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風と桜

岡田楽土

solid foundation



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  この本はタチヨミ版です。

 目 次

風と桜

雨宿りの唄

Door

初恋

この季節一杯に

あとは咲くだけ

Separate

空の中

東京

蝶のように舞う夢

記憶

10005 -マンゴーの唄-

なっとうのうた

Illegal medicine

G.T -極楽蜻蛉のテーマ-

Beat up

紙風船

星の光

求愛

恋人

Key

風と桜


徐に開いた新聞紙のこと
家族にまつわる物事が社会に溢れ出している


親がその子を刺した

弟が姉を燃やした



どれだけ愛を歌っても
彼らには届かない
だけど
とても寒がりな彼女と 
とても暑がりのぼくは
愛したい気持ちそれだけで
何年も続いているよ

少年少女を蹴り飛ばして 
そこには何が残るのかな
はじまりに付き合う今があるから
ありがとうを告げる明日を望むのに
想像力が失われていく
ぼくも君を忘れるのかな
愛する日々と愛し合う日々が 譲り合って
過去に成り下がるのなら
堪らないな 愛は何処へ行く!


偽りを謳うつもりはない
このぼくのことも

人を叩いたことがある
泣かせた人もいる

「親がぼくを叩いた」
「それが始まりだ」

言い訳にならないこともある
哀しいって気持ちも

だけど 
とても寒がりな彼女の手を 
とても暑がりのぼくは
愛したい気持ちそれだけで 
もう離せないから

愛すべきものを蹴り飛ばして
そこには何が残るのかな
苦しみに付き合う今があるから
幸せが聞こえる明日を望むのに
想像力が失われていく 
ぼくも今を忘れるのかな
愛する日々と愛し合う日々が 譲り合って
過去に成り下がるのなら 
堪らないな 愛は何処へ行く!

風は 桜の緑に抱かれている
今日も桜の緑は 
風に揺れている

雨宿りの唄


雨宿りをする雀 明日は晴れるかな
この部屋にいるぼくも 君と雨宿り
雨宿りをする雀 明日は晴れるかな
この雨が上がったら
君は誰に会いに行く?


この雨は長いな
この雨は固いな
この雨は重いな
雨は冷たいな

あともう少しすれば 空も晴れるから
その時はまた どこかで会おうね

雨宿りをする雀 明日は晴れるかな
この部屋にいるぼくも 君と雨宿り
雨宿りをする雀 明日は晴れるかな
この雨が上がったら

ぼくは母に会いに行く

Door


かなりの音を立てても
聞き慣れた音だから
誰も気に留めやしないのさ

「好きに叩かせてやって」


何かに迫られていやしないから
傷つけるつもりもないのさ

自分を頷かせる形式さ
毎度のこと 々々々々々
ノックするだけで開けばドアも苦労は無いよ
もう そんな気持ちでは動かない。



君が望んだから
そこに今 君のドアがある

負けないで
思いの丈でぶち抜いて
ドアの向こうに誰がいても 
たとえ誰もいなくても
めげないで

君は その道の真ん中を行くのだから。


帰りは送るっていうから 
朝まで飲んで抱かれたのに
「今すぐ帰れ」なんて言うから 
危うく泣きそうになったじゃん!
どうしてくれるの?っていう
あたしの言葉は無視で

あなたは気持ち良さそうに眠る 
毎度のこと 々々々々々


ねえ、
ドアはもうこちら側からは開かないの?
もう こんな気持ちでは動けない。


君が望んだから
そこに今 君のドアがある
負けないで
思いの丈でぶち抜いて
ドアの向こうに誰がいても 
たとえ誰もいなくても
めげないで

君は その道の真ん中を行くのだから。


さあ行こう 希いの先へ
風に吹かれても 雨に降られても
今を生きるのは君でしかないのだから




ドアの向こうで君と会いたい
その日 
君は運命の人

ブレないで 
思いの強さで生き抜いて。




新しい世界へ生き抜いたら
そこには新たな夢もある

めげないで

ぼくらは
この時代の真ん中を行くのだから。



進んでいく君を
太陽が生かしていく

初恋

君を凍らせて 春を留めようとしたけど
君に触れたくて 五月を待たずに君は溶けた
そこからは急速に 枯れてしまったから
季節は春なのに ぼくは ひとり凍った

君と逢えてから 君がすべてになって
毎日嬉しくて 毎日のように構っていたら
どうしても触れたくて 夏も待てなくて
君を見失って ぼくは ひとり凍った

桜の花が足元を舞うから
ぼくはまたひとり 君を思い出している

同じ光の中に居たのに不公平だよ
手を離して去っていくのに やさしくて
顔を上げるとぼくは あまりにも愛しいフェイドアウトに包まれていた
今年も また春が過ぎていくよ


君の選んだ人は ぼくより年上で
君にもやさしくて ぼくよりずっと傷付いていたから
どうしても届かないって そんな気持ちにもなったけど
大人になっていくってことは 決して強さではないね

ぼくを凍らせた 君は別れ際
ぼくを大人にするために 季節を戻らせた
進めない時間だけ 切なさを憶えたけど
若さを言い訳に 君の代わりを探していた


桜の花が足元を舞うから
ぼくはまたひとり 君を思い出している


同じ光の中に居たのに不公平だよ
手を離して去っていくのに やさしくて
顔を上げるとぼくは あまりにも愛しいフェイドアウトに包まれていた
今年も また春が過ぎていくよ








はらはらと 舞い降りる 花弁にノイズはない
はらはらと 舞い降りる 思い出にノイズはない
はらはらと 舞い降りる 花弁にノイズはない
はらはらと 舞い降りる 君の姿にノイズはない








  タチヨミ版はここまでとなります。


風と桜

2016年5月1日 発行 初版

著  者:岡田楽土
発  行:solid foundation

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岡田楽土
Raked Okada

1976年兵庫県神戸市生まれ。
アート、音楽、料理を愛する、目下会社員。

著書:
詩集「さんらいず」(2014)

本書へのご提案、ご意見を、
随時お待ちしています。
rakudo.okada@gmail.com

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