本のあらすじや概要をかく著者は高校生の時に断食の話を聴きました。しかし、それはずっと忘れていたのです。仕事に行き詰っていたときに断食を思いだしました。そこから断食を実践する中でいろいろな発見があり、断食とはリセットすることなのだと気付きます。そして安全な断食を開発していきました。断食は絶食ではなく、減食期間と絶食期間と回復食期間の全体を通してのものです。それぞれの期間に大切なことがあります。減食期間の前に脳のスイッチをいれること、絶食期間は自分を楽しむこと、回復食期間は味付けしないことなどいろいろあります。
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この本はタチヨミ版です。
著者の藤 五郎太です。この本を手に取ってくださり有難うございます。
本書は2014年に株式会社メディアセブン・ジャパンの協力を得てキンドルで出版したものに加筆訂正を加えたものです。
いきなりですが、あなたは変わりたいですか。
あなたらしい生き方がしたいですか。
あなたは何か新しいことを始めたいですか。
それならぜひ断食をしてください。断食をすればきっと事がうまくまわります。
あなたはどんな望みをお持ちですか。
人間関係を変えたいと思っていますか。
自信を持ちたいですか。
明るくなりたいですか。
爽やかな気分を味わいたいですか。
健康が欲しいですか。
あなたらしい生き方がしたいですか。
ひとつでも当てはまったあなたはぜひ断食をしてください。きっと望む自分が手に入ります。
「そうかもしれないけど断食は辛いでしょう」そう思われた方もいるのではないでしょうか。はっきり言いましょう、決して辛くありません。断食は楽しいですよ、本当です。五感が研ぎ澄まされ、肉体が軽くなり、気分も爽快になります。断食は良いこと尽くめです。断食明けは体も心も軽くうきうきしてしまいます。階段なんかはぴょんぴょんぴょんっと駆け上がりたくなります。本当ですよ。そしていろいろなことが好転します。注文が舞い降りたり、新しい出会いがあったり、評価が上がったりします。あなたは何かを好転させたいですか。それならぜひ本書を基に断食を楽しんでください。本書では楽しく断食できるように、もっとも簡単でかつ効果抜群の酵素断食を紹介します。酵素断食は体に負担がなく安全に過ごせる断食です。変わるなら、始めるなら酵素断食です。
これから断食とは何かをお話しするわけですが、まずあなたに最初にお話したいのは、断食はリセットということです。
断食をデトックスやダイエットの目的と思われる方が多いのですが、それはリセットを目的とした時の副次的な結果です。ダイエットを目的にすると辛いですし、意外と痩せないものです。そうではなくてリセットのための断食をすると健康的に痩せます。リセットと健康はセットになっているのです。リセットこそが断食の目的です。
ではリセットとは何でしょうか。ひとことで言えば一度素の自分に戻って新しくやり直すことです。別の言い方をすれば人生消しゴムです。人生の洗濯という言い方もいいでしょう。知らず知らずのうちに溜め込んだいろいろなものを洗い流してまっさらな自分から新しい人生を始めることです。ではその溜め込んでいるものは何でしょうか。それは要らない情報です。
現代人は情報の洪水の中に生きています。そのことにやや辟易しておられませんか。そしてそこから抜け出したいと思われませんか。いつも情報に振り回されているようで、自分が考えたことも何か操られているようなそんな気持ちになったりしませんか。
そのとおりだと思います。世の中の情報はデータを恣意で塗り固めて送り側に都合の良いように作られています。その情報を基に判断せざるを得ないので、今までのあなたの決断は完全にあなたの中から出て来たものとは言い難いのではないでしょうか。
人は頭の上まですっぽりと情報の洪水の中に浸かっています。水の上に首を出すことができればあなたは変われますし、状況を変えることもできます。何かを始めるのにもあなたの判断で始めることができるのです。
ではどうやって洪水から脱出するのでしょうか。その方法が断食です。本物の断食は情報を捨てるためのリセットなのです。
それにしても、断食は辛いだろうと思われることでしょう。先ほども申し上げましたが、ご心配には及びません。私がこの本で紹介する「酵素断食」は辛くありません。むしろ楽しく感じてもらえるでしょう。ちなみに、私が主催する酵素断食会に参加された全員の方が、断食が辛くなかったとおっしゃっています。
変わりたい、新しい自分を始めたいならぜひ酵素断食を試してみてください。そして、さらに得る物を多くしたければ、私の主催する酵素断食会に参加してみてください。本当に素晴らしい断食に出会えることでしょう。
本書は断食を通してあなたに「あなたらしく生きていもらいたい」という願いを込めて書きました。最後まで読んでくださった方には特典を用意しています。ぜひ特典を利用してください。そして楽しい酵素断食でリセットしてください。
断食と一言にいってもやり方は様々です。
私がいう断食とは少しずつ食事を減らす減食四日、水と酵素液で過ごす絶食三日、少しずつ食事を増やす回復食四日の十一日間セットのことです。絶食期間は延ばして構いません。短くしても構いませんが最低二日間です。初めての人は絶食二日で十分断食を満喫できます。できれば絶食日は何もしなくて良い日を当てましょう。
必ずじわじわ減らす減食期間を設けます。絶食後は必ずじわじわ回復食しましょう。減食と回復食がなければ断食になりません。絶食だけをするのは意味のない苦行です。ちなみに巷では、いきなり三日間絶食して四日かけて回復食するという方法が流行っています。それで二キロか三キロ痩せて喜んでいる方もいるようですが、私のやり方で十一日間過ごすと、平均して男性だと五キロぐらい痩せます。リバウンドも少ないのが特徴です。
減食は絶食の準備です。何事も準備が必要です。走る前はみなさん準備体操をするでしょう。絶食も同じです。突然の絶食はよくありません。体が慣れていないのでイライラします。腸内環境にもよくありません。悪玉菌が増殖することもありますよ。必ず時間をとって絶食の準備をしましょう。
絶食の間は自分を楽しむ時間です。人は食事に意外と時間をかけています。食べている時間だけでなく、何を食べようか考えたり、冷蔵庫を覗いたり、食堂での待ち時間なども含めてのことです。自炊する人なら買い物から料理に後片付けまであります。絶食するとその時間がすっぽり自分のものになるのです。一日がとても長くなります。自由な時間が増えるのです。思う存分遣りたい事を遣りましょう。運動だって構いませんよ。ただし、よく体と相談しながら実施しましょう。アスリートではない普通の人にはウォーキング程度がお奨めです。息が上がらない程度が良いでしょう。
そして、五感が研ぎ澄まさせるのを楽しみましょう。
街を歩くと嫌な臭いで溢れていることに気が付きますよ。私の場合、すれ違う女性たちのシャンプーの匂いから逃げ出したくなります。ファストフード店の近くに漂う揚げ油の匂いに吐き気がします。コンビニエンスストアの食べ物と薬品の混ざった匂いにげんなりします。一方で草木の香りがとても心地よかったりします。人は自然を求めていることが良く分かります。
匂い以外にも五感全てが際立つのを感じます。寝るのも気持ち良いです。寝るのがこんなに気持ち良いのかと思います。
胃がキューッと上がってきます。これが気持ち良いのです。また、敏感になっているので体のいろんなところに気がいきます。古傷を思い出したりするのも楽しいものです。
絶食一日目は自分の変化をぜひ楽しんでください。時間があるので哲学書を読んだり音楽をじっくり聴いてみるのも良いでしょう。
絶食の二日目は瞑想をお奨めします。瞑想と一言で言ってもいろいろなやり方があります。私がお奨めしているのは自分を入れ替える瞑想です。一度自分の体を空っぽにして、新鮮な自分をその空っぽの体に入れるのです。つまりリセットするわけです。これがとても気持ち良いのです。私と一緒に瞑想した人はみんなとてもすっきりすると言います。平常でも役立つ瞑想法ですが、絶食の時にするのがとてもいいのです。断食の効果も高くなります。ぜひ絶食二日目は自分を入れ替える瞑想をやってみてください。
絶食三日目も自分を楽しんでください。
絶食の後、食事を戻す時も階段を上るように進める必要があります。最初は一口にも満たないところからから始めて少しずつ増やします。最後まで堅いものじゃなく、噛んだら口の中で液状になるものが良いです。
これが断食の十一日間の概要です。それでは次に断食とは何かをお話します。
断食とは何かをお話するにあたって私が酵素断食に辿り着いた経緯を織り交ぜてお話します。その方が分かり易いからです。それでは私の経験談にお付き合いください。
私は大学を卒業して東京の大手電機メーカーに就職しました。右に倣えでサラリーマンの道に進んだのです。しかし、時々「サラリーマンには向いていないなあ」と思っていました。そんな私は課長職に就いたわけですが、その前から何か自分で商売をやりたいと思うようになっていました。しかし、なかなか踏ん切りがつかないでいました。
そのうち、身体に異変が現れるようになりました。
会社に行くとどうしようもない眠気に襲われるようになりました。日曜日は元気なのです。何をしても眠くありません。しかし、会社に行った途端、起きていられないのです。今流行の新型鬱だったのだと思います。会社へ行くのが億劫で仕方ありませんでした。
そんなとき、信頼している治療院が治療の勉強会を始めました。転職の糧になるかなと思い、そこに参加してみました。途端に私は治療の面白さにのめり込みました。
そこで大切なことを学んだのです。病気や症状の原因は情報にあるということです。そこから導きだされるのは、病気や症状を無くすには情報を捨てるリセットが必要だということです。場合によっては環境さえも変えなくてはならないのです。
私の症状は環境から変えねばならないものだと思いました。会社にいたのではこの症状は治らないと思ったのです。そして、会社を辞めて治療の勉強をやろうと決めました。遂に、会社に無理を言って辞めさせてもらいました。
会社を辞めた途端、症状は無くなりました。予想通りの結果でした。
しかし、それと同時に、いままでの安定した生活も失いました。
私はその治療院に弟子入りのような形で就職したのですが、わずかな給料ではセミナー受講料が払えませんのでマンションを売り払いました。
また、人付き合いの多くを失いました。変な宗教に嵌ったという噂が立ったのと、所詮は社会的地位での付き合いだったのです。それでも沢山の友達が残りました。残った友達は今でも有難いと思っています。
治療をマスターするまでには沢山の講座を受けなくてはなりませんでした。途中で止めると治療をマスターすることができません、苦労しながら一つ一つ講座を受けていました。その講座の一つ一つはとても素晴らしいものです。深い哲学があります。講座の中に瞑想がありました。治療の基本に位置付けられているものです。治療に限らず全ての人に役立つものでした。
治療の勉強はとても面白かったのですが、実は苦労の連続でした。文字通り弟子のようなものでしたから、罵詈雑言で鍛えられます。事ある度に人間のクズのように言われました。毎日が理不尽の洪水です。死にたくなるような辛いことばかりで、おまけに仕事量も半端じゃなく、朝から晩まで働き尽くめでした。そうとう堪えました。その間、一緒にいた人は殆ど辞めていきました。
そんな中でもなんとか頑張って、一通りの科目を終え、ようやく開業を相談するまでに至りました。その時は先生もやさしいもので、有難い言葉を沢山いただきました。そして「苦労しなさい」という言葉と共に、私は心と体の治療院を始めました。
☆コラム 高校時代のこと☆
《私の高校にS先生という面白い先生がおられました。S先生は穏やかな方でした。飄々としていしまた。痩せているけれどもとても頑丈そうな方でした。五十は過ぎていたと思います。
毎日五キロ走っていて、あだ名は「人間機関車」でした。マラソン大会では勝手に生徒に交じって走る楽しいおじさんでした。
S先生の最初の授業は教科と関係なく断食の話でした。S先生は毎年夏休みに一週間の断食をするというのです。断食をするとバケツ一杯便がでるんだ、などと言って私たちを笑わせてくれました。S先生は心も体も健康になるから君たちも大人になったらやってごらんとおっしゃいました。
「何がそんなに良いのだろう」
「断食なんて辛いだけじゃないのかな」
高校のころはそう思って流していましたが、断食のことはずっと私の中にありました。》
私の治療はとても特殊です。
治そうという発想はありません。治療を通じて見失った自分を取り戻すことに協力しているのです。自分らしく生きてもらうことに気付いてもらいたいだけです。ところが患者さんは、ただ治して欲しいと言います。
私は自分らしく生きようとしない患者さん相手に日々悶々としていました。なんとかこの状況を打破したいと思い、今度は「患者教育セミナー」を開いて頑張ってみしまた。しかし、どんなにこちらがその気でいても相手には伝わりませんでした。
数年かかって漸く私も自分の愚かさに気が付きました。どんなに自分のやりたいことがあってもニーズに合っていなければ意味がないということです。私はやる気を無くし、開店休業に陥りました。毎日やっていたビラ配りも止めてしまいました。収入も無いので、アルバイトに精を出す日々でした。
しかし、何かしらの策はあるはずだと思い、常にアンテナを張っていました。
そんなときに巡り会ったのが「手作り酵素」です。自分の中でヒットでした。治療なんかしなくても手作り酵素を飲むことで自分らしく生きるようになると思ったからです。しかし、まだそれだけでは足りないと感じていました。
そんなとき、巷ではプチ断食が流行り始めていました。いろいろなメディアで週末断食の良さが謳われていました。その中に酵素液を飲みながらのプチ断食が良いというのがありました。酵素液を飲むと空腹が和らぎます。滋養も摂れます。つまり断食に最適というわけです。私はさっそく酵素断食を試してみました。そのときS先生を思い出しました。先生の断食授業から三十年の歳月が過ぎていました。
私は一日を酵素液だけで過ごしてみました。
心も体も変化なしです。そこで、次は二日間やってみました。少しハイな気分にでもなるのかと思っていたのですが、変化もなく、この段階では、そんなに良いものとは思えませんでした。
そして三日間に挑戦してみました。初めて変化を感じました。断食ハイというのでしょうか。断食が終えたとき、とてもハイな気分でした。訳もなく楽しくて、一人で居酒屋に行ってたっぷりお酒を飲んでしまいました。美味しくてしょうがなく、沢山食べて沢山飲みました。その結果、散々酔っぱらいました。三日間の努力が水の泡でした。
女性誌には、食べ過ぎたら週末のプチ断食ですっきりしましょうなどと書いてあります。
その根底にあるのは、飽食と断食を繰り返しましょうというメッセージだと思いました。
しかし、断食とは飽食する為のものなのでしょうか。
暴飲暴食を繰り返すためにあるのでしょうか。
心と体に良いと言ったS先生はこんなことの為に毎年断食をしているとはとても思えませんでした。
そこで、高校時代の友達にS先生の話を尋ねてみたのです。分かったのは、S先生はいきなり断食するのではなく、じわじわ食事を減らした後に絶食し、終わったらまたじわじわ食事を戻すということでした。
じわじわ減らしたり増やしたりすることに意味があるのだなと思いました。そこで、次はそのやり方で断食をしてみたら、今までと全く違う断食に出会うことができたのです。まさにじわじわに意味がありました。
この断食は凄い力を持っていました。S先生が言ったのは本当でした。心と体にとっても良いものでした。自分を取り戻すのに最適な方法でした。これに、自分を取り戻す瞑想を取り入れたら完璧だと思いました。私は遂にやりたいことに手が届いたのです。いままでの悩みがこの断食で解決に向かいました。いままでのように、私があれこれ「その人らしく生きること」についてアドバイスする必要がないのです。
それは、この断食をした人は自分で変わることができるからです。自分自身で、自分らしく生きる大切さに気付くことができるのです。
タチヨミ版はここまでとなります。
2019年5月2日 発行 初版
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