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未完成③

ポチ

ポチ出版



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未完成③

※この本は未完成です。ちょくちょく更新されます。



     星の王子様を読んだら

    こんな本を子どもに読ませて
    もしも目覚めてしまったら
    素直で従順だった子も
    怪獣になって
    大人をうんと
    困らせるかもしれない
    (いいぞいいぞ 大いにやってごらん)



     サンテグジュペリと握手

    そう そう
    年齢とか 年収とか
    大人はすぐ知りたがるね
    フォロワーが何人とか
    いいねがいくつとか
    そればかり気にするね
    どこの大学出たとか
    どんな仕事しているとか・・・
    それで半分以上
    わかった気になっちゃうね
    それで もったいないことに
    ものそのもの ことそのことが
    曇っちゃう
    わたしもその大人のひとりなのだけど



     呪いの言葉

    彼女を踏み台にして
    呪いをかけておく
    力強くてもっともらしい言葉で・・・
    
    もしも逃げ出されたら
    ひっくり返っちゃうからね


    彼を浮き輪にして
    呪いをかけておく
    猫なで声のおべんちゃらで・・・
    
    もしも逃げ出されたら
    溺れちゃうからね


    呪いの言葉は恐ろしいよ
    もしも無視して逃げたりしたら
    とてつもない罪悪感を巻き起こして
    どこまでも追いかけてくるからね
    


     やってもやらなくても

    あれもやらなきゃ
    これもやらなきゃ
    私がやらなきゃって
    肩に力入りすぎ
    それですり減って
    やる前からくたくた
    なにも楽しめていない
    本当はすべて
    やってもやらなくても
    どっちでもいいことでしょ



     偏見

    それは偏見 これも偏見て
    偏見のない人っているのかな
    私は知識も豊富
    視野も広い
    偏見はありません
    そんなふうに思ってしまうなら
    それこそ
    自分への偏見かもよ 



     謙遜しすぎ    
 
    あらあらそんなに
    謙遜しちゃって
    自分の手柄って
    思い込んでいるでしょう
    ただ神様が私を通して
    働いているだけなのに
    


     本当の自分はどこ?

    早く見つけてあげて
    傷つきたくないからって
    どこかに隠れたまま
    眠りに落ちてしまった自分を
    ふと思い浮かんだ歌を口ずさんでみて
    愛のメッセージが詰まった本を読んでみて
    大好きな人と話してみて
    そうしたらきっとたまらなくなって
    飛び出してくるかもよ
    そのときはやっと表れた本当の自分を
    しっかりと抱きしめてあげなくちゃ



     火をつけたい

    あの人に火をつけたい
    あの子にも火をつけたい
    どんな光を発して
    どんなふうに燃え上がるか
    見てみたい
    何に触れたら火がつくのか
    いろいろ試してみたい
    みんなで燃え上がったら
    この世界はどんなに
    明るくなることだろう



     こっちへおいで

    自分になれないその場所を
    早く離れなよ
    自分を縛りつけるその執着を
    早く手放しなよ
    いつまでもそんなところを
    ぐるぐるしていないで
    早くこっちへおいで



     説明できないこと

    「ちゃんと説明しなさい」
    って言われても
    説明なんかしたら
    嘘だらけになるでしょう
    そもそも自分にとって大事なことは
    すらすら説明なんてできるもんじゃなくて
    ポロッ ポロッ て
    こぼれてくることばだったり
    枕元に置いてある本や
    車のエンジンをかけると流れ出す歌の中に
    あったりするんだよね
    何に触れると輝くかとか
    何に触れると曇るかとか
    そうやって探ったり感じたり
    するもんだよね



     「赤毛のアン」を読んで

    思い通りにまっすぐに
    広がっていく道でなくたって
    突然曲がりくねったり
    突然狭まったりする道だって
    どんな道にも
    花を咲かせられるって知ったから
    鼻歌でも歌いながら
    歩いて行くよ
    この先どうなるのかなって
    胸をどきどきわくわくさせて  



     いろんな執着

    物への執着 特に
    長年かけて築いてきたとか
    先祖代々守ってきたとかいう財産
    
    人への執着 特に
    最後まで孤独から守ってくれる
    絶対裏切るはずのない家族
    
    自分への執着 
    「わたしはこんなにがんばっている」とか
    「わたしはまちがってない」とか
    
    まだあるよ
    執着からなんとかして
    解放されたいっていう執着



     ガラス張りの心

    外ばかり取り繕っても
    中はぐちゃぐちゃ
    だから苦しいんだよ
    ガラス張りにしちゃいな
    私の心の中は
    本当はこんなにぐちゃぐちゃなのって
    全部見せちゃいな
    そしてもう誰にのぞかれるかなんて
    忘れちゃうくらい夢中になって
    心の中を整理してみよう
    うまく整理できなくて
    ぐちゃぐちゃのままだとしても    
    ピッカピカに変身したとしても
    ガラス張りの心は
    今よりは魅力的かもしれないな



     子どもの芸術    

    大人が描いた線をきれいになぞって
    言われた通りの色を
    はみ出さないようにびくびく塗った絵より 
    大きな顔から短い手足が突き出て
    あちこちに色がはみ出した絵の方が
    なんだか楽しいな

    うんざりするほど練習して
    みっちり教え込まれた合唱よりも
    生き生きと飛び跳ねそうに歌っている
    調子っぱずれの歌の方が
    なんだかうれしくなっちゃうな



     本気

    本気になると
    自分でも思いもよらなかった力が
    湧き出してくる
    
    本気になると
    諦めていた想いがいつのまにか
    誰かに伝わっている

    本気と本気が出会って
    やっとつながれる



     この道

    この道は合っていますか
    どんなまわり道でも
    とりあえず方向だけでも
    まちがっていなければ
    ゴールにたどり着いた時には
    紛れもない自分になっているかな    



     神様と通信

    神様と通信しているうちに
    自分がやるべきことが
    きっとはっきりしてくる
    それは自分が一番輝けること
    それは同時に世界も照らせること



     ピカピカの自分に

    嘘はうんざり
    わたしはただ
    本当のことが知りたい
    傷ついたっていい
    もうすでに傷だらけなんだし
    もっともっと真理の鋭いナイフで
    分厚い自我の汚れを削り落として
    早くピカピカの自分に
    出会ってみたい



     理想のお医者さん

    懇切丁寧に
    ときには厳しく
    どんな微妙な症状にも寄り添って
    的確なアドバイスをしてくれる
    症状がどんどん軽くなる
    ずっと探してた
    やっと出会えたな
    それはお医者さんだったんだな
    私は病気だったんだな
    「このお医者さんすごいよ!」
    うれしくなっちゃって
    みんなに言いふらしても
    キョトンとしているのは
    みんな健康すぎて
    お医者さんには用がないからかな
    それとも自分の病気に
    気づいてないからかな



     目隠し鬼
 
    「鬼さんこちら」
    いろんな人が
    あっちこっちで手をたたくから
    わたしはさっぱりわからない
    どっちへ行ったらいいのか
    この方向は合っているのか
    まちがっているのか
    いったい自分は
    何をしているのか
    さっぱりわからない
    何も見えなくて
    ただ手探りで
    あっちへ行ったり
    こっちへ行ったり
    つまずいたりころんだり
    まるで目隠し鬼
    まわりから見たら
    どんなに滑稽な姿だろう
   


     おいおい

    こんなことしたら
    いやなやつだと思われちゃうとか
    こんなことしたら
    いい子ぶってると思われちゃうとか
    ポチくん いったいきみは
    どう思われたいと言うんだね?



     宇宙のチリが旅に出る

    私たちはみんな
    もともと宇宙のチリ
    宇宙のチリが集まって
    旅に出る
    旅が終われば
    また宇宙のチリにもどる
    
    私をつくっている
    宇宙のチリには
    もと北極グマのチリも
    混じっているかもしれない
    もとインディアンのチリも
    混じっているかもしれない
    もとベートーベンのチリも
    0.1ミクロンくらい
    混じっているかもしれない

    次はどんなチリと結合して
    どんな旅をするのかな



     神様と呼んでみただけ

    神様と言ったって
    人間が空想する
    白々しいものではなくて
    何か特別なものを取り上げて
    崇めているのではなくて
    この世界の
    この宇宙の
    変わりゆくすべてのこと
    きっと賢い人なら
    誰にでもわかるように
    もっと科学的に
    ちゃんと説明できるはずの
    とても納得のいく
    確かなもの
    それをたまたま
    神様と呼んでみただけ   



     浄化

    妬み 愚痴 嘆き 怒り
    いや~な気持ちが
    湧いてくると
    同時に涙も滲んでくる
    全部流しちゃえば
    いや~な気持ちも
    浄化されるかな 



     美しく生きるために

    自分の純度を高めよう
    違和感を感じるなら
    立ち止まって
    アンテナを高くして
    心が満ちゆく方へ
    そして
    どこから見ても
    どこを切り取っても
    正真正銘の
    自分になるように



     立往生

    目の前に
    大きな山
    頑張って乗り越えろか
    諦めて引き返せか
    どっち?
    どっちどっち?



     おバカちゃんたちの会話

    私またバカなことしちゃった
    ほんとだね
    でも私だって
    こんなバカなことも
    あんなバカなことも
    しちゃったよ
    ほんとだね
    お互いあきれたもんだね
    ほんとだね
    でもしかたないよ
    人間に生まれちゃったんだから
    バカは死ななきゃ
    治らないっていうけど
    死ぬまでバカはバカなりに
    一生懸命生きていこうね
    うん そうだね



     わからない

    こんなおもしろい話を
    どうして聞かないのかな
    こんなおもしろい本を
    どうして読まないのかな
    みんなで幸せになれる
    そんなお宝を
    先人たちがあちこちに
    残してくれているのに
    どうしてみんなで
    学ばないのかな
    みんな忙しいんだな
    こんなことばかり考えている
    わたしはのん気なのかな



     光

    光は光だって
    すぐわかる
    それは出会ってみれば
    すぐわかる
    残念なのは他の人に
    それを証明できないこと



     泥だらけ

    泥だらけのまんまで
    お座敷に上がってきちゃった
    本当ならとんでもないことだって
    叱られてもしかたないことだって
    一応わかってはいるんだよ
    でも 拭っても拭っても
    きれいにならない
    だからこのまんま
    上がってきちゃった
    そんな泥だらけのまんまで
    上がってくるなんて
    よっぽどのことがあるんだねって
    事情を聴いてくれる人は
    いませんか



     常識のヘルメット

    あなたの言葉を聞くたび
    私の頭の上にずっしりとのっかった
    常識のヘルメットが
    パカーンと割れる音がします
    その清々しさといったら・・・
    でも気づくとまたかぶっている
    常識のヘルメット
    今日もあの清々しさを味わいたくて
    あなたの言葉に耳を澄まします



     生まれてきちゃっただけ

    たまたま生まれてきちゃっただけ
    気づいたらこの世にいただけ
    初めから何か
    目的があって来たんじゃない
    初めから何か
    使命があって来たんじゃない
    だから
    何の役に立っているのか
    わからなくても
    何のために生きているのか
    わからなくても
    消えてしまうことなんてできない
    つべこべ言ってないで
    世界の一部になりきって
    生かされるままに
    ここに存在していよう
    


     ここにある感情

    それはひっそりと
    ここにある
    どこかへ出て行って
    主張しようともしない
    戦おうともしない
    でも確かにここにある
    それをグイっと握りしめる



     しつこい執着
 
    思い切って
    逃げてしまえばいいのに
    切り捨ててしまえばいいのに
    そうすることでますます
    捉われていくだろうから
    もうそのまんまにしとけ



     お宝探知機

    世間虚仮といわれる世の中で
    純というお宝を探し求める
    見分け方は簡単
    それに触れると
    どこかに埋もれていた
    わたしの純が反応して
    ムクムク起き上がって
    歌い出し 踊り出す
    


     命のろうそく

    何かを燃やすんじゃない
    自分自身を燃やすんだ
    燃え尽きる
    その瞬間まで



     引火

    可燃物はここにある
    もうすでにある
    あとはただ
    火をつけるだけ
    火をつけて歩いている人
    みいつけた!



     光だ!

    光に照らされた人は
    自らも光になって
    光を放つ
    光と光はいっしょになって
    もっともっと大きくなる
    誰かを照らそうなんて思わなくても
    もう照らしちゃってる



     もっともっと透明に

    もっともっと透明になりたい
    まだまだ全然だめ!
    掻き出しても掻き出しても
    すぐに濁ったものが入ってきちゃう
    もっともっと自分に集中して
    もっともっと透明に
    最後には透明になったことすら
    わからなくなるくらい
    世界に融け込んでしまいたい



     ポチの遠吠え

    ポチはいよいよ
    遠吠えを始めた
    お宝探しをしている人に
    広く遠くお知らせしたくて
    ここにお宝があるよ~
    あるんだよ~
    今目の前にこうして
    あるんだよ~
    ここ掘れ
    わお~~~~~~~ん

    きっと死ぬまで
    吠え続けるよ



     気づかないから

    気づかないから
    しょうがない
    残念だけど
    しょうがない
    しょうがないから
    お宝は独り占め
    今日もひとりで
    楽しんじゃう



     わかった!

    それそれ!
    わかった!って思った瞬間から
    大きな勘違いが始まるからね
    気をつけて!



     悪い口

    黙りなさい
    その口を
    今すぐ閉ざしなさい
    あなたにあの人の
    何がわかるというのですか? 



     争いにおさらば

    もうわたしには
    誰とも争う資格は
    ありません

    もうわたしは
    誰のことも批判する資格も
    ありません



     懺悔と感謝

    モヤモヤと胸に不満が渦巻いていても
    ウキウキと調子にのっていい気になっていても
    それをずっとずっとつきつめていくと
    最後の最後結局は
    「ごめんなさい」と「ありがとう」
    残るのはそれだけ



     蛇に気をつけて

    蛇に気をつけて
    それは心の中の
    一番奥の部屋で
    とぐろを巻いている
    暴れ出したら大変だよ
    猛毒だからね
    ちゃんと見張っていないと
    他人のことにかまっている
    暇なんてないんだよ



     あのね

    いつもキョロキョロオドオド
    本当はさらけ出したいのに
    自分を隠してばかり
    ひとりドキドキハラハラ
    誰も見てやしないのに
    自分を守ってばかり

    さあ 言うよ!
    今日こそ言うよ!
    「あのね あのね あのね・・・」
    あれ?何も出て来やしない 空っぽだ
    一体何を 隠していたんだろう

    ここにある熱い気持ち
    確かに ここにあるのに
    言葉にならない気持ち
    いつもモヤモヤグルグル
    ちっとも出て来やしない
    でも言いたい 気持ち

    さあ 言うよ!
    今日こそ言うよ!
    「あのね あのね あのね・・・」
    あれ?どうして?涙が溢れてきた
    言葉じゃなくて 涙が

    さあ 言うよ!
    今日こそ言うよ!
    「あのね あのね あのね・・・」
    あのねに続けて
    一体何が言いたいのかな?
    私は何が言いたいのかな?



     やるかやらないか

    結局問題は
    やるかやらないかだけ
    やってみなけりゃわからない
    
    結局問題は
    やるかやらないかだけ
    だってお金がないだとか
    だって時間がないだとか
    だって自信がないだとか
    だって反対されるとか
    そんなの全部 言い訳だ

    結局問題は
    やるかやらないかだけ

    びっくりするかもしれないし
    がっかりするかもしれないし
    がっかりするかもしれないし
    びっくりするかもしれないし

    やってみなけりゃわからない



     それが伝えたくて

    世界に飛び散る粒子を集めて 
    バラバラなものをひとつにする
    織りなす材料は 宇宙の奇跡だ 人類の魔法だ
    なぜあの組み合わせで 
    こんなものが生まれるのだろう
    自分だけのためなら できやしないのに
    誰かのために 愛する人のために 
    その熱い思いが 音になって流れ出してく

    生きてるっていいな 人間ていいな 
    生きててよかったな それが伝えたくて

    「今のわたしを見てください。普通じゃないでしょう?無謀でしょう?」
    得体の知れない誰かと比べて 
    そんな幻想に惑わされないで
    普通の人なんてたぶん一人もいない 
    普通じゃなくてもこれがわたしです
    創ることも歌うことも奏でることも 
    わたしにとってはとても自然なことで・・・

    生きてるっていいな 人間ていいな 
    生きててよかったな それが伝えたくて

    贈り物を残したい 死んだ後に残るものは
    集めたものより与えたもの 
    それこそが生きた証だ
    夢中になりすぎて 自分が消えてゆく 
    欲望も願望もどうでもよくなる瞬間
    透明ななにかがただ残されてゆく 
    それに触れたくて 歌うのだろう 奏でるのだろう

    生きてるっていいな 人間ていいな 
    生きててよかったな それが伝えたくて



      音楽はなるもの     
    
    音楽は教えるものじゃなかった
    音楽は教わるものじゃなかった
    音楽はするものじゃなかった
    音楽はなるものだった
    自分をそこへ解き放って
    音楽そのものになって生きたい
    歌うように 踊るように 奏でるように


未完成③

2018年9月2日 発行 初版

著  者:ポチ
発  行:ポチ出版

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