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推し活に彩りを
あなたに、推しはいますか?
自分の好きなアイドル、俳優、キャラクターなどを「推し」といいます。そして推しを応援することを「推す」と言います。
昨今メディアやSNSで良く取り上げられる「推し活」をしっていますか? 先ほど述べた推しに関する活動を推し活と言います。イベントの参加やグッズの購入が主になりますが、自分の推しと自分が関わっていたら推し活になります。そのため推し活は気軽に楽しめることで今の時代とても盛んになりました。
そんな推し活について述べさせていただきます。
代表的な推し活はライブや観劇、各種のイベントへの参加が主になります。イベントへの参加は、推しに会える合法的な場になります。普段会うことが難しい(かもしれない)推しに実際に会える。それだけで活力を得ることができます。また、イベントに参加する人たちは自分と同じように、その推しもしくは推しが所属しているグループの他のメンバーを推している人たちになります。様々なファンがいるので、必ずしも自分と同じ熱量のファンはいないかもしれません。しかし、同じファンであることには違いありません。自分と同じ「好き」を共有できる人たちが集まって推しに会うことができるイベントの参加は代表的な推し活になります。
私自身がよくやる推し活は、旅行などに推しのグッズを持っていく事です。観光地に推しを連れていく事や新幹線などで推しのグッズを撮ることによって、あたかも自分の推しと旅行をしているような気分を錯覚できます。また、旅行をする際にも「ここは推しが行ったところかな」「この辺で推しが行ったところはないかな」など、旅行中でも常に推しのことを考えています。
他にも、大事な日に推しのグッズを持っていく事も、立派な推し活になります。学校のテストや何かしらの面接など自分にとってとても重要な日、頑張らなくてはいけない日に推しをカバンなどに忍ばせておきます。すると、「推しがついているから大丈夫」といったこころもちで望むことができます。結果がよくても悪くても、「推しがいたから頑張れた」「推しがいるから次、また頑張れる」といった考えになり次のステップに繋がります。
また推し活は一人でもできますが、共通の友人との推し活もおすすめです。友人との推し活は、写真を撮り合うことで推し活の思い出を作ることができます。他にも、一緒にイベントに参加する場合同じ高揚感を味わい、楽しめます。イベントに参加するだけではなくカフェでの推し活の場合、永遠と推しのいいところを語り合い新しい価値観を生むことができ、自分とは違う視点から推しの良さを発見することがあります。また、学校や職場など新しい環境に身を置くことになった場合、自己紹介で自分の好きなコンテンツ、自分の推しを紹介することによって親しみやすくなり、新しい友達やコミュニティを広げることができます。
ここまで様々な推し活について語ってきました。冒頭にもお話した通り、推しに関する活動は全て推し活になります。裏を返せば、自由度が高く際限がありません。ここでは、推し活の注意点についてお話させていただきます。
1つ目は他人と比べない事です。InstagramやXといったSNSでは様々な形で推し活をしている人がいます。「推しの誕生日にお金をかけて豪華な誕生祭をしている人」「遠征などたくさん公演に行って推しに会っていることをアピールしている人」「グッズをたくさん持っていることでマウントを取っている人」などたくさんいます。しかし、推し活は自分のペース、自分の好きなことをやることです。SNSが主流となってしまった今の時代、映えを意識している人たちが多くいます。しかし、推し活は他人と比べる物ではなく自分の好きな形で推しを応援することが正しい推し活と言えるでしょう。
2つ目はお金の使い方です。「推しの新しいグッズが出た」「推しに似合うものがあった」「推しが行ったところに行きたい」「遠征したい」など、推し活をするにあたって様々な感情が生まれると思います。しかし、お金は湯水のように湧いてくるものではありません。ライブや遠征、観劇などで多くのお金が消えていきます。「お金がなくても推しが居れば幸せです!」というかたもいますが、お金の余裕は心の余裕です。自分の生活費を削ってまで推し活をする必要は「全く」ありません。自分の生活を第一にして推し活を楽しんでください。
最後に他の人、推しへの配慮です。推し活をするときの場所は公共の場所が多いです。当然ですが、推しに全く興味のない一般の人たちもいます。友人との身内ノリで騒いだり、イベントでのマナー違反で迷惑を掛けないようにしましょう。一般の方はよく見てます。推し活をしているということは、推しのグッズを何かしら持っていることでしょう。「あのファンはマナーが良くない」という印象を与えてしまった場合、他のファンやコンテンツに迷惑がかかってしまいます。
推し自身に迷惑をかけないことも重要です。イベントの出待ち、入待ちやストーカー行為などはもちろんしてはいけません。他にも推しのアンチに対してコメントするといったことも良くありません。コメントすることによってアンチはさらに盛り上がり、書き込みが増えていきます。アンチは気にせず通報、ブロックです。また、推しが「やめて」といったことに対して耳を傾けないことも良くありません。私たちの推し活はいわば「勝手に」している活動にすぎません。推しに「○○はしてほしくない」と言われた場合すぐにやめましょう。推しに迷惑を掛けるのは推し活とは言えません。
ここで挙げた推し活はほんの一部になります。「推しに関わる活動全てが推し活」です。この推し活には正解がありません。あなたなりの推し活を見つけて、推し活を楽しんでくれるとおたくの一人としてもこの本の執筆者としてもうれしいです。
しかし、お金の管理や周りの人たち、推しへの配慮は決して忘れないでください。推し活は自分の価値観を押し付ける活動ではなく、自分の価値観を表現する活動です。だからこそ他の人たちや友人、推しに対する思いやりを忘れずに楽しみながらも責任をもって活動することが大切です。
自分の生活を第一に楽しい推し活ライフを送ってください!
近年、急激に人々の生活の中に浸透しつつある「推し活」。百円均一に行けば豊富なカラー展開の推し活グッズ(缶バッジ用の保護カバー、アクリルスタンドを入れるケース、ぬいぐるみ用ポーチ等)を見かけるし、人気コンテンツから推し活用のキャラクターグッズまで発売されている。本来ならば「推される側」であるキャラクターが、それとは別の推しを彩るためにグッズ化されていることを考えると、昨今の日本において推し活がどれだけ流行しているか窺えるのではないだろうか。
そこで人々が推し活をする理由の一例として、私が推し活をする理由を書き連ねてみることにした。
私が推し活をするのは、明日を生き抜くためのエネルギーをチャージするためである。講義、課題、バイト、他にも色々。やるべきことが多すぎてボロ雑巾のようにくたびれてしまっても、推しの写真を一目見るだけで元気が湧いてくる。
私にとって推しは、ほとんど酸素みたいなものだった。慌ただしく過ぎていく日々に溺れてしまいそうになったとき、あのひとの顔を見ると息がしやすくなる。そして、よし、もう少しだけ頑張ろう、と再び泳ぎだすことができる。存在しているだけで力を与えてくれるひと。
暗闇のどん底に突き落とされたように絶望的な気持ちになることがあっても、推しの存在が私を照らしてくれた。行き先を見失ってしまったときも、進むことに疲れて蹲ったときも、いつでも。夜空に浮かぶお月様や北極星、長いトンネルの向こう側、誘導等の灯り……なんでもいい。それがどんなに小さくたって、私にとって推しは、光だった。
推しができてから、推しの好きな食べ物は自分も食べてみたいと思ったし、推しに趣味があると聞いたらそれがどんなものなのか知りたくなったし、推しに会いに行くために今まで訪れたことがない場所にも足を運んだ。私の歩んできた道を振り返ると、たくさん、たくさんの推しの欠片が落ちている。世界を彩るお花みたいに。
推しの概念(推しをイメージできるもの)を持ち歩いたり、イメージカラーの小物や服を身に着けたりしているだけで、最強の私になれる。あなたはお守り、それから鎧。何よりも心強い盾! その日の私は無敵だからなんだってできちゃうな。バイト先で理不尽な言いがかりをつけられても、意地悪をされてもぜーんぶなんでもないもんね。推しは私のガソリンで、推し活資金を稼ぐためなら憂鬱な労働も頑張れる。よし、今日も頑張るぞ。
推しの写真やイラストが印刷されたアクリルの板、写真集やイラスト集、その他諸々。お金と引き換えに私たちは小さな幸福を手に入れているわけだけれど、それで終わりじゃない。私たちが払ったお金が推しの食べる美味しいご飯代の足しになると思ったら、とびきり幸せになれる。たったそれだけのことで、手のひらから溢れるくらいの幸福が手に入ってしまうわけだ。そして、ふむふむこれは稼げるぞと学んだ運営側がまた新しいグッズを出してくれる。推しと運営はお金が稼げて嬉しい、私たちも推しが供給されて嬉しい。はい、幸せの永久機関のできあがり!
私が推し活をする理由の一番根っこにある部分がこれなのだと思う。そう、単純に、幸せだから。例えばおしゃれなカフェで素敵なご飯を食べるとき、推しのアクリルスタンドやぬいぐるみを添えて一緒にご飯の写真を撮ったりするでしょ。なんでそんなことするのって思う人がほとんどかもしれないけれど、正直大した理由なんてないの。ただ私の日常の中に推しが溶け込むことが嬉しくて、推しのことを考えている時間が幸せなだけ。「世界が色づく」、なんて比喩表現も、あながち間違いではなかったんだなって実感できるのが楽しいだけ。それだけのこと。それで、推しを見るたびに思うの。
推し、いつまでも健やかであれ! 美味しいものをお腹いっぱい食べて、たくさん眠って、毎日元気に、できるだけ笑顔で過ごしてほしい、て。
私にたくさんの幸せをくれたあなたが、いつまでも幸せでありますように!
2024年7月26日 発行 初版
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