spine
jacket

───────────────────────



ぼっち・ざ・ろっく!読本

能戸玲那 税込み1500円

二松学舎大学



───────────────────────

 目 次

青春コンプレックス 能戸玲那

ぼっち・ざ・ろっく!の魅力 税込み1500円

青春コンプレックス

能戸玲那

青春コンプレックス

能戸玲那

 私は生涯通して自分の希望が完全にかなったことがない。それは自分の始めた習い事すら完遂できない処にあるだろう。私はかつて小学生でドラムを始めたが高校時代に辞め、大学ではお笑いの大会で叩いたきりである。

 このように、私は一つの事を完遂できない。この序文を書いて思い出したが、私は高校時代に音楽部でバンドを組んで学園祭に出たことがある。『ぼっち・ざ・ろっく!』の主人公、後藤ひとりがそうされたかったように、確かに終わったらチヤホヤされた。が、結局私が下手すぎて、そしてみんなと友達になれなかったから解散し、以後は放送部に専念し、ご飯も人と食べられなくなってしまった。屋上を徘徊し、図書室に閉じこもり、人とまともに会話せずに高校生活を終えてしまった。会話が苦手でも後藤ひとりは高校時代に輝けたのは驚異的なギターのうまさのおかげだろう。
 それに比べて私は、大学に入った今でも学内に友達はおらず、ただお笑いの大会で結果を出したという大義名分を振り回してなんとかぽつぽつライブに出してもらい、それを支えに大学に通えている。だが私はやはりいまだに排他的であり、人と関わるのが苦手でたびたび大学を辞めたいという話を周囲にしているが、辞めさせてもらえそうにない。当然だ。後藤ひとりも嫌だと言いながら2年間高校に通い続けているように、私もほとんど大学を休んでいない。ここだけは後藤ひとりに似ていると思う。だが私は学内で支えてくれる友人もいなくて、基本相談室にずっといるのに学校に通っている。我ながら異様な精神力だと思う。
 前置きはここまでにして、ぼっちの定義とは結局なんなのだろうか。確かに後藤ひとりは誘ってくれる人がいて、ぼっちではないと言えば確かではある。だがぼっちを抜け出せたのは彼女の異様な練習量のギターの能力があるためである。私には誇れるほど頑張れた何かがない。

 そして恐らく本当のぼっちは私のことである。能力もなく、努力も苦手だからである。しかもまだ孤独から抜け出せてもいない。私が友人と呼べる人は小中の頃できた1人しかいないからだ。私は尋常じゃないほど人付き合いに慎重である。極端に好き嫌いが多いからだ。特に音楽については酷く、ボーカロイドしか聴かず、人間の声を一切聴いていなかった時があった。後藤ひとりは売れ線の曲を全て弾けるというのに……
 だが後藤ひとりは服装に妙なこだわりがある。親の買ってきた服が気に入らないからとジャージで年中居続けることもできる。


 先ほど書いた唯一の友人とアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』の展示会に行った。もうこの原稿が出る頃には東京の展示は完全に終わっているだろうし、ネットにもずいぶん情報が出回っているだろうから細かいところも書く。
 まず、展示定番の挨拶から始まり、後藤ひとりの「あ、はい」が響き渡る空間を通る。音声ガイドはつけていないため詳細なことはわからない。そして版権イラストが数種類パネル化されていてイラスト製作者まで書いてあった。私はお金を払うタイプのアニメの展示に行くのは初めてだったため驚いた。このアニメを見る人がイラスト製作者に興味がある層だとあまり考えていなかったからだ。だが客層を見ると女子校生と男性しかいなかった。


 そして、後藤ひとりの部屋が再現されている空間があった(※1)。あの押し入れに入れたら良かったのだが、それは禁止されていた。中のポスターも凝っていた。
 

友人と展示

 先ほど書いた唯一の友人とアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』の展示会に行った。もうこの原稿が出る頃には東京の展示は完全に終わっているだろうし、ネットにもずいぶん情報が出回っているだろうから細かいところも書く。
 まず、展示定番の挨拶から始まり、後藤ひとりの「あ、はい」が響き渡る空間を通る。音声ガイドはつけていないため詳細なことはわからない。そして版権イラストが数種類パネル化されていてイラスト製作者まで書いてあった。私はお金を払うタイプのアニメの展示に行くのは初めてだったため驚いた。このアニメを見る人がイラスト製作者に興味がある層だとあまり考えていなかったからだ。だが客層を見ると女子校生と男性しかいなかった。


 そして、後藤ひとりの部屋が再現されている空間があった(※1)。

あの押し入れに入れたら良かったのだが、それは禁止されていた。中のポスターも凝っていた。
 

そしてアニメに登場したアイテムの立体化があった。11話のオムライスまで立体化されていた。もっと他に立体化するべきものがあったのではないのか? と思った(※2)。

ライブハウス「STARRY」の再現もあった。

撮影スポットになっていて、友人と写真を撮った。ここも背景のポスターが凝っていた。
 

その後、承認欲求モンスターのスタチューがあった(※3)。

そばにあるボタンを押すとプロジェクションマッピングの原理で映像がつき喋る。「いいねくれー!」などと叫ぶ様子を可愛いという女子高生達がいて、少し私は傷ついた((私も同じような側面があるため))。
 

 その先では、撮影禁止の映像が放映されていた。ギャグシーンも感動シーンのように挟み込まれていて恣意的な編集だと思った。さらにその先には、寄せ書きコーナーがあった。後藤ひとりは寄せ書きなんてしたこともされたこともないだろうに。そしてグッズコーナーがあって展示は終わった。ちなみに私はクリアファイルを買った。

 私と友人が持つアニメの感想は違うと思うことが最近多い。高校を機に学校が分かれてしまったからだ。
 だが喜多郁代と後藤ひとりが真逆の人生を歩んでいてそれでいて仲が良いように、私たちもそういうものなのだと思う。もっとも作中の二人は高校で出会ったからある意味私たちとは逆だが。この作品には「星座になれたら」という曲があるが、彼女は自分の夢をかなえはじめている。私も彼女に追いつけるように他のステージで頑張りたい。

ぼっち・ざ・ろっく!の魅力

税込み1500円

ぼっち・ざ・ろっく!の魅力

税込み1500円

はじめに

 ぼっち・ざ・ろっく!の魅力とかすごさとかについて主観的に書き殴っていきたいと思う。
ぼっち・ざ・ろっく!のあらすじ/アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」のすごさ/結束バンドについて/廣井きくりは最高!! の四つに分けて書いていくのでぼっち・ざ・ろっく!をすでに見たことある人はあらすじは読み飛ばしてもらいたい。

ぼっち・ざ・ろっく!のあらすじ
 

 主人公の後藤ひとりは、取り柄と言えるものが何もない少女だったが、中学1年生の時TV番組でのバンドマンへのインタビューがきっかけでバンドに憧れ、父親からギターを借りて没頭し、やがて動画投稿サイトにて「ギターヒーロー」の名で評判になるほどのギタリストにとなる。だが一方で重度の人見知りかつコミュ障のため、 バンド活動や文化祭ライブに憧れを抱きつつも、音楽のパートナーどころか友達すら作れないまま中学を卒業する。
 高校生となってから約1ヶ月経ったある日、相変わらず友達作りができなかったひとりはクラスメイトから話しかけてもらえることを期待し、ギターを学校へ持っていったものの失敗。失意の帰宅途中、自らが所属するバンド「結束バンド」のギタリストを探していた伊地知虹夏にの声をかけられ半ば強引にライブハウスにて演奏することになり、その流れでバンドメンバーになる。「Wikipediaより引用」

アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」のすごさ

 ぼっち・ざ・ろっく!がここまでの人気作品となった大きな要因としてテレビアニメの大成功がある。ぼっち・ざ・ろっく!の原作は4コマ漫画で、アニメ化される前まではコアなファンの中では人気ではあるが多くの人の目に留まる作品であるとは言い難かった。実際ぼっち・ざ・ろっく!のアニメが放送される前の期待度ランキングでは低い順位であった。しかしいざアニメが始まってみると瞬く間に人気になっていき、その時期の「覇権アニメ」となり今でも人気が衰えないような作品となったのである。ではその要因とは何なのかを私なりに考えてみた。

アニメ化するうえで盛りに盛られたシーンたち

 先ほども言ったようにぼっち・ざ・ろっく!の原作は4コマ漫画である。4コマ漫画は普通の漫画とは違い、4コマの中に面白さを詰め込んでいく漫画であり、一つ一つのシーンが簡潔になっているのである。例としてライブシーンが作中には何回もあるのだが、原作では一つのライブシーンが4コマの中に収められていることが多い印象なのに対し、例えばアニメの第5話ではライブシーンが十数分に引き延ばされている。もちろんこれはライブシーンだけのものではなく日常シーンなどでも行われている。この引き延ばしにより原作に沿いつつ追加されたアニメオリジナルの部分がキャラの魅力やぼっち・ざ・ろっく!という作品そのものの魅力を引き上げたのではないだろうか。

原作にはない音楽

 ぼっち・ざ・ろっく! のアニメを語るうえで外せないのが音楽である。先ほどライブシーンについて少し触れたが、原作では当然であるがライブシーンに音楽がない。しかしアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」にはオリジナルの楽曲が多数あり、ライブシーンでもその音楽と映像が流れている。実際、大人気アニメの「けいおん!」では作中に登場する曲が音楽チャートのランキングにのるなどバンドアニメにはいい音楽が欠かせないというのが常識といっても過言ではない。
 他にも細かい違いなどは多く存在するが主にこの二つが大きな要因になったと私は考えている。

結束バンドについて

 結束バンドは作中で主人公である後藤ひとりが参加することになるバンドである。先ほどぼっち・ざ・ろっく! のアニメを語るうえで外せないのが音楽であると述べたが、作中に登場する楽曲のほとんどはこの結束バンドの楽曲である。
 「結束バンドはあくまで作中に登場するバンドでしかない」という風に私も最初は思っていたのだが、結束バンドは、「ぼっち・ざ・ろっく!」 というアニメの枠を飛び越えた活動をいくつか行っているのである。まず結束バンドはアルバムを出しているのだが、アニメの主題歌や劇中歌を収録したアルバムというのはよくある話でこのアルバムもその類であると思っていたのだが、実際にはこのアルバムはアニメのアルバムではなく、まさに「結束バンド」というバンドのアルバムであったのだ。主題歌や劇中歌はもちろんとして何とこのアルバムには、結束バンドのために書き下ろされたアニメでは一切登場していない新規楽曲が5曲も収録されていたのである。
 「JAPAN JAM」というゴールデンウィークに開催される日本最大級の音楽フェスがある。様々な有名アーティストやバンドが出演しているのだが何とこのイベントに結束バンドが参戦しているのだ。他にも結束バンドとして様々なライブを行ったりなどまさにアニメの枠の外で活動している。
 また、YouTubeでの楽曲の再生数が3000万再生を超えていたりなどアニメだけのバンドではなく一つのバンドとして人気なのが結束バンドなのである。

廣井きくりは最高‼

 ここまでぼっち・ざ・ろっく! の魅力について語ってきたので、最後に私の推しについて話していきたいと思う。廣井きくりは作中に登場する「SICK HACK」というバンドのベース・ボーカルを務めるキャラクターで、後藤ひとりの成長の手助け役のような形で登場したバンドマンとしての先輩という立場の準レギュラーキャラである。細かい作中での活躍に関しては、ぼっち・ざ・ろっく! を見てもらうとして、このキャラクターの何がいいかっていうのを語っていきたい。
 まず廣井きくりは「アル中」である。作中で登場するときは基本的に酔っぱらっている。目も常にぐるぐるしている。手にタトゥーが入っていたり、酔っぱらっているから普段から奇行ばっかりで言動がぶっ飛んでたりする。しかしいざライブになると、とてつもなくかっこいいのである(ライブ中でも奇行はやめないが)。また、素面の時は後藤ひとりのような常におどおどした陰キャである。このギャップがまたいい。
 そして、廣井きくりの見た目がめちゃくちゃ私に刺さる。キャミワンピースの上にスカジャンを羽織って素足に下駄でベースは三味線の撥で弾き、手にはタトゥー。そして何より目のぐるぐるとギザギザの歯。それでいて「曲はかっこいいし、歌はうまいしなんだこの生命体は!最高かよ!」と私は思ったのである。
 廣井きくりが主人公の「廣井きくりの深酒日記」というスピンオフ作品もある。今回はぼっち・ざ・ろっく!の本なので語るのはやめておくが、もし読んでない人がいたら読んでみてほしい。

参考

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%BC%E3%81%A3%E3%81%A1%E3%83%BB%E3%81%96%E3%83%BB%E3%82%8D%E3%81%A3%E3%81%8F (Wikipedia)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000290.000008641.html(この秋観たいアニメNo.1は『チェンソーマン』2022年秋アニメ期待度ランキングTOP20発表《Filmarks調べ》)

ぼっち・ざ・ろっく!読本

2024年7月26日 発行 初版

著  者:能戸玲那 税込み1500円
発  行:二松学舎大学

bb_B_00179219
bcck: http://bccks.jp/bcck/00179219/info
user: http://bccks.jp/user/133522
format:#002t

Powered by BCCKS

株式会社BCCKS
〒141-0021
東京都品川区上大崎 1-5-5 201
contact@bccks.jp
http://bccks.jp

能戸玲那
税込1500円

jacket