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介護福祉士試験 合格のための 重要事項短文集暗記BOOK

上野和夫

合同会社ペネトレイト



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目次

本書について
ガイダンス
人間の尊厳と自立
人間関係とコミュニケーション
社会の理解
介護の基本
コミュニケーション技術
生活支援技術
介護過程
発達と老化の理解
認知症の理解
障害の理解
こころとからだのしくみ
医療的ケア

介護福祉士試験 合格のための重要事項短文集 暗記BOOK
ー試験合格には「短文で正しい知識」を身につけることが大切!ー


本書について


本書は、介護福祉士試験の筆記試験によく出題される事項を集めています。


毎年出題される問題の半数以上は過去に出されている内容と同じです。介護福祉士試験の合格ラインは6割以上の正解です。過去の問題をしっかり理解していると、7割以上の点数を取ることができます。ただ、注意しないといけないのは、同じ文章で問いかけているとはかぎらないです。そこで大切なのは、短い文章で正しい内容をしっかりと覚えることが大切です。


短い文章ですので、毎日50の文章を覚えると1月ですべて暗記できます。
読むことにあわせて、耳を使っての短文記憶の努力をされると、さらに短い日数でしっかり暗記することができます。


付属教材として音声テキストを準備していますのでご利用ください。


あとは過去問題集を手に入れて解いてみましょう。問題はスラスラ解けるような感じがします。出題者のワナにはまることがなくなるまで繰り返し過去問題を解いてください。


当社のホームページ(http://penetrateblog.com/)に問題を集めた本棚を準備しています。無料で利用できますので、ぜひトライしてください。すべての問題で合格(7割以上正解で合格)できたら試験に合格できると思います。



介護福祉士試験ガイダンス
介護福祉士について


介護福祉士の資格について


介護福祉士は、社会福祉士及び介護福祉士法(1987年5月26日制定、2007年12月5日改正)により定められた介護・福祉分野の国家資格です。


法律では、 「介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うこと」と定義しています。


しかし、資格制度創設後10年以上を経て、介護福祉士に求められる役割は大きく変化しています。身の回りの世話をするだけの介護から、高齢者や障害者等の生き方や生活全体にかかわることで利用者の暮らしを支え、自立に向けた介護利用者や家族と共に実践することへと変わってきています。


さらに、これからの介護福祉士は、国民の福祉サービスの充実・向上の中心的役割を担っている資格者として、(1)豊かな感性、(2)洞察力・情報分析能力、(3)介護目標・計画の立案能力等が厳しく求められ、チームケアの一員として高い評価が得られるよう努力することが必要です。


2007年の法律改正の際には、 「社会福祉士又は介護福祉士は、社会福祉及び介護を取り巻く環境の変化による業務の内容の変化に適応するため、相談援助又は介護等に関する知識及び技能の向上に努めなければならない」と資質向上の責務も加えられ、日本介護福祉士会は介護福祉士の資質向上を目指す職能団体として役割がますます大きくなっています。


介護福祉士の専門性


「介護福祉士の専門性」と言われることはよくありますが、その内容についてはっきり示されたものはありませんでした。 日本介護福祉士会では26年度、研修委員会において都道府県介護福祉士会からのご意見をもとに「介護福祉士の専門性」について明文化できるように検討しました。
介護は生活全般に関わる広範な仕事です。 ところが、多くの人々は『介護』というと、おむつを交換するなどの排せつ介助やベッドから起こすなどの移乗介助、暑い浴室の中で行う入浴介助などをイメージしていると思います。 しかし、介護福祉士が行っているのは、これらの介助も含めた生活全般について、観察などから情報収集して、それらを統合・分析し、どのような課題、ニーズがあるのか発見したうえで、QOLを高めるための介護方法を見出していくことです。 実際にその利用者に最適な介護を実践し、目標達成するためには、介護職員の指導や教育も必要ですし、関係職種との連携やさまざまな面での環境の整備も求められます。 これらができるのは介護職として守るべき倫理や介護実践の原則をよく理解し、介護という仕事のなかで守り、実行できるという前提があります。




介護福祉士を取得するには


介護福祉士国家資格は、次のいずれかのルートで取得することができます。
公益財団法人社会福祉振興・試験センター


介護福祉士の資格取得方法の見直し


「社会福祉士及び介護福祉士法」の改正により、平成29年度(第30回)から、養成施設ルートが介護福祉士国家試験の受験資格となります。なお、養成施設を平成33年度末までに卒業する方は、卒業後5年の間は、国家試験を受験しなくても、または、合格しなくても、介護福祉士になることができます。この間に国家試験に合格するか、卒業後5年間続けて介護等の業務に従事することで、5年経過後も介護福祉士の登録を継続することができます。平成34年度以降に養成施設を卒業する方からは、国家試験に合格しなければ介護福祉士になることはできません


実務経験ルートで受験を希望する方は「実務経験3年以上」だけでは受験できません。


(注意3)平成20年度以前に福祉系高等学校(専攻科を含む)に入学し、卒業した方、特例高等学校(専攻科を含む)を卒業し、9か月以上介護等の業務に従事した方が、「実技試験の免除」を申請する場合は、「介護技術講習」を修了する必要があります。「実務者研修」の修了で実技試験が免除になるのは、「実務経験ルート」と、「経済連携協定(EPA)ルート」の方のみですのでご注意ください。


介護福祉士国家試験


介護福祉士国家試験を受験するには『介護福祉士国家試験受験の手引き』が必要になります。 受験の手引きは公益財団法人社会福祉振興・試験センター


試験科目
人間の尊厳と自立、人間関係とコミュニケーション、社会の理解、介護の基本、コミュニケーション技術、生活支援技術、介護過程、発達と老化の理解、認知症の理解、障害の理解、こころとからだのしくみ、医療的ケア、総合問題試験期日毎年1月下旬


国家試験の詳細についてはこちら


試験の実施及び登録機関(詳しい受験資格等についてはこちらへお問い合せください)
公益財団法人社会福祉振興・試験センター
国家試験情報専用ダイヤル:03-3486-7559



介護福祉士


1. 人間の尊厳と自立


▢ 1.糸賀一雄の著書である『この子らを世の光に』という思想すべての人間の発達を保障するという考え方が示されている。


▢ 2.『夜と霧』や『死と愛』の著作があるオーストリアの精神科医であるフランクル(Frankl,V. )は、人間が実現できる価値を、創造価値、体験価値、態度価値の3つに分類し、生命が制限される状況において、いかなる態度をとるべきかについて、その価値を説いた。


▢ 3.社会福祉法第3条では、福祉サービスについて、有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように支援するものと明記している。


▢ 4.障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)第3条では、「すべての国民は、その障害の有無にかかわらず、障害者等が自立した日常生活又は社会生活を営めるような地域社会の実現に協力するよう努めなければならない」と規定されている。


▢ 5.老人福祉法第1条の「目的」では、「老人の福祉に関する原理を明らかにするとともに、老人に対し、その心身の健康の保持及び生活の安定のために必要な措置を講じ、もって老人の福祉を図ることを目的とする」と規定している。


▢ 6.「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と、日本国憲法第25条において定められているのは、生存権である。


▢ 7.日本介護福祉士会倫理綱領では、「利用者二一ズの代弁」として、「介護福祉士は、暮らしを支える視点から利用者の真のニーズを受けとめ、それを代弁していくことも重要な役割であると確認したうえで、考え、行動します」と記載されている。


▢ 8.利用者の意思を代弁することを表す用語は、アドボカシー(advocacy)である。


▢ 9.社会福祉士及び介護福祉士法において、介護福祉士が誠実に業務を行うことが明示されている。


▢ 10.社会福祉士及び介護福祉士法では、「介護福祉士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。介護福祉士でなくなった後においても、同様とする」と規定されている。


▢ 11.障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)では、障害者を「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるもの」と規定している。


▢ 12.やむを得ず身体拘束を行う場合には、切迫性、一時性、非代替性の3つの要件を満たす必要がある。


▢ 13.やむを得ず身体拘束を行った場合には、その態様、時間、その際の入所者の心身の状況、緊急やむを得ない理由の記録が必要になる。


▢ 14.1960年代後半からアメリカで展開した障害者の自立生活運動は、重度の障害者であっても、必要な援助を受けながら、障害者自身の自己決定、自己選択に基づく自立的な生活を送ることを目標としている。


▢ 15.障害児・者に対して、ノーマライゼーション(normalization)の理念を実現するための方策として、普通の生活環境に近づけるように支援していくことが必要である。

















介護福祉士


2. 人間関係とコミュニケーション


▢ 1.自己覚知とは、自己の行動、価値観、偏見、先入観、性格などを客観的に分析することである。


▢ 2.自己開示は、良好な人間関係を築くために、自分自身のことについて相手に話すことである。


▢ 3.自己開示は、ジョハリの窓(Johari Window)の「開放された部分」(open area)を広くするために行う。「開放された部分」を徐々に広げながら、信頼関係を築いていく。


▢ 4.ラポール(信頼関係)形成の初期段階では、利用者が安心できるように、共感し受容することが大切である。詳しい話は、ラポール形成の後で行うのが適切である。


▢ 5.バイステック(Biestek,F.)の7原則における「意図的な感情表出」とは、利用者が自由に感情表現できるよう意図的にかかわることである。


▢ 6.バイステック(Biestek,F.)の7原則における「非審判的態度」とは、介護福祉職の価値観で評価せずに利用者にかかわることである。


▢ 7.高齢者とのコミュニケーシ∃ンでは、関係性ができていない初対面のときから利用者と密着した距離で話すと、利用者は緊張や不快感を感じて話しにくくなることがある。


▢ 8.高齢者とのコミュニケーションでは、利用者と視線が合わせられる位置で話すと、表情などの非言語的コミュニケーションから利用者の意思や感情が把握しやすくなる。


▢ 9.メッセージの伝達経路には、話し言葉や書き言葉などの言語的チャンネルと、ジェスチャーや表情、身体接触などの非言語的チャンネルがある。言語的チャンネル全体の2~3割であるのに対し、非言語的チャンネルは7~8割を占めている。


▢ 10.利用者との関係性をつくる座り方として、対面法より直角法のほうが有効である。対面法は、緊張を伴う形式的な面接相談に向く。利用者との関係性をつくるには、リラックスできる直角法が有効である。


▢ 11.介護福祉職が腕や足を組んだ姿勢をとると、利用者に威圧感や嫌悪感を与えるため、利用者は話しにくくなる。


▢ 12.共感的態度とは、利用者の感情を介護福祉職がその人の立場になって理解してかかわることである。


▢ 13.中途失聴者である利用者と介護福祉職との間で、筆談は、新たに特別に習得すべき事柄もないため、聴力を失って間もない中途失聴者とのコミュニケーション手段として有効である。


▢ 14.聴覚障害のある利用者と介護福祉職との間での筆談では、文章以外に、キーワード、図や絵などを活用して内容を伝達すると伝わりやすくなる。
▢ 15.先天的に耳の聞こえないろう者で、両眼とも外界の明暗がわかる程度の視力となった利用者と円滑なコミュニケーシ∃ンをとるときの手段としては、触手話が適切である。触手話は、両手を使って、相手の両手を軽く握りながら触読する方法である。触覚を活用する方法であるため、聴覚と視覚に障害のある利用者とのコミュニケーション手段として適切である。













介護福祉士


3. 社会の理解


▢ 1.家族の機能のうち、個人の生存にかかわる食欲や性欲の充足、安全を求める機能は、生命維持機能である。生活維持機能は、衣食住などの生活水準を維持しようとする機能のことである。


▢ 2.家族の機能のうち、子育てにより子どもを社会化する機能は、子どもの社会化機能である。パーソナリティの安定化機能は、家族だけで共有できる安定してくつろげる機能のことである。


▢ 3.家族の機能のうち、家族が病気やけが、加齢などにより介護が必要になったときに支える機能は、ケア機能である。


▢ 4.「2018(平成30)年国民生活基礎調査」(厚生労働省)によると、「高齢者世帯」は全世帯の27.6%であり、30%を上回っていない。また、「母子世帯」は全世帯の1.3%、「父子世帯」は全世帯の0.2%となっており、5%を上回っていない。


▢ 5.「2018(平成30)年国民生活基礎調査」(厚生労働省)によると、65歳以上の「単独世帯」は、男性が32.6%、女性が67.4%で女性が多い。


▢ 6.「2018(平成30)年国民生活基礎調査」(厚生労働省)によると、65歳以上の者のいる世帯構造別の構成割合は、「三世代世帯」が10.0%であり、30%を上回っていない。なお、「夫婦のみの世帯」が32.3%と最も多く、次いで「単独世帯」が27.4%、「親と未婚の子のみの世帯」が20.5%となっている。


▢ 7.民生委員法第5条において、「民生委員は、都道府県知事の推薦によって、厚生労働大臣がこれを委嘱する」と規定されている。


▢ 8.民生委員は、児童福祉法による児童委員を兼務する。そのため、民生委員は、児童委員としても適当である者に委嘱される。


▢ 9.65歳以上の人口が50%以上となった集落を限界集落と呼ぶ。65歳以上の人口比率が14%以上となっている状態のことを高齢社会という。


▢ 10.社会福祉法人の設立にあたっては、主たる事務所の所在地と経営する事業の実施地域に応じた、所轄庁(市長、都道府県知事または厚生労働大臣)が許可を行う。所轄庁が届出を行うことはない。


▢ 11.社会福祉法人の事業運営の透明性を確保することを目的として、すべての法人において、財務諸表の公表が義務づけられている。


▢ 12.社会福祉法人における評議員、評議員会、理事、理事会および監事の設置は義務である。


▢ 13.社会福祉法人の監事は、その法人の理事や職員を兼ねることができない。
▢ 14.社会福祉法人は、その経営する社会福祉事業に支障がない限り、社会福祉事業のほか、必要に応じ公益事業または収益事業を行うことができる。


▢ 15.特定非営利活動(NPO法人)は、特定非営利活動促進法に基づいて法人格を取得した法人である。社会福祉法に基づいて法人格を取得した法人は、社会福祉法人である。


▢ 16.特定非営利活動(NPO法人)は、その行う特定非営利活動にかかる事業に支障がない限り、収益を上げる事業を行うことができる。この場合、収益は特定非営利活動にかかる事業のために使用しなければならない。


▢ 17.都道府県の設置する福祉事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法に定める措置に関する事務をつかさどる。市町村の設置する福祉事務所は、上記の三法に加えて、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める措置に関する事務をつかさどる。


▢ 18.地域包括ケアシステムでの「自助」は、自ら得た収入を利用して、自ら生活を維持することをいう。生活保護などの公的扶助は、「公助」である。


▢ 19.地域包括ケアシステムでの「互助」は、住民同士の支え合いやボランティアなどのインフォーマルな相互扶助のことである。社会保険のように制度化された相互扶助は、「共助」である。


▢ 20.現在の日本の雇用をみると、終身雇用型の正規雇用はまだ存在している。終身雇用型とは、従業員を定年まで雇用する雇用形態である。


▢ 21.2019(令和元)年の「労働力調査」(総務省統計局)によると、65歳以上の者の就業率は、2011(平成23)年以降増加している。


▢ 22.2019(令和元)年の「労働力調査」(総務省統計局)によると、非正規雇用の割合は38.2%で、全雇用者数の3分の1を上回っている。


▢ 23.育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(育児・介護休業法)においては、雇用期間が1年未満ではないなどの一定の要件を満たしていれば、契約社員は育児休業を取得できる。


▢ 24.育児・介護休業法に基づく育児休業は、夫婦どちらも取得できる。


▢ 25.育児・介護休業法に基づく育児休業は、原則として子どもが1歳になるまでであるが、最大で2歳まで延長できる。


▢ 26.育児・介護休業法には、雇用主に給与支給を義務づける規定はない。育児休業中には、雇用保険法に基づき、育児休業給付が支給される。


▢ 27.育児・介護休業法に基づく介護休業の対象家族は、「配偶者、父母、子、配偶者の父母」に加えて、「祖父母、兄弟、孫」も対象となる。


▢ 28.育児・介護休業法に基づく介護休業とは、 2週間以上要介護状態が続いている家族を介護するためのものである。対象家族1人につき、 3回を上限として通算93日まで取ることができる。


▢ 29.育児・介護休業法に基づく看護休暇は、小学校就学前の子ども1人につき年に5日間取得できる(子どもが2人以上の場合は10日)。


▢ 30.育児・介護休業法に基づく介護休暇は、要介護状態にある家族の「通院の付添い」「介護サービスの手続きの代行」などに使うことができる。


▢ 31.育児・介護休業法に基づく介護休暇は、対象家族1人につき年に5日間取得できる(対象家族が2人以上の場合は10日)。


▢ 32.日本の社会保険制度には、医療保険、年金保険、雇用保険、労働者災害補償保険、介護保険の5つがある。


▢ 33.日本の社会保険制度への加入は、原則として強制である。


▢ 34.日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の者は、国民年金の被保険者となる。なお、学生であって本人の所得が一定以下の場合、保険料の納付を猶予する学生納付特例制度がある。


▢ 35.国民年金の被保険者は、① 20歳以上60歳未満の自営業者等(第1号被保険者)、② 厚生年金の被保険者(第2号被保険者)、③ 第2号被保険者の被扶養配偶者で20歳以上60歳未満の者(第3号被保険者)である。


▢ 36.老齢基礎年金は、原則として65歳以上の者に支給される。ただし、60歳から65歳の間で繰り上げて支給を受けること、65歳以後に繰り下げて支給を受けることもできる。


▢ 37.厚生年金の被保険者は、適用事業所に使用される70歳未満の者である。


▢ 38.適用事業所に使用される者は、健康保険の被保険者となる。国民健康保険の被保険者は、74歳以下で、会社などの医療保険に入っていない自営業者や無職の人などである。


▢ 39.生活保護の受給者(停止中の者を除く)は、国民健康保険の被保険者になることはない。なお、健康保険の場合は、生活保護の受給者であっても被保険者となることができる。


▢ 40.産休中の所得の喪失または減少を補填するために、医療保険制度から支給されるものは、出産手当金である。出産育児一時金は、出産費用の補助として支給されるものである。


▢ 41.雇用保険の保険料は、事業主と労働者が双方で負担する。失業等給付にかかる保険料は労使で折半するが、雇用安定事業と能力開発事業にかかる保険料は事業主が全額負担する。


▢ 42.労働者災害補償保険制度では、雇用主が保険料を全額負担する。


▢ 43.労働者災害補償保険制度の保険給付の対象となるのは、「業務上の事由」「通勤」による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等である。


▢ 44.社会保障の機能には、所得再分配の機能のほか、家庭機能を社会的に支援する機能、経済の安定や成長を支える機能などがある。


▢ 45.2019(令和元)年度における国の一般会計予算に占める社会保障関係費の割合は33.6%であり、30%を超えている。


▢ 46.2017(平成29)年度の社会保障財源では、保険料の占める割合が最も大きい。保険料が50.0%、公費負担(税)が35.3%である。


▢ 47.社会保障給付費とは、1年間に給付される現物給付(サービス関連の給付費)と現金給付を合わせた総額である。


▢ 48.2017(平成29)年度の社会保障給付費の部門別割合では、「年金」の割合が最も大きく、次いで「医療」「福祉その他(介護対策)」となっている。その割合は、約5 : 3 : 2である。


▢ 49.介護保険法第1条では、その目的として、介護が必要となった者等が尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営めるよう、保険給付を行うことが規定されている。


▢ 50.介護保険の保険者は、市町村および特別区である。


▢ 51.介護保険の第1号被保険者は、市町村の区域内に住所を有する65歳以上の者である。


▢ 52.介護保険の第2号被保険者は、市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満の医療保険加入者である。


▢ 53.介護保険の第1号被保険者の保険料は、市町村が直接徴収する普通徴収と年金からの天引きによる特別徴収がある。


▢ 54.介護保険の第2号被保険者の保険料は、医療保険者が医療保険の保険料と一緒に徴収する。


▢ 55.要介護認定は、市町村に申請をし、その後、市町村に設置される介護認定審査会によって審査および判定が行われる。介護認定審査会は、保健、医療または福祉に関する学識経験者から構成される。


▢ 56.要介護および要支援の認定は、要介護1から5および要支援1から2の併せて7つに区分して行われる。


▢ 57.要介護認定の申請手続きの代行ができるのは、地域包括支援センター、居宅介護支援事業者、地域密着型介護老人福祉施設、介護保険施設である。


▢ 58.介護保険サービスの利用者負担は、原則として1割負担である。ただし、2015(平成27)年度からは、一定所得のある利用者の自己負担が2割に、2018(平成30)年度からは、特に所得の高い利用者の自己負担が3割に引き上げられている。


▢ 59.介護保険施設の食費と居住費については、原則は利用者の自己負担となるが、所得の状況、その他の事情を考慮して特定入所者介護サービス費の給付が行われる。

▢ 60.訪問介護(ホームヘルプサービス)のサービスに含まれるのは、入浴、排泄、食事等の介護、調理、洗濯、掃除等の家事、生活等に関する相談・助言などである。通帳と印鑑の預かりなど、日常的な金銭管理を行うことはできない。


▢ 61.庭の草むしり・ペットの世話・大掃除・特別な調理などの「日常生活の援助に該当しない行為」、利用者のもの以外の洗濯・掃除などの「直接本人の援助に該当しない行為」は、訪問介護のサービスに含まれない。


▢ 62.介護保険制度における要介護認定の基準を定めるのは、国の役割である。


▢ 63.介護保険制度における保険給付に関する事務、要介護認定に関する事務、被保険者の資格管理に関する事務などを行うのは、市町村の役割である。


▢ 64.介護保険審査会を設置するのは、都道府県の役割である。要介護認定や保険料などに関する処分に不服がある場合は、介護保険審査会に審査請求できる。


▢ 65.介護保険制度における居宅サービス事業者・介護予防サービス事業者の指定、介護保険施設の指定(許可)は、都道府県の役割である。


▢ 66.介護保険制度における地域密着型サービス事業者・地域密着型介護予防サービス事業者・居宅介護支援事業者・介護予防支援事業者の指定は、市町村の役割である。

▢ 67.国民健康保険団体連合会は、介護サービスの費用の請求に関する審査・支払、利用者からの苦情の処理などの役割がある。


▢ 68.地域包括支援センターには、保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員の配置が義務づけられている。


▢ 69.介護保険制度における地域ケア会議の目的には、地域課題の把握、個別課題の解決、ネットワークの構築、資源開発、政策形成の5つがある。


▢ 70.2009(平成21)年に施行された介護保険制度の改正によって、法令遵守等の業務管理体制整備が義務づけられた。


▢ 71.2006(平成18)年に施行された介護保険制度の改正によって、介護予防を重視した新予防給付が創設された。


▢ 72.2006(平成18)年に施行された介護保険制度の改正によって、地域密着型サービスが創設された。


▢ 73.2015(平成27)年に施行された介護保険制度の改正によって、施設利用者の食費・居住費を補う補足給付の対象者が縮小された。


▢ 74.2015(平成27)年に施行された介護保険制度の改正によって、予防給付の訪問介護(ホームヘルプサービス)・通所介護(デイサービス)が、地域支援事業のなかの介護予防・日常生活支援総合事業に移行され、第一号訪問事業(訪問型サービス)、第一号通所事業(通所型サービス)として位置づけられた。


▢ 75.2018(平成30)年に施行された介護保険制度の改正によって、介護医療院が創設された。


▢ 76.2018(平成30)年度に創設された共生型サービスの対象となるのは、ホームヘルプサービス、デイサービス、短期入所生活介護(ショートステイ)のいずれかのサービスである。


▢ 77.障害者基本計画の策定は、障害者基本法に定められている。障害者総合支援法に定められているのは、障害福祉計画の策定である。


▢ 78.政府は、障害者の自立および社会参加の支援等のための施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、障害者基本計画を策定しなければならない。


▢ 79.障害者総合支援法は、障害者基本法の基本的な理念にのっとり、障害の有無にかかわらず国民が相互に人格と個性を尊重し安心して暮らすことのできる地域社会の実現に寄与することを目的としている。


▢ 80.精神または身体に障害を有する児童について手当を支給し、これらの者の福祉の増進を図ることを目的とするのは、特別児童扶養手当等の支給に関する法律である。


▢ 81.障害者総合支援法では、「障害者」を18歳以上のものと定義している。


▢ 82.障害者総合支援法では、「障害者」を身体障害者、知的障害者、精神障害者(発達障害者を含み、知的障害者を除く)、難病患者等と定義している。


▢ 83.障害者総合支援法に基づく介護給付費の支給を受けようとする場合、まず市町村に申請をし、障害支援区分の認定を受ける必要がある。


▢ 84.障害者総合支援法に基づく訓練等給付費の支給を受けようとする場合、共同生活援助以外のサービスについては障害支援区分の認定を受ける必要はない。


▢ 85.障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスを利用する場合、特定相談支援事業者がサービス等利用計画を作成する。


▢ 86.障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスを利用する場合、サービス等利用計画を作成するのは相談支援専門員の業務である。


▢ 87.障害支援区分の審査および判定は、市町村審査会が行う。その結果に基づいて、障害支援区分の認定を市町村が行う。


▢ 88.障害支援区分の審査および判定を行う場合、市町村審査会は、障害者・障害児、その家族、医師などの関係者の意見を聴くことができる。


▢ 89.障害者総合支援法における障害支援区分は、区分1から区分6までの6区分である。


▢ 90.障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスを利用する場合の利用者負担は、家計の負担能力に応じた応能負担である。


▢ 91.障害者総合支援法の障害福祉サービスには、就労移行支援、就労継続支援、就労定着支援などの就労支援が含まれる。

▢ 92.床ずれ防止用具は、介護保険法に定められている福祉用具である。


▢ 93.車いすは、障害者総合支援法に定められている補装具である。


▢ 94.厚生労働大臣は、自立支援給付および地域生活支援事業の円滑な実施を確保するための基本的な指針(基本指針)を定めなければならない。


▢ 95.障害福祉サービスの提供体制の確保などの障害者総合支援法に基づく業務の円滑な実施に関する障害福祉計画の策定は、市町村と都道府県の義務である。


▢ 96.障害福祉サービス事業者および障害者支援施設の指定は、都道府県知事が行う。指定の有効期間は、6年である。
  
▢ 97.障害者総合支援法に規定されている協議会は、地域における障害者等への支援体制に関する課題について情報を共有し、地域の実情に応じた体制の整備について協議を行う。


▢ 98.障害者総合支援法では、市町村の介護給付費等に関する処分に不服があるときは、都道府県知事に審査請求を行うことができる。

▢ 99.2012(平成24)年の障害者自立支援法(現・障害者総合支援法)の改正により、障害者の定義に難病等が加えられた。


▢ 100.2016(平成28)年の障害者総合支援法の改正により、自立生活援助が創設された。


▢ 101.2018(平成30)年度に創設された共生型サービスの対象となるのは、ホームヘルプサービス、デイサービス、ショートステイのいずれかのサービスである。


▢ 102.成年後見制度には、法定後見制度と任意後見制度がある。


▢ 103.法定後見制度は、「後見」「保佐」「補助」の3類型で構成される。


▢ 104.法定後見の申立て先は本人の住所地の家庭裁判所である。


▢ 105.法定後見開始の申立ては、本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人、検察官、市町村長が行うことができる。


▢ 106.法定後見の後見人には、福祉関係の法人などが選ばれることもある。

▢ 107.法定後見の後見人は、財産管理と身上監護にかかわる法律行為を代理で行う。介護はこれにあたらないため、後見人の仕事とはならない。


▢ 108.任意後見制度では、本人の判断能力が低下する前に本人が任意後見人を選んで契約することができる。候補者のなかから家庭裁判所が成年後見人を選任するのは、法定後見制度である。


▢ 109.日常生活自立支援事業の相談窓口は、市町村社会福祉協議会である。
 
▢ 110.日常生活自立支援事業の実施主体は、都道府県社会福祉協議会または指定都市社会福祉協議会である。


▢ 111.日常生活自立支援事業は、認知症高齢者、知的障害者、精神障害者等が対象となるが、本人に契約内容について判断できる能力がある場合に利用することができる。


▢ 112.日常生活自立支援事業の専門員は、支援計画の作成や本事業の契約の締結などを行う。成年後見人等は、利用者の代わりに財産処分や契約を行うことができる。


▢ 113.日常生活自立支援事業の生活支援員は、福祉サービスの利用援助、苦情解決制度の利用援助、公共料金の支払いや預貯金の払い戻し等の日常的金銭管理を行うことができる。


▢ 114.個人情報の保護に関する法律に規定されている個人情報とは、生存する個人に関する情報であって、① 氏名、生年月日、文書、図画、音声、動作などにより特定の個人を識別することができるもの、② 個人識別符号(特定の個人を識別できる文字、番号、記号など)のことである。


▢ 115.個人情報の保護に関する法律では、原則として、個人の同意のない個人情報の提供は例外なく禁止している。ただし、「法令に基づく場合」「人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき」などは例外が認められている。


▢ 116.本人から個人情報の開示が求められた場合、遅滞なく、情報を開示しなければならない。ただし「本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合」などは、その全部または一部を開示しないことができる。


▢ 117.高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律(高齢者虐待防止法)で規定しているのは、養護者と養介護施設従事者による高齢者虐待の2つである。


▢ 118.養護者による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した場合の通報先は、市町村である。このとき、通報は守秘義務よりも優先される。


▢ 119.高齢者虐待防止法では、「高齢者虐待」として、身体的虐待、介護等放棄、心理的虐待、性的虐待、経済的虐待の5つを規定している。


▢ 120.障害者虐待防止法で規定しているのは、養護者と障害者福祉施設従事者等、使用者による障害者虐待の3つである。


▢ 121.障害者虐待防止法では、対象となる虐待の範囲を、身体的虐待、性的虐待、心理的虐待、放棄・放置、経済的虐待の5つと規定している。


▢ 122.障害者虐待防止法に規定されている、養護者と障害者福祉施設従事者等による障害者虐待を発見した場合の通報先は市町村であるが、使用者による障害者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した場合の通報先は、市町村または都道府県である。


▢ 123.障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)では、差別について具体的に定義を定めていない。


▢ 124.障害者差別解消法では、行政機関等と事業者に対して、「不当な差別的取扱いをすることにより、障害者の権利利益を侵害してはならない」と定めている。


▢ 125.障害者差別解消法では、行政機関に対して、「障害者の権利利益を侵害することとならないよう、当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をしなければならない」と義務づけている。


▢ 126.国および地方公共団体の関係機関は、障害を理由とする差別に関する相談や相談にかかる事例を踏まえた取り組みを効果的かつ円滑に行うため、関係機関により構成される障害者差別解消支援地域協議会を組織することができるとされており、設置は任意である。


▢ 127.精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)に規定されている入院形態のうち、本人から入院の同意が得られず、家族の同意による精神科病院への入院は、医療保護入院である。


▢ 128.精神保健福祉法に規定されている入院形態のうち、2名以上の精神保健指定医の診察を経て、都道府県知事が認めた場合に行う入院は、措置入院である。


▢ 129.医療法において、病院は、「20人以上の患者を入院させるための施設を有するもの」と定められている。


▢ 130.医療法において、診療所は、「患者を入院させるための施設を有しないもの又は19人以下の患者を入院させるための施設を有するもの」と定められている。
 
▢ 131.介護老人保健施設と介護医療院は、介護保険法に基づく施設である。


▢ 132.地域保健法において、保健所は、都道府県、指定都市、中核市、その他の政令で定める市、特別区に設置すると定められている。


▢ 133.地域保健法において、保健所の事業として「精神保健」「難病」「エイズ、結核、性病、伝染病その他の疾病の予防」などに関する事項が位置づけられている。


▢ 134.地域保健法において、「市町村は、市町村保健センターを設置することができる」と定められており、設置は任意である。
▢ 135.地域保健法において、「市町村保健センターは、住民に対し、健康相談、保健指導及び健康診査その他地域保健に関し必要な事業を行うことを目的とする施設とする」と定められている。


▢ 136.特定健康診査は、生活習慣病(life-style related disease)の予防のために、40歳から74歳までの人を対象に、メタボリックシンドローム(metabolic syndrome)に着目した健診が行われる。


▢ 137.特定保健指導は、希望者ではなく、特定健康診査の結果により行われる。

▢ 138.特定健康診査には、身長、体重、腹囲の検査があり、肥満度の指標である体格指数(BMI)を算出する。


▢ 139.サービス付き高齢者向け住宅が介護保険法の特定施設の指定を受けている場合は、特定施設入居者生活介護が提供される。指定を受けていない場合は、入居者自身で訪問介護(ホームヘルプサービス)等の介護保険サービスを利用できる。


▢ 140.サービス付き高齢者向け住宅は、状況把握サービスと生活相談サービスが義務づけられている。


▢ 141.生活保護法における最低生活保障の原理とは、健康で文化的な生活水準を維持することができる最低限度の生活を保障することである。


▢ 142.生活保護法における補足性の原理とは、利用し得る資産・能力等を活用したうえで保護を行うことである。


▢ 143.生活保護は、原則として世帯を単位として実施するとされているが、これによりがたいときは個人を単位として実施することができる。


▢ 144.生活保護の保護の種類は、生活扶助、教育扶助、住宅扶助、医療扶助、介護扶助、出産扶助、生業扶助、葬祭扶助の8種類である。


▢ 145.生活保護における生活扶助は、金銭給付が原則である。

▢ 146.生活保護における医療扶助は、現物給付が原則である。


▢ 147.介護保険の保険料は、生活保護の生活扶助によって支給される。


▢ 148.無職で、40歳以上65歳未満の生活保護受給者は、医療保険は国民健康保険の被保険者となる。しかし、生活保護を受給すると、国民健康保険の被保険者から除外されてしまうため、医療保険への加入が要件となる介護保険の第2号被保険者とならない。


▢ 149.生活困窮者自立支援法第1条で、「生活困窮者に対する自立の支援に関する措置を講ずることにより、生活困窮者の自立の促進を図ることを目的とする」と規定されている。


▢ 150.生活困窮者自立支援法における必須事業は、生活困窮者自立相談支援事業と、生活困窮者住居確保給付金の支給の2つである。











介護福祉士


4. 介護の基本


▢ 1.介護福祉士になるには、指定登録機関に申請し登録しなければならない。


▢ 2.刑事罰に処せられた者でも、その執行が終わり、あるいは、執行を受けることがなくなった日から2年を経過すれば、介護福祉士になることができる。


▢ 3.社会福祉士及び介護福祉士法の規定では、介護福祉士国家試験に合格し、厚生労働大臣の指定する指定登録機関に介護福祉士の登録をした者のみが、介護福祉士を名乗ることができる。


▢ 4.社会福祉士及び介護福祉士法では、介護福祉士の名称を介護福祉士でない者が使用することは禁じられているが、介護福祉士の業務を介護福祉士でない者が行うことは禁じられていない。


▢ 5.社会福祉士及び介護福祉士法に「その担当する者が個人の尊厳を保持し、自立した日常生活を営むことができるよう、常にその者の立場に立って、誠実にその業務を行わなければならない」と誠実義務が規定されている。


▢ 6.社会福祉士及び介護福祉士法では、介護福祉士が信用失墜行為をした場合、登録の取り消し、または期間を定めて名称の使用を停止する、と規定されている。懲役または罰金の規定はない。


▢ 7.ノーマライゼーション(normalization)の考え方は、普通の生活に近づけることである。そのため、施設入所前の生活の楽しみなど普通の生活を継続できるように勧めることは、適切である。


▢ 8.介護における自立に向けた支援で大切なことは、たとえ介護が必要になっても、その人の状況に応じて、できる限り社会参加することができるように支援することが大切である。


▢ 9.エンパワメント(empowerment)とは、人が本来もっている能力(パワー)を発揮できない状態に着目し、パワーを増強していくことによって、利用者が主体的に問題を解決できるようにしようというものである。


▢ 10.「ストレスがたまると、活力が低下する」のは、ICF(lnternational Classification of Functioning,Disability and Health:国際生活機能分類)の視点に基づく健康状態と心身機能の関連を表している。


▢ 11.「床面の性状が柔らかいと、バランスを崩す」のは、ICF(国際生活機能分類)の視点に基づく環境因子と心身機能の関連を表している。


▢ 12.リハビリテーションのなかの医学的リハビリテーションには、発症してからできるだけ早い段階でリハビリテーションを開始するという特徴がある。


▢ 13.リハビリテーションの理念を表す用語として、全人間的復権がある。リハビリテーションは、単に機能回復訓練のことをいうのではなく、障害のために人間的生活条件を阻害されている人の全人間的復権を目指す技術、および社会的、政策的対応の総合体系を意味する。


▢ 14.これまでの生活を続けるために訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することにした利用者への訪問介護員(ホームヘルパー)の対応として、利用者の気持ちを切り替えるために家具の配置を換えることは適切でない。家具の配置を換えることは、これまでの生活を変えることになり、「これまでの生活を続けるため」という訪問介護の利用目的に合わない。


▢ 15.これまでの生活を続けるために訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することにした利用者への訪問介護員(ホームヘルパー)の対応として、利用者の意向を確認して、今までどおり畳で布団の使用を継続することは、「これまでの生活を続けるため」という訪問介護の利用目的に合っており、利用者の個別性を尊重した対応であるため、適切である。


▢ 16.介護福祉職の職務上の倫理として、おむつ交換を行うとき、利用者の居室(個室)のドアを開けておくことは、適切でない。排泄の介助は、利用者が精神的苦痛を感じやすい行為であるため、介護の効率を優先させるよりも、利用者の尊厳に配慮するべきである。


▢ 17.介護福祉職の職務上の倫理として、利用者から、入院している他の利用者の病状を聞かれたが話さなったことは適切である。社会福祉士及び介護福祉士法では、「正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない」と秘密保持義務が規定されている。


▢ 18.介護福祉職の職務上の倫理として、利用者が車いすから立ち上がらないように、腰ベルトをつけることは、身体拘束に該当するため、適切でない。


▢ 19.施設での介護のあり方では、入室するときは、声かけやノックをすることが必要である。利用者の居住は、その人の家である。他人の家や部屋に入るときにはあいさつをすることは常識である。


▢ 20.障害基礎年金の障害等級は、1級と2級である。ただし、障害厚生年金は3級まで支給される。


▢ 21.20歳未満の障害者は、要件を満たしていれば、20歳に達した日から障害基礎年金を受給できる。


▢ 22.介護を必要とする人のためのエコマップ(ecomap)は、家族を書き、その周辺の相関関係を表したものである。親、きょうだいおよび祖父母など、数世代にわたる家族関係を記載するのは、ジェノグラムである。


▢ 23.「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」では、指定通所介護事業者は定期的に非常災害対策訓練を実施する義務があることが規定されている。


▢ 24.定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、日中・夜間を通じて定期的な訪間や利用者からの通報に応じることにより、随時訪問サービスを提供する。


▢ 25.小規模多機能型居宅介護事業所ごとにもっぱらその職務に従事する管理者を置くことが定められているが、医師である必要はない。


▢ 26.認知症対応型共同生活介護(グループホーム)での介護として、利用者の、なじみのある人や店との関係を継続していくことは適切である。


▢ 27.認知症対応型共同生活介護(グループホーム)での介護では、利用者それぞれの人格を尊重し、漫然かつ画一的なものとならないよう配慮して行われなけねばならない。


▢ 28.看護小規模多機能型居宅介護は、地域密着型サービスであるため、都道府県域でのサービス提供ではなく、市町村域でのサービス提供を行う。


▢ 29.看護小規模多機能型居宅介護は、医療二一ズの高い利用者の状況に応じたサービスを組み合わせることで、利用者が可能な限り自立した日常生活を送ることができるよう、家庭的な環境と地域住民との交流のもとで、看護と介護を一体的に提供する。


▢ 30.ユニットケアの理念の基づく望ましい生活環境として、 1ユニットの利用者は、おおむね10名以下で構成する。


▢ 31.ユニット型特別養護老人ホームのユニットとは、「少数の居室及び当該居室に近接して設けられる共同生活室によリ一体的に構成される場所」である。


▢ 32.多職種連携では、異なる専門性をもった複数の職種が、対等の立場で協力して共通の目的・目標を目指す。
 
▢ 33.多職種連携のチームには、専門職だけでなく、非専門職も含まれる。


▢ 34.介護支援専門員(ケアマネジャー)の役割は、利用者の生活課題に沿って、居宅サービス計画書を作成することである。


▢ 35.訪問介護事業所のサービス提供責任者の役割は、具体的な援助目標および援助内容を記載した訪問介護計画書を作成することである。介護支援専門員(ケアマネジャー)が作成した居宅サービス計画書を踏まえて訪問介護計画書を作成するのは、サービス提供責任者の役割である。
 
▢ 36.介護支援専門員(ケアマネジャー)の役割は、利用者の要望に応じて、他の事業所との利用調整を行うことである。


▢ 37.理学療法士は、筋力測定を行う。医師の指示のもとに身体の基本的動作能力の回復・改善のための理学療法を行うリハビリテーションの専門職である。筋力測定以外にも、運動療法や訓練指導、関節可動域テストなどを行う。


▢ 38.理学療法士は治療体操その他の運動を行わせるとともに、電気刺激等の物理的手段を加えるセラピストである。言語訓練を行うのは、言語聴覚士である。


▢ 39.理学療法士及び作業療法士法では、作業療法士とは、「厚生労働大臣の免許を受けて、作業療法士の名称を用いて、医師の指示の下に、作業療法を行なうことを業とする者をいう」と規定されている。


▢ 40.保健師助産師看護師法では、看護師とは、「厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじょく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう」と規定されている。


▢ 41.地域包括支援センターの役割の1つに地域包括支援ネットワークの構築があり、多面的(制度横断的)支援の展開が求められている。地域の要介護・要支援者等を把握し、地域で幅広く活動している地域包括支援センターがネットワーク構築の中心となる。
 
▢ 42.地域包括支援センターは、市町村がその人口規模や業務量その他の地域の実情に配慮し、最も効率的に業務が行えるよう、おおむね人口2~3万人の中学校区(日常生活圏域)ごとに設置される。


▢ 43.介護福祉職は、利用者が求めた医行為については、一部の医行為(喀痰吸引、経管栄養)についてのみ実施が可能である。


▢ 44.介護福祉職が利用者の個人情報を取り扱う場合には、あらかじめ利用者に説明して同意を得る必要がある。


▢ 45.介護福祉職は、個人情報の漏洩につながるおそれがあるため、施設の廊下で職員同士の打合せを行ってはいけない。


▢ 46.同一事業所内でカンファレンス(conference)をする場合は、個人情報の第三者提供にはならないため、匿名化せずに行うことができる。しかし、関連学会や研修会で発表を行う際には匿名化が必要となる。


▢ 47.意識消失とけいれん発作を起こした利用者の個人情報を救急隊員に提供する場合は、本人や家族への説明と同意が不要となる。人の生命・身体・財産の保護のために必要であって、本人の同意を得ることが困難な場合は、例外的に本人の同意を得ずに個人情報を第三者に提供することが可能である。


▢ 48.転居先の施設から、利用者の個人情報の提供を求められた場合、あらかじめ本人や家族に利用目的を明示し、同意を得る必要がある。


▢ 49.「2018年度(平成30年度)高齢者虐待調査結果」(厚生労働省)によれば、虐待を行った養護者(虐待者)の続柄は、息子が最も多い。


▢ 50.「2018年度(平成30年度)高齢者虐待調査結果」(厚生労働省)によれば、養護者による高齢者虐待の相談・通報者は、介護支援専門員(ケアマネジャー)が最も多い。


▢ 51.「2018年度(平成30年度)高齢者虐待調査結果」(厚生労働省)によれば、養介護施設従事者等による高齢者虐待の種別・類型では、身体的虐待が最も多い。

▢ 52.施設の介護における安全の確保として、職員に対して安全に関する研修を定期的に行う。利用者が日常生活を送るなかで起こり得る事故や、それを回避するための知識を習得しておくことは大切である。


▢ 53.施設の介護における安全の確保として、事故が起こる前に利用者の生活上のリスクを予測して安全対策を行う必要がある。


▢ 54.リスクマネジメントに関して、小さな介護事故であっても、個人で対応するのではなく職員間で共有し、組織全体で対応していくことが必要である。


▢ 55.リスクマネジメントに関して、ヒヤリ・ハット事例の収集・分析が事故を防ぐことにつながる。ヒヤリ・ハット事例とは、事故には至らなかったが「ヒヤリ」「ハッ」とした事例のことである。


▢ 56.「平成30年版高齢社会白書」(内閣府)で示された65歳以上の者の家庭内事故の発生割合が最も高い場所(屋内)は、居室である。


▢ 57.介護老人福祉施設の感染対策として、手洗いは、液体石けんと流水を使用して感染を予防するのが基本である。消毒液に手を浸して行うやり方は、多数の人が同じ消毒液に手を浸して繰り返し使用するため、消毒液が劣化し効果が減少する。


▢ 58.介護老人福祉施設の感染対策として、洗面所のタオルは共用にしない。共有のタオルは細菌の温床であり感染源となるため、使い捨てのペーパータオルなどを使用することが基本である。


▢ 59.介護老人福祉施設の感染対策として、おむつ交換は、使い捨て手袋を着用行うことが基本である。排泄物は感染源となるため、直接手で触れたり、使いまわしの手袋を使用したりはせず、使い捨ての手袋を使用して感染を防ぐ。


▢ 60.要介護者の血液に触れた手袋は汚染防止のためにも汚染した部分が内側になるように裏返して外すことが基本である。血液や体液はウイルスの感染経路となるため、要介護者の血液に触れるときには手袋をはめて手指を防護する。


▢ 61.疥癬(scabies)は、ダニの一種であるヒゼンダニが皮膚に寄生することで発生する皮膚病である。通常疥癬と角化型疥癬(ノルウェー疥癬)に分けられ、角化型疥癬は通常疥癬に比べて感染力が強い。


▢ 62.疥癬(scabies)に感染した利用者の入浴は、順番を最後にする。通常の疥癬は、浴槽で感染する可能性は低いが、最後に入浴するのが望ましい。身体は石けんを使用し、よく洗う。


▢ 63.ノロウイルスの感染経路は、ほとんどが経口感染である。主に汚染された貝類を生、または十分加熱調理しないで食べた場合に感染する。また、発症者の便や嘔吐物に触れた手指で取り扱った食品などを介しても感染する。


▢ 64.高齢者介護施設で、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の保菌者が確認された場合、感染経路は接触感染であるため、スタンダードアプリケーシン(standard precautions:標準予防策)に加えて、接触感染予防策を実施する。


▢ 65.高齢者介護施設で、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の保菌者が確認された場合、通常用いられる消毒薬は有効である。手洗いができないときは速乾式アルコール消毒薬などを使用する。
▢ 66.ストレスチェック制度の目的の1つは、メンタルヘルス不調者を出さないよう未然に防止すること(一次予防)である。


▢ 67.ストレスチェックは身体的な健康診断と同じように、少なくとも1年に一度実施することが事業者に義務づけられている。
 
▢ 68.燃え尽き症候群(バーンアウト(burnout))の特徴として、意欲の低下やうつ状態がみられる。


▢ 69.介護福祉職の腰痛予防では、静的ストレッチングが効果的である。静的ストレッチングは、「筋肉への負担が少なく、安全に筋疲労回復、柔軟性、リラクセーションを高めることができる」と記載されている。


▢ 70.1日の法定労働時間は、労働基準法に定められている。労働基準法では、労働時間は休憩時間を除き、1日8時間、週40時間までとすることが定められている。





















介護福祉士


5. コミュニケーション技術


▢ 1.利用者とのコミュニケーションにおいて逆転が起きている事例に該当するものとして、亡くなった祖母と似ている利用者に、無意識に頻繁にかかわることがある。「転移」は、利用者が介護福祉職に対して向ける感情であり、「逆転移」は、介護福祉職が利用者に対して向ける感情のことである。「転移」「逆転移」ともに、身近な存在である人に重ねる傾向があるといわてれる。


▢ 2.コミュニケーション技術における受容とは、相手の価値観を尊重して、その人をあるがままに受け入れることである。


▢ 3.利用者の感情と行動の矛盾点を指摘することは、直面化の技法である。


▢ 4.利用者が話した内容を整理して伝えることは、要約の技法である。


▢ 5.利用者が話した内容を別の言葉を使って簡潔に返すことは、明確化の技法である。


▢ 6.コミュニケーション技術の基本では、言葉だけを頼りに判断するのではなく、表情やしぐさなどから発せられる非言語的メッセージにも気を配ることが大切である。


▢ 7.コミュニケーション技術の基本では、利用者との関係を円滑に築いていくために、まず利用者の意向を十分に把握することが大切である。そのためには、利用者の話を引き出して聞くことが求められる。


▢ 8.利用者が話しているとき、目を開じて話を聴くと相手の様子を観察することができない。言語のみならず、視線や表情、身体の動き等の非言語的メッセージにも気を配りながら話を聴くことが求められる。


▢ 9.介護福祉職が行う傾聴では、利用者の抱いている感情は言葉によって表現されないこともあるため、「どのような気持ちなのだろう」と推察しながら話を聴くことが求められる。


▢ 10.介護福祉職が行う傾聴では、対話の話題を介護福祉職の関心で展開するのではなく、利用者が話したいと思ったを、自由に話すことができるようにすることが望ましい。
 
▢ 11. 話す気分になれない利用者には、開かれた質問は負担になる。利用者の気持ちを尊重したかかわりが求められる。


▢ 12.介護福祉職が利用者とコミュニケーシ∃ンを図るときは、緊張感が利用者に伝わると、利用者自身も緊張してしまい、ぎくしゃくしたやりとりとなってしまう。リラックスしてこころを開いた姿勢を介護福祉職から示していくことが大切である。


▢ 13.介護の基本として、意欲が低下した人とのコミュニケーションでは、利用者の自己決定を促していくようにコミュニケーションを行うことが大切である。


▢ 14.意欲が低下した人とのコミュニケーションでは、根拠をもって対応できるように、まず意欲低下の背景を考えることが大切である。


▢ 15.意欲が低下した人とのコミュニケーションでは、廃用症候群(disuse syndrome)につながるリスクもあるため、意欲を引き出すための支援を行う必要がある。


▢ 16.コミュニケーション技術の基本では、介護福祉職は利用者のみならず、家族との関係も円滑に構築していくことが求められる。どちらかの意見を優先させるのではなく、両者の意向を調整していくことが求められる。


▢ 17.介護福祉職と利用者の家族との関係づくりにおいては、それぞれの家族の特徴や状況に応じて対応することが大事である。


▢ 18.指文字は、実際の場面では、手話と交えて使うが、手話を獲得していれば指文字も獲得しているとは限らない。


▢ 19.点字は視覚障害者のコミュニケーション手段である、点字は1マスが左右3つずつの点からなる。横書きなっており、突き出してる部分を左から右へと読んでいく。


▢ 20.視覚障害者のある人とのコミュニケーションでは、あいさつをするときは正面から声をかける。


▢ 21.視覚障害者のある人とのコミュニケーションでは、視覚以外の聴覚、触覚、嗅覚などを活用する。


▢ 22.全盲となって間もない高齢者とのコミュニケーションでは、聴覚を活用した話し言葉などが有効である。点字は新たに習得しなければならないため、有効とはいえない。


▢ 23.箱型補聴器を使用する利用者と介護福祉職のコミュニケーションでは、補聴器は音を大きくする効果があるため、大声で話されると音が響きうるさく感じてしまうことがある。大きな声よりも普通の大きさの声でゆっくり、はっきりと話すように心がける。


▢ 24.構音障害のある人とのコミュニケーションでは、聴覚には問題はないため、大きな声で話しかける必要はない。構音障害は、構音器官の障害により、正しい発音が阻害された状態である。


▢ 25.構音障害のある人とのコミュニケーションでは、「はい」「いいえ」などで簡単に答えられるように、閉じられた質問を活用する。


▢ 26.構音障害のある人とのコミュニケーションでは、聞き取れないところがあった場合は、わかったふりをせず、再度言ってもらう。


▢ 27.抑うつ状態(depressive state)の利用者への介護福祉職の対応として、気分転換や気晴らしを勧めるより、こころとからだを休めることができるように配慮することが大切である。


▢ 28.抑うつ状態の利用者への介護福祉職の対応としては、見守っていることを伝えて、利用者に安心してもらうことが大切である。


▢ 29.重度の失語症(aphasia)のある人とのコミュニケーションの方法として、言葉の意味が理解できなかったり、かな文字を読むことができなかったりする場合が多いため、五十音表を見せて指でさしてもらうことは適切でない。


▢ 30.重度の運動性失語(moter aphasia)のある人には、答えやすさを優先して、二者択一の問いかけや「はい」「いいえ」で答えられる閉じられた質問がよく用いられる。


▢ 31.中程度の老人性難聴(presbycusis)のある人とのコミュニケーションでは、話し手の口元に注目するように促す。話し手の口元を見てその動きを読み取ることは、難聴のある人が発声された言葉を理解するのに役立つといえる。


▢ 32.アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer's type)のある利用者がいつも同じ話をするということは、何かの意味のあることと考えることが求められる。その話に隠された思いを汲み取る姿勢が大切である。


▢ 33.統合失調症(schizophrenia)の人の妄想の内容を詳しく聞くと、妄想の内容が膨らむことで収拾がつかなくなり、かえって症状を悪化させてしまうことになりかねない。そのため、妄想の内容には否定も肯定もせずにかかわる姿勢をもつよう心がける。


▢ 34.介護記録を作成するときに、介護福祉職の解釈を記録する文体は説明体である。説明体は起こった出来事に対して、介護福祉職が解釈、分析したことを説明として加えるときに用いる文体である。


▢ 35.介護記録を作成するときに、利用者に起こったことをそのまま記録する文体は叙述体である。叙述体は、起こった出来事をありのままに客観的に記録するときに用いられる。


▢ 36.介護記録は正しく記述されていることが原則であるため、記憶の鮮明なうちに書くことが大切である。また、事実と意見を分けることや情報源を書くことも正確な介護記録を書くための原則である。


▢ 37.個人情報の保護に関する法律では、利用者や家族から介護記録の開示が求められたときは、情報の開示をしなければならないとされているため、利用者と家族は介護記録を閲覧することができる。


▢ 38.サービス担当者会議とは、利用者、家族、介護支援専門員(ケアマネジャー)、主治医、関係するサービス事業者等が一堂に会して居宅サービス計画を確認し、協議し、調整するための会議である。サービス担当者会議で利用者の個人情報を用いる場合は、あらかじめ利用者の同意を得ておく必要がある。


▢ 39.介護福祉職は、指示された仕事が終了したときは、必ず指示者に報告する。長期間にわたる仕事の場合には進捗状況を報告したり、問題やトラブルなどが生じたときはすぐに報告する必要がある。


▢ 40.介護福祉職が行う報告の留意点として、報告するときは、結論から先に報告することが原則であり、事実を正確に報告するよう心がける。


▢ 41.介護福祉職が行う報告の留意点として、起こった事実を抽象的な言葉で報告すると、報告をした側と、受けた側の間で内容の受け取りに方にずれが生じることがあり、正しい情報が伝わらない可能性がある。起こった事実は客観的かつ具体的に伝える必要がある。


▢ 42.介護業務の事故報告をする際、文書による記録だけでは、微妙なニュアンスが伝わりにくいこともあるので、口頭での報告を付け加えることが求められる。


▢ 43.ヒヤリ・ハット報告書の目的は、責任の追及ではなく、事故を未然に防ぐことである。


▢ 44.ヒヤリ・ハット報告書は、事故には至らなかったが「ヒヤリ」「ハッ」とした事例を報告するものであり、事故報告書とは分けて記載する必要がある。


▢ 45.ケアカンファレンス(care conference)では、記録者を決めて議事録を作成し、話し合いのプロセスや結果を記録に残しておくことが必要である。支援する関係者が全員参加した場合も、議事録は作成しなければならない。議事録は、話し合いの内容を欠席者に伝えるために作成するものではない。


▢ 46.カンファレンス(conference)では、介護支援専門員(ケアマネジャー)がカンファレンスの司会者になるという決まりはない。自由で活発な議論ができるように配慮することが求められるため、司会者にはリーダーシップのとれる人が適している。


▢ 47.ブレインストーミング(brainstorming)の原則では、結論を出すことが目的ではなく、とにかく多くの意見を出すことが目的である。


▢ 48.ブレインストーミング(brainstorming)の原則では、他人の意見を参考にしてもよい。新たに意見を付け加えたり結合したりすることで意見の質を高めていくことが期待される。


▢ 49.チーム内の連携においては、メンバーの経験などにより、指示を受けなくても速やかに行動に移すことが可能となるため、メンバーに裁量を認めることもあり得る。


▢ 50.チーム内の連携においては、報告・連絡・相談を繰り返し情報を共有することでお互いに理解することが可能となる。そのためには、記録を残すことや言葉での伝達が必要不可欠となる。











介護福祉士


6. 生活支援技術


▢ 1.介護福祉職が利用者の自立を支援する際には、自立には、身体的自立、精神的自立、社会的自立、経済的自立がある。


▢ 2.介護福祉職が利用者の自立を支援する際には、日常生活を自分でできるようにすることだけでなく、自らの意思で選択・決定し、社会で役割をもって活動することを支援する。


▢ 3.防火を意識した調理支援では、そで口の広い衣類などでは、引火のおそれがあるため、そで口をしぼった衣類を着てもらう。


▢ 4.片麻痺のある人の転倒予防として、起き上がりから立ち上がりまで麻痺のない側に向かって行う。したがって、動きがとれるよう麻痺のない側に広く空間を取るように、ベッドを配置する。


▢ 5.熱中症(heatstroke)の原因として高温・多湿などの環境があげられ、屋内でも発生する可能性がある。


▢ 6.歩行が可能な脊髄小脳変性症(spinocerebellardegeneration)の高齢者の転倒予防に留意した環境整備では、洋式トイレの予備のトイレットペーパーは足元に置かない。脊髄小脳変性症はバランスを崩しやすいため、取るときにバランスを崩して転倒するリスクが高まる。


▢ 7.歩行が可能な脊髄小脳変性症(spinocerebellardegeneration)の高齢者の転倒予防に留意した環境整備では、頻繁に移動する場所には手すりを取り付ける。脊髄小脳変性症はバランスを崩しやすいため、常に近くにつかまるところがあれば、ふらついて転倒しそうなときでも手すりにつかまることができ、安全に移動できる。


▢ 8.自動ドアの動力部分の設置にかかる費用については、介護保険の住宅改修の給付対象とならない。


▢ 9.和式便器の上に腰掛け便座を設置することは、介護保険の住宅改修の給付対象とならない。和式便器の上に設置する腰掛け便座は、特定福祉用具販売の種目である。


▢ 10.滑りの防止および移動の円滑化等のための床または通路面の材料の変更は、介護保険の住宅改修の給付対象となる。 


▢ 11.取り外しが可能な手すりの設置は、介護保険の住宅改修の給付対象とならない。取り外しが可能な手すりは、福祉用具貸与の種目である。


▢ 12.現在使用している洋式便器に洗浄機能を付加することは、介護保険の住宅改修の給付対象とならない。


▢ 13.手すりを取り付けるために壁の下地を補強することは、介護保険の住宅改修の給付対象となる。


▢ 14.トイレの環境整備として出入口の扉は、引き戸が最適であるが、内開きと外開きで選ぶのであれば外開きのほうが望ましい。内開きの場合、トイレ内で倒れた場合に扉が開かなくなる可能性がある。


▢ 15.介護老人福祉施設における居室の環境整備で留意すべき点として、高齢者は環境の変化に適応する力が低下するので、使い慣れた家具や備品を置くことは重要である。


▢ 16.杖歩行している高齢者の寝室の環境整備では、足元灯を用意する。足元灯があることで、夜間でも安全を確認しながら歩行することができる。


▢ 17.杖歩行している高齢者の寝室の環境整備では、布団は床に敷かない方がよい。床に敷いてある布団からの起き上がり、立ち上がりの動作は、杖を必要とする運動機能の状態にある高齢者にとっては負担が大きい。
 
▢ 18.ユニバーサルデザインの7原則の1つに、使い方が簡単にわかることがある。ユニバーサルデザインとは、すべての人にとって使いやすいものの創出を目指すデザインである。


▢ 19.介護を必要とする高齢者の衣類を考える際、気候に合わせた衣服を選ぶことは重要である。その場合においても、支援者が選ぶのではなく、高齢者自身が選べるように支援しなくてはならない。


▢ 20.保温効果を高めるため、衣類の間に薄手の衣類を重ねて着るように勧める。薄手の衣類を重ねると空気の層ができ、体温で空気層を温めることができるため、保温効果が高まる。


▢ 21.保温効果を高めるため、肌に接する衣類は、防水性の高いものを着るように勧めるのは間違いである。防水性の高い衣類は気密性が高く、通気性がよくないため、少し温まっただけでも汗をかきやすくなり、汗が冷えるとからだが寒く感じるようになる。


▢ 22.保温効果を高めるため、そで幅の大きい衣類を着るように勧めるのは間違いである。そで幅の大きい衣類は、からだと衣類の間の温かい空気をそで口から外へ逃がしてしまうことになるため、保温効果は低い。


▢ 23.電気かみそりを使ったひげ剃りでは、電気かみそりは皮膚に対し90度(直角)に当てて剃る。こうすることで電気かみそり内の刃をすべて使えるようになり、皮膚に当てる回数や時間を減らすことができる。


▢ 24.電気かみそりを使ったひげ剃りでは、電気かみそりは、垂直に立ててひげの流れに逆らうように下から上へゆっくり剃るのが基本となる。


▢ 25.介護福祉職が利用者の爪を切るときには、爪は水分に浸すと柔らかくなる。入浴(手浴・足浴)後や蒸しタオルを当てた後など、爪を柔らかくしてから行うと安全に切ることができる。


▢ 26.爪に異常がない場合の爪切りは、介護福祉職が行うことができる。しかし、糖尿病(diabetes mellitus)に伴う管理が必要な利用者の爪切りは、介護福祉職は行うことができない。


▢ 27.介護が必要な利用者の口腔ケアの方法として、高齢者は口腔内の粘膜が薄く傷つきやすいので、口腔ケアに使用するブラシの硬さは、普通から柔らかめのものを選び、粘膜を傷つけないようにする。


▢ 28.ベッド上で臥床したままの利用者に行う和式寝衣の交換の介護では、新しい寝衣の背縫いの部分(中心部)を利用者の脊柱に合わせる。


▢ 29.着脱の介助を行う場合、寝衣が浴衣であれば、座位が不可能な状態であれば臥床して着脱を行うが、座位が可能であれば座位のほうが利用者にとっても介護福祉職にとっても楽である。


▢ 30.実行機能障害のある利用者への更衣の介護では、隣で洋服を着る動作を示すことによって、自分が今、何をすべきかがわかる。


▢ 31.着衣失行のある人に対する着衣の介護では、脳の機能障害が原因であるため、着替えができない理由を本人に確認しても意味がない。


▢ 32.着衣失行のある人に対する着衣の介護では、着衣の一つひとつの動作に合わせて手順を伝えるようにする必要がある。


▢ 33.着衣失行のある人に対する着衣の介護では、衣類の左右がわからないことが原因でうまく着衣できないことがあるため、左右がわかるように衣類に印を付けることは適切である。


▢ 34.マグネット式のボタンは、簡単にとめることができるため、手指の細かな動作が難しい利用者に勧めることは適切である。


▢ 35.ソックスエイドは、膝関節や股関節の拘縮等により、足先まで手が届かなくなった利用者が使用するものである。


▢ 36.片麻痺のある利用者には、そでに上肢を通しやすいよう、そでぐりの大きい上衣を勧めるほうが適切である。


▢ 37.片麻痺のある利用者が着脱できる衣服として、伸縮性のないものは着脱しづらいため、伸縮性のあるものを勧めるのがよい。


▢ 38.消化管ストーマを造設している人の生活支援として、ベルトでウエストを締めつけると、消化管ストーマを圧迫してしまう。ウエストの周りがきつい服は避け、ベルトをする場合には緩くするなどの工夫が必要となる。


▢ 39.利用者の上肢を活用した移乗介護に使用する福祉用具として、スライディグボードがある。両下肢の筋力低下がみられる場合、スライディグボードを使用することによってベッドでの端座位の姿勢から車いすへの移乗を一部介助で安全に行うことができる。


▢ 40.歩行器は、杖に比べて支持基底面積が広くなるため安定性があり、歩行時の支持性を必要とする利用者に使用される。ただし、方向転換時にはスペースを必要とすることや、段差や床の傾きによる操作に困難性があるという特徴がある。


▢ 41. 手首に変形や痛みがみられる関節リウマチ(rheumatoid arthritis)の利用者が、歩行時に使用する杖として、前腕支持型杖(プラットホームクラッチ(Platform crutch))がある。腕で体重を支えるため、手指・手関節に強い負担をかけられない場合や、肘関節に伸縮制限のある場合など手首、肘に障害があり自由に伸ばせない人に向いている。


▢ 42.歩行器型杖は、歩行時に使用する杖として、安定性に優れ、立ち上がり補助にも利用できるが、重量があり、持ち手を握るのは手首に負担がかかるため、手首に変形や痛みがみられる関節リウマチ(rheumatoid arthritis)の利用者には適切でない。


▢ 43.入居施設で生活する利用者が車いすを使用して外出するときに、介護福祉職が計画、準備することとして、外出先の経路情報を集めることがある。食事や休憩の場所、トイレの場所などの確認を行う。特に車いすを使用している利用者の外出支援の場合、身体障害者用のトイレの場所を把握する。


▢ 44.入居施設で生活する利用者が車いすを使用して外出するときに、介護福祉職が計画、準備することとして、介助ベルトを用意することは適切ではない。 介助ベルトの装着は身体拘束になる。施設には、利用者の安全を守る義務があるが、そのために利用者の行動を制限するのは人権侵害である。


▢ 45.ベッドから車いすへの移乗介護に限らず、利用者に介護を提供する場合には、最初に目的を説明して同意を得る必要がある。


▢ 46.いすに座っている片麻痺のある利用者を車いすへ移乗させる場合、利用者の健側に車いすを、斜めに接近させる。健側に近づけると健側の上肢と下肢が活用しやすくなる。


▢ 47.屋外での車いすの介助方法として、段差を下がるときは、後ろ向きで後輸から下りる。前向きで下りると、利用者が前に投げ出される危険がある。


▢ 48.屋外での車いすの介助方法として、スロープのような緩やかな坂を下りる際には前向きで進む方法もあるが、下り坂では後ろ向きで進むことが基本である。


▢ 49.屋外での車いすの介助方法として、砂利道では、キャスターを上げ、後輪を設置させると、タイヤの空気圧がクッションとなり、不安定さが軽減される。


▢ 50.高さが調節できるベッドを活用することによって、ベッドから車いすへの移乗が容易になる。立位保持の不安定な利用者にとって、移乗場面は、バランスを崩し転倒する危険性が高いため、安全に移乗しやすい環境を整えることが大切である。


▢ 51.ベッドから車いすへ全介助で移乗するとき、介護福祉職は、重心を低くして安定させ、車いすへ足先と身体を向ける。身体と足先を車いすの方向に向けることで腰をひねらず介助ができ、腰痛予防になる。


▢ 52.右片麻痺の利用者を仰臥位から左側臥位にする場合、下半身を先に倒すことにより上半身が自然に倒れるため、少ない力で側臥位にすることができる。


▢ 53.ベッドの端に座っている左片麻痺の利用者の立ち上がりを介護するときは、立ち上がった時に、利用者の右膝の裏が伸びていることを確認する。健側の膝が伸びていないと、立ち上がった時に足に力が入りにくく、不安定になる。


▢ 54.安楽な体位でも、長時間同じ体位を続けることは、苦痛の原因となる。圧迫が局所に持続的にかかり虚血状態が続くと、褥瘡を引き起こす可能性があるため、未然に防がなければならない。


▢ 55.ボディメカニクスを活用した介護では、介護福祉職の支持基底面積は広くとるほうが身体は安定する。支持基底面積とは、身体を支える面積のことをいう。立位時は足と足の幅が支持基底面積となり、足を広げると安定した立位になる。


▢ 56.ボディメカニクスを活用した介護では、ベッドと身体の摩擦を少なくするため、利用者に腕を組んでもらうなど身体を小さくまとめることにより、接している面積を狭くする。


▢ 57.視覚障害者の外出支援では、タクシーに乗るときは、視覚障害者が先に乗る。支援者は、視覚障害者の片方の手を屋根部分に、もう一方の手をドア部分に導き、頭部をぶつけないように細心の注意をはらいながら、必ずお尻から乗り込んでもらう。


▢ 58.視覚障害のある人の移動の介護でバスに乗る場合、介護福祉職は後から乗る。乗降口が狭い場合は、介護福祉職の手引きしている腕を後ろに回して一列になって乗降する。


▢ 59.視覚障害者の外出支援では、駅で電車を待つときは、視覚障害者がプラットホームから転落しないよう、十分に距離をあけた点字ブロックの内側で待つように誘導する


▢ 60.求心性視野狭窄(concentric contraction of visual field)とは、視野障害の1つで、周辺の視野が変性し、中心の視野が残っている状態である。つまり、上下左右の視野が狭まり真ん中しか見えないので、物や環境の全体が把握しにくく、階段や段差を発見できず、つまずいたりする危険がある。


▢ 61.パーキンソン病(Parkinson disease)の姿勢反射障害のある人は、一度足を引いてから歩き出すとスムーズに足が出る場合がある。また、比較的バランスを保つことができる場合には、その場で足踏みをしてから歩き始めるのも有効である。歩きはじめには「せーの」と号令をかけると、一歩目が踏み出しやすくなる。


▢ 62.右片麻痺の利用者がベッドから立位になるときの介護方法として、利用者の右膝に手を当て、立ち上がるのを補助する。麻痺側である右膝に介護福祉職の手を当てることによって、右膝を伸ばすことや膝折れを防ぐことを補助する必要がある。


▢ 63.右片麻痺の利用者が杖を使用して3動作歩行を行う場合、杖、右足(患側)、左足(健側)の順で出す。2動作歩行を行う場合は、杖と右足(患側)を同時に出し、その後で左足(健側)の順で出す。


▢ 64.右片麻痺のある利用者が、杖を使用して階段を昇る場合、介護福祉職は利用者の患側である右後方に立つ。


▢ 65.右片麻痺のある利用者が、杖を使用して階段を昇る場合、杖、左足(健側)、右足(患側)の順で出すように声をかける。


▢ 66.右片麻痺のある利用者が、杖を使用して階段を降りる場合、介護福祉職は利用者の患側である右前方に立つ。


▢ 67.右片麻痺のある利用者が、杖を使用して階段を降りる場合、杖、右足(患側)、左足(健側)の順で出すように声をかける。


▢ 68.身体機能の変化に応じた食事の提供と対応方法として、味覚の低下に対しては、塩分を増やして味付けを濃くすることは適切でない。味付けを濃くすることは糖分や塩分を過剰に摂取することになり、生活習慣病(life-style relateddisease)の発症につながる。


▢ 69.身体機能の変化に応じた食事の提供と対応方法として、腸の蠕動運動の低下に対しては、野菜・芋類・海藻類などの食物繊維が多いものを摂取すると、腸壁の神経が刺激され、蠕動運動が活発になり便通が促進される。


▢ 70.加齢に伴う身体機能の変化に対応した食事として、腸の蠕動運動の低下に対しては、乳酸菌を含む食品を積極的に取り入れる。乳酸菌は、腸を穏やかに刺激し蠕動運動を活発化させる。


▢ 71.身体機能の変化に応じた食事の提供と対応方法として、唾液分泌低下への対応としては、耳下腺、顎下腺、舌下腺の睡液腺マッサージや口腔体操がある。


▢ 72.嚥下障害がある利用者に提供する飲食物として、レモンジュースは適切でない。レモンは、酸味が強い柑橘類の果物である。酸味が強いため、むせやすく誤嚥する可能性が高い。


▢ 73.嚥下障害がある利用者に提供する飲食物として、プリンは、滑りがよく、とろみがついており、誤嚥しにくい食品であるため適切である。


▢ 74.嚥下障害がある利用者に提供する飲食物として、紅茶は適切でない。紅茶などのサラサラした液体や粘度の低い食品は、嚥下反射が起こる前に気道に入ってしまう可能性があり危険である。


▢ 75.いすに座っている右片麻痺がある人の場合、食べ物は口の左側(健側)に入れる。口腔内も麻痺があるため、咀嚼、嚥下ができる健側で食べることで、安全でおいしく食事をしてもらえる。


▢ 76.いすに座っている右片麻痺がある人の場合、食物が口腔内に残ってしまうと、飲み込みがスムーズにできなくなり、誤嚥しやすい。適量を見きわめ、一口ことに動きを観察し飲み込みの確認を行う。


▢ 77.いすに座って食事をする利用者の姿勢を確保する介護として、顎を上げてもらうと誤嚥しやすくなるため、顎を引いてもらう。



▢ 78.いすに座って食事をする利用者の姿勢を確保する介護としては、テーブルと体の間を握りこぶし程度離す。

▢ 79.いすに座って食事をする利用者の姿勢を確保する介護としては、いすに浅く座ってもらうと体幹が後方に傾きやすくなり、誤嚥しやすくなるため、深く座ってもらう。


▢ 80.慢性腎不全 (chronic renal failure)の人の食事では、腎臓への負担を抑えるため、肉や魚などのたんぱく質の多い食品の摂取を控える。


▢ 81.視覚障害の人の食事の介助では、クロックポジションを用いて料理を配置することが望ましい。


▢ 82.左半側空間無視のある利用者の食事介助としては、左側の見落としが多くなるため、気づきにくいトレー(tray)の左側に印をつける。


▢ 83.左半側空間無視のある利用者の食事介助としては、左側の見落としが多くなるため、利用者の右側にトレー(tray)を置いたり、見落としている食器の位置を右側に変えたりする。


▢ 84.構音障害の人の食事の介助では、構音障害と嚥下障害は同時に起こることが多く、食事中にむやみに話しかけると食事に集中できず誤嚥を起こす原因となる。


▢ 85.高コレステロール血症(hypercholesterolemia)の予防として、食物繊維を多く含む食品を摂取する。食物繊維は、腸管からのコレステロールの吸収を抑え、体外への排泄を促すはたらきがある。食物繊維の多い食品として、野菜、豆類、海藻類、キノコ類などがある。
 
▢ 86.骨粗鬆症(osteoporosis)の予防として、ビタミンK(vitamin K)の多い食品を摂取する。ビタミンKは、血液を固めるほか、骨にカルシウム(Ca)を沈着させ、骨を丈夫にするはたらきがある。 


▢ 87.骨粗鬆症(osteoporosis)の予防として、ビタミンD(vitamin D)の摂取を勧める。
ほかには、カルシウム(Ca)やビタミンK(vitamin K)の摂取も大切である。


▢ 88.骨粗鬆症(osteoporosis)の利用者には、豆類を勧めるとよい。ビタミンK(vitamin K)を多く含む豆類を摂取することは骨粗鬆症の改善につながる。


▢ 89.人工透析を受ける利用者の食事は、腎臓機能の負担軽減のためにカリウム(K)や水分の制限が必要となる。生野菜や生の果実には、カリウムが多く含まれているので、控えたほうがよい。


▢ 90.高血圧症(hypertension)の予防としては、ナトリウム(Na)を含む塩分の摂取を控える。果物に含まれるカリウム(K)は、血圧の上昇を抑える効果がある。


▢ 91.たんぱく質・エネルギー低栄養状態(PEM:Protein Energr Malnutrition)が疑われる状況として、1か月に3%以上の体重減少があった。


▢ 92.たんぱく質・エネルギー低栄養状態(PEM:Protein Energr Malnutrition)が疑われる状況として、体格指数(BMI)が18.5以下になることがあげられる。なお、25.0以上は肥満と判定される。




▢ 93.お風呂の湯の適温は40℃である。清拭タオルを使用してケアする場合は、50~60℃のお湯を準備することが望ましい。


▢ 94.全身清拭では、気化熱によって体温が奪われないように、皮膚についた水分は、素早く拭きとることが大切である。


▢ 95.目のまわりを清拭する場合は、目頭から目尻に向かって拭く。


▢ 96.背部を清拭する場合、健側を下にして拭く。これは、患側には知覚障害があり、圧迫されても痛みを感じられないためである。


▢ 97.腹部を清拭する場合、小腸や大腸が時計回りに配置されているため、時計回りに「の」の字を書くように拭くことで、蠕動運動を促す効果がある。


▢ 98.両下肢を清拭する場合、末梢から中枢に向かって拭くことで、血液循環の促進につながる。


▢ 99.ベッド上で足浴を実施するときは、足関節を支え保持することにより、足がぐらぐらせず安定させることができる。


▢ 100.ベッド上で足浴を実施するときは、ズボンなどの衣服はすそを膝上まで上げ、バスタオルなどで覆って保温し、露出はできるだけ避けるようにする。


▢ 101.足浴には、副交感神経のはたらきを活発にして心身をリラックスさせ睡眠を促す効果がある。また、足浴は入浴と同じように全身の血行を促進することで身体を温める効果もある。


▢ 102.長期臥床している高齢者に、ケリーパッドを使用して行うベッド上での洗髪では、すすぐ前にタオルで泡を拭き取ると、その後のすすぎを短時間で行えるようになり、洗髪時間の短縮につながって、高齢者への負担が減る。


▢ 103.長期臥床している高齢者に、ケリーパッドを使用して行うベッド上での洗髪では、最初に介護福祉職が適温であることを確かめてから、高齢者の髪の毛にお湯をかけていく。


▢ 104.入浴介護をするときの留意点として、湯温は、はじめに介護福祉職が直接肌で触れて確認し、その後、利用者に確認してもらう。片麻痺がある利用者の場合は、健側で確認してもらう。


▢ 105.皮膚の乾燥が強くなった高齢者の入浴介護では、皮膚をこすると表皮を傷つけ皮脂を落としてしまい、かゆみを誘発してしまうおそれがある。


▢ 106.皮膚の乾燥が強くなった高齢者の入浴介護では、硫黄を含む入浴剤を使用すると、皮脂を落とし皮膚を乾燥させてしまうため、使用は避けるようにする。


▢ 107.血液透析を受けている人は、穿刺部からの出血や感染を起こす可能性があるため、透析直後の入浴は避ける。


▢ 108.胃ろうを造設している人は、特に胃ろう部を保護することなく、普通に入浴することができる。


▢ 109.心臓機能障害がある人は、半身浴にする。水圧による心臓への負担を軽減するために、浴槽の湯が心臓よりも低い位置にくるようにする。


▢ 110.酸素療法を行っている人は、鼻力ニューレをつけて入浴する。


▢ 111.入浴時、高血圧の人は、急激な血圧の変動が心臓に負担をかけることから、ヒートショックを起こしやすい。


▢ 112.入浴時のヒートショックは、冬に起こりやすい。冬は、各部屋の温度差が生じやすく、これが血圧を変動させ心臓に負担をかける。


▢ 113.呼吸機能障害(respiratory impairment)のある人の場合、浴槽中では水圧によって肺の換気量が低下するために、息苦しさや不安を伴うので、湯につかるのは胸のあたりまでとし、頸部までつかることは避けなければならない。


▢ 114.排便のメカニズムに基づく排泄の介護として、腹部マッサージは、大腸の蠕動運動を促進させる効果がある。小腸から運ばれた消化物は、上行結腸 → 横行結腸 → 下行結腸 → S状結腸の順に進んでいくため、それに沿ってなぞると便秘の予防に有効である。


▢ 115.排便のメカニズムに基づく排泄の介護として、便座に座って足底を床につけた前傾姿勢は、便を体外に送り出すための腹圧が高くなるため、排便がしやすくなる。


▢ 116.ベッド上で腰上げが可能な高齢者への、差し込み便器による排泄介護の方法として、殿部に冷感を与えるとストレスになるため、特に冬場は、使用前に温めておく配慮が必要である。


▢ 117.ベッド上で腰上げが可能な高齢者への、差し込み便器による排泄介護の方法として、女性の場合は、尿が飛散しないように便器の中にトイレットペーパーを敷いておく。
また、男性の場合、便器内に直接排尿することが難しいため、便器を差し込んだ後に尿器を使用する。


▢ 118.ベッド上で腰上げが可能な高齢者への、差し込み便器による排泄介護の方法として、介護者は利用者の安全を確保したうえで、カーテンを引く等プライバシーが保護された環境を整え、排泄中はその場から離れるようにする。


▢ 119.利用者が夜間ポータブルトイレを使用することになったとき、排泄後は速やかに片づけを行い、臭気が残らないよう配慮しなければならない。また、臭気によってその後の睡眠が妨げられることがないよう注意が必要である。

▢ 120.右片麻痺のある利用者が、ベッドサイドでポータブルトイレを使用するときの設置場所は、健側の足元側である。


▢ 121.下痢が続いている利用者のおむつ交換をするときの留意点として、便中にはさまざまな細菌やウイルスが存在するので、陰部に触れるときは必ず手袋を着用する。


▢ 122.下痢が続いている利用者のおむつ交換をするときの留意点として、汚れたシーツをアルコール消毒しても効果はあまり期待できない。清潔な環境を整えるために新しいシーツに交換することが必要である。


▢ 123.下痢が続いている利用者のおむつ交換をするときの留意点として、 殿部の汚れをトイレットペーパーで清拭すると皮膚への刺激が強いため、ぬるま湯で湿らせた使い捨て清拭布で、押さえ拭きをする。


▢ 124.おむつで排泄を行っている利用者の陰部の清拭の留意点として、女性の場合は膀胱炎(cystitis)等の尿路感染症(urinary tract infection)の予防のため、会陰から肛門に向かって拭く。


▢ 125.おむつ交換時に配慮することとして、陰部洗浄をする場合は、湯は熱すぎず冷たすぎず、ぬるま湯を使うことが望ましい。陰部の皮膚や粘膜は傷つきやすいため、強くこすりすぎず優しく丁寧に行う。


▢ 126.布おむつを使用する場合、女性は後ろ側を、男性は前側を厚くする。


▢ 127.右片麻痺がある人のおむつを換えるときには、右側臥位にする時間をできるだけ少なくする。患側を下にすることがやむを得ない場合は、時間を短くし、患側の上肢、下肢が圧迫されないよう十分に注意する。


▢ 128.腹圧性尿失禁のある人の介護では、症状の改善に骨盤底筋群を鍛える体操が効果的である。機能性尿失禁の場合は、 トイレ誘導やトイレがわかりやすいように目印をつけるなどの支援を行う。


▢ 129.直腸性便秘のある高齢者の介護として、朝食後、 トイレに誘導する。食後は、胃・結腸反射によって蠕動運動が起こる。朝食後、 トイレに誘導し排便習慣をつけるよう支援することは、直腸性便秘への対応方法として適切である。


▢ 130.膀胱留置カテーテルを使用している利用者は、水分摂取を控えると、尿量が減少し、尿路感染症(urinary tract infection)のリスクが高くなる。


▢ 131.膀胱留置カテーテルを使用している場合、尿が逆流しないように、採尿バッグは膀胱より低い位置に置く。


▢ 132.膀胱留置カテーテルを使用している利用者の尿量の確認は、介護福祉職が行うことができる。異常がある場合には、医療職へ連絡する。


▢ 133.坐薬(座薬)の挿入時は、利用者に側臥位で膝を軽く曲げてもらう。


▢ 134.坐薬(座薬)の挿入時は、腹部の力を抜くため、利用者に口呼吸を促す。


▢ 135.片麻痺の人が食材を包丁で切る場合は、食材を固定するために、釘つきまな板を使用する。


▢ 136.調理環境を清潔に保つための方法として、包丁は、刃と持ち手の境目は菌が繁殖しやすい場所なので、洗浄と消毒を心がけることが必要である。
 
▢ 137.缶詰や粉類、調味料など品質が比較的長く保持される食品には賞味期限が記載され、調理食品のなかの弁当、惣菜など品質の保持期限が短く、劣化が早い食品には消費期限が表示されている。
 
▢ 138.食中毒の予防として、生の肉を切った包丁やまな板は、野菜や果物用などと使い分け、調理後は中性洗剤でよく洗い、消毒する。熱湯で消毒する場合は、100℃以上のお湯を1分以上ゆっくりかける。


▢ 139.食中毒の予防として、豚肉はサルモネラ菌やカンピロバクターといった細菌をもっていることが多い。予防法としては、豚肉の中心部の温度が75℃に達してから1分以上加熱する。


▢ 140.魚介類を生食したときの食中毒の原因菌としては、腸炎ビブリオに注意が必要である。


▢ 141.シチューやカレーを常温で保存したときの食中毒の原因菌としては、ウエルシュ菌に注意が必要である。


▢ 142.洗濯をするときの留意点として、ほころびや破れのある状態のまま洗濯をすると、ほころびや破れを広げてしまう可能性が高いため、修理してから洗濯する。


▢ 143.洗濯をするときの留意点として、ファスナーをきちんと閉めて洗濯すると、衣類の型崩れや、ほかの洗濯物が傷むのを防ぐことができる。


▢ 144.衣類についた血液は、熱い湯をかけると繊維に染み込んでしまうため、水洗いが原則である。


▢ 145.コーヒーのしみは水溶性なので、中性洗剤を使って水洗いする。


▢ 146.チョコレートのしみは油性なので、ベンジンを使って処理する。


▢ 147.ウールや絹には、酸素系漂白剤を用いる。塩素系漂白剤は用いることができない。綿や麻は、どちらも用いることができる。


▢ 148.ナイロン(nylon)には、塩素系漂白剤を用いることができない。レーヨン(rayon)やポリエスエル(polyester)などは、塩素系漂白剤を用いることができる。


▢ 149.通信販売は、不意打ち性がなく、購入に際して消費者が十分に考慮できる時間があることから、クーリング・オフできない。


▢ 150.訪問販売のクーリング・オフ期間は、8日間である。


▢ 151.訪問販売でのリフォーム工事は、工事完了後でも期間内であればクーリング・オフできる。


▢ 152.消費生活センターは、事業者に対する消費者からの相談を受け付ける機関であるため、クーリング・オフの手続きの相談先として適切である。


▢ 153.送りつけ商法は、注文していない商品を一方的に送りつけ、その代金を要求する悪質商法である。介護福祉職は、注文した覚えのない商品は断り、受け取らないように助言する。


▢ 154.ネズミ講式の取引形態は、連鎖販売取引(マルチ商法)である。催眠商法とは、狭い会場に人を集め、冷静な判断ができない高揚した雰囲気の中で高額な商品を売りつける悪質商法である。


▢ 155.利用者の自宅の清掃を行うときの注意点として、玄関は、ほうきを使うと土や埃などが舞うため、湿った茶殻やちぎって濡らした新聞紙をまいて埃を吸着させるとよい。


▢ 156.利用者の自宅の清掃を行うときの注意点として、畳は畳の目に沿って、から拭きや掃除機をかける。


▢ 157.安眠を促す介助として、夜間にはコップ約1杯半の汗をかくため、清潔で乾燥した寝具を整える。


▢ 158.安眠を促すための環境として、湿度は40~60%に設定する。


▢ 159.眠れないと訴える高齢者には、起床時に日光を浴びるように勧める。睡眠を促進するメラニン(melatonin)は、起床時に日光を浴びると分泌が抑制され、夜間、暗くなると分泌が促進されることで、眠気が誘発される。


▢ 160.眠れないと訴える高齢者には、日中、適度な運動をするように勧める。日中の適度な運動は、適度な身体疲労をもたらし安眠につながる。


▢ 161.眠れないと訴える高齢者には、緑茶やコーヒーなどに含まれるカフェイン(caffeine)は、覚醒作用があるため、寝る前に勧めることは適切ではない。


▢ 162.昼夜逆転している利用者への介護として、寝る直前に熱い風呂に入ると、交感神経が刺激され、覚醒を促すことになり逆効果となる。


▢ 163.施設で、介護福祉職が深夜に巡回するときは、ドアを開ける際のノックは控えたほうが望ましい。夜間であることや訪室の目的から考えると、利用者の中途覚醒のきっかけをつくることになってしまう。


▢ 164.睡眠薬を服用している高齢者への介護福祉職の対応としては、睡眠薬の服用後、30分以内に床につくように伝えることが適切である。


▢ 165.睡眠薬を服用している高齢者への介護福祉職の対応として、水かぬるま湯と一緒に服用してもらうことが適切である。また、アルコールと一緒に服用してはならない。


▢ 166.介護老人福祉施設で最期まで過ごすことを希望する利用者への対応として、入所後はどのような生活をし、どのような最期を迎えたいと考えているのかについて、意思確認をしておくことは大事である。


▢ 167. 終末期で終日臥床している利用者への便秘予防の対応として、腹圧をかけやすい座位姿勢をとることは効果的である。体調が落ち着いているときには、本人の意思を確認したうえで座位姿勢をとり、排便習慣が身につくよう支援することが大切である。


▢ 168.終末期で終日臥床している利用者への便秘予防の対応として、腹部マッサージは腸の蠕動運動を促進させ、便秘予防に効果があるが、小腸だけではなく大腸も含め、腸の走行に沿って時計回りに「の」の字を書くようにマッサージを行う。


▢ 169.施設の介護福祉職が、家族に、利用者の死亡後の介護を一緒に行うかを確認することは適切である。


▢ 170.施設入所者の終末期から死後における家族への支援として、施設に入所している間の利用者の様子は、職員が話さない限り家族は知ることができないため、職員がその利用者の元気だった頃のいろいろなエピソードを家族に話し、思い出を共有することでグリーフケアにつながる。

















介護福祉士


7. 介護過程


▢ 1.介護過程の目的は、利用者の自立を支援することである。


▢ 2.介護過程の目的は、利用者の価値観を尊重して利用者の二ーズに沿った個別ケアを行い、利用者の望んでいる、よりよい生活を実現することである。


▢ 3.介護過程の目的は、利用者の生活習慣を継続できるようにし、利用者の望んでいる、よりよい生活を実現することである。


▢ 4.介護福祉職は、利用者の健康状態を把握しなければならない。介護過程で収集する情報は、主観的情報と客観的情報に分けられる。


▢ 5.利用者の情報収集における留意点として、生活機能は介護福祉職が収集した情報だけではなく、他職種からの情報も活用する必要がある。


▢ 6.家族から聞いた利用者の生活歴は、他人が直接観察することができるものであり、介護過程における客観的情報である。


▢ 7.利用者の意見は、他人が直接観察することができないものであり、介護過程における主観的情報である。


▢ 8.介護過程におけるアセスメント(assessment)では、利用者が望む「よりよい生活」「よりよい人生」を実現するという目標を達成するため、利用者の状況によっては、本人が嫌がることであっても検討しなければならない。


▢ 9.介護福祉職による情報収集の留意点として、利用者のプライバシーヘの配慮が必要である。プライバシーに関する情報は、個別面接で収集する。


▢ 10.計画の段階で目標を明確にすることは、利用者にとっても介護福祉職にとっても、援助に役立つと同時に、利用者が目標に向かい努力することもできる。


▢ 11.生活課題の優先順位を決定する際には、利用者が要望する頻度の多いものではなく、緊急性の高いものから決定する。


▢ 12.生活課題の優先順位を決定する際には、緊急性の高いものから決定する。そのため、利用者の生命にかかわるものが最も優先順位が高くなる。


▢ 13.介護計画の立案の際に注意することは、介護計画の主体は利用者であり、目標達成に向けて利用者や家族の希望を取り入れて計画を立案する。


▢ 14.介護計画の立案の際に注意することは、本人や家族の希望を取り入れるようにすることである。


▢ 15.介護計画の目標を記述するときは、主語は利用者にする。


▢ 16.介護計画は、内容が明確であっても支援方法をわかりやすく具体的に記載する必要がある。


▢ 17.介護計画は、利用者や家族など専門職以外の人も理解できるような表現を用いる。


▢ 18.介護計画は、目標達成の時期を明確にしておき、目標の達成状況を踏まえて、計画の見直しを定期的に行う必要がある。


▢ 19.介護実践のプロセスをSOAP方式で記録する場合、S(Subject : 主観的情報)・O(Object : 客観的情報)・A(Assessment : 課題分析)の情報を基に問題解決のためのP(Plan : 計画)を記述することになる。


▢ 20.介護記録は、介護過程の展開において、記録は法的な根拠にもなり得るため、介護計画の実施状況を事実のまま正確に記録する必要がある。


▢ 21.鉛筆で記録された介護記録は意図的な改ざんなどが行われる可能性があるため、適切でない。


▢ 22.介護記録は、記憶が鮮明なうちに記録する。数日後に記録することは実践状況の確認や共有を阻害することにもつながるため、適切でない。


▢ 23.介護計画を実施する際、他職種への経過報告は定期的に行い、情報を共有できるようにする。


▢ 24.介護計画を実施する際は、計画の内容を事前に利用者または家族に説明し、利用者の同意を得なければならない。


▢ 25.実施している介護計画を変更する場合は、利用者や家族に対して十分な説明を行い、同意を得る必要がある。


▢ 26.利用者の状態に変化があった場合は、支援内容が変わる可能性があるため、目標の達成時期の前であっても、再アセスメントし、生活課題を抽出する。


▢ 27.モニタリング(monitoring)とは、計画どおりに実施できているかどうかを点検することである。


▢ 28.介護計画の最終的な評価は、介護福祉職が担当する。介護支援専門員(ケアマネジャー)が最終的な評価を担当するのは、ケアプランである。

▢ 29.介護は利用者主体で展開することが基本であり、計画の実施後は目標とした効果状況などの評価を利用者に伝える必要がある。


▢ 30.介護過程の評価では、利用者に対するサービス提供の効果や実施状況、計画内容の適切性などについて評価する。


▢ 31.介護過程の展開では、さまざまな職種や介護福祉職が提供する支援の実施状況に関する情報を整理して、評価する必要がある。


▢ 32.介護過程の評価では、複数ある短期目標はそれぞれの短期目標に対して評価を行う必要がある。


▢ 33.介護福祉職間で共通認識をもつために行うこととして、ケアカンファレンス(care conference)がある。


▢ 34.ケアカンファレンスは、問題が発生したら迅速に開催できることと同時に、定期的に開催して支援のあり方に問題がないかモニタリング(monitoring)することも重要である。


▢ 35.介護福祉職には、カンファレンス(conference)において、利用者の状態や気持ちを報告することが求められる。


▢ 36.ケアカンファレンス(care conference)では、援助活動を追体験し、利用者に対する共感的理解を深めることが可能となる。


▢ 37.ケアカンファレンス(care conference)に出された介護記録は、個人情報を含む重要な書類であるため、個人管理ではなく、事業所全体で慎重に管理しなければならない。


▢ 38.チームアプローチ(team approach)は、利用者の望む生活を実現するために行われるものであることから、チームアプローチの中心は利用者である。


▢ 39.チームアプローチ(team approach)をする際、利用者の状態に応じてチームを構成するため、チームの人数に決まりはない。


▢ 40.介護過程においては、利用者の多様なニーズに合わせ、支援内容に柔軟性をもたせるためにも、チームメンバーを固定する必要はない。





介護福祉士


8. 発達と老化の理解


▢ 1.乳幼児の標準的な心身の発達では、1歳頃になると、意味のある単語を話しはじめる。言語の獲得は、こころや思考、社会性の発達に関与する。生後1か月頃になるとクーイング(「アー」「ウー」「クー」といった声)が聞かれ、その後2文字以上で意味をもたない喃語を発するようになる。


▢ 2.乳幼児の標準的な心身の発達では、 2歳頃、「ワンワン、きた」などの二語文を話せるようになる。1歳頃に、音と意味が結びつき一語文を発するようになる。


▢ 3.父親の友人に父親がにこやかに話しているのを見て、子どもが父親の友人に笑顔を見せることは、社会的参照の説明として適切である。


▢ 4.子供が父親と一緒に自動車を見ることは、三項関係の説明として適切である。「自分」と「他者」の1対1の関係を二項関係という。


▢ 5.エリクソン(Erikson,E)の発達段階説において、青年期は、身体的・精神的に自己を統合し「自分とはこういう人間だ」という同一性(アイデンティティ)を確立する段階である。


▢ 6.両親や他の大人たちからの情緒的自立は、ハヴィガースト(Havighurst,R)が提唱する青年期の発達課題である。児童期(中期児童期)の課題は、読み書き計算などの基礎的学力の習得や日常の遊びに必要な身体的技能の学習などである。


▢ 7.老人福祉法では、原則として65歳以上の者を施策の対象としている。


▢ 8.高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律(高齢者虐待防止法)では、65歳以上を高齢者としている。


▢ 9.高齢者の医療の確保に関する法律では、65歳以上75歳未満を前期高齢者、75歳以上を後期高齢者としている。


▢ 10.高年齢者等の雇用の安定等に関する法律では、高年齢者を55歳以上としている。また、高年齢者が希望する場合は、65歳までの継続雇用を義務づけている。


▢ 11.普通自動車対応免許を有する75歳以上の者は、その運転する自動車に指定の標識をつける義務が生じる。


▢ 12.道路交通法では、免許証の更新の特例がある高齢運転者を70歳以上としている。さらに、75歳以上の者には、認知機能検査を義務づけている。


▢ 13.エイジズムには身体面に対する否定的なイメージのほか、経済面に関する偏見がある。心理面や人格に関しても「高齢者は頑固な性格になる」などの一律的な見方はエイジズムにあたる。


▢ 14.高齢者の流動性知能が低下することは、老化という身体的な変化の特徴である。計算・暗記や推理、新しいものを覚える流動性知能は加齢とともに低下する。


▢ 15.サクセスフルエイジングは主観的な幸福感のことである。


▢ 16.プロダクティブ・エイジング(productive aging)において、プロダクティブ(productive)な活動には、有償労働、無償労働、ボランティア、セルフケア(self care)などが含まれる。


▢ 17.高齢者の薬物代謝についてみると、腎臓は、血液中の老廃物を糸球体でろ過して尿として排泄するはたらきをもつが、加齢に伴い腎臓への血流量が減少し、ろ過機能なども低下する。そのため薬物排泄量が減少する。


▢ 18.高齢者の薬物代謝についてみると、肝臓、腎臓等の機能低下に加えて、複数の慢性疾患をもつため服用する薬も多くなる傾向がある。そのため、薬の重複や組み合わせによって相互作用や副作用が出現しやすい。


▢ 19.高齢者の疾患と治療についてみると、薬剤の効果が強く出ることがある。老化現象によって、薬を分解する肝臓やろ過機能のある腎臓の機能が低下し、血液中の薬剤の濃度が上昇しやすい。


▢ 20.高齢者の疾患と治療についてみると、疾病に罹患している場合は、長期的には薬剤の種類は増えていきやすい。長期間にわたって多くの薬剤の影響を受けるため、高齢者の身体機能は、薬の副作用が出やすい状態と考えられる。


▢ 21.老化に伴う感覚や知覚の変化では、明るさに慣れる能力(明順応)や暗さに慣れる能力(暗順応)は低下する。特に、高齢になると若年者と比較して暗いところでも瞳孔が開かなくなるため、さらに暗順応に時間がかかる 。


▢ 22.加齢に伴う身体機能の変化として、若年者に比べると、高齢者は上方の視野が狭くなる。周辺視野とは、視野の中心ではなく周辺部を指す。


▢ 23.加齢に伴う身体機能の変化として、味を感じる味蕾の細胞数や唾液の分泌量が減少するため、味覚の感受性は低下する。


▢ 24.加齢に伴う身体機能の変化として、嗅覚は徐々に低下し、70歳頃から急速に衰える。加齢により嗅細胞が減少し、嗅覚の機能は低下する。


▢ 25.老化に伴う身体の変化では、成人であれば1日1~1.5Lほど分泌されるが、高齢になると1日800mlほどに分泌量が減少し、粘性は増強する。


▢ 26.老化に伴う身体の変化では、加齢により発汗や皮脂の分泌が低下し、皮膚の水分保有量が減少する。その結果、ドライスキン(dry skin)と呼ばれる皮膚が乾燥しやすい状態となる。


▢ 27.舌骨上筋の萎縮によって、舌骨の位置が下降することは、嚥下機能の低下の原因となる。


▢ 28.喉頭挙上の不足によって、喉頭閉鎖が弱まることは、嚥下機能の低下の原因となる。


▢ 29.流動性知能は、生まれながらにもった能力である。この能力は、新しい環境下における環境適応に関する能力である。


▢ 30.結晶性知能は、過去の学習経験を高度に適用して得られた判断力や習慣であり、環境因子に強く影響されると考えられている。


▢ 31.老化に伴う知的機能の変化として、自転車の乗り方、調理、水泳などからだで覚えた手続き記憶は忘れにくい。 手続き記憶は長期記憶に分類され、非陳述記憶ともいわれる。


▢ 32.老化に伴う知的機能の変化として、昨日の出来事などのエピソード記憶は、時間や場所などの文脈的な記憶は本人の状況によって変形しやすく、思い出すことが難しくなるため、忘れやすい。


▢ 33.新しい電話番号を覚えることができず、メモを見ながらでないと電話をかけることができないのは、短期記憶の障害である。


▢ 34.自分の若い頃の記憶では、10歳代後半から20歳代の頃の出来事をよく覚えている。


▢ 35.加齢によって、複数の対象に注意を分散させる機能が低下するため、複数のことを同時に行う能力も低下する。


▢ 36.せん妄は(delirium)、錯覚、幻覚、睡眠障害など多彩な精神症状を呈する。しばしば夜間に出現するため、夜間せん妄と呼ばれる。


▢ 37.嚥下障害の一般的な症状に、食事中にむせる、食塊や液体が飲みこみにくいなどがある。この症状は、嚥下運動の咽頭期での障害によって起こる。


▢ 38.血液が混入した痰が出た場合を血痰、口から血液そのものが出た場合を喀血と呼ぶ。いずれも気管・気管支・肺からの出血であり、原因疾患には肺炎、肺結核、肺がん等が考えられる。


▢ 39.緑内障は(glaucoma)、眼房水の流出が障害されて眼圧が上昇し、視野や視力が障害される疾患である。


▢ 40.関節リウマチ(rheumatoid arthritis)は、40歳から50歳の女性に多く発症する、原因不明の難治性の全身疾患で、初発症状は多くの場合、関節炎による関節腫脹、主に明け方になると、手を思うように動かせないなどの症状がある。


▢ 41.パーキンソン病(Parkinson disease)の歩行障害では、動きはぎこちなく硬くなりやすい。そのため、足が前に出にくいすくみ足や、足が上がりにくい(足を引きずるように歩く)すり足、小刻み歩行になるのが特徴である。


▢ 42.一般に、パーキンソン病(Parkinson disease)の筋強剛(筋固縮)によって顔面筋の緊張状態が高まり、表情変化が乏しくなった結果、無表情になる。これを仮面様顔貌と呼ぶ。


▢ 43.骨粗鬆症(osteoporosis)の原因として、加齢とともに代謝が悪くなることで、骨がもろくなることがあげられる。そのため、高齢者に多くなる。


▢ 44.高齢者の肺炎(pneumonia)が進むにつれ肺胞の数が減少する。そのため、その不足を呼吸回数で補うために呼吸数が増加する。


▢ 45.糖尿病(diabetes mellitus)のタイプにより発症早期にインスリン治療が必要な場合がある。1型糖尿病はインスリン分泌能力がないか極度に低下した状態であり、その治療にインスリン投与が必要とになる。


▢ 46. 甲状腺機能低下症(hypothyroidism)の症状として、浮腫(むくみ)が見られる。粘液水腫(押しても痕のつかないむくみ)による症状として、粘液水腫様顔貌、巨大舌、声帯浮腫による嗄声、仮性筋肥大などが認められる。


▢ 47.心房細動(atrial fibrillation)は心臓内に血栓をつくりやすいため、合併症として、脳梗塞(cerebral infarction)が多い。


▢ 48.心不全(heart failure)が進行した場合、安静にしても速やかに息切れは収まらず、呼吸困難がみられる。


▢ 49.心不全(heart failure)が進行した場合、血液中の酸素が不足するのをきっかけに、チアノーゼ(cyanosis)が生じる。


▢ 50.心不全(heart failure)が進行した場合呼吸苦は、仰臥位(背臥位)より座位のほうが軽減する。


▢ 51.褥瘡は、皮膚の圧迫によって血流が悪くなったために起こる。そのため、体位変換をして皮膚の圧迫を避けることが大切である。


▢ 52.褥瘡の発生部位として、最も頻度の高いものは仙骨部であり、全褥瘡の約60%が仙骨部に発生している。


▢ 53.認知症(dementia)で尿を漏らすのは、機能性尿失禁である。機能性尿失禁とは、認知症、視覚機能の低下や歩行困難など、排尿機能以外の原因により起こる尿失禁である。


▢ 54.切迫性尿失禁とは、急に尿意を感じると同時に、または尿意を感じた直後に、 トイレまで我慢ができず尿が漏れ出てしまう状態である。


▢ 55.いろいろな原因が重なって尿を漏らすのは、混合性尿失禁である。溢流性尿失禁とは、疾患などによって残尿があり、知らないうちに溢れるように漏れるものである。


▢ 56.前立腺がん(prostate cancer)による高齢者の排尿障害は、増加している。初期には無症状であるが、やがて排尿障害・頻尿・血尿などを呈する。


▢ 57.慢性便秘への対処で優先されるのは、生活習慣や食習慣を工夫し改善することである。日頃から適度な運動を心がける、排便を我慢しない、腸内環境を整える食品を増やすなど、高齢者が自律して習慣を変えるように促す。


▢ 58.老化現象による腹筋の筋力低下が便秘の原因となる場合もある。


▢ 59.便秘とは排便困難により、何日も便が出ないなど、頻度が減少することである。


▢ 60.死別直後の遺族の心理として、悲嘆の反応には定説がなく、研究者や当事者によって違いがあり、多くの人で同じように進むとは言い切れない。







介護福祉士


9  認知症の理解


▢ 1.「平成29年版高齢社会白書」(内閣府)によれば、2025(平成37)年の認知症高齢者数に関する推計値は、約700万人である。


▢ 2.認知症(dementia)の人を支援する施策として、介護保険制度では、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)は、地域密着型サービスに位置づけられている。


▢ 3.加齢によるもの忘れは、体験の一部を忘れるものであるが、認知症(dementia)によるもの忘れは、体験の全部を忘れるものである。


▢ 4.見当識障害とは、時間、場所、人物などが正しく認識できなくなることである。


▢ 5.認知機能障害による見当識障害は、時間や場所についての認識が障害されるほかに、人物の認識も障害される。


▢ 6.運動機能に障害が認められないのに、目的に沿った適切な行動が取れなくなることを失効という。失行には、衣服を適切に着たり、脱いだりすることができなくなる着衣失行や、洗濯機や掃除機などの使い方を忘れる観念失行などがある。


▢ 7.認知機能障害による失認は、感覚機能は損なわれていないにもかかわらず、見たり聞いたりしていることを脳が認識できない場合をいい、脳の障害が原因で起こる。


▢ 8.うつ病(depression)に伴って認められる仮性認知症(pseudodemenua)の特徴として、本人に病識がある、食欲が減る、午前中に具合が悪いことが多い、症状が急速に進行することが多い、などがあげられる。


▢ 9.高齢者のせん妄(delirium)は、高熱、脱水、薬剤によって生じることがある。


▢ 10.高齢者のせん妄(delirium)は、日内変動がみられ、夕方以降に症状が強く出ることが多い。夜間に起こることが多いので、夜間せん妄といわれる。


▢ 11.高齢者のせん妄は、急激に発症し、意識レベルが低下することが多い。認知症(dementia)は、緩やかに発症し、意識レベルは清明であることが多い。


▢ 12.軽度認知障害(mild cognitive impairment)では、記憶力の低下の愁訴(訴え)がある。


▢ 13.軽度認知障害(mild cognitive impairment)では、基本的な日常生活に支障はない。生活能力は自立している。


▢ 14.軽度認知障害(mild cognitive impairment)は、認知症の一種ではない。全般的な認知機能は正常である。


▢ 15.初期のアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer's type)における認知機能障害の特徴として、エピソード記憶が障害される 。


▢ 16.初期のアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer's type)は神経細胞の変性疾患であり、記憶障害は緩やかに不可逆的に進行する。


▢ 17.アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer's type)の初期症状として、もの盗られ妄想や実行機能障害などが認められる。失禁は、認知症(dementia)が進行したやや高度な段階で認められる症状である。


▢ 18.アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer's type)の発症は、70歳以上に多く、女性に多い。


▢ 19.アルツイハマー型認知症(dementia of the Alzheimer's type)は、幻視が特徴的な疾患ではない。幻視が特徴的な疾患は、レビー小体型認知症である。


▢ 20.前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)の初期症状として、エピソード記憶の障害は認められないが、人格変化が認められる。


▢ 21.抑うつは、認知症全般でみられる症状であり、前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)に特徴的な症状ではない。


▢ 22.前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)の特徴として、常同行動がみられる。


▢ 23.感情(喜怒哀楽)のコントロールが効かなくなり、ほんの少しの刺激で泣いたり怒ったりしてしまう感情失禁は、血管性認知症の特徴的な症状である。


▢ 24.レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)特徴として、幻視と運動機能障害(足がすくんだり、歩き出すと小刻みのちょこちょこ歩きになるパーキンソン症状)がみられる。


▢ 25.クロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeldt-Jacob disease)は、急速に進行し、すぐに寝たきりになり、初発症状から1年以内の死亡例も多い病気である。徘徊が特徴的な疾患は、アルツハイマー型認知症である。


▢ 26.慢性硬膜下血腫(chronic subdural hematoma)は、手術で血腫を取り除くことで改善することのできる認知症(dementia)である。ほかには、正常圧水頭症(normal pressure hydrocephalus)は、シャント手術により改善が期待できる。


▢ 27.正常圧水頭症(normal pressure hydrocephalus)では、歩行障害、認知機能障害、排尿障害が主な症状である。これらの症状のうち、初期症状では、歩行障害が認められる。


▢ 28.在職中に若年性認知症(dementia with early onset)になった人は、社会に限らず家庭においても重要な役割を担っているため、子ども世代に与える心理的影響は大きい。


▢ 29.在職中に若年性認知症(dementia wlth early onset)になった場合、高齢者に比べて身体的機能の問題は少ないことが考えられる。しかし、そのために徘徊の距離が長いといった問題もあり、家族の介護負担は少なくない。


▢ 30.若年性認知症(dementia wlth early onset)の罹患率は、女性より男性の方が高い。




▢ 31.長谷川式認知症スケールは、得点を参考にして認知症の疑いがあるかどうかを判断するが、これだけで認知症(dementia)の診断を下すことは難しい。


▢ 32.FAST(Functional Assessment Staging)は、アルツハイマー型認知症の経過を評価するのに用いられる。


▢ 33.MMSE(Mini-Mental State Examination)は、国際的にも広く使われている認知症(dementia)のスクリーニング検査である。時間や場所に関する見当識、単語の復唱、図形の模写等の11項目に答えることで評価するもので ある。


▢ 34.回想法では、認知障害や記憶障害のある人に回想を促す刺激として、五感にはたらきかけ、記憶を呼び起こすことも行われる。例えば、四季の草花や香水、昔の写真、唱歌や重謡などが用いられる。


▢ 35.抗認知症薬は、若年性アルツハイマー型認知症にも効果がある。また、高度のアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer's type)にも効果がある。


▢ 36.抗認知症薬は、症状の進行を完全に止めることはできず、症状の進行を抑制するものである。


▢ 37.抗認知症薬は、アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer's type)だけでなく、レビー小体型認知症にも効果がある。


▢ 38.抗認知症薬は症状の進行を遅らせるものであり、個々の状態に合わせた非薬物療法などの併用も必要である 。


▢ 39.抗認知症薬(ドネペジル塩酸塩)は、コリン系神経の賦活により、副作用として悪心や下痢などの消化器症状が生じることがある。


▢ 40.アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer's type)に対する薬物療法の副作用として、手足のこわばり・振戦、歩行や姿勢の異常などのパーキンソン症候群が現れることがある。


▢ 41.認知症(dementia)の行動・心理症状(BPSD)の1つである興奮は、環境や人間関係の変化や、状況を認知できないことへの不安から生じやすい。したがって、ケアの方法によっても生じることがある。


▢ 42.睡眠における認知症(dementia)の行動 心理症状(BPSD)には、日中の傾眠や夜間の不眠などの睡眠障害がある。


▢ 43.不潔行為は、認知症(dementia)の行動・心理症状(BPSD)である。


▢ 44.トイレの水を流すことができないのは、認知症(dementia)の中核症状の1つである失行である。




▢ 45.物事の計画を立てることができないのは、認知症(dementia)の中核症状の1つである実行機能障害である。


▢ 46.昼夜逆転が生じるのは、認知症(dementia)の行動・心理症状(BPSD)である。


▢ 47.曜日がわからない認知症の人であれば、カレンダーに印をつけるなどの工夫をし、自ら行動できるように支援する。


▢ 48.認知症(dementia)の人への日常生活上の支援では、自分が今どこにいるのかわからない認知症の人は、不安を感じている状態であるため、そのたびに場所を伝えることが重要である。


▢ 49.認知症(dementia)の人の、着衣失行は脳の機能障害によるものであり、手足の機能は保たれているため、着衣の方法を示し自分の力で着衣できるように支援する 。


▢ 50.認知症(dementia)の高齢者への対応として、不安や寂しさの解消として、頼りになる人がそばにいてくれることを望む人も少なくない。特に不安が強い場合はボディタッチをすることも効果的である。


▢ 51.認知症(dementia)の人の場合、興奮や攻撃的行動は自分の訴えを伝える手段でもあることから、介護するときは十分な観察が必要である。


▢ 52.認知症(dementia)が進んでも最後まで感情は残されているが、不快や苦痛を言葉で訴えることができないので、しぐさや身体の変化に対する観察が必要となる。


▢ 53.施設における高齢の認知症(dementia)の人の心理的安定を図るため、居室の変更はなるべく行わないようにする必要がある。


▢ 54.高齢者の認知症(dementia)の人への対応として、部屋やトイレに、表示や目印をつける。見やすい、または理解しやすい表示や目印をつけることは、認知症によって場所がわからなくなったりすることに対する支援として適切である。


▢ 55.認知症が(dementia)進んでも、感情は比較的無理されているので、言葉だけでなく、手や体に触れるなどして感情にはたらきかけ、正しい方法や行動を思い出すきっかけを大切にするとよい。


▢ 56.認知症サポーターとは、認知症(dementia)ついて正しい知識と理解をもち、地域で認知症の人やその家族を温かく見守り、支援する応援者のことである。


▢ 57.認知症疾患医療センターには、専門医療を行える医師、精神保健福祉士、臨床心理技術者などの人員の設置が義務づけられているが、作業療法士の配置は義務づけられていない。


▢ 58.民生委員は、担当地域の認知症(dementia)の人にかかわる情報を収集して、必要であれば地域包括支援センターなどの専門的支援機関につなげる地域資源である。


▢ 59.重度の認知症高齢者の胃ろう栄養法に関する支援として、本人の意向や価値観の把握に努め、本人にとっての最善を、家族を含めた関係者で判断する必要がある。


▢ 60.介護福祉職は、認知症(dementia)の人の家族が表出した気持ちをしっかり傾聴し、悲しみやつらさに共感し、受容する姿勢が求められる。





介護福祉士


10. 障害の理解


▢ 1.失語は、ICIDH(lnternational Classification of lmpairments,Disabilities and Handicaps : 国際障害分類)における機能障害である。


▢ 2.職場復帰困難は、ICIDH(国際障害分類)における社会的不利である。


▢ 3.ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)の障害は、ICIDH(国際障害分類)における能力障害である。


▢ 4.ICF(lnternational Classification of Functioning,Disability and Health:国際生活機能分類)の社会モデルでは、環境因子によって心身機能および身体構造の機能障害が生じたり、活動の制限が生じたり、社会参加の制約が生じたりするとしている。


▢ 5.バンク-ミケルセン(Bank-Mikkelsen,N.)は、デンマークで、ノーマライゼーション(normalization)の理念を最初に理論化し、ノーマライゼーションの父と呼ばれた。その考えは、障害者が当たり前の生活を送れるように、その生活条件をノーマルにしていく環境を提供することにあった。


▢ 6.バンク-ミケルセンの影響を受けたスウェーデンのニィリエ(Nirje,B.)は、ノーマライゼーション(normalization)の理念を8つの原理にまとめた人物で、通常の暮らしにできるだけ近い生活を実現しようとした。


▢ 7.ノーマライゼーション(normalization)の理念は、北欧で始まり、欧米で発展していった。1981(昭和56)年の国際障害者年において、「完全参加と平等」というテーマのもと、ノーマライゼーションの理念が広く社会に知られるようになった。


▢ 8.世界保健機関(World Health Organization:WHO)によるリハビリテーションの定義で、「利き手の交換」が該当するものとして、医学的リハビリテーションがある。


▢ 9.障害者の権利に関する条約の第2条で、国際条約上初めて取り上げられた概念として「合理的配慮」がある。「『合理的配慮』とは、障害者が他の者との平等を基礎として全ての人権及び基本的自由を享有し、又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整」と定義されている。


▢ 10.障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)における合理的配慮とは、障害者の性別、年齢および障害の状態に応じて配慮することである。


▢ 11.障害者差別解消法は、「全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資すること」を目指している。


▢ 12.「ソーシャルインクルージョン(social inclusion)とは、社会的に孤立、排除されやすい人々を社会の構成員として共に生き、支え合うことで、自立した生活を実現することを目的としている。


▢ 13.老人性難聴(presbycusis)は感音性難聴であることが多い。感音性難聴は内耳から聴覚中枢の間で音の振動が電気的な信号に変換されて伝わる部分に障害があることをいう。


▢ 14.老人性難聴(presbycusis)は、特に高音域の聴力が著しく低下するため、人との会話の面で不便が生じる。高音域に比べ、低音域での聴力にあまり変化はない。


▢ 15.感覚性失語症(sensory aphasia)の特徴は、聞いたことや読んだことを理解できない、復唱ができない、または流暢に言葉は話せるが、錯語となったり書字が正確にできない等である。一方、言葉の流暢さはないが、聞いたことや読んだことが理解できるのは、運動性失語症(motor aphasia)である。


▢ 16.脊髄損傷(spinal cord injury)は損傷する部位によって、麻痺の部位が異なる。頸髄損傷(cervical cord injury)は四肢麻痺、胸髄損傷(thoracic spinal cord injury)は体幹麻痺と対麻痺(下肢麻痺)、腰髄損傷(lumbar spinal cord injury)は対麻痺を生じる。


▢ 17.関節リウマチ(rheumatoid arthritis)の人が身体を洗う際にスポンジなどを握ることが難しい場合は、ループ付きタオルなどを使うことで、手指や手首の関節に負担をかけず、身体を洗うことができる。


▢ 18.関節リウマチ(rheumatoid arthritis)の人が、膝を曲げて寝ると、寝返りなどが打ちにくく、長い時間同じ姿勢を保つことにつながる。そうすると膝が曲がった状態で関節が固まりやすくなるため、適切でない。


▢ 19.慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease)の人は、できるだけ安定した座位のとれる洋式トイレで、体力を消耗しないで排泄することが望ましい。


▢ 20.呼吸機能障害のある人は、湯船に肩までつかると、水圧がかかり横隔膜が押され肺が圧迫されるために息苦しさを感じることがある。


▢ 21.アルコール依存症(alcohol dependence)は、外因性精神障害に分類される。外因性精神障害とは、脳そのものの病変やアルコール、薬物によるものである。


▢ 22.パニック障害(panic disorder)は、心因性精神障害に分類される。心因性精神障害とは、ストレスなどの何らかのきっかけと、性格などの個人要因、対人関係などの環境要因などがからみ合って生じるものである。


▢ 23.統合失調症(schizophrenia)は、 内因性精神障害に分類される。内因性精神障害とは、外因性や心因性だけでは原因の説明ができないものである。


▢ 24.うつ病(depression)で活動性が低下している利用者への介護福祉職の対応として、うつ病の人が話したことを否定せず、傾聴し、受容することが大切である。うつ病の人は、不安に思っていることや、つらいと思っていることを話すだけで、気持ちが軽くなることがある。


▢ 25.うつ病(depression)で活動性が低下している利用者への介護福祉職の対応として、励ましは、うつ病の人にかえって負担となり、周りの人に理解されていないという感情をもたらすので厳禁である。


▢ 26.統合失調症(schizophrenia)の陽性症状の1つに妄想がある。


▢ 27.高次脳機能障害(higher brain dysfunction)の主な症状の1つである遂行機能障害では、自分で計画を立てて物事を実行することができない。


▢ 28.高次脳機能障害 (higher brain dysfunction)の主な症状の1つである記憶障害では、新しいことを覚えられなくて何度も人に聞く。


▢ 29.厚生労働省が2005(平成17)年に実施した「知的障害児(者)基礎調査」において、知的障害は、知的機能の障害が発達期(おおむね18歳まで)に生じることが定義づけられている。


▢ 30.知的障害の特徴として、てんかん(epilepsy)の合併率が高い。てんかんの原因はさまざまだが、その原因により、症候性てんかんと特発性てんかんに大きく区分される。知的障害がある場合は、その原因である脳の障害のために、症候性てんかんが起こることがある。


▢ 31.知的障害者に対する支援方法として、何かを伝えるときには、言葉を用いて口頭で伝えるだけでなく、視覚的に伝わるように身振りや絵などを使用することは有効である。


▢ 32.ダウン症候群(Down’s syndrome)の人は、難聴や心疾患(heart disease)を合併していることが多い。その他の合併症として、肺血管が固くなる肺高血圧症(pulmonary hypertension)、十二指腸閉鎖、鎖肛、頸椎の異常である環軸椎不安定症、眼科的な異常などがある。


▢ 33.ダウン症候群(Down’s syndrome)の症状として、筋緊張の低下がある。このため、乳幼児期はからだがとても柔らかく、始歩や運動の発達も遅れる。


▢ 34.学習障害(learning disorder : LD)とは、特定の学習能力(読む、書く、計算するなど)のどれか、またはいくつかに障害がある状態をいう。全般的な知的発達に遅れはみられない。


▢ 35.学習障害(learning disorder : LD)の特性として、読み書きの障害がある。


▢ 36.自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder)の特性として、社会性の障害や同じものへのこだわりなどがある。


▢ 37.注意欠陥多動性障害(attention deficit hyperactivity disorder : ADHD)の特性として、注意の障害がある。


▢ 38.広汎性発達障害(pervasive developmental disorder)の特性として、特定の対象や無意味な習慣に固執するなど、こだわりが強い。


▢ 39.ベーチェット病(Behcet disease)の特徴として、ぶどう膜炎があげられる。ほとんどの場合、両眼がおかされ、最悪の場合、失明に至ることもある。


▢ 40.シャイ・ドレーガー症候群(Shy-Drager syndrome)の特徴は、起立性低血圧である。遺伝性はなく中年以降に発症する。経過は緩徐であるが進行性の疾患である。パーキンソン症状を伴うことがある。


▢ 41.網膜色素変性症(retinitis pigmentosa)の初期の症状として、夜盲がある。夜盲とは、映画館や暗い場所で見えにくくなることであり、「鳥目」ともいわれる。


▢ 42.網膜色素変性症(retinitis pigmentosa)の初期の症状として、口内炎(stomatitis)はみられない。口内炎の原因はさまざまで、ストレスや睡眠不足によっても起こる。


▢ 43.痙直型や不随意運動型(アテトーゼ型)などの分類がある疾患は、脳性麻痺(cerebral palsy)である。


▢ 44.上肢リンパ浮腫のある人は、体重を管理することが大切である。体重が増加することにより、皮下脂肪が体表のリンパ管を圧迫しリンパの流れが悪くなる。


▢ 45.パーキンソン病(Parkinson disease)は、すくみ足の症状がみられる疾患である。すくみ足は、足が地面に張り付いたように動かなくなり転倒の危険性が高くなる状態をいう。


▢ 46.パーキンソン病(Parkinson disease)の四大徴候として、筋固縮、無動、振戦、姿勢反射障害がある。


▢ 47.パーキンソン病(Parkinson disease)で、立位時の前傾姿勢が不安定だが、介助を必要としない状態は、ホーエン・ヤール重症度分類のステージⅢに当てはまる。ステージⅡでは、姿勢保持の障害はみられない。


▢ 48.筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)では、筋肉に命令を伝える運動ニューロンの障害により、運動障害、構音障害、嚥下障害、呼吸困難などの症状がみられるが、感覚障害や意識障害はみられない。


▢ 49.脊髄小脳変性症(spinocerebe‖ar degeneration)は、小脳に何らかの病変が起こることにより、起立時や歩行時のふらつきや手のふるえ、話すときに口や舌がもつれ、ろれつが回らない等の言語機能障害を含む運動失調が症状として現れる。


▢ 50.障害受容の5つの過程は、① ショック期、② 否認期、③ 混乱期、④ 解決への努力期、⑤ 受容期である。


▢ 51.適応機制の1つである「抑圧」では、認めたくない欲求をこころのなかに抑え込もう


▢ 52.適応機制の1つである「昇華」では、欲求を価値の高い行為に置き換える。


▢ 53.適応機制の1つである「合理化」では、適当な理由をつけて、自分を正当化しようとする。


▢ 54.適応機制の1つである「退行」では、発達の未熟な段階に後戻りして、自分を守ろうとする。




▢ 55.作業療法士は、医師の指示の下に、主としてその応用的動作能力または社会的適応能力の回復を図るため手芸、工作等の作業を行わせる専門職である。


▢ 56.リハビリテーションにかかわる医療職の役割として、義肢装具士は、義手、義足、体幹装具等の義肢および装具の装着部位の採寸・採型、製作および身体ヘの適合を行う。


▢ 57.リハビリテーションにかかわる医療職の役割として、言語聴覚士は、言語訓練その他の訓練、これに必要な検査および助言、指導その他の援助を行う。心理的な問題について面接を行うのは、臨床心理士である。


▢ 58.相談支援専門員は、利用者の意見を取り入れながら、サービス事業者等と中立な立場で適切かつ効果的に障害福祉サービスを提供できるサービス等利用計画を作成する。


▢ 59.民生委員が行う相談・援助は、制度化された地域の社会資源である。制度化されていない地域の社会資源には、近隣住民、家族会、ボランティアなどがある。


▢ 60.レスパイトケア(respite care)の目的は、介護を担う家族の負担を軽減し、介護から解放することによって心身の疲れを回復することである。





介護福祉士


11. こころとからだのしくみ


▢ 1.生理的欲求は、マズロー(Maslow,A.)の欲求階層説では最下層に位置する。他の欲求よりも最優先される欲求である。


▢ 2.マズローの欲求階層説の所属・愛情欲求は、他者と良好な関係を築いていこうとすることである。


▢ 3.ライチャード(Reichard,S.)による老年期の性格類型において、自責型に該当するものとして、自分の過去に対して自責の念を抱くことがある。


▢ 4.ライチャード(Reichard,S.)による老年期の性格類型において、円熟型に該当するものとして、過去と現在の自分を受容し、こころの葛藤が少なく、年を取ることをありのまま受け入れていくことがある。


▢ 5.記憶の過程は、記銘(情報を入力する)、保持(記銘した情報を蓄える)、想起(保持した情報を取り出す)の3つから成り立っている。


▢ 6.手続き記憶とは、内容を言葉では表現できない記憶である非陳述記憶の1つであり、からだの動きで覚えている記憶である。


▢ 7.エピソード記憶とは、内容を言葉で表現できる記憶である陳述記憶の1つであり、自分に起こった出来事に関する記憶である。


▢ 8.皮膚の痛みの感覚を受け取る大脳の機能局在の部位は、頭頂葉である。前頭葉は、発話、筋運動、意思決定を遂行する等の機能を担う。


▢ 9.視覚情報を受け取る大脳の機能局在の部位は、後頭葉である。側頭葉は、言語の理解、記憶、聴覚、情動等の機能を担う。


▢ 10.神経細胞が損傷を受けた場合、再生する能力は低い。


▢ 11.副交感神経の作用として、消化の促進がある。一方で、交感神経の作用として、消化の抑制がある。


▢ 12.副交感神経の作用として、心拍数の減少がある。一方で、交感神経の作用として、心拍数の増加がある。


▢ 13.副交感神経の作用として、唾液分泌の増加がある。一方で、交感神経の作用として、唾液分泌の減少がある。


▢ 14.アドレナリン(adrenaline)は、心拍数増加や血糖値上昇作用に関与するホルモン(hormone)で、副腎髄質から分泌される。


▢ 15.ランゲルハンス島を有する臓器は、膵臓である。ランゲルハンス島では、インスリン(insulin)やグルカゴン(glucagon)などのホルモン(hormone)が産生されている。


▢ 16.心臓は、血液循環のポンプ機能をもつ臓器である。心臓は胸腔内で左右の肺に挟まれた筋肉の袋である。ガス交換は、肺が行う。


▢ 17.リンパ管には、リンパ液が流れている。血液が流れているのは、血管である。


▢ 18.肝臓はグリコーゲン(glycogen)の貯蔵に関係している臓器である。グリコーゲンは食物摂取で得られたブドウ糖からつくられ、肝臓内に貯蔵される。血液中のブドウ糖が不足すると、グリコーゲンをブドウ糖に分解して血液中に送り、エネルギーの供給を行う。


▢ 19.肝臓は、人間の物質代謝の中心である。そのはたらきの一つとして脂肪消化を助ける胆汁を分泌する。分泌された胆汁は胆嚢に蓄えられ、十二指腸内に排泄される。

▢ 20.皮膚の黄染は、肝疾患(liver disease)等が疑われる症状である。皮膚の黄染は黄疸ともいわれる。腎疾患がある場合には、浮腫(むくみ)や尿の状態、血圧等に症状が見られる 。


▢ 21.結腸の始まりは上行結腸である。続いて、横行結腸、下行結腸、S状結腸の順となる。


▢ 22.小腸は、十二指腸、空腸、回腸に分けられる。主な働きは栄養素と水分の吸収である。


▢ 23.前立腺は男性のみにあり、膀胱の下に尿道を取り囲むように位置している。そのため、高齢者に多くみられる前立腺肥大症(prostatic hypertrophy)では排尿障害が主症状としてみられる。


▢ 24.流行性角結膜炎(epidemic keratoconjunctivitis)は、感染性が非常に高いアデノウイルス(Adenovius)による感染症である。主な症状には結膜の充血、流涙、目やにがある。接触感染が原因としてあげられる。


▢ 25.水晶体の白濁は、白内障(cataract)の症状である。緑内障の症状は、眼圧の上昇である。


▢ 26.股関節伸展の主動作筋は、大殿筋である腹直筋は体幹の前屈などにはたらく。


▢ 27.口臭は、唾液量が少ないと生じやすい。口臭の改善を目的として、口腔ケアが行われる。


▢ 28.青紫色の爪からは、チアノーゼ(cyanosis)が推測され、さらには、呼吸状態の悪化などにより血液中の酸素が欠乏していることが推測される。


▢ 29.さじ状爪からは、重症の貧血(anemia)が推測される。心疾患が推測されるのは、ばち状爪である。


▢ 30.爪の白濁・肥厚は、白癬(tinea)の症状である。このほかの症状として、爪が脆弱(もろくて弱い状態)となる表面に凸凹ができるなどがある。


▢ 31.糖尿病(diabetes mellitus)のある人の身じたくの介護で、異変の有無について特に観察すべき部位は、足趾(指)の発赤や痺れ、爪の状態の変化である。糖尿病になると、血流が滞ってからだの先端に血液が流れにくくなる。


▢ 32.良肢位は、肘関節をおおむね中間まで屈曲した姿勢である。良肢位とは ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)に最も支障がない姿勢である。


▢ 33.上腕骨近位端骨折(fracture of upper end of humerus)は、上腕骨の肩に近い骨で、高齢者の転倒による骨折(fracture)として頻度の高いものである。


▢ 34.高齢者の大腿骨頸部骨折(femoral neck fracture)は、転倒によって生じることが多い。


▢ 35.高齢者の大腿骨頸部骨折(femoral neck fracture)は、廃用症候群(disuse syndrome)にならないよう、リハビリテーションを早期に開始する。


▢ 36.頸髄の損傷は四肢麻痺、胸髄の損傷は体幹麻痺、対麻痺(下肢麻痺)、腰髄の損傷は対麻痺(下肢麻痺)の障害が起こる。


▢ 37.肺炎(pneumonia)は、廃用症候群(disuse syndrome)の1つである。気管支分泌物の排出が困難となることが原因となり、肺部や下肺部で細菌増殖を起こすことにより発生する。特に長期臥床が原因で生じる肺炎に、沈下性肺炎がある。


▢ 38.廃用症候群(disuse syndrome)において、運動の低下により筋萎縮(全身の筋力低下)が生じる。対策としては、 利用者の状態にもよるが、離床を促し、筋力を保持する運動などがよい。


▢ 39.褥瘡とは、長期間の同一体位による圧迫によって血流障害が起こり、細胞組織が壊死した状態である。廃用症候群(disuse syndrome)の局所症状の代表的な症状である。


▢ 40.生体で生じる化学反応について、酵素は重要な役割を担っている。酵素を構成する主要成分は、たんぱく質で、三大栄養素の1つである。人の体重の20%程度がたんぱく質であるとされている。筋肉・爪・皮膚・臓器・血液をはじめとして、酵素や遺伝子などさまざまな部分を構成している。


▢ 41.唾液成分の約99%以上が水分であり、食物残渣を洗い流す自浄作用、消化に関係する消化作用、食べ物の口腔内の衝撃を和らげる緩衝作用、細菌の侵入を防ぐ抗菌作用などがある。


▢ 42.摂食・嚥下のプロセスにおける先行期では、唾液分泌が増加し、食事をするための準備が行われる。


▢ 43.摂食・嚥下のプロセスにおける準備期では、食塊を形成する。口腔期では、形成された食塊が口腔から咽頭へ移送される。


▢ 44.摂食・嚥下のプロセスにおける咽頭期では、喉頭が閉鎖する。食道期では、食塊が食道入口部から胃へ移送される。






▢ 45.嚥下の第2相では、咽頭粘膜に食物が触れると嚥下反射が起こり、食物は咽頭から食道へと送られる。


▢ 46.味雷は、味覚を司る受容器であり、唾液に溶けた味物質を受け味覚を感じるものであるが、老化に伴いその数は減少する。また、老化に伴い味覚も低下するため、高齢者は濃い味のものを好む傾向にある。


▢ 47.胃ろう造設には、開腹手術を必要としない経皮内視鏡的胃ろう造設術 = ペグ(PEG)が行われる場合が多くなっている。この方法は、利用者の負担も少ない。


▢ 48.胃ろうを造設している利用者のろう孔周囲のびらんを放置していると、悪化し痛みが生じる。さらに、ストッパーの刺激による皮膚潰瘍や、かびなどによる感染症の危険性があるため、放置せず常に清潔に保つ必要がある。


▢ 49.胃ろうを造設している利用者のカテーテルは劣化・汚染の可能性があるため、定期的な交換が必要である。カテーテルにはバルーン型とバンパー型があり、バルーン型は1か月をめどに、バンパー型は6か月をめどに交換を行う。


▢ 50.胃ろうを造設している利用者には、液体栄養剤が一般的であるが、ミキサー食も可能である。ミキサー食は、普通の食事をミキサーにかけ、とろみをつけたものである。


▢ 51.嘔吐時、顔を横に向けることで、口の中に残っていた吐物が自然に流れ、誤嚥による窒息を防ぐことができる。


▢ 52.浮腫は、むくみともいい、皮下組織に水がたまった状態をいう。


▢ 53.正常な皮膚の表面には、外部からの化学的・生物学的な刺激を防ぐために常在菌が存在し、病的細菌の増殖を防ぐ機能がある。


▢ 54.高齢期になると、皮脂の分泌は減少する。皮脂が減少すると、かさついた状態となる。また、皮膚の柔軟性がなくなり、肌荒れも引き起こす。


▢ 55.高齢者の95%は皮膚の乾燥によって引き起こされる老人性乾皮症(senile xerosis)であるといわれている。その半数がかゆみを訴える。


▢ 56.高齢者のかゆみは乾燥からくるものであることが多く、水分を控えることでさらなる乾燥を引き起こす。


▢ 57.皮膚の乾燥に伴うかゆみがひどい場合には、無意識にかいてしまうことがあるので、皮膚の保護のために爪を短くし、皮膚の損傷を最小限にすることが必要である。


▢ 58.創傷治癒をしようとする感染を起こしていない皮膚にマッサージをすると、組織を破壊する恐れがある 。


▢ 59.感染を起こしていない皮膚の創傷治癒を促す方法は、湿潤させることである。滲出液には傷口を治癒させる効果がある。滲出液が傷口を覆って清潔な湿潤状態を保持することは、皮膚を再生するうえで効果的である。


▢ 60.正常な尿では、たんぱく質が1日に約20~60mg、ブドウ糖が1日に約40~85mg排出出される。


▢ 61.正常な尿では、排尿直後のpHは弱酸性である。また、色は淡黄色で透明、においは無臭である。


▢ 62.大腸の蠕動運動が低下すると、便が長時間停滞することになる。そうすると水分の再吸収が進み、便が硬くなり排泄が困難になる弛緩性便秘を引き起こす。


▢ 63.仰臥位では、直腸肛門角が小さくなり、便が引っかかって出にくい状態となる。また仰臥位では、腹圧もかけにくく、重力も利用できないので、排便には適さない姿勢である。


▢ 64.息を吐きながら腹圧を低下させると、排便は促される。


▢ 65.肛門周囲には、内肛門括約筋と外肛門括約筋がある。外肛門括約筋は意識下でコントロ一ルできるので、排便の準備が整うまで肛門を締めておくことができる。そして、排便時に外肛門括約筋を弛緩させ、便を排泄する。


▢ 66.麻薬性鎮痛剤の副作用によって、腸蠕動は抑制され、弛緩性便秘や腸閉塞(intestinal obstruction)を起こしやすくなる。


▢ 67.腸閉塞(intestinal obstruction)では便秘になりやすい。腸閉塞とは、腸が変形したり、腫瘍ができたり、異物が詰まったりなどのさまざまな原因によって、食べたものや消化液などが腸の中にたまっている状態である。


▢ 68.高齢者は、運動量が低下するなどの理由から、必要な睡眠時間は短く、睡眠は全体的に浅くなる傾向にある。


▢ 69.睡眠中の体温は低くなる。眠りが深いほど体温は下がっていく。


▢ 70.ノンレム睡眠からレム睡眠への移行が1つの睡眠周期となり、個人差はあるもののおよそ90~110分周期で繰り返される。


▢ 71.レストレスレッグス症候群(restless legs syndrome)は、不快な異常感覚が下肢を中心に出現する。この症状は、昼間よりも夜間に生じやすく、下肢を動かすと症状が軽快する。


▢ 72.人体には、睡眠不足に応じて睡眠を生じさせるはたらきがあり、必要な睡眠の量を睡眠負債という。睡眠負債は、その時点までの疲労回復に必要な睡眠の量であるため、それ以上眠ろうとしても目が覚めてしまう。よって、睡眠時間の確保に、寝だめは有効ではない。


▢ 73.熟睡するのに、就寝前の飲酒は有効ではない。飲酒により寝つきがよくなることもあるが、アルコールが体内での分解時に覚醒作用が起こり、睡眠は浅くなる。また、アルコールには利尿作用もあるため、排泄のために目を覚まし、その後寝つけなくなることがある。


▢ 74.抗ヒスタミン薬は、副作用として眠気やだるさがある。


▢ 75.尊厳死とは、死期を延ばすためだけの延命措置を行わずに自然な死を迎えることである。積極的安楽死とは、薬物などを用いて意図的に死期を早めて死に至ることである。


▢ 76.死亡後にみられる身体の変化として、角膜の混濁がある。


▢ 77.死亡直前にみられる呼吸の変化として、下顎呼吸やチェーンストークス呼吸の出現がある。


▢ 78.自分が死ぬことはないと思う段階は、キューブラー・ロス(kübler-Ross,E.)が提唱した死の受容過程における「否認」に該当する。


▢ 79.終末期に自分が望むケアをあらかじめ書面にしておくことを、リビングウィル(living will)という。


▢ 80.グリーフケア(grief care)とは、死別により悲嘆(グリーフ)に暮れる人をそばで支えることである。残された家族などが、死を受け入れて生きていくことは容易ではない。









介護福祉士


12. 医療的ケア


▢ 1.介護福祉士が医師の指示の下で行う喀痰吸引等を規定した法律は、社会福祉士及び介護福祉士法である。


▢ 2.2011(平成23)年の社会福祉士及び介護福祉士法の改正に基づいて、喀痰吸引や経管栄養などの医行為を、一定の要件を満たした介護福祉士が行えるようになった。


▢ 3.2011(平成23)年の社会福祉士及び介護福祉士法の改正に基づいて、介護福祉士が喀痰吸引等を行うためには、実地研修を修了する必要がある。


▢ 4.汗の成分はほとんどが水である。スタンダードプリコーシ∃ン(standard precaution:標準予防策)において、汗から感染源となる病原菌が出ることはほとんどない。


▢ 5.スタンダードプリコーション(standard precautions : 標準予防策)において、唾液には細菌やウイルスなどが含まれ、感染する危険性が高い。


▢ 6.スタンダードプリコーション(standard precautions:標準予防策)において、経管栄養剤は未開封のものを使用するのが基本であり、感染源となることはないため、感染する危険性は低い。


▢ 7.社会福祉士及び介護福祉士法施行規則では、「介護福祉士による喀痰吸引等の実施に際し、医師の文書による指示を受けること」と規定されている。


▢ 8.パルスオキシメータ(pulse oximeter)は、動脈血酸素飽和度を測定する機器である。呼吸回数は目視や聴診で測定する。1分間に12~18回程度の規則的な呼吸が正常の目安とされている。


▢ 9.パルスオキシメータ(pulse oximeter)での測定では、体温を測定できない。体温は生体の温度であり、体温計で測定する。正常な体温は成人では36.0~37.0℃未満であるが基礎代謝の影響を受けるため、乳幼児では高く、高齢者は低めになる。


▢ 10.喀痰吸引を必要とする利用者に対する生活支援として、口腔ケアなどを行い乾燥を防ぐことが大切である。乾燥することで自浄作用が低下し、細菌の感染や繁殖が起こりやすい状態になる。


▢ 11.介護福祉士が医師の指示の下で行う喀痰吸引の範囲は、咽頭の手前までである。


▢ 12.介護福祉士が医師の指示の下で口腔内の痰の吸引を行う場合、利用者の姿勢は上半身を10~30度挙上した姿勢とし、顎を少し上げてもらうと、吸引チューブがスムーズに進みやすい。


▢ 13.喀痰吸引の実施が必要と判断された利用者に対して、昼夜にかかわらず利用者により痰がたまる状態は異なるため、時間を決めて喀痰吸引を行うことは適切でない。喀痰吸引は、貯留状況を観察し随時実施する。
▢ 14.健康な人には、就寝時であっても、痰が貯留したら無意識に嚥下し、排出する防御機能があるが、喀痰吸引の実施が必要と判断された利用者は、それを行うことができないため、就寝中でも、必要と判断したときには吸引を実施する。


▢ 15.喀痰吸引の実施が必要と判断された利用者に対して、喀痰吸引を行うときには、仰臥位を長時間保ってからでは、背側の肺の奥に痰が溜まってしまうため、効果的な吸引を行うことができない。同一体位で長時間寝ていると、重力で体の下側に痰がたまりやすくなる。


▢ 16.気管切開をして人工呼吸器を使用している利用者の喀痰吸引では、医師が気管カニューレを抜いて吸引を行う。介護福祉士が気管カニューレを抜くことは認められていない。


▢ 17.気管切開をして人工呼吸器を利用している利用者の喀痰吸引では、吸引を終了した後は、人工呼吸器の作動状況を確認する。人工呼吸器が吸引前と同じように作動しているかだけでなく、接続・固定の位置や強さ、皮膚の状態なども確認することが大切である。


▢ 18.気管切開をして人工呼吸器を使用している人の喀痰吸引では、吸引チューブの挿入の深さは、気管カニューレ内部までとされている。


▢ 19.喀痰吸引に必要な物品の管理として、浸漬法で用いる消毒液は、24時間を目安に交換する。


▢ 20.喀痰吸引に必要な物品の管理として、吸引チューブの洗浄には、滅菌精製水(気管カニューレ内部の吸引以外は水道水でも可)を用いる。


▢ 21.喀痰吸引に必要な物品の管理として、吸引チューブの洗浄水は、8時間を目安に交換する。


▢ 22.喀痰吸引に必要な物品の管理として、吸引物は、逆流を防ぐため、吸引びんの70~80%になる前に廃棄する。


▢ 23.使い捨て手袋は、 1回のケアごとに交換することを徹底する。同じ利用者のケアであっても、新しい使い捨て手袋を使用して別のケアを行う。


▢ 24.経管栄養の実施において、経鼻経管栄養チューブの先端が胃の中に挿入されていることを定期的に確認するのは、医師や看護師である 。介護福祉士は実施できない。


▢ 25.胃ろうによる経管栄養の実施手順として、利用者のところに運んだ直後に、利用者本人であることを確認する必要がある。栄養剤は薬剤と同様、医師の指示により注入されるものであり、注入に必要な物品は利用者専用の物を使用する。


▢ 26.経管栄養では、栄養剤の注入速度が速いと、急な大量摂取による刺激が起こり、腸の蠕動運動が亢進され腸内での消化吸収が不十分となることから下痢を起こす可能性がある。


▢ 27.経管栄養の実施時に、冷蔵庫に保管した栄養剤の温度が低いまま注入した場合、下痢になる可能性がある。栄養剤の温度は、体温に近い37~38℃に温めておくのが望ましい。


▢ 28.経管栄養によって、口から何も摂取していないと、唾液分泌による自浄作用が低下し、細菌が繁殖しやすい状態になる。


▢ 29.イルリガートル(注入ボトル)を用いた経鼻経管栄養では、嘔気があるときは、注入を中止して観察を行う。同時に看護師に連絡し、指示を仰ぐ必要がある。


▢ 30.イルリガートル(注入ボトル)を用いた経鼻経管栄養では、適切な速度となるように、栄養剤の液面は、胃から50cm程度高くする。



















介護福祉士試験 合格のための 重要事項短文集暗記BOOK

2022年3月28日 発行 初版

著  者:上野和夫
発  行:合同会社ペネトレイト

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上野和夫

「資格試験のペネトレイト」で医療・介護・福祉の仕事に携わる方に必須の資格取得のお手伝いをしています。 私は、薬剤師、社会福祉士、介護支援専門員の免許を持っていますが、現在は薬剤師の仕事に従事しています。 資格試験合格のノウハウは1つ、シンプルな学習が大切、そのための教材を公開しています。 ホームページ「資格試験のペネトレイト」http://penetrateblog.com/に教材の販売コーナーと無料の問題集を集めた棚を提供しています。 私と一緒に資格試験合格を目指しましょう。

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