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神屋は過去、4冊の電子書籍を刊行してきました。今回、電子書籍:第5冊目をリリースします。過去の電子書籍とは違い、シンプルに、目的別にまとめていきましたので、「教科書」として情報整理などに使いつつ、実践やご質問は走遊Labランニングスクールの「コーチ・スタッフ養成コース」などで学ぶ場を提供していきます。

もちろん、お気軽にご覧いただくのもOK。お待ちしております。

今回のnoteでは目次の紹介と、前文を掲載します。

『ランニングを考察する 第1巻 ランニング感覚』電子書籍2021.1.9
https://note.com/nkamiya/n/n6710a807aca8

『書くこと、発信するということ 神屋語録』電子書籍2021.7.7
https://note.com/nkamiya/n/nc53613237c31

『スポーツと兵法』電子書籍2021.11.1
https://note.com/nkamiya/n/n156f63385622

『ランニングを考察する 第2巻 日々のランニングからの考察』電子書籍2022.9.1
https://note.com/nkamiya/n/nea9495ed0524

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ランニングコーチの教科書:初級編

神屋伸行

走遊Lab



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  この本はタチヨミ版です。

目次

第1章 コーチングの基礎と心構え

1.なぜ子どもにランニングを?:ランニングのメリットと子どもの成長への影響
2.子どもの心をつかむ:子どもとの接し方、モチベーションの上げ方
3.安全第一:怪我予防、熱中症対策、緊急時の対応
4.保護者との連携:保護者への説明、協力体制の構築

第2章 ランニングの基本と指導

1.ウォーミングアップ:体を温める、怪我防止
2.走り方の指導:良いフォーム、呼吸法
3.メニュー作成:年齢別、体力別、目標別のメニュー例
4.ゲームを取り入れた練習:楽しく体を動かす
5.ストレッチ:柔軟性を高め、疲労回復

第3章 心理面のサポート

1.褒める、励ます:子どもの自信を育む
2.失敗を恐れない:チャレンジ精神を育む
3.目標設定:達成感を与える
4.集団での活動:協調性、コミュニケーション能力を育む


第4章 保護者へのサポート

1.保護者向け説明会:ランニングのメリット、注意点
2.Q&A:よくある質問への回答
3.保護者の不安解消:子どもの成長をサポートする
4.保護者との連携:共同で子どもを育てる

第5章 その他

1.ランニングイベントへの参加:子どもたちのモチベーションアップ
2.最新の研究動向:子どもの成長に合わせた指導
3.応急処置の基礎知識:万が一の場合に備える
4.コーチングの楽しさ:やりがいと自己成長

付録

1.子ども向けのストレッチメニュー
2.ゲーム形式の練習メニュー
3.保護者向けアンケート
4.用語解説

前文

ランニングブームのピーク、一気に伸びる時期は過ぎ去った感じがしますが、これからは成熟期として確実に普及を続けていく時期だと考えます。そういった時期では普及する人も大事ですし、初心者をその気にさせつつ、モチベーションアップや離脱を防ぐコーチの役割も重要になっていきます。

また、部活の地域移行など、様々な社会情勢の変化から子どもたちのコーチをする場面、環境づくりや人材育成も急務となっていくことでしょう。

そうした学ぶ環境や経験を積む場として走遊Labランニングスクールをお選びいただければと思いますが、同時に体系立てて学ぶために教本を、まずはエッセンシャル版のような形で大枠を示したいと考え、今回の電子書籍発刊に至りました。

真剣に学ばれる方も、気軽に読み物としてご覧いただく方も、ご購読いただければ幸いです。

著者は中学生から陸上競技(ランニング)を始め、最初は遅かったものの多くの故障やハプニングを超えて全日中やジュニアオリンピックなどにも出場し、高校でも苦労しつつも3年時にインターハイ5000m入賞や全国高校駅伝優勝、大学では箱根駅伝優勝をはじめ、三大駅伝フル出場、すべて優勝を経験してきました。

その後、実業団を経験し、大学の監督など、指導者に転身。それから20年近くにわたり数多くのランナーをコーチしてきました。

20年前はあまり多くはなかったランニングコーチも今や多くの方がボランティアを含め、コーチされている状況となり大変、盛り上がっています。また、部活地域移行を代表とする社会状況の変化や今後の展望を考えて、改めてコーチをコーチ・育成する必要を感じ、そのための基本となる教科書を作成することにしました。

本書は神屋が主宰する走遊Labランニングスクールにおいて、コーチ・スタッフ育成コースにて使用する教科書となります。シンプルに基本となる部分、繰り返し重要性を説くような構成となっており、そこからスクールにて詳細に学ぶ体制を取っています。

物足りないと思う部分もあるでしょうけど、基本を抑えるためにあえて削っておりますので、まずは骨格をご理解いただき、この後に続く教科書シリーズや日頃の神屋のnote、継続して学ぶために走遊Labランニングスクールにご入会(兵庫県加古川市、オンライン対応も可能です)いただければ幸いです。

お子様と保護者双方に役立つ学びの基本として電子書籍から学び、情報整理いただくとともに、実践の場として、質問などを走遊Labランニングスクール「コーチ・スタッフ養成コース」でランニングコーチとしての基盤を作り上げていきましょう!

ご希望に応じて、走遊Labランニングスクールではさらに詳しく説明できます。お気軽にご相談ください。


この電子書籍のポイント

子どもの視点で考える: 子どもが楽しく、安全に運動できることを第一に考える。

保護者との連携: 保護者とのコミュニケーションを密にし、協力して子どもをサポートする。

多様な子どもに対応: 年齢、体力、性格など、子ども一人ひとりの個性に合わせた指導を行う。

安全対策: 怪我防止、熱中症対策など、安全面には十分に配慮する。

各章の深掘り

第1章では、子どもにランニングを指導する意義や、子どもの発達段階に合わせた指導の重要性を解説します。

第2章では、具体的な指導方法やメニューの作り方を、写真やイラストを交えてわかりやすく説明します。

第3章では、子どものモチベーションを維持する方法や、心理的なサポートの重要性を解説します。

第4章では、保護者とのコミュニケーションの取り方や、保護者の不安を解消する方法を解説します。

付録では、コーチングに役立つ資料をまとめます。

さらに、以下の点も検討できます

多様な運動を取り入れる: ランニングだけでなく、体幹トレーニングや柔軟体操なども取り入れる。

季節に応じたメニュー: 季節の変化に合わせたメニューを提案する。

特別なイベント: 運動会や体育祭など、特別なイベントでの指導方法を紹介する。

この目次を参考に、より詳細な内容をご提案、検討していくことが可能です。

第1章 コーチングの基礎と心構え

そもそもあなたはなぜコーチをしようと思ったのでしょうか?自分がコーチをやってみたかったから?頑張る子どもたちの手助けをしたかったから?

その出発点を理解することで、どんなコーチを目指していくかの方向性が決まっていきます。たとえ、スタートが「自分本位」だったとしても、子どもたちやクライアントのためにという理由付けに変わっていけば方向性もそちらに変化します。

逆に、元は子どもたちのためだったはずが、自分の名誉や欲のためにとなっていくと、方向性がズレていってしまいます。

欲が悪いわけではなく、子どもたちやクライアントが主役であり、私たちコーチはあくまでそのサポートであるという認識を基礎に置いて、より良いコーチとなるよう努めていくことが大切ですね。

この章ではまず、コーチをする際に子どもたちにランニングの良さを伝える根拠づくりから取り組んでみましょう。

1.なぜ子どもにランニングを?:ランニングのメリットと子どもの成長への影響
なぜ子どもにランニングがおすすめなのか?
子どもにランニングを勧める理由はたくさんあります。単に体を動かすだけでなく、心身両面で多くのメリットをもたらすからです。

ランニングがもたらす子どもの成長
心身の健康増進
体力向上: 持久力、筋力、柔軟性を高め、心肺機能を向上させます。
肥満予防: 基礎代謝を上げ、肥満予防に繋がります。
免疫力向上: 適度な運動は免疫力を高め、病気にかかりにくい体を作ります。
ストレス解消: 運動はストレスホルモンの分泌を抑制し、気分転換になります。

運動能力の向上
協調性、バランス感覚の向上: ランニングは全身を使う運動なので、協調性やバランス感覚を養います。
敏捷性、反応性の向上: 反復練習を通して、敏捷性や反応性を高めます。

心の成長
目標達成感: 目標を設定し、それを達成することで自信と達成感を味わえます。
忍耐力、根気強さの育成: 長距離を走ることで、忍耐力や根気強さを養います。
集中力の向上: ランニングに集中することで、集中力を高めます。
社会性、協調性の育成: 仲間と走ることで、社会性や協調性を養います。

ランニングが子どもの将来に与える影響
健康な大人へ: 小さい頃から運動習慣を身につけることで、健康な大人へと成長します。
スポーツの基礎体力: さまざまなスポーツの基礎となる体力を作ります。
自信と自立心: 目標達成や克服体験を通して、自信と自立心を育みます。
一生の宝: ランニングで得た経験は、子どもたちの宝物となり、将来のさまざまな場面で活かされます。

まとめ
ランニングは、子どもたちの心身の発達に大きく貢献する素晴らしい運動です。体力向上はもちろん、心の成長にも繋がります。ぜひ、お子さまにランニングを習慣づけることで、健やかな成長をサポートしてあげてください。

ポイント
具体的な例: 具体的なエピソードや事例を交えて説明することで、より理解が深まります。
図や写真: 図や写真を用いて、ランニングのフォームや体の動きを視覚的に説明すると効果的です。
保護者へのメッセージ: 保護者に向けて、ランニングのメリットを伝え、子どもの成長を応援するメッセージを添えると良いでしょう。


子供の年齢別・体力別ランニングメニュー
子どもの年齢や体力によって、適切なランニングメニューは大きく異なります。無理のない範囲で、楽しく継続できるようなメニュー作りが大切です。

年齢別・体力別メニューの考え方
幼児期(3~6歳): 遊び感覚で体を動かすことが重要です。短い距離を何度も繰り返したり、ゲームを取り入れたりして楽しく体を動かしましょう。

学童期(7~12歳): 少しずつ距離を伸ばしたり、時間を長くしたりして、持久力を養います。ただし、成長期のため、無理な負荷は避けましょう。

思春期(13歳~): 体力が大きく変化する時期です。個々の成長に合わせてメニューを調整し、本格的なトレーニングも取り入れていくことができます。

年齢別具体的なメニュー例
幼児期(3~6歳)
ウォーミングアップ: 手足を大きく動かしたり、鬼ごっこをしたりして体を温めます。

メイン:
短距離ダッシュを5~10回繰り返す
おにごっこ、ドッジボールなどのゲーム
親子で手をつないでゆっくり走る
クールダウン: 静かに座って深呼吸をする、軽いストレッチを行う

学童期(7~12歳)
ウォーミングアップ: ジョギング、軽い体操

メイン:
5分~10分程度のジョギング
インターバルトレーニング(短い距離を全力で走り、休憩を挟む)
サーキットトレーニング(様々な運動を組み合わせる)
クールダウン: 静走、ストレッチ

思春期(13歳~)
ウォーミングアップ: ジョギング、動的ストレッチ

メイン:
長距離走(30分~1時間)
インターバルトレーニング(強度、間隔を調整)
ヒル走
クールダウン: 静走、静的ストレッチ

体力別メニューの調整
体力があまりない場合:
ウォーミングアップとクールダウンを長めに取る
走る時間よりも歩く時間を多くする
休息をこまめに入れる

体力がある場合:
距離を長くしたり、時間を長くしたりする
インターバルトレーニングの強度を上げる
ヒル走を取り入れる

メニュー作成時の注意点
無理のない範囲で: 子どもが楽しめる範囲でメニューを設定しましょう。
安全第一: 十分な準備運動を行い、怪我のないように注意しましょう。
変化を付ける: 同じメニューを繰り返すのではなく、様々なメニューを取り入れて飽きさせないようにしましょう。
個性を尊重: 子ども一人ひとりの体力や性格に合わせてメニューを調整しましょう。
保護者の協力: 保護者と一緒にメニューを考えたり、一緒に運動したりすることも効果的です。

まとめ
子どもの年齢や体力に合わせたランニングメニューを作成し、無理なく楽しく運動を続けることが大切です。

ポイント
遊びを取り入れる: ゲーム感覚で運動することで、子どもは楽しみながら体を動かすことができます。
目標を設定する: 目標を設定することで、子どもはモチベーションを維持できます。
褒める: 子どもたちの頑張りを褒めることで、自信に繋がります。

その他
季節や天候に合わせたメニュー: 夏は暑さ対策、冬は防寒対策など、季節や天候に合わせたメニューを心がけましょう。

専門家のアドバイス: 不安な場合は、小児科医やスポーツトレーナーに相談しましょう。

上記はあくまで一例です。 ご家庭の状況やお子様の個性に合わせて、メニューを調整してください。

より詳細なメニューを作成したい場合は、以下の情報があると助かります。個人情報などに留意しながら、保護者に許可を取り、情報収集しましょう。



  タチヨミ版はここまでとなります。


ランニングコーチの教科書:初級編

2025年3月1日 発行 初版

著  者:神屋伸行
発  行:走遊Lab

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