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オールアバウトオブ鉄研でいず!!

米田淳一

米田淳一未来科学研究所



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 目 次

まずはじめに

第1話 多すぎる、キャラクター


鉄研でいず1期前半のキャラクター

第2話 鉄研部員ゲットだぜ!


鉄研でいず1期後半のキャラクター

第3話 新型艦の価値は


鉄研でいず2期のキャラクター

第4話 嵐を呼ぶ! モーレツ鉄研!


鉄研でいず3期のキャラクター
鉄研でいず・他校などのキャラクター

第5話 シン・鉄研でいず


ほかのキャラクター
鉄研でいずシリーズ解説
関連動画
その他

最終話 テツの中心で愛を叫んだ鉄研

付録!

追記第1話『オルタナ、襲来』

追記第2話『快挙、そして不安』


「ガンズ&ユニバース」と「オルタナ」2号・「鉄研でいずF」発行

追記第3話『周遊列車大作戦』

追記第4話『死闘! 新天地』

追記第5話『まさかのコミック化』

追記第6話『まさかのボイスドラマ化』

まずはじめに

「うむ! 今日も一日、買わずに後悔より買って反省!!」
「総裁、なに初っぱなからぶっかましてるんですかー!」
「うっ、我が鉄研の戦訓を思わず叫んでしまったぞよ」
「でも、この本、なんなんです?」
「それはだな、読者諸賢から我々の『鉄研でいず』シリーズに苦情があってのう。
 まずよくある反響として。
 ①シリーズが多すぎてどれから読み始めたらいいか分からない。
 ②登場人物が多すぎて誰が誰だか分からない。
 ③テツな用語が多すぎて訳が分からない。
 ④『乙女のたしなみ・テツ道』の意味が分からない。

 という感じなのであるな」
「分からないだらけでヒドイっ、って、ほんとヒドイよねえ」
「しかし、ワタクシたち鉄研のみんなは悪くないのだ。これはひとえに著者の非力がいけないのだ」
「そりゃそうだけど」
「というわけで、著者のいいわけを兼ねて、『鉄研でいず』のシリーズガイドブックを作成することになったのであるな。それがこの『オールアバウトオブ鉄研でいず』なのである!」
「でも、総裁、これでまた鉄研でいずシリーズの本がもう一冊追加になりますよ、ヒドイっ」
「さふであるな。また、この時局に鑑み、ここはひとつ、このガイドブックは無料配布かつ、適宜シリーズ進行に従って随時アップデートということとするのであるな。それゆえ他ストア配信はできぬ。配布と閲覧はBCCKS限定となるのだ」
「仕方ないよねえ。ヒドイっ」
「うむ。これはまさに摩文仁の丘に追い詰められた皇軍の先輩の心境なるが、ここは神州不滅、一撃必殺、五族協和、豪放磊落、焼肉定食の精神でもって皆様に、わがテツ道とはなにか、をガイドすることとするのであるな」
「なんか変なのいっぱい混じってる……」
「よいではないかよいではないか。これも我がテツ道の一環なり」
「ホントかな」
「ともあれ、本文、スタートなのだ」

第1話 多すぎる、キャラクター

鉄研でいず1期前半のキャラクター

「うむ、『愛が、多すぎる』とは大阪難波から高野山などを結ぶ南海電鉄のキャッチコピーなり。『南海体操』とともに関西私鉄文化の一つの表れであるな」
「だーかーら、愛が多すぎるんじゃなくて、キャラクターが多すぎるって。でも総裁、でもこの本の進行、私・芦塚あしづかツバメと総裁でやっていくんですよね」
「ここでまずワタクシとツバメ君2人登場なのであるな。ううむ、物語とはキャラを斯様に必要とする。人類リリンは悲しみにみちているね、そうは思わないかい? ツバメ君」
「いきなりエヴァンゲリオンネタに入らないでください!」
「うむ、つい入ってしまうのである。ワタクシはちょい古めのアニメネタが好物であるからのう。
 まず、改めて。シリーズの中で第1期『鉄研でいず 女子高生鉄道研究風雲録』では、まず始めに、
 葛城かつらぎ御波みなみくんが登場する。舞台は大阪駅、定期運行の日本最長距離を走る寝台列車『トワイライトエクスプレス』が最後に札幌へ向けて出発するシーンからなのであるな」
「あの列車素敵でしたよねえ。出発すると『いい日旅立ち』のメロディーとともに『皆様の夢を載せて、大阪を発車しました』ってアナウンスがあるの」
「しかしあの列車も今はもうないのだ」
「御波ちゃん、その最後の出発を見送ろうとして、同じような鉄道ファンの雑踏にもまれて、そのうちのマナーの悪い人たちのことで、ひどく悲しくなって、鉄道趣味やめようかと思っちゃうんだよね。ヒドイっ」
「さふなり。それをフォローしたのが、
 芦塚あしづかツバメ、つまりこの本で今こうしてワタクシ総裁と組んでお話ししている、口ぐせが『ヒドイっ』の子であるな」
「ヒドイっ! って、あ、また言っちゃった、ヒドイっ! え、わ、とまらないよう! ヒドイっ!」
「というように『ヒドイっ』が口癖なのだが、この『ヒドイっ』は実は結構便利ワードなのであるな。語尾につけて肯定否定のどっちにも使える。うむ」
「それはそうと、御波ちゃんはそのあと、海老名高校エビコーに入学して、私と一緒のクラスになるのよね。で、鉄オタいじめを受けたの。ヒドイっ」
「そこに登場したのがワタクシ、
 長原ながはらキラであるのだな。総裁と呼ばれておる。
 後にエビコーに鉄研を創部するのだが、その鉄研は鉄道研究部の略にあらず。鉄道研究公団の略であるのだ。故に部ではなく公団であるから、そのトップは総裁であるのは必然である。というわけで、ワタクシは以降、総裁と呼ばれるのである」
「そういう、いろいろとマワリクドスギな口調が特徴ですよね。必殺技は『アイタクチガフサガラナイー』。言葉の猛砲撃」
「さふなり。バルカン砲M61A1あるいは近接機関砲CIWSのような猛烈な弾幕で、あのときいじめっ子をゲシュタルト崩壊させ、以降幾多の『海戦』で多大な戦果を挙げたのである」
「挙げないでください、メーワクですから。でも、御波ちゃんはその後、すごい国語力を発揮しましたね」
「さふなり。国語偏差値は82、のちに90を超え、月刊群雛連載に掲載されたときには編集さんに『え、偏差値でそんなのあるんですか?』と要検討とされたのだ。しかしながら数学的にはあり得る話であるからのう。また、この国語力は洞察力、推理力ともつながっておる。我が鉄研がいくつかの危機に陥ったとき、それを救ってくれたのが御波君であったのだ。また、ワタクシ総裁を、御波君はとても慕ってくれておる」
「ちょい私としてはジェラシー感じるときもなくはないんです」
「そうであるのか」
「わっ、言っちゃった! 忘れて! 迅速に忘れて! 速やかに忘れて!」
「うぬ、そういうことであるのか。まあ良い。そこでツバメ君はイラストの腕が絶品の我が鉄研第1水雷戦隊の主力艦なのだな」
「だーかーら、突然艦これネタに走らないでください! これだから読者さんが混乱するんですよ。ヒドイっ」
「ツバメ君はテツなイラスト、鉄道車両や鉄道風景のイラストを得意とするのであるな。さらさらと下書きなしで実に風味絶佳なイラストを描く。また鉄道模型ではデジタルコマンドコントロールDCCという、なかなか敷居の高い鉄道模型をやっておるのだな」
「DCC、敷居高いかなあ」
「それは敷居が高いであろうの。鉄道模型を動かす電源も制御機器も何かと高価であり、また車両にも車載コンピューターとも言うべき高価な『デコーダー』を搭載せねばならぬ。またなおかつ使用する電圧も高いため、配線を失敗したときはその『デコーダー』を焼損してしまうリスクがあるのだ」
「そりゃそうだけど、でも上手くいくと楽しいんだけどなあ。車両に積んだ『デコーダー』にいろんなコマンドを送れるから、ライトを点滅やパッシングさせたり、さらには車両から音を出したり、蒸気機関車の煙を出させたりとか、いろんな機能が追加できる。それに線路経由でコマンドをやりとりするから、分岐器、ポイントの制御も線路を接続するだけでできる。配線をシンプルにできるもんね」
「うむ。それに『デコーダー』から信号が帰ってくるので、それとセンサーを組み合わせることで夢の鉄道模型自動運転も可能になるのであるが……。やはり敷居が高いのう」
「センサーシステムで結局配線がまた必要になるし、そのセンサーシステム、入手困難なこともおおくて、結局海外の模型店の通販よく使うもんね……」
「通常の鉄道模型はシンプルに線路に流す電圧を上げ下げしてモーターの回転速度を変えて速度制御するだけだから単純であるし、電圧0Vで停止であるからの。単純であるから供給も多く、国内で安価に購入できる。しかしDCCはつねに線路に電気が流れておる。その分危険リスクが高いのだ」
「そうですよね……、って、なんでここで鉄道模型のマニアックな話に! 読者の皆さん、またあきれてますよ!」
「うっ、さふであった。しかしツバメ君、やっているイラストの腕は実にいいのであるが、人物は女子ばかりであるの。なぜ男性を描かぬのだ?」
「それは……い、いや、そこに虫眼鏡を当てないでくださいよ!」
「まさか、やおい……」
「わーっ。それはダメ! 言わないで! それ以上言うと、私も怒りますよ!」
「まさか、薄い本」
「フーッ、ガウルルルルルルルルル!」
「うっ、ツバメ君が獣化してしまった! これはやめておこう。とはいえ、かつての男鹿和雄もかくやとおもわれの絶品な鉄道風景画、ワタクシも良く堪能するのであるな」
「それはうれしいけど……」
「うむ、ここで気づいたのだが」
「何です?」
「なんと、ここまで話してきて、まだ3人しか紹介していない!」
「うわっ、ホントだ!」
「とはいえ、この3人でエビコー鉄研は発足したのだ。この次の章は、そのエビコー鉄研、鉄研部員ゲットだぜ! の日々の解説に入るのである!」
「なんでポケモンがまじるんですか!」
「つづく!」

第2話 鉄研部員ゲットだぜ!

鉄研でいず1期後半のキャラクター

「うむ、ワタクシも人のすなるポケモンGOを最近しておるのだが、どうにも鉄道模型などインドア活動が多いため、なかなか遊んでいる暇がないのだ。運動不足を危惧しておるのだが」
「でも総裁、やたら運動神経はいいんですよね。いろんなほかの運動部の助っ人、臨時レギュラーやったり、って意味分かんないし! というより、そういう話じゃなくて。部員紹介!」
「そうであるな。まず、この3人で部を創部して、初めての抜錨、出撃は小田急海老名駅の駅の観察であった」
「出撃って……また艦これを引きずってるんだから」
「でも、その出撃は大戦果であった。なにしろ、鉄道車両撮影のためにフラッシュを炊くという愚か者を叱り、そのために窮地に陥っていた
 中川なかがわ華子はなこを救出、然る後、海老名駅の喫茶店でお話しし、同じ鉄道趣味の仲間としてゲットしたのであるからの」
「華子ちゃん、ほんと、熱血だもんなあ。あぶなっかしいけど、あの熱意はステキです」
「さふなり。鉄道マニアのなかにはマナーの悪いものもおる。撮影時に駅員さんや運転士さん、沿線の方々に迷惑をかける悪い『撮り鉄』、鉄道の部品を盗む『盗り鉄』などもってのほか! そこで鉄道ファンのマナー向上を訴え、なおかつ自ら鉄道ファンとしてのあるべき姿を示すのも大事! そして自らを『良貨が悪貨を駆逐する』の良貨たらんと欲し、『マナーの良い鉄道ファンはステキでかっこよくて素晴らしいんだ』と示す率先垂範も我が鉄研と、この『鉄研でいず』の『乙女のたしなみ・テツ道』の心であるな」
「そうですよねえ。ホント。列車撮影にフラッシュ使うなんてのは乗務員さんの眼をくらませて鉄道の運転に支障しちゃうから絶対いけないこと。だいたい写真撮るときにフラッシュ使うと、あんまり上手く撮れないのにね。今のカメラは感度いいから、普通にフラッシュたかない方が綺麗に撮れるし」
「ケータイなどで撮るとしたら、自動的にフラッシュをたかないように事前に設定をしておくのも大変重要なり。事前の設定を確認せずに撮影を行うのは『鉄道に対して失礼』であるのだ。礼に始まり礼に終わる、のも『道』のあるべき姿なり」
「それにどうしても暗くて撮りにくいとしても、そこでフラッシュ使わないで撮る工夫こそ、撮影の知識と腕だと思うわ。あと、駅のホームで三脚や脚立使うのは、三脚や脚立は不安定だからコケて線路に落ちたりで鉄道の運転に支障するかもだし、ホームはだいたい狭いからほかのお客さんの通行の邪魔になる。鉄道は趣味のためにあるんじゃない。お客さんの安全な移動のためにある。それを含めて愛してこその鉄道趣味ですよね!」
「さふなり。鉄道員さんの仕事を邪魔するのはまさに論外である。駅などでは鉄道係員さんの指示は絶対! 手前勝手な判断で『これぐらいはいいだろう』など、絶対あってはならぬこと!」
「そうですよ!」
「また昨今では勝手に鉄道の敷地、あるいは沿線の草木を撮影の邪魔になる、と勝手に切る愚か者もおる。それは器物損壊という犯罪であるし、もともと鉄道写真とはそういう沿線の草木を構図に含めて鉄道風景として撮ることのほうがずっとステキなり。風景の中をゆく車両がステキなのに、車両にしか眼が行かぬのは、まったく忌むべき視野狭窄である!」
「まして部品を盗んだり、鉄道車両や施設に勝手になにかするってのは犯罪ですよ。それは鉄道ファンではないわ! それはただの犯罪者です!」
「鉄道知識も大事であるが、良き鉄道ファンとして、それ以前に人間としてのマナーとモラルを身につけることは、もっとはるかに大事なことであるな。重ねて言う。『鉄道を趣味として楽しむ』のが鉄道趣味であり、『趣味のために鉄道がある』かのような身勝手な行動は、全く本末転倒なり!!」
「そうですよね。……なんか、総裁のいう『テツ道』がすこし理解できました!」
「恐縮かつよかったなり。そこで華子は撮り鉄、鉄道写真を撮るのが趣味であった。でもマナーの良い子であり、また華子の家は鉄道グッズなどが満載の食堂『サハシ』であったのう。食事をするのに『お食事券』という切符をくれて、それに入鋏にゅうきょう、鉄道の改札鋏かいさつきょうを入れてくれるサービスぶり」
「マニアックだよね。だって、今、切符に改札で鋏入れてくれる鉄道なんてあんまりないもんねえ」
「どこも自動改札で穴を開けるか、あるいは駅員さんがスタンプを押してくれるだけであるからのう。ああ、昭和は遠くなりにけり、とはいえワタクシも平成生まれなのだが」
「総裁、ぜったい総裁のガワを昭和のおっちゃんが着てるんですよ! 背中にきっとチャックがある! 見せなさいよー!」
「そんなわけがねいのであるな。話を戻すが、華子は背が高く、バスケの選手のような子であるの」
「そうですね。あの背の高さだから、鉄道撮影の時有利ですよね。それに、動画の撮影編集もお手のもの。我々の活動や鉄道模型出展の記録動画を撮って編集してくれてる。みんなの記録係になってくれて、ありがたいなあ」
「さふであるな。ただ、バカにされることにやたら敏感なのが困ったものである。あれは反射的に言っておるのだろうのう」
「『バカってゆーな!』ですよね。そうですそうです。でもその華子ちゃん、じつは我々鉄研で活動している時とは別に、一人で鉄道撮影の名所、埼玉県のJR蕨駅で列車撮影中に恋に落ちちゃったんですよね」
「華子の熱血とまっすぐさが実を結んだのであるな。しかし、その相手の男の子はなんと長野県信濃大町に住んでおる子であった。ゆえ、我々鉄研は特別遠征艦隊を結成、信濃大町遠征、大糸線乗り鉄にも出撃したのである」
「総裁が『御波君、君は学校をサボることができるか!?』って言ったとき、私は目が点になりましたよ。ヒドイっ」
「あんなときに一緒に行動できるのは副総裁の御波君をほかに置いてないからのう」
「でも、うちの鉄研、女子だらけでも恋愛禁止じゃなかったんですね」
「どこぞの芸能プロダクションではないのだ。そんなバカげた規制はないのだ」
「でも、あの華子が思い詰めてる状態から話を聞くとき、総裁の眼の秘密が」
「うぬ、このカラーコンタクトであるか? さふなり。ワタクシの眼は左右で色が違うのだが、それをカラーコンタクトで色をそろえておる。でなければ安いラノベのキャラと勘違いされるからのう」
「またいきなりメタ発言しないでください!」
「『鉄研でいず』といえばゆうきまさみセンセイ『究極超人あ~る』もまた先輩作品と仰ぐ、ナンセンスギャグ学園ドラマも指向しておったからの」
「『あ~る』を意識した台詞やシーン多いですよね。『世界征服の第一歩はこの海老名から』とか、修学旅行のシーンとか」
「うむ、それは本編をお読みいただきたいのだ。『鉄研でいず』の2期、『鉄研でいず2』にその修学旅行シーンがある。2は2Aと2Bに分かれておるので注意が必要なり。Aが上巻、Bが下巻なり」
「なんでAとBなんですか。上下じゃなくて」
「かつての小田急ロマンスカーのうち、3000形SSE車と呼ばれる5両編成の車両があってのう。それが2つ連結して走るとき、それぞれを『A号車』『B号車』と呼んでおったのだ。それにならっておるのだが、正直、テキストの分量が多くて紙本に出力するときに製本の限界を超えてしまったため、2分冊にしたのであるな」
「要するに著者の都合ってやつですね……」
「うむ。著者には苦情を言っておいたのであるが、我々の冒険と活躍を削るよりはと、耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍びなのである」
「そういや『鉄研でいず』1期もまたフォントが小さいですよね。10インチ版なのに」
「それもテキスト量が多かったからなのである」
「総裁の左右で目の色違うってのも驚きだけど、カラーコンタクト外すと、その目が催眠効果発揮してだれでも自白させちゃうって怖い能力あるのも驚きでしたね」
「そうであるな」
「って、わ、外さなくていいです! こわいじゃないですか!」
「あとワタクシの技として、かつての寝台列車の車内放送のマネをして、それでみんなを眠らせる催眠術もある」
「ほんと、良く覚えてますよねえ、総裁」
「で、ワタクシの記憶が確かならば、その次にゲットした部員が、
 武者小路むしゃのこうじ詩音しおん君であったのだな。
 超癒やし系のお嬢様な模型テツなのだ」
「でも総裁、◯◯テツ、っていう言葉から説明がいりますよね」
「そうであるの。鉄道趣味と言っても、その大きなくくりの中に、細かい分野がある。同じ鉄道が好きでも、列車に乗車するのが主目的の『乗り鉄』、鉄道写真を撮るのが主目的の『撮り鉄』模型を楽しむのが目的の『模型鉄』、ほかにも鉄道の音を楽しむ『音鉄』、さらにはダイヤの研究を楽しいとする『ダイヤ鉄』、時刻表を見るのが楽しい者もおる」
「鉄道学部乗り鉄学科、みたいなもんですよね。で、いくつもの分野を掛け持つ人も多い」
「さふであるな。鉄道趣味とは奥が深いからのう。中には鉄道模型を写真に撮る『撮り模』などというのもある」
「でも詩音ちゃん、強烈でしたねえ」
「お父さんが鉄道工学で有名な武者小路教授であるのだが、それを引き継いで鉄道の理解は理論的にもしっかりしておる。また仕草も優美で、笑うときも歯を見せぬようにハンカチを口に当てる。ワタクシは詩音君に出会ったとき、まずそういう本当のお嬢様がおることに驚いたのであるな」
ツバメが生徒会室前の生徒会交流ノートに鉄道イラストをゲリラ的に描いたら、それに対抗して鉄道イラストそえながら私のイラストにツッコミ入れてきたんですよね。それもすごく正確で細かいツッコみ。でも、あれは悪い気しなかったなあ。それだけ熱心に見てくれてる感じだったし」
「それが詩音君のよいところであるな。現実には詩音君は身体が弱く、入学しても保健室への登校がやっとであったのだ。そしてその帰りに海老名の鉄道模型店『海老名ポポンデッタ』で小中学生の鉄道模型運転の指導をしておったのう」
「あの癒やしオーラはすごかったですよね」
「さふなり。模型の腕は超高校級、夏の高校鉄道模型コンベンション出展の時には毎回大活躍してくれた」
「で、あのー。『高校鉄道模型コンベンション』って、実在しないですよね。『鉄道模型コンクール』と『国際鉄道模型コンベンションJAM』は実在しますけど」
「そこは創作上の都合で仕方がないのであるな。どちらにもメーワクをかけるわけには行かぬからのう。でも、comicoで始めた『鉄研でいずEX』では、著者が実際にその『国際鉄道模型コンベンションJAM』に鉄道模型を出展したから、それを題材にして半分実録小説としてそれを小説化し、我々が出展を頑張ったことにしておるのだ」
「あれはホント、実録でしたねえ」
「しかし、驚きであったのは、現実の鉄道模型コンクールのほうではなんと、実際に女子の鉄研がコンクールで優勝し、なおかつそのまま海外に出展、そこでも賞を取るという快挙がなされたのである! 我々エビコー鉄研という小説を事実が超えていったのは予想外であった。また弥栄いやさかなり!」
「総裁、でもその弥栄ってなんですか? ずっと思ってたんですが」
「これは、ボーイスカウトなどで万歳のような意味で使われる言葉なり。万歳三唱ではなく、弥栄三唱、などというのであるな」
「それと、詩音ちゃん、想像力にすぐれてるけど、それが妄想に近くなっちゃって、『妄想がはかどりますわ!』ってよく言うけど、その『はかどる』って字も読み方がわかんないって苦情が寄せられましたよね』
「さふなり。日本語とは難しいのう。言葉とはそれ自身で誤読の可能性をはらんでおる。かの筒井康隆センセイも『文学部唯野教授』のなかでお書きであった」
「詩音ちゃん、それにすごいお金持ちでしたね」
「さふなり。武者小路家には執事もおる。また、詩音君を迎えに来る車はマイバッハ・プルマンであったのう。メルセデス・マイバッハSクラスを1メートル延長したリムジン。6700万円もする高級リムジンであったのだが、詩音君は鉄道以外に関心を持てないので、いまいちその値打ちを理解しておらなかったのう」
「でもこれで鉄研、部員5人になって、早くも部に昇格したんですよね」
「まさに電光石火なり。その我々鉄研の前に立ちはだかったのが、
 鹿川かぬかカオルであった。IQ800のギフテッドとも呼ばれる超天才・超頭脳であり、高校に在学しながら将棋会館奨励会にも通うプロ将棋棋士の卵であった」
「鉄研の部室、囲碁将棋部と半分ずつ使うことになってたんだけど、鉄研でその部室独り占めしようと鉄研部員でカオルにオセロとかで勝負挑んだんですよね。勝てるわけないのに」
「さふである。しかし、カオルはその高校生と将棋棋士に加えて、ダイヤ鉄趣味が高じて海老名を走る北急電鉄のダイヤ編成をバイトで手伝っておったからのう。しかし我が海老名高校エビコーはバイト禁止であるから」
「それをネタに揺さぶりながら将棋で勝負して、カオルちゃんを屈服させたんですよね」
「うむ、あれは平手勝負ながら、ワタクシの撹乱かくらん戦術が功を奏した良い勝負であった」
「ヒドイっ、ってほんとヒドイ。でもこれでようやく第1期の部員6人がそろいましたね」
「それでいよいよ、我が鉄研は鉄道模型作りと旅行に明け暮れる鉄研生活を始めるのである!」
「でもカオルちゃん、そういいながら、高校へは大学病院の研究室からかよってたんですよね。実験のモルモットでもあったわけで」
「さふであるな。IQ800などという人間はそうそうおらぬからのう。脳科学の研究の題材となっておったのだ。ちなみにIQもまた、偏差値と同じく『そんな数値出るんですか!』って編集さんにツッコまれたらしいのであるが、カオルの能力は高校生ながらいくつものプログラミング言語を駆使して北急電鉄のアプリ開発までバイトでやっておった。あれにはそれぐらいのIQは必要なり」
「カオルちゃん、プログラミングのバイトで時間ないからって、タクシーチケットタクチケもらってタクシー朝の校門に横付けして登校することすらありましたもんねえ」
「ほんと、非常識で教育に良くないことこの上なしである!」
「いや、総裁はそれ言えないってば」
「うっ、そうかもしれぬ」
「ともあれ、部員紹介、まだ続きますね」
「さふなり。これが鉄研でいず1期の話であるからのう。ワタクシのこの髪飾りの秘密、ワタクシのテツ道を志した理由が明らかになった1期のエンディングの後、『鉄研でいず』は2期へ突入するのである!」

第3話 新型艦の価値は

鉄研でいず2期のキャラクター

「うむ! 第2期の鉄研部員紹介である!」
「って、新型艦って! まあた艦これネタ!」
「しかし! 我が鉄研が1年をすぎ、みな2年となって新入生を入れるかどうかについて、非常に迷いがあったのも事実なり」
「そうでしたね。我々6人だけで楽しく、とも思ったけど、そこで違った視点を提供してくれたのが御波ちゃんでした」
「あれが御波君のよいところであるな。あざといアイドルのような風貌ではあるが、その実、実に感性豊かで、しかもすばらしい洞察力を持っておる。あれでなぜアイドルのスカウトを受けぬのか」
「まあ、御波ちゃん、アイドルに関心ないから。原宿行けばいいのに、原宿というと原宿駅にある皇室用貴賓ホームとお召し列車のことがさきに思いついちゃうんだもん」
「それはそれで御波君らしいところであるがのう。まあ、その御波君の見せてくれた視点に鑑み、我々は新入生を受け入れることにしたのだ」
「その新入部員勧誘の時にまた総裁の『アイタクチガフサガラナイー』が炸裂しちゃったんだよね」
「さふであるな。しかしそのお陰で一挙に3人もの1年生がわが鉄研部室に入部に来たのである!」
「そうなのかな」
「しかし! これが困ったことに! 1年生の名前が間違いやすい! と著者があとで後悔するのである!」
「著者の浅知恵炸裂でしたねえ」
「なにしろ、新入生はマナ・カナ・アヤ! という名前なのだ!」
「呼ぶ分にはリズムあっていいけど、間違いやすい!」
「まあ、それは彼女たちの責任ではない。著者の浅知恵に責任がある。
 とはいえ、この3人、なかなか総裁として御するのは難しい子たちであった」
「そうでしたねえ」
「まずカナ、建部たけべカナ。彼女はカオルが『王子』と呼ばれるほどハンサムな女の子であるから、それの追っかけで入部してきた。実は鉄道趣味なんかなかったのである。カオルが好きなだけだったのだ。そのお陰で鉄研は部誌作成作業で大混乱に陥ったのである!」
「というか、私たちの部誌、このBCCKSで出してることになってましたよね」
「それは詩音君の提案であったのう。今時A4コピー誌など流行らぬ、時代は電子書籍!といって。おや、そういえばツバメ君、君もコピー誌だの『薄い本』だのコミケだのという話題をしておったが」
「ぎくっ! そ、そ、その話はやめましょうよ……」
「さふであったな。詩音君もツバメ君も、その秘密で相互確証破壊の関係、冷戦に陥りそうな関係にあったようだ。核兵器なみの破壊力のある何かをコミケで売っておったのであろうが、そこは触れるとまたツバメ君が獣化してしまうのでスルーしよう」
「そうしてください」
「しかし詩音君は研究熱心かつ希有な編集能力で、部誌の編集長をがんばってくれたのだ。BCCKSで部誌を収益化したし、またその延長で部誌のための編集能力強化のために、日本独立作家連盟のセミナーにも通っておったのう」
「校正とか著作権の勉強のセミナーみたいでしたね。その話で『鉄研でいず』3期が日本独立作家連盟が発行する『月刊群雛』に連載になったんですよね」
「それが途中で『月刊群雛』が休刊になってしもうたのは実に残念であった。しかし、『群雛』のみな、おつかれさまであったのう。幾多の苦難の中、毎月定期発行を休刊まで守ったのは実に立派であった。書籍の世界の歴史に確固たる一ページを刻んだといえよう。すばらしいことであった。我が鉄研の話がそれに掲載されていたのもまた栄誉な事であった」
「それで、我々の部誌もがんばりましたよねえ」
「カオルのダイヤ解説、ツバメ君のイラスト、御波君の鉄道創作文芸、華子の鉄道食レポ、そしてワタクシの鉄道コラム、と充実の内容であった」
「でも、カナがそれをメチャメチャに」
「しかけたのだが、そこをカオルが『モード・ビースト』、リミッター解除モードで回復運転を行って、我々ほかのみんなもそれに続いたのであった。カナもそれに心打たれ、『だれかに夢中になるのではなく、何かに夢中になること』の素敵さに気づき、そして最後には音テツに進化してくれたのだ。音感に優れる彼女がいなければ2年目の出展で鉄道模型ジオラマにサウンドギミックを追加することは不可能であった」
「ええと、鉄道模型ジオラマ、とレイアウト、っていうものも説明いりますよね」
「さふであるな。ジオラマはただ見て楽しむものであるが、レイアウトはその線路上を列車が走るところに最大の意義がある。ジオラマは動かなくても良いが、レイアウトは運転でき、列車が動かなくては面白みがない。逆に言えば、動きを見せるために、レイアウトはジオラマとはまた別の難しさがあるのだ。さらに昨今では模型の要素として動き、音、光がクローズアップされておる。鉄道模型レイアウト作りはそこで、ジオラマ作りに加えて電子工作の技術も必要。なおかつ、運転して楽しむために要素を絞り込まねばならぬ。レイアウト作りは斯様に優れて哲学的であり、魅力があるのだな」
「そうですよねえ。高低差は正義! とか、物語づくりにも通じるところがありますよね」
「さふなり」
「で、その次に」
「その次は御門みかどマナ。彼女はレイヤーさん、コスプレイヤーであった」
「コミケのコスプレ広場でよく見かけ……いえ、何でもないです」
「うぬ、そこはあえて追及せぬが、彼女はアニメのコスプレだけでなく、駅員のコスプレ、運転士のコスプレもしてくれた。でも鉄道模型については素人であった」
「そこで『過激駅員コスプレ』という言葉に苦情が来ましたね」
「この場合は『過激』は『駅員』にかかるのではなく、『コスプレ』にかかるのであった。『過激コスプレ』、つまり露出の多い、エロいコスプレであったのだ。『過激駅員』では意味が分からぬからのう」
「でも、個人的に『過激駅員』で思い当たる実在の人物が何人か」
「それはぐっとこらえるところであるのだ。そこでワタクシも彼女の過激コスプレに対抗して、本土決戦に備えて配備しておった秘密兵器『あぶないみずぎ』を着用しようと!」
「しなくてよかったですよね。もー、総裁も変態なんだから-」
「『変態、変態、ド変態!』って、詩音君が言いそうであったのう」
「あと、そういうのに対して御波ちゃんが『ぃゃらしぃ~』って恥ずかしがるんだけど、『この台詞の読み方が分からない』という苦情も」
「それは我々の『鉄研でいず』がラジオドラマあるいはアニメになったときのお楽しみとしたかったのであるが、そんなことはまずないからのう……無念なり。そういうのにしたいという奇特な方がいらっしゃれば是非ご連絡いただきたいのだが」
「そうですよねえ」
「また、このマナ君は、ネットでの風評に案外敏感、というより過剰に敏感で、それで一騒動起こしてくれた。そのきまじめさがネットでは悪く働いてしまったのであるな」
「でも、そのときの総裁の言葉、すごかったですよねえ」
「恐縮なり。ワタクシもネットではいろいろ言われておったが、でもそれでいまさらどうということはないからのう。ネットで騒がれるということの実態は、だいたい虚しいものであるな」
「でも、マナちゃんもあとで大活躍してくれましたね」
「さふなり。そして
 大野おおのアヤ君は、詩音君を気絶させそうなほどの鉄道模型の腕の持ち主であった。なにしろ中学生時代から鉄道模型で有名で、高校入学時にその模型が老舗鉄道模型誌に掲載され、みんなでその精緻かつ円熟した作風の模型にド肝を抜かれたのだな」
「そうでしたね。この子も熟練モデラーが女子高校生のガワ着ているんじゃないかと思いましたもんね」
「なのにあまり『チャック見せなさい』と言われぬのがワタクシの腑に落ちぬ」
「総裁は別です」
「解せぬ」
「もー。でもアヤちゃんはほんと即戦力でしたね」
「でも、雑社会能力については正直、甘いところがあり、みんなで鉄道模型の運転会をしようとしたのに、運転会をする『貸しレ』、すなわちレンタルレイアウトの予約忘れをして、我々を路頭に迷わせてくれたのであるな」
「『レンタルレイアウト』も説明いりますね」
「そうであるな。大きな鉄道模型レイアウトがあって、鉄道模型車両の運転を1時間ごとにお金を払うことでさせてくれる場所、それがレンタルレイアウトなり。多くは模型店併設で、特に大手鉄道模型チェーン店『ポポンデッタ』はその各店舗にレンタルレイアウトを併設しておる。ほとんどのレンタルレイアウトでは買った模型車両だけでなく、鉄道模型車両を持ち込んで運転できるのだな。さしずめ鉄道模型のサーキット場のようなものなり。1つのレンタルレイアウトには複数の周回する線路があり、それを1人1つ借りるのだが、レンタルレイアウトのその線路すべてを貸し切りにして、ゆったりと運転と模型の鑑賞や模型談義にふけるのが鉄道模型運転会である」
「それが貸し切りになるはずが、全然予約入れないでみんなで行っちゃったんですよねえ」
「そのとき、アヤ君に幹事を頼んだ責任を強く感じた御波君は、激しく落ち込んだのである。御波君もナイーブであるからの。そこがまた彼女の良いところであるが」
「そんなこともありましたねえ」
「しかし、そんなアヤ君も、模型に関してはものすごい力量。それゆえ、この3人は、正しい方向を向けば、まさに一騎当千の第2艦隊として大活躍なので、我々も夏イベント、ぢゃなくて高校生鉄道模型コンベンションでの甲作戦突破を図れたのであるな」
「コンベンションでの優勝、ですよね。いちいち艦これネタに言い換えないでください」
「ダメ金でもいいから」
「だから、『響け!ユーフォニアム』ネタもダメです!」
「ぐぬう」
「とはいえ、この3人の新入生、立派でしたね」
「それぞれなかなかの強力な能力を持っておった。ワタクシは御するのはたやすくないとは思っておったものの、大切な、そして有望な後輩と常に思っておったのだ。まさに重巡洋艦のごとき存在感、頼もしさも感じておったのだな」
「そうかもしれませんねえ」
「そして、我々は大洗遠征など行うのであるな」
「この3人、なにかというとトボトボと困りながら歩くのが可愛いですよね」
「それもあったのう。まさに愛すべき後輩であった。この9人で鉄研でいず2期もまた疾風怒濤の鉄道旅行と模型製作の日々であったのだ」
「そこで早速苦情が来ましたよね。9人は多すぎ!って」
「うぬ。それはこの物語の基礎設計の問題点であったのう。ボックスシートに収まらない! と。あれは4人掛けであるからのう。9人では2ボックスを占有しても1人余ってしまうのだ」
「でも、そこで大洗遠征では常磐線快速電車の2階建てグリーン車の平屋席に陣取ったんですよね」
「さふなり。あのグリーン車の平屋席は、何の問題もなくわれわれ鉄研の占有する個室にできる構造であったからのう」
「休日の普通・快速電車のグリーン車はホリデー料金で安くていいですよねえ」
「荷物が多いときは特に良いのである。また、旅の計画ではダイヤ鉄のカオルが本当に『歩くダイヤ情報』の活躍をしてくれた」
「あ、『ダイヤ情報』っていう、臨時列車とかのダイヤをあつかった専門誌があるって説明がいりますね」
「さふであるな。ちなみに時刻表には知られている『JR時刻表』『JTB時刻表』のほかに『JR貨物時刻表』もあるのだ。Amazonでも購入可能なり。ここ、テストに出るぞよ」
「なんのテストなんですか!」
「ともあれ、さらに部員紹介、3期へつづくっ!」

第4話 嵐を呼ぶ! モーレツ鉄研!

鉄研でいず3期のキャラクター

「うむ、2期のアヤ・カナ・マナ君を加えて、我が鉄研の陣容はさらに充実! 甲作戦も突破、そして3年目、3期突入である!」
「といいつつ、アレの説明がいりますよね。2期の最後のアレ」
「ああ、アレとは『アスタリスク事件』であるな。さふなり。北急電鉄のバイトをしていたカオルが発見した、統合プログラミング環境『アスタリスク』に仕掛けられた技術文明を崩壊させかねない罠のことであるな」
「あれはヒドかったなあ。いろいろな意味で」
「うむ。しかし、あれがリアリティがないなどいうのは、経験的に根拠がないのであるな。実際これまでの技術の歴史では、ああいう恐るべき危機は事実何度か発生してきた。著者もワタクシ総裁も、あんなことは起きて欲しくないのである。危機についての自分の予想など外れてくれた方がずっと幸せなのだ。それが本来の姿であろう。それが当たらなかった、だのと文句をいうのは、実にサミシイ話である。物語っていて虚しくなるのであるな。フィクションとは、SFとはなにかについて、そんな貧相な理解で読まれておるのかと思うと、悲しさすら浮かぶ。それゆえ、我が著者は商業SFの世界に絶望したのもあるのだな」
「いろいろとわれわれ鉄研の話でも、著者はあちこちぶつかりましたねえ」
「まあ、いろいろな立場はあるだろうが、そこでなんとか書きつづけるのも一つの抵抗の道であろう。2期の沖縄への修学旅行も苦しいものであったが、それゆえにドラマになったところである。苦しみも悲しみもドラマにして止揚アウフヘーベンするのが本来の物語書きの仕事であり、それも物語を書くことの効用の一つなり。
 そのなか、鉄研でいずは3期に突入。『月刊群雛』連載となりながら、大洗正月遠征でオープニングを飾る。
 そして、新年度、新学期、新入生としてやってきたのが」
梅花堂めいかどうマアムちゃんでしたね」
「さふなり。マアムはまさに、最強の新入部員であった。彼女が「自らの鉄道の証を立てるため、先輩たちの胸を借りたい!」ということで我が鉄研はテツなバトルに突入」
「マンガってネタが尽きるとバトルものになりますよね」
「うむ、ネタはまだあったのだが、この『鉄研でいず』はそういったコミックの様式美をなぞるのもコンセプトだっただけに、バトルものもやりたかったのだ。それゆえ、マアムはこれまで登場したワタクシ総裁含め、9人の鉄研部員と9番勝負を行うのである!」
「すごくド熱いバトルでしたよねえ」
「著者の血圧も上がるというものである」
「カナちゃんの音テツ勝負もすごかったし、アヤちゃん模型勝負、マナちゃんコスプレ勝負は大混乱になりましたよね」
「そしてカオルとの対局もド熱いものであった。まさにマアムは最強。われわれ9人の得意分野をすべてそろえておった。そしてドイツ人の血も引いておって、『であります!』の口調が特徴的でもあった。イントネーションが日本語のネイティブとは違うのだが、しかし書く日本語はドナルドキーン先生が好むような正当派の美しい日本語であった。またイラストもツバメ君と互角のスバラシイ腕であった。ワタクシはツバメ君とマアム君のイラスト対決のイラストを、いつか本当にイラストとして見るのが楽しみなのであるな」
「でも、マアムちゃん、実はあんな秘密を」
「うむ、あれはマアムにとって苦しいものであったが、しかしそれは詩音君も共感するところもあったようだし、ワタクシも様々な点で共感を持ったのである」
「マアムちゃんのドラマチックなシーンいろいろありました」
「ワタクシの思い出で素敵なマアムのシーンは、一緒にりんかい線の国際展示場前駅からビッグサイトまで歩くシーンであった。あれは今でも深くワタクシの心に残っておる」
「素敵でしたねえ」
「また、詩音君で思い出したのだが、詩音君の胸に抱きついて御波君が良く『充電』しておったのだが、カオルもマアム君も窮地に陥ったとき、その胸での『充電』が効いたのがよかった……い、いや、ツバメ君?」
「胸……マナイタ……」
「うっ。また地雷を踏んでしもうた……ツバメ君の前で胸の話題は禁忌であった……い、いや、ツバメ君、72教というものもあるのだから……あわわわわわ」
「ま、私は大丈夫ですよ! 今、胸が小さい電子書籍アイドルもいることですし!」
「そういうツバメ君の眼が怖いぞよ。鉄研でいずはこういうホラーでもあったのだ」
「どうかしました?」
「ひいいいいい」
「さ、ほかにも鉄研でいずにはいろんなキャラクターがいますよね!」
「うっ、そ、そうであるの。紹介を続けるのであるな。だ、だからツバメ君、その眼はやめれ」

鉄研でいず・他校などのキャラクター

「うむ、気を取り直して。我がエビコー鉄研にはライバル校があった。それが森の里高校鉄研であり、その部長が
 扇宮おうぎみや美里みさと君であるのだ。我が鉄研の第1期、初めての鉄研旅行、ゴールデンウィーク北急電鉄トランプラリーのときにニアミスをしたのであるな。鉄道模型コンベンションでも対決した。森の里高校鉄研は資金力豊富であるから、なかなか我々もビビらされたのである」
「美里さんたちの夏の鉄研旅行、とんでもない豪華さでしたよねえ」
「まあ、いささかリアリティに欠けると言えばそうなのだが、北急電鉄というものが登場している時点でリアリティもへったくれもないのだ」
「北急電鉄も説明いりますよねえ」
「さふであるな。北急電鉄とは著者がやっておる架空鉄道、『架鉄』であるのだな。鉄道趣味の一つで、架空の鉄道会社を考え、妄想するのが架鉄遊びである。もともと歴史として経営危機に陥ったところは西武鉄道、そして路線は小田急と京王に近いというごっちゃな設定の架空鉄道であり、なおかつ全国周遊列車『ブラウンコーストエクスプレス』を周遊させる周遊列車事業を行っていることになっておる。『鉄研でいず』原案起草より遙か前、90年代にすでに構想され、とくにその周遊列車は実際に日本でJR九州の周遊列車『ななつ星in九州』が誕生するはるか前の1994年からNゲージ模型として著者が自作しておった。そして当時から全国周遊のコースも設定され、周遊の様子が著者によってすでに小説に2度されておるのだ」
「先駆的と言えば先駆的ですよね。だって、94年っていったら、まだ九州と東京を結ぶブルートレインが何本も健在だった頃ですもんねえ。今みたいに通常に運転してる寝台列車がサンライズ瀬戸・サンライズ出雲だけになるなんて、あの頃想像しにくかったでしょうに」
「さふであるな。今はJRグループと言いつつさまざまな事情で現実にJR西日本の周遊列車『トワイライトエクスプレス瑞風』やJR東日本の周遊列車『トランスイート四季島』がこれから登場しても、日本全国周遊はできぬのが実際なり。その点でまさに北急の『ブラウンコーストエクスプレス』はまさにいまだに夢の列車なのだ。また、北急電鉄の経営危機からの再生は『ぱぱのでんしゃ』、その後の北急電鉄の社員のさまざまな仕事ぶりは『北急電鉄物語』という短編集で小説化されておる」
「そして、海老名をその北急電鉄が通っていて、私たちの海老名高校エビコーもその沿線にあるんですよね」
「なかなか実際の小田急さんを話題にするとメーワクがかかりかねんからのう。北急電鉄の架空鉄道として特筆すべき点は、事故や危機に陥って、そこから再生する鉄道の姿をモチーフにしておるところでもある。通常の架空鉄道や鉄道会社は事故はタブーとしてしまうからの。しかし、事故や危機においてこそ、人間と鉄道の真価が試され、それがドラマたり得るのだ。事故を忘れたとき事故は起きる。事故のない鉄道は、事故を隠す鉄道になるだけだ。安全は第一であるが、そこで事故をただのタブーにしてしまっては、先人の苦渋の理解としては劣ると思うのであるな」
ツバメのお父さんも北急電鉄の運転士ウテシだから、そういう安全についての真摯さ、すごく大切だと思う」
「ツバメ君は鉄道ファンのマナー向上についても、格別の熱意があるのはそのためであろうのう。良いことなり」
「そういえば、美里さんもお金持ちだけど、詩音ちゃんもお金持ちですよね。でもひそかにマアムちゃんの家もすごいお金持ちですね」
「さふであるな。鉄研でいず3期ではその上、マアムとワタクシ総裁の対決のリングサイドチケットの販売収益を夏の鉄道模型コンベンション出展につぎ込む事になったのだ。しかし我々第1期生はそのコンベンション準備の時は受験生として戦列を離れておった。4人だけでの出展準備は心細かったであろうのう」
「それがあんなことになるなんて。それは『鉄研でいず3』本編でお楽しみいただいたほうがいいですね」
「さふなり。これまたド熱い展開であったのだ」
「ド熱いと言えば、ライバル校ではないけど、
 田島たじまミエさんもド熱いですよねえ」
「さふであるな。模型テツとしての模型愛、そしてガールズ・アンド・パンツァーガルパン愛にあふれた猛者であるの。ワタクシの親友でもあるのだ。遠く兵庫県豊岡の高校生なのだが、毎年夏に鉄道模型コンベンションに遠征してくるだけでなく、大洗へも遠征に来る」
「聖地巡礼ですよね」
「ワタクシも彼女がなぜそんなにガルパンにハマったのか、それが興味深く、それゆえ、鉄研で何度も大洗へ行き、そしてそのほかの地方鉄研遠征を通じ、この平成の『地方創生』の現実を学んだのである」
「ほんと、鉄道研究らしい研究でしたね」
「鉄道研究は経済や社会の研究にも通ず。そしてそれが我が『乙女のたしなみ・テツ道』の心なり」
「まあたガルパンの『乙女のたしなみ・戦車道』をパクってるんだからー。総裁、いろいろと影響されやすすぎですよー」
「そうかもしれぬ。しかしミエ君、『鉄道むすめ』というキャラクター商品の但馬たじまミエと1字違いなのだが、彼女はその元ネタの北近畿タンゴ鉄道・但馬三江たじまみえ駅が『コウノトリの郷駅』と改名されたことに複雑であるらしい。それもまた彼女らしいが」
北近畿タンゴ鉄道KTRも今はないですよねえ」
「うむ、WILLERウィラー TRAINSトレインズ(京都丹後鉄道)という、大手長距離バス運行会社WILLERウィラー EXPRESエクスプレスグループを傘下に持つWILLERウィラー ALLIANCEアライアンス傘下の会社に運行・乗車券販売事業が移行してしまったからのう」
「でも、ミエさん、その北近畿タンゴ鉄道の最後の切符と、京都丹後鉄道の最初の切符を私たちのために買っておいて、京都丹後鉄道のディナー列車『くろまつ』乗車遠征に行ったときにプレゼントしてくれたんですよね」
「そうであった。またこちらにきて見た小田急ロマンスカーLSEの2階建て展望席にも興味を持ち、その模型での再現にも熱心であった。すでに販売されている鉄道模型のLSEの構造を分析しグレードアップするあの熱意は実に見上げたものである」
「それで総裁のケータイ、ミエさんからの着信音がガルパンなんですよね」
「さふなり。ちなみにカオル君からの着信音はエヴァンゲリオン、詩音君からの着信音はアイドルマスターアイマスの『隣に…』、ツバメ君からの着信音は同じく『蒼い鳥』、御波君からの着信音は同じく『READY』、華子君からの着信は同じく『ミツボシ☆☆★』にしてあるのだ」
「総裁マメだなあ……。でも、アイマスが多くありません?」
「ワタクシの兄砂雅亜ジャガーは『砂雅亜P』という熱心なアイドルマスターファンであるし、また我々鉄研のキャラクターの著者による設計にもアイドルマスターの影響があるからのう」
「さらりとメタ発言しないでください。総裁のもう一人のお兄さん、ライトさんは海上自衛隊勤務ですよね」
「さふなり。ヘリコプター護衛艦〈いずも〉に乗り組んでおる。ライト兄上のおかげで、鉄研で自衛隊カレーを作ることができるし、またいろいろと修学旅行の時は無理を聞いてもらった」
「あれは無理すぎましたよねえ」
「詳しくは『鉄研でいず2』で!」
「総裁、またそれやりたかっただけじゃ……」

第5話 シン・鉄研でいず

ほかのキャラクター

「うぬ!」
「どうしたんですか!」
「実は恐るべき事がある!」
「なんですか……もういまさら驚く事なんてないと思うけど」
「実はここまで、この本を書き出して以来、著者は少しも休まずキーを叩き続けておる。その実に連続入力時間410分、入力文字数62420文字! 入力ミス回数666回、指の移動距離314メートル!」
「ひいいいいいい! なんで著者そんな無理してるんですか! というか何ですかその細かすぎるデータ!」
「1日の執筆量の新記録に挑戦したかったらしい。ATOKはこういう入力の様子を『リフレッシュナビ』で計測してくれるからの」
「なんという………」
「そこで! 現在2016年9月2日午前4時!」
「もー! 著者、高血圧なのになに夜更かししてるんですか!」
「この4時で、このカウンタがゼロに戻った!」
「ええええっ!」
「どうやらこのカウンタは4時で切り替わるらしい。これにて、著者の新記録挑戦は終わったのである!」
「……ばかだなあ、著者」
「うむ、前々からそうは思っていたが。というわけで著者は一旦休憩に入るのだ」
「そうしなきゃ死んじゃうー!」
「うむ、死ぬ気でやるとほんとうに死んでしまうからのう。ここで我々も休憩に入るとしよう」
「そうなの? ヒドイっ!」

    *

「はーい、総裁とツバメちゃんが休憩してる間は、私・御波と、華子ちゃんでお送りしますー」
「というかさー、こうして総裁たちとボクたちで交代するとさ、書いてる著者は1人だから、まさに、ぶっつづけだよね。著者、休憩ないよね。著者、死んじゃうよね」
「いいのいいの、これぐらい。結構著者、私たちにメーワクかけたりしてるから」
「前から思ってたけどさ、御波ちゃん、ドSだよね、ときどき」
「やだ、そんな事言わないでよ!」
「ま、ともあれキャラ紹介続けますー」
「華子ちゃんもそう言いつつ、止めないのね……。一番怖いのは華子ちゃんって総裁言ってたなあ」
「まず、顧問の先生,小野川おのがわ先生!」
「先生、名前決まってなかったんだよね。1期の第1話の最後に、総裁とツバメちゃんと私の3人が鉄研創部したいって言ったら『見てたわ! ほんと、ラノベみたいで興奮した!』って喜んでくれて。まあ、実際ラノベなんだけど」
「はい、御波ちゃんもすぐメタ発言しないー。で、先生は婚活中の御歳30歳だったよねー」
「そうね。私たちの鉄研での成長を一番に喜んでくれたわ」
「あと、コーチの古川ふるかわさんー」
「鉄道模型出展のためのノウハウとかくれたひと。もともと本厚木の有名模型店のオーナーで、モデラーだったのよね。とあることでお店たたんだけど、そこから復帰してくれた。いま個人経営の模型店って大変だってのは聞いてたけど、古川さんの模型店、復活しないかなー。昔は古川さんの模型店に珍しい模型を注文して遠く仙台からお客さんが来たって言うほどだもん」
「はじめは古川さんの指導なければ、私たちの初めての鉄道模型の出展、ばらばらの空中分解で失敗だったねー」
「ほんとそう」
「それと副顧問の先生、だて先生
「2期からの登場だったけど、ダンディーな上に、あの何かと薫る80年代テイストが素敵! 柴田恭兵や舘ひろしみたい!」
「『あぶない刑事』ぽかったねー。いかにもレパードが似合いそうだったー」
「でも実際はママチャリで学校にやってきてたけどね。といいつつ、超大型ミニバンももってた。あれは『タキシードボディ』とよばれる引き締まったグレーの濃淡が有名だった常磐線の特急・651系『スーパーひたち』みたいですごく素敵だった」
「舘先生、出身が常磐線沿線、茨城だもんねえ」
「だからガルパンについても愛を持ってたなあ」
「それにけっこういいとこもってったよねー」
「そうね。ほんと、私たちにとって80年代って、資料で見るしかないから、ただ憧れちゃう」
「そうだよねー。あと『アスタリスク事件』以降、担当になってくれた警視庁ハイテク犯罪対策総合センターの刑事のたけカナコ警部
「もともと著者が大昔に発表した唯一の推理小説に出てきた人だったのよね。そのときには高校生みたいな頼りない婦警だったらしいけど、今じゃ警部殿だもんねえ。でも私たち、その竹警部といっしょに打ち合わせするときに『ドリンクバーもってきてー』とか『おごってー』とか、けっこうヒドいことしてたわよねえ」
「うんうん。あと、北急電鉄の樋田といだ社長!」
「樋田社長は『ぱぱのでんしゃ』では『ぱぱ』として、息子の好きになった北急電鉄の再建に奔走する熱血社長だったなあ。はじめは鉄道に関心がない冷酷な乗っ取り屋みたいな人だったのにねえ。『アスタリスク事件』では事件の解決の陣頭指揮に当たったわよね」
「樋田社長のお気に入りが、その北急電鉄の運転士来島くるしまさん-」
「ツバメちゃんのお父さんの同僚でもあるんだよねえ。でも『運転甲組』とよばれるエース級の運転士で、周遊列車『ブラウンコーストエクスプレス』の運転をしたり。実は『月刊群雛』1周年別冊掲載の短編『記念運転』にも登場してる。最新の自動運転システムと老齢のベテラン運転士のあいだで揺れ動く気持ちがあったわねえ」
「もともと来島さんは若手航空機パイロットとしてキムタクが活躍するテレビドラマ『GOOD LUCK!』の鉄道版を書こう! って計画で作られたキャラクターだもんねえ。だから来島さん、すごくかっこいい人だよねー。そこ伝わったのか、鉄研でいずは職業もの小説だ、って評価してくれる人がいたのもうれしかった-」
「鉄道趣味ってのは、私たちにとって鉄道職員さんの仕事の理解も含んでるからねえ。鉄道風景は鉄道という職場の風景でもあるわけだし」
「だいたいキャラクターはこれぐらいかなあ」
「そうね。鉄研部員は多いけど、周りのサブキャラはあんまり多くないんだよね」
「鉄研部員が濃すぎるからかなー」
「かもしれない。2期から総裁と一緒のクラスになって、ほんと、窒息するぐらい学校生活濃くなったもん。私とツバメちゃん」

鉄研でいずシリーズ解説

「それにしても、鉄研でいずって何本あったんだっけ」
「うーん、基本は

 1期
『鉄研でいず! 女子高校生鉄道研究風雲録』
    →BCCKS/マルチストア版(紙本あり)http://bccks.jp/bcck/134217/info
 2期
『鉄研でいず・シーズン2A』
    →BCCKS/マルチストア版(紙本あり)http://bccks.jp/bcck/140537/info
『鉄研でいず・シーズン2B』
    →BCCKS/マルチストア版(紙本あり)http://bccks.jp/bcck/140538/info
 3期
『鉄研でいず3』
    →BCCKS/マルチストア版(紙本あり)http://bccks.jp/bcck/145173/info
 4期
『鉄研でいず4』
    →BCCKS/マルチストア版(紙本あり)http://bccks.jp/bcck/146194/info

『鉄研でいずF』
    →BCCKS/マルチストア版(紙本あり)http://bccks.jp/bcck/147424/info
 (2016年12月9日追加!)

『鉄研でいずEX』
    comicoノベル(コミコノベル) http://novel.comico.jp/challenge/18746/

 がメインストリーム、本編だよねえ」
「4期は3期の最後に出てきた空飛ぶ謎の機械『MU』に乗っての冒険だったよねー」
「あれもスリルあって楽しかったなあ」
「『鉄研でいずEX』は第17国際鉄道模型コンベンションJAM出展の実録小説。comicoで無料公開中。でもcomicoって入力がすごくめんどくさいので、ちょっと進行が遅れてるねー」
「そうよね。著者もっとがんばれ、だよね」

『短編の森2008-2015』
    http://bccks.jp/bcck/138110/info

「これには私たちの掌編『6人の出張』が収録されてるよね」
「そうそう。ほかにもいろんな短編が載ってるのでオススメー」
「で、あとは参考になればの本はこれだよね」

『ぱぱのでんしゃ(改2)』
    http://bccks.jp/bcck/140033/info
『北急電鉄物語』
    http://bccks.jp/bcck/140707/info

「これは北急電鉄シリーズだねー」
「鉄研でいずに出てくる北急電鉄さんのお話。結構昔から書かれてたんだよね」
「あとそれから、鉄道小説への挑戦として、こんなのもあったよね」

『レイルストライカー2015』
    http://bccks.jp/bcck/137931/info
『最後の鉄狼』
    http://bccks.jp/bcck/145200/info

「どっちも装甲列車の話だよね」
「レイルストライカーは『鉄道自衛隊JRSDF』が出てくる。これは鉄研でいず4期『バーズアウェイ』でもでてくるから読むと面白いかも。これは無料公開中だよね」
「『最後の鉄狼』は満州での撤退戦で奮闘する装甲列車。どっちもNゲージ模型があるので、それもお楽しみにですねー」
「関連書はこんな感じかな。この私たちのガイドブック読んでれば、どっから読み始めても迷子にはならないと思うなあ」

関連動画


「あとYouTube動画だけど」

 17回国際鉄道模型コンベンション、北急電鉄出展記録
     - YouTube https://www.youtube.com/watch?v=Tt7uoRUBXyY
 ARMORED-TRAIN MEETING JAM2016
     - YouTube https://www.youtube.com/watch?v=Nvh6LbkMCKM

「これが第17回鉄道模型コンベンションと登場する装甲列車の動画だよね」
「『ARMORED-TRAIN……』のほうは、取り落としそうなほど、ド熱くてかっこいい動画なので特にオススメ!」

「それと」

「鉄研でいず」PV2
    - YouTube https://www.youtube.com/watch?v=yF1J0Opmxx8

「なんと、私たち鉄研のPVもあるのよね!」
「そうですー。このPVのBGM、まんぼう二等兵さん作曲の『Nine-jack』はとくにぼくたち鉄研の活躍にイメージぴったりなので、是非お聴きいただきたいですー」

フリーBGM(音楽素材)無料ダウンロード|DOVA-SYNDROME http://dova-s.jp/

「ここで公開されてたよねー。このサイト、素敵な曲が多いので動画作るときにはオススメ」
「さすが華子ちゃん、動画事情詳しいよねえ」
「てへー、褒められたー」

北急電鉄 - YouTube https://www.youtube.com/channel/UCuM7vb3q_XVbfuNCuGi7WTA

「そんな著者のYouTubeチャンネルはこれ。登録よろしくー」

その他

「あと、実験的に置いてあるのもあるよね」
「そうですー」

鉄研でいず!女子高校生鉄道研究風雲録(改1) - カクヨム
    https://kakuyomu.jp/works/4852201425154880864
鉄研でいず! 女子高校生鉄道研究風雲録
    http://ncode.syosetu.com/n5875co/
鉄研でいず! シーズン2http://ncode.syosetu.com/n3017cs/
『鉄研、バーズアウェイ!』鉄研の高校3年女子が謎の機械で空飛んで戦う話・でも横浜駅は増殖しないよ カクヨム
    https://kakuyomu.jp/works/1177354054880601740

「ええっ、1期と4期は『カクヨム』、1期と2期は『小説家になろう』でも全部無料公開しちゃってるの!」
「そもそも、もともとそういった小説投稿サイト事情を探るために書かれたのが『鉄研でいず』だもん-」
「でもさ、お金かかる電子書籍版あるんだからさ、こういうの、電子書籍版出したら、消した方が良くない?」
「だって、どうせみんな読まないもんー、って著者いじけてたよー」
「わ、ほんとだ! PVもポイントも全然伸びてない!」
「いくらああいう投稿サイトがああいう感じだとしても、これは悲しいよねー」
「そうね。できれば応援が欲しいわねえ」
「応援があれば、著者もまた頑張れるってもんだよー」
「気に入ったらコレクション的に電子書籍版よろしく、かな」
「あと、BCCKS版は紙本もあります-」
「紙本だとやっぱり所有欲が楽しいわよね。お金さらに高いけど」
「だって、それは製本印刷コストだもん、しかたないよー」
「そうね。でも、あっ! そういえば!」
「どうしたのー」
「これ、3グレード販売と思えばいいのよ!。

■『カクヨム』『小説家になろう』エディション
  無料/写真・イラスト・特典企画なし。
  無料で読めます。ただしウェブ接続必要。
■電子書籍エディション
  有料/写真・イラスト・特典企画あり
  Pad端末やケータイでダウンロードして場所とらずに読めます。
■紙本エディション
  有料(ちょっと高い)/写真・イラスト・特典企画あり
  製本状態で読めます。コレクション用・プレゼント用にどうぞ。

「ああー、そういやそうだよね-」
「というか、これに著者が自分でやってて気づかなかったという」
「やだなー、著者がそういうことに気が回らない間抜けなのは前からじゃん-」
「そういやそうだよね」

「あと、グッズもあるんだよね」

米田淳一未来科学研究所ミュージアムショップ - BOOTH(同人誌通販・ダウンロード)https://bnx072.booth.pm/

「わっ、総裁の缶バッジにアクリルキーホルダー!!」
「魔除けになる? なんて言ったら怒られちゃうわね。でも順次アイテム追加していくらしいので、こちらもチェックよろしく、よね。オススメは缶バッジ370円」
「私もカバンにつけてる-」
「しかし、ここまで手当たり次第にいろいろやってる……著者、やりすぎよね」
「そんな著者のブログはこちらー」

プログレSF作家米田淳一のなければ作ればいいじゃん・2ndhttp://hokkyumaker.blogspot.jp/

「このブログのタグに『やりすぎ』ってタグがあるのがなんとも」
「まあ、そのやり過ぎ感が著者のテーマだからねえ。あ、総裁とツバメちゃんが休憩終わったみたい。私たちも休憩しましょう」
「あいかわらず著者は休憩なしだねー」
「総裁も言ってたもん。著者は働いてナンボ、書いてナンボ、って。じゃあ、休憩~」
「ええー!!」
「え、いやなの?」
「ええよー!!」
(ずるっ!)
「もー、華子ちゃん、こういう謎のフェイントかけるんだから。もー」

最終話 テツの中心で愛を叫んだ鉄研

「もー、なんなんですかこの各話タイトルー。ヒドイっ!」
「まあ、『鉄研でいず』は、鉄道へ、鉄研への愛があふれる作品であるからの。すべては愛なのであるな」
「というわけでまたツバメと総裁で、ひとまず締めですね」
「さふなり。うむ、詩音君とカオルの出番が今回なかったのであるが、致し方なしであろう」
「ああ、御波ちゃんが休憩室で華子ちゃんと飲んでる抹茶ラテ、美味しそうだな……」
「うむ、我々もこれが終わったら、飲むのであるな」
「そうですね。でもここまででわれわれ鉄研のこと、理解してくれたかなあ」
「うぬ、その書き漏れは今後のこの本のアップデートで回収するゆえ、是非ご意見をエビコー鉄研Twitterに寄せられたし、なのだ」

エビコー鉄道研究公団(@ebi_tekke_n) Twitterhttps://twitter.com/ebi_tekke_n

「読者諸賢のご意見ご要望、待っておるぞ!」
「読者さんたちにはいつも支えられてますもんねえ」
「さふであるな。これからもよろしくなのだ」
「で、『鉄研でいず』の今後の展開は?」
「うぬ、5期はさすがにしんどいのであるが、それでもいろいろな計画が進行中なり。具体化したときのアナウンスは先ほどの著者ブログとこのガイドブックで行う所存なり」
「楽しみだなあ、私たちは」
「そうであるな。読者諸賢にも楽しみとなっておれば良いのだが」
「そうですねえ」
「と、いうところでガイドブック・バージョン1.0、これにて締めなり」
「ここまで、あっという間でしたねえ」
「さふであるな。これが読者諸賢のエビコー鉄研シリーズの理解および読書生活の充実に資すれば、ワタクシたちにとって無上の喜びなり。ぜひお楽しみいただきたく」
「そうですね」
「うむ。では、次回アップデートまで、さらばなのであるな!」
「ええ。読者の皆さん、またねー!!」

著者(ひいいいいいい、ここまで休憩なしとか、ヒドスギルー!!(泣))

付録!

「わ、なんですか! 最終話のあとに付録って! ヒドイっ!」
「うむ。鉄研でいず4期「鉄研、バーズアウェイ」に登場する不思議乗り物MUえむゆーの図ができたので、それをこちらにも格納という事なのであるな。2016年10月追加なり」

「総裁、浮いてる……」
「それがこのMUの驚異的なところなのであるな。1人乗りで自在に浮上できる。しかも小型軽量」
「でもなんで持ってる武器がコンビニのビニール傘なんですか」
「そこは4期をご覧いただきたく。『有人地下鉄線列車爆弾』とか『装甲列車』とか『地下鉄短絡線』とかが登場するスカイアクションであるからのう」
「なぜに『シン・ゴジラ』に影響されてるんですか。というかまた『全部乗せ』なんですか!」
「サービス精神の一環なのであるらしいのだが。あ、巻末にはチップLEDハンダ付け配線徹底ガイドという付録もあるらしい」
「もはやなんの本か分かりません!」
「む、そこは我が『テツ道』の本である事には変わりないのだ」
「説明になってません! ヒドイっ!」
「ツバメちゃん、そこで怒っても仕方ないよー」
「あ、華子ちゃん!」
「いつものことでしょー」
「……まあ、そうだけど」
「というわけで、著者の都合と私たちの貪欲な好奇心でまた大活躍の鉄研でいず4期、よろしくですー。ちなみに秋のセルパブSF雑誌対決に」
「あっ、華子ちゃん、それは」
「あ、そうでしたー。まあ、今しばらくお待ちください-」
「うぬ、秋は勝負であるぞよ」
「とにかく、次回アップデートにご期待ください、って、ヒドイっ!」
「ツバメちゃん、これはひどくないよー」
「うぬ、いや、なかなかヒドイと思われ、なのだな」
「総裁が言わないでください!」

追記第1話『オルタナ、襲来』

「うむ! 電子SF雑誌対決秋の陣である! 始まったな……」
「委員会は時計の針を回しきれなかったのだ……」
「冬月ツバメ、後は頼んだ」
「御波ちゃんによろしくな、って、まぁた『えばんげりおん』ごっこ! いちいちマネするアニメが古くてヒドイッ!」
「だいたいおいて『涼宮ハルヒ』ですらもうかなり昔の話であるからのう。ワタクシたちも本来は知らなくても当然なのであるが、そこは忍びがたきをぐっとこらえて温故知新と参ろうかと。『ガルパン』も最終章になってしもうたし」
「でも私たちの『鉄研でいず』はまだ続くんですよね」
「いかにもである。SF雑誌対決秋の陣、先手を打ったのは『オルタナ』であった! そこでも我らは活躍しておる!」
「2020年、オリンピックイヤーの話ですものね」
「さふなり。カオル君詩音君の大活躍なのだ」
「まさか鉄研がSFになるなんて、想像も付きませんでした。『スペース鉄研でいず』なんて総裁ツイートしてるんだもん。ヒドイっ」
「うぬ、そこは準備工事は行っておったとの著者の話であるが、たしかに『なんに使うんだこの設定』というのもあったからのう。無駄に細かい設定も意味があったのかと。しかし! ここで著者を甘やかすわけには行かぬ!」
「そうですよ! この前『鉄研でいず4』だと、『鉄研でいず4DX』なんてまた無茶してるんですから。ヒドイッ!」
「しかし、思いの外、4DXは楽しかったであろう?」
「そんな! あんな書くだけタダの安い演出に騙されませんよ!」
「楽しかったのだな」
「MUでスカイアクションとか無理ですし」
「楽しかったのだな」
「だって、だって……」
「楽しかったのだな」
「はい、たーのーしーかーったーです! えうっ、えうっ(むせび泣き)。そんな追い詰めかた、隠れドSの御波ちゃんじゃないんだから……」
「さふであるな。ともあれ鉄研でいず5期がなし崩しで始まったのだ」
「著者の得意技になっちゃってますね、なし崩し」
「でも、あのSF雑誌『オルタナ』、なかなかの力作揃いであったのう」
「そうですよね。『アルミ缶の上に』の理詰めの緻密さもステキでした。『ロール・オーバー・ベンヤミン』も硬質な文章の中に垣間見える世界が良かった。『プラトーンスタンダード』は徹底的にあるあるネタで攻めてきましたね」
「『痛みの見せる夢』も実に世界観ができておったのう。『詐欺師の鍵』あれも書き手のSFの血が生きた作品であった。そしてなによりも巻頭を飾った『オラクル』のスケールが実にオープニングにふさわしい!」
「往年の東京創元社SFって感じでしたね!」
「我々も『シャノン・ドライバー』で参加しておるのだ。ほかにもいくつも見所があって楽しいぞ。なんと編集後記まで気の抜けない作り込みがスバラシイ! そしてなによりも奇しくもTwitterで同日創刊の幻冬舎『小説幻冬』さんが反応してくれたのがなんとも嬉しいではないか。商業とセルパブとの違いはあれど、同じく物語の希望の未来を目指す同志として頑張っていってほしいものである!」
「ほんと、幻冬舎plusさん、いい人だ……」
「あの調子ではTwitterで行われている『企業・中の人ベイブレード対決』にも巻き込まれかねぬのう」
「何変な心配してるんですか」
「まあ、その時は臨時レギュラーとしてワタクシが加勢するぞ」
「呼ばれてませんってば。だいたい臨時レギュラーってイミ分かんないし。ヒドイっ」
「ともあれ! 秋の陣、始まったのである。後攻として迎え撃つ形となった『ガンズ&ユニバース』の出方やいかに!」
「盛り上がるといいですねえ」
「何を言うておる? 我々は」
「わーっ! それはまだ解禁されてないですよっ! ヒドイッ!」
「うっ、さふであった。これは失敬。まあよい。『ガンズ』はぴちぴち文体の神楽坂らせんさんとほっこり文体のかわせひろしさんが獅子奮迅の活躍であろう。実に楽しみなり」
「そうですね。ところで総裁、総裁アカウントのTwitterのフォロワー増えてません?」
「いかにも。昨日1000人を超えた。ありがたいのである。まあそれ以上にばんばんフォローしておったからのう。途中で鉄道車両botばかりフォローする羽目になってなにげに絶望したのであるが」


「『私は4両編成です』とか『私はアルミ製です』とかのツイートがどばどば並ぶとさすがにキツいですよね。ヒドイッ」
「しかし! ほかにちゃんと力強い同志も集まりつつある!」
「ありがたいですよねえ」
「我々を支援する輪は着実に広がっておる! まさに鉄研改革キラノミクス3本の矢はテツ道の成就に向けてなおも飛びつつけておるのだ!」
「その先に『ガンズ』があるわけですね」
「それどころかさらに『オルタナ』2号の動きも始まるのだ。まさに『今、セルパブSFがアツい!』のである!」
「アツいですよねえ」
「うむ。まっこと弥栄なり」
「というわけで、『オルタナ』のご検討はこちらへ!」

SF雑誌オルタナ公式ウェブサイト

「マルチストア配信も申請済みとのことである。読者諸賢には是非ご購入ご検討いただきたく」
「そうですよね!」
「そして我々鉄研のみなも、このほどイラストが『改4』になったのだ!」
「また艦これ引きずってるんだから……」
「飽くなき探求、飽くなき改善こそ未来を引き寄せると心得たり!」
「まあ、そうかもしれないけど」
「というわけで、追記第1話、これにて締めである」
「なにが『というわけで』なんですか、って思ったけど……ま、いいか」
「いいんじゃない?」
「もー! 今度はパトレイバーの後藤隊長! 古すぎてヒドイっ!」
「でもよいであろう?」
「まあ、私もパトレイバー好きだし」
「好きなことをするのは楽しいぞよ」
「それは疑問ないですよね」
「楽しい雑誌、楽しい季節。ぼくらのアツいSFの秋は、まだ始まったばかりだ!」
「なぜに少年マンガのエンディングっぽく……。でも、いいや、もう。抵抗しても無駄みたいだもん」
「なにが?」
「もうっ! ともかく、じゃあ、まったねー!」

追記第2話『快挙、そして不安』

「ガンズ&ユニバース」と「オルタナ」2号・「鉄研でいずF」発行

「うっ、これはしまったぞよ!」
「なんですか。総裁またヘマッたんですか。もう総裁もだんだんオマヌケが出てきてますよー」
「気がつけば今は2017年であるぞ!」
「そうですけど?」
「我らの卒業後の時代であるぞ!」
「そうですよねえ」
「フとワタクシが気を休めておったら『ガンズ&ユニバース』も、『オルタナ』2号も出てしもうた!」
「そんなのいまさらですよー。だいたいその直後に私たち『鉄研でいずF』で2020年にも出演してるし。それどころか勝手に著者に私たちの娘の2040年の話までやられちゃったじゃないですかー。それでも総裁スルーしてるから、あれ、いいのかな? と思ってたけど。ヒドイッ」
「しかし! あのころワタクシは北急電鉄小前駅での年末年始の駅務バイトで激しく忙しかったのだぞ」
「そういやそうですよね」
「そこで現業バイトの厳しさを学んだのワタクシであるが、それにしても『鉄研でいずF』では我らの娘があんな大活躍をするとは」

『鉄研でいずF』
    →BCCKS/マルチストア版(紙本あり)
 (2016年12月9日追加!)

「最後にアレもアレも出てきましたもんね。シンギュラリティ以降の話だったけど、ほんと、血の叫びでした」
「あれは著者の苦しみも出ておったのであろう。昨年(2016年)末は著者も激動であったからのう」
「そうみたいですよね」
「我らともシファさんたちとも、今生の別れを覚悟したようだ。幸い、なんともなかったようだが」
「そうですよねえ」
「その中での心の叫びであろう。それを受けた、人の世での『希望』をさらなる未来へつなごうという御波君の娘・御央君のあの叫びは胸にせまったのであるな」
「ほんと、御波ちゃんの娘らしいですよね」
「さふなり。しかしワタクシの娘ときたら……」
「そう言っちゃ可哀想ですよー。総裁の仕事の成功を願う娘さんの姿もまた胸に迫りましたよ」
「そうか。あれはあれで、なかなか胸アツシーンが多かったのであるな」
「それにまさか総裁がああなるなんてびっくりです」
「これは詳細は現物をご覧いただくとして」
「それより『ガンズ&ユニバース』ですよ!!
「さふなり。『オンリー・ハッピ・エンド』といふ話で私たちの娘たちが2040年に我らの大洗旅行をリバイバルするのであるな」
「あれはシンギュラリティ以降の話ですもんね。『鉄研でいずF』にもつながる話でした」
「うむ。他の執筆陣もかわせひろしさんのハードなのにどこかほっこりするSF、神楽坂らせんさんのぴちぴちと魅力的に紡がれるロケットSF、そして波野發作さんの楽しいオルガニゼイションシリーズにつながる冒険。実に見所多かった。だいたいらせんさんは2本同時掲載とまさに無双であったのだ。かわせさんの挿絵もまた絶品ほっこりなり」
「そして執筆4人の座談会も面白かったなー。うちの著者喋りすぎなのはともかく」
「うぬ、あれほど自重せよというておいたのに」
「ですよねえ。で、『オルタナ』は2号も出た! でも載ったのは私たちの『鉄研でいず』ではなかったけれど」
「しかし我らも登場したのであるな。著者からあれの出演料を取り立てねば」
「そんなのあったっけ? っていうか、カツアゲじゃない? ま、いいか」
「いいのか?」
「ええよー! って、あっ、私としたことが華子ちゃんのマネを! しかもよくないしヒドイっ!」
「ともあれ、これでセルパブSF2大雑誌の時代がきたのであるな。まさに弥栄なり。そして次は『ガンズ&ユニバース』のターンであるのう」
「あ、そういえば! 『鉄研でいずF』にはクリスマススペシャルで『鉄研総裁殺人事件』が巻末に載ってますよね!」
「さふなり。周遊列車『あまつかぜ』車内で起きた事件であるな」
「殺人事件って……総裁、死んじゃうの?」
「うぬ、生きておるからここでこうしてツバメ君と話しておるのだが、そもそもあれは推理である。それなのに、うちの著者は日本推理作家協会におりながら推理苦手と来ておるからのう。なさけないぞ」
「でも、アレの犯人は……あっ、ネタバレしちゃう! ヒドイッ」
「そうであるのだ。ツバメ君もそこは自重されたい」
「……そうですよね」
「ちなみに2017年1月6日13時現在、『オルタナ』創刊号がKindleストアの雑誌>文芸総合部門で16位を走っておる!」
「うわっ、ほんとだ! しかも15位は『文藝春秋2016年12月号』、17位は『文藝春秋SPECIAL2015年春号』ですよ! まさかの文藝春秋サンドイッチ! 『群像』が86位って……」
「まあ、瞬間最大風速的なものかも知れぬ。1時間ごとに変動しておるからの。とはいえこれはなかなかの快挙であろうのう」
「あのランキングの中でオルタナが表紙負けしてなかったとはいえ、他の雑誌さんどうしちゃったの……。出版の現状に不安になるわ。ヒドイッ」
「だがしかし! 電子書籍の世界はとんでもない爆発力を秘めておるのだ。そして! 今朝著者の通信を傍受するに」
「傍受! ってヒドイっ!」
「どうやらなにかまた著者は仲間と『なにか』をいろいろ企んでおるようだ」
「ええっ、ナニを!?
「それは!」
「??」
「かみんぐすーん、であるのだ!」
「ナニよそれ! ヒドイッ!」
「次回追記を待たれよ!」

追記第3話『周遊列車大作戦』

総 裁「あれからいろいろあったのう」
ツバメ「ありすぎですよ! もう2019年5月ですよ。平成が終わって今や令和の御代ですよ! いろんなものがすごくかわっちゃいましたよ! それが整理全然出来てないですよ!」
「うむ、斯様なことでツバメ君も動じてはならぬ」
「何いってんですか……ズレてますよ。ともかく、ここまでの鉄研の経緯を説明しないと」
「さふであるのだ。まずここまでの掲載誌『SFオルタナ』が『SFオルタニア』に急転改称することになった」
「でもなんででしょう? これ不思議だったなあ」
「うむ、これには耐え難きを耐えなくてはならぬ大人の事情があったのだ。これ以上は言えぬ……。まさに急転直下、予想外の事情であった」
「でもその後、2017年6月発行の『SFオルタニア』4号はなんとうちの著者さん編集長の『SF鉄道の夜』!」
「これもひどかったのう……」
「ひいい! 自分でやっておいて他人事みたいに言わないでください! たくらみってこれだったんですし!」
「うむ。読んでもらえばわかるのだが、この誌上で我々鉄研が著者と共謀して大暴れしたのである。そして最後鎮圧され、著者はこれまで歴代編集長が一身上の都合での辞任であったのに、なんと『オルタニア』史上はじめての懲戒免職となった!」
「ヒドイっ! まああんなことすればそうなりますよねえ」
「それにあわせて鉄道号記念でいろいろなキャンペーンを張った」
「兵庫豊岡のミエさんをこのときデビューしたばかりの『トワイライトエクスプレス瑞風』の取材に走らせましたよね」
「そしてワタクシも著者とともに上野へデビューまもない『トランスイート四季島』の取材へ向かったのだ。豊岡には城崎に立ち寄った『瑞風』が一度回送で停車し、運転初日なのに最高の状態で撮影できた。じつに上首尾であった!」
「それで上野でもなんとか『四季島』を撮影できたんですよね」
「そのためにワタクシは上野駅のカフェで2時間ほど粘ったのだ」
「もうっ! 周遊列車への思いがそれほどだったんですね。表紙も著者さん作成のCGの『四季島』ロビーカー、グラビアはミエさんの依代さんの作の『瑞風』のイラスト」
「まさに満艦飾であった!」
「というかほんと、大暴れでしたよね……」
「その実態は読者諸賢がぜひその目で確かめていただきたく!」

■参考リンク
 トランスイート四季島のお見送りに行く26年の旅。
     - プログレSF作家米田淳一のなければ作ればいいじゃん・2nd
    http://hokkyumaker.blogspot.com/2017/06/26.html
 周遊列車2017・26年の旅と始まり
     - プログレSF作家米田淳一のなければ作ればいいじゃん・2nd
    https://hokkyumaker.blogspot.com/2017/06/201726.html
 『SF雑誌オルタニア vol.4 [SF鉄道の夜]
    edited by Junichi YONETA』
    神楽坂らせん、竹島八百富、淡波亮作、波野發作、山田佳江
    伊藤なむあひ、米田淳一著
    https://bccks.jp/bcck/150100/info

追記第4話『死闘! 新天地』

総 裁「うむ、そして2017年、我々は著者をしてJAM国際鉄道模型コンベンションへの出展を行った」
ツバメ「そうです。周遊列車『あまつかぜ』や巨大ストラクチャー『新宿パークタワー』も出展しましたね」
「パークタワーは『あのでっかい展示されてるビルのとこで待ってる』などと会場内でもランドマークとなってくれて、実に愉快痛快であったぞ!」
「そのかわりストラクチャーだけでなく展示の高さ競争になってフーセンあげるとこもできて、JAM事務局がレギュレーションに展示の高さ規制の項目を入れることになっちゃったんですよね」
「さふであったのう」
「ほんとやりすぎますよね、私たち」
「情熱の熱量で圧倒するのが我らの基本戦術ドクトリンであるのだ」
「……ほんと、全く反省してないですね。イミわかんないし。ガルパンのサンダース高校じゃあるまいし……」
「そしてその展示の準備の様子を『トークメーカー』という小説投稿サイトで吹き出しノベルとして展開したのである!」
「こんな趣味に走った話でもなかなかランキング上位に入ってすごかったですよね!」
「あのときはまだ平和であったのだ……あれからあとトークメーカーは講談社の支援を受けるサイト『NOVEL DAYS』となり、プロの作家・橋本純先生などが参戦して競争が激化、簡単にはランキング上位は望めなくなってしもうた」
「しかたないですよそれは」
「うぬぬ、一時は愉快であったのだが、なかなか厳しい現実にさらされておるのが現状なり」
「しかもこの吹き出しノベル、書籍化したんですよね」
「うむ。電子書籍とPOD書籍にしたのである」

鉄研でいず! 2017年、新たなる旅立ち/2018年、最後の冒険
    |チャットノベル作品詳細|NOVEL DAYS     
    https://novel.daysneo.com/works/775a2a585e0def77a993316d61ec594b.html

鉄研でいず!forトークメーカー
    デジタル版 http://amzn.asia/bJhC6ky
    特装カラー版 http://amzn.asia/dS3eQhG
 
「そして2018年もまたJAM出展への挑戦を行ったのである!」
「これも書籍化しましたね」
「うむ。神楽坂らせんさんのPythonスクリプト大活躍であったのだ」

鉄研でいず!2 2018年、最後の冒険!
    |チャットノベル作品詳細|NOVEL DAYS     
    https://novel.daysneo.com/works/51cc8a7f125853ad994bc15f5cd5e20c.html
鉄研でいず!forノベルデイズ2: 2018年、最後の冒険!
     | Kindleストア | https://www.amazon.co.jp/dp/B07HKJKH4D
鉄研でいず!2 for ノベルデイズ
     |本 |  https://www.amazon.co.jp/dp/B07HSK3836

「そのPythonスクリプトを改造して書籍化する様子はまだ途中で止まっておるがこのエピソードに入っておる」

鉄研でいず! 2018年、トークメーカーの電子書籍化に挑む鉄研!
    |チャットノベル作品詳細|NOVEL DAYS
    https://novel.daysneo.com/works/5e6e8dc39c53f60364a5a54861157ead.html

「毎回すごい冒険でしたよね」
「さふなり。実録戦記であるからのう」
「毎回追い込まれすぎですよ。ヒドイっ」
「にもかかわらず、この2019年も我が鉄研はJAM出展を目指すのである!!

鉄研でいず!2019ビッグサイト出展疾風篇!
    |チャットノベル作品詳細|NOVEL DAYS
    https://novel.daysneo.com/works/f4ce4193c580d0ae8a482ddaa7815b84.html

「そして新キャラもこの2019年では登場しておる。追兎電鉄さんを依代とした小谷おたり奈々ななセンパイが参加である!」
「ウサミン星とか地下アイドルとメイド喫茶のバイトしてるとか言ってるけどなんかアヤシイですよね。奈々パイセン」
「うむ。追兎電鉄さんがそもそもアイマスのディープなファンであるからのう」
「しかも人数増え過ぎですよ」
「さふである……」
「その上最後の冒険のあとにまた最後の冒険してるじゃないですか。ほんと顰蹙ひんしゅくもんですよ」
「そうさのう……」
「もうっ、私も著者に苦情電話入れたくなっちゃった!」
「それもむべなるかな。そもそも著者、金銭も体力も余裕ない状況で本当にJAMに出展できるのか。疑問符がつくぞよ」
「冒険にも程がありますよね」
「しかし、その著者もそろそろ限界であると度々弱音を吐いておる」
「……ええっ、まさか」
「うむ。最後、最後と言ってやってきたが、とうとう真の限界が近いのかもしれぬ」
「ホントですか! 著者さんが潰れかかってるのはもういつものことだから、ネタというか様式と言うかだと思ってたのに」
「それがなかなかのっぴきならぬことになりつつあるのだ」
「そんなあ!」
「うむ、その状況もまたこのガイドブックで報告していくぞよ」
「ええっ、どうなるの!?
「次回更新を待たれよ なのであるが、ここでさらに『特報』である!」
「なんですか?」
「なんと! この『オールアバウトオブ鉄研でいず!』のPOD版が発売されるのだ!」
「ええっ、そんなことするんですか!」
「さふなり。電子版無料であるが紙版は有料なり」
「……ほんと、お財布事情苦しいんですね」
「背に腹は代えられぬからのう。しかし記念品としてオススメであるのだ」
「お金ないのに著者さんそれで買っちゃうんですよね。自著のPOD。お金ないのはそういうところだぞ、って感じですよ。ヒドイっ」
「うむう。でもそのPODを手にしたいという心情はわかる気がするからのう……」
「もうっ! ほんと、懲りてないなあ」
「ともあれ、POD版もよろしくなり!」

追記第5話『まさかのコミック化』

総 裁「ううむ、ついに始まるのだ。ようやく軍資金難への反攻作戦が」
ツバメ「なんかどっか著者さんとあちこち行ってたみたいだけど、それなんですね」
総 裁「さふなり。これでここまでの大流血に歯止めがかかるかもしれぬ。しかし著者も精神的に来すぎてとんでもない身体症状が出まくっておった。狭心症もその一つである」
ツバメ「総裁までその重圧に『ククク』ってなるほど壊れちゃってましたもんね」
総 裁「カードの払いが大変であったのだ。まさに大流血であった。しかしその分著者がまた収入を得るべく行動しておった。その道がついにひらけたのだ」
ツバメ「でもまた無理するんじゃないんですか。バイト増やすにも時給もこの時代大したことないし、正社員なんてもっと無理ですよ」
総 裁「普通であればそうであろう。しかし著者はそこで勝負に出た」
ツバメ「また危ない道じゃないんですか? 著者さんここまで何度もバイト増やそうとして失敗してるの私、知ってますよ」
総 裁「うっ、そうであったか」
ツバメ「もー。総裁もああいうこと隠してるつもりだったんですか。間が抜けてるなあ」
総 裁「堕落よりはヨイと思うのだが」
ツバメ「もー。『究極超人あ~る』ネタも乱発しすぎですよ」
総 裁「しかし! そこで著者はいろいろと生活を見直し、また戦線の整理を始めたのだ」
ツバメ「整理できるんですか? 著者さん典型的な『片付けられない人』なのに」
総 裁「それでも強制力というものが世の中にはあるのだ」
ツバメ「それって某『女神さまっ』で出てきたやつじゃないですか? めちゃめちゃまた古いですよ」
総 裁「あれも80年代カルチャーであったのう。あれに著者の『プリンセスプラスティック』シリーズのシファ殿も多大な影響を受けておったぞ」
ツバメ「まあそうなんじゃないかと思ってましたけどね。読者さんも察しがついてますよそんなこと」
総 裁「そうなのか……。それゆえ我が著者はいまいち書籍の世界ではチャンスを活かしきれなかったのであろうの」
ツバメ「ホント残念な人ですよね」
総 裁「そうさのう……」
ツバメ「そうこうしているうちにノベルデイズでやってた私たち鉄研も、それに密かに書き進めていた私たちのフラッグシップ周遊列車『あまつかぜ』の小説も滞ってますよ」
総 裁「『あまつかぜ』は池井戸潤先生のビジネスものに習った話になるはずだったのだが、目下最後の詰めのところで筆が止まっておる」
ツバメ「速くどんどん本を書く速度だけが取り柄だったのに。著者さんなんもいいとこないじゃないですか」
総 裁「いろいろと入れたいネタが多くなりすぎて整理ができぬのだ」
ツバメ「ネタの整理もできないのに本当に戦線の整理なんてできるんですか、ヒドイっ」
総 裁「うむむ、それも正しい指摘であるのう」
ツバメ「もー。最近あった新交通システムの事故も鉄道の深刻な職場崩壊が関わりそうで、まさに私達のテツ道のテーマとしてタイムリーなのにこんなんじゃ時機を逸しますよ」
総 裁「まさに『裏目の王道』であるのだ」
ツバメ「そんなこと言っても西原理恵子先生のネタですよそれ」
総 裁「むしろ西原先生といえば著者の某所での知人でマジで西原先生との恋愛を言い出したものがおって、そこでめっちゃざわついた事件があってのう」
ツバメ「そりゃざわつきますよ! というかそんなこと開陳してどーするんですか! ヒドイっ」
総 裁「と言いつつ著者もなんと! かつてあの中島みゆき大・大先生を異性と見たことがあるのだ!」
ツバメ「とんでもなさすぎます! あれは現人神です! 不敬にもほどがありすぎますよ! 非難ゴーゴーですよ! ヒドスギル!」
総 裁「無謀が服着て歩いてるのがうちの著者であるからのう」
ツバメ「中年のおっさんが中に入ってる人がそんな事言わないでください!」
総 裁「中の人などおらぬぞ」
ツバメ「もー」
総 裁「それどころか、なんと! うちの著者はこんなものを描いておったぞ」
ツバメ「えっ、なんですか?」


ツバメ「なんですかこれは! 私達をマンガにして! しかもこれじゃヘタウマじゃなくてヘタヘタじゃないですか! ヒドイっ」
総 裁「著者も血迷い方がさらに深まっておるのだ」
ツバメ「そんなもん深めないでください」
総 裁「それがなんと! こんなヘタヘタマンガがPixivのデイリーランキング362位に入ってしまったのだ!」
ツバメ「なんですかそれ! めちゃめちゃ下なのにランクって」
総 裁「マンガはもしかするとセルパブのレッドオーシャンからの出口かもしれぬと著者がこの期に及んで血迷いそうであるぞよ」
ツバメ「迷っちゃだめ! せっかく大作戦が始まるのに!」
総 裁「それというのも著者も大作戦を前にプレッシャーにおかしくなっておるのだろう」
ツバメ「著者さんがおかしいのは平常運転ですよ」
総 裁「しかしこれで我々もついに! この2019年のJAM(国際鉄道模型コンベンション)にまともに出展できるというものである!」
ツバメ「結局また借金ですよね……」
総 裁「しかし今度はちゃんと返すことのできる借金なのだ」
ツバメ「じゃあこれまでの借金は返すアテなかったんですか? どーする気だったんですか? はっ、だからあんな悲壮な感じだったの? なんてこと!」
総 裁「それはなんとも言えぬのだ……」
ツバメ「ええっ、ということはほんとう? そんな!」
総 裁「全ては夏の国際鉄道模型コンベンションの終わったあとに明らかになるのだ!」
ツバメ「ひいい、マジですか!」
総 裁「というわけで次回更新を待たれよ!」

追記第6話『まさかのボイスドラマ化』

総 裁「うっ、随分間があいてしまったぞ」
ツバメ「そうです! もう2021年ですよ。2019年JAM直前から2020年まるっと一年分以上、ずっとやってないじゃないですか」
「ぐぬう。ともあれ2019年JAM国際鉄道模型コンベンション参加、成功したのだ。これまでの最大規模での出展を完遂したぞ」

20回JAM国際鉄道模型コンベンション2019参戦の全記録 自由環状線(北急電鉄・奇車會社線)
https://youtu.be/_qIFU52Q2oI


「新宿サザンテラスを作りこんだ新宿二号踏切モジュールも展示できましたね」
「さらにそこで東京MXテレビのニュースに『あまつかぜ』が登場したのだ」
「普通ないことですよ。栄誉ですよ。すごい」

国内最大級!鉄道模型の祭典
https://youtu.be/gDXPf_EZOCA

「しかしそのあと、やはり力尽きてビッグサイト近くの宿に緊急入港するハメになった」
「またそんなめちゃくちゃしたんですか。ヒドいっ」
「そしてそののち、弊社オリジナル周遊列車鉄道模型『あまつかぜ』、ついに4年間の制作が終了、完成した」

「あまつかぜ改」竣工!~軍資金集中投入篇
https://youtu.be/FA2QDAjaVfc

「長かったですね。ヒドいっ」
「うぬう、しかしなかなか骨が折れたのも事実なり。3Dプリンタや箔インレタまで投入、まさに決戦ではあった」
「で、収入作戦、結局成功してたんですね」
「さふである。なんとか過酷な選抜をくぐり抜けてありついたリモートで出来るバイトなのだが、そのためには東京での研修が必要であった」
「えっ、東京に通うんですか? 無理ですよ。片道2時間以上しますよ! 著者さん体力きつくてまた轟沈しちゃいますよ」
「そこで東京に宿を取り、そこをベースキャンプにして通ったのだ」
「宿って、またあのトレインホステル北斗星ですか」
「さふなり。あそこは安くて清潔で楽しくて良いのだ」
「そうなんですか。で、研修終わって」
「2019年11月から稼働に入ったのだ。ついに毎月の赤字が止まった。カードの支払いも順調に終わっていく」
「もー。ここまで無謀なことしすぎたんです」
「2021年現在、ちょい貯金の小銭が出来るに至るのだ」
「良かったなあ」
「そこで、次なる作戦である!」
「わっ、また無謀するんじゃないですか!」
「YouTube北急電鉄チャンネルの更なる充実を目指したのである!」
「なんですか、マイクロエースみたいな惹き文句。ヒドいっ」
「それは、ついにワタクシ総裁の声を声優さんにアテてもらっての鉄研でいずボイスドラマ開始なのである!」
「本当ですか? 総裁の声、だれがやるんだろう」
「それは! 新進気鋭の声優・純(sunao)さんであるぞ。現在「来海純」名義での活動も実施中であるのだ」
「ほんとに声やってもらったんですね」
「それどころかシファ様、北急電鉄主席運転士来島さん、鉄研副顧問の舘先生、さらにはツバメくんまで、一挙5名を声優さんに声をアテて貰ったのだ!」
「わっ、私も!? ホントですか?」
「ツバメくん(cv鈴代真白)の『ヒドいっ』の再現度はなかなか高いぞ。萌えるヒドいであるのだ。ヨイぞ!」
「ヒドいっ!」
「来島さん(cv弐月一騎)も舘先生(cv三楠紡)も素晴らしいイケボぶり。シファ様(cv向日一花)の声に至っては超無茶振りを見事クリアなさった。ワタクシ総裁の総裁砲砲撃シーンも的確に再現。素晴らしい敢闘であったのだ」

 
 第1話はこちら>>https://youtu.be/FuN1l-YQlRU
 第2話はこちら>>https://youtu.be/SYc64ATvttc
 第3話はこちら>>https://youtu.be/tOj475c9ImY
 第4話はこちら>>https://youtu.be/0-RdQRUNy0k
 第5話はこちら>>https://youtu.be/Bb5bw9dDu60
 増6話はこちら>>https://youtu.be/UK_wsWtqUj0

「ほんと、プロの仕事を拝見しましたね……。でもなんでここで突然ボイスドラマ展開してるんですか?」
「JAM出展のために用意した資金が浮いてしもうたのだ。2020年はオリンピックが予定されておったためにJAMがないからの」
「だからってお金使うことないのに。貯めとけばいいのに。そんな浪費発想だから大出血の日々になったんじゃないですか。ホント反省してください。ヒドいっ」
「それもまた一つの見解であろうの。だがボイスドラマをやることによって、やっている鉄道模型に様々なこれまでと違ったワイドな展開が期待できるのだ」
「たしかに……『鉄研でいず!』本編でも声ネタで模型の展開拡大のシーンありますもんね」
「模型表現の飛び道具といえば光、動き、音であるからの。これでついに全てを手に入れるのだ」
「小説に現実で追いつけるわけですね」
「さふなり! 2020年から2021年春までボイスドラマを全5話で連続公開することとしたのだ。しかし!」
「えっ!」
「2020年春、未曾有の新型コロナウイルスの猛威が襲いかかった。それにより2020年のオリンピックは翌年に延期! それに玉突きで2021年のJAMコン開催も絶望となった!」
「ひいい、2年もお預けですか!」
「その過酷な感染防止のための自粛生活の中、ボイスドラマ制作も大きな影響を受ける! なにしろスタジオでの収録が出来ぬ! 全リモート収録、声優さんの自宅収録の音声を声優さんの先生に繋いでもらう『宅録』での制作となった!」
「ひいい、それでうまくいくんですか」
「それはボイスドラマ本編でお確かめいただきたく!」
「……ホントに掛け合いが出来てる! 宅録なのに。まさにプロの技ですね!」
「さらにYouTubeでの活動も拡大した。『鉄道模型で日本を元気に!』という鉄道模型系YouTuberの連携プロジェクトにも参加した! それもまさかの鉄研でいずボイスドラマ声優全員を15秒CMにつぎ込んだのである!」
「声優さんの無駄遣いですよっ!」

鉄道模型で日本を元気に! [北急電鉄]
https://youtu.be/56iVxUcOwlc

「このやり過ぎ感がわが鉄研であるのう」
「なに変な満足してるんですか! ヒドいっ」
「そしてボイスドラマ制作資金をクラウドファンディングで募った。結果クラファンの実態を学べることになった」
「手数料メチャ高でしたね」
「それでも人が集まったのだ! 頂いたお金はありがたくボイスドラマ計画の一環であるボイスドラマ・シナリオブックの作成に投入したのである!」
「このシナリオブック、なかなか良いですね。フルカラーで紙が厚くて高級感あるし、著者さんとかが慣れないボイスドラマ作りに奮闘する様子もある」
「かつての伊丹十三監督の映画製作日記を倣ったのである。あれは素晴らしかったからのう」
「世の監督業のスゴさを思い知らされましたね」
「このシナリオブック、クラファンのリターンとして配布したが、その後Boothで電子版と紙版の一番販売もしておるのだ」

鉄研でいず!on Voice スペシャルシナリオブック
https://bnx072.booth.pm/items/2670575
鉄研でいず!on Voice スペシャルシナリオブック(電子DL版)
https://bnx072.booth.pm/items/2670643

「売れてます?」
「それは聞くでないのだぐぬぬ」
「苦戦してるんですね……」
「でもこういう展開が出来るだけで幸せなのだ」
「そうですよね」
「そして! 現在2021年2月。3月にボイスドラマ最終話第5話がYouTube公開になる」
「おー、ついに完結ですね!」
「だが! ここでなんと! 増6話とスペシャルの制作もはじめたのだ!」
「増6話! なんですか北海道の気動車列車みたいな増結!」
「5話の続きを作ったのである! さらにスペシャルにはスペシャルコンテンツ、ASMRを公開するのだ」
「ASMRって、まさか、あの『音フェチ動画』ですか?」
「さふなり。しかも鉄道ASMRである。すなわち具体的には来島運転士とワタクシ総裁の声で寝台列車のおやすみ放送を再現するものなり! これはきっと寝入りに聞いてるとぐっすり眠れるぞ!」
「なるほど! それはすごくよさそうですね!」
「そのために寝台列車の音を収集しておる。チャイムなども発注してすでに届いておる!」
「楽しみだなあ。ヒドいっ」
「ヒドくはなかろう。そのためのさまざまな効果音も収集中である! 列車の走行音はなんと2011年5月東北旅行の復路で乗車した寝台特急『あけぼの』スロネ24 552の車内音を流用することに!」
「著者さんが離婚する前の夫婦旅行の時じゃないですか! いいんですかそんなことして」
「あれは著者にとって希望に満ちた素晴らしい最後の旅であったからのう」
「とはいえ……」
「サヨナラだけが人生であるのだ。著者はその後、生涯の良き伴侶とも、生涯の良き盟友とも別れて今に至る」
「なんでそんな辛い別れを」
「どうもならぬのだ。強いて言えばすべて著者が悪い」
「もー。そういうことなんですか本当に」
「やむを得なかったのだが、にもかかわらず著者が悪い」
「あれほど仲良さそうな写真がいっぱいあるのに」
「別れとはそういうものなり」
「……つらいですね」
「うむ。なんにでも終わりはある。それでもつらいものはつらいのだ。とはいえ明日はやってくる。そしてそう思っているうちに突然来なくなる。生きるということは斯様に不条理なのだ」
「そうですよね」
「だからこそ、生きた証を少しでも残したいのだ。ゆえ、まだまだ我が鉄研は続くぞ」
「もー。著者さんヘトヘトですよ」
「かまわぬのだ」
「だから鉄研はブラック鉄研って呼ばれちゃうんですよ。いまどき恥ずかしいですよ。ヒドいっ」
「ぐぬう。ともあれ『鉄研でいず!』はさらに展開するぞよ。次の更新を待たれよ!」

追記第7話『よもやよもやのライバル鉄研登場』

総 裁「しばらく間が空いたが、その間にワタクシ、千葉流山を訪問してそこで篠原しのはらあゆむという子と再会した。夏のコンベンションで我らエビコー鉄研ブースを訪れてくれた子である。彼女はそこから通っていた流山南高校で鉄研を創部し、エビコー鉄研打倒を目指してこの過酷なコロナ禍のなかで鉄研活動に邁進するのだ。
ツバメ「それが『鉄研でいず!Approve』ですね。目下カクヨムで連載中の」
総 裁「さふであるのだ」

 鉄研でいず!Approve/総武流山鉄道研究奮闘録
 https://kakuyomu.jp/works/16816452219906155683

ツバメ「流山鉄研あっちの副総裁のしのぶちゃんとYouTuberでつよつよキャラの恋海あいかちゃん、すごく魅力的で強力そうですよね」
総 裁「わがライバルの一つとして不足なしである!」
ツバメ「流山鉄研のみなさん、コロナ禍の中でもリモート大回り乗車したり、がんばってますよね」
総 裁「いずれわがエビコー鉄研とガチの対戦が組まれるであろう」
ツバメ「なんか総裁、めちゃ嬉しそうですよね」
総 裁「水雷戦隊同士のガチの海戦になるのだ。これがロマンでなくて何になるのだ」
ツバメ「また艦これみたいに言うんだから」
総 裁「楽しみなのである!」
ツバメ「で、このApprove、YouTubeで紹介してくれた方がいらっしゃるんですよね」

【小説】WEBノベルWATCHMEN第4回【レビュー】
https://youtu.be/pGWI7yCMr7Y?t=359

総 裁「ありがたいことこの上なしである!!」
ツバメ「ホントそうですよね……。うちの著者さん、モロに埋もれてるから、まともに取り上げられること少ないですもんね」
総 裁「ところが! 我が著者、いろいろとイベントに参加している縁で、こんなものも書いてくれた方がいるのだ!」

Love is PATIENT, love is kind.
https://note.com/jihadijohndoe/n/nf78d30ddad0b

ツバメ「うわっ、がっつりマジの書評じゃないですか! すごい!」
総 裁「我が著者がまだこんなにアツく語ってもらえるとは。まだまだ捨てたものではないのう」
ツバメ「ネガティブ入りやすい著者さんだけど、ここは頑張りどころですね」
総 裁「そしてさらに! 我が著者『阿賀北ノベルジャム』なるものにも参加しておる」
ツバメ「ほんと手広げまくるなあ。収拾つくんですか」
総 裁「そこで書いたのが新潟・新発田で三姉妹AIがSDGsに挑むSF長編『あがのあねさま』であるのだ」

『あがのあねさま』
https://bccks.jp/bcck/171868/info

ツバメ「最大字数10万字だからって8万字書かなくてもいいじゃないですか。無駄に饒舌だなあ」
総 裁「おまけ旅行記合わせると9万字超え。あやうく規定違反となるところであったのだ」
ツバメ「へんなチキンレースしないでください。ひどいっ」
総 裁「著者も力を入れておる。この小説のために新潟・新発田に高速バスで遠征取材に行ったのである!」
ツバメ「その節はいろいろなかたにお世話になりました……」
総 裁「新発田、なかなか魅力満載の地方都市であったぞ」
ツバメ「この阿賀北ノベルジャムに参加する前は殆ど知らない街でしたよね」
総 裁「それが今や新発田に知己も得て、また新発田の行政と地域が組んでやっておる食の循環などという概念に実に感じ入ったのである」
ツバメ「あと取材で食べた鴨鍋がすごく美味しかったんですよね」
総 裁「さふである」
ツバメ「やっぱり総裁は食ハズサナイなあ」
総 裁「そんなこんなで『あがのあねさま』2021年クリスマスに発刊。順次各電子書籍ストアで入手可能となっていくことになっておる。クリスマス・年末年始の娯楽に最適化しておったのだが、ぜひお楽しみいただきたく」
ツバメ「そうですね」
総 裁「そして、今後の予告である!」
ツバメ「なんですか」
総 裁「2022年、JAM国際鉄道模型コンベンションが開催される!」
ツバメ「2年ぶりですね! 2019年の開催からオリンピックとコロナで延期になってた」
総 裁「そして2022年は日本の鉄道150周年である! ゆえ、ワタクシは『乙女のたしなみ・テツ道』の提唱者として証を建てることとした!」
ツバメ「なんですか……嫌な予感がする」
総 裁「流山鉄研の諸君とJAMコンベンションでモジュールレイアウト競作をするのだ!」
ツバメ「うっ、でも私たち鉄研の非実在女子高校生が物理的に使える体は著者さん一人だけじゃないですか! 意味なさすぎます!」
総 裁「われらエビコー鉄研は小田急新宿駅再現を、流山鉄研の諸君はJR上野駅1314番線の再現に挑むのだ!」
ツバメ「ええっ、どっちも巨大駅ですよ! 時間とか間に合うんですか?」
総 裁「JAM開催まで200日。それを流山の諸君と100日ずつわけあっての工作である!」
ツバメ「著者さんを200日休み無くこき使うんですね……著者さんが心配だなあ」
総 裁「ふぬ、著者はいつもだらだらしておるのがいかんのだ。鉄研制裁であるのだ」
ツバメ「また著者いじめするんだから。だからブラック鉄研って言われちゃうんですよ」
総 裁「現在流山の諸君のターンである。上野駅モジュール、ごりごり建設推進中であるのだ」
ツバメ「でも鉄研2つ分のモジュール、手間も2つだけど材料費とかも2つ分ですよ? 著者さん大変すぎませんか?」
総 裁「そのぶん著者にはバイトさせるからヘーキヘーキー」
ツバメ「ぜんぜんヘーキじゃないですよ! めちゃくちゃでひどいっ」
総 裁「安逸にすごす200日と、斯様な冒険の200日、どちらが面白いか自明であろう。魂を燃やす200日、ぜったいに楽しいのだ」
ツバメ「でも著者さんが死んじゃいますよ!」
総 裁「命をかけるから心を打つのだ。心に響かぬことをやっておっては埒が明かぬ」
ツバメ「ひゃああ。ブラックどころじゃないです!」
総 裁「続報を待たれよ!」

オールアバウトオブ鉄研でいず!!

2016年9月1日 発行 初版

著  者:米田淳一
発  行:米田淳一未来科学研究所

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 YONEDENこと米田淳一(よねた・じゅんいち)です。  SF小説「プリンセス・プラスティック」シリーズで商業デビューしましたが、自ら力量不足を感じ商業ベースを離れ、シリーズ(全十四巻)を完結させパブーで発表中。他にも長編短編いろいろとパブーで発表しています。KDPでもがんばっていこうと思いつつ、現在事務屋さんも某所でやっております。でも未だに日本推理作家協会にはいます。  ちなみに「プリンセス・プラスティック」がどんなSFかというと、女性型女性サイズの戦艦シファとミスフィが要人警護の旅をしたり、高機動戦艦として飛び回る話です。艦船擬人化の「艦これ」が流行ってるなか、昔書いたこの話を持ち出す人がときどきいますが、もともと違うものだし、私も「艦これ」は、やらないけど好きです。  でも私はこのシファとミスフィを無事に笑顔で帰港させるまで「艦これ」はやらないと決めてます。(影響されてるなあ……)

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