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2013年夏にかごしま文化情報センター(KCIC)が鹿児島市役所内にオープンして3年半、所内外で実施した67の企画に、市内外から35名のアーティスト / 講師をお迎えし、累計22,293人の来場者のみなさまと関わることができました。これもひとえに、KCICの活動に賛同し、来場してくださった方々、そして、県内外からゲストや講師として来てくださったアーティスト / クリエイター / 講師のみなさまによるものと心より感謝しています。
市民とアーティストの協働ではじまる
オープン当初に取り組んだのは『OPENING POSTER PROJECT 下薗詠子 × 松田朋春 写真作品「美人島」』でした。ここではセンターのオープンを知らせ、市内外の方々との新しい創造と発見、体験の場を創出すべく、コラボレーション(協働)とクリエーション(創作)企画の第一弾として鹿児島出身の写真家 下薗 詠子氏と地元の方々11名をモデルに11種類のポスターを作りました。そこにはデザイナー冨永 功太郎氏とコピーライター小谷 さらさ氏という地元のクリエイティブな人材を迎え、「いまだ視ぬものを探しに」という言葉を入れました。この言葉には、“次の時代の新しい文化を作っていくのは、今を生きるわたしたちなのだ”という思いが織り込まれています。そして、このポスターは鹿児島市の公共掲示板や市電、桜島フェリーターミナルや市街地の百貨店でも掲示することとなりました。
新しい価値観、そして多様な視点
そしてKCICは、2012年第1期文化薫る地域の魅力づくりプラン策定時の「サロンのような芸術について語り合える場の創造」※という構想を軸に、アートプロジェクトやワークショップを3年半にわたり、所内外で実施しました。その中には訪れる方々のご意見から生まれた企画もありました。講座やワークショップ、まちなかのプロジェクトなどバラエティに富んだ企画を通して、わたしたちが目指したのは、参加した市民の方々が新しい価値観や多様な視点に触れ合えることでした。そして、世の中の創造性溢れる活動に触発されて、参加者のひとりが夏休みに県外の芸術祭にボランティア活動をしにいかれたとお聞きしました。またワークショップの参加を通し、KCICはお子さんが多様な分野の表現に出会い、生き生きとしている場所だと足を運んでくださるお母さんも。クリエイティビティ溢れる人々の交流−、この風通しの良さを感じた方々が少しずつ広がり、その後、県外から鹿児島市内への移住してきたデザイナーやアーティストの視察や、Uターンしてきたばかりで地域で創作・文化活動を継続するためにどうにしたらよいか、との問い合わせも何件もいただきました。
同じく、招聘したアーティスト / クリエイターが市民との交流を通して、鹿児島の人々のあたたかさや創造力に感銘し、この地の魅力を県外で広めているとの知らせもお聞きします。
この場所が、多様な人や価値観との出会いの場となったことをもとに、人の中にある“創造性”が芽生え、鹿児島で何か新しいことをやって行きたいと思っている方々の立ち寄る場所になったことは予想外のうれしいことです。
積み上げていくもの
美術館や博物館でもない、「文化」や「情報」をもとに広がるKCIC。地域のクリエイティブな活動を発信し、また創造する拠点が市役所という開かれた場所にあることは、全国的にも例のないことです。こどもワークショップでは小学校低学年のお子さんたちが、また地域をテーマにした企画では定年後の70代の方々が足を運んでくださり、その後も近くにお越しの際はスタッフと語らいに立ち寄ってくださいます。世代を超えて集まることができるのは、KCICの活動の核である「アート」や「文化芸術」が、個々人の考え方、感性をもって他人と共感・共有できる、接着剤のようなものだからなのかもしれません。
そして、未来へ
2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックを前に、文化政策のあり方が問われている昨今。その地に住む人々のなかにある創造性を大切にしていかなければ、地域の宝である文化は可視化されません。そのためには、さまざまなものを見て、触れて、表現して、と、多様な段階が必要です。そういった体験の場を創出し続けることで、地域の豊かさは広がっていくのではないかと思っています。そして、まちや文化を創っていくのは「人」にほかなりません。KCICの講座やワークショップなどで得た経験をもとにここ鹿児島で多くの方がつながり、"いまだ視ぬもの" を手がけたり、表現したりしながら、豊かな地域の文化が醸成されていくのを、これからも心より期待しています。
※… KCIC Annual Report 01 「KCICができるまで」より
http://bccks.jp/bcck/119218/info
KCIC チーフ
四元朝子
はじめに
かごしま文化情報センター(KCIC)とは、鹿児島市の第五次総合計画のひとつ「“ディスカバーかごしま”文化創造プロジェクト」の取組を具体化した「文化薫る地域の魅力づくりプラン」を推進する活動の拠点として、地域住民、NPO法人、ボランティア、事業者らによる委員会での構想をもとに設置されました。
「美術」「音楽」「地域伝統芸能」の3つのジャンルに重点を置き、それぞれ「質の高いアートに触れること」「音楽活動の舞台、フィールドを確保すること」「本物の伝統芸能の価値を共有し、発展させること」を目指し、活動。その拠点としてKCICは鹿児島市役所のみなと大通り別館1Fにあり、ワークショップやまちなかでのイベント開催に加え、文化情報の発信や記録づくりなどを行っています。
2013年8月のオープンから2017年3月までの第1期プランにおいては、アーティスト、ファシリテーター、アートコーディネーター、地域の歴史・観光、及びスポーツのNPOメンバーなど様々な専門性を持つスタッフがKCICの運営に携わっています。





KCIC主催 + 所内開催
実施期間:2016年9月〜12月
ワークショップ会場:かごしま文化情報センター(KCIC)
展示会場:レトロフト、ふじケ丘保育園、KENTA STORE、ホテルニューニシノ、凡、かごしま文化情報センター(KCIC)
主催:文化薫る地域の魅力づくり実行委員会、鹿児島市
企画制作:かごしま文化情報センター(KCIC)アートディビジョン
PLAN
毎年1回、アーティストとKCICが電子書籍の制作に取り組む「KCIC BOOKS アーティストシリーズ」。2013年 写真家 下薗 詠子氏、2014年 デザイナー 松本 弦人氏、2015年 アーティスト あいだだいや氏につづき4冊目。2016年は、KCICアートマネジメントラボの長期ワークショップを担当した建築家 辻 琢磨氏を迎え、KCICアートマネジメントラボのsession4「モノセレモニーズ」の開催を通して、これからの新たな建築観を模索する。
DO
KCICアートマネジメントラボの長期ワークショップとして「モノセレモニーズ」を実施。「モノセレモニーズ」は作家・作品と鑑賞者の良好な関係を模索するミュージアムエデュケーターと環境や文脈を読み解きながら空間を創造する建築家が協同して考案した「モノの生と死」に纏わるワークショップ。ひとつのモノがその機能を終えるまでのエピローグではなく、そこから生まれ変わり、新たに風景に溶け込んでいく過程を、現代の「セレモニー」として捉え、参加者とアーティストで協働企画した。結果、参加者と6つのプロジェクトが立ち上がり、公募で集まったモノが、参加者の手によって、新たな風景となっていった。そして、このプロジェクトで描かれた「モノ」がたりを鹿児島在住の画家 篠崎 理一郎氏と協働でコンセプトドローイングを制作し、辻氏が「モノセレモニーズ」で試みた建築的思考をテキストへと落とし込んだ。
関連企画
KCICアートマネジメントラボ2016
http://www.kcic.jp/art-management-lab-2016/
KCIC BOOKS アーティストシリーズ
「動き、流れる建築のかたち」
辻 琢磨(建築家 /403 architecture [dajiba])
http://www.tsujitakuma.jp/kcic
TIME LINE
2016年
4月 初顔合わせ、ブレインストーミング
9月 KCICアートマネジメントラボsession4「モノセレモニーズ」説明会
10月 ヒト・モノ・場所の公募
11月 ワークショップ実施
11〜12月 ワークショップ成果物の展示
2017年
3月 コンセプトドローイング展示
アーティストプロフィール
辻 琢磨(建築家 /403architecture[dajiba])
1986年静岡県生まれ。2008年横浜国立大学建設学科建築学コース卒業。2010年横浜国立大学大学院建築都市スクールYGSA修了。2010年 Urban Nouveau*勤務。2011年メディアプロジェクト・アンテナ企画運営。2011年403architecture[dajiba]設立。現在、滋賀県立大学、大阪市立大学非常勤講師。2014年「富塚の天井」にて第30回吉岡賞受賞。
http://www.403architecture.com/
篠崎 理一郎(アーティスト/KCICスタッフ)
1989年鹿児島生まれ。主に黒を基調とした線で、幾何的要素を起点に建造物や人物、動物など多岐にわたるモチーフをドローイングで描く。近年は個展やグループ展、海外のアートフェアや展示の参加、「Manhattan Portage(NY)」、「無印良品」、「KIRIN」、「URBAN RESEARCH DOORS」といったブランドとのコラボレーション、書籍挿絵やミュージシャンのCDジャケット等の販促物のアートワークを手掛ける。https://www.reeeeeach.com/
実施期間:2016年6月~11月
会場:かごしま文化情報センター、市民アートギャラリー
ワークショップナビゲーター:手塚 夏子(ダンサー・振付家)
助成:一般財団法人 前川報恩会 平成28年度 地域振興助成事業(ワークショップ・電子書籍)、公益財団法人 福武財団(イベント)
主催:文化薫る地域の魅力づくり実行委員会、鹿児島市
企画制作:かごしま文化情報センター(KCIC)アートディビジョン
PLAN
昨年度に引き続き、コンテンポラリーダンサー・振付家 手塚 夏子氏を招聘し、市民を対象にした数回のワークショップを通して、現代をこの場所で生きる私達にとっての「うた」と「踊り」を制作する。
ある地域・コミュニティから「うた」と「踊り」が立ち上がるまでの経緯をドキュメント形式で記録し、電子書籍として発行する。
DO
手塚 夏子氏がナビゲーターとなり、国内外の様々なうたや踊りを映像で観る鑑賞会も含め、市民を対象にした「わたしたちのうた、わたしたちの踊りをつくるワークショップ」を合計5回実施した。参加者は5才~70代と幅広く、その年代が共に一つのことに取り組む中で、多世代の交流の機会、意見交換・相互理解の機会を創出した。ワークショップの内一回は鹿児島で約50年間民謡や三味線を指導する日髙民謡・薩州会の日髙 加正山氏をゲスト講師にお招きした。ワークショップを経て11月には「いつの間にか音頭」という仕組みを完成させ、同タイトルのイベントを開催した。イベント当日は飛び入りの参加者も含め、子ども~大人まで、幅広い年代の人々が自由に出入りしながら参加できるものとなった。また、同日「日常編集家」として京都精華大学講師などを務めるアサダワタル氏と手塚氏とのトークを実施した。映像記録「ドキュメント『いつの間にか音頭』~わたしたちのうた、わたしたちの踊りをつくるプロジェクト2016」や手塚 夏子氏による考察などを盛り込んだ電子書籍「ドキュメント『いつの間にか音頭』~わたしたちのうた、わたしたちの踊りをつくるプロジェクト」を作成、発行した。
電子書籍:
地域×アートシリーズ 『「いつの間にか音頭」~わたしたちのうた、わたしたちの踊りをつくるプロジェクト』http://bccks.jp/bcck/147581/info
動画:
ドキュメント「ドキュメントいつの間にか音頭~わたしたちのうた、わたしたちの踊りをつくるプロジェクト2016」
https://www.youtube.com/watch?v=Z-61I2mputQ
DATA
参加人数:
第一回(鑑賞会)29人
第二回 9人
第三回 9人
第四回 9人
第五回 12人
イベント当日 174人(踊り参加者40人、見学者70人、仮面づくりワークショップ64人)
PRESS
かごしま市民のひろば 6月号
リビングかごしま 2016年6月11日
南日本新聞 2016年6月23日
南日本新聞 2016年11月7日
TIME LINE
2016年
6月 「わたしたちのうた、わたしたちの踊りをつくるワークショップ 第1回目 地域×アート鑑賞会 未来のまつり、今日のまつり」実施
7月 「わたしたちのうた、わたしたちの踊りをつくるワークショップ 第2回目」実施
8月 「わたしたちのうた、わたしたちの踊りをつくるワークショップ 第3回目 ゲスト講師:日髙 加正山」実施
9月 「わたしたちのうた、わたしたちの踊りをつくるワークショップ 第4回目」実施
10月 「わたしたちのうた、わたしたちの踊りをつくるワークショップ 第5回目」実施
11月 「いつの間にか音頭」実施
12月 電子書籍「いつの間にか音頭~わたしたちのうた、わたしたちの踊りをつくるプロジェクト」発行
アーティストプロフィール:
手塚 夏子(ダンサー・振付家)
神奈川県横浜市生まれ。福岡県糸島市在住。1996年よりマイムからダンスへと移行しつつ、既成のテクニックではないスタイルの試行錯誤をテーマに活動を続ける。2001年より自身の体を観察する「私的解剖実験シリーズ」始動。体の観察から人と人の関わりの観察まで視座を広げ、実験的な作品を発表している。2010 年より民俗芸能を調査する試み「Asia Interactive Research」を始動。2011年には関連するプログラムとして民俗芸能調査クラブを立ち上げ、NPO法人 ST スポット横浜と共に継続して調査に取り組む。2013 年に関東から福岡へ活動拠点を移す。2015年よりかごしま文化情報センター(KCIC)の企画「わたしたちのうた、わたしたちの踊りをつくるプロジェクト」で鹿児島市の伝統芸能をリサーチし、電子書籍「断片の脈動」を発行。2016年度はワークショップを行い、鹿児島市民と共に「いつの間にか音頭」を制作した。
http://natsukote-info.blogspot.com/
主催:文化薫る地域の魅力づくり実行委員会、鹿児島市
企画制作:かごしま文化情報センター(KCIC)アートディビジョン
PLAN
かごしま文化情報センター(KCIC)の年間の活動を、広く一般に公開するための、電子書籍・フリーペーパーの制作と展示。KCICの活動記録を、コストをかけずに発信し、遠方からもアクセスできるよう電子書籍を制作。アート活動を市民に届けるための入り口としてのフリーペーパー Arts Crossingを発行する。
DO
Arts Crossingでは1年間の事業の全ての取り組みを振り返る。また、電子書籍(本書)では、文化薫る地域の魅力づくりプランの第1期最終年度として、巻末にて2013年よりこれまで協働してきた地元デザイナー4名と制作物を紹介。
2016年7月23日(土)〜12月13日(火) 全6回
テーマ:「〇〇×アート」 スポーツ、観光、企業、建築、防災、政策
ゲスト:宇野 常寛 山出 淳也 加藤 種男 辻 琢磨 会田 大也
永田 宏和 大澤 寅雄
主催:文化薫る地域の魅力づくり実行委員会、鹿児島市
助成:一般社団法人地域創造
企画制作:かごしま文化情報センター(KCIC)アートディビジョン
PLAN
かごしま文化情報センター(KCIC)では、来場者からの「アートに関する学びの場が欲しい」という要望に応え、2015年よりレクチャーシリーズ「KCICアートマネジメントラボ」を開講。作品をつくるアーティストだけでなく、アート企画を考える人やそれをサポートする人など、幅広い層が参加できるように「アートマネジメント」をテーマとした。
DO
アートマネジメントを芸術・文化と現代社会の好ましい関係を探求することで成熟した社会を目指す姿勢だと捉え、前年度は「アートの現場における実践的な技能」について学び、今年度は「アートにどのような力があり、現代社会において芸術・文化がどうあるべきか」ということを探求することに主眼を置いて、「◯◯×アート」とテーマを設定。◯◯の中には、スポーツ、観光、企業、建築、防災、政策といった、今後鹿児島に関わってくるキーワード、市民の興味・関心が高いキーワードを選び、それに見合ったゲストをお招きした。今年度のシリーズのサブタイトルは「想像力を広げる6つの学び場」。全6回すべてにおいて、社会とアートの関係性を実践的に模索した事例を知ることができ、これからの時代を切り拓く想像力を参加者が得る機会となった。
DATA
参加人数(累計) 201人
PRESS
MBCラジオ people’s
鹿児島シティエフエム フレンズマンション201号室
エフエム鹿児島 あさcafé
講師プロフィール
宇野 常寛(評論家/批評誌「PLANETS」編集長)
1978年生まれ。著書に『ゼロ年代の想像力』(早川書房)、『リトル・ピープルの時代』(幻冬舎)、『日本文化の論点』(筑摩書房)。共著に濱野 智史との対談『希望論』(NHK出版)、石破 茂との対談『こんな日本をつくりたい』(太田出版)。編著に『静かなる革命へのブループリント: この国の未来をつくる7つの対話』(河出書房新社)など。京都精華大学非常勤講師、立教大学兼任講師のほか、J-WAVE「THE HANGOUT」月曜ナビゲーター、日本テレビ「スッキリ!!」コメンテーターも務める。
山出 淳也(NPO法人BEPPU PROJECT代表理事/アーティスト)
1970年大分生まれ。アーティストとして、台北ビエンナーレ(2000〜01)のほか、東京都現代美術館(2000〜01)、Palais de Tokyo(パリ、2002)での展覧会など多数参加。帰国後、地域や多様な団体との連携による国際展開催を目指して、2005年にBEPPU PROJECTを立ち上げ現在にいたる。別府現代芸術フェスティバル 「混浴温泉世界」 総合プロデューサー(2009、2012、2015)、国東半島芸術祭 総合ディレクター(2014)、おおいたトイレンナーレ 総合ディレクター(2015)、平成20年度 芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞(芸術振興部門)、文化庁第14期文化政策部会 文化審議会委員
http://www.beppuproject.com/
加藤 種男(公益社団法人企業メセナ協議会 専務理事 ※2017年3月まで)
地場企業、自治体による地域創造の応援団として、おおさか創造千島財団理事、沖縄県文化振興会、八戸市「はっち」、「さいたまトリエンナーレ2016」、新潟市「水と土の芸術祭」などのアドバイザーなどを務める。1990年~2013年、アサヒビールの企業メセナ活動を中心に社会創造を担当。2012年から現職。また、2004年~2010年、横浜市芸術文化振興財団専務理事、大仏次郎記念館館長、YCC館長などを歴任し、「文化芸術創造都市横浜」を推進。そのほかの主な現職として、アートNPOリンク理事、埼玉県芸術文化財団評議員、アーツカウンシル東京カウンシル・ボード議長など。2008年芸術選奨文部科学大臣賞受賞。
辻 琢磨(建築家 /403architecture[dajiba])
1986年静岡県生まれ。2008年横浜国立大学建設学科建築学コース卒業。2010年横浜国立大学大学院建築都市スクールY¬GSA修了。2010年 Urban Nouveau*勤務。2011年メディアプロジェクト・アンテナ企画運営。2011年403architecture[dajiba]設立。現在、滋賀県立大学、大阪市立大学非常勤講師。2014年「富塚の天井」にて第30回吉岡賞受賞。
http://www.403architecture.com/
会田 大也(ミュージアムエデュケーター)
1976年東京生まれ。2000年東京造形大学造形学部デザイン学科造形計画専攻卒業。2003年情報科学芸術大学院大学[IAMAS]修了。2003年開館当初より11年間、山口情報芸術センターの教育普及担当として、メディアリテラシー教育と美術教育の領域を横断する形で、オリジナルのワークショップや教育コンテンツの開発と実施を担当する。2014年より東京大学大学院ソーシャルICTグローバル・クリエイティブ・リーダー[GCL]育成プログラム特任助教。
永田 宏和(NPO法人プラス・アーツ 理事長)
1993年大阪大学大学院修了。2005年阪神・淡路大震災10周年事業で家族が楽しみながら防災を学ぶプログラム「イザ!カエルキャラバン!」を開発。2006年NPO法人プラス・アーツ設立。現在、首都圏、関西圏など全国各地及び、インドネシア、タイ、フィリピン、中米、南米など海外での防災教育普及に積極的に取り組む。東京ガス、東京メトロ、三井不動産グループ、無印良品、NHKなど企業・メディアの防災アドバイザーも数多く務めている。NHK・Eテレ「東北発☆未来塾」TBS「情熱大陸」、日本テレビ「世界一受けたい授業」出演。
http://www.plus-arts.net/
大澤 寅雄(ニッセイ基礎研究所芸術文化プロジェクト室)
1970年生まれ。株式会社 ニッセイ基礎研究所芸術文化プロジェクト室准主任研究員、九州大学ソーシャルアートラボ・アドバイザー、NPO法人STスポット横浜監事。慶應義塾大学卒業後、劇場コンサルタントとして公共ホール・劇場の管理運営計画や開館準備業務に携わる。2003年文化庁新進芸術家海外留学制度により、アメリカ・シアトル近郊で劇場運営の研修を行う。帰国後、NPO法人STスポット横浜の理事および事務局長、東京大学文化資源学公開講座「市民社会再生」運営委員を経て現職。
2016年7月9日(土)
会場:市民アートギャラリー、天文館
講師:平川 渚(KCIC スタッフ / アーティスト)
主催:文化薫る地域の魅力づくり実行委員会、鹿児島市
企画制作:かごしま文化情報センター(KCIC)アートディビジョン
PLAN
同時開催の作品展「2つの窓辺から生まれる暮らし」の関連ワークショップとして、地域を新たな視点から見つめるワークショップを開催。二人一組で街へでかけ、ある地点から見える風景と、その正反対の方向にある風景をスマートフォンで撮影し、WEB上にマッピングを行う。撮影した画像を共有し、並列することで、それぞれの立ち位置から見える風景を交換する。
DO
主に鹿児島大学と第一工業大学で建築を学ぶ学生、一般の参加者がそれぞれ参加。スマートフォンのinstagramのアプリケーションを用いて、二人一組になり、天文館に出て「視線を持つもの」を探し、一人がそのものを含む風景を撮影。もう一人がその反対側(視線の先)の風景を撮影。それらを、instagramにタグをつけてアップし、共有する。
DATA
参加人数: 56人
PRESS
南日本新聞 みなみのカレンダー 2016年7月1日
2016年10月28日(金)
会場:天文館公園 「かごしま仮面祭」ブース内
講師:仮面夫婦プロジェクト
主催:文化薫る地域の魅力づくり実行委員会、鹿児島市
企画制作:かごしま文化情報センター(KCIC)アートディビジョン
PLAN
天文館公園で開催される「かごしま仮面祭」内で、仮面づくりのワークショップを開催。
「仮面夫婦プロジェクト」をゲストに、オリジナルの仮面を制作する。好きなベースを選び、絵の具で自由に彩色していく、誰でも楽しめるワークショップ。
DO
様々な場所で仮面づくりワークショップを行う「仮面夫婦プロジェクト」のお二人を講師にお招きし、「かごしま仮面祭」ブース内で仮面づくりのワークショップを行った。数種類の白い紙製の仮面をベースに、参加者が自由に絵の具で彩色していった。子どもから年配の方まで、幅広い層に楽しんでいただき、KCICをPRする機会にもなった。
DATA
参加人数:71人
PRESS
MBCラジオ Radio Burn 会場から中継
アーティストプロフィール
仮面夫婦プロジェクト
はじまりは、結婚式で仮面を着けた事から。
「まるで仮面夫婦だ!」と、見た目の面白さに魅了され、
2012年から国内外で仮面を着けて写真に残していく活動を始める。
2016年から仮面作りワークショップを始め、オリジナルの仮面を作ることで、
仮面に広く親しみを持ってもらうきっかけ作りを始める。
仮面って着けてみたら不思議と楽しい。
そんな素直な気持ちで、仮面夫婦という言葉の意味を、
見た目のままの面白さに変える事をプロジェクトの目的にしている。
http://kamenfufuproject.tumblr.com/
2016年8月〜2017年2月
会場:かごしま文化情報センター(KCIC) / 市民アートギャラリー
主催:文化薫る地域の魅力づくり実行委員会、鹿児島市
企画制作:かごしま文化情報センター(KCIC)アートディビジョン
子どもたちがアーティストと出会い、その独自の感性に触れることで、想像をふくらませることや表現することの面白さをともに体験するワークショップ全6プログラムを夏休み中の8月を皮切りに翌年2月まで開催した。
講師は、鹿児島在住で幅広く活躍している様々な分野のアーティスト。子どもたちの「やってみる!」や「好奇心」を刺激し、アートの楽しさを感じる機会を創出した。
講師:木浦 奈津子(画家)
2016年8月27日(土)
会場:市民アートギャラリー
対象:2歳〜小学3年生とその保護者
PLAN
みなと大通り公園から臨む桜島を参加者とともに鑑賞。その後、市民アートギャラリー壁面とほぼ同じサイズの大きな用紙に木浦 奈津子氏と一緒に桜島のある鹿児島の風景を描いていく。ローラーやはけ、手など様々な素材を使って完成させ、できた絵は、市民アートギャラリーに2週間ほど展示する。
DO
参加者は、講師で画家の木浦 奈津子氏と共に、みなと大通り公園から桜島を鑑賞。会場へ戻り、縦2.5m×横12mの巨大な紙に、木浦氏がその場で風景のアウトラインを描画した。そこへ子どもたちがローラーやはけ、手や足を使って自由に色をのせ、モチーフを描き足していった。全身を使って思い切り絵の具に触れて絵を描くこと自体が貴重な経験となった様子だった。カラフルで力強く、いい作品が出来上がった。
作品展示期間:2016年8月29日(月)~9月10日(土)
※その後、11月まで延長。
DATA
参加人数:10組17人
PRESS
クレセールvol.52
市民のひろば 8月号
読売新聞 2016年8月28日
NHK鹿児島「情報WAVE」
講師プロフィール:
木浦奈津子
1985年鹿児島市生まれ。尾道大学大学院美術研究科油画専攻修了
2014年 トーキョーワンダーウォール 2014 審査員賞受賞 ( 東京都現代美術館 )
2015年個展 「過ぎゆく景色」(トーキョーワンダーサイト渋谷 / 東京)
http://natsukokiura.blogspot.jp/
講師:田原迫 華(彫刻家)
2016年9月24日(土)
会場:市民アートギャラリー
対象:2歳〜未就学児とその保護者
PLAN
おけ3個に粘土300kgを分けて入れ、そこに参加者が分かれて入り、粘土を足で踏んだり触ったりして感触を楽しむ。その後粘土をまるめて団子をつくる。粘土の団子は、午後からのCプログラムで塔を作る際に使用する。
DO
おけいっぱいに用意された粘土。参加者の子どもたちは、おけに素足で入り、足で踏んだり、手で触ったりして感触を体感した。その後、柔らかくなった粘土を手にとって、団子状にまるめた。作ったたくさんの粘土の団子は、午後からのプログラムで塔を作る際に使用した。
DATA
参加人数:子ども14人(2才~未就学児)保護者17人 合計31人
講師:田原迫 華(彫刻家)
2016年9月24日(土)
会場:市民アートギャラリー
対象:小学生(3年生以下は保護者同伴)
PLAN
午前中に引き続き、粘土をまるめて団子をつくり、それらを用いて塔を作る。どうやったら高く積み上がるかを考えながら、協力して制作する。
DO
午前中のプログラムの参加者が作った粘土の団子に、追加でさらに団子をまるめて作る。それらを用いて、講師の田原迫氏指導のもと、どうやったらより高い塔にできるかを考えながら、積み上げる。粘土を丸める人、運ぶ人、積み上げる人など、それぞれ役割に分かれて、協力し合いながら塔を完成させた。
後日、塔を壊す「ぶっこわす会」を行った。
作品展示期間:2016年9月25日(日)~9月29日(木)
DATA
参加人数:12人
PRESS
キッズ通信アクト 第92号
講師プロフィール:
田原迫 華
1979年 鹿児島県 指宿市に生まれる
1998年 鹿児島県立松陽高等学校美術科卒業
2002年 鹿児島大学教育学部 卒業
2010年 崇城大学大学院 芸術研究科 博士課程 芸術学専攻 満期退学
日展会友
白日会 会員
鹿児島県美術協会 会員
指宿商業高等学校 非常勤講師
https://www.facebook.com/hana.taharasakoSculptor
講師:根本 修平(建築家)
2016年11月5日(土)
会場:市民アートギャラリー
対象:小学生
PLAN
参加者の子どもと建築を学んでいるサポート役の学生が1対1でチームになり、ダンボール、木材、テープなど、身近な素材を使用し、自分の「すみか」を市民アートギャラリー内に制作する
DO
はじめに講師の根本 修平氏より、生き物がつくるすみかの例を、プロジェクターで説明。資料を見ながら、各々イメージを膨らませた。制作にあたっては、子どもの自主性を尊重しながら、第一工業大学で建築を学んでいる学生、隼人工業高校の学生がサポート役としてイメージを形作る手助けをしつつ、協働してすみかを作り上げた。
完成後は作ったすみかの中でおやつを食べる時間を設け、学生と語ったりゆっくり過ごしたり、それぞれ満足した様子だった。また、他の参加者のすみかを見てまわるツアーも行った。
作品展示期間:2016年11月5日(土)~11月19日(土)
DATA
参加人数:小学生 35人/保護者 37人/サポートの学生 30人
PRESS
市民のひろば 9月号
リビングかごしま 2017年9月17日
講師プロフィール:
根本 修平
建築家。1975年東京都生まれ。2004年九州芸術工科大学大学院博士後期課程単位取得満期退学、2004年NKSアーキテクツ、2005年東京電機大学理工学部助手、2005年SN2スタジオ設立、2011年第一工業大学工学部講師
http://www.sn2studio.jp/
講師:下薗 詠子(写真家)
2017年1月21日(土)
会場:かごしま文化情報センター(KCIC)
対象:小学4年生〜6年生
PLAN
デジタルカメラを使って、自分自身を撮影する「セルフポートレート」に挑戦。参加者には、自分が一番気に入っている服で来てもらう。撮影した写真は、出力して展示する。
DO
講師で写真家の下薗 詠子氏より、自身のセルフポートレート写真をいくつか紹介。また、ライティングの当て方で、顔の表情の印象が変わることを参考写真をもとに説明。参加者は手鏡で自分の顔を角度を変えて観察し、実際に撮影する人、照明を当てる人に分かれてセルフポートレートを撮影。撮影した写真にはタイトルをつけ、一人ずつ発表した。後日、参加者が撮影した写真を下薗氏がそれぞれ加工を施し、KCIC所内に展示。
DATA
参加人数:8人(小学4年生~小学6年生)
作品展示期間:2017年2月10日(金)~3月18日(土)
講師プロフィール:
下薗 詠子
1979年、いちき串木野市生まれ
専門学校 九州ビジュアルアーツ 写真学科 卒業
19歳から雑誌を中心にミュージシャンや芸能人、オリンピック選手を撮影
木村伊兵衛賞大賞受賞、ビジュアルアーツフォトアワード大賞
http://www.eikoshimozono.com/
講師:久保 雄太(デザイナー)
2017年2月18日(土)
会場:かごしま文化情報センター(KCIC) スタジオB
対象:小学5年生〜6年生
PLAN
講師より、デザインの方法とポイントを解説していただきながら、参加者はポスターづくりに挑戦する。完成したポスターは出力し、展示を行う。
DO
講師が事前に準備したワークシートを参加者へ送付し、各自書き込んで当日持参。デザインについての説明の後、当日配布したワークシートを用いてデザインのプロセスを体験しながら、「桜島」に関するポスターづくりを行う。参加者は様々な桜島の写真の中からイメージに合うものを選び、キャッチコピーをつけてラフスケッチを制作。それを久保氏が一人ずつパソコンで編集し、ポスターとして仕上げた。後日、完成したポスターは市民アートギャラリーに展示。
作品展示期間:2017年3月2日(木)~3月18日(土)
DATA
参加人数:10人(小学5年生~小学6年生)
PRESS
クレセール vol.54
市民のひろば 2017年1月号
講師プロフィール:
久保 雄太
1983年 鹿児島市生まれ
2007年 株式会社 SOL DESIGN
2010年よりフリーランスのデザイナーとして活動
広告とパブリックデザインの経験を活かし、様々なデザインプロジェクトの企画立案、ディレクション、デザイナーの役割を担う。かごしまデザインアワード2013奨励賞・2014企業賞
[www.sakura-univ.net](www.sakura-univ.net)
2017年2月4日(土)
会場:Aコープ鹿児島いしき店 2F 大会議室
講師:平川 渚(KCICスタッフ / アーティスト)
主催:文化薫る地域の魅力づくり実行委員会、鹿児島市
協力:伊敷台商店会
企画制作:かごしま文化情報センター(KCIC)アートディビジョン
PLAN
KCICがこれまで継続的に実施してきた “地域をあらたな目線で眺め、編集するワークショップ”を、90年代に開発されたモダンな新興住宅地・伊敷ニュータウンで開催。完成した地域辞典はKCIC隣「市民アートギャラリー」で展示。
DO
事前に準備をした伊敷ニュータウンのエリア地図をもとに、参加者は2コースに分かれてエリア内を散策。各自、この地域に独特だと思ったものや、面白いと思ったものをデジタルカメラで撮影し、タイトルをつける。拠点に戻り、一人ずつプロジェクターで画像を投影して発表し、鑑賞した。後日、辞典として編集し、展示を行う。
展示期間:2017年3月1日(水)~3月29日(水)
DATA
参加人数:10組15人
講師プロフィール:
平川 渚
KCICスタッフ/アーティスト
個人の制作活動と並行して、美術館や駅構内、映画館、ショッピングモールなどでワークショップを行う。
[www.nagisahirakawa.net](www.nagisahirakawa.net)
KCIC × 桜島・錦江湾ジオパーク
2017年2月5日(日)
会場:改新交流センター
第一部案内人/平川 渚(KCICスタッフ/アーティスト)
第二部案内人/久木田 智美(NPO法人桜島ミュージアム)
主催:文化薫る地域の魅力づくり実行委員会、鹿児島市、桜島・錦江湾ジオパーク推進協議会、桜島地域まちづくりワークショップ
協力:古里地域の方々
企画・制作:かごしま文化情報センター(KCIC)アートディビジョン、NPO法人桜島ミュージアム
PLAN
KCICがこれまで継続的に実施してきた “地域をあらたな目線で眺め、編集するワークショップ”を、南岳火口や昭和火口にも近く、桜島の南部に位置する古里地域で開催。今回は、該当エリアで撮影した写真を使ったマップづくりや、古里地域の方との交流も。完成した地域辞典はKCIC隣「市民アートギャラリー」で展示。
DO
第一部では、デジタルカメラを持ってエリア内を2コースに分かれて散策し、気になったものや地域独特だと思ったものを撮影。それぞれ写真にタイトルをつけて一人ずつプロジェクターで発表。
古里地域の人々による昼食のふるまいを経て、第二部ではエリアの地図上に、第一部で撮影した写真を撮影ポイントに貼りつけていく。古里地域に暮らす人々や、火山博士の福島大輔さんによる解説も行われた。
展示期間:2017年3月1日(水)~3月29日(水)
DATA
参加人数:16組17人
古里地域の方々:約10人
PRESS
市民のひろば 2017年1月号
南日本新聞 2017年2月7日
毎日新聞 2017年3月6日
読売新聞 2017年3月17日
講師プロフィール:
第一部案内人/平川 渚(KCICスタッフ/アーティスト) ※伊敷ニュータウン編を参照
第二部案内人/久木田 智美(NPO法人桜島ミュージアム)
桜島ビジターセンターの管理運営やガイド、椿油の企画・営業と最近は「tephra火山灰ジュエリー」の開発も行う。http://www.sakurajima.gr.jp/
企画制作 + 協力
2016年7月4日(月)~7月23日(土)
会場:市民アートギャラリー
主催:文化薫る地域の魅力づくり実行委員会、鹿児島市
協力:鹿児島大学建築学科、第一工業大学建築デザイン学科
企画制作:かごしま文化情報センター(KCIC)アートディビジョン
PLAN
鹿児島大学と第一工業大学の2大学で、建築を学ぶ学科が合同で取り組んだ設計課題の成果を市民アートギャラリーに展示。数多くある作品の中から優秀作品として選出された8組の提案図面と模型をもとに、地域にある大学で建築を学ぶ学生たちが、鹿児島の地域(敷地は桜島)をどう捉え、それを活かして新しい住環境をどう提案するのか、その考えの一端を紹介した。
DO
二つの異なる世帯がひとつの土地を分け合い、共に暮らすための住宅を設計するという課題に取り組んだ作品を展示。設計の意図として桜島の西端、錦江湾越しに鹿児島市内を望む恵まれた土地に、それぞれに四人家族のための30坪ほどの住宅を計画。二人一組で取り組み、各人一棟の住宅を二人で相談をしながら設計し、一棟では実現できない豊かな住環境と風景の創造を目指している。会場には図面や模型が展示された。
関連企画
KCIC WORKSHOP「背中合わせの風景を交換するワークショップ」
ついdeサロン「2つの視点から生まれる建築」
DATA
展示内容 住宅作品(8組:鹿児島大学5組、第一工大3組)
※本作品は学部2年生の設計演習で取り組まれた課題。
2016年7月9日(土)
会場:市民アートギャラリー
ゲスト:宇都 博徳(建築家)、米永 優子(建築家)
主催:文化薫る地域の魅力づくり実行委員会、鹿児島市
企画制作:かごしま文化情報センター(KCIC)アートディビジョン
PLAN
「ゲストが ”◯◯のついでに”トークをする」といったスタンスで、ゲストも来場者も気軽に参加できる企画としてスタート。様々なジャンルの方々とのネットワークづくりも目指し、現代の多様な表現のあり方を模索する。
DO
鹿児島大学建築学科、第一工業大学建築デザイン学科との協働で開催した作品展「2つの窓辺から生まれる暮らし」の開催に合わせ、ご夫妻で建築設計事務所を運営されている建築家を迎えたサロンを開催した。どのように建築を捉えているのか、その発想やモチベーションの源は何かなど、おふたりが建築と向き合う時の哲学を近作を通してお話ししていただいた。
関連企画
KCIC WORKSHOP「背中合わせの風景を交換するワークショップ」
作品展「2つの窓辺から生まれる暮らし」
DATA
参加者数 66人
講師プロフィール:
宇都 博徳(建築家)
鹿児島県生まれ。鹿児島大学卒業後、毛綱毅曠建築事務所ほか勤務。1990年より米永 優子氏とサウルス建築設計事務所を設立。1991年鹿児島大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程修了。同年より鹿児島大学助手(~2002年)。
米永 優子(建築家)
福岡県生まれ。鹿児島大学卒業。九州芸術工科大学大学院修了後、 菊竹清訓建築設計事務所に入所。 1988年よりDEN住宅研究所入所。 1990年より宇都 博徳氏とサウルス建築設計事務所を設立。1992年より加世田医療福祉専門学校 非常勤講師。
2016年12月3日(土)~12月4日(日)
会場:鹿児島市内45箇所
<シンポジウム>
まちなかの近現代建築~存在意義と保全・活用にむけて~
2016年12月3日(土)
会場:市民アートギャラリー
ゲスト:松岡 恭子、鯵坂 徹
主催:オープンハウスカゴシマ実行委員会、文化薫る地域の魅力づくり実行委員会、鹿児島市
協賛:総合資格院(特別協賛)、鹿児島工学院専門学校、株式会社カナダプレイス、第一工業大学、弓場建設株式会社
後援:公益社団法人鹿児島県建築士会、一般社団法人鹿児島県建築士事務所協会、一般社団法人日本建築学会九州支部、公益社団法人日本建築家協会九州支部鹿児島地域会
PLAN
「かごしまアートナビ」でも紹介している鹿児島市内の優れた近現代建築をすべての人に紹介するプロジェクトとして開催した。建築物は、所有者や関係者の大切な資産であるとともに、重要な社会的・文化資産でもあり、地域の歴史的建築への理解や保全の必要性のみならず、新たな視点で建築物を見てもらうことを目的としている。豊かな建築文化を広く伝えることを通して、建築や街の魅力を多くの人々に伝え、鹿児島をより豊かな文化薫る街にしたいと考え、実施した。
(本企画の今後の開催はオープンハウスカゴシマ実行委員会にて検討中)
DO
鹿児島市内45箇所の建築が公開され、2日間で多くの方が普段見ることのできない近現代建築を見学した。
また、同時開催のシンポジウムでは、ゲストに福岡で建築ツアーやワークショップなどを行なっているFAF(NPO法人福岡建築ファウンデーション理事長)の松岡恭子氏、鹿児島の歴史的な建築物の研究・維持・保全を行なっている鹿児島大学教授の鯵坂 徹氏をお招きし、「まちなかの近現代建築」をテーマに、その存在意義や保全・活用に向けた視点などをお聞きした。
DATA
参加者累計 約700人
公開建築 45箇所
豊産業機械販売・BB13Bar/鹿児島県立甲南高等学校/卸団地組合会館/鹿児島県立鹿児島中央高等学校/加治屋町教会・敬愛幼稚園/鹿児島県民教育文化研究所/山形屋1号館/鹿児島市交通局武之橋変電所/稲盛会館/マルヤガーデンズ/鹿児島県立博物館 考古資料館/鹿児島県立博物館/鹿児島市立美術館/鹿児島県歴史資料センター黎明館/鹿児島県労働基準協会/大津倉庫・プティパレ/鹿児島海陸運送本社 海陸ビルディング/日本ガス本社/ひらかわ美術館/桜島フェリーターミナル/トライ社本社/セイワ文化ビル/BIGIビル/T-flat/シャトーグリーンウッド/レトロフト千歳ビル/鹿児島県産業会館/南日本銀行本店/鹿児島市庁舎本館/県政記念館/鹿児島県教育会館/鹿児島市中央公民館/鹿児島県老人福祉会館/旧鹿児島紡績所技師館(異人館)/旧芹ヶ野島津家金山鉱業事務所/磯工芸館/尚古集成館 本館/西郷隆盛蘇生の家/玉里邸長屋門/玉里邸茶室/ザビエル教会/日本銀行鹿児島支店/鹿児島工業高等学校大煙突/大正桜秀館/K
PRESS
MBCニューズなう
鹿児島建設新聞
リビングかごしま / リビングきりしま
南日本新聞
南日本新聞フェリア
産経新聞
シンポジウム講師プロフィール:
松岡 恭子(建築家 / NPO法人福岡建築ファウンデーション理事長)
九州大学卒業後、東京都立大学大学院、コロンビア大学大学院で修士課程修了。立地の特性を最大限に活かしつつ、現代生活に適した新しい快適さを提供する建築を生む一方、家具や照明器具などプロダクトも手掛ける。九州を代表する長大海上橋完成を機に、公園や道路等の土木建造物のデザインも展開。国内外の大学でデザイン教育にも携わる。2009年より福岡の優れた建築を紹介する活動を行っている
鯵坂 徹(鹿児島大学教授)
1957年名古屋生まれ。1983年早稲田大学大学院理工学研究科建設工学専攻修了後、三菱地所株式会社一級建築事務(現・三菱地所設計)入社。2013年鹿児島大学建築学科教授就任。歴史的建築の再生デザインに関する研究、モダンムーヴメントの建築および建築家に関する研究、麓集落に関する研究を進めている。
地域伝統芸能 及び 音楽部会の活動
2016年5月28日(土) 15:00~17:00
会場:アクアガーデンホテル福丸
主催:文化薫る地域の魅力づくり実行委員会(地域伝統芸能部会)、鹿児島市
PLAN
鹿児島市内で活動を行っている地域伝統芸能の保存団体同士のつながりをつくるため、平成25年度より開催されている。今回は個人功労者への感謝状の贈呈を行ったのち、前年度の事業報告と今年度の事業計画、また、伝統芸能伝承サマーキャンプや出演依頼予定の催し物などの説明後、意見交換を行った。意見交換の場では、継承に関する問題、とくに人材について、他の団体はどのような状況であるのか、また、どういった対応・対策を行っているのかという点に焦点があてられ、子どもたちとの取り組みやそれに対する実情などが語られた。
DO
1.市民局長あいさつ
2.各郷土芸能保存・継続活動に対する個人功労者への感謝状の贈呈
3.文化薫る地域の魅力づくり実行委員会の地域伝統芸能に関する事業について
(1)平成27年度事業報告
(2)平成28年度事業計画
(3)伝統芸能伝承サマーキャンプ
(4)本年度の出演依頼予定の催物
4.DVD「かごしまの民俗芸能」視聴
5.意見交換
DATA
会議参加者
各団体53名(25団体)、部会2名、事務局8名、KCIC2名、計63名
表彰
個人28名
参加団体一覧
東桜島島廻り節保存会
帯迫棒踊り保存会
中山町下虚無僧踊り保存会
広木虚無僧踊り保存会
正調おはら節保存会
皆房地区棒踊り保存会
山田鉦踊り保存会
下花棚棒踊り保存会
田上上区棒踊り保存会
野頭銭太鼓保存会
錫山石当節保存会
谷山芸能保存会
せばる隼人舞保存会
茂頭棒踊り保存会
川上棒踊り保存会
中ノ町鉦踊り保存会
本城棒踊り保存会
吉水棒踊り保存会
小池島廻り踊り保存会
仮屋崎早乙女踊り保存会
前之浜チョイのチョイ踊り保存会
西上太鼓踊り保存会
大平獅子舞踊り保存会
花尾太鼓踊り保存会
西俣八丁杵踊り保存会
2016年7月30日(土)・31日(日) 1泊2日
会場:鹿児島県立青少年研修センター及び鹿児島市維新ふるさと館
主催:文化薫る地域の魅力づくり実行委員会(地域伝統芸能部会)、鹿児島市
PLAN
郷土芸能保存団体間の交流・親睦を図り、伝統芸能の伝承と演技レベルの向上につなげるため、地域伝統芸能の継承者である児童や指導者等を主な対象として、地域伝統芸能に関する研修・交流の場としてサマーキャンプを実施。まず、オリエンテーションにて団体ごとに紹介を行い、昼食後に青少年研修センターの先生の指導のもと、親睦を目的としたレクリエーションを行った。今回は昨年に引き続き参加している子どもも多く、比較的初めから積極的な参加の姿勢が見られた。その後、講師として下野 敏見先生をお招きして、伝統芸能についての座学を行った。大人も子どもも関係なく皆、真剣に聞いていた。夜は講堂にて各団体の踊りについて紹介や実際の披露。ボランティアで参加した鹿児島国際大学のよさこいサークル・創生児のメンバーにもよさこいを披露してもらい、最後は子どもたちも一緒によさこいを踊り、お互いに違う踊りに触れる良い機会となった。2日目は維新ふるさと館を訪ね、皆で郷土の歴史を学んだ。
DO
研修1 レクリエーション、民俗芸能DVD鑑賞、下野先生による講話
研修2 各団体による民俗芸能披露、星空観望会
研修3 所外活動(維新ふるさと館)
DATA
参加者
川上棒踊り保存会
帯迫棒踊り保存会
野頭銭太鼓保存会
田上上区棒踊り保存会
大平獅子舞踊り保存会
花尾太鼓踊保存会
下花棚棒踊り保存会
本城棒踊り保存会※
せばる隼人舞保存会※
皆房棒踊り保存会※
中山町下虚無僧踊り保存会※
11団体、計88名(事務局を含む) ※は、講義のみ参加
2016年 10月15日(土)※雨天のため中止
会場:鹿児島市立美術館前庭、かごしま近代文学館・メルヘン館前庭、照国公園(県立博物館考古資料館前)、探勝園
主催:文化薫る地域の魅力づくり実行委員会、鹿児島市、鹿児島市教育委員会
鹿児島市の文化ゾーンの魅力ある景観を生かした4つの会場で、多彩なステージと幻想的なあかりの演出・展示を行う市民参加型イベント。今年は34の団体及び個人が音楽の演奏及び地域伝統芸能の披露を、また、あかりの制作及び作品展示(本年度新たに鹿児島市竹工芸振興組合の参加)に加え、新たな取り組みとして、学生委員の提案による「熊本震災復興への祈り」の和紙灯りの作成の取り組みや「フォトコンテスト」の開催を予定していた。当日は雨天により残念ながら中止となった。
2016年11月12日(土)、13日(日)
会場:鹿児島市立美術館前庭(芝生広場)
主催:文化薫る地域の魅力づくり実行委員会、鹿児島市、鹿児島市教育委員会
「音とあかりの散歩道」の雨天中止により、展示予定だった松陽高校美術科生徒による和灯り(日本画を施した行灯・和傘オブジェ)や鹿児島市竹工芸振興組合の竹灯籠の灯り作品を展示。
和灯り制作 県立松陽高等学校美術科生
竹灯り制作 鹿児島市竹工芸振興組合
DATA
約600人
2016年12月3日(土)
会場:鹿児島市立皆与志小学校体育館
主催:文化薫る地域の魅力づくり実行委員会、鹿児島市、鹿児島市教育委員会
協力:皆与志校区コミュニティ協議会、JAかごしま中央皆与志支店
PLAN
平成25年度より地域文化の振興につなげようと行っている音楽と伝統芸能のイベント。今年は皆与志小学校体育館で開催した。地域に古くから伝わる伝統芸能「皆房棒踊り」、また、この日のために22年ぶりに復活した「皆与志上町内会有志による棒踊り」、地域外の伝統芸能として正調おはら節保存会による「西田橋・地つき唄」の他、地元の幼稚園や小中学校、太鼓の団体も出演。さらに皆与志は警察機構の生みの親である川路利良大警視のゆかりの地であることから、鹿児島県警音楽隊がゲストとして特別参加し、晩秋の一夜を締めくくった。イベントの運営には地元の皆与志校区コミュニティ協議会が協力。地域に豊富にある竹を切り出し、竹灯籠を製作し、舞台はもちろん校門から体育館までの通路も幻想的な灯りで演出した。
DO
第1ステージ(17:30〜)
合唱(鹿児島市立皆与志小学校全校児童)
歌&遊戯(鹿児島市立皆与志幼稚園園児・父母)
棒踊り(鹿児島市立皆与志小学校4年~6年生児童)
エイサー(鹿児島市立河頭中学校エイサー隊)
棒踊り(皆与志上町内会有志)
正月行事(来訪神行事)「かせだうち」(皆与志上町内会)
棒踊り(皆房棒踊り保存会)
民俗芸能(正調おはら節保存会)
第2ステージ(19:00〜)
和太鼓(みなよし太鼓)
吹奏楽(鹿児島県警察音楽隊)※ゲスト
市民文化ホール、谷山サザンホール、市民アートギャラリーの各施設において、リハーサル室等の空き時間を練習場所として提供し、練習の成果を無料公演やワークショップ等を通じて市民に還元する制度。ジャズ、吹奏楽、クラシック音楽などバラエティに富んだジャンルの市民演奏家8組が利用。
2017年3月20日(月・祝) ※雨天のため中止
会場:鹿児島中央駅前広場(若き薩摩の群像前)
主催:文化薫る地域の魅力づくり実行委員会、鹿児島市、鹿児島市教育委員会
誰もがまちなかで身近に音楽に親しめることや、音楽を通した賑わいづくりの一環として開催し、今年は高校生による和太鼓や吹奏楽などのステージを予定していた。当日は、雨天により残念ながら中止となった。
情報発信
PLAN
文化情報センターとして、紙、WEB、イベントスペースと様々なメディア(媒介物)を使用して、KCICに関することや地域のイベント情報を収集し、発信。あわせて、地域の文化スポットを取材しMAPでナビゲーション機能を付加した「かごしまアートナビ」、また、「伝統芸能MAP」など伝統芸能保存団体に関する情報発信も行なっている。
DO
KCIC主催イベントはレポートも掲載、写真記録の保存も目指し、地域で起きていることをストック。また、伝統芸能を見ることのできるお祭り等をアップデートした。
KCIC Arts Crossing
2016年12月、2017年3月発行 各3000部
KCICウェブサイト 県内外のイベント紹介記事数 205件
http://www.kcic.jp/
KCIC BOOKS 2017年度発行数 9冊
[1] KCIC BOOKS アーティストシリーズ
「動き、流れる建築のかたち」
著:辻 琢磨(建築家 / 403 architecture [dajiba])
http://bccks.jp/bcck/149368/info
[2] KCIC BOOKS 地域 × アートシリーズ
「いつの間にか音頭〜わたしたちのうた、わたしたちの踊りをつくるプロジェクト〜」
企画・著:かごしま文化情報センター(KCIC)
共著:手塚 夏子(ダンサー・振付家)
http://bccks.jp/bcck/147581/info
[3] KCIC アニュアルレポート 04 (本誌)
KCIC WORKSHOP リサーチプログラム
「わたしたちの地域辞典をつくるワークショップ」
[4] みなと大通り公園周辺編(ワークショップ実施は2015年度)
http://bccks.jp/bcck/148894/info
[5] 松元・石谷編(ワークショップ実施は2015年度)
http://bccks.jp/bcck/149149/info
[6] 桜島・赤水編(ワークショップ実施は2015年度)
http://bccks.jp/bcck/149199/info
[7] 伊敷ニュータウン編
http://bccks.jp/bcck/149195/info
[8] 桜島・古里編
http://bccks.jp/bcck/149096/info
[9] KCIC アートマネジメントラボ
http://bccks.jp/bcck/149211/info
KCIC LIBRARY 蔵書数 累計402冊(2017年3月現在)
美術専門の書籍をセレクトして蔵書。また、国内の各地の施設 / 団体から寄贈いただいた専門書を蔵書。所内にて閲覧できるようにした。
詳細はKCIC LIBRARYページ http://www.kcic.jp/LIBRARY へ
KCIC ART NEWS 収集数 累計476件
全国各地の文化イベント情報やフリーペーパーを収集し、所内で配布。
2013年〜2016年
かごしま文化情報センター(KCIC)は、毎年、広報物(フリーペーパー、チラシ、電子書籍カバー、WEBデザインなど)の制作を年間を通して、地元 鹿児島を拠点に活動するデザイナー1名と行った。これは、地域を知るクリエイティブな人材をチームに迎え、スタッフ、そして県外からのゲストとともに打ち合わせを重ね、多様な表現活動を広く伝える手法を柔軟に探ること、また、広報制作物自体からも創造性が生まれることを試みるためであった。
そして、その制作物を鹿児島市内外に発信することで、地域のクリエイティブな力を紹介できることも目指したのである。
鹿児島県出身。平成6年赤塚学園ビジネス専門学校卒(現タラデザイン専門学校)。同年4月株式会社シイツウ入社。平成9年、冨永デザイン事務所設立。平成11年、社名を株式会社冨永デザインに変更。広告全般、パッケージ、販売促進ツールの企画・制作、CMの企画・演出を手掛ける。平成19年「薩摩焼酎認証マーク」最優秀賞受賞。平成25年「九州アートディレクターズクラブ
K-ADC AWARD 2013」CI・シンボル・ロゴ・タイポグラフィー部門 金賞受賞。
なお、冨永氏はKCICの立ち上げに際し、鹿児島のいまの文化を発信するためのツール全てに使用するロゴやシンボルカラーなどのVIを制作。それを元に封筒、名刺、ウェブサイトなどを展開した。
プロジェクト内容:
2013年、かごしま文化情報センター(KCIC)の開所を知らせ、作品の展開と情報発信を兼ねた「オープニングポスタープロジェクト」を企画。鹿児島の写真家 下薗 詠子とプランナー 松田 朋春のコラボレーション作品のアートディレクションを冨永氏に依頼。鹿児島在住の方11人をモデルに11種類のポスターを制作した。
一連のポスターはこちらから 電子書籍 美人島
http://bccks.jp/bcck/120122/info
プロジェクト内容:
地域のアートとカルチャースポットを紹介する「かごしまアートナビ」。掲載施設を中心としたイベントを定期的に更新し、県内の文化関連施設やホテル、旅行案内所でA4サイズの紙版を配布。また、掲載スポットを網羅したweb ではナビゲーション機能を付加。そして、電子書籍では、実際にそこを訪れたスタッフ / 外部執筆者によるエッセーを収めた。
全てを一目で網羅できる<紙>、スポットへのナビゲーション機能を持つと同時に施設の詳細を掲載した<web>、読者に語りかけるように施設の魅力を伝える<電子書籍>と、多様な媒体を使って鹿児島を訪れる方をクリエイティブな旅へと誘う。
web http://www.kcic.jp/kan
電子書籍 http://bccks.jp/bcck/129496/info
鹿児島生まれ。空間デザイン会社(東京)勤務後、オンドデザインを設立。東日本大震災を機に鹿児島へUターンし、グラフィックデザインを中心に、ウェブや店舗空間などなど、媒体を問わないデザインと格闘する毎日。夜9時には布団に入り、朝3時頃から1日がはじまる健康的なデザイナーを目指しています。
http://ondo-c.jp/
ワークショップやトークイベントなど、所内でのチラシを作成する際のフォーマットデザイン。納品されたデータをもとに所内スタッフが写真とテキストを入れ替えることで、さまざまなイベントの告知に対応。年間10種類以上の告知媒体として活躍した。
戸塚 晶子(CO STUDIO)プロフィール
グラフィックデザイナー・イラストレーター
東京藝術大学デザイン科修士課程修了
在学中、英国UCA芸術大学修士課程に留学
サステナビリティの思想に出会い、ソーシャルなデザインについて研究。
英国での活動を経て、2013年CO STUDIO設立。国内での活動を本格的にスタート。
翌年、豊かな農林水産資源や、文化に潜在性を感じ、拠点を鹿児島に移す。
視点はローカルから、海外まで、Web、ロゴ、ポスター、パンフレット、パッケージ、インフォグラフィックスなど
多様な媒体制作を通じて地域を元気にしたいという思いで日々活動中。
http://akikototsuka.info/?lang=ja
プロジェクト内容:
メディアや価値、コミュニケーションをテーマに学生時代から創作活動を続けるアーティスト あいだだいやと共に、灰の降り積もる鹿児島と、雪の降り積もる青森、各々のまちで普通の暮らしをする普通の人々を記録。
電子掲示板サイトによく出てくる「◯◯だけどなんでも聞いて」のスタイルで、互いの土地の日々の生活についてFacebook 非公開グループを通して対話。鹿児島の人から「雪かきはどのくらいの頻度でするの?」や青森の人から「桜島が噴火するときはドカンというんですか?」など、知っているようで知らない普段の生活の話や、現地の人には言うほどでもないけれども外から見れば興味深い日常を、その地の住民のダイレクトな言葉を通して浮き彫りにした。
電子書籍「フリツモ」 あいだだいや 著 http://bccks.jp/bcck/141884/info
プロジェクト内容:
来場者からの「アートに関する学びの場が欲しい」という要望に応えて始まった「文化イベントの在り方を、新しいフォーマットで考え・作るレクチャー(座学)とワークショップ(実践)シリーズ。
各地で独自の活動を展開するアートマネジメント、発信(告知)活動、教育普及など、いまの社会で必要なマネジメント(企画・運営)の在り方を、参加者と一緒に模索した。
<目的・趣旨>
・アートマネジメントに必要な知識を深め、自身の活動につなげる。
・地域での実践者が自身の体験を元に生きた知識を共有する。
・参加者同士でネットワークを作る。
プロジェクト内容:
福岡県在住のダンサー・振付家の手塚 夏子氏を迎えて、地域の文化を現代の視点でみるシリーズ。2015年、鹿児島市郡山の花尾神社で開催される「花尾神社 秋の大祭」をバスツアー形式で市民とともに鑑賞し、その後、伝統芸能保存団体の稽古の視察やヒアリングを重ね、記録とする電子書籍「断片の脈動」を制作した。
また、2016年は5ヶ月をかけて市民との鑑賞会、ワークショップ、発表会を行い、それをまとめた「いつの間にか音頭〜わたしたちのうた、わたしたちの踊りをつくるプロジェクト」を刊行。
戸塚氏には2年連続で電子書籍関連のグラフィックを担当いただいた。
ワークショップやトークイベントなど、所内でのチラシを作成する際のフォーマットデザイン。納品されたデータをもとに所内スタッフが写真とテキストを入れ替えることでさまざまなイベントに対応。年間10種類以上の告知媒体として活躍した。
1983年鹿児島市生まれ。デザイナー。
2007年4月、福岡にて株式会社SOL DESIGN入社。同時に、NPO法人九州コミュニティ研究所に所属。2010年よりフリーランスとして活動。2011年7月鹿児島にて、暮らしをテーマにした学びの場づくり「サクラ島大学」を開始。広告とパブリックデザインの現場経験を活かし、様々なデザインプロジェクトの企画立案、ディレクションおよびデザイナーの役割を担います。かごしまデザインアワー ド 2013 奨励賞・ 2014 企業賞
http://sakura-univ.net
プロジェクト内容:
福岡県在住のダンサー・振付家の手塚 夏子氏を迎えて、地域の文化を現代の視点でみるシリーズ。2015年、鹿児島市郡山の花尾神社で開催される「花尾神社 秋の大祭」をバスツアー形式で市民とともに鑑賞し、その後、伝統芸能保存団体の稽古の視察やヒアリングを重ね、記録とする電子書籍「断片の脈動」を制作した。
また、2016年は5ヶ月をかけて市民との鑑賞会、ワークショップ、発表会を行った。
電子書籍「いつの間にか音頭〜わたしたちのうた、わたしたちの踊りをつくるプロジェクト」
http://bccks.jp/bcck/147581/info)
田原迫 華
鹿児島で彫刻家として生きようと私が決意した時、いったいいくらどのように稼げばいいのか、ロールモデルとなる人もなく、見当もつかなかった。そこで、東京で作家(画家)活動のみで生活している人に、一か月の「収入」は最低限いくら必要だろうか、すなわち何枚描いて売らなければならないのか、質問してみた。
ひと月30万、という返答だった。売れ筋の4号サイズが売れたとして、号3万ならば、価格は12万である。画廊の取り分が50パーセント、額縁や画材代をひくと作家の取り分は良くて3万。すると、ひと月に10枚売る計算になる。3日で1枚、12万で売れるだけの魅力・クオリティのある作品をコンスタントに描かなければならない。
12万の絵を買おうというお客さんは、作家がより活躍して値が上がっていくことを望んでいる。公募展やコンペのための制作、取材の交通費やモデル代、営業・広告宣伝費、それだけの枚数の絵を並べたままにしておけるアトリエ、・・・収入が30万だとしてもけして楽ではない、最低限のラインだ。しかし逆に言えば、それだけ売り上げがだせる筆力があれば、作家として独り立ちしてしまった方が、教師や会社員などの副業をしなくても良いとも言える。社会性に自信がなく、会社勤めが苦手な人は、多少苦しくても作家一本の方が良いかもしれないね、などと笑って話題が閉じた。
ここ数年の鹿児島でずいぶん変わったな、と思うのは、発表の場所のバリエーションが増えたことだ。15年ほど前、大学生のころ、TV局主催のイベントで作品を展示販売することに参加した。それ以外には、県美術展などの公募展、公募ガイドなどの雑誌で見つけたコンペティションのほかは、ギャラリーを自分で借りて展覧会をするしかなかった。
7年前、指宿へ帰ってきたばかりのころに、たまたま中央公園で早川 由美子さん(KCICアドミニストレーター)に出会い、展覧会への出品をさそっていただいた。彫刻に触ることができる展示で、参加している作家も私が知っている人は少なくて、こういった展示の在り方もあるのか、と新鮮な驚きを得た。そして、KCICができて、昨年はアートマネージメントラボに参加させていただき、いろいろなお話を聞いて勉強になると同時に、参加している人の多さと熱心さに、こんなにも鹿児島にはアートに関心のある人がいるのか、と驚いた。
しかし、私は「地元で活躍するアーティスト」には2種類いると思っている。地元以外でも高い評価を得ていて仕事が向こうからくるから「地元でも活躍できるアーティスト」と、「地元でしか活躍できない」アーティストの2種類である。後者の人たちは、自分よりも若く活躍しそうな人は、活躍できないように仕向ける。はっきり言って芽を摘もうとする。貴重な仕事を失わぬよう、必死なのだろう。しかも、そうした仕事(や助成金)を発生させるために、若いアーティストを安い報酬で集めてイベントをやって消耗させておきながら応援していると言うのだ。本当に応援するのであれば、そのイベントの中で作家に確かに利益(金銭的収入)を発生させ、さらに作品の質も上がるよう、研鑽の場としての厳しさを保たなければならない。
KCICにおいて、昨夏、粘土のワークショップをさせていただいた。ただひたすら、粘土と戯れる、私にとって最高にシンプルで大胆な内容を採用していただき、本当にうれしく感謝している。
参加者の募集段階で印象的だったのは、希望者の多さ、「こどもに体験させたい」という保護者たちの熱意の強さである。それは私にとっては、希望者(保護者たち)の期待を裏切るだろう申し訳なさと同時に、より積極的にその期待を裏切りたい気持ちを起こさせるものであった。
保護者の期待するものは、こどもの才能を見つけ出し、伸ばすことかもしれない。しかし、私が伝えたいことは、「粘土の思うようにならなさ」である。足がめりこめば、引き抜くこともままならず、掴むにもぬるぬるとつかみどころがなく、持ち上げようにもやたらと重く粘る。積み上げようと積めば積むほど自重で崩れていく。崩そうと体当たりしても、凹むだけでバラバラにはならない。筋力で思うように動かすのではなく、粘土の「声を聞く」ように、手のひらや体に伝えられる粘土の抵抗を感じ取りながら表現を加減する。粘土を動かそうとアクセスすること(能動)が同時に粘土の抵抗を感じ取ること(受動)であり、感じたことのフィードバックを瞬時にアウトプットに反映させていかなければならない。この「思うようにならなさ」は、そのまま、世界の「思うようにならなさ」であり、それに喜々として立ち向かうこどもの姿に、むしろ私たち大人がすでにそのエネルギーを失っていることに危機感を持つべきなのだ。
私は、芸術は本来「誰でもできる」ことだと思っている。しかし、誰でもできることになってしまうと、アートの値段は下がる。作家のサインが値札になる市場では、作家は選ばれた天才でなければならない。しかし、鹿児島に12万円の絵画を毎月買う人が何人いるだろうか。1年に1枚であっても、そうそういないだろう。一生に一度かもしれない。そんな市場規模の中で、画家として独立するなどということは、まずもって不可能なのだ。教職もまた狭き門である。そのなかで、たとえこどもに彫刻家の才能があったとして、いったいどのような作家に育てるつもりなのだろうか。
こどもを天才にする前に必要なのは、まず大人が、自分の地域の文化を醸成する意識を持って長期的・定期的に文化に投資すること、本気で楽しむことだと私は思う。
私たちは丁寧に向き合わねばならない。この地元という素材の中で、自分のアクションに対してどのようなレスポンスがあったのか、それを感じながら作っていく形は、いままでガラスケースの中に見てきたようなものではなく、きっともどかしさの表れたかたちだろうけれども。そう思っている私にとって、KCICは希望を感じる表象である。
プロフィール:
田原迫 華(たはらさこ はな)
1979年指宿生まれ。彫刻家。
鹿児島大学教育学部 学校教育教員養成課程 美術専修 卒業
崇城大学大学院 芸術研究科 博士課程 芸術学専攻 満期退学
第47回昭和会展(日動画廊)東京海上日動賞・彫刻賞
国際コンペ EWAAC2012 Grand Prize(総合グランプリ)
「幼少の篤姫 於一像」設置(指宿市)
日展 会友。白日会 会員。鹿児島県美術協会 会員。
指宿商業高等学校 非常勤講師
大澤 寅雄
私は、文化政策やアートマネジメントに関する調査や研究を仕事としている。2013年に、それまで暮らしていた神奈川県から福岡県に転居した。転居のきっかけは、2011年の東日本大震災と福島第一原発事故だった。あの出来事は、文化と社会の関わり方を考えるうえで「東京と地方」の関係を見直し、私自身のライフスタイル、ワークスタイルを変える大きなきっかけを与えてくれた。
福岡で生活し始めて、もうすぐ4年になる。今では消防団に入団し、自治会の活動に参加するなど、少しずつ土地に根差した生活を送るようになり、地元のアーティストや気の合う仲間たちと小さな芸術祭を一緒に企画し、楽しんでいる。福岡の中心部に行けば美術館も充実しており、映画、舞台、コンサートも十分楽しめる。九州全体に目を向けてもユニークな場所や機会は数多く、豊かな自然とともにアートを楽しむこともある。
首都圏で生活し、東京の都心部に通勤していた頃の私は、東京の美術館、劇場、ホール、映画館で観たり聴いたりするものは「地方にいれば出会えない」と思い込んでいた。たしかに、文化や芸術に触れる機会の供給量や選択肢の幅は、東京と地方では大きな差がある。しかし、当たり前だが「東京にいれば出会えない」地方の文化だってある。そのことに気づいてなかった4年前までの私自身が、いかに「東京目線」で日本各地の文化を見ていたか、ということでもあるだろう。
地方自治体で文化振興に携わる行政職員や文化施設の職員にも、「地方には文化がない」と思い込んでいる人がいる。その延長線上に、文化を東京から地方に流通させることが文化振興であるかのように考える人もいる。こうして、地方創生が叫ばれているいま現在も、「東京目線」の文化が地方に広がっている。相変わらず文化や芸術を志す人材が東京に流出し、地域に固有の文化が徐々に消えて、東京からの文化に塗り替えられる過程を各地で目の当たりにしている。
私は、2015年と2016年に「KCICアートマネジメントラボ」にお招きいただいたのだが、KCICの活動はそれ以前から気になっていた。美術、音楽、地域伝統芸能の3つのジャンルで展開される個別の企画にアンテナの感度の高さ。また、KCICが発信するウェブサイト、電子書籍、フリーペーパーなどの洗練されたデザインやアクセシビリティ(利用しやすさ)、ユニークなコンテンツ。それと同時に、鹿児島に根差した活動をしていて、鹿児島のアーティストやクリエイターのネットワークを形成しており、地に足を着けた活動に敬服してきた。
しかし、KCICの活動は、ある種の「わかりにくさ」も伴っていることも想像できる。例えば、市民文化ホールの主催事業で行われるような、東京から招くオーケストラやピアニストの公演や、市立美術館の収蔵品のような、日本近代洋画や西洋美術の代表的な作家の作品は、芸術的、社会的な価値を既に評価されている。それに比べてKCICの多くの活動は、芸術的、社会的な価値が未だに定まっていないものが多い。むしろ、今から価値が磨かれていくものや、埋もれていた価値を発見するものである。それらの価値を測るためには、他者の物差しを借りるのではなく、自分の物差しで価値を見極めなければならない。
平田オリザ氏の著書『下り坂をそろそろと下る』(2016年、講談社現代新書)に、「文化の自己決定能力」という言葉が出てくる。
自分たちの誇りに思う文化や自然は何か。そして、そこにどんな付加価値をつければ、よそからも人が来てくれるかを自分たちで判断できる能力がなければ、地方はあっけなく中央資本に収奪されていく。/私はこのような能力を、「文化の自己決定能力」と呼んでいる。
私は、KCICの活動について、鹿児島市民の「文化の自己決定能力」に大きく関与するものだと思っている。身近にある地域の魅力をアーティストと一緒に発見するワークショップや、誰もが音楽を楽しめる環境をつくる音楽フランチャイズ制度、地域に根付いた独自の芸能文化を集積・発信する取り組みなど、数々の事業は、いまを生きる鹿児島に住む人が、いま現在の地域文化の価値を新たに創造し、看過された価値を再発見し、地域の内外に向けて、あるいは、未来の鹿児島市民に向けて発信しているものだと思う。
これまで蓄積されたKCICの活動が今後も受け継がれて、将来の鹿児島市民が現在以上に「文化の自己決定能力」を高めてくれることを、同じ九州に住む人間として切に願っている。
プロフィール:
大澤 寅雄(おおさわ とらお)
(株)ニッセイ基礎研究所芸術文化プロジェクト室准主任研究員、九州大学ソーシャルアートラボ・アドバイザー、NPO法人アートNPOリンク理事。2003年文化庁新進芸術家海外留学制度により、アメリカ・シアトル近郊で劇場運営の研修を行う。帰国後、NPO法人STスポット横浜の理事および事務局長を経て現職。2013年、神奈川県相模原市から福岡県糸島市に移住し、地域文化を生態系として観察する「文化生態観察」を実践中。
会田 大也
アートが分からないという問題
皆さんこんにちは。KCICにおいては2度のプロジェクトに関わらせて頂いた会田(あいだ)です。
アートの理解ってことについて思うことを書いてみたいと思います。
僕は「アートがよく分からない」っていう言葉を比較的良く聞くんです。なぜならミュージアムエデュケーションという仕事をしていて、作品を目の前に人が話をする現場に居合わせるからなんですが、この「アートが分からない」という言葉はどうやって発生してくるんだろう?というのがこのコラムのテーマです。つまり「分からない」ということについて分かろうとしています。そしてそれは、もしかしたら「分からないことは役に立たない」と考える人にとって多少のキツサも伴った処方せんになるかも知れないと思っています。
さて、そもそも「分かる」ということは、文字通りAとBを分けることです。そしてその「分ける」ということは学びの根源的な要素の一つです。大げさに言えば、境界線をはっきりとさせていくことが、科学の進歩です。海と川の境界線はどこか?犬と狼の境界線はどこか?多くの人が納得いく境界線を引くことが科学の使命と言えるでしょう。ただ、その行く末については議論が分かれます。世界のことを全て分かるように出来るのか否かという問題です。全て分かるようにすることが出来ると信じているのか、それとも、分かることを全て分かった後、分からなかったことがきちんと残ると考えるのか?この二つの態度のうち、どちらを取るのかによって分かり方が異なるのではないか?と僕は考えています。ただ、このことを詳しく述べていくとまたもう一本コラムが書けてしまうので、「分かった先に残る、分からないもの」については別の場所で書きたいと思います。ちなみに、分からないことが残るからといって、分かり得ることを分かろうとしないという態度は、今回は考慮にいれません。この場合は、神秘的な世界へいくしかなくなります。(笑)
基本的には美術史の知識の話。ただしあまり重要じゃない。
のっけから結論めいた話で恐縮ですが、「アートが分からない問題」についてはものすごく乱暴にまとめると、歴史や文脈の話に還元できると思っています。分かりにくい(けれども評価されている)アートは多くの場合、まっとうに向き合おうとするならば、美術史または作品が生まれた背景やコンテクスト(=文脈)に対する態度をひも解く必要が出てきてしまいます。一見分かりにくいものが、専門家から評価されるのはアーティストも批評家も、これらの背景を踏まえたルールの中でやり取りしているからです。前時代の表現を乗り越えるために新しい表現に挑戦していくという作法があるんですね。日本で大人気の印象派というムーブメントは、発表当時は皮肉を込めた蔑称ですらありました。全く写実とはかけ離れた絵画技法に取り組むアーティストが一気に増えて、当時の専門家に言わせると「こんなものは絵画ではない」という事だったわけです。でも一方で、アーティスト達自身は、「写実的に描くだけがアートではない」と考え始めていたわけです。人によって一つの太陽が悲しくも見えれば嬉しくも見える。見えている風景には感じている人の心象が投影されるということを作品の表現の価値として取りいれた、ということです。当時の保守的な評論家にとって、それは「分からないもの」「馴染みのないもの」でありました。それまでのモノサシで測ることができない表現だったのです。
一方、また別の問題も生まれます。印象派が日本で人気を博しているといってもそれは「分かっている」ということになるのでしょうか?そもそも「アートが分かる」ということはどういうことなのでしょうか?義務教育の中で習う松尾芭蕉の句「古池や蛙飛びこむ水の音」についても、たった17文字のこの芸術を果たして私たちは「分かっている」と言ってしまっても大丈夫なのでしょうか?僕はこの句を「一匹の蛙が飛び込む音によって、一層周囲の静けさが引き立つ」として学校では習いました。しかし実際にはこの句に一匹という言葉は出てこないし、人によっては複数の蛙が飛び込む音(ドボドボッ!という音)をこの句の中に聞くこともあり得る。実際に芭蕉がこの句を詠んだときにどんな音が聞こえていたのかを確認する術はありません。なので「実際どうだったか」という問いには正答がありません。
歴史を学ぶより解釈を鍛えよう
とすると次にやれることは、自分にとってこの句はどう「解釈し得るか」ということになります。自分にとってこの作品がどうなのか?ということを考え、またその考えを他人と交換していくことで、鑑賞者同士が互いの考え方を理解していくことに意味を見いだす方が建設的な態度と言えるでしょう(*1)。人から聞いた言葉、解説によっても作品の印象というのは大きく左右されてしまうわけだし、そういった解釈の積み重ねがまた自分という人格を形成してもいる。人の影響を免れない自分の存在を冷静に確認するために、アートという他者(その他者は作家では無くてあくまでも作品)の存在が拠り所になるという関係が、アートと鑑賞者の間には存在しているのです。
アートが分からないという言葉は、ミニマリズムや抽象絵画という用語が出てくる作品の周辺で良く聞かれます。印象派でも俳句でも、「そこに何がありますか」と聞かれれば概ね回答できるものが描かれていることが確認できますが、ミニマリズムや抽象絵画になると、それが「何であるか」すら分からない状況です。人間にとって「闇(=見えないもの)」が根源的な恐れを引き出すのと同じように、「何であるか不明なもの」というのは恐るべき存在です。しかもその作品には作者がいて、何らかの意図をもって制作し、分かっている人にはその価値が理解出来るものらしいと考えていくと、絶望的な気持ちになっても致し方ありません。しかしこれらの作品についても、「文脈」という補助線を使えば、案外大したことではなかったりします。すなわち、その作品が生まれる前の段階にどんな表現があり、アーティストはその前時代の表現の何に「限界」を感じ、どうその限界を「超えよう」としていたのかということまで知ると、すぐにその目的が分かってしまう可能性が高いです。ただ、作品だけ見ても、そういった歴史・文脈までは描かれていませんから、「分からない」となるのは至極当たり前です。
分かる/分からないという基準から逸脱して、「この作品の前に立ち、自分が何を語れるのか」ということを考え始めること、そしてその考えた言葉を自分だけでなく他のひとと共有したり交換したりすること。僕はそちらの方がより活き活きとアートと触れ合えると感じています。歴史的文脈に興味が移るのは、作品を楽しめた後からでも全く遅くないからです。アートが分からなくても全く恐れる必要はありません。僕なんてあまり真面目ではないので美術の正史についてはほぼ分からないことだらけですが、あまり気にしていません。分からないことがあったとしても、「なぜそれが分からないと思ったのか」についてをボソボソと隣の人に語り始めれば、前提なしの面白い作品鑑賞はすでに始まっています。
教育は正解を教えるんじゃなくて、思考を練り続ける態度を育てるものへ
もし、「作者の意図が分からない」と感じてしまったとしてもそれは、あなたが悪い訳では無く、「表現には作者の意図が込められていて、それを読み解くものである」と繰り返し教え込んできた教育の悪害と指摘しても差し支えありません。「この作品に込められた作者の意図を次の4つから1つ選べ」といった問いをずっと続けられてしまえば、そんな「作者の意図を探る」思考パターンに陥るのも無理はありません。けれど、実際にアーティストが嬉しいのは、作者の意図を読み取ってもらうことではなく、様々な解釈が活発に議論されていくことだと言い切ってしまってもよいでしょう(そうじゃないアーティストもたまに居ますけどね)。そして、そうした多様な解釈を想像してみること、一つの問題から多方向に、色々な角度で物事を考えてみること、というのは、はっきり言ってこの多様化していく世界のなかでは、完全に「役に立つ思考方法」と言えます。こういった多角的なモノの見方が無ければ、変化の時代には生き残っていくことができませんし、国際交流が進み多文化時代に突入する未来において、無益な争いを減らすための重要な思考態度だと言い切れます。情緒や感情を育むということと併せて、この多様な立場を理解し互いに認めあうという態度も、アートの無視できない効用と言えるでしょう。
もし、アートが分からなくて、そして分からないがゆえに役に立たないと思っている人が居るとしたら、ちょっと上記のように「角度を変えて」考えてみて下さい。もし、そんな人が居たら、の話ですが。
*1 実際にこういった前提無しで話ながら観賞する方法論は「対話型観賞」といって日本国内でもだいぶ普及してきています。ルーツとしては貧困地域を抱えていた時代のN.Y. MoMA(ニューヨーク近代美術館)まで辿ります。ここでは貧困な家庭の子どもでもフラットにアートを楽しめる方法を考えるということで、対話型観賞(Visual Thinking Strategies)が誕生した歴史が有り、実績も功績も大きなものとなっています。
プロフィール:
会田 大也(あいだだいや)
ミュージアムエデュケーター
2000年東京造形大学造形学部デザイン学科造形計画専攻卒業。2003年情報科学芸術大学院大学[IAMAS]修了。2003年開館当初より11年間、山口情報芸術センターの教育普及担当として、メディアリテラシー教育と美術教育の領域を横断する、オリジナルのワークショップや教育コンテンツの開発と実施を担当する。一連のワークショップは、第6回キッズデザイン大賞を受賞。担当企画展示「コロガルパビリオン」および同シリーズが、第17回文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品および、2014年度グッドデザイン賞を受賞。
2014年より東京大学大学院ソーシャルICTグローバル・クリエイティブ・リーダー[GCL]育成プログラム特任助教。
おわりに
柔らかい場を作りたくて。
2011年、未来へ向けてのまちづくりと人づくりを目指す鹿児島市文化薫る地域の魅力づくりプラン策定委員美術部会長として部会に「場」を提案してから6年が過ぎた。友人でその後美術部会に入ってくれたNさんに、場所の模型まで作ってもらい部会でプレゼンしたことをよく覚えている。
その後、紆余曲折ありつつ「場」はできたけれど、実行委員会の内も外も、関わる人それぞれが「こんな場ができるのではないか」という自分軸から始まる「場」への思いで回り始めた。
市役所の中にあるからこその意味もあった。
「場」があると、1階だったこともあって、市役所の誰かを訪ねてくる人、場所がわからない人、コピーをして欲しい人など、枚挙にいとまがないほど人がくる。でも、いろんな人がその「場」に入ってくることにも意味があった。それは、日常の中でそういう環境に間違いでも足を踏み入れ、慣れていくことも重要だったから。習うより慣れよ。文化芸術に高い敷居などないことを、いつの間にか越えていたことにある時気づいてくれる日が来たらうれしい。それには、まだまだ時間が必要だ。
公共の文化芸術の難しさと選べる自由。
提供する側にも享受する側にもいろんな人がいて、それをまとめることは困難を極めるし、更には文化芸術となるとその幅の広さから、全体の合意は不可能に近い。
そもそも全体の合意って何なのか。たとえ、公共の文化芸術とはいえ、合意によって提供するものの質が落ちるのであれば意味がない、真意が伝わらないのであれば意味はない。
全体は何を求めている?全体は合意を求めている?全体は、文化芸術の持つ多様性と緩やかな棲み分けによって世の中は豊かであることを知っていて、それに既に合意していると言えるのではないか?
選べる自由。公共の文化芸術はまさにそこを目指すべきだし、文化プランで目指すこれからのまちづくりひとづくりを担う子供たちには、ひとつでも多くの選択肢を準備していく事が大人や社会の役割だと思う。
柔らかい場ってどんな意味?
その後の「こんな場ができるのではないか」という自分軸から始まる「場」への思いは当然いろいろなわけで、まさにそこが目指したところ。柔らかい場とは、いろいろな人のいろいろな意見でどんどん変えていける場、全体の合意を理想としてそれに近づけるために日々水のように形を変えることも厭わない場。まずは「何か」がなければ、それへの賛同も違和感も表明できない。それら大小さまざまな思いを最も集めやすいものとして「場」を作ったのだけど、思いの外、鹿児島の人たちはシャイなのだと知った。そういう意味では、鹿児島に合う柔らかい場を作り切れなかったのかもしれない。
おわりに
6年にわたる私の役目は終わってしまうけれど、毎日120%だった公共の文化芸術と向き合う日々は、私の人生の中で最も心身フル活動だったように思う。現役学生の時にそこまで頭を使ったらきっと違う人生だったろうになぁと思ったり(笑)。それほど、公共は難しい。先日発行したKCIC Arts Crossing Annual Report04のコラム「Local +Art」でも書いたが、自分に出来る社会貢献のあり方を問うてきた本業のアートNPOとの狭間でも苦しんだ。そういう生き方をしていたからこそ苦しんだとも言える。でも、だからこそ、自分に出来る事、自分の使命がより鮮明になったことも事実。すべてに深く感謝。すべての人に深く感謝。
KCICがこれから、より柔らかく、より未来に向けて価値ある「場」になっていくことに期待して。
文化薫る地域の魅力づくりプラン実行委員
同 美術部会長
KCIC アドミニストレーション
早川 由美子
KCIC アニュアルレポートは、毎年3月に1年間を振り返る事業として行ってきたものである。
年間で取り組んだ内容、写真、取り組みにかけた時間や集客人数、マスメディアへの掲載などデータを揃え、項目ごとにまとめて公開した。
過去の号は、こちら。
・KCIC アニュアルレポート 01
http://bccks.jp/bcck/119218/info
・KCIC アニュアルレポート 02
http://bccks.jp/bcck/132795/info
・KCIC アニュアルレポート 03
http://bccks.jp/bcck/141711/info
KCICスタッフ(左から):
宮園 めぐみ、水之浦 里奈、米丸 奈津子、久保 尚子、下薗 栄作、平川 渚、早川 由美子、市村 良平、四元 朝子、篠崎 理一郎、森永 愛美、平野 トシミ、秋葉 俊宏、松元 慎吾
※OB、OG含む
文化薫地域の魅力作り実行委員会 美術部会員(左から):
四元 朝子(アートコーディネーター)、根本 修平(第一工業大学 建築学科講師、建築家)、宮之原 綾子(株式会社しか屋 取締役部長)、原田 真紀(キュレーター)、ジェフリー・S・アイリッシュ(鹿児島国際大学経済学部准教授)、松田 佳奈(鹿児島市立美術館)、植松 篤(鹿児島県霧島アートの森学芸員)、早川 由美子(NPO法人 PandA理事長)
2017年3月27日 発行
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