中国古代に彩陶という絵柄の陶器があった。赤みをおびた茶色の陶器の素地に紅、黒、白や濃褐色で濃淡をつけた様々な模様や、魚や鳥の絵が描かれているツボや皿がある。その模様は非常に斬新で、古代のデザインと思えないものが多い。絵は数人輪になって踊る人々、魚をくわえた水鳥、トカゲなどがある。
本書は彩陶のデザインを集めたもので、美術、デザイン関係者の発想にお役立ていただければ幸いである。
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この本はタチヨミ版です。
中国古代に彩陶という絵柄の陶器があった。赤みをおびた茶色の陶器の素地に紅、黒、白や濃褐色で濃淡をつけた様々な模様や、魚や鳥の絵が描かれているツボや皿がある。その模様は非常に斬新で、古代のデザインと思えないものが多い。
陶器の素地は多くが赤褐色、茶色で、絵や模様は黒褐色で描かれ、陶器本体の赤褐色と模様と絵に使う黒褐色がマッチしていくつかの色で描かれたような感じがする。水墨画を見たときと同じような感覚である。彩陶は見る者を飽きさせず、古陶器の図柄が古代へといざなってくれる。
この彩陶は中国から、カラコルム山脈を越えて西方へ、今のインド、パキスタンのカシミール地方まで伝わったのである。しかも絹の道・シルクロードよりも早い時期に“彩陶の道”があったのである。この“彩陶の道”は紀元前の4千年からずっと1千年続いた。
最早の彩陶は中国の陝西省・甘粛省の白家文化からで、年代はおよそ紀元前5800年~前5000年の間、その一部の陶器に簡単な赤い色彩があって、中国で最早の彩陶文化である。これに継いで発展してきたのが仰韶文化(ぎょうしょうぶんか。ヤンシャオぶんか)と半坡文化(はんぱぶんか)で、年代は約紀元前5000年~前4200年の間である。
本書は中国彩陶のデザインを紹介するもので、紀元前の意匠に興味をお持ちいただければ幸いである。
タチヨミ版はここまでとなります。
2020年10月10日 発行 初版
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フリーの編集ジイさん。遺しておきたいコンテンツがあるので、電子出版したい。