高校入試や資格試験等に向けて利用できる中学校理科の問題集です。タブレットなどを使って、繰り返し学習してほしいと思って作りました。ZAURUS DRILL Vol.1は、中学校理科・化学編で50題からなります。教科書の範囲外の内容もあるかと思いますが、挑戦してみてはいかがでしょうか。
※※ ご注意 ※※
このドリルでは巻末まで、化学式やイオン式などを、上付き・下付きの数字・符号等を使って表記することが今のところ対応できていません。そこで、以下の例で示すような異なるフォントサイズで表示しています。実際の試験では、上付き・下付きの数字・符号等を使って正しく書く必要がありますので、ご理解の上、ご注意をお願いします。
(化学式の例)H2、CO2
(イオン式の例)H+、SO42-
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この本はタチヨミ版です。
ある温度の水100gに溶ける溶質の限界の量gを何というか。
① 融点
② 飽和水蒸気量
③ 溶解度
→(この矢印は以降、解答を示す。) 【③溶解度】
ある温度の水100gに溶ける溶質の限界の量gを何というか。 ①融点 ②飽和水蒸気量 ③溶解度
溶液は、溶媒(液体)に溶質(他の物質)が均一に溶けたもの。「溶解度」は、ある温度の水などの溶媒100gに溶ける溶質の最大の質量のこと。溶媒の温度によって異なる溶解度の差を利用して、溶けている溶質を精製する方法を「再結晶」という。グラフは、異なる物質A、B、Cの溶解度を例示している。各温度での溶解度を結んだ曲線のことを「溶解度曲線」という。
選択肢①の「融点」は、固体が液体に状態変化する融解の現象が起こる温度のこと。一定条件下で物質ごとに決まった温度の値をもつ。 液体が固体に状態変化する温度「凝固点」に等しい。
選択肢②の「飽和水蒸気量」は、ある温度の空気1㎥に含まれる水蒸気の最大の質量(g)、単位はg/㎥。温度℃が高くなると大きな値になる。1㎥の空気中に含まれている実際の水蒸気量(g)を、その気温における飽和水蒸気量(g)で割ると、そのときの湿度(相対湿度)%がわかる。実際の水蒸気量(g)に対して、気温が下がると飽和水蒸気量が小さな値になるために相対的に湿度が上がる。この温度低下が続き、やがて湿度100%に達すると、空気中に実際に含まれていた水蒸気は水滴に変わる。そのときの温度が「露点」である。結露の現象に関係している。
 水などの溶媒の温度による溶解度の違いを利用して、溶けている溶質を結晶として取り出す方法を何というか。
①ろ過
②再結晶
③水上置換法
→ 【②再結晶】
水などの溶媒の温度による溶解度の違いを利用して、溶けている溶質を結晶として取り出す方法を何というか。
①ろ過
②再結晶
③水上置換法
選択肢②の「再結晶」は、混合物から目的の物質を分離するために、溶媒の温度の違いによる溶解度の差を利用して、目的の物質の結晶を析出させる方法。緩やかな温度の低下により、大きな結晶が収集できるようになる。この操作を繰り返すことで、純度のさらに高い結晶を得ることができる。再結晶には、結晶が化学変化を受けない純粋な溶媒を用いる。
選択肢①の「ろ過」とは、液体または気体に固体が混ざっている混合物を、細かい穴がたくさんあいたろ材(ろ紙、フィルターなど)に通し、穴よりも大きな固体の粒子を液体または気体から分離する方法。一般に、ろ過後、ろ材上に残る固体を「残渣またはろ物」、ろ材を通過した液体を「ろ液」という。ろ材としては、ガラス板・白金海綿などの素材も用途に合わせて利用されている。ろ過速度をあげるためには、減圧ろ過や加圧ろ過が行われる。
学校では一般的に、多孔質素材としてセルロースでできたろ紙を使う。理科の実験では、ろ紙をろうとにセットし、混合物をガラス棒に伝わらせてろ紙へ導き、ろ液とろ紙の表面上にたまった物質に分ける。ろ紙に注いだ混合物の重さの減少につれ、ろ物が厚く重なり、ろ液がろ紙の穴を通りにくくなるために勢いが弱まる。家庭では、ざるやコーヒーフィルタ、掃除機やエアコンのフィルター、自動車のエアフィルターなどでろ過が行われている。
選択肢③の「水上置換法」は、発生する気体を集める3つの方法(水上置換法、上方置換法、下方置換法)の1つ。水に溶けにくい気体(水素、酸素、窒素、メタン等)の捕集に使う。図のように水槽に水を入れ、まずは、気体を集めるための捕集びんや試験管を水中に沈める。次に、気体の発生口(ガラス管の先端)を、逆さにした満水の捕集びんや試験管の口へ導き、気体を捕集びんや試験管内部に集める。発生口から始めに出てくる気体は、気体発生装置内の空気等が含まれるため捕集せず、しばらくしてから気体を容器に集めるとよい。水上置換法では、空気の混入が少なく、他の気体の捕集法に比べ純度の高い気体が集められ、気体の捕集量も計測可能。二酸化炭素は水にとけ,空気より密度が大きいため下方置換法で集めるが、水上置換法で純粋な二酸化炭素を捕集することもできる。毒性や引火性のある気体の捕集でもこの方法を用いることがある。
気体を集める3つの方法の1つで、水に溶けやすく、空気より重い気体の捕集に、主に用いられる方法はなにか。
①上方置換法
②水上置換法
③下方置換法
→ 【③下方置換法】
気体を集める3つの方法の1つで、 水に溶けやすく、空気より重い気体の捕集に、主に用いられる方法はなにか。
①上方置換法
②水上置換法
③下方置換法
「下方置換法」は、気体を捕集する方法(上方置換法、水上置換法、下方置換法)の1つ。 水に溶けやすく、空気より重い気体の捕集に主に用いられる。 気体の出るガラス管の先(発生口)を、開口部を上にした容器の奥に入れ、容器の下方から空気と置き換えるようにして、発生口から出る気体を集める。下方置換法では空気の混入が伴う。無色の気体では捕集量が分かりにくい。下方置換法で、二酸化炭素・塩素・二酸化硫黄・硫化水素・塩化水素などを集める。
「上方置換法」は、発生口となるガラス管の先端を、開口部を下にした容器内部に入れ、発生した気体を集める方法である。水で湿らせたリトマス試験紙を容器の開口部に近づけることで、気体の性質を判断することもできる。この方法では空気の混入を伴い、捕集量は分かりにくい。水素の捕集で利用されたり、アンモニアの気体のように、水に溶けやすく,空気よりも小さな密度の気体を捕集するのに利用される。
加熱した個体の物質が時間と共に示す状態変化で、①液体、②気体、それぞれに関連する現象をア〜ウから1つずつ選べ。また、その現象が起こる温度のことをそれぞれ何というか、a〜cから1つずつ選べ。 例:①アbなど
ア 沸騰
イ 融解
ウ 凝固
a 凝固点
b 融点
c 沸点
→ 【①イb ②アc】
加熱した個体の物質が時間と共に示す状態変化で、①液体、②気体、それぞれに関連する現象をア〜ウから1つずつ選べ。また、その現象が起こる温度のことをそれぞれ何というか、a〜cから1つずつ選べ。
ア 沸騰 イ 融解 ウ 凝固
a 凝固点 b 融点 c 沸点
融解は固体が加熱等により液体となる現象、固体が液体に融解する温度が融点である。凝固は液体が冷却等により固体になる現象、液体が固体に凝固する温度が凝固点。融点と凝固点は物質が同じなら同一である。また、固体が気体になる変化は昇華という。蒸発は液体の表面からの気体への変化で、液体の内部からも液体が気体となる場合は沸騰という。この沸騰が起こる温度を沸点という(蒸発は、沸点に達していなくても起こる)。
物質は、温度・圧力を変化させると、一般的に「固体・液体・気体」のいずれかの状態に変化する。この物質の状態の変化を「状態変化」という。「固体」の物質を構成する原子・分子などの粒子は、密に集まり、粒子間の力が強くはたらき、各粒子は平均的な位置に規則正しく配列し、自由に動けず、その温度に応じた熱エネルギーによって振動(熱運動)している。固体の状態では温度と圧力が一定ならば物質の体積は一定である。ただし、固体が力によって変形する際には、つながりが壊れたり切れたりする。また、固体の物質が熱せられ「
タチヨミ版はここまでとなります。
2022年10月27日 発行 初版
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