みます。

鹿児島:雪止めが始めから瓦についているものは見たことがあるような…これは後付けで豪雪地仕様なのかな?

青森:交換用ではないでしょうか???

鹿児島:鹿児島には売っていないかもですね(^◇^;)

青森:今まで気にしていなかっただけでだと思いますが…僕も初めて見ました…フツーは屋根に付いていてトタンと同じ色が塗られているもので…金属そのものの雪止めは初でした…

あいだ:調べてみました。「たてひら」は、トタン屋根の形状の名前。そこに取り付けられるタイプの「雪止め」ってことですね。僕が年末に青森を訪れたときに、雪を留めている状態の写真が撮れるかな?

青森:雪で埋まってるかと…

あいだ:ですよね。屋根の上の事などそうそう見る機会は無さそうです。雪降ろし、どこかで体験できないかと思ってますが、一筋縄ではいかなさそうだ。

青森:うちでも良ければ…屋根には上がれますよ…

鹿児島:立平見てきました。瓦ではない屋根に取り付けるものなんですね。納得しました!

青森:ちなみに…青森には瓦屋根の家はないです…トタン屋根または無落雪です…飛行機からみると街がカラフルです…

鹿児島:そうなんですね!雪が降るからなのかな?聞いてみないと分からない地元の『あるある』ですね〜。

青森:まさに雪のせいです…

青森:立平葺きは、屋根の葺き方です。これに対して、横葺という葺き方があります。おおくくりですが。


----
【青森より】
この話、かなり雪国あるあるです。見えない信号結構目撃します。

LED信号機、雪が大敵 表面温度低く付着 見えにくく
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG16H1I_W5A210C1CR0000/
「全国の道路で導入が進む発光ダイオード(LED)を使った信号機で、関係者が着雪対策に追われている。LEDは従来の電球型に比べ表面の温度が低く、雪…
NIKKEI.COM」

あいだ:これも、その地域に住んでいないと、とんでもなく恐ろしいことが起きそうに感じますが…。現地のみなさんは何とかやってるんですかね。電球型からLED型に変わったのは、比較的最近のことなので、新しく噴出した問題とも言えると思いますが。実際に信号が見えなくて怖い思いとかはしましたか?

青森:これ去年だいぶやばかったよねー。憶測で進むから怖いのなんのって。

青森:信号が完全に見えなかったことはまだ無いですが、信号どころか目の前が真っ白で1m前を走る車も見えない状態は一度ありました。止まることもできず進んでいたら対向車線を走っていたという恐ろしい経験です。一瞬吹雪が切れた隙に近くの駐車場に避難しました。

あいだ:なんと!実際に危険を感じるんですね。憶測で進む、なんてことを繰り返していると、野生的な危険予知能力が鍛えられそう。
ちなみに、個人的な思いつきですが、青森含めて、雪の多い地域で車の運転をする人はおしなべて、交通ルールとは別のレイヤーの危険を予期しながら運転してる感じがあります。決して「慎重な運転」ってことじゃなくて、もっとワイルドな感じです。「正規の交通ルールに則ってさえいれば良い」という態度とは対極の「交通ルールよりも大事な"掟"」的な何かがあるような気がしています。ジャングルやサファリで運転するレンジャー隊員の人たちと近い、というか。

青森:そういうところあるかもしれませんね。ひどく吹雪いている時は、前見ても白しか見えないので道を見て進むとか。スリップしたらどうハンドル切るかとか。私の知り合いは、音を聞いて道路の氷結具合を判断している人いました。雪で車線見えないから、右折レーンがあると想定して止まってみるとか。雪のない時期の記憶で停車しているところもあるので、初めて青森きた人だとちょっと怖いかもしれませんね。

あいだ:僕の面白いと思ってしまうツボは、そういうことです。日常的に雪と付き合ってないと、そういった「心構え」にならないだろうなって思いました。でも一方で、そういう感覚って移り住んで直ぐ慣れるような気もします。こういう感じ、何て言うんでしょうね。

青森:経験値0都道府県対抗ラリー大会とかやると…北海道・北東北で上位占めそうな気がしますwww

あいだ:運転技術もさることながら、交通ルールに対しての態度も独特の特徴が有りそう。「信号機だけ見て進まない」みたいな。


----
【青森より】
めっちゃ遅い初雪が降りました…

青森:128年ぶりだとっ!!!

あいだ:128年ぶりとは。初雪が遅いと積雪量が少ないとか、そういう話を巷で話したりはしたりしますか?

青森:雪が降るまでは…今年は早いのか遅いのか…降り始めると…どのくらい降るのかの話題で持ちきり…または除雪来た来ない…いつまで積もるのか…春が近くなると…どのくらいで溶けるのかね的な話な感じかと…

あいだ:挨拶がわりに雪の話をしてますよね。


----
【鹿児島より】
昨日の寒波によって桜島に灰ではなく雪が。これは年に数回しかないので珍しいです。南側はとくにその日の午前中には溶けてしまうことが多いですが…

鹿児島:そういえば、関西出身の知人に「南国なのに、雪が降るってあかんやろ!」と言われたことがあります。

鹿児島:そんなこと言われてもですね(笑)

鹿児島:あー、ただし、雪は珍しくて、大人でもワクワクしますよね(笑)

鹿児島:変だぁと思いつつ、ちょっとワクワクします。ちっちゃい雪ダルマ作ったりw

あいだ:桜島に雪が積もってるのは意外でした。イメージのギャップがあります。


----
【あいだより:写真の投稿】

巨大な「砂防ダム」。降灰の後に雨が降ると、桜島の谷あいは大量の土石流が流れ、人々の生活を脅かしてしまう。大量の土石流に耐えられるダムが、桜島各所に設けられている。


鹿児島:これは砂防設備ですね。あまり県民にも知られていませんが火山や土石流の対策については、鹿児島は最先端といっともよいほどです。

あいだ:元々僕が土木に少しだけ興味関心があるので、桜島に行くと土木関連をどうしても見つけてしまいます。もっと普通の生活も撮らないと!と思いつつ。でも、桜島の住民の方の感覚としても、土木関連のお仕事は日常のことなので、おろそかには出来ないですよね。

鹿児島:県の建設局にいたことがあるのですが、砂防についてはそれだけで課が成り立つほどです。鹿児島は錦江湾を火口とする外輪山という急斜面の地形かつシラスという土壌なので、土砂災害対策は必須です。鹿児島市街地側にも複数の水無川が存在します。


----
【鹿児島より:お墓情報】
鹿児島市ではありませんが、もはや家と変わらない感じのお墓を見つけました。
扉があって、お墓本体は室内にありました。
そこらへんのボロ屋より暖かそうでした。

人も暮らせそうな程しっかりと建てられているお墓。

鹿児島:結構、おしゃれですね。青い屋根だぁ。the南方の文化!って感じですね。これの建築デザイナーっていらっしゃったのですかね?

あいだ:たしかに屋根がカワイイ。タイルの感じもデザイン要素がありますよね。右後ろに有る、レンガっぽいのも気になります。

鹿児島:墓地建築士っていそうですね。左官屋さんとか石材屋さんがやってそうですが。後ろのやつも同じ家タイプでしたが、撮り忘れました。汗

ここは、鹿児島市石谷町。桜島ではなく薩摩半島のほぼ中央です。この屋根は、桜島の噴石などから守るという直接的理由よりも、もう少し別の文化的な背景も考えられる。
古いお墓には屋根がないことを考えると、屋根を構えるのは比較的新しい風習か。
いずれにせよ、桜島だけで屋根付きの墓石を見ていただけでは分からないことが、多くの人に訊ねてみることで別の可能性を想像できるのは面白い。

----
【鹿児島 お墓情報】
鹿児島市石谷町(旧日置郡松元町)
以前、別スレッドにupしていた分です。江戸時代のお墓(手前の草むらにあるもの)とともに、屋根付きもたくさん。デザインもいろいろ。門構え、外壁もある、家らしいお墓も。


----
【鹿児島情報】
非公認ですが、こんなグッズも売っています。昨日、桜島ミュージアムにて発見しました。商魂たくましい感じです。青森にもこういうのはあるのでしょうか?

克灰袋グッズの一つ。一種のキャラクターのように地元から愛されている克灰袋。

鹿児島:そもそも袋じゃないし

鹿児島:お買い上げの際は、克灰袋に入れてくれるの?

鹿児島:「克灰袋はご入用ですか?」とは言われましたよ。笑

鹿児島:袋はいらないけど、言われてみたいw

あいだ:要らないけど、断るために一旦聞かれたい、というのは通ですね!

鹿児島:断るためというより「え!克灰袋に入れてくれるの!」というリアクションを期待しているであろう相手との会話をしたいんです。

あいだ:なるほどー。ミュージアムで配ってる克灰袋は、正規ルートで卸して貰ってるのかな?細かいことが気になってしまう。

鹿児島:うちに余っている袋を寄付したいです。

あいだ:愛されてるな、袋。


----
【あいだより】
青森にやって来ました。連日ドカドカと雪が降ってます。明日はついに「白熊」を、八甲田山で再現します!

あいだ:明日、午前11:00に酸ケ湯の駐車場に集合します。もし来れる人が居たらぜひ!材料はもろもろ揃いました。

鹿児島:もしかして、かき氷を作るのですか?∑(゚Д゚)

あいだ:青森の雪で、白熊を再現したら?というフリツモでのやり取りから、今回の企画になりました。じっこうするために「酸ヶ湯」という、冬期閉鎖される道路の最奥にある温泉地に出向き、そこからさらに道なき道を登坂して、最高のロケーションにて白熊を作ります。ご期待ください!

鹿児島:わー壮大な計画ですね!楽しみにしています(≧∇≦)

八甲田に登るために「スノーシュー」という現代のかんじきとも言える装備を身に付けた。
温泉施設にあった融雪設備。モクモクと湯気が立ち上がる。

----
【あいだより 写真の投稿】

あいだ:温泉地の駐車場で見かけた融雪設備。温泉で溶かしてました。

青森:ちなみに青森市内は地盤沈下防止のために浅井戸は掘れないので、地下水を流すタイプの融雪はできません。近隣の市町村では頻繁に見ることができますが、それでも繁忙期(溶かしまくりの時期)には水が少なくなって奪いあいになったりして、軽いもめごとがあったりします。切ないわー。

青森:雪でのもめごとが多いので、青森市内でお家を建てる時には、落雪に関する誓約書を提出しなければなりません。これもまた切ないワーーー

「このたび○○は△△に□□するに当たり、隣家又は通行人に迷惑をかけないよう、落雪による事故防止等の処置を講じることを誓約いたします。」と書いてある。

あいだ:この誓約書、色々な事を考えさせられますね。これまで起きたトラブルも想像できます。また逆に「事故防止等の措置を講じる」というシンプルな書き方に「気を遣うってことだけは約束した」という、ある意味でいい加減な、ほのぼのさも感じます。切ないってのも理解できますが、一方で(当事者でないからこそ、無責任ながらw)上記なような感想も持ち得ます。とても面白いなと思いました!

【鹿児島より】
鹿児島:別件で写真を探していたら、観測のアルバイトに行った時の写真が出てきたので、よかったら。どちらも普段は鍵が掛かっていて、国交省の許可がないと入れないエリアです。火口から3km圏内かなぁ。

黒神地域の通称「地獄河原」と呼ばれる場所。大量の土石流の堆積物が溜まっている。国土交通省の管理工事によって堆積物の流れる方向は制御されている。
鹿児島:「降灰量の調査装置です。オレンジの容器の中に電子天秤がセットしてあり、その上に円筒状のポリ容器を置いています。かなりの微量でも観測できるタイプです。これは日本気象協会の研究用なので、普段は見かけません。」
鹿児島:「有村川。。。といっても砂防ダム、水無川です。たまたま作業中でしたが、たしか堆積量の調査だったか?あまり覚えていませんが、人間と比べるとかなりの量があることはわかるかも。」

----
【質問:鹿児島>青森】
鹿児島:遅ばせながら、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
青森の皆様へ。
べたな質問で申し訳ありませんが、茨城より北に行ったことが無い私ですが(北海道は1回)お正月に食べるお雑煮は、青森の方ではどういったものを食べるのでしょうか?興味があります。
ちなみに、写真はうちのしょぼいお雑煮ですみませんがww鹿児島は、焼き海老を出汁にしてお醤油味で作ります。出水(県北)のほうで、ケタ打瀬漁という、帆船で、海老をとります。クルマエビや、クマエビです。長さが20cmほどあると思いますが、エビを焼いて、カラカラに干した状態にします。これを一晩水に漬けて出汁にして、そのエビもそのままお雑煮に飾って食べてしまいます。椀から飛び出るくらい大きなエビです。
ただ、この正式なものはものすごく高くて(1匹1000円ほどしますw)庶民である私は、スーパーに5cmほどのかわいい焼きエビが袋で売っているので、それを使います(笑。 400円前後です。
味付けは料理酒と薄口醤油とちょっとお塩で。後は具はしいたけやサトイモ、かまぼこなど。我が家は椀の下にゆでた白菜を敷いて(餅がつかないように)その上に餅(四角で焼いて、いったん汁に浸したもの)を乗せます。そして、今年は焼きエビ、かまぼこ、棒天、厚揚げ、サトイモ、三つ葉を湯がいて結んだものを乗せました。具は毎年ちょっと変わったりしますし、基本は焼きエビとお醤油味だと思いますが、鹿児島でもお隣同士では違ったりするのでどうかわかりませんが、青森の方ではどうなのか教えていただければと思います。
ちなみにうちの主人は雑煮が大好きで、でも焼きエビがなくてカツオ出汁だったりするとすぐばれて文句言われますww

お雑煮は地域の特色が出やすい料理の一つ。鹿児島のお雑煮には「焼き海老」が必ず入っているとのこと。

青森:「焼き海老」すごくいい出汁がでそうですね。「焼き」が付くものでいうと青森にも「焼き干し」というものがありますよ。「お雑煮は"八方汁"味でしょ!」と地元民である私の旦那が言ってますw

鹿児島:焼き干し、なんでしょうw興味深々w初めて聞きました。

青森:筏状態に小ぶりのイワシを串に刺してから。炭火で焼いてから干す。香ばしい煮干しって感じです。

鹿児島:なるほどw こちらでやる鯖節みたいなものかなあ。

青森:万能調味料八方汁w

鹿児島:こちらの白出汁みたいなものかしら??

青森:全国区メーカーのものもいまは買えますよ。わたしは白ダシも好きです。この八方汁は地元メーカーが出してる古株みたいです。話しは雑煮から逸れるけど炒め物のタレで有名なのは「スタミナ源たれ」です。

万能だし「八方汁」。青森では定番の出汁。

鹿児島:もし見かけたら、ぜひ購入してみようと思います!!

青森:番組で取り上げられていまではお土産コーナーにもw

青森:うちの雑煮は鶏ガラでスープとって…人参・ごぼうで醤油で味付けす…。雑煮専用というよりは…そばのつゆにしたりそのまま飲んだり…餅いれて雑煮にしたりします…。雑煮には三つ葉・刻んだネギを乗せています…。

鹿児島:鶏のお出汁もおいしそうですね!餅は焼いてからですか?そのままで?

青森:餅は焼いてからです…

あいだ:今回、青森での撮影に際して年末年始にかけて「ホテル山上」というところにお世話になったんですが、そこでおいしいお雑煮を頂きました!鶏が入っていて、オモチも沢山。滞在していた1週間でなんと2.5kgも太ったヨ!

青森:餅のカタチは四角だよね、青森。うちは焼いてから浮かせる派だよ

鹿児島:多分鹿児島は丸餅を焼いて入れると思うのですが、うちでは、最近四角が多いです。

青森:関西ではまる餅 関東は四角を煮たり焼いたりしてました

青森:関西に住んでた時は…丸餅紅白で甘い味噌で衝撃を受けた記憶が…
----
【質問:あいだ>青森】
あいだ:アーケードに見つけたこの土偶。冬場は雪に埋もれちゃうんですかね?

青森:シャコちゃんは頭に雪が積もるくらいです。融雪付いてるエリアなのでセーフです

鹿児島:こんなのが街にあるなんてかっこいいなぁ。どこの街ですか?市内?

青森:青森市駅前アーケード商店街です♪

「シャコちゃん」と呼ばれているのは「遮光器土器」という正式名称より。



鹿児島:やっぱり縄文芸術が花開いた土地ならではですね。シャコちゃんって呼ばれているあたり地元の人には愛されているんでしょうね。鹿児島の縄文はキャラ不在なんだなー。

鹿児島:縄文スイッチが入った。笑

あいだ:板状の土偶も有りました。

鹿児島:三内丸山のやつですね!私はあれは手のひらにのせて使うタイプとニラんでおります。

青森:あれはたしか一度盗難に遭って、戻されました

鹿児島:亀ヶ岡が遮光器タイプで三内丸山は板状タイプですね。青森は、シャーマン文化があったり文化の中に縄文の面影が残っていて大変興味深いです(^^)

青森:シャーマン文化…イタコもその文脈かと思います…是川遺跡の合掌土偶もなかなかステキですよね…

鹿児島:あ、そうです。イタコ。恐山とかもそうですかね。以前津軽に居る知人が、青森では今でも困ったことがあると、霊的な力を持った人のところに相談に行く、沖縄のユタみたいな習慣があると聞いた事があります。行ったことありますか?
合掌土偶は表情があっていいですね〜。青森出土の土偶はレベルが高いので、成熟した縄文社会があったのだと想像します…

鹿児島:ブロンズだとすると、雪に埋もれるとたぶん、中(中空なので)との気温差で割れるのじゃなかったでしょうか?
ノルウェーかどこかで、冬場はムシロかなにかで覆っているというような事を聞いた気が…
融雪のないところの青森のモニュメントはそういった冬篭りはあるんでしょうか…?

あいだ:先日青森で、保温されてるらしきブロンズ(にみえるもの)がありましたよ!冬ごもりッぽいです。これは!フリツモの質問でみたことがあるやつだ!と思ったのでこちらに掲載します。

公園のブロンズ像っぽい何かが、ビニールシートで保護されている様子。
青森の人にとっても、そんなにポピュラーな事ではないらしい。


----
【鹿児島】
鹿児島:去年の9月から降らないのに、年末の灰捨て場には沢山の克灰袋がでている。。

あいだ:皆どこにためてるんだろう?
僕も取材中に、灰の集積所に山積みの克灰袋をみて、「噴火してないのに、どこかから湧いてきてるのか?」と思っていたんですよね。謎は解けず。

鹿児島:年末に溝掃除をすると長年蓄積した灰や豪雨で溝に流れ込んだ灰などが採取できます。

あいだ:なるほどー、と思いました。普段は使わない場所など掃除すると「灰が出てくる」という状況なんですね。


----
【鹿児島より】
青森で震度5の地震があったようですが…
みなさん大丈夫でしょうか(>_<)

青森:青森市はまったく揺れずだったので大丈夫でしたよ!!!
それより昨日から降り続く雪の方が大変ですwww

鹿児島:それは良かったです。が、雪も大変なのですね(^^;;
怪我などなさいませんよう。

鹿児島:よかった。KCIC内でもみんなで心配していました。

あいだ:「地震」より「雪」のほうが大変と。恐ろしい物事の順序が、当人と、周辺からの視線ではずれているということが、今回のプロジェクトのキモなんですよね。

鹿児島:鹿児島の人にとって恐ろしい物事ってなんでしょうね?雪はワクワクするし、噴火も台風も慣れっこなので。原発があるので、地震でしょうか。


----
【青森より】
本日の片側3車線の国道。白線がなくてもなんとなく3車線で走れる雪国ドライバー。右折レーン、左折レーンなど道も意外と覚えてるもんです。ここは中央分離帯があるけど、ないところでも…

10万人以上の都市ではダントツの積雪量を誇る青森では、実際にこんななかを運転するのがドライバーの宿命。


青森:チャリとかバイクとかも走ってます。年配の方が多いし…

青森:おじいさん、よく観光通りを自転車で通ってるのよねー。ホント怖いです。

あいだ:流石に青森で雪の中、自転車乗ってる人は目立つし、周りからも覚えられる存在なんですね。自分が運転してたら、やっぱり怖いなーと思うだろうな。
逆に郵便局の配達員さんは最強だと思いました。雪の中でもタイヤチェーンを巻いたカブで配達していて、本当に頭が下がります。

青森市の郵便配達職員は、世界でも稀な特殊なライディング技術を身に付けていると思う。


----
【青森から写真の投稿】
空き地使った雪捨て場と巨大なつらら(すがま)…

市民雪捨て場。名称が隠されているのは画像処理ではなくて、もとからガムテープが貼ってあったとのこと。再利用しているのだろうか?
2mほどはあろうかという巨大なつらら。青森の方言では「すがま」という。


鹿児島:つららは溶け始めたら、落ちてきて、ぶすっと雪に刺さるんですか。それとも、少しずつ溶けるんですか?

青森:自宅の家は落としてますね…こういう所はどうなんでしょうね???屋根雪と共に落ちるイメージがありますが…

鹿児島:大きすぎてもはやつららって感じしないですね。すがまというのは方言?下までつながったりすることあるのですか?夜に裏から光あてたらきれいだろうなぁと思ってしまいました。

青森:ライトアップは考えたことなかった。それくらい遊べる心の余裕が必要ですね。雪人。

鹿児島:青森冬旅の名物に。これを使ってインスタレーションやってくれるアーティストとか居ないかな…あえてこれができることを狙って作る建築物とかあってもいいですね。裏からもみえるようになってるとか。中途半端な噴水よりいい。想像がふくらみます。

あいだ:すがまとは、つららの方言のようです。

鹿児島:しらなかった! 全然ちがう

あいだ:つららだったら、LEDでビカビカしても「パチンコ屋」っぽくならないかもしれません。

青森:落ちて下に突き刺さってるのは見たことあるかも。雪と一緒に落ちて壊れてるのとか、溶けて小さくなっていくとか

鹿児島:ありがとうございます。とがってて造形美がすてきだなあ、と思ってつい。自然ってすごい

青森:雪球ぶつけて落とそうと試みた痕跡を発見することもあります

鹿児島:それはゲーセンみたいでおもしろそう。

青森:大きいと落ちないんですけどね…

あいだ:小さい頃、スキー場にいったときに、巨大なつららを長い棒でつっついて割って遊んでたら、屋根の上の雪まで一緒に落ちてきて死にそうになる、という経験をしたことがあります。

鹿児島:やっぱり、つららを使った殺人事件とかあるんでしょうか?凶器が残らないってことで暗黒面で根強く人気とか。。

青森:すべって刺せないか、砕けて刺せないか、冷たくて持てないかのどれかにより殺人に至らない気が…刺すより殴るほうがダメージが大きそうです

鹿児島:なるほどー!やはり刺して殺人は机上論なんですね。面白い。

青森:雪合戦の雪球につららの一部入れて痛い思いをしたり…つららで殴られて事件になる程度ですかね…

鹿児島:あー、つらら球、痛そうです。。寒い→冷たい→痛いと、すべてが進化していくイメージです。

青森:痛そうなの見つけました

この角度から眺めると、恐怖感もぐっと増す。

鹿児島:ここまでいくと、マジでホラーです…(°_°)

青森:撮り方www

青森:キケンをかえりみずに真下に行ってみた


----
【あいだより:写真の投稿】
鹿児島の街中。橋の上で「塩カル」を発見しました!
山口県徳山市からやって来てますね。

橋の上の歩道に無造作に置かれた塩化カルシウム。山口県の工場で生産されている。

青森:エンカル何に使うんですか???

あいだ:雪が降ったときに使うものです。鹿児島では1cm積もっただけでパニックになるので、橋に置いてあるんですね。

青森:なるほど…しかし無造作に置いてあるんですね…

あいだ:確かに歩道にただ置いてあった。何かの理由でエンカカルシウムが凄く欲しい人がいたら、ひょいっと持っていっても誰も気にしないだろう。もしも青森でこんな感じで地面においてあったら、一瞬で雪に埋もれて、どこにあったか分からなくなります。

鹿児島:そういえば山間部の学校では校庭などによくまいてました。鹿児島市民の多くはタイヤチェーンの付け方を知りません。というか…持ってすらいない人の方が多いかも。

青森:青森もみんなスタッドレスタイヤなので…チェーンの巻き方知らないかも…

鹿児島:え!マジか?僕は鉄のチェーン、ちゃんと巻けますよ!

青森:チェーン巻いたことありません…

青森:青森人はどのタイミングでチェーン巻いたらいいんですか?

鹿児島:橋に置いてある融雪剤。誰がまくのでしょうか?笑

2016年1月23日深夜から降り始めた鹿児島地方の大雪は、塩カルのパッケージごと埋めてしまった。

鹿児島:まこうと試みた形跡アリ。

あいだ:確かに!端の雪がどかされている。まこうとしたのか、もしくは「この盛り上がったのは何か?」と気になって確かめたのか。いずれにしても、こんな地面に置いておいたら雪が積もってしまうと意味ない、ということが証明されてしまった。


----
【鹿児島から投稿】
先日見つけた風景。
灰が積もって植物が生えてました。

鹿児島の植物の力強さを示す一枚。


青森:たのし〜

青森:面白い…

あいだ:苔は地面からの養分が不要。その苔が生えたあとは他の植物が根付き始めます。なので、こんな場所でも育つんですね。植物モリモリ元気なのが、鹿児島らしいです。


----
【あいだより:写真の投稿】
青森のホームセンター「サンデー」で買ってきた物品を陳列して展示するので、準備を行ってます。リンゴってネットにいれて緑色の入れ物に配置するのが正解?それとも緑色の入れ物(これ、呼び方知ってる人いたら教えて!)に入れるときには、ネットには入れないのですかね?

kcicにて、出版を記念した青森の生活用品を展示することになった。ホームセンターで売っていたリンゴのトレーとネットを展示。青森産のリンゴが鹿児島で売っていたので、入れている。

青森:トレーの正式名称はわかりませんが直接入れます…
ネットは不要です…

あいだ:リンゴ用トレーと言うらしいです。
トレーに入れないときはネットに包むのかな?

青森:包まないです…

あいだ:え!いつ包むの?

青森:御贈答な時!

あいだ:なるほどー!納得。

鹿児島:鹿児島のスーパーでネットに包んでゴロゴロ売っているのは間違ってるのかなあ...(あきらかにご贈答ではない。高く見えるようにかなー)

鹿児島:いつまで展示ですか〜

鹿児島:現在は展示準備中です!2月13日〜3月初旬まで展示しますよ!よろしくお願いします

鹿児島:見に行きます!

鹿児島:ありがとうございます!!!


----
【鹿児島より投稿】
今週末の食のイベントで使用する桜島大根が事務所にあったので…毎年、大きさを競うコンテストもあります。青森は何か面白いコンテストがありますか??

横にあるコーヒーカップと比較すると、その大きさが際立つ。実際には鹿児島の食卓ではあまり見かけないらしい。

青森:デカいっ!!!

あいだ:デデデカイなー、ホントに!

鹿児島:たぶん、15キロくらいあります。今がシーズンですよ~^^スーパーは4分の1カットでの販売が多いかも

鹿児島:これを豚骨で煮るとほんとおいしいんですよねえ~

青森:毛豆の毛の長さ競うってのはありますけどね…
http://www.kemame.jp/ultimate2015.html
[最強毛豆決定戦2015募集要項 - 青森毛豆(枝豆) 青森毛豆研究会] KEMAME.JP

鹿児島:毛豆??初めて聞きました。かなりインパクトあると思いますが…( ゚д゚)

青森:毛豆について過去に書いたものがありますので…参考までに…
http://hote-yama.com/2013/10/02/
[2013 10月 02 - ホテル山上ブログ] HOTE-YAMA.COM

鹿児島:おお、ありがとうございます!

鹿児島:一瞬、枝豆の毛の長さを競うのかと思いました。。

鹿児島:わたしも思いました(笑)

鹿児島:ねー!

鹿児島:トウモロコシのヒゲ的に毛の長い枝豆なのかとか、いろいろ想像しました。

鹿児島:電子顕微鏡並みのモノサシ?的な計測器があって、0.00◯を競う感じを想像しました。


----
【質問:鹿児島>青森】
鹿児島:冬の間、室内でやる遊びとかありますか?最近「ゴニンカン」というゲームの存在を知りました。津軽地方特有のものなのかな?やったことある方居ますか?
http://www.gocci.or.jp/goninkan/
GOCCI.OR.JP
https://ja.wikipedia.org/wiki/ゴニンカン

青森:あります。何となくナポレオンみたいな感じです。偶発的に突発的にとはいえ必然的に相方になる御仁が良い人であることを願わざるをえないほど、津軽の人は本気でのぞみます。わるい手とか出すと、めちゃ叱られます。怖い。

鹿児島:ひえー津軽の人は本気になるんですね…そして人間性も試される感じなんですね…すごいゲーム…自分のようなトロい人がやったらたくさん叱られそう…^^;

青森:世界選手権ですからね…

鹿児島:そこがまたすごいんですよね…これで優勝したら世界チャンピオンになるわけですよね…怖い〜でも冬場の青森に行ったら一度はやってみたい!全く勝てる気がしませんが 苦笑

青森:こんな感じでやるのです。地味な世界選手権(笑)

ゴニンカンの様子。

鹿児島:いい!いいですね〜この感じ(≧∇≦)座布団の上に置くんですか!?渋くてかっこいいなぁ〜

鹿児島:ミニスカートも気になります。。


----
【鹿児島より投稿】
23時からの雪天気予報、大当たり!さっきまで月が出てたのに、いきなり大雪です…(°_°)

2016年1月23日から全国的に降り積もった雪は、鹿児島でも10センチを超える記録的な大雪となった。

青森:下に積もってるのも雪ですか???雪国では慣れているので…用事を足しますが…
行かなくていい用事なら…出ないでください…ホント…危険です…

鹿児島:積もってます…既に(o_o)食料の確保してませんでした…>_<…芋類と野菜で食いつなごうと思います。水道管が凍らないようにしないと…(°_°) 兵糧攻めを受けてるようです…

青森:水道は凍らないように最低限出しておいてくだい…凍ってしまうと…復旧に時間がかかります…水…大事す…

鹿児島:う、、っす…(o_o)

鹿児島:えーーー!しょっく

鹿児島:三四郎は、白い塊になりました…チーン(°_°)

鹿児島:えっーーー!!荒田はふってませーん!

鹿児島:なぬー!!荒田から15分だよぉ〜(°_°)


----
【青森から投稿】
駐車場で放置された車…

自分の車は自分で雪かき、と言わんばかりの有り様。

鹿児島:車が潰れないか心配です∑(゚Д゚)

青森:なかなか潰れないみたいですよ…
一昨年の写真ですが…



鹿児島:きれいによけて雪かきされている…?

青森:お隣さんがキレイに雪かきして…
車の前除されちゃったんでしょうね…おそらく…

鹿児島:人と人の間の距離感って可視化するとこのぐらいなのかな…

鹿児島の雪

2016年1月23日夜半から日本を襲った寒波は、鹿児島地方でも20センチを超す積雪を記録した。しかし、フリツモメンバーにとってはこの雪は何かの縁。青森のメンバーに状況報告をするかのように、メンバーが雪の様子を次々と投稿した。

青森?な風景になりました。
8cm超えです。
雪下ろし。
20cmで900kgとの事で既に25cm以上。施工業者から危ないと連絡があって急遽アリ物で作業してます。既に、サラサラの雪でなくガリガリになってます。
ほんの周辺部分しかできませんが、屋根に乗れない建造物の中央付近の雪下ろしはどうすればいいのでしょうか?…>_<…
ちなみに、雪はどんどん酷くなってます。
全国ニュースになっている大雪の鹿児島。
今日の私の通勤経路です。
公共交通機関が止まっていたので徒歩で移動しました。
ツルツルで何回も足を取られました。
病院前の雪をかく女性の手には降灰時につかうプラスティック製の毛先のほうきが。。。
桜島の雪化粧。
鹿児島市内最大の交差点。スリップしてる車がちらほらいました。
市電が止まっているので、踏み心地のいい雪の絨毯。
あしあと発見!
何のあしあとかわからない!w
夜はいろいろ歩いてるのね〜
そして、みんなこの寒さにも耐えて元気そうだ(^ ^)
自宅にはガーデニング用の手持ちのスコップしかないので、
竹ぼうきで雪かきしました、、
鹿児島の塩カル撒くひとは、こんな感じ。
自宅でつららができる日が来るなんて!
知人にいただきましたー
川辺峠からのお写真。
真っ白!
鹿児島:哀愁のある渋い雪だるまさんですね!
青森:ちょいワルな雪だるま・・・素敵です。。。

桜島が噴火しました。

フリツモ書籍の編集を行なっている2016年2月5日。それまで暫くの間小康状態だった桜島が、約半年ぶりに溶岩を吹き上げる規模で噴火。

その様子は、各種マスコミでも全国的に報道された。

【鹿児島より】
鹿児島:桜島が噴火しました。溶岩を噴き上げる本格的噴火のようです。

鹿児島:大した噴火ではないので大丈夫です(^ ^)

鹿児島:お久しぶり!( ´ ▽ ` )ノ

鹿児島:やっと桜島らしくなりました=(^.^)= おはよう♪やっと目覚めたね(^ ^)

鹿児島:きゃー!復活!

あいだ:これ、テレビ画面だと凄い噴火ですが、大したこと無いんですね。その感覚が逆に、凄いです!

鹿児島:夜だから目立つのです(^ ^) 以前、鹿児島銀行のカレンダーになりました。そのくらい日常です。

鹿児島:夜だしよくわからないね…

鹿児島:2000m級らしいので、かなり小規模な噴火ね

鹿児島:綺麗な稲光でした。山の噴火より、ハイの掃除の心配してましたね。おばあさんたちは!

鹿児島:桜島が久しぶりに噴火。
うわぁ、大変だ!←県外の人
久しぶりに元気だねぇ←県内の人
もちろん、注意することは大事ですが、報道との違和感が…

鹿児島:いま飲み会の帰りですが、出席者みんな県外から心配のメールがきて、いつもの爆発なのに全国ニュースになるから…って苦笑いしてました

鹿児島:NHKの武田さんが「登山している人は退避してください」っていうのを聞いて、「登山するような山じゃない!」とテレビに向かっていっている自分に歳を感じました(泣)

鹿児島:今回のことで改めて報道って、なんなのだろう、と、疑問に思いました。 昨日の食事会では「箱根も騒がれてかわいそうだね、、、たいしたことないだろうに」と話になりましたよ....

青森:青森だと、どってんこいでまる!

鹿児島:私のうちもラインやメールや色々なところから県外の方々からの心配メールがいっぱいでwww対応に追われてました。こちらからすると、普通のことだし、むしろ5ヶ月間噴火がなかったことが問題だし~って思ってました。TVさわぎすぎですww

青森:ニュースやっと見ました。。。今ってどんな状況なんですか???ガンガン降り積もっている感じなのでしょうか???

鹿児島:全然ですよ〜!鹿児島市には全く降ってません(^ ^)よか天気です☆

青森:噴火したからといってすぐに降るわけではないのですね???風向きも関係しますか???

鹿児島:とっても関係します!冬の間は特に偏西風が強いので、桜島の東側に流れていきます。鹿児島市とは逆側になります。

青森:なるほど。。。東側は今ふっているんですね・・・

鹿児島:降灰は、爆発の規模にもよりますが、一番遠い場所でもほんの数時間で着地して終わります。あとは、、風でひたすら舞い続けるのです(T_T)

フリツモと写真

フリツモの議論から着想を得て、鹿児島と青森で様々な写真を撮影した。
灰や雪といった直接的なものから、カルデラ、植生といった自然環境、土木建設や特殊車両といった社会に関連するもの、除灰や除雪といった生活用品まで、フリツモならではのインスピレーションは、様々な写真を僕に撮らせてくれた。

市内の歩道に溜まっていた灰。
画家によると桜島は7つの色を持つと言われるらしい。実際に同じ桜島でも時間や天候、みる場所によって全く違う表情を見せる。山肌の荒々しい侵食の痕が自分のお気に入り。
違う日に撮影された桜島。左ページとほぼ同じアングルだが、こちらの写真では侵食の跡が見えづらいかわりに、桜島に施されている各種の巨大な砂防工事の軌跡を発見することができる。
鹿児島訪問で最初に連れてきてもらったのがこの頴娃町という場所。ここから見えるのは薩摩半島の先端に位置し「薩摩富士」と言われる、美しい形状の開聞岳と、手前にある番所鼻自然公園。
番所鼻自然公園にあるこの海の池は「竜宮への入口」とも言われる珍しい地形。溶岩の柔らかい部分が侵食されたものという。地球という惑星の時間単位からフリツモのイマジネーションは始まった。
同じく薩摩半島の先端にある池田湖。元々は火山の噴火口、つまりカルデラ。実は桜島の浮かぶ錦江湾そのものが、姶良カルデラと呼ばれる巨大なカルデラであり、2万9千年前頃に形成された。
池田湖の隣にある鰻池。これもカルデラ。火山大国である日本は無数のカルデラが存在し、数百万年単位もの昔から無数の火山が爆発して来たことを示している。
鰻池の周囲には「スメ」と呼ばれる噴気孔があり、料理や生活用水を暖めたりするために、地球のエネルギーを暮らしの中に直接取り込む形で利用している。
鹿児島から遠く離れた北海道の支笏湖。約4万4千年前の爆発でできたカルデラに水が溜まっているが、その後カルデラ周縁に恵庭岳と風不死岳が形成されたため特徴的な形の湖となった。
水の動きを写真で切り取ると、その形状が地球のマントルや溶岩の活動と決して無関係ではないように思えてくる。
雲の動きを通じて空気の流れや気圧の変化などを想像することも可能だ。
波の動きから全てを知ることはない。しかしイマジネーションの中で、
超短時間から超長時間までの時間のscale=モノサシを滑らかに変化させることはできるような気がする。
溶岩が流れた形がそのまま残っている海岸線。この溶岩は大正時代の爆発で流れた、通称「大正溶岩」。
溶岩に覆い尽くされた烏島の存在を伝える看板。
黒神地区にある、埋没鳥居。土石流や降灰の激しさを静かに物語る。
多くの人が訪れる観光名所にもなっている。
降り積もった灰の上には、マツボックリが埋もれている。
そのマツボックリが芽吹き、小さな松が誕生する。
やがて一面を覆い尽くしていく。
かつて1980年代頃までは溶岩のみの灰色の世界であったが、今は所々にのぞかせる溶岩塊以外は、緑の植生に覆われている。
石や樹木といった、土以外の場所にでも固着し繁茂する苔。
苔などの地衣類が地上をまず始めに覆った後に様々な植物が地上を覆い始め、最終的にこれ以上は変化しないという「極相林」になるまで植生は変化していく。
鹿児島へ来て、いつも圧倒されることは植物の力強さであった。人間が油断しているとあっという間に植物が勢力を拡大して覆い尽くしていく。
そしてその姿は力強く美しい。
桜島の中腹にある「湯之平展望所」からの眺め。
中央下部には、巨大な円柱型の構造物がよく見える。
植物に覆われた山肌にも、良く目を凝らしてみると
各種の構造物が建造されていることが分かる。
水無し川の構造。噴火によって灰が降り積もる。
雨が降った後には大量の土砂が溜まる。
降り積もった降灰が雨で流れ落ちる土石流に対抗すべく、桜島を中心として各種の土木工事が行なわれている。
河川へのセンサーの取り付け、水無し川、ダム、その他の各種技術。活きる火山と人間が共存するためにあらゆる知恵を投入している。
噴火口に比較的近く、風向きによって灰が多く降り積もるエリアでは灰が降り積もっている。
砂防ダム工事。何重にも建設された巨大なダムに土石流をため込み、被害の拡大を防ぐ。
黒神神社の裏手にあたる土石流の集積所、通称「地獄河原」。
東京ドーム39個分の面積に土砂が堆積している。
下流の集落や学校などを守るため、土石流の流れをコントロールする工事が続けられている。
工事関係者は、噴火の可能性が高い時期には各種の防護装備を装着して工事に当たっている。これは、脊椎を守るプロテクター。
桜島からみた鹿児島市内の様子
克灰袋が綺麗に整列されている様子は、とても印象的。
克灰袋に詰められ、集積所に集められた灰は、処分場に埋め立て処分される。
埋め立て地の様子。
袋から取り出され、容積を量り、埋め立てられていく。
埋め立ての形状がきっちりしているのは容積を確認するためか?
最終的にはその上に公園が築かれていくとのこと。集められた灰の行き着く場所は「埋め立て地」という事になる。
鹿児島では、場所によって珍しい標識に出会うことがある。
もちろん、桜島でなければなかなかお目にかかれない退避用の設備なども。
ハザードマップは島民の記憶の中に刻み込まれているのだろうか?
そんな場所でも、ジョギングが流行していて、多くのランナーが走っているのを見かけた。鹿児島県外の人には想像がつかないかもしれない。
克灰袋はやはり灰との生活を象徴するキャラクターと言える。
集積所には、多くの克灰袋が積み重ねられている。
玄関先には、ホーキ。
良く観察していると至るところにホーキが掛けられている。
鹿児島の市電の中にもブラシやホーキが。
市電を待つベンチ用に、モップが準備されている。
鹿児島で良く目に付くといえば、屋根付きの墓地の存在。
桜島の中でも見かけることができる。
古い時期の墓地にはこの特徴は見られないし、全ての墓地が屋根がついているとも限らない。
桜島から離れた地域でも見かけることができる。この写真は、薩摩半島先端の鰻池の地域で見つけたもの。
桜島には20余りの「避難港」と呼ばれる港が存在している。
緊急ろ過装置の付いているような船も停留している。
普段は全く人が立ち入らないような入り江も避難港として準備されている。
避難港の看板。
避難港には待避所が設置されていることもある。
日常の足として鹿児島市内と桜島をつなぐフェリーは、実は全島避難となった際にも避難者を積載できる積載人数が確保されている。こういったところにも、活火山とともに活きる知恵は見え隠れする。
水無し川に流れる灰の紋様。
海に注ぐまで描き続ける。縄文文化の紋様は、一般的に火紋と言われるが、水紋である可能性も否定できないという。
あらゆる軌跡が刻み込まれる灰は、自然がその活動の痕跡を描くキャンパスにも見えてくる。
自動車がタイヤを刻みつけた痕跡も紋様のよう。
そして青森でも同様のものを見つけた。雪にも同様にタイヤ痕。
チェーンがアスファルトに刻む痕も、縄文(縄による紋様)。
同じく大量に降り積もるが、雪と灰では異なる状況。青森の墓地には屋根は見受けられない。
雪を被った墓石は、春の彼岸には掘り起こして墓参りを行なうとのこと。
生活の中に根ざしている除雪グッズ。
ホームセンターで大量に販売されている。こちらは通路を作成するためのスイーパー。
柄とヘッドを分解して交換できるようになったのが、最近のトレンドとのこと。どちらかが壊れても必要な部分だけ交換することが可能。
ママさんダンプも各色がある。生活の中にある彩りが多いのは、雪に閉ざされる無彩色の時期が長いためか?
様々な形で雪に対処するが、これは雪を捨てるために歩道にあけられた排雪溝へ雪を捨てている様子。
軽トラなどの運搬手段を持っている人は、自分の家の前の雪を「市民雪捨て場」へ持ち込むことができる。
雪を退かす除雪と、雪を捨てる排雪とがあり、積雪の多い時には1分間に1cmも降り積もるので、時間とのたたかいとなる。
青森空港の除雪チームは、雪で滑走路を閉鎖させないことを目指し、「ホワイトインパルス」という名称で活躍している。その仕事ぶりは何台もの重機がスピーディに連携する作業を繰り広げ、思わず目を奪われる。
雪を集めて別の場所へ飛ばすロータリー車。
巨大な歯で雪をかき集める。
除雪業者による作業は夜を徹して行われる。
巨大な特殊車両が夜の街を動き回り余計な雪を除けていく。
何種類もの特殊車両が活躍する深夜の青森市内。
集めた雪をダンプに載せて運搬する。
運搬された雪の行き先は、港湾の先。つまり海へ棄てられる。
大量の雪を積んでダンプがやってくる。
常に何台ものダンプが雪を棄てる。
棄てられた雪。
青森の植物は鹿児島の植物とは様子が異なる。成長速度が遅いため目の詰まった良質の材木が育つという。
それぞれの地で自然に適応した形で生を営む植物。そしてその中で生きていく動物達。我々人間も異なる自然環境の中であらゆるレベルで適応を繰り返して知を繋いでいる。
青森市内の大きな水田に降り積もった雪は、冬期は真っ白な平原を出現させる。

フリツモ

2016年2月13日 発行 初版

著  者:あいだだいや
発  行:かごしま文化情報センター(KCIC)出版

bb_B_00141884
bcck: http://bccks.jp/bcck/00141884/info
user: http://bccks.jp/user/126254
format:#002y

Powered by BCCKS

株式会社BCCKS
〒141-0021
東京都品川区上大崎 1-5-5 201
contact@bccks.jp
http://bccks.jp

かごしま文化情報センター(KCIC)

アートを軸に、ジャンルを超えた表現活動を発信する鹿児島市のアートセンター。

jacket