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この本はタチヨミ版です。
初めに。
平常点と言われると、皆さん、どんなことを思い浮かばれますか。
ノートを取る、積極的に授業に参加する、宿題をする、小テストの点数など、おそらく『当たり前』のことを思い浮かんだと思います。その時点で、もう『平常点』は取れます。
あとはそれを『やりさえすれば』、そして私立校・中高一貫校の場合、それを『徹底的に』『意識して』やれば、平常点は『普通』に取れます。
ところが、それでも取れていない方は多いです。
なぜなら、『ついうっかり』忘れてしまってり、『忙しくなって』『面倒になって』、サボッてしまったりして、それがまさか『記録』されているなんて、思いもしなくて、成績が下がってから、『後の祭り』で、知ることになっていることでしょう。
一般の学校、公立校であれば、こうもうるさくは言いません。なぜなら、一発大逆転の受験があるからです。
最後の最後、入試で点数取って合格すればいいんでしょうと言われたら、その通りですとしか言えません。
しかしながら、そういった言動・態度・姿勢でいると、その最後の最後でも、『ついうっかり』や『面倒』などがぽろぽろ出てきて、点数を取れずに、追い込まれることもあるかもしれませんので、気をつけて下さい。
そして、私立校・中高一貫校の場合、こういった一発大逆転のテスト・入試は、『用意されていません』『ありません』。
一部の学校で、最終的な進路、高校であれば特進クラスに行けるかどうか、英語や数学の学力におけるクラス分け、大学であれば、希望する学部学科の内部推薦枠に入れるかどうかを決めるための、『選抜』テストはあるかもしれませんが、それは『進学』テストではありませんので、『今まで』サボッてきた方が、その時に仮に百点満点を取っても、『今まで』好成績を収めて、地道に努力してきた方の足元にも及ぶことはないでしょう。
その事実、認識が無ければ、この『平常点』は軽んじられることでしょう。
なぜなら、具体的に『点数・数字』として、『見えてこない』『わかりにくい』から。
しかし『頑張れ』といった『抽象的な』言葉に対しては、最も有効な『わかりやすい』ものになると思います。
具体的に『点数・数字』として、わかりやすく出てくるのは、テストです。
これは、明確に点数・数字が出てきますので、皆さんはおろか、親御さんですら、見た瞬間に『評価』できることです。
そして、こう言う、言われることでしょう、『もっと、頑張れ』。
『結果が出た』テストにおいて、この言葉を投げかけられることは、非常に厳しい・きついことだと思います。
なぜなら、学生の皆さんは、テスト前、勉強を『多少』サボったかもしれませんが、テストに対して『頑張らなかった』わけではないでしょう、自分なり、自分的にやろうとして、やったつもりで、出てしまった結果なのですから、これ以上となると、何を、何時間、どれだけやればという、明確なクリアすべき目標が『あった』としても、それで点数・数字が上がる保証がないとなれば、なかなか『やる気』になれないでしょう。
それに対して、『平常点』に関する、『頑張れ』はわかりやすいです。
『当たり前』のことを、『当たり前』にやれば良く、それをクリアしない、サボる、適当にやることで、『減点』されるということが、明確にされています。
ただ、やる項目が、『明確に』わかっていないと、これもまた『なんとなく』『頑張る』となって、あやふやなまま、平常点を落としていってしまいます。
それを避けるためにも、いわれてみれば『当たり前』のことではありますが、改めて、項目として挙げた上で、それを今学期、あるいは次の学期でも構いません、一度、『徹底的に』やってみて、成績の結果を見て下さい。
テストの点数が『同じ』であれば、少なくとも現状維持は出来て、さらには、成績が『+1』UPすると思います。
ただ、元々上位の成績『4』を取っていた方は、成績『5』を取るためには、やはり『テストの点数』が大きく関わってしまうため、成績が上がるというお約束、保証はできません。
しかし、下位の成績『1』や『2』を取ってしまっている方は、少なくとも『2』以上、良ければ『4』までの成績UPが望めます。
そう考えれば、この平常点も馬鹿にはできないでしょう。
成績最高位の『5』を取っている方は、もう『当たり前』のようにやっていることかもしれませんが、その成績をキープし続けるためにも、改めて『再確認』し、『意識・覚悟』を保つために、読んでみて下さい。
さて、ここまでのことを理解・意識して頂いた上で、厳しいことを言わしてもらいます。
私立校・中高一貫校に入学、進級・進学された皆さんは、幼稚園児でも、小学生でもありません。甘えたり、ふざけたりしたいなら、『家』で、親御さんにして下さい。
学校で、それをやる限り、平常点が取れないどころか、その学校に『相応しくない』と見られ、審査・評価され、進級・進学にも悪影響となります。
特に、私立校・中高一貫校では、皆さんの言動は『記録』されています。
その『記録』をもとに、『成績』という『記録』がつき、さらに『進級・進学』できるかどうかの合否が、決定することになります。
その意識、その覚悟を、その『学校にいる間』、そして、その『学校の制服』を着ている間は、常に考えなければなりません。
どうしても甘えたい、ふざけたい、遊びたいというなら、『学校外』で、そして『学校の制服』でなく『私服』になって、自由になさって下さい。
そうすれば、その行為が犯罪行為で無い限り、それは『ご家庭』の問題として、学校側は関与できませんので、ご自由にどうぞと言えることでしょう。
私立校・中高一貫校では、こういった傾向がはっきりしているので、『学校内』、そして『学校の制服』を着ている時だけ、その時だけ、『我慢』できるようにして下さい。
ただただ、平常点を取るために、『良い子になれ』と、上から押さえつけられるのであれば、中学生以降ともなれば、反発を覚えることでしょう。
ですから、『良い子になりましょう』とは言いません、せめて学校内、学校の制服を着ている時『だけ』は、『良い子を演じてください』『猫をかぶって下さい』と言っております、私立校・中高一貫校生であれば。
息抜きは、学校外、私服で行って下さい。ただし、それもある程度の節度を守っておくといいでしょう。
と、ここまで言われれば、頭ごなしに、強制で、『良い子になれ』と命令しているわけではないということがわかると思います。
平常点を取るために、『頑張る』ことは、ある意味、徹底的に『その私立校・中高一貫校』に相応しい生徒像を『演じる』ようなものです、『学校内、学校の制服を着ている時』だけは。
できれば、そこから、平常点を取ること=『当たり前のことをやること』が評価されること、さらには、そのことで、テストや普段の生活にも良い影響となっていくことを学べると、後は自然と、『勉強』していけるでしょう。それは『たかだか』学校の勉強『ごとき』の勉強でなく、『人生の勉強』『人生・生き方としての勉強』として、身につけられる勉強となると思います。
おそらく、言われてみれば、『そんな当たり前のこと』と思うことでしょうが、『それ』を、徹底的に出来ないために、成績を落としていると思って下さい。特に私立校・中高一貫校では、そう思わないと、成績が上がることはないでしょう。
ここまでのことを意識・理解できたら、次の項目をやってみることをオススメします。
①授業中、寝ない、ふざけない、ノートを取る
②宿題・課題は、必ず提出期限内に出す
③副教科科目も、気を抜かない
④積極的に、先生に質問しに行く
⑤委員会活動を、積極的に行う
⑥課外活動も、しっかり行う
⑦資格・検定を受ける
⑧大会やコンクールに参加してみる
⑨学校の代表者となるべき姿勢を示す
①、②、③に関して、おそらく幼稚園、小学校までは、学校の先生が、『はい、皆さん、寝ないで下さい、ふざけないで下さい、話を聞いて下さい、ノートをとって下さい、宿題・課題をやって下さい、出して下さい』と、注意喚起、あるいは、『お願い』するかのように、何度も言ってくれていたことかもしれませんが、『中学校以降』は、学校の先生は『一切』何も言わないでしょう。
特に昨今は、パワハラ・体罰・差別問題等でうるさくなってきているので、『注意』すらせず、ただただ『静かに』記録していくだけでしょう。
タチヨミ版はここまでとなります。
2019年4月18日 発行 初版
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