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「推し」という存在

ミリ、アカネ、ゆび

二松学舎大学



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 目 次

「推し」は俳優というコト。

私の推し「松本潤」

推しは生きがい

「推し」は俳優というコト。

ミリ

「推し」は俳優というコト。

ミリ 

1.「推し」は坂口というコト。

 私が紹介する推しは、俳優の坂口健太郎です。
 坂口健太郎は2010年に「MEN’S NON-NO モデルオーディション」に合格し、専属モデルとして芸能界デビュー。2014年に映画『シャンティ デイズ365日、幸せな呼吸』で俳優デビューし、同年のMEN’S NON-NO6月号で専属モデルとして20年ぶりに単独表紙を飾りました。(※1)2017年発売の7月号で専属モデルを卒業し、そこから俳優業に専念しています。


2.坂口と出会ったコト。

 私が坂口と出会ったきっかけは、2016年にTBSで放送していたドラマ『重版出来!』でした。『重版出来!』とは、コミック編集部を舞台に廃刊の危機を目前とした漫画誌を復活させる話です。坂口は情報を取り扱う部署を希望していたものの、その希望が通らず、漫画に興味を持てない低姿勢な営業部の小泉を演じていました。漫画に興味のあった私は、漫画をめぐるお仕事ドラマとして純粋に楽しんで観ていたのですが、観ていくうちに小泉を演じる役者の存在が気になるようになりました。名前を調べ、Wikipediaで人物像を知り、その翌年公開された映画『君と100回目の恋』を一人で映画館で観に行った時、既に彼は私の「推し」となっていたのです。

3.坂口を「推す」というコト。

 これまで私は、家族の影響で国民的アイドル嵐のファンであったり、友人と共に観ていたアニメのキャラクターであったりと、「誰かに影響される」ことでの出会いは数多くありました。一方、坂口はというと「初めて自分から見つけた推し」であり、当時周囲で彼の出演するドラマや映画を見ていた人がいなかったり、坂口どころかそもそも俳優を推している友人もいなかったため、まるで「自分一人で推している」かのような特別感がありました。そのため、坂口を推す行動自体が新鮮で、特にテレビや映画、雑誌の見方が大きく変わり、今の推し活の基盤となっています。
 私が坂口を推すようになってから行うようになったことは以下の通りです。

・出演映画・ドラマはジャンル問わず必ず見る
・番宣目的の出演番組等は必ずチェック(※2)
・インタビューやグラビア掲載の雑誌をチェック・購入
・CM出演した商品の購入

 この中でも特に大きく生活に影響を与えているのが「番宣目的の出演番組は必ずチェック」と「CM出演した商品の購入」です。
 「番宣目的等の出演番組は必ずチェック」では、1時間以上あるニュース番組の中の数分のエンタメコーナーも対象となっており、通学時間によってリアルタイムでは見ることの出来ない時間帯の番組もたった数分のために録画することが多々あります。
 次に「CM出演した商品の購入」は、坂口がCMで出演した商品、特に食品類を購入し、飲食するというものです。2018年、当時CMキャラクターを務めていたアルフォートで、パッケージにメッセージを書いて写真を撮り、指定のサイトで送信するとボイスメッセージ付きの手紙が届く、というキャンペーンを行っていました。アルフォートの商品の種類の数だけ手紙の種類もあったため、私はコンビニやスーパーを巡り、当時発売していたアルフォート7種類をすべて制覇することに成功しました。推しがCMに出演し購入することで特典を得られるキャンペーンがあると、ここまでファンを動かすことが出来るのだなと感じました。今でもキャンペーンや特典が無くとも坂口の出演するCMの商品は購入します。

4.「推し」というコト。

 これまで坂口健太郎(推し)と私について語ってきましたが、では私にとっての「推し」とは一体どういう存在なのでしょうか。
 私にとって「推し」は、「エネルギー」です。出演作品が告知された時、それを見るまで頑張ろうと思う、テレビを何気なく見ていた時にCMが流れて元気を貰う、そんなことが日常で、推しを推すために日々生活していると言っても過言ではありません。
 また、推しがいることでドラマや映画、CMに注目するようになるため、興味関心のある分野が広がります。
 私にとって「推し」とはそういう存在です。

追記

 各タイトルの「○○コト。」は坂口健太郎オフィシャルファンクラブ「さかぐち、のコト。」をオマージュさせていただいております。

脚注

(※1)話題の“塩顔男子”坂口健太郎、「MEN’S NON-NO」史上20年ぶり快挙達成 心境と本音を語る モデルプレスインタビュー
https://mdpr.jp/interview/detail/1360311
(※2)「番組の宣伝」の略。ドラマの放送や映画の公開直前に行われることが多く、主に関連するテレビ局のバラエティー番組のゲストやニュース番組のエンタメコーナーでのVTR出演、ゲスト登場などがある。

私の推し「松本潤」

アカネ

私の推し「松本潤」

アカネ

 彼を知ったのは、あの有名なテレビドラマ『花より男子』の道明寺司様でした。生意気や俺様のような少し個性的な役者さんだという印象がありました。役づくりが上手過ぎて、本人も普段からそういう感じなのかなと勘違いしてしまうほどでした。しかし、バラエティ番組で彼が出演しているのを見たときに、もしかしたら面白い人なのではないのかと印象が変わりました。番組に知り合いのゲストが出演すると、よくいじります。しかし実はすごく優しいのです。そのあと、私は彼の音楽番組などを見るようになり、舞台上で輝いている彼に魅了され、つい彼のファンになってファンクラブにも入りました。
 彼はドラマ内で道明寺司の役を演じただけで、本人はそういう性格ではないことを改めて強調したいと思います。そして時には天然な素振りも見せます。このギャップはかわいくないですか? そして、彼は毎月ファンへのメッセージを届けてくれていて、そこにはどんな細かなことでも書いているので、私たちは1ファンではなく彼を友達のように感じています。私は毎月そのメッセージを楽しみに待っています。

 
 彼は、私に大きな影響を与えてくれました。
 私は自分のことを大した人間ではない、ひかれる点も一切ないという自己認識があります。私にとって、彼は単にひとりのアイドルではなく、コンサートの監督としても、舞台裏の世界をファンの私に見せてくれました。会場にいるスタッフの一人ひとりが舞台を一番よく観客に見せる状態を作り出しています。コンサートなどの演出はただ演者さんの力では足りないことが彼からわかりました。ごく普通の人でも、他人を元気にできる力があるのだと私は思いました。

 私は彼のように裏舞台で力になりたいため、音響関係の専門学校に通って、今はテレビ局で働いています。テレビ局に勤めているのなら、いつか彼に会えるかも知れませんが、会えるかどうかは気にしていません。ただ彼のような人間になりたい、自分もできるだけ頑張って、誰かの灯台になれればと思います。

 彼は、常にファンのことを考えてくれるところが一番魅力的です。例えば、嵐のデビュー20周年のコンサートで飾った「スワロフスキー・クリスタル」に使ったスワロフスキーの数はちょうどファンクラブの会員数でした。しかも、コンサートが終わったら一粒一粒カットして、ファンに送ってくれて、それがまるでプロポーズみたいで、感動しました。

 彼はドラマ内で道明寺司の役を演じただけで、本人はそういう性格ではないことを改めて強調したいと思います。そして時には天然な素振りも見せます。このギャップはかわいくないですか? そして、彼は毎月ファンへのメッセージを届けてくれていて、そこにはどんな細かなことでも書いているので、私たちは1ファンではなく彼を友達のように感じています。私は毎月そのメッセージを楽しみに待っています。

推しは生きがい

ゆび

推しは生きがい

ゆび

私の推し

はじめに

 私の推しは、元AKB48/HKT48の指原莉乃です。グループ在籍時には、選抜総選挙にて史上最高である四度の首位を獲得しました。現在はテレビ番組などのメディア出演のほか、プロデューサーとしてアイドルグループやコスメブランドを手掛けています。今や、彼女のことを知らない方が珍しいのではないでしょうか。

「一番可愛い!」

 AKB48の人気に火が付き始めた頃、私は小学校低学年でした。その頃芸能人に疎かった私に友人が見せてくれたAKB48メンバーの集合写真の中で、「この子が一番可愛い!」と一目ぼれした相手が指原莉乃です。このときの衝動は、今でも強く残っています。
 それからは、彼女について夢中で調べる毎日でした。一目ぼれした容姿はもちろんのこと、AKB48の楽曲を聴けば歌声に惚れ、出演するテレビ番組を視聴すればトークに魅了され……私にとって彼女の全てがツボで、気が付けば完全に虜になっていました。

推しから受ける影響

推しがアイドルになった理由

 小学生時代に指原莉乃に一目ぼれした私は、いつしか「彼女のような素敵なお姉さんになりたい」という憧れを抱くようになりました。しかし、その思いとは裏腹に、転校を繰り返していた私は学校生活に馴染めず鬱々とした日々を過ごすのが現実でした。慣れない環境に心が追いつかない中、彼女だけが心の支えでした。
 そんなある日、指原莉乃がアイドルになった経緯を知りました。彼女は中学生時代にいじめを受け不登校になっており、上京してやり直すため、心の拠り所であったアイドルになったというのです。自分の境遇とも少し重なり、「自分ひとりではない」、「彼女だってやり直せているのだから」と思えるようになりました。

推しをずっとみていたい

 私は、彼女を推すことで生きる意味を与えてもらっています。ただただ彼女が憧れで大好きな存在だから、彼女と同じ世界で同じ時間に生きることでいつまでもみていたい、魅了されていたいのです。そう思うことで、私自身は自分自身の「今」をも大切に生きられていると思っています。

私にとって推しとは

おわりに

 推しとは、私にとって生きがいです。推しがいなくても生きられるかもしれないけれど、推しは人生の道しるべとなりえるし、今を生きる意味にもなりえます。
 私の推し・指原莉乃はもうアイドル活動を卒業していますが、今でも大好きなアイドルです。

「推し」という存在

2022年7月30日 発行 初版

著  者:ミリ アカネ ゆび
発  行:二松学舎大学

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