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私立校・中高一貫校生 小学生の勉強の仕方

栄冠ゼミ

栄冠ゼミ出版



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  この本はタチヨミ版です。


 私立校・中高一貫校生 小学生の勉強の仕方


  ~全般編~


  ~算数編~


  ~国語編~


  ~理科・社会編~


 その他コラム

  小学校・中学校時代に『輝く人』と中学校後半から大学まで『飛躍する人』

  やるべきこと、やりたいことが多い子供達

  勉強(行動)することに条件をつける子供達

  『やらない』ということを『やる』子供達

  学校の勉強に必要なのは、失敗を直す気

  知らなかった、わからなかったで済まされない自己責任

  内部進学するのに求められる能力

~全般編~

各教科の勉強の仕方の
話を始める前に

小学生の勉強の仕方 ~全般編~

初めに。

小学校時代の教育は、非常に難しく、世界的に見ても、一概にこれが良いと言い切れるものではないと、断言させて頂きます。

世の中に溢れる、初等教育における勉強法や教育法に関しても、決して『妄信』することのないように、オススメします。

当然ですが、これから提案する内容も、書くことも、良いと断言はするつもりはありません。一部そう思われる表現があるかもしれませんが、鵜呑みにしないようにして下さい。

こういった考え・やり方もある、程度に考えて頂ければと思います。

さて、それを踏まえた上で、まず最初に厳しいことを、書かせて頂きたいと思います。

これは、おそらく私立校・中高一貫校に限らず、全ての学校において、多くの親御さんが、『勘違い』『思い違い』している点だと思います。

『教養や素養、さらにはしつけといったことを含めて、人間・人格形成する基礎となるものを、「学校教育」だけで身につけさせる』ことは、できません。

特に、昨今は、『不可能』といっていいでしょう。

一部、有名私立校や幼稚園などでは、『それ』を出来る・すると、謳っているかもしれませんが、これは本来『ご家庭内』で行うものであり、たかだか一日の内、数時間、学校などの教育機関において、『習った』ところで、身につくものではありません。

失礼ながら、私立校・中高一貫校へお子さんを入学させる方、させようとする方の多くの親御さんは、こう勘違い・思い違いしていることが多いです。

有名私立校・中高一貫校に、『入学』させたから、聖人君子のような教養・素養を、『その学校で』身につけて、今までの生活が一変して、子供が勉強に目覚める、あるいは、今すぐに目覚めなくとも、(学校・先生の指導によって)高い意識を持って勉強をし始める。

なんてことは、まずありえません。

これは、特に小学校・中学校において、私立校・中高一貫校に受験させる親御さんの多くが、勘違いしていることだと思います。

その学校が、どんなに高い教育水準を持っていようとも、素晴らしい有名な先生が指導して、先進的なカリキュラムで指導を行っていようとも、『教養・素養』というものは、絶対的に『家庭内』において、身につくものであり、むしろ学校や社会においては、その家庭内で身につけた『教養・素養・しつけ』を、『披露する場』となっています。

有名私立校・中高一貫校の学校に『行った』『通った』からといって、高い教養・素養・しつけが、『身につく』ということは、まず無いと思って下さい。

しかし、もし、ご家庭内での『教養・素養・しつけ』が、高い水準で備わっているということであれば、その『教養・素養・しつけ』を、より補強・より充実したものにしてくれることは、間違いありません。

これを勘違い・思い違いしている、あるいはそうは思っていないかもしれませんが、結果としてそうなってしまっている親御さん・ご家庭の方が、『極端』になってきていると思います。

改めて書かせて頂きますが、私立校・中高一貫校に入れたから、『教養や素養、さらにはしつけといったことを含めてのそれら』が、『学校で』『自然に』『身につく』なんてことは、ありえません。

特に今は、学校・先生も、それを熱心に身につけさせようなどとは、考えないでしょう。

『それ』は、ご家庭内の問題であり、課題であり、『義務』であり、学校の教育の一環ではないと、考えています。

例えば、授業中寝ていようとも、『一度』は注意するかもしれませんが、それでも、お子さんが寝るのであれば、それはお子さんの意思であり、ご家庭での『教養や素養、しつけの成果・結果』ですので、学校・先生が、『教育・しつけ』など行えません。

今なら、学校・先生が『そこまで』『そういったことまで』うるさく指導すれば、パワハラ・虐待となって、騒がれることでしょう。

ですから、特に私立校・中高一貫校では、『そこまでの』『そういったことまでの』指導は、決して行いません。

お子さんが、そういったことを行うことも含めて、自由意思であり、自主性であり、それは、『ご家庭内の問題』ですので、結果として、学力が下がろうが、必要な知識を身につけなかろうが、学校・先生は『何も言いませんし』『何も言えません』。

今、私立校・中高一貫校では、こういったねじれた状況・状態が、極端になってきており、最終的に進級・進学できなくなってしまう方の多くが、『教養・素養、しつけ』という部分が、一般の学校よりも、著しく低くなってきているように思われます。

厳しいことばかり書いておりますが、あくまでも私立校・中高一貫校生を対象に、学習補助を行ってきた個人的な『感想』です。

しかしながら、当てはまってしまう方は、『高い授業料』として、何よりも最も大事な初等教育、中等教育においての基礎知識や基礎学力が抜け落ちたまま、義務教育の『時間』を過ごしてしまうことになります。

知識や学力は、後々取り戻すことはできますが、『教養・素養・しつけ』といった部分は、中学生になるまで、あるいは高校生になるまでには、身について、身に染みてしまい、そうそう簡単には取り戻せなくなります。

そうなると、親御さんの高い期待とは裏腹に、時間とお金を費やして、散々な結果となってしまうことになります。

長々とうるさいことかもしれませんが、まずこの親御さんの勘違い・思い違いを、意識を、変えないと、私立校・中高一貫校では、悲劇へとまっしぐらとなることでしょう。

念押して書かせて頂きますが、『教養・素養・しつけ』は、ご家庭内で身につけるものです。

私立校・中高一貫校に限らず、どの教育機関においても、これを身につけさせる、指導する、教育するということはありえませんし、できません。

むしろ、学校という教育機関は、ご家庭の『教養・素養・しつけ』を、『披露する場』『審査・評価する場』であることを、もう一度再認識しておくことをオススメします。

学校に入れたから、『手がかからなくなったから』、『学校・先生に教えてもらっているのだから』、『教養・素養』が身につき、社会一般常識が身につき、道徳や良心、思いやりといったものまで身につけ、聖人君子のような立派な大人に育つ、なんてことはありえませんので、そのことを肝に銘じた上で、お子さんの将来・未来を、教育を、しつけを、どうするかよく考えてみて下さい。

『これ』は、こういった意識を持つことは、私立校・中高一貫校に限らず、最低限のところではありますが、特に私立校・中高一貫校では『当然のこと』として、『それが出来なければ』、事務的に、淡々と、『片付けられて』しまいますので、気をつけて下さい。

そのことを意識して頂いた上で、私立校・中高一貫校の小学校に、入学させる方への、勉強の仕方を提案したいと思います。

ご家庭内での『教養・素養・しつけ』は、特に私立校・中高一貫校では、当然の土台であり、身につけているべきことなので、学校・先生からは、そこまでうるさく言われてこないことだと思います。

しかしながら、その『教養・素養・しつけ』が、私立校・中高一貫校では、後々の進級・進学に大きく関わる『肝』となりますので、最も気をつけなければならないことです。

『教養・素養・しつけ』と書かれると、あまりにも抽象的で、何をどうしたらと思われる方が多いと思います。

残念ながら、ご家庭内での、教え方ややり方に関しては、いかなる教育者、有名・著名な教育関係者だとしても、口を出せない神域だと、思います。

特に幼稚園、小学校時代などは、気軽にこうしたほうがいいなどと言えないはずです、良識あり、責任感がある教育関係者ならば。

しかしながら、初等教育の内で、学校内・家庭内での、『具体的な行動指標』に関しては、言う事ができます。

言えることは大きく三つです。

『授業を聞くこと』、『ノートを取ること』、『宿題をやること』

これは私立校・中高一貫校に限らず、全ての学校で言えることではありますが、特に私立校・中高一貫校の小学校に入れる場合、『当たり前』のこととして、できなければ、どんどん成績を落とし、中学・高校と上に上がれば上がるほど、その習慣ができていないと、勉強に苦しむことになります。

おそらく、その苦しみは受験以上の苦しみとなります。

なぜなら、周りの友達は、それができていて、そして普通に進級・進学していく中、自分だけができない、進級・進学できないと『徐々に』決まっていくからです。

そうなるとより一層『自分だけ』が、『落ちこぼれていく』存在と思える、扱われるようになっていくことでしょう。

そうして、ほぼ人格・人生否定、人間性までも否定されるかのような点数・成績となって、学校から追い出されることになります。

前記三つの『具体的な行動指標』が、『できない・やれない』というのであれば、通っている私立校・中高一貫校での進級・進学は、どんどん厳しくなっていきます。



  タチヨミ版はここまでとなります。


私立校・中高一貫校生 小学生の勉強の仕方

2019年4月6日 発行 初版

著  者:栄冠ゼミ
発  行:栄冠ゼミ出版

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