この本はタチヨミ版です。
サ談会#009 @スカイスパYOKOHAMA
'79年宮崎県生まれ。フリーランスのプロデューサーとして数々のテレビ番組を手がける。サウナに目覚めて人生観が変わり、その素晴らしさを伝えるべく『サウナを愛でたい(BS朝日)』を企画するに至る。サウナ関連では他に『マグ万平ののちほどサウナで(MRO北陸放送)』『サウナーーーズ(WOWWOW)』にも携わり、サウナ関連以外のYouTube動画の制作を行ったりもしている。コロナ禍を機に山中湖の近くに家を買い、ついにプライベートサウナ作りに手を出した。
編集部 番組の継続決定(*1)、おめでとうございます。
*1 『サウナを愛でたい』『マグ万平ののちほどサウナで』の'21年4月以降の継続。
柳橋 ありがとうございます。『愛でたい』は、僕がサウナにハマった当時の初期衝動から生まれた企画です。『のちほど』には途中から入れてもらいました。実は'17年頃『サ道』ドラマ化の企画でフジテレビと一緒に動いていたこともあるんですが、当時はまだサウナにハマっていなくて、単に仕事の1つ程度に考えていました。結局、その話は流れちゃいましたが(*2)。
*2 ドラマ化は'19年に当時の企画とは関係なくテレビ東京で実現。
編 なるほど、そのとき一度交差しかけていたんですね。
柳 好きでもないのに巻き込まれた感じでした。それが今ではサウナの番組ばかりやっているので、不思議なものですよね。サウナにハマったのは、'18年8月23日のことでした。
編 夏の終わりの、徐々に憂鬱になってくる頃に。
柳 当時から通っているジムにはサウナがあったんですが、もちろん全然入っていませんでした。先にサウナにハマった仕事仲間の放送作家が「正しい入り方がある」と言いだしたのが気になって、教えてもらった通りにやってみたらものすごくととのったんです。そこは家から近くてサウナだけ利用することもできるので、今でも毎朝通っています。
編 もう完全に習慣ですね。サウナにハマる以前のお仕事では、どのような番組を企画していらっしゃったんでしょうか?
柳 バラエティからドキュメンタリーまで、いっぱい企画書を書いてきましたよ。特にノルマとかには縛られず、募集があったり面白い企画を思いついたりしたら書く感じですね。企画書は作家が書くことが多いんですが、僕は自分で書くタイプです。出した企画はハマることもありましたけど、だいたい落ちましたね。企画って、なかなか通らないもんですよ。
編 通らなかったのがどんな企画だったのか、気になります。
柳 もう、クソほどありますよ(笑)。家から駅までの道にある植物を見ながら散歩する『見るだけガーデニング』とか。たとえば、蔦で覆われた家にどんな人が住んでいるのか、気になるじゃないですか。そういう家にいきなり「ピンポーン」って訪ねて行ったりする企画でした。
編 それ、放送されたら面白そうじゃないですか。
柳 でも、そういう企画は通らないんですよ。もしかしたら今なら通るのかもしれませんが、地味だから「それ、もつの?(*3)」って言われちゃうんです。全然「もつ」んですけどね。テレビ局にもずっと植物の番組を提案しているんですが、「植物はまだ早い」と言われます。イメージが湧かないんでしょうね。
*3 もつ:「画がもつ」。テレビ映えすること。
編 いつかその時代は来るけど、今ではないと。そういう企画は、具体的にどういう立場で出すのでしょうか?
柳 肩書的には、フリーランスのプロデューサーです。最初は制作会社にいたんですが、入社して1年半くらいのまだADだった頃に会社を辞めて、フリーになりました。
編 番組制作の仕事をしたいと思うようになったのは、いつですか?
柳 大学時代ですね。僕はダウンタウン直撃世代(*4)なんですが、地元の宮崎県には放送局が2つしかなくて、人気番組も全然観られませんでした。大学に入ってからちゃんと観て、もうショックで「うわ~、ダウンタウンさんと仕事したい!」と思いましたね。それで、就職活動のときにダウンタウンの番組を何本も作っていた制作会社を受けたんです。
*4 ダウンタウンが全国的な人気を獲得した'90年代、子供たちが受けた影響は凄まじかった。
編 当時、その業界に憧れる人はすごく多かったと思います。かなり競争率が高かったのではないでしょうか。
タチヨミ版はここまでとなります。
2021年5月26日 発行 初版
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