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トップシークレット☆桐島編
~お嬢さま会長に恋した新米秘書~ 【後編】

日暮 ミミ♪

ヒグラシ出版



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  この本はタチヨミ版です。

 目 次

オフィスラブ、スタート!

抑えきれない想い

思い込みと誤算、そして

秘密の恋愛と過去との決別

彼女に出会えたことの意味

エピローグ

オフィスラブ、スタート!

     

 ――そして迎えた、絢乃会長就任会見の当日。僕はおろしたての真っ白なワイシャツとまっさらな濃紺のスーツ、そして絢乃さんから送られた赤いストライプ柄のネクタイでビシッと決め、黒いコートを羽織ってアパートを出た。足元はこれも新品の、ブラウンの革靴だ。
 この日は朝九時ごろに、篠沢邸まで絢乃さんと加奈子さんの親子をお迎えに行くことになっていた。

 すでに愛車となっていたシルバーのセダンを運転して、篠沢邸のカーポートに到着したのは九時少し前だった。
「――おはようございます。桐島です。お迎えに上がりました!」
 インターフォンを押し、「はい」と彼女のキレイな声で返事があったので張り切ってそう伝えた。「すぐに出られるから待ってて」と言われて待っていると、ほんの数分でお二人が出てこられた。……が、コートの下はおそらくグレーのパンツスーツである加奈子さんに対して、絢乃さんの黒いピーコートの下からは裾に赤い一本線の入った膝丈のブルーグレーのスカートが見えていた。このスカート、見覚えがあるけどまさか……? 
 それを確かめる前に挨拶を交わすと、絢乃さんが「あ、そのスーツ……」と僕の新品のスーツに気づいて下さった。
「ああ、これですか。絢乃さんがプレゼントして下さったネクタイに合わせて新調したんですよ。どうです、似合いますか?」
 僕は気づいてもらえたことが嬉しくて、彼女からのプレゼントだったネクタイに手をやった。彼女は「すごくカッコいい」と褒めて下さったが、まさかスーツを新しく買うとは思っていなかったと驚かれ、「それ高かったんじゃない?」と心配して下さった。
 僕は「量産品なのでそんなにかからなかった」と答えたが、実はそれでも三万円くらいかかっていた。ちょっとばかり痛い出費である。一応、ダメもとで経費で落としてもらえないかと領収書はもらっておいたのだが。
「それならいいんだけど。桐島くん、その時の領収書かレシートがあったら、その分絢乃に清算してもらえるわよ」
 加奈子さんがサラッとすごいことを教えて下さった。目からウロコが落ちるとはこのことかと思った。というか、小川先輩が言っていた「会長秘書だけの特別待遇」ってこのことだったのか……! 

 でも、特別待遇はそれだけではなかった。送迎にかかった交通費やガソリン代も、経理部を通さず会長から直接清算されるのだという。つまり、僕の場合は絢乃さんのポケットマネーから、ということだ。
 このシステムは、今は亡き源一前会長が始められたらしい。が、それ以前の歴代会長も社員たちのために色々な工夫をして下さったと聞く。たとえば、秘書室と会長室からそれぞれ伸びる給湯室への通路。これも、絢乃会長のお祖父さまが秘書の負担を軽減するために設計してもらったのだとか。
 きっと絢乃会長も、この先僕たち社員が働きやすくなる工夫を色々として下さるに違いない。
「へぇ……、それは助かります。会長秘書って仕事量も多そうですけど、それに見合ったメリットもあるわけですね」
 僕は彼女に心から感謝している。もちろん会長秘書だけの特権に関してもそうだが、僕にここまでやる気をみなぎらせて下さったことにも。
 思えば僕が男女問わず、誰かのために一生懸命に何かをしようと思ったのは、絢乃さんに対してが初めてだった。本気で恋をしたらそう思えるようになるのだと、この時初めて分かったのだ。
 クルマを買い換えたのも、スーツを新調したのも、すべては絢乃さんをお支えするためだったのだから。
「そう。たからこれから一緒に頑張ろうね!」
「はいっ! では、車内へどうぞ。ここでは寒いですから」
 僕はお二人を、暖房を効かせたクルマの後部座席へ誘導した。
 そして、実は内心、早く絢乃さんに助手席にも乗って頂きたいなぁと思っていた。


   * * * *


 僕はクルマをスタートさせる前に、絢乃さんたちにIDカードを手渡した。それはネックストラップ付きのパスケースに入れてあって、それぞれ絢乃さんと加奈子さんのカタカナ表記のお名前と十二ケタのナンバーが刻字してある。
 僕たち社員が携帯している社員証とほぼ同じものだが、社員証に入っている顔写真がないところが大きな違いだろう。
 絢乃さんの会長ご就任が決まってすぐ、我がグループ傘下の〈篠沢セキュリティ〉から発行されたもので、僕はその前日、スーツを買いに行った帰りにカードができたと連絡を受け、その足で受け取りに行ってきたのだった。
「紛失されると再発行の手続きが面倒なので、くれぐれも失くされないようにお願いします」
 お二人に言ったこの言葉は、実は僕自身の本音でもあった。受け取りに行った時、セキュリティ会社の担当の人からイヤというほど念を押されてウンザリしたからだ。
「分かりました。失くさないように気をつけるね」
 絢乃さんが苦笑いしながらもそうおっしゃってくれた時、僕はホッと胸を撫で下ろした。彼女が「うるさい!」と機嫌を損ねるようなボスでなくてよかったなと思った。

 ふとルームミラーに視線を移すと、絢乃さんは視線を落としてスカートの裾のラインを見つめておられた。車内ではコートを脱がれていたので、僕にも彼女の制服姿の全身がはっきりと見え、彼女がどんな想いでこの日、この服装を選ばれたのか僕にも理解できた。
 彼女は意志の強い女性だが、やっぱり少なからず迷いや心配はあったのだろう。それは少しうれいを帯びた彼女の表情から窺い知ることができた。
「――ところで絢乃会長。そのお召し物は……、通われている学校の制服……ですよね」
 僕がそのことを指摘すると、彼女は「ん? そうだよ」と顔を上げられた。きっと、僕からご自分の服装がどのように見えているのか気にされていたのだろう。もしかしたら、批判的な目で見られているのではないか、と。
 でも、僕には彼女の覚悟が手に取るように分かったし、お亡くなりになった彼女のお父さまと約束したのだ。僕はいつでも絢乃さんの味方でいると。
「……それが、あなたの並々ならぬ覚悟の表れということですね。どんな批判も甘んじて受け止める、と」
 もちろん、そうなった時は彼女一人に非難を浴びせるつもりはなく、秘書である僕も一緒にと思っていた。それくらいしか、彼女をお守りするすべを知らなかったのだ。
 彼女は僕に「理解してもらえて嬉しい」とおっしゃった。やっぱり、秘書である僕に反対されたらどうしようかと気を揉まれていたらしいので、ご自身の信念を受け入れられたことを喜ばれたのだと。
「まぁ、いくら反対したところで無駄なんだけどね。この子、あの人に似て頑固だから」
 加奈子さんのこの辛辣なコメントに絢乃さんは困惑し、僕も「何もそこまでおっしゃらなくても」と思ったが、絢乃さんからの反論がないところを見るにこれは図星だったのだろうか。
 僕も正直心配ではあるが、秘書の立場でボスがお決めになったことに異議は唱えられない。だからできる限り応援はしたいと自分の気持ちをお伝えすると、絢乃さんは花が咲いたような明るい表情で「ありがとう!」と言って下さった。

「――では、そろそろ参りましょうね」
 出発まで少し時間がかかってしまったが、僕は丸ノ内へ向けてクルマを発進させたのだった。
 しばらく走らせたところで、僕は練習していた秘書らしい口調で、ちゃんとスピーチの原稿を用意しておいたので会見前に確認してほしい、と絢乃会長に言った。
 僕としては、ただ自分の仕事をキッチリしておいただけだったのだが。彼女からは「最初からそんなにマメすぎると後からストレスで胃がおかしくならないか」とかえって心配されてしまった。総務にいた頃の僕がどんな思いをしていたかをよくご存じだったからだろう。彼女は本当に優しい方だと胸が熱くなった。

     

「大丈夫ですよ。僕はこう見えて、けっこうメンタル強いんで。そうでもなければ、僕はとっくに会社を辞めてます」
 絢乃会長を安心させたくて、ついそんなことまで言ってしまった。
 前の部署で、あんな上司の下で散々こき使われてきて、お前はよく会社を辞めずにいられたなと自分で自分に感心してしまう。何人もの同僚や先輩たちが退職していくのを身近で見てきたにもかかわらず、だ。やっぱり僕はメンタルが強靭にできているのだろうか。
 でも、大好きな女性のためならどれだけ大変な仕事も苦に思わない。これはもう、愛の力としか言いようがないだろう。
 それに対して絢乃さんが「桐島さん、前の部署で相当ひどい目に遭ってたんだね」と表情を曇らせておられると、加奈子さんが横から「なになに、何の話?」と口を挟まれ、首を傾げられた。加奈子さんはどうやら、総務課のパワハラの事実をご存じなかったらしい。ということは亡き源一前会長もそうだったということになる。
 絢乃さんからその話を一通りお聞きになった加奈子さんは「う~ん」と唸った後、「あら……、あなた苦労してたのねぇ」と眉をひそめられた。
「多分、あの人も知らなかったんじゃないかしら。知っていたらもっと早く助けてあげられたのに」
 加奈子さんのこの言葉から、やっぱり先代はパワハラのことを把握されていなかったのだと僕は理解した。そして、彼がご自宅では会社や仕事に関する話題を避けておられたのだとも。
 とはいえ、僕は異動したことで島谷課長との接点がほぼなくなり、完全に彼のターゲットからは外れたようなので、僕の中ではもう終わったも同然だった。
「いえいえ、お気になさらず。もう終わったことですから」
 少なくとも自分ではそう思っていて、自分にそう言い聞かせていたので、もう蒸し返してほしくなかったというのが本音だった。
 それよりも、この先絢乃会長の姿勢が世間からどのように評価されるのか、ということの方が僕には重要だった。
「――そういえば、今日の会見はTV中継されるだけでなくネットでも同時配信されるそうですよ。そしたら絢乃会長は一躍いちやく有名人になりますね」
 そうなのだ。僕もその朝、久保から電話で聞かされて驚いた。
 ネットで配信されるということは、TV中継だけされる場合よりも世間的に注目を集めるということ。ネット社会の現代では、昨日まで一般人だった人が一夜にして有名人になり得てしまう時代なのだ。
 加奈子さんも「母親として鼻が高い」と悪ノリして盛り上がっていらっしゃったが、絢乃さんはそのことに苦言を呈しておられた。「グループの評判が上がるのはいいけど、わたし個人まで有名になっちゃうのはちょっと……」と。
 そして、それは僕も同感だった。彼女が大企業のトップとして表舞台に立つことは僕も秘書として大賛成だったが、有名人になってしまうことで彼女が妬みの対象となることは避けたかったのだ。
 ボスである絢乃さんのスケジュール管理は、僕の仕事になる。万が一さばききれない数の取材を受けてしまうとそのシワ寄せは僕に来てしまう、つまりは自分で自分の首を絞めてしまうということを意味していた。
 だから、彼女から「受ける取材の数は最低限に絞ってほしい」と懇願された時、僕はこう答えたのだ。
「分かってますよ。あなたが忙しくなりすぎたら、秘書である僕自身の首も絞めることになってしまいますからね。そこはこちらでどうにか調整します」
「よかった! ありがとう!」
 絢乃さんは満面の笑みで僕にお礼の言葉をおっしゃった。……そう、僕は彼女がこうしていつも笑顔でいられるようにしたいと思っていたのだ。お仕事中でもそれは変わらない。小川先輩の請け売りだが、それこそが僕の会長秘書としての〝愛〟なのだから。
「僕は秘書として、あなたに気持ちよくお仕事をして頂けるよう、これから色々な工夫をしていこうと考えてます。――絢乃さん、コーヒーお好きですよね?」
 これも先輩から仕入れた情報だったが、僕は絢乃会長にこんな質問をしてみた。
 彼女がそれに対して「どうして知ってるの?」と首を傾げられたので、僕は小川先輩から聞かされたという本当の理由を伏せて、お父さまの火葬中に缶入りのカフェオレをお飲みになっていたからだと答えた。
「僕も大のコーヒー好きなので、同じコーヒー好きの人は何となく分かるんです。実は昔、バリスタになりたいと思っていたこともあったので、れる方にも凝っていて……。それで、絢乃会長がご休憩される時に、僕が淹れた美味しいコーヒーをぜひ飲んで頂こうと考えているんです。ご期待に沿えるかどうかは分かりませんが」
 彼女に喜んで頂きたいと思うあまり、僕は秘書としての決意を語りながら、つい自分がかつて抱いていた夢までもポロっと話してしまった。初対面の夜にはからかわれてしまうのがイヤで話すことを拒んでいたのに、弾みとはいえ言えるようになったのはきっと、彼女のことを信頼できるようになったからだと思う。
 絢乃さんは顔を綻ばせながら「それは楽しみ」とおっしゃったが、その前に少しのがあった。もしかしたら、これが僕の夢だったのだとお気づきになったかもしれない。
 そうこうしているうちに、窓の外にJR東京駅の赤レンガ造りの駅舎が見えてきた。篠沢商事の本社ビルまではあと数分、というところだった。


   * * * *


 ――入構ゲートをくぐった後、記者会見の行われる二階大ホールへ向かうエレベーターの中で、僕は絢乃さんにさりげなく司会進行役が久保であることを伝えた。
「……ああ、何となく憶えてるかも。ちょっと軽い感じの人だよね、確か」
 彼女もお父さまの社葬の時、彼が司会を務めていたことを憶えておられたようで、その時のヤツに対する彼女の評価がコレだった。……久保、お前、絢乃さんからもチャラチャラしてるって思われてるぞ。

「……う~ん、確かにアイツはちょっとチャラチャラしてますよね。特にみょうれいの女性に対しての態度が」
 僕もその辛辣なコメントに賛同した。入社した時からの長い付き合いなので、ヤツの女性遍歴はよく知っていた。今の彼女と付き合うまでにも色々あったのだ。そんな男なので、絢乃さんにも色目を使ったりしやしないかと、僕は不安で仕方がなかった。
「――っていうか、司会って広報の人がやるんじゃないんだね」
「確かに、そこは僕も不思議なんですよね。もしかしたら元々は広報の仕事だったのに、総務課長が手柄を横取りしたのかもしれません。あの人ならやりかねない」
 絢乃会長も僕と同じ疑問を口にされた。
 久保は結局そのあたりの経緯いきさつを話してくれなかったので、僕は一番あり得るだろう可能性を持ち出して苦々しく吐き捨てた。
 彼女に島谷課長の話をしたことは一度もなかったが、僕のこの毒舌から彼が一体どういう人物なのかを彼女も想像できたのではないだろうか。
 ただ、あくまでもこれは可能性の問題であって、後から違うと分かったのだが。「目立ちたがりの久保が自分から名乗りを上げたかもしれない」と僕が言うと、絢乃さんは「なるほど」と曖昧に頷かれただけだった。
 そこで僕が彼女について分かったことは、彼女が親族を除く誰かのことを、決して悪く言わない人だということだった。
 彼女は相手を貶したり、傷付けるようなことを決して言わないのだ。それは彼女の生まれ持った性格なのか、ご両親の教育の賜物たまものなのか、どちらなんだろうか。もしかしたら両方かもしれない。

     

 ――僕は絢乃会長と加奈子さんのお二人をステージ側面のドアからホール内へ誘導し、バッグとコートをお預かりした。
 スピーチの原稿は「この内容で大丈夫」とすぐにOKを頂いたが、絢乃さんはカーテンで仕切られた向こう側にズラズラと詰めかけていた大勢のメディア関係者に緊張されているようで、制服のスカートの裾をギュッと握りしめられていた。
「――絢乃さん? もしかして緊張されてます?」
 僕はあえて「会長」とはお呼びせずにお名前で呼び、彼女に声をかけた。会長としてのプレッシャーと必死に戦っておられる人を追い詰めてしまうようなことはしたくなかったのだ。
 すると、彼女は会場にあるカメラの向こうにいるであろう何万人、何十万人という人たちのことを気にされているようだった。元々人前に出ることがあまり得意ではなく、パーティーの締めの挨拶で少しは克服できたものの、さすがにあの時とケタ違いの人々から注目されている状況は怖くてたまらなかったのだろう。
「う~ん、なるほど……。僕、こういう時によく効くおまじないを知ってますよ。よろしければお教えしましょうか?」
 子供の頃から極度のあがり症だった僕にも彼女の気持ちはよく理解できたので、僕は彼女に母直伝のおまじないを伝授して差し上げようと思い立った。大人になった今では、ちょっとバカバカしいとも思っているので少々恥ずかしくもあったが。
「はい。子供の頃に、母から教わったベタなおまじないなんですけど。『目の前にいるのは人間じゃなく、カボチャだと思え』だそうです」
「カボチャ……。確かにベタだね」
 それを聞いた途端、彼女はほがらかに笑い出した。母さん、やっぱりこのおまじない、ベタベタすぎるって……。でも、絢乃さんが笑って下さったからいいか。
 そして多分、彼女の中で僕の好感度は爆上がりしたはずだ。別に計算したわけじゃないが。
「ありがと、桐島さん。もう大丈夫! 貴方のおかげで、おまじないなしでもやれそうな気がしてきた」
 僕の想定とは違う形ではあるものの、彼女の緊張を解すことができたので、僕の秘書としてのスタートは上々と言っていいだろう。特別何をしたというわけでもないが。
 司会進行を務める久保の呼びかけを受け、加奈子さんとお二人でステージへ向われる新会長の背中はすごく頼もしく見えた。

 絢乃新会長の就任スピーチを、僕はステージ横で見守っていた。
 時に原稿どおりに、時にはご自身の言葉で語られる彼女の姿は本当に凛々しく、それは彼女だけでなく僕も待ち焦がれていた瞬間だった。彼女はまさに、この瞬間のために生まれてきた人なんだと思えた。



  タチヨミ版はここまでとなります。


トップシークレット☆桐島編 ~お嬢さま会長に恋した新米秘書~ 【後編】

2024年10月30日 発行 初版

著  者:日暮 ミミ♪
発  行:ヒグラシ出版

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日暮 ミミ♪

生まれも育ちも兵庫県。蠍座・B型。 好きな作家はアガサ・クリスティー、赤川次郎、天花寺さやか、山口恵以子(敬称略)。 子供の頃からの愛読書『あしながおじさん』が作家を目指すきっかけ。

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