「詩と出会う 詩と生きる」というNHKのラジオ番組で、若松英輔先生のお話をお聴きしているうちに、わたしも自分の中に溢れることばを刻んでみたくなりました。それからこの「未完成」という本を作り、ちょくちょく更新してきましたが、この辺でいったん、紙の本にして手に取って読んでみたくなりました。まだまだずっと「未完成」のままですが・・・
───────────────────────
───────────────────────
イラスト ゆうほ
未完成
この詩集には
完成するまで
「未完成」って名前をつけよう
たぶんずっと
「未完成」のままだ
読むこと 書くこと
読むこと それは
どうしても会いたい人に
会いに行くこと
書くこと それは
あふれてくるものを
そのまんま刻むこと
忘れても亡くしても
忘れちゃったことは
思い出そうとあせらなくても
もう自分になっている
亡くしちゃったものは
どこにいっちゃったか嘆かなくても
もうずっといっしょにいる
歌うこと
歌うことは笑うこと
歌うことは泣くこと
歌うことは叫ぶこと
歌うことはささやくこと
歌うことは願うこと
歌うことは祈ること
心の窓から吹き込んでくる風に
想いをのせて放つこと
残された時間
わたしがどうなろうと
決して嘆かない人とだけ
いっしょにいたい
黙っちゃうわけ
人を喜ばせるような
気の利いたことは
何ひとつ言えないから
本当のことを口にして
誰かを傷つけちゃうのがこわいから
ずる休み
「おなか痛いから休む」って
都合のいいことば
おなかが痛い原因を追及されると
困っちゃうけど
「おなか痛いから休む」って
うそつかなきゃならない原因なら
ちゃんとあるよ
でもそれが言えないから
「おなか痛いから休む」って言うの
誰に向かって?
誰に向かって叫んでいる?
きっと、たったひとりの
本当にわかり合える人
真理の破片
真理の破片をあちこちで拾って
心の中の宝箱に集めておいて
あとで広げてみたら
大きなパズルの破片みたいに
みいんなつながっていた
人間やめたら
いつか人間やめたら
透明になって
苦しんでる人のところへ行って
「大丈夫」って囁きたい
本当のこと
本当のことにしか興味はないの
うそも「うそ」って認めたところで
本当のことになる
反対されたからって
反対されたからって
やめようと思うことは
どうでもいいようなことだよ
だから
反対する人のせいにすることないよ
認めてもらえないからって
やる気がなくなることは
やる必要もないようなことだよ
だから 認めてもらえないこと
嘆くこともないよ
細胞の目覚め
細胞って生きているんだね
ひとつひとつ力強く
生きているんだね
一人でも立派に生きて行けるくらい
強いんだね
生きてるんだから
しょっちゅう形も変わるんだね
死んだって
また新しく生まれ変わるんだね
ご先祖さまから
生きていくために必要な智慧も
たくさんもらって
生まれてくるんだね
眠っている智慧も
何かのひょうしに目覚めるんだね
私から引き継がれた細胞に
かくされた智慧も
私の子孫の誰かの中で
忘れたころに
目ざめるかもしれないんだな
(「教師 宮沢賢治のしごと」を読んで)
細胞のお祭り
こうしてじっと息をつめていたって
細胞は黙ってなんかいないんだな
分子たちは飛び回って
はげしくぶつかり合っているんだな
人間は細胞が集まってやっている
お祭りなんだな
(「教師 宮沢賢治のしごと」を読んで)
もどかしい
わかっているのに
どうしたらみんな幸せになれるか
それを自分のまわりの人たちにさえ
伝える力がない
本当だ!
本当だ! と感じたことを
「本当だ!」って叫びたい
種まき
死んでからが大事なんだな
生きているうちはただ
種をまけばいいんだな
その種がいつ芽を出すか
どんな花を咲かせるか
どんな実を実らせるか
はたまた永遠に埋もれたままか
そんなことはどっちみち
考えたってわからないんだから
今はただひたすら
種をまけばいいんだな
星
眠れない夜
カーテンを開けると
いつも同じ場所で
同じ星が見ていてくれた
祈り
祈りは 自分の望みを
神様にお願いすることだと
思っていたけど
じっと耳をすませて
神様の声を聴くことだったんだな
脳みそ
ずるいことばっかり考えている
計算ばかりしている
そんな脳みそは
みんな透明になっちゃえばいい
背のび
誰かの視線を意識すると
すぐに背のびを始める
ほらまた!
背のびに夢中になって
目の前のことが見えなくなる
壁のモナ・リザ
ずっとそこにいたんだね
みんなみんな見ていたんだね
見たくないものも
いっぱい見せちゃったね
ラジオの時間
時計を見る
五分も経たないのに
また時計を見る
早く聴きたくて
泣きそうになっちゃう
順子お母さんのお別れ会
欽どこファミリーが集まって
順子お母さんのお別れ会をしていた
みんな笑顔だった
私もこんなのがいいな
対象
対象に置いて
ああだこうだ批判するから
怒りになる 嘆きになる
その中へ入っちゃえばいい
年を重ねる
だんだん身体が衰えるのは
デクレッシェンド
だんだんホントに近くなるのは
クレッシェンド
いらないもの
いらないもの山ほどかかえて
身動きできなくなるより
本当にいる少しのものだけで
豊かに生きたい
条件
幸せの条件も
不幸せの条件も
外にばかりさがしていたけど
自分の中にありました
隠れてばかり
あなたにとって
都合の悪い私は
いつも隠れてばかり
オオカミ少年
だれも信じてくれないけど
オオカミ少年にしてみれば
あまりにもはっきりした
事実なんだよ
熱い想い
あんなに熱い想いだったのに
ことばにしたとたん
貧弱になった
頭の上で
頭の上で飛び交っていた
真理の矢が
突然私に
突き刺さってきた
不眠症
生きているのを
忘れちゃうくらい
ぐっすり眠りたい
パニック
知りたいことばかり
次から次へとどんどん増えて
全然追いつかない
こんなに知らないことばかりって
どうしてもっと早く
気づかなかったんだろう
意地っ張り
わかっているけど
できないの
ごめんなさい
童話を書くわけ
大人はだめだ
子どもしかわかってくれない
賢治さんもそう思ったの?
先人の教え
思いもよらないでしょうが
遠く遠く時空を超えて
こんなわたしのところにまで
届いてきました
永遠の幸せプロジェクト
多くの人たちが試みて
まだ完成されていないその続きを
いっしょにやりませんか?
子どもたちのために
宗教も思想も学問も越えて
誰が正しいとか偉いとかも
抜きにして
ウソの自分とホントの自分
ホントの自分のまわりに
ウソの自分がバリアをはって
ぐるぐるまわってる
いつかウソのバリアが解けて
ホントの自分に到ったら
もうそこにはホントしかなくて
自分という境界線もなくなる
自分という境界線がなくなったら
そこにはすべてがあって
対立するものはなにもない
他力
わたしの中に入ってきて
私をそそのかすのは
どなたさまですか?
望遠鏡
大きく見えるのはいいんだけど
まわりが全然見えないよ
想定外
なんでもいいや
どうでもいいや
なげやりではないよ
想定外の楽しみ
奇跡
しっかりつかんでいるものを
手放したときに
奇跡は起こるのかな
迷子
そこで泣いているのは
いつかのわたし
ただ抱きしめていたら
その手をするりとぬけて
ひとりで歩き出した
〇と✕
これは〇
これは✕
それはこちらが
勝手に決めていること
あちらがわからすれば
〇も✕もないんだな
ざわつき
いいの いいの
わたしはここで書いていれば
きらびやかな舞台に
のろうなんて思わなくても
宇宙人
違う星の人と
通信しているから
ほとんどお互い
ちんぷんかんぷん
でもときどき
ビビッとつながる
立ち続けることばたち
ことばたちは立ち続ける
読まれずに埋もれている
ことばも
ことばにならない
コトバも
時代が変わってから
初めて読まれることばも
そこにじっと立ち続ける
真理の証拠
真の人のことばは
あまりにも似ている
真似したわけじゃないだろうに
真理はひとつだっていう証拠だ
わたしの奥の宇宙
わたしの中のずうっと奥に
広がる宇宙
そこで神様の声に
耳をすませたら
きっとみんなとつながれる
大切なもの
あれもこれもありすぎて
本当に大切なものがわからない
全部一回捨ててみたら
わかるかな
真理の糸
真理の糸を手繰り寄せると
その編み目はどんどん広がって
どこまでいくのか見当もつかない
邪魔
わたしがしようとすること
いつも邪魔するのは「わたし」
もう「わたし」はあっちいってて!
尊敬する人たち
わたしの尊敬する人たちは
「わたしの言う通りにしなさい」
って言わない
そんなこときっと思ってもいない
欲望と幸せ
自分の欲望を満たそうとするのと
本当の幸せを追い求めるのとは
一致しないんだな
ことばの目覚め
ことばたちが
わあーっといっせいに目覚めて
「書いて 書いて」と大騒ぎ
ちょっと待ってね
順番に並んで!
見せびらかしたいだけ
ただ見せびらかしたいだけの
知識
ただ見せびらかしたいだけの
ことば
ただ見せびらかせたいだけの
いいこと
みんなそんなのはいらないって
自分の経過
今の自分が
昔の自分をはずかしがる
きっと未来の自分は
今の自分をはずかしがる
どんなことばを・・・
偉い人が口を開いただけで
耳をふさいじゃう人に
どんなことばをかけようか
天からの授かりもの
子どもは天からの授かりものなら
大きくなったって年をとったって
天からの授かりもの
だったらわたしだって
少しは天のお役に立ってみたい
溢れてくるものだけ
なにかしようとするから
せかせかしたうそっぽい動きになる
無理にことばにするから
ふわふわした安っぽいことばになる
溢れてくるものだけ
溢れさせればいい
感動
本物にふれたら
どんなに空っぽな心だって
どんなに閉ざされた心だって
洪水みたいに溢れ出して
しいんと黙ってなんかいられない
至福の読書
今考えていたこと
今求めていたこと
次々と的確なことばの
光線になって差し込んでくる
そのたびに
思わず天井を仰いで
大きく深呼吸
いったいぜんたい
わたしのために
書いてくださったのですか?
ふたつの世界
近くにいても
一向に開通しない世界
遠い時空を越えて
直につながる世界
はだかの王様
だれがどう見たってはだかなのに
「すてきなお洋服ですね」って
大人たちは言うの
それでいて子どもがうそつくと
目くじら立てて怒る
怪物みたいな木
自分だけがお日さまの光を浴びて
自分だけがどんどん大きくなって
その怪物みたいに
生い茂った葉っぱの陰になって
ひょろひょろやっとこすっとこ
生きている痩せ草のことなんか
もうすっかり忘れちゃってる
生のことば
わたしのことばは
もぎたてのりんごを
洗っただけとか
とれたてのきゅうりを
刻んだだけみたいなもの
少しは料理を覚えようとして
レシピを見て
調味料を並べて
時間をかけてみたところで
「生の方がまだましだった」
って言われるのは目に見えている
ことばの力
ことばの力ってすごい
ノートでも メモ帳でも
手紙でも パソコンでも
本でも 人の心の中でも
刻んでおきさえすれば
ずっと残って
たとえその人がいなくなっても
分身になって ずっと生き続けて
誰かをはげましたり なぐさめたり
例えば思いもよらない人の人生に
働きかけたりもする
荷物でいっぱい
そんなにいっぱい荷物をかかえて
それでもまだまだ欲しがって
いったいどこへ行くつもりなの?
おなかの中の火山
口を開けば
真っ黒い炎と 焦げ臭い煙をはく
おなかの中の火山を 鎮めるには
真のことばに
耳をすませるしかない
教育
大人のせまい枠の中に
子どもたちの力を押し込めて
教育だと思ってた
子どもたちに植わっている
無限の種が
何に出会わせたら
芽を出して花開くか
たぶんそんなことは
ずうっと後になっても
わかるかどうかもわからないけど
模索しながらやってみるよ
信頼
信頼する人の言うことなら
どんなにわけがわからなくて
矛盾だらけでも
夢中になっちゃう
それ以外の人の言うことは
どんなに立派なことばでも
馬耳東風
読みたい 書きたい
それは食べたり飲んだり
呼吸したりといっしょ
なんにも特別なことじゃない
誰かが読んだかどうかも
だんだんどうでもよくなって
ただ「読みたい」と
「書きたい」だけになる
真理を知る権利
真理を知る権利は
選ばれた人にしかないんですか?
宗教や学問や真の人に縁もなくて
世界の片隅の暗がりの中で
日々呻きながら生きている人に
真理を知る権利はないんですか?
かけがえのない人たち
わたしを導いてくれるのは
わたしが出会ったすべての
かけがえのない人たち
その些細な言動の組み合わせ
その人たちはきっと
わたしを導いているなんて
夢にも思っていない
わたしが出会った人たちの
向こうには
さらに無数の
かけがえのない人たちがいて
その人たちはきっと
誰かを導いているなんて
夢にも思っていない
数字の裏
読者1
いいね1
フォロワー1
その1の裏には
どんな人がいて
どんな人生があるんだろう?
比較
比較さえしなければ
優越感はない
比較さえしなければ
劣等感もない
比較さえしなければ
誰かを見下すことも
誰かを妬むこともないんだな
ことばが降ってくるとき
自分の心をのぞいているとき
誰かのことが気になるとき
いつも見過ごしていたものに
ふと目が止まるとき
星を見ながら
眠れない夜を過ごすとき
神様の声に
じっと耳をすますとき
真のことばに触れたとき
煩悩の上塗り
人助けも お説教も 贈り物も
教育も 政治も 事業も
〇〇運動も
〇〇プロジェクトも
みんな煩悩の上塗りにすぎないと
開き直って
やってみたらどうだろう?
ことばのご縁
さっき出会ったことばは
ぼうっとしてたら
どこかへ行ってしまった
とってもすてきなことばだった
気がするけど
ご縁があれば
また会えるかな
ご縁がなければ
他の誰かがつかまえてくれるかな
やってみたいこと
すべての人の幸せを願って
命をかけて残してくださったお宝が
この世にはきっと
数え切れないほどある
もっともっとお宝さがしをして
どのお宝なら誰が喜ぶかって
そういうことをやってみたい
天の道を行く人
天の道を行く人は
世間の声を気にしない
天の声がいつでも
導いてくれるから
天の道を行く人の
足取りは力強い
天の道は一本道で
迷いようもないから
いろいろなお慢じゅう
我慢 怠慢
傲慢 卑下慢
いろいろなお慢じゅうが
あるんだな
経験
どんな苦しい病も貧しさも
どんな恐ろしい
犯罪に至る過程も
すべて経験することなんて
できっこないから
自分に起こるわずかな経験くらいは
全部しっかり受け止めよう
これで充分
わたしの事実を
そのまま刻むだけで
それでいいんだって
ラジオの詩の先生が
教えてくれた
もうこれで充分
世間虚仮
聖徳太子も言われたように
嘘だらけの世間にいるから
独りに帰ったら
本当のことしか書いてない
本を読んで
「そうだった そうだった」
って言う
施し
喜んでくれるかな?
喜んでくれなければ
ただの自己満足の
押しつけになっちゃうな
ロボット
何かの条件として働くときは
生命は隠してロボットになる
ツイッター
ページを開くと
キラキラたくさんの文字や画像
なにをつぶやこうとしたっけ?
みんなどこかへ逃げちゃった
悪役
あの人たちは
わたしの人生に
なくてはならない存在として
神様の命令で
嫌な役柄を
引き受けてくれたんだな
わたしも神様の命令で
誰かの人生の悪役を
引き受けているのかな
もっと
もっと目を開けば
見えるものの向こうにある
見えないものが見えるかな
もっと耳をすませば
聞こえる声の奥にある
聞こえない声が聞こえるかな
透明な種
大丈夫 もしそれが
汚れが混じっていない
透明な種なら
いつかどこかで
必ず透明な芽を出すから
邪念
思い通りにできないのは
「思い」の中に混じっている
邪念が邪魔しているから
真理の大海で
何かにしがみついて
ばちゃばちゃしてたらおぼれちゃう
力を抜いて 波に乗ってみよう
もう自分を忘れるくらい
真理の大海に身を任せよう
空っぽの心に
充満した真っ黒い煙を吐ききって
やっと空っぽになった心に
透明で新鮮な空気が
待ってましたとばかりに
流れ込んできた
ごめん ごめん
ずっと外で
待っていてくれたんだね
朝
目を覚ましたら
思考もからだも
石みたいに固まって
心臓と時計の針の音だけがしていた
だんだん夕べの続きが蘇る
さあ なにから始めようか
「する」を手放して
ただ目の前で起こっていることに
じっと一心に向き合ってみよう
自分のくだらない考えを突き破って
自然と出てくるものだけで
行動してみよう
書いてみるまで
こんな世界の片隅で
ひとりポツリとつぶやいたことばに
誰かが耳を傾けてくれるなんて
書いてみるまで思ってもみなかった
ことばたちのことば
ずっと隠れてたんだ
飛び出すタイミング待ってたんだ
独り占めしちゃだめだよ
いろんなところへ連れてって
洪水
胸の中も 瞳の中も 洪水だ
いったいわたしに
何が起こったんだろう?
涙
どうして?って言われても
想いよりことばの方が
ずっと足りなくて
全然追いつかないから
みんな涙になって
出て来ちゃうんだよ
呼吸
読むは吸う
書くは吐く
そう教えてもらった
最近こんなに満たされているのは
ちゃんと呼吸が
できるようになったからかな
宝物
どんな拙いことばでも
わたしを通して
生まれてくることばたちは
どれも大切な宝物
それはいつ生まれるかわからない
どこから来るのかもわからない
悲しい人
ああかわいそうに
あんな目に遭わなくてよかった
そんなことばを
当たり前みたいに発する人
幸せの一般化
幸せになるための
万全のその智慧を
まだ文字も読めない
小さな子どもにも
盲目的に忙しがっている人にも
絶望のどん底で苦悩する人にも
人生の終盤で
お迎えを待つだけの人にも
行き渡るように
一般化してください
無責任
ほめられたって
けなされたって
それはわたしが
自力でやったんじゃない
悲劇の報道
こんなの見てたら悲しすぎる
そうやって最低限のことからも
目を背けちゃう
評価
煩悩だらけの人間が
煩悩だらけの人間の評価に
一喜一憂している
きっと神様は
苦笑いして見ている
メッセージ
それはずっとそこにあったのに
私に読まれるのを
待っていてくれていたなんて
全く気づかずにいた
それは何度も目にしていたのに
字面だけを撫でていて
私への大切な
メッセージだったなんて
全く気づかずにいた
諦め
欲望を追いかけるのに夢中で
本当のことなんて
どうでもいいんだって
仕事
ため息で始めて
いやいやこなして
終わるとほっとする仕事
わくわくで始めて
夢中になってやって
終わると清々しい仕事
決心
ためらわれるときは
まだ何かが邪魔をしている
そうせずにはいられなくなったとき
一晩おいても冷めやらないとき
ときが満ちるとき
臆病
何を恐れている?
逆らえない大きな力や
見抜けない巧みな罠で
自分がどこかへさらわれちゃうこと
のぞいてびっくり
プスッとしたなと思って
のぞいてみると
煙が充満していた
ピカッとしたなと思って
のぞいてみると
後光がさしていた
ことばの乱用
すみません
申し訳ない
いいかげんにして
どうしてわからないの
乱用されるとうんざり
確信
どんなに非難されても
どんな罰を受けても
自分が感じとった真実だけは
曲げられないという確信
素人の詩
こんなの詩なんて言えないよって
笑われちゃうかな
でもどこかで誰かが
ホントだねって
友だちみたいに言ってくれたらな
相変わらず
こんなに真理を学んでいたって
きょうもまた
キョロキョロウロウロ
行ったり来たりのわたしでしたよ
どっちみち
興味のない話を
真剣に聞く人っているかな
聞くふりするかしないかの
違いじゃないかな
事情
事情を知らない人のことばは
正しくて冷たい
偏見
みんな自分の望遠鏡からしか
見えてないんだから
みんなの情報集めた方が
世界に近づく
本物
少しの本物は
たくさんの偽物に混じって
さりげないところにある
正反対
持つこと
積み上げること
守ることばかり
教わってきた
手放すこと
捉われないこと
任せることばかり
教わっている
温故知新?
二千五百年も前の
最も古い教えを口にしたら
今どきの人は浅はかだって
埋もれさせないで
ことばだらけの世界で
これ以上真実のことばを
埋もれさせないで
実証
わたしの頭の中の真実を
いつも実証してみせてくれるのは
まだ毒されていない子どもたち
純粋なもの
常識的で
正しいのに
汚らわしいもの
常識外れで
とんでもないのに
純粋なもの
罪悪感
いっしょにいても
全く罪悪感を感じずにいられる人も
世の中にはいるんだな
心象スケッチ
心の中に見えたことばを
そっくりそのまま
スケッチしてみたい
二人の違い
幸せの条件を固定して
それに従わせようとする人
ひたすら真理に従っていく自由に
身を委ねる人
透明な通り道
自分の中の壁がすっかり崩されて
透明な通り道ができたら
時代や時空を超えたことばたちが
次々とそこを通って
生まれ変わるのかな
代弁者
わたしの代弁者が
こんなにあちこちにいたなんて
自分を通り過ぎることばを
世界に送り出せば
わたしも誰かの代弁者になれるかな
リルケの言葉
「そんなことは一切おやめなさい」
わたしに言ってくれたんだ
でもきっとすぐに忘れる
だからまたこのページを開いて
あなたに会いにいきます
神様の仕業
それはわたしがしたことじゃない
神様がわたしを通してなさったこと
それなのに
うぬぼれたり 謙遜したり
また勘違いしている
壊れた歯車
噛み合わないまま
無理矢理回し続けて
壊れてしまった歯車を
それでもまだ
回し続けるんですか?
あの日の悲しみ
こんなに賑やかな世界で
ひとりぽっちになって
本当のことは 誰とも話せず
大切なものはずっと
手の届かないところにあった
だまし絵
老婆にしか見えなかったものが
あるとき突然
若い女の人に見えたから
びっくりしたよ
遠くのサイレン
あの人たちが
「大切だ!」って主張することは
遠くで鳴っている
サイレンみたいだ
現実
どんなに頑張っても
できないことはできない
どんなに心配しても
起きることは起きる
無抵抗
勝手に攻撃してください
勝手に嘆いてください
わたしにはもう
誰かと争う気はまったくありません
大切な人
どこをさまよっていたって
ちゃんと見つけてくれる
本当のわたしに
ちゃんと向き合ってくれる
一大交響楽
美しいものと
醜いものと
賢いものと
愚かなものと
汚らわしいものと
ピュアなものと・・・
そのすべてが
必要不可欠の要素として奏でている
賑やかで 愛おしい響きに
きょうもじっと
耳を傾けてみよう
意外な発見
外から見て
いくら観察しても
いくら考察しても
わからなかったその真相
わたしの中を覗いたら
こんなところにあった
あたりまえ
あたりまえのことが
わかっていないのは
「どうしてあたりまえのことが
わからないの?」って思っている
わたしの方だったみたい
操作主義
それはその人に
任せるしかないのに
思い通りに操作できると勘違い
いい気になって操作したら
あとからひどい目にあっちゃうよ
音が苦(オンガク)
いやいや練習させられた曲は
どんな名曲でも
「音が苦」になっちゃう
氷山の一角
書いても書いても
出てくるのは氷山の一角
なかなか書ききれるもんじゃない
結局
最後は結局
みんないいようになる
孤独
独りだ
自由だ
自分が大きくなったみたいだ
お年寄りに
若年者が何を今さら
偉そうに言うことができる?
長く生きたというだけでも
日々の思いはその年輪に
深く深く刻まれている
別世界の人に対するときの心得
わからなくても尊重する
自分をぐらつかせて振り回されない
わかりきった苦しみは与えない
自分にとっての確かなことや
自分にとっての喜びを
ひけらかしてびっくりさせない
もぐらたたき
ほらほら
よそ見している場合じゃないよ
ぴょこぴょこ顔出す
思い上がりのもぐらたちを
しっかり見張っていないと
偽善者
ほめられてもうれしくないのは
仕方なくやっている
タチの悪い偽善だから
エゴの根っこが
どこかに隠れてる
白黒写真とカラーテレビ
見ていた景色
描いていた景色
みんな白黒写真だったな
ちょっとカラーテレビに
切り替えてみよう
春の日の出来事
ほんのりサクラ色の
ほっぺたをした天使が
薄空色の封筒を持って
さっきからその辺を
行ったり来たり
いきなりわたしのポストに
ポトンと入れたと思ったら
ササっとどこかへ飛んでいった
これはもしかして
事件かもしれない
混乱
世間の声がうるさすぎて
神様の声が聞こえない
夢みる人
フォスターさんが
孤独と貧しさの中から
「さあ、目を覚まして!」と
何度も何度も呼びかけてくる
ポチのよろこび
正直爺さんに
「おいで」って言われると
しっぽをふって かけだします
ポチの役割
「ここほれ わんわん」て吠えて
お宝のありかを知らせること
死んで灰になったら
枯れ木に花を咲かせること
リパッティのピアノ
死を目の前にして
病と闘いながら
痛々しく奏でられた
悲壮なワルツ
力尽きて
長い沈黙の後
再び流れ出した
祈りのコラール
それは例えば
今ここでこのわたしの心に
灯をともすために
刻まれた魂の音
風船
にぎっていた手をゆるめたら
糸はするりとぬけ
吹いてきた風に乗って
風船は高く舞い上がる
その手をゆるめることは
できますか?
風を感じることは
できますか?
友だち
こんにちは 悲しみさん
ようこそ 憂鬱くん
また来たの? 不安ちゃん
しょうがないな
みんな友だちにしてあげる
あの子のゆくえ
こっちの都合で 助言しちゃダメ
行きたい方向に 向かえるように
祈っていよう
夢
わたしの夢はナイショ
ずーっと
叶わないままかもしれないけど
ずーっと
みつづける
無限
3人兄弟は無限×3
6人家族は無限×6
31人学級は無限×31
全校554人は無限×554
わかっているのは
一人一人が無限ってこと
駄作
はい 駄作
はい また駄作
はい またまた駄作
駄作をじゃんじゃん作っちゃえ
いつか気づいたら
わたしがお慕いする先生方は
わたしが先生方の働きによって
こんなふうになっていることに
いつか気づくかな
いつか気づいたら
喜ぶかな 笑うかな
それとも呆れるかな
自惚れ
どんな著名人の本より
どんな売れている本より
わたしが書いたのが一番だ
怪しい宗教
人の心を解放するはずの宗教が
何かを押し付けてきたら
その時点で怪しい
悪口
悪口言う人は
いい気になっているわたしに
おまえは全然わかってないぞって
教えてくれているのかな
鎧を着た人
鎧を着た人が
あっちからこっちから攻めてくる
逃げ場をなくして
貝になる
嘘だらけの人生
嫌なこともがんばって
苦手な人とも仲良くして
そんなことばかりしてたら
嘘だらけの人生になっちゃうぞ
美しい人
不器用でも
賢くなくても
なんか真っ直ぐで
一生懸命な人
社交辞令
きまりに従った
ありふれた言葉は
もう結構です
それより
真理の言葉が聞きたい
清らかさ
欲望の海に沈まず
世間の泥沼に足を取られず
きらきらさらさら
流れに身を任せる
清らかさ
永遠
もうこの世にいない人たちが
まさに今ここに
生きて働いている
きっとこれから先も
ずっとずっと・・・
解放された人
解放された自由な人は
和を乱すどころか
何にも捉われず
どんな人とも融け合える
人間関係
支配しようとしているか
解放しようとしているか
そこを見抜かないと
感じがすべて
従うべきは
誰かのことばじゃなくて
それに左右されたり
されなかったりする
自分の感情
優しい嘘と残酷な真実
優しい嘘で安心するより
残酷な真実に苦しむ方がマシ
永遠の今
ああ、今ここで
終わってもいい
そう思える瞬間
宇宙へポイ
このどうしようもなく
めんどくさい自分を
宇宙に向かって
ポイって放りたい
真理の光
言葉に振り回されすぎて
頭で考えすぎて
わからなくなっていた
真理っていうのは
ピカッて光る 一筋の光みたいに
「あっ!」て感じるもの
爆弾
爆発するのが恐いから
火がつかないように
細心の注意を払う
爆弾をいくつも抱えていると
生きた心地がしないから
時々そっと離れて
思いっきり深呼吸をする
色眼鏡
そのお気に入りの眼鏡
たまには替えてみたら?
思いもよらない景色が
見えるかもよ
諸行無常
流れが速すぎる
噛みしめて味わっていたら
置いていかれた
鳥の糞
なんだかウキウキ
鼻歌なんか歌いながら
無防備に歩いていると
突然ビチャッと
空から鳥の糞が・・・
みたいなことは
人生でありがち
長い夢
人生は長い長い夢みたい
覚めたらみんな
笑い話になるかな
2018年2月24日 発行 初版
bb_B_00153659
bcck: http://bccks.jp/bcck/00153659/info
user: http://bccks.jp/user/142537
format:#002t
Powered by BCCKS
株式会社BCCKS
〒141-0021
東京都品川区上大崎 1-5-5 201
contact@bccks.jp
http://bccks.jp
ポチ書店 bccks.jp/store/yumbe2525
<だれかに紹介したいわたしのバイブル①~④><ここほれ!わんわん!>
最古の仏典「スッタ・ニパータ」にポチがどれだけハマっているかを紹介します。
<もしも今ここに聖徳太子がいたら>
聖徳太子の十七条の憲法に感銘したポチの妄想を書いたものです。
<牛飼いダニア><心の中のウソとホント>
いつか絵本にして子どもたちに読んでほしいと思って書きました。
ブログ ~真の人と出会って心の解放へ~ yumbe2525.hatenablog.com
ツイッター @yumbe2525