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日向坂46のすすめ

伊原正紀 なこ ゆび

二松学舎大学



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 目 次

 アイドル知識がなくても大丈夫!すべての人におすすめできるアイドルグループ「日向坂46」 伊原正紀

 約束の卵 なこ

 日向色の楽曲 ゆび

アイドル知識がなくても大丈夫!すべての人におすすめできるアイドルグループ「日向坂46」

伊原正紀

アイドル知識がなくても大丈夫!すべての人におすすめできるアイドルグループ「日向坂46」

伊原正紀

始めに


 皆さんはアイドルについてどれだけ知識があるだろうか。ちなみに筆者はアニメやゲームに九割型知識が偏ってしまっているため、武道館などで見られる三次元アイドルについて全くもって詳しくない。しかし今回はそんな私がアイドルを知らない人たちに向けてアイドルグループ「日向坂46」とはどんなグループかを紹介したいと思う。

アイドルグループ「日向坂46」とは


 「日向坂46」は二〇一九年二月十一日に「けやき坂46」から改名して「日向坂46」になったアイドルグループである。この平仮名表記の「けやき坂46」が生まれたきっかけは、「欅坂46」の最終オーディションまで通過していた「長濱ねる」が最終オーディションを受ける前に母親に母親に連れ戻されてしまい、最終審査を受けることができなかった事から始まる。その後、長濱の父親が運営スタッフに相談したところ特例で「長濱ねる」を「欅坂46」に加入させることになった。特例での加入であったので他のメンバーとは異なる形でスタートさせるため、この漢字表記の「欅坂46」グループとは別の「けやき坂46」を立ち上げ、加入させたのだ。

「けやき坂46」と「日向坂46」時代の活動


 まず改名前の「けやき坂46」の活動についてざっくりではあるが紹介していきたいと思う。二〇一六年に「長濱ねる」とオーディションに合格した十一人、合わせて十二人のメンバーで「けやき坂46」の活動が始まった。その後十月二十八日の単独イベント「ひらがなおもてなし会」が行われ人気が少しずつ上昇していった。二〇一七年に「欅坂46」より先に全国ツアーが決定した。その後「欅坂46」と「けやき坂46」を兼任していた「長濱ねる」が体調面の考慮して「欅坂46」専任になることが決定し、メンバーが十一人になってしまう。十月から「けやき坂46」初主演・初主題歌のテレビ東京木曜ドラマ「Re:Mind」がスタートする。二〇一八年の六月二十日には「走り出す瞬間」が発売されオリコンチャート一位を獲得する。二〇一九年に「ひらがなのおしらせ」で名称が「日向坂46」に変わる。名称が「日向坂46」になり、三月二十七日にファーストアルバムである「キュン」を発売、女性アーティストファーストシングルの初週売り上げが「欅坂46」の「サイレントマジョリティ」を超えた。七月十七日にセカンドシングル「ドレミソラシド」が発売され、その年の日本レコード大賞で最優秀賞を受賞する。二〇二二年の六月にはセブンスシングル「僕なんか」を発表し、現在でも「日向坂46」は様々な部門で活躍をしている。

「日向坂46」の魅力


 「日向坂46」は、今までアイドルに興味がなかったファンが多く集まっているアイドルグループとして有名である。しかしながら、なぜアイドルに興味がなかった人たちが「日向坂46」を応援するのだろうか。その理由は「日向坂46」のグループの成り立ちが大きな影響を与えていると考えられる。この成り立ちについては、前段で紹介した「長濱ねる」の特例加入が認められたエピソードがある。これがアイドルに興味のなかったファンに刺さり「日向坂46」は応援してあげたい魅力あるグループになったのである。

まとめ


 今回筆者は「日向坂46」を紹介するにあたってセカンドシングルである「ドレミソラシド」を鑑賞した。この曲は歌の始まりが「ドレミソラシド」で始まるというのがとても個性的で、彼女たちのダンスの振り付けは洗礼された素晴らしいものだと、アイドル知識がない私でも思ってしまった。少しでもこの本でアイドルに興味を持って頂けたら「日向坂46」をぜひ応援してほしい。

約束の卵

なこ

約束の卵

なこ

 今では国民的アイドルグループとなった「日向坂46」。彼女たちの魅力は「ハッピーオーラ」であると言える。彼女たちはどんな状況でも一生懸命に取り組み体当たりで挑みながらもファンに笑顔を届ける、そんな姿に私は憧れを感じた。しかし、そんな彼女たちには長い間辛く苦しい時期があったのだ。今回は「日向坂46」についての歴史や魅力について紹介していきたい。
 まずタイトルが「約束の卵」と聞いて「何だろう」と思われるだろうか。「約束の卵」とは日向坂46の楽曲名でもあり東京ドームを指す言葉である。この曲の良いところは、「東京ドームでライブをする」という夢を叶えるため、メンバー同士の助け合いを意味する歌詞とファンに向けてこの夢を叶えるまで応援してほしいというメッセージが込められているところだ。これまで目標としてきた東京ドーム公演を先日叶えたのだが、それまでの歩みについて説明したい。「日向坂46」を語るうえで「長濱ねる」という存在は欠かせない。皆さんは彼女について知っているだろうか。乃木坂46に続くアイドルグループである欅坂46の人気メンバーとして活躍していた彼女であるが、もともとデビュー時からのメンバーではなかったのだ。彼女は欅坂46のオーディションにおいて最終選考手前まで残ってたものの両親の反対により最終選考に行くことができなかった。彼女はそれから部屋で涙を流す日々を送り、そんな彼女を見た両親たちが運営に相談したことでそれまでの選考での成績を加味し特例で遅れての合格となった。しかしながらいくら何でも先に合格しているメンバーなどを考慮するとすぐに欅坂46として活動するわけにはいかず、別のグループと兼任して活動を行うことに決まった。そして二〇一五年十一月三十日に作られたこのグループがのちの「日向坂46」となる「けやき坂46」、通称「ひらがなけやき」である。長濱ねるを中心として二〇一六年五月に他のメンバーを募集し集まったのが現在の日向坂46の一期生たちだ。
 今でこそ人気な彼女たちであるが結成当初の握手会では、既に人気であった欅坂46のメンバーたちが長蛇の列になっているのに比べてあまりにもガラガラで同じ人が何度も来るというレベルであった。彼女たちにとってこの欅坂46との対比は想像も出来ないほどの苦悩であっただろう。そして「けやき坂46」の活動から約一年つまり二期生加入直後、グループに衝撃が走る。それは二〇一七年九月にグループの中心として活動してきた長濱ねるの「欅坂46への専任」が決まったことである。彼女のために作られたグループ、集められたメンバー。その際グループのキャプテンである佐々木久美は「ねるちゃんのいない私たちを見てくれるのか、このまま私たちはなくなってしまうのか」と不安になったという。しかしながら覚悟を決め地道に活動を続け三期生の加入などもありながら約一年半後の二〇一九年二月十一日。「けやき坂46」から「日向坂46」への改名が決まったのだ。「空色」のグループカラーと「空高く飛べるように」という意味を込めて新たな幕開けがされた。
 彼女たちの魅力について「ハッピーオーラ」と前述したが、彼女たちはファンを幸せにしてくれる。日向坂46のファンは通称「おひさま」と呼ばれるのだが、佐々木久美はこの呼び方に対して「日向は太陽が無いと出来ないから私たちもファンがいないと活動は出来ない」と語る。しかし、番組では芸人並みにバラエティーに挑んで笑いを取りに行き、ライブでは最高のパフォーマンスを見せてくれる。そんな彼女たちの謙虚さと何事にも全力な姿勢で取り組む姿はファンを「ハッピーオーラ」で包み、笑顔にさせてくれるのだ。そのため、私たち「おひさま」にとって日向はなくてはならない暖かさを与えてくれる存在なのだ。
 また、日向坂46のライブの特徴と言えば「虹色大作戦」がある。日向坂46の楽曲「JOYFUL LOVE」がライブで歌われる際、会場全体にファンがペンライトで虹を作るのである。これはメンバーが「虹を作ってほしい」とお願いしたわけではなく、一部のファンが呼びかけをしたことにより始まった活動なのだ。どこの会場でも必ず成功するこの虹は見ていて非常に綺麗だ。私は今まで三度ライブに参戦しているのだが毎回綺麗で、特に先日念願の東京ドームで行われた「3回目のひな誕祭」での虹は圧巻であった。コロナ禍により二度の延期を余儀なくされたがようやく二〇二二年三月三十、三十一日に開催されあの大きな会場に壮大な虹が架かったのだ。こんなにも会場が一体となれるのかと感じ是非とも皆さんにも一度あの虹を体験してほしいものである。
 さて、日向坂46の歴史や特徴などについて語ってきたがこれから日向坂46は四期生の加入が控えているとともに、最初に少し触れたように念願であった「約束の卵」、東京ドームでの公演を成し遂げた彼女たちは更なる活躍が見込まれる。今回この話を読んで少しでも興味を持ち曲を聞いたり彼女たちについて調べたりしてもらえたら非常に嬉しい。きっとあなたも「おひさま」になってしまうであろう。

日向色の楽曲

ゆび

日向色の楽曲

ゆび

はじめに


 前章では、いかにして日向坂46が誕生し活動してきたかについて紹介した。つづいて本章では、アイドルのメインパートともいえる「楽曲」について焦点を当て、日向坂46の魅力を紹介したい。

日向坂46の楽曲

はじめに聴くべき楽曲とは

 日向坂46は二〇一九年のCDデビューから約三年が経過しており、シングルだけでも七作品を発売している。どの楽曲もそれぞれ魅力的ではあるが、筆者がまずおすすめしたいのは、デビュー直後に発売されている表題曲だ。なぜなら、アイドルの初期の楽曲はグループを世間に売り出す初動でリリースされたものであり、特に魅力が明確に反映された作品だからだ。

デビューシングル『キュン』

 まず紹介したいのは、日向坂46としてのデビューシングルの表題曲である『キュン』だ。キャッチーで可愛らしいタイトルの通り、サビでは「キュン」という歌詞が繰り返し登場する。グループカラーである空色の衣装でフレッシュにはじける笑顔には、まさにキュンとする。

セカンドシングル『ドレミソラシド』


 次に紹介するのは、セカンドシングル表題曲『ドレミソラシド』だ。七月にリリースされた本作は、デビューシングル『キュン』と同じく空色をベースにした衣装で、夏らしさが感じられる。「清楚で爽やか」を体現した、アイドル感全開のパフォーマンスが見どころだ。

好きになった「今」の最新曲

 ここまで、日向坂46やアイドルのパブリックイメージ通りの楽曲を紹介した。ミュージックビデオを視聴したり音源を聴いたりするうちに日向坂46に魅了されたなら、次は好きになった「今」の最新曲を聴くことをおすすめする。
 本稿執筆時点での日向坂46の最新曲は、二〇二二年六月一日にリリースされた七枚目のシングル『僕なんか』だ。前作リリース時に活動休止していた小坂菜緒と本作の活動をもってグループを卒業する渡邉美穂、発売時の在籍メンバー二十二名全員が揃う最後の楽曲である。ミュージックビデオは「本当の仲間と一緒にいること、そして出会えることの喜び」をコンセプトに制作された。
 デビュー直後のフレッシュで明るいパフォーマンスとは異なり、儚くも力強い意志が感じられる楽曲だ。彼女たちの成長、歴史が感じられるだろう。

おわりに


 日向坂46について、デビュー直後のパブリックイメージ的な彼女たちから現在の等身大の彼女たちを、グループの楽曲を通じて紹介した。
 楽曲を通じて自身の存在そのものの魅力を発揮するのは、アイドルならではともいえるだろう。日向坂46のことが少しでも気になったなら、まずは楽曲を調べてみてはどうだろうか。

日向坂46のすすめ

2022年7月30日 発行 初版

著  者:伊原正紀 なこ ゆび
発  行:二松学舎大学

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熊谷優希

1998年6月、千葉県生まれ。
趣味は映画鑑賞、音楽鑑賞。

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