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この本はタチヨミ版です。
2012年の暮れに、自分のお気に入りのマルセイユタロットが使いたくて「自分でタロットを作ろう!」と思い立ってから、いつの間にか、もう4年半もの時間が流れました。
最初のタロット制作の時間だけということだと半年くらいで仕上げた形になりましたが、それは、「こういうタロットをどうしても作りたい!」という熱い想いを持ち続けたまま作りたかったということと、制作期間が長くなって途中で絵のタッチが変わってしまってデッキ全体の雰囲気が統一されてないという感じにはしたくないという気持ちがあって、なるべく短い期間で一気に作り上げてしまいたいと思っていたからでした。ですから、制作に取り組んでいた時期は、家族のための家事などはもうほんとに最小限だけという感じで、ご飯を作ったりお風呂に入ったりしている時間にもずっとタロットのことばかり考えている生活で、いろんな発見もあり、わくわくしながらとにかく全力でタロットを仕上げることだけを考えていた毎日でした。
その後、いったんタロットが完成して世の中に出したあともいろいろと手を加えたり、付録として同梱するミニ解説書を作ったり、ひと通りマルセイユタロットの使い方がわかるようにとコンパクトな解説書を作ったりしましたし、その間にどうしても修正したかった絵にも手を加えて、さらにスタンダードサイズのタロットを発行したり、最初に作ったミニサイズのほうの2刷りのタロットを発行したり・・・ということで、そこまで終えてようやくタロット作りが終わったかな・・・と、一息つくことができました。そのときには、けっきょくタロットの制作開始から4年近くたっていましたから、実質的にはタロットの制作にはいろいろと試行錯誤を重ねながらおよそ4年かかったと考えたほうがいいかもしれません。
もともとは、タロットのことをもっと知りたいと思ってタロットの瞑想をしているうちに、もっと自分のイメージに近い使いやすいマルセイユタロットが使いたくなってタロットを作り始めた・・・ということでしたから、2刷りのタロットができあがってからようやく落ち着いてタロットの瞑想に取り組めるようになった感じで、タロット制作が一段落してから出版し始めた「タロットの会へようこそ~タロットの瞑想やタロット制作のお話~」の本のほうも、今回で4巻を発行することになりました。
タロットの瞑想についての本は、当初は、自分がこの世を去るときまでにまとめられればいいか・・・などと思ってたわけですが、それでも「いつか・・・」などと言ってるといつまでもできあがらないわけですし、そろそろ取りかかってもいいかもと思ってぼちぼち書き始めたら、それを本にして皆さんにお話しすると、またタロットの人から新しい話を聞かせてもらえて・・・という感じで、1巻を出すと2巻、2巻を出すと3巻・・・と、次々に続編を出すことになり、今に至りました。
でも、3巻を出したあとは、なんとなく「これでしばらくはいいかな・・・」と、いったん本を書くのは終わりかなーという気分でいたんですね。それで、これまで中断していたタロットの検品を再開したり、ミニ解説書も追加で作ったりと、こまごましたことをやり始めていました。そういう中で感じたのは、年齢的なことも関係してるのか、ここ最近はかなり老眼が進んで細かいものが見えづらくなって、細かい作業をあまり続けてできなくなってきたなということでした。ですので、まだまだ検品や小物作りは自分でやっていかなきゃならないわけですが、そういうことも売れ具合を見ながらぼちぼちやっていけばいいかな・・・と思うようになりました。それと、近くと遠くをいっぺんに見てバランスを取ったりするのも難しくなってきたので、制作そのものもなかなか最初のころのように納得のいくものを作るっていうことができなくなってきて、タロット制作を一気に仕上げられたのもあの時期だったからかな~と、やり遂げられて良かったなとあらためて感じました。
ただ、タロットの裏の模様についてだけは、まだちょっと心残りな部分が残っていたんですね。タロットの裏模様は、制作を開始した当初は淡いピンクか青っぽい和紙に白い線で描いて白抜きの柄にしたいな・・・と漠然と考えていました。ですが、いろいろ自分の画材で試してみても私の技術では思ったような感じにきれいな白いラインが描けなくて、それだったら表の輪郭と同じこげ茶色の線で描くことにしようということで、ミニサイズは梅色、スタンダードサイズは藤色の和紙にこげ茶のインクで描いて仕上げていました。なので、いったんタロット作りは終了したと思っていたものの、白抜きについてはもし良い画材や道具などが手に入ったら、まだ試してみたいという気持ちも残っていたんですね。
それと、できあがったタロットを使ってみてわかったこととして(このあたりが、できあがったら眺めるだけの絵とは違う、道具としてのタロットというものの特徴とも言えますが)、カードの縁の切断部分が濃い色よりも薄い色のほうが、こすれたときの色落ちも気になりにくい・・・ということもあって、できれば裏の模様も端が白っぽいデザインにしたほうが傷を気にせずに気兼ねなくシャッフルなどができるんじゃないかと、それもあって、もし白抜きできれいな柄が描けたら、裏の模様の縁の部分を白くするようなデザインにできるといいな・・・と、このことはずっとまだ頭の隅に残り続けていました。
すると、ミニ解説書作りをしているときに、原稿の修正などをするのにホワイトを新しく買うことにしてその前にいろいろとあらためて調べたところ、きれいに白抜きでペン描きのできる白インクがあると知り、それとガラスペンを組み合わせることで、やっとイメージ通りの白抜きの柄で裏模様を仕上げることができたんですね。それは、できあがってみるとこの柄しかないなと思えるほど気に入ったものになりました。ですので、これでほんとうの意味でやっと、当初自分が思い描いていた、使いやすくて美しいタロットを作り上げることができたな~と、ほっとすることができました。
もちろん、この柄を使ったタロットを商品化できるかどうかは、在庫や資金の問題もあって未定ではあるんですが、それでも、これが今になってうまくできあがったというのも、なんだか機が熟したというのか、ようやくタロットが熟成されてきたからなのかもしれないかな~と、タロット作りの奥深さをまたあらためて感じるできごとでもありました。そして、このタロットを待ち望んでくれる方がいらっしゃれば発行できる日も来るんではないかな~という希望も抱きつつ、これからも私は私のできることに取り組んでいきたいなと思っています。
また、タロット制作が一段落してからはタロットのことをゆっくり考える時間もできましたので、タロットの瞑想のほうでも、今まで謎のまま保留・・・としてたことも、もう一度ゆっくり思い返したりしていたら、それの続きのような夢をみたり発見があったり・・・ということもあって、「そういうことだったのか!」と、いろんなことがつながってきたりして、そういう意味でも、タロットの制作とタロットの瞑想のどちらも、だんだんとこれまでの仕上げみたいな感じになってきてるかなーと思ったりして、それで今回、そろそろ続きのお話を書くことにしようかな・・・と思い始めたんですね。
毎回、本を書くときには、これから先、疑問に思っていたことの答えが見つかったりしたらそれはまた別の機会にお話ししていこうということで、それまでにわかったところまでお話ししてきてるわけですが、やっぱり一度お話を始めたからには、何かまた新しいことがわかったりすると続きのお話もお知らせしたい・・・と思ってしまうんですよね。どうしても「いいことや面白いことを聞いたらみんなにも知らせたくなっちゃう」っていうおしゃべり好きな私が顔を出してきてしまって(^^)。でも、これもきっと、こんな私にタロットの人たちがいろんなことを教えてくれるのには意味があるんだろう・・・と思い、今回もまた、この本を手に取っていただいた方にお話ししていこうと思います。
では、今回の本でもまた、お茶でもしながらゆったりと、タロットの世界の旅をお楽しみください。
mamanmiyuki
*解説書「mamanmiyukiタロットの世界」の電子書籍作り*
*本の夢*
*自転車の夢*
*新しい裏模様*
*転がるコイン*
*魚のリリース*
*宴会場の夢*
*子猫の夢*
*講演会の夢*
*またまたプログラミング*
*ざりがにの夢*
*占い「Yes-No」のコーナーが完成*
*つながる夢*
*踊りの夢*
*「Aeclectic Tarot Forum」の思い出*
私のタロットカードや本の中に表現したタロットの世界は、タロットの瞑想や夢の中で見聞きしたり、タロットの世界の人たちから教えてもらったりしたことがもとになっています。(ときには、日常の中で急にメッセージが飛び込んでくることもあります。)いきなり「タロットの瞑想」と言われても、なんのことやら・・・という方もいらっしゃるかもしれませんので、タロットの瞑想について少し触れておきたいと思います。
『タロットカードというと、占いに使うものというイメージが強いですが、タロットカードの神秘的な美しさは、占いによるメッセージだけでなく、私たちの直感的な能力を目覚めさせるような刺激を与えてくれます。そのため、タロットカードと接することによって、人の世界と心の世界を結びつけて、これまで閉じられていた心の中の扉を開くことができるでしょう。夢の世界の扉を開くといったほうがわかりやすいでしょうか。また、芸術的な活動で創造力を刺激したり、隠れた能力を活性化させるともいわれています。タロットカードを占いだけでなく私たちの心の世界の入り口として使うためのひとつの方法が、タロットの瞑想といわれるものです。瞑想・・・というと、なんだか難かしそうな感じがするかもしれませんが、タロットの瞑想は、何か特別な修行のようなことをするというよりも、「自分の感覚を研(と)ぎ澄ますもの」といったほうがいいかもしれません。私がタロットカードを作ったのもタロットの瞑想がきっかけでしたし、タロットカードと親しくなるためにもとてもよい方法です。タロットカードのデッキと静かな場所があれば誰にでもできますので、ぜひ一度取り組んでみることをおすすめします。使うタロットカードの種類は、手持ちのデッキのどれでもかまいませんが、なるべく自分の一番のお気に入りのものにしたほうがいいでしょう。』
ー「タロットの会へようこそ~タロットの瞑想とタロット制作のお話~」よりー
タロットの瞑想については、電子書籍や紙の本「タロットの会へようこそ~タロットの瞑想とタロット制作のお話~」の中に、付録として、タロットの瞑想についての説明とその手順を掲載しています。まだお読みになっていない方はそちらをご覧いただいたり、アルフレッド・ダグラス著の「タロット」という本をお読みいただくのもいいかと思います。また「DVD講座/タロットの瞑想編」では映像も交えて解説をしています。もう少し詳しく話を聞いてみたいという場合は、タロットの会をお申込みいただければ、直接お会いしたり、スカイプなどを使ってお話しすることもできます。
詳しくは、ホームページ「mamanmiyukiの小部屋」をご覧ください。
ホームページ「mamanmiyukiの小部屋」
http://yff03170.wix.com/mamanmiyuki
タロットの画集や「タロットの会へようこそ」の3巻の本を発行したあとは、「ようやくいろんなことが一段落したな~やれやれ~」といった感じで、それまで後回しにしていたこまごましたことを、あれこれちまちまとやっていました。まずは、画集作りのときにタロットの画像をきれいに整えてもらったので、それを使ってアイコンの画像(これはツイッターや電子書籍の書斎などに使ってて「節制」の上半分になってます)を作り直したのに交換したり、名刺もこれまでハンコのうさぎさんの柄だったところをアイコンと同じような線画の「節制」の絵に変えて作り直したり・・・。それから線画のしおり用にカップの女王の顔の部分も合成で差し替えたのを作ったり・・・と、急がないけどそのうちやろうと思ってたことがいろいろあったので、そんなことをあれやこれやとやってました。あ、それから久しぶりにゆっくり寝たり・・・(^。^)。本の原稿を書いてる間はどうしても、一気に書き上げたいっていう気持ちがあって寝不足ぎみになっちゃうんですよね。
そして、そういうのが落ち着いたところで、3巻の本を作ってる最中から考えてた、一番最初に手書き原稿で作った「mamanmiyukiタロットの世界」の電子版作りに取りかかることにしました。
このことについては3巻の最後のほうにもちらっと書きましたが、今は電子書籍がだいぶ普及してきたので、最初の普通の紙に印刷した本しか作ってなかった解説書も、やっぱり電子版も作っておきたいな・・・と思ったからなんですね。そして、電子書籍なら海外の方も簡易翻訳などで読むこともできるかもしれないということもあり、最初は縦書きで右から開くレイアウトで書いていた本を、今回は横書きで左から開くレイアウトで作り直したいと思い、作業を開始しました。
もちろん内容は変更せずに作ろうと思ってましたから、あらたに原稿を書くということではなかったんですが、それでもこの紙の本のほうは絵本の原稿のように全部手書きで文章や絵をレイアウトして仕上げていましたから、その文章をまずはすべてテキストとしてデジタル化していくという工程が必要でした。すると、このことが自分では気づいてなかった誤字や脱字をいくつも見つけるということにつながったんですね。
というのも、最初の本の原稿を書いたときは、内容のチェックも含め文字の校正も全部自分1人でやっていました。なので、何度も注意して間違いがないように・・・と仕上げたつもりではあったものの、やっぱりできあがった後にいくつかの誤字を見つけて、それについてはシールを貼ったり書き込みをするなどして修正していました。でもやっぱり校正のプロの方の目を通してなかったので、それでもまだ自分で正しいと思い込んでいた漢字や送り仮名の間違いなどはずっと気づいていないまま見過ごすことになっていたんですね。でもそれが、今回の電子書籍作りでパソコンのテキストを打ち込んでいく過程で、文字を変換すると予測変換などで候補がぱっと表示されるのを見て「あれっ?」と、間違いを指摘してもらえた形になって、それでかなりの数の誤字などを見つけることになりました。また、それによって、ミニ解説書や画集のほうまで同じ間違いをしていたことに気づき、かなりこまこまといくつも修正を加えなければならないところを発見してしまい、特に目立つものについては、いきなりばたばたと修正することになりました。そんなわけで、すでに発行した電子書籍のデータを書き換えたり、紙の本もシールなどを貼ったり書き加えたりしましたし、ミニ解説書も修正を加えることになり、修正箇所が多いのでけっきょく原稿を書き直したり、それで、そのときに今まで使っていた修正用のホワイトがもう古くなって使えないものも出てきたりしていたので、それじゃあ久しぶりにホワイトも買い替えようということになったりと、にわかにばたばたと慌ただしくなってしまって・・・。
それでそのときに、せっかく買い替えるんだからもっと使い勝手のいいホワイトがないかと、ちょっといろいろ調査してみたところ、ここでホワイトもいろいろ種類があり、また新しいものも増えてたりしてるというのもわかって、それがその後、裏模様の白抜きの柄を完成させることにもつながっていったわけなんですが、とにかくまだこの時点では、まず電子書籍を完成させるということが最初の目的でしたから、まずはどうしてもやっておかないと…というところだけは修正しておいてから、電子書籍作りのほうを先に進めていき、なんとか発行を終えました。内容的にはすでにモノクロの手書き原稿で発行してた本と同じですから、新刊の書籍を出したというのとは違いそんなに宣伝なども大々的にはしませんでしたが、挿し絵がオールカラーになったので、やっぱりタロットの解説書としてはわかりやすくなったな~と、それに読み返しても「ここの文字が揃ってないな、次のとき書き直そうか・・・」などということは気にしなくていいので、そういう点でも安心して読めるな~と、自分としてはいい感じにまとまったんじゃないかなと満足しています。そしてこれまでの電子書籍と同様にkindleや楽天Koboでも出品しておいたので、いろんな方に紙の本よりは低価格で読んでいただけるんじゃないかな~と思っています。
そして、そんな中で夢も見ました。その夢では、私は何かひとりであせってこまこましたことをやってるんだけど、「別にあせらなくてもゆっくりちゃんとやっていけばいいことじゃん・・・」と、ふと冷静になって、落ち着いてゆっくり順番に片づけていけばいいって思った・・・という話でした。それで、誤字の修正とか、タロットに同梱したミニ解説書の差し替えとかはあせらずに順番にやっていけばいいよね・・・と思って少し気が楽になりました。自分としては間違いがわかったら早く直さないと・・・と、すごく気になってしまってたんですけど、何か急いで納品しなきゃならない予定のものがあるわけでもないんだし、はたから見たら、そんなに気づいてる人もいなかったってことなわけで(ま~、もしかしたら指摘されてないだけで気づいてる人もいたのかもしれないですけど)、次の出荷までにやっておけばいいくらいのことだよねと思って、まずは紙の本(画集)の誤字を修正して、パック詰めをしなおして、と少しずつやっていこう・・・と。それで、そのあとも少しずつミニ解説書を修正して、同梱してあったタロットのミニ解説書を差し替えて・・・と、ちょっとずつ作業をしていきました。それにこのころにちょうど鏡先生のタロットの本が出ると話題になっていて、その本を予約していたので、届いたら読みたいし・・・とか、そんなことも思って、ま~とにかくそんなにタロットや本が次々に売れて急いで修正しなきゃならないというわけでもないので、あせらずに少しずつやっていきましょってことで、ちょっとずつ作業を進めていきました。
それで、そうしているうちに、鏡リュウジ先生の本「タロットの秘密」が発売になって世間でもかなり話題になりました。もちろん今もかなり売れていて、その本の関連のイベントなども盛況なのだそうです。それで、実はこれよりも少し前に見ていた夢があって、そのときはまたいつものようになんのことやら~?と思ってたんですが、それがあとからこの本が届いて自分でも読んだり、ツイッターなどネットでも話題になってあちこち賑わって、あ~あれはこの本のことだったんだなと思ったんですね。
その夢では、カフェのようなレストランのようなところで、歳の感じはそんなに歳をとってる感じでもなく40歳かそこらくらいの男の人がいて──その人は偉そうなやり手っぽい人で──、そこで私を含め7~8人くらいの女の人たちとテーブルを囲んでいるんですね。そして私は自分の読みたい本を1冊選んで読んで、そのうちその本を返して帰ろうと思って精算してもらおうとするんですけど、そこにはその男の先生の関係者らしき年配の女性のような人がいてその人とやり取りをしてました。それで、なんだかなかなか精算が済まないので、私は名刺のような紙に自分の名前を書いたものを渡して「1,000円あればいいよね」と、1,000円札を置いて帰った・・・という話でした。
それで、なぜこの夢がその後に発売された鏡先生の本のことと関係してるように思ったのかというと、まずはその夢に出てきた男性の年齢が鏡先生とちょうど同じくらいだったことと、その人がやり手っぽい先生らしき人だったこと、それとその先生と一緒にテーブルを囲んで本を読んだということ、それと本の値段が1,000円というのが強調されていたからですね。
この鏡先生の「タロットの秘密」という本ですが、「秘密」と言いながら中身はすごくまっとうなタロット全般のお話が書かれていて、今までタロットが気になりながらも手に取っていなかったような方たちも読んでみようと思えるような本に仕上がっているんじゃないかと思うんですね。新書版でそんなに分厚くもないですし。タロットの解釈はウェイト版が中心ではあるものの、マルセイユ版やその他のタロットについても触れられていて、ユングの話なんかも出てくるので、タロットとひと口にいっても、いろんな見方があるというのは伝わりそうですし、これをきっかけにタロットを使ってみようかなという人が増えるんじゃないかな~と、そんなふうに思うんです。そして、その本の値段がまさに税込みでおよそ929円と、1,000円でお釣りがくる値段だったんですね。そして、関係者らしき人が女性だったというのも、鏡先生の本を読むと、本を発行した講談社の担当の方は女性だったようなので、それを表わしていたのかもしれないな・・・ということもあって。
それとさらに、これまで私が書いた本の中で話してきたこともちょっと関わってるように感じて、感慨深かったんですね。これまでの本の中に、私が占いに関わるきっかけになった安西輝晃先生の本の話も少し書いたんですが、その安西輝晃先生の「愛の星占い」という本は、ぱっと見は女性向けのよくある12星座占いの本のような感じでありながら中身はすごく本格的な内容で、これ1冊で西洋占星術のことがひととおりわかるような内容だったにもかかわらず、新書版で1,000円ほどの値段だったんですね。なので、中学生の私でもお小遣いの範囲内で手に入れることができたという思い出があり、それで、私も手軽な厚みと値段で読める本として自分の話を書いておきたいと思い、そのことを本の中でも触れていました。それが、今回、こうして鏡先生という日本のタロットの権威として有名な方が1,000円で読めるタロットの世界の全体像がつかめるような本を新書版で出していただけたというのは、私の話が直接影響したわけではなくても、読者層の意見のひとつとして少しは何かしら届いたのではないかな~と、なんだかやっぱり本やブログ、ツイッターなどで話をしてきて良かったな~と思ったわけなんですね。これまで私も、マルセイユタロットの日本語で読みやすい本がないからということで解説書を作ったりもしましたが、うんちく的な話は省いてほんとに実践で必要なことだけを書いていましたし、本はやはり、専門に研究されてる方が初心者も読めるようなものを書いていただけたらいいのになと思ってましたから、それが実現したこともとてもうれしいことでした。
そしてありがたいことに、そのタロットの秘密の本が発売されてから、私のタロットもちょっと売れ行きが伸びてるようにも思えて、それはやっぱりこれまでタロット、特にマルセイユタロットについて、興味はあってもなかなか手に取る気持ちになっていなかった方々がタロットを使ってみようと思うきっかけが生まれたんじゃないかと思うんですね。この本は表紙の帯の絵がマルセイユタロットの「愚者」の絵になっていて、本に使用された図版はこれまでもずっとタロットに関してお世話になっている夢然堂さんも提供されているそうなんですが、以前にもお話しした(私が勝手にそう思ってる)「マルセイユタロットを盛り立てようプロジェクト」に、夢然堂さんだけでなく鏡先生も少し参加していただけたようなそんな気持ちになりました。
夢の話といえば、その後にもまたタロットに関係してるんじゃないかと思う夢を見たんですね。そのときは2つの夢を続けて見た感じだったんですけど、1つ目の夢は自転車の夢でした。
そこは暗くて田舎道って感じのところで、私を含めて3人の人がいて、そこから揃って自転車で出かけようとしていました。3人の顔ぶれは、私と誰か女の人と、もう1人男の人でしたが、女の人は不慣れなようで、それだったら様子を見守りながら私がその後ろを走ろうかとも思うんですが、暗くて道もわかりにくいからやっぱり私が前を走るってことにして、それで、男の人が一番後ろから走ってきてくれるみたいなことになって出発することになりました。ということで、順番としては、前から「私」「女の人」「男の人」という順に並んで走り出したんですが、走り出してすぐに私は自分の自転車のブレーキが壊れてるのに気づいて、走りながらぐいっと直そうとするけど無理で、よく見るとそれは前輪のブレーキだったんですね。それで、「じゃあまあ後ろのブレーキは効くんだし、気をつけて走ればいっか!」と、そのまま走り続けて、「走り出す前にちゃんと見とけばよかったけど、駅のそばに置きっぱなしにしてたからしかたないかー」とか思ってたという話でした。
そして話は2本立てみたいなことになってて、次の話では、自転車に乗ってるかとか誰か他の人がいたかどうかもあまりはっきり印象になかったんですが、なんとなく最初の話の続きのような感じもして、なんかちょっとおどろおどろしい道を進んで行くんだけど、暗いときはどきどきはらはらしながら進んでたのに、明るくなってみたらなんてことない普通の景色で、なーんかすごく秘密のあやしいところをを探らなきゃなんて思ってたのがバカバカしい感じで、そんなふうにもったいつけて考えてたけど、実はどうってことないことだったみたいに思って、それでそのときに、私の今やってることもそうなんじゃないかと、なんかあやしい特別な秘密というわけじゃない・・・みたいなことなんじゃないかって思いながら目が覚めて、あ~またこれはタロットのことだった感じだなと思っていました。
タチヨミ版はここまでとなります。
2017年7月26日 発行 初版
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