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海外養生プログラム・イギリス編 グラスミアへの道vol01
https://youtu.be/iktAkcOeG14?si=Wd-Lar5C4tHnjA6O
海外養生プログラム・イギリス編 グラスミアへの道vol04
https://youtu.be/BOQJprNlMQ8?si=kAoKp6E8UScdRg3k
海外養生プログラム・イギリス編 コッツウォルズを歩く
https://youtu.be/QiSgPNBM2F0?si=vHbyP7Fv1JWnc21S
ワーズワース・ダウコッテージの内
https://youtu.be/DyTyChKTuUw?si=gzTUc0gVp_VBPx2T
海外養生プログラム・イギリス編 湖水地方への道vol01
https://youtu.be/e7onrEopYD0?si=ZPj1g94foXrs8lP3
海外養生プログラム・イギリス編 コッツウォルズを歩く その2
https://youtu.be/TMSGx9UOHd4?si=fvjk5MW9oRMcCk9N
Early Morning at Chipping Campden vol01
https://youtu.be/g6P-366oRxI?si=LjMwO7KcSH1HiXYi
Early Morning at Chipping Campden vol02
https://youtu.be/xP--qTyn0tk?si=feX1owxH4Ktr0jw-
海外養生プログラム・イギリス編 オレストヘッドへの道
https://youtu.be/e0XsltdsR6Y?si=69hMYCp91trsUojI
海外養生プログラム・イギリス編 ワーズワース
https://youtu.be/jNZLdHu9KHo?si=lW0N9JfMdqXXrBX2
海外養生プログラム・イギリス編 コッツウォルズを歩く その2
https://youtu.be/78SbutHxGS4?si=XCcMNpLbxckfyKO4
フットパスの国イギリスには全長二十数万㌔にも及ぶフットパスコースが、文字通り国土を縦横に設定されている。二十数万㌔といえば、地球の赤道周囲(四万㌔)の約五倍強にも相当する。この膨大な長さを有するフットパスとは、どのような歴史的背景を持っているのだろうか。
イギリスにおいては、産業革命が起きる十八世紀前くらいまでは、日本の入会地(共有地)に相当するコモンズ(Commons)と呼ばれる土地が全国至るところにあったのである。コモンズは隣接する村落共同体に住む人々が一定のルールのもとで共同使用する場であった。
また、そこへ通ずる道はコモンズの成立期からあったと考えられている。時代が下がって、特に十八世紀後半に始まった産業革命の後、各地で勃興した産業資本家、貴族などよってコモンズの所有権などが奪われていったのである。いわゆる囲い込み(エンクロージャー Enclosure)である。
農村部の住民は、工場での単純作業を担う労働者として都市部への移動も余儀なくされていく。そして地域共同体が緩やかに崩壊していくとともに、コモンズの空間(土地や森など)にて行われてきた地域共同体を母体とする習俗文化も廃れていくのである。
そのことに危機感を覚えた人々によって、十九世紀に入って囲い込みの撤回を求める運動が各地で起こされていくのである。運動の上での諸裁判の結果、かつて地域住民が通行していたことが証明された土地の道はパブリック・フットパスとして認められたのである。土地の所有権は資本側に譲ったとしても、『道を歩く権利』は奪還したことになる。
法的には一九三二年制定の「歩く権利法」によって誰でもパブリック・フットパスを歩くことができるようになったのである。さらに第二次世界大戦後の一九四九年に「国立公園・アクセス法」が制定されたことによって、この「歩く権利」がより強固なものになったのである。
日本においても、明治時代の近代化を進める政府によって、地方共同体が管理していた入会山や共有林などが国有林化されていくことに対し、裁判によって所有権を共同体に戻したとされる事例がある。イギリスでは、産業革命により急速に推し進められていく近代化は、地域のコミュニティの崩壊をもたらすのみならず、共同体が所有・管理していたコモンズ(共有財)としての自然環境にも打撃を与えていったのである。
それに対するアゲインストのムーブメントによって、「フットパス」という概念が発生したのである。よって、フットパスとはカントリーサイドを歩くことにより、保養・健康増進という効果を得るということだけではなく、民俗学的な風土・環境の再発見と同時に、人間と自然との共生関係の再見直し作業にも繋がるのであろう。
英国のカントリーサイド・ウォークの象徴フットパス
英国には高い山がほとんどないのである。そのかわりにゆるやかな丘が作り出す美しい丘陵地帯は英国ならではの景色だと言われている。英国には「フットパス(footpath)」という公共の小径が多くある。
田舎町の農場や川や丘、自宅の敷地内など地元の人が通る道を「フットパス」として誰でもウォーキングが楽しめるように開放されている。このアイデアはハイキングの先駆者である英国ならではの心遣いではないだろうか。フットパスを歩けばそんな英国にぐっと近づくことができるであろう。
■ 湖水地方を歩く
湖水地方を象徴しているのは、詩人・ワーズワースが「すいせん」で描いた自然ではないだろうか。ピーターラビットの生みの親として知られるイギリスの絵本作家、ビアトリクス・ポターが継承し今なお守り続ける自然も同じである。
それら湖の美しさ、丘陵の美しさは、開発よりも自然を愛することを選んだ英国人が誇りにする景色ではないだろうか。ポターの好きだったニアソーリーや湖のまわりを歩くと垣根の横からピーターラビットが出迎えてくれるかも知れない。
● ヒーターラビットの話とは
一八九三年九月四日にビアトリクス・ポターが友人の息子に宛てた絵手紙が原型となっている。(同日がピーターラビットの誕生日とされる)。一九〇二年には初の本「The Tale of Peter Rabbit(日本語タイトル:ピーターラビットのおはなし・ ピーターうさぎ、ピーターうさぎのぼうけん)」が出版されている。
ピーターラビットシリーズの累計発行部数は全世界で一億五〇〇〇万部を超え、日本の福音館書店版は一二〇〇万部が発行されている。また第一作の「ピーターラビットのおはなし」の発行部数は全世界で四五〇〇万部を超えるといわれている。
■ コッツウォルズを歩く
英国の繁栄の時代を息づかせるコッツウォルズ。その古き良き時代を世界中が懐かしむことができる町である。かのウイリアムモーリス(詩人で近代デザイナーの父)が「コッツウォルズで最も美しい村」と讃えたバイブリーでは、鱒が泳ぎ水鳥が遊ぶコルン川の畔を歩き、ロワースローターではダイアナ妃も王子とウォーキングを楽しんだアイ川の畔を、人々の生活文化を感じながら歩くことができる
●ウイリアム・モリス(詩人)とは
一九世紀イギリスの詩人、デザイナーであり、マルクス主義者でもあった。多方面で精力的に活動し、それぞれの分野で大きな業績を挙げた人物でもある。また、「モダンデザインの父」とも呼ばれている。また、架空の中世的世界を舞台にした『世界のかなたの森』など多くのロマンスを創作し、モダン・ファンタジーの父とも呼ばれている。代表的な作品には、次のようなものがある。
「輝く平原の物語」 小野悦子訳
「ユートピアだより もしくはやすらぎの一時代」 川端康雄訳
「世界のはての泉」(上下) 川端康雄・兼松誠一訳
「不思議なみずうみの島々」(上下) 斎藤兆史訳
● バイブリ―の村について
小さな村バイブリーの魅力はなんといってもアーリントン・ロウであろう。中世に建てられたコテージは、修道院のウール倉庫として使われていたそうである。それが十七世紀に織物工が住むコテージに改築されている。コテージの壁だけでなく、屋根もこの地方で採掘される石造りで趣きがある。現在、コテージはイギリス文化財第一級建造物として登録され、歴史的建築物の保護団体であるナショナル・トラストが管理している。
ナショナル・トラストがコテージを賃貸し今なおコテージに人が住んでいるのある。アーリントン・ロウの近くには、十七世紀築アーリントン・ミル、サクソン時代から続くセント・メアリー教会、そしてマス養殖場などがある。マス養殖場は十五エーカーに及び、見学して餌をあげたり釣り堀を楽しめるようになっている。
2024年2月11日 発行 初版
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二十歳の時にダライ・ラマ十四世と個人的に出会った事が、世界の山岳・辺境・秘境・極地へのエスノグラフィック・フィールドワークへのゲートウェイだった。その後国内外の「辺(ほとり)」の情景を求めて、国内外各地を探査する。 三十歳代にて鍼灸師と山岳ガイドの資格を取得した後は、日本初のフリーランス・トラベルセラピストとして活動を始める。そのフィールドは、国内の里地・里山から歴史的、文化的、自然的に普遍価値を有する世界各地のエリアである。 また、健康ツーリズム研究所の代表として、大学非常勤講師を務めながら、地方自治体における地域振興のアドバイザーとしても活躍している。 日本トラベルセラピー協会の共同創設者でもある。