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1850年、イギリスのオースティン・ヘンリー・レアードが、古代アッシリアの首都ニネヴェの跡地から何万枚もの粘土板を発見した。発掘場所は、イラクの首都バグダードから400キロ離れた、ティグリス川に臨む都市モスルの近くであった。はるか昔メソポタミアと呼ばれていたこの地域では、その後も多くのものが発掘されている。これらの粘土板は「シュメール文書」と呼ばれており、紀元前4000年~前2000年にかけて住んでいたシュメール人を起源とするものである。

 この「シュメール文書」は人類にとって最大の歴史的発見の一つであった。
 しかし発見されてから150年たった今も、世界中で公認とされた歴史教育にこれらが反映されることはない。
アカデミズムは頑なにこれを無視し続けている。なぜなら「シュメール文書」を認めてしまうと、これを隠蔽することで築かれてきた公認の歴史的見解が、崩壊してしまうからである。

 シュメール文書のもっとも有名な解読者に、考古学者のゼカリア・シッチンがいる。
 彼はシュメール語、アラム語、ヘブライ語をはじめ、中近東の数々の言語を読むことができる。そしてシュメール文書を詳細に調査・解読した彼は、シュメール文書は地球外の「異星人」のことを述べているという驚くべき結論に達した。

 彼と他の研究者の解釈によるとシュメール文書は、「シュメール文明はgods (神々)からの贈り物であった」と述べているという。このgods は神話上のことではなく、実体として存在し、古代シュメールの人々とともに生活していたという。シュメール文書によると、その神々は、「アヌンナキ(天から大地へ降りて来た者たち)」や、「ディンギル(火を噴くロケットに乗ってやって来た正しき者たち)」と呼ばれていた。またシュメール自体も、もとは「キエンギル(ロケットに乗った王の治める土地、監視者たちの土地)」と呼ばれていた。

 「エノク書」として知られる古代文献も、gods のことを「監視者」と呼んでいる。
 また古代エジプト人たちも、自分たちのgods のことをネテル(監視者)と呼んでおり、さらに彼らは、「自分たちのgods は天の船に乗ってやって来た」とも言っている。

 

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アヌンナキの地球植民計画 人間牧場

新谷宏幸

Royal Geographic in Bangkok



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  この本はタチヨミ版です。

 目 次

宇宙服に鷲のヘルメット 謎が解けた時

ルルアルメ計画

原始的労働者が必要になった!

アヌンナキの会議ニビル星の住民が地球

生命の家

ルルアルメが誕生するまで

ルルアルメ(人間)が誕生した!

お産の家シムティ

Adam 第1号

人類の増殖率

ティアマトの誕生

Adam&EVE 物語の真実アダマとティアマトのアフリカのアブズへの追放

増殖して

地球の氷河期と人口減少

アヌンナキによる遺伝子操作の始まり

第Ⅱ幕紀元前45万年頃

ニビル星(交差軌道をとる惑星のこと)

鷲のヘルメットのアラル

アラル 金を発見する!

宇宙船シェム

アヌンナキとは

エンキの惑星地球への遠征

エンキの冒険

地球の巨大遺跡はニビル=交差星の科学技術で建設された

火星の人面岩はアラル

アヌンナキとはⅡ

イナンナが語るニビル星人アヌ一族の物語「ニビル星の女神アンツの宮殿」

ニビル星人のセックス

イナンナが語る「ニビル星人の色と寿命」

エピローグ

地球クロニクル・シリーズ

宇宙服に鷲のヘルメット 謎が解けた時

ゼカリア・シッチンは、アヌンナキたちがどのような経緯でこの地球にやって来たかを次のように説明している。「ニビル(横切る星)」と呼ばれる彼らの母星は、冥王星の彼方からやって来て火星と木星の間を抜け、再び冥王星の彼方へと去って行くが、それは3600年周期の長大な楕円軌道を描いている。冥王星の遥か彼方に位置する「惑星X」と呼ばれる天体が、現代科学によって発見されており、この天体は太陽系に属すると考えられるが、その楕円軌道は非常に不安定である。

 シュメール文書は、それよりもはるか以前から伝わる伝承を元に書かれたものである。細部が付け加えられたり失われている可能性もある。

 しかし、シュメール文書自体は、数多くの真実を語っている。
 特に天文学の知識がすばらしい。太陽系の惑星全体について、その配列、軌道、相対的サイズなどが驚くほど正確に述べられている。それらの知識は、地球の近代科学がここ150年かかって、やっとの思いで証明してきたものと同じものであった。海王星や冥王星の性質や色についてまで、驚くほど正確に記述されている。それらの知識はつい最近になって初めてわかったことであるが、シュメール人たちは、「進んだ」現代科学が最近になってやっと発見したことを、紀元前何千年もの昔にすでに知っていたのだ。

 シュメール文書のなかでももっとも衝撃的なのは、ホモ・サピエンスの創造についての記述である。シッチンは、「アヌンナキは約45万年前、アフリカで金を採掘するために地球にやって来た」と言っている。「主要な金鉱は、現在ジンバブエ。その地域はシュメール人たちからは『アブズ(深き鉱床)』と呼ばれていた。アングロ・アメリカン・コーポレーションの調査によって、推定10万年前(少なくとも6000年前)にアフリカで金採掘が行なわれていたという数々の証拠が出てきている。アヌンナキによって採掘された金は、中東にある基地へ集められ、そこから彼らの母星へと送られたという。金採掘ビジネスより問題なのは鉱山で働くアヌンナキの労働者が辛さのあまり反乱を起こした。それでエンキは100km離れたところに生息していたホモエレクトスを発見。アヌンナキのDNAと交配させ奴隷労働者を誕生させるプロジェクトを進める。
 その過程で人類は本来備わっていたはずの能力、ゲノム配列を8つも外されてしまった。だが、その能力を甦らせた人間たちが地上に現れはじめた。ゾハールの「知恵の門」がある時期に限られたときに開くのだ。

ルルアルメ計画

原始的労働者「ルル・アメル」開発計画
エンキは、“原始的労働者”たるものを人工的に創造し、アヌンナキたちの代わりに 働かせるという計画を思いついた。 その計画の可能性を見抜いていたエンキは、アフリカのアブズという地にある「生 命の家」の研究所所長を務める自分の息子のニンギシュジッダに依頼して親子の共 同研究がスタートした。
「生命の家」にはたくさんのme(メ)が置かれていて、その中にはマイクロスコー プのようなものもあった。 その小さな筒を通して見れば、地球のあらゆる生物の生態を、DNAレベルで知る ことができた。 これはエンキがなによりも大切にしている、アヌ直々にもらった一族の宝物だっ た。
エンキは、このme(メ)の研究材料を求めてあちこちを旅していた。 ある日、ラボから100キロ北の平原地帯に珍しい生き物がいるという噂を耳にした のでエンキは行ってみることにした。 そして、その平原で目を疑うような生き物に遭遇した。 一見、四足動物に見える生き物は、前足を手として使い、後足で直立していた。お まけに、立ったまま歩いていた。 彼らは群れをなし、平原地帯の茂みでひっそりと暮らしていた。
エンキは彼らに知性があることを直観した。 少し離れたところから、気づかれないように彼は、me(メ)の筒を通して観察した。 その生き物こそが、後に「ホモ・エレクトス(直立人間)」として知られるように なる人類の祖先だった。 エンキは彼らの生態を詳しく知るために、この平原に何度も通い、彼らの生態に虜 になっていった。
(なるほど・・・この動物をプロトタイプにして、我々のDNAと掛け合わせれば いい!そうすればアヌンナキの代わりに肉体労働ができる生物を生むことができ る。なんとか完成させてみせるぞ!)
彼はそうつぶやき、茂みに隠れたままme(メ)を覗き込んだ。 そのときから数十シャル(数万年)もの時が流れて、ついにエンキは、原始的労働 者ルル・アメルのプロトタイプを完成させることができた。
エンキはその研究を、「ルル・アメル(原始的労働者)プロジェクト」と名づけた。
アフリカのアブズにいた人類の祖を遺伝子工学で改良する。 これが現代の人類の祖はアフリカという説に行き着くことになる。 これは人為的な生物系統樹の操作である。 つまり、神々アヌンナキは本当の「神」ではなかった。 彼らも“万物の父”、“すべての創造主”として、創造のエネルギーを崇敬していた。 エンリル(エンキの弟)は創造主にしか許されていないことに手出しすべきではな いと主張していて、その考えは正しかった。

原始的労働者が必要になった!

Recreación del puerto de Eridu
Tabla de Contenidos

原始的労働者「ルル・アメル」開発計画 その2
アブズのある湖畔に建てられた高い塔がある屋敷をエンキは建てた。 そこに隣接された「生命の家」がある。 そこに到着するやいなやニンマー(エンキとエンリルの妹)は、広いホールの真ん 中に大きな檻が設置されているのに気づいた。 そしてその中にはすでになんと、直立して檻を前足で叩く生き物が入れられていた

その生き物は、フーフーと鼻息を荒くさせていて、唸り声を上げていた。 二頭もそれが檻の中にいっしょに入れられていた。 それに驚いたニンマーが思わず悲鳴を上げると、檻の中の獣もニンマーの声につら れて雄たけびを上げた。
どう見てみても、言葉は話せなさそうだった。
「これが、あなたが言っていた動物なの?言語能力はあるとは思えないのだけれど も・・・。こんな動物に私たちのDNAをかけあわせるおつもり?!」 「ニンマーさま、まあそういわずに面白いものをお見せしましょう」 と、「生命の家」の所長ニンギシュジッダは彼女の気をそらせようとした。
彼はニンマーを別の部屋に案内した。 その部屋に置いてあった小さなme(メ)を覗き込むようにと、ニンギシュジッダは ニンマーにいった。 言われるようにして彼女が見たものは、彼女の好奇心をそそったので、少し笑顔を とりもどせた。
2匹のヘビが絡み合うように螺旋状を描いていた。 その2本のヒモのようなものは、規則正しい螺旋を描き不思議な光を放っていた。 自分たちとまったく同じ螺旋のヒモが、その生き物にもあるということを彼女は確 認した。
DNAは2匹の蛇が絡み合っているようで、アヌンナキのものと酷似していたのを発 見したのは、天才科学者のニンギシュジッダだった。 しかし、いくらDNAが酷似していても、いきなり異種間交配は不可能だった。
「これなら、いけるかもしれない・・・わかった!ここに我々の生命のエッセンス を加えればいいのね。そして、これを雌の卵に移して産ませるのよ!」
当然ながら、生命のエッセンスとは、遺伝子の暗号を秘めたDNAのことである。 ようやくニンマーは、エンキの目論みがみえてきた。

「このプロジェクトには、母なる女神が必要よ。私と優秀な技術をもっているあな
た方といっしょにやれば、きっと成功するわ。」
ニンマーは反対どころか、エンキとニンギシュジッダを励ましてしまった。 「でも生まれてくるのは、ルルなんていう奴隷ではなく、尊い命を宿すアメル(人 間)であるべきよ。獣ではだめよ!」 「わかった。わかった。この計画でアヌンナキが楽になる日が訪れるのなら、試し てみる価値はあると思うよ。ニンマー、どうもありがとう。」
エンキは彼女を抱きしめてそういった。一方で、ルル・アメルの実験を知ったエン リルは、強く反対した。 エンリルはエンキに比べると、どちらかというと保守派で、自然に存在していない 生き物が創造されるということ自体、万物の父である創造主の意に背くことと固く 信じていた。
よって強く反対するエンリルを誰かが説得する必要があった。 それでニンマーはエンリルのいるニップールという地に向かった。
「お兄さま、エンキはただ創造主によってすでに誕生している生き物を、より私た ちの姿に近づけるために実験をしたいだけです。創造主は私たちを完璧な姿に作っ てくださいました。これは、私たちに託された能力を最大限に活かすためではない でしょうか?創造主は、私たちニビル星人に素晴らしいme(メ)の数々も授けて下 さいました。天の乗り物であるシェムもそうです。ありとあらゆる魔法の道具を私 たちに下さいました。そして、私たちの生命のエッセンスによって今、新たなる生 命が誕生しようとしているのです。それを誕生させることこそ、創造主が望んでい らっしゃることではないでしょうか?ぜひとも応援して頂きたいのです!」
このように説得するニンマーのことばをエンリルは黙って聞いていた。 ニンマーがいう通り、ニビル星人の優れたテクノロジーは、すべて創造主からの授 かりものだった。 ニビル星人はたしかに地球からの金を運び込み、単分子化することもできた。そう して金を、ダストとしてニビルの大気圏にばら撒く。 そうして彼らの惑星の大気圏の亀裂を修復させられた。

保守的で、アヌンナキの地球への関与を最小限にとどめたかったエンリルも、自身 の考えと自分たちがしていることとの矛盾には気づかざるをえなかった。 それにしても彼がいちばん気になっていたのは、エンキがニンマーと一緒にプロジ ェクトをスタートさせることだった。 これが面白くなかった。これこそ、エンキの真意にちがいないとエンリルは疑っ た。
兄のエンキと彼女が仲良く実験室にいる光景を浮かべただけで、エンリルは胸騒ぎ がした。 なにかよからぬ予感を覚えたが、それをなんとか抑えて、彼はニンマーにこう質問 した。 「ニンマー、これはアヌンナキがすべきことなのか?私の中では完全に納得できな いので、このプロジェクトを開始することを許すわけにはいかない!」 エンリルは総司令官として率直な意見を言った。

アヌンナキの会議
ニビル星の住民が地球

ニビル星の住民が地球に降り立ってから、彼らが本格的に地球に腰を下ろす時期が 来ていたが、アヌンナキの労働者による反乱は、もう抑えようのないレベルにまで なっていた。 そこで、アヌ一族は、これらの問題や生命の家でスタートする新しいプロジェクト についても話し合うべきであると、一族の会議を開くことになった。 ニビル星のアンツの宮殿がある都アカデには、アヌを筆頭にアヌの三本柱となる 神々、エンリルとエンキ、そしてニンマーがすでに到着していた。 他にもアヌの孫たち、ニビルの識者や指導者立場にいる者たちが、総勢50名ほど 集まった。
最終的に、原始的な労働者、ルル・アメルを創造するプロジェクトに関しては多数 決で受け入れられた。 現実的にニビル星を救うには、重労働に慣れないニビル星人にとって、もはやルル・アメルを必ず創造しなくてはならないところまできていた。
さらには、このプロジェクトを確実に成功させなければならなかった。
皆の賛成を得て、エンキもニンマーも喜び、互いに抱き合って歓喜の声をあげた。 二人は胸を弾ませて地球に戻り、アヌも満足げにアンツの宮殿に帰っていった。 アヌンナキたちも皆、地球のそれぞれの持場に戻っていった。
ニンギシュジッダは、会議から一足先にラボに戻ると早速研究に取りかかった。そ の後すぐに、エンキにニンマー、そしてアヌの命令で実験に加わることになったニ ビルの学者数名がラボに集合し、実験が開始された。 けれども、彼らの情熱を無視するかのように、檻の中の生き物は順応しようとしな かった。 学習している様子も見られず、餌を与えると歯をむき出してよだれを垂らし叫び声 を上げるどう猛な生き物だった。



  タチヨミ版はここまでとなります。


アヌンナキの地球植民計画 人間牧場

2023年8月4日 発行 初版

著  者:新谷宏幸
発  行:Royal Geographic in Bangkok

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evan hiroyuki shintani

経済専門のジャーナリスト。バンコク駐在中

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