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この本はタチヨミ版です。
初めに。
若者の、無限の可能性と未来を否定するようなことを書くことは、今ではパワハラになってしまうかもしれませんが、『なってみてからわかって』、『自己責任』を取らせるまで、肯定し続けて、夢を持たせて、応援することが、今の歪んだ教育のあり方になっているように考え、厳しいことを書かせて頂きます。
『積み重ねられる』『記録される』点数・成績で、はっきりと、進級・進学できるできないが決まる、私立校・中高一貫校では、現実・事実を無視して、、無限の可能性と未来を肯定し、応援し続けられていたいで、学校に通うというのであれば、『最悪』、3年の二学期、受験までの時間が差し迫った状況・状態で、受験に対応することを、迫られることまでを、つまり内部進学ができないことを、想定・覚悟することが求められます。
失礼ながら、私立校・中高一貫校の温室育ちで、赤点ギリギリを楽しんでいた方が、本気になったから、やる気になったからといって、通っている学校よりも、偏差値が高い、レベルが高い、有名な国公立、私立高校・大学へと、たった半年、勉強して、受験して、合格するなどということはありません。
それは、あまりにも受験を、いえ、勉強を馬鹿にしすぎています。
皮肉なことではありますが、受験を、勉強を馬鹿にしているから、そんな夢を見てしまうのでしょう。
天狗の鼻をへし折るつもりで書かせて頂きますが、それでも尚、いやいやいや、ソコソコ勉強しているし、受験受験って言ってるけど、『ちょっとしたコツ』がわかれば、すぐに理解できて、なんとかなるでしょうと思っているのであれば、名前を知っている高校・大学の受験問題を、やってみることをオススメします。
そして、それをやる時は必ず、『答え・解説』を見ながらやってみて下さい。それでも理解できないでしょうから。
理解できたといったところでも、それは『理解』ではありません、『知った』『見た』程度のことです。
野球を知ったから、見たから、次の日には甲子園に行ける、優勝できると、言っているようなものです。
身体を動かすことなら、そんなことは不可能だと想像できると思われますが、勉強に関しては、『そういった心構え』をする方が多いです。
わかったから、理解したから、知ったから、見たから、次からできる、やれる、解ける、忘れない。
冒頭から、何を成績とは関係ないことを言っているんだと思われるかもしれませんが、私立校・中高一貫校に限らず、テストや成績に限らず、勉強に限らず、こういった『学ぶ姿勢・態度・心構え』を持つ限り、『着々と進んでいく情報・知識』に、『時間・締め切り』に、対応することは難しいでしょう。
ですから、そういった根底の意識・認識を変えて頂きたく、うるさく書かせて頂きました。
この意識・認識を持っている限りは、いつでも、いつまでも、成績は落ちる、落ち続けることになります。
付け焼刃の勉強で、定期テスト、小テストの点数の上がった下がったはあるかもしれませんが、『成績』を『上げる』ということは、一筋縄ではいきません。
特に、平常点やテストの点数、成績、進級・進学要綱と、複雑な評価システムを持っている私立校・中高一貫校では、成績は『保つ』ことができるかどうか、『下げるのをどう食い止めるか』、そして『下がってしまってからどうするのか』が問題になってきます。
逆に言えば、成績が上げる人は、上げ続けることが可能です。絶対評価なのですから、頑張ったら頑張った分だけ、上がります。
そうして上げることができた方は、テストの点数・成績を上げる『方法』を知った方となりますので、後はその点数・成績をどう保つのか、それよりもさらに先を上を、目指すのかを選ぶことになるでしょう。
昨今の私立校・中高一貫校の成績上位者は、本当に実に優雅に余裕をもって、成績上位をキープされています。
漫画やドラマに出てくる『できる主人公』のような、スポーツもできて、生徒会やクラス委員をやって、勉強もできるなんてスーパーマンのような方が、昨今の私立校・中高一貫校では、増えてきています。
そういう方にとっては、成績が『下がる』なんてことは、ありえないことでしょう。
しかし一方で、光が強くなった分、影もまた色濃く強くなってきているのも事実です。
転げ落ちるように成績を落としていき、二年の終わりには、もう進学が絶望的とされてしまう、最近では早ければもう一年次の段階で、ある程度見切りをつけられるなんてこともあるかもしれません。
非情のように感じられるかもしれませんが、学校・先生は、膨大な過去の生徒のデータを持っており、言い方は悪いですが、どういう傾向の生徒は、どの段階で『進級・進学』できないだろうという、推論を出せているはずです。
しかし、ここで冒頭に書いた問題が発生します。
生徒の無限の可能性や未来を、否定するようなことを下手に言おうものなら、昨今は問題になってしまいますので、学校は、先生は、『決まる(進級・進学できなくなる)まで』何も言いません、『応援』するだけです。その応援も、具体的に何点取れ、どうしろという指示を出すことも、強制やえこ贔屓になりかねませんので、言えません。
そのためか、自分の状況・状態、つまり成績が落ちている、落ちていく指標が、わからない方が多くなってきました。
親御さん世代なら、なんとなく、『赤点』を取ったらヤバイ、『追試』になったら追い込まれている、成績『1』を取ったら、次は最低でも『3』を取らないといけないと思い、『次』に向けて実行することでしょう。
授業中、寝ないようにする、ノートを取る、提出物は必ず出す、テスト前は集中して勉強する、部活動を休んでも、レポート・課題、勉強を優先するなど。
昨今の生徒さんには、こういった思いや気持ち、さらには実行力・決断力が、著しく欠けている方が、増えてきているように思います。
そこまで、危機感を持つ必要はないじゃん、別に勉強できないくらいで、赤点・追試ぐらいで、騒ぐことでもないし、成績『1』でも上に上がれる(進級・進学できる)でしょう、上がりたいという気持ちを持っているし、その権利を持っているから。
実際に、そういうことを口にはしませんが、成績を落としていく方の多くが、そうとも取れる言動・態度・姿勢を示すことが多いです。
当然ですが、その言動・態度・姿勢を、気持ちや思いを持っている限り、『次』に進む行動、つまり授業中の態度を改める、提出物を出す、ノートを取る、部活動を休んでも勉強するということを、するどころか、考えもしないことが多いです。
主要科目全教科の成績、オール『1』でも、頑なに部活動・趣味を止めない、それでも、なんとか成績を上げたい、どうにかしてほしいという方が、増えてきています。
部活動や趣味を、槍玉に上げるのはどうかと思われるかもしれませんが、それらが圧倒的に『時間』を、そして、普段の授業中の『体力』を、奪っているものであるならば、それは、進級・進学にとって、テストの点数・成績にとって、勉強にとって、『悪』であると、『結果』が指し示していると思います。
それでも尚、それらを頑なに止めない、止めたくないというのであれば、それは一か八かの賭けごととなりますので、『それらを続けること』と『成績を落すこと』を、そして『進級・進学』を、天秤にかける覚悟をして下さい。
バランス良く保てるのであれば、義務教育中の中学時代までは、高校までの『進学』はできるでしょう。『通っている学校』のままかどうかは別として。
しかし、その先の、高校での『進級』、そして大学への『進学』は、決して約束されるものではありません。
と、ここまでのことを壮大に考えられれば、前述したような言動・態度・姿勢で、なんとかなるでしょう、なってみてから考えればいいでしょうなどと、悠長なことを考えないと思います。
積み重ねられ、記録されていく『点数』『成績』で、進級・進学が決まる私立校・中高一貫校であれば、『親御さん』も含めて、よく考えなければ、親子揃っての悲劇になることになります。
親御さんは、体面と体裁とお金を、お子さんは、時間と青春と知識を、その私立校・中高一貫校に捧げるだけ捧げて、吐き捨てられるかのような扱いを受けることになります。
学校・先生側にとって、厳しい書き方をしましたが、冒頭に書いたように、今はそういったことも含めて、自由を許す代わりに、自分で考え、自主的に行動し、全てにおいて『自己責任を取ってもらう』ことになっております。
部活動や趣味や習い事、学校生活における言動や態度や姿勢などは、ご家庭内の躾けの一環であり、これを学校・先生側が、強制しないことはもちろんのこと、介入すらしない、さらには相談として、悩みを聞いてあげることはあっても、アドバイス・応援することはあっても、本人が、ご家庭が、結果を出さない限り、『助けて』『許して』はくれません。
そこまでわかれば、成績が落ちる、成績を落す指標は、もうお分かりでしょう。
学校生活そのもの、その学校に対して、その教科・先生に対して、その授業に対して、そのテストに対して、その成績に対して、どう考え、どう行動するのか、『決められない』『決めない』で、時間をただ過ごすことをしているかどうかです。
部活動や趣味や習い事で忙しいかもしれませんが、いつかどこかのタイミングで『決断』し、変えていかない限り、結果、つまり成績が落ちる、成績を落すということは、変りません。
そして、気持ちや思いは変わった、変えたつもりでも、実際の行動にならなければ、こちらもまた結果は変りません。
タチヨミ版はここまでとなります。
2019年4月16日 発行 初版
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