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「推し」探しのススメ

佐和山 杠葉、るちゃ、climaxサーモン、よぎぼ

二松学舎大学



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プロローグ:この本を手に取ってくださったあなたへ

佐和山 杠葉


 まず、この本をお手に取って頂きありがとうございます。
 この本は、「推し」や「沼」について未開拓なあなたに向けて、筆者たちがそれぞれのおすすめのアニメやゲームを紹介していきます。この本を通じて、「推し」や「沼」について知っていただき、普段自分が手を出してこなかった作品にも触れるきっかけになってくれたらうれしいです。

 目 次

プロローグ:この本を手に取ってくださったあなたへ

「推し」探しの第一歩を踏み出そう

佐和山 杠葉

推し活で広がる世界

るちゃ

私史上最高のオシャレなRPG『ペルソナ5R』

climaxサーモン

ゲームを好きになるために

よぎぼ

「推し」探しの第一歩を
踏み出そう

佐和山 杠葉

「推し」探しの第一歩を踏み出そう

佐和山 杠葉


 みなさんは、「推し」に相当する存在はいるでしょうか。「沼」なるコンテンツはあるでしょうか。「推し活」をしたことはあるでしょうか。そもそも、「推し」や「沼」とは何か知っていますか。
 本稿では、はじめに「推し」や「沼」がどんなものか理解していただき、次に筆者の「推し」作品をピックアップして紹介したいと思います。
 それでは、さっそく「推し」探しの旅へ出かけましょう。

「推し」や「沼」についての理解を深めよう

 みなさんは、「このコンテンツ、マジで『沼』だわ」「『推し』がてぇてぇ(※1)」などの会話をしたり、耳にしたりしたことがありますか。もしかしたらこの本を読んでいる方の中には、聞いたことはあるけどよく分からない、という方もいるかもしれませんが、ご心配には及びません。これから説明していくので、ご安心ください。

「推し」とは?

 「推し」という言葉を、実用日本語表現辞典で検索してみると、「特定の人物やキャラクター、作品、商品などに対して、熱心な支持や愛情を示す行為やその対象を指す言葉」とあります(※2)。つまり、ただ「あの人はかわいいなぁ」「このキャラクターは格好良いなあ」と人物やキャラクターそのものに感動するだけでなく、アーティストであればCDやグッズ、アニメキャラクターであればキーホルダーやフィギュア……というような、彼らが提供するものをたくさん集めたいという気持ちにさせるような対象に「推し」という言葉は適用されるといえます。平たくいえば、熱狂的なファンが向ける信仰対象や、精神的な支え・憧れの対象のことを「推し」と呼ぶのです。

「沼」とは?

 さきほどと同じく、実用日本語表現辞典で「沼」について検索すると、「『抜け出せない状況』を指す比喩として用いられてきた語である。ネットスラングの『沼』もこれに通底する表現といえる」とあります(※3)。つまり、サブカル的な要素の強い趣味での「沼」とは、簡単には抜け出せないほどそのジャンルに没頭し、金も時間もどっぷりとつぎこんでいる状態のことを指すといえます。

筆者オススメ作品

 第1節で「推し」や「沼」がどういったものなのか、なんとなく掴めてきたころだと思います。第2節では、作者の浸かっている「沼」や傾倒している「推し」について述べていきます。

この沼ハマって10年以上!? 戦国時代が舞台のあのバカゲー

 筆者が最初にハマった「沼」は何か? と聞かれて真っ先に挙げるのは、株式会社カプコンから発売されている『戦国BASARA』です。このゲームから歴史ジャンルに興味を持ったと言っても過言ではありません。
 このゲームは、1作品目に関してはかれこれ20年も前の古いものになりますが、現在の高画質のコンシューマーゲームやスマホゲームにはない良さがあると個人的に感じています。本シリーズの魅力は、なんといっても設定がぶっ飛んでいるところです。例えば伊達政宗は雷をまとって六爪流(※4)で暴れまわり、本多忠勝はもはやロボットのような見た目で戦場を駆け回ります。このヘンテコさが、ほかの歴史ゲームでは味わえない楽しさだと思います。そんな『戦国BASARA』は2015年以降新作のナンバリングタイトルのゲームは出ていませんが、くじやガチャガチャなど現在も様々なグッズが展開され、コラボカフェの開催も定期的にあるので、筆者はこの沼から逃れることができずにいます。

推しについて

 せっかくなので、先ほどの項で説明した『戦国BASARA』の中での推しを紹介していこうと思います。筆者の推しは、ナンバリング的には3作目となる『戦国BASARA3』にて初登場した石田三成です。ビジュアルはかなり特徴的なので、一度検索してみることをオススメします。彼の魅力は、長刀でのスタイリッシュな居合アクションの美しさ、純粋過ぎたがゆえの精神面の脆さ、強い忠誠心など、枚挙に暇がないです。
 『戦国BASARA3』は、ぶっ飛び具合が少し抑えられ、関ヶ原の戦いまでのストーリーを中心に展開していくのですが、ストーリーが激重過ぎて印象に残ること間違いなしです。そのため、バカゲーよりストーリーを楽しみたい人は、ぜひ『戦国BASARA3』の西軍側の石田三成でプレイしてみてください。

最後に

 第1節では「推し」や「沼」について説明し、第2節では筆者のオススメを紹介しました。筆者のオススメは古い作品なので、ひょっとしたら入手困難となっているかもしれません。それでももしどこかで見つけた場合には、本稿の紹介を思い出してゲームを手に取ってプレイしていただけたらうれしいです。ゲームが気に入ったら、ぜひ漫画やアニメにも手を出してみてください。「推し」武将との出会いがあるかもしれません。

出典・参考文献・注

(※1)若い人たちの間やネット上でよく使われている、「尊い」を少し崩した言葉。「最高」や「萌え」などの感情が包含されている。

(※2)Weblio辞書 実用日本語表現辞典 「推し」(最終閲覧日:2025年5月23日) 
https://www.weblio.jp/content/%E6%8E%A8%E3%81%97

(※3)Weblio辞書 実用日本語表現辞典 「沼」(最終閲覧日:2025年5月23日) 
https://www.weblio.jp/content/%E6%B2%BC

(※4)右手に3本、左手に3本、刀を指の間に挟んで戦う政宗の自己流の戦い方。

推し活で広がる世界

るちゃ

推し活で広がる世界

るちゃ

「推し」の広がり

 最近、「推し」という言葉を日常生活で耳にする機会が増えました。友人たちの会話の中でも「推し」の存在について語るようになったり、「推し活」をテーマとしたカフェやアクセサリー店が登場したりと、「推し」は私たちにとって身近なものとなりました。その一方で、「推し活に興味はあるけれど何から始めたらいいのか分からない」「自分の好きなジャンルや推しが見つからない」という声も耳にします。特に、まだ「推し」の居ない方や、「推し活」未経験の方にとっては、その楽しさや魅力が伝わりにくいかもしれません。
 本稿では身近な存在になりつつある「推し」について、私の推しや推し活の体験を交えながら、「推し」を見つけるきっかけとなることを目指します。

「推し」とは何か

デジタル大辞泉によると「推し(おし)」とは、主にアイドルや俳優について用いられる日本の俗語であり、人に薦めたいと思うほどに好感を持っている人物のことを指します。元々は、アイドルグループの中で最も好感を持っている人物である推しメンを由来とする言葉です(※1)。現在ではその意味合いは大きく広がっていて、アイドルや俳優だけでなく、アニメや漫画のキャラクタースポーツ選手、さらにはYouTuberやVTuber、作家など様々な分野で「推し」が存在するようになっています。
 「推し」とは、ただ好きなだけではなく、その魅力を誰かに伝えたくなったり、語り合いたくなるような存在です。誰かや何かを心から応援したい、頑張っている姿に勇気をもらえる、日々の生活でその存在を思い浮かべるだけで頑張れる、そんな感情を抱かせてくれるものが「推し」なのです。
 たとえば、テレビで見る俳優の演技やSNSでふと流れてきたアーティストの作品に惹かれたり、VTuberの配信スタイルに興味を惹かれたりすることがあります。また、ゲームキャラクターのビジュアルに惹かれて、何度もプレイしたくなることもあるでしょう。そんなふうに、自分の中で「特別」だと感じられる存在に出会ったとき、それこそが「推し」なんだと思います。
 また、「推し」は必ずしも人である必要はありません。最近では動物や地域のご当地キャラクター、お気に入りのカフェを「推し」と呼ぶ人もいます。たとえば、オランダにあるアザラシの保護施設「ピーテルブーレンアザラシセンター」(通称アザラシ幼稚園)では、保護されたアザラシの赤ちゃんたちが生活する様子がYouTubeや公式サイトで発信されており(※2)、多くの日本人が「この子たちを応援したい」と、YouTubeのライブ配信で投げ銭をして話題になっていました。自分が「応援したい」「誰かに薦めたい、知ってもらいたい」と思えるものであればそれが何であろうと「推し」になりえるのです。
 「推し」は、私たちの日常に小さな幸せや楽しみをもたらしてくれます。落ち込んだ時にも勇気や元気を与えてくれて心の支えになってくれることもあります。「推し活」はそんな特別な存在との出会いから始まります。

推し活とは

 次に「推し活」とは一体どんな活動なのでしょうか。簡単に言えば「自分の推しを応援するためにする様々な行動」の事です。たとえば、推しが出演する映画やテレビ番組、ライブやイベントのチェックや関連グッズの収集、グッズの撮影、SNS上での普及活動も「推し活」に含まれます。最近では、生誕祭と称して誕生日を祝うためにグッズを並べてケーキを用意し、その様子をSNSでシェアしたり、推しのイメージカラーのアクセサリーを身に着けて楽しむ人も増えています。
 「推し活」の楽しみ方は人それぞれで決まったルールなどは存在しません。自分の思うように、無理のない範囲で楽しむことが「推し活」を長く楽しむコツだと思います。また推し活を通して新しい友人が出来たり、行動範囲が広がったり、日常生活に新しい楽しみが生まれることもあります。
 次の節では、私自身がどのように推しと出会い、どんな魅力がありどんな推し活を楽しんでいるのかを紹介します。

葛葉がいるから頑張れる

 私は約4年推している人がいます。それはANYCOLOR株式会社が運営するVTuber・バーチャルライバーグループ「にじさんじ」所属の「葛葉(くずは)」です。
 VTuberとはバーチャルYouTuberの略称で、2Dや3Dのアバターを使用して、YouTubeなどのメディアで活動する動画投稿・生放送を行う配信者です(※3)。VTuberの多くは生放送を中心に活動していて、視聴者とリアルタイムでコミュニケーションを取ることができるのが大きな特徴です。視聴者はコメント機能で直接VTuberに話しかけることが出来、そのコメントにVTuberが返答したりします。そのため、ファンは配信の一部になっていると実感できて、親近感や一体感が生まれます。また、配信内容はゲーム実況や雑談、歌などさまざまで、自分が視聴したいコンテンツにあったVTuberをみつけて楽しむことが出来ます。

「にじさんじ」所属 葛葉

 その中でも私の「推し」の葛葉は、「にじさんじ」の中でも特に人気なVTuberの1人です。YouTubeの登録者数は約198万人で男性VTuberの中でも高い人気があります。「にじさんじ」とグループが統合される前は「にじさんじゲーマーズ」としてデビューしていて、名前の通りゲーム配信が主軸のVTuberです。
 公式サイトの紹介では「親の甘い蜜を吸い続けるニートのゲーマー吸血鬼。見た目にそぐわず我が儘で気まぐれな子供っぽい性格で、すぐ調子に乗る悪い癖がある。おまけにかなり現金でお金に目がない救いようのないヴァンパイア。(※4)」と紹介されています。
 紹介と外見だけ見ると少し癖の強いキャラクターに見えるかもしれませんが、配信を見てみるとリスナーとのやり取りで見せるおちゃめな一面や圧倒的なトーク力、ゲームスキルの高さなど魅力度の高いVTuberです。

きっかけと魅力

 私が葛葉を推し始めたきっかけとしては、生配信が多いために多くつくられている「切り抜き動画」です。YouTubeで偶然お勧めに流れてきた「ARK:Survival Evolved」というオープンワールド恐竜サバイバルアクションゲームをプレイしている短い動画を見たのがきっかけでした。
 その動画では、葛葉が仲間たちと協力しながら恐竜を捕まえたり、予想外のハプニングに大笑いしたりする姿が映っていました。ゲームの世界観に負けないほど自由奔放で、時々無茶な行動をとる葛葉の姿に、思わず切り抜き元のアーカイブをすべて見てしまいました。さらに、リスナーや仲間との軽快なやり取りや、予想外の展開にも動じながらも、笑いに変えてしまう高いトーク力に、自然と笑顔になったのを覚えています。
 最初は「面白い人だな」と気軽に見ていましたが、気づけば他の切り抜き動画も次々と再生していました。どの動画でも、葛葉の飾らない性格や、ゲームを心から楽しんでいるのが伝わってきて、どんどん彼の魅力に惹かれていきました。
 だんだん、切り抜きだけでは物足りなくなり、配信もリアルタイムで見るようになりました。リスナーとの距離感が近く、ゲームをしながらもコメントに即座に反応したり、時には真剣な話をしたりする葛葉の姿に、どんどんはまっていきました。今では、葛葉の配信や切り抜きが私の毎日の楽しみとなっています。
 しかし葛葉の魅力は配信だけではありません。葛葉は歌手としても活動しておりオリジナル曲やカバー曲も出していて、普段の声からは想像できないような音域や独特な歌声は、配信とはまた違う一面を感じることが出来ます。ライブイベントなどで堂々と歌う姿やパフォーマンスからも視聴者にいいものを届けたいという葛葉の気持ちが感じられます。普段はマイペースでおちゃめな様子から打って変わって、歌になると一気にアーティストを感じさせてくれるこのギャップも大きな魅力の一つです。
 このように、配信者としても歌手としても素晴らしい才能を持っている葛葉は、私にとってかけがえのない存在になっています。

私の推し活

 私は、様々な形で葛葉の推し活を楽しんでいます。たとえばInstagramで葛葉に関するイベントやライブの感想、配信の感想をストーリーで発信しています。同じファンの方と配信の感想について語ったり、グッズの写真をシェアすることで、自分の推し活コミュニティが広がって、より「推し活」を楽しむことが出来ています。
 またグッズも私の「推し活」には欠かせないものになっていて、特にお気に入りのグッズが、パペットとチェキです。新しいグッズが発売されるたびにチェックしています。ランダムのグッズの場合は、自分の好きなビジュアルのものと交換してくれる方を探したりもします。新しいパペットをお迎えした時には、いつもより身近に「推し」を感じることができます。パペットと一緒に写真を撮ったり、部屋に飾ることで、日常の中でも「推し」を感じることが出来ます。
 さらにカフェでの「ぬい活」もよくしています。「ぬい活」とは推しなどのぬいぐるみ(通称ぬい)を持ち歩いて写真を撮ったりして楽しむ活動で推し活の主要な楽しみ方の1つです。葛葉のぬいぐるみやパペット、チェキをカフェに持参し、注文したスイーツやドリンクと一緒に写真を撮って楽しみます。そうすることでまるで推しと一緒にカフェタイムを過ごしている気分になります。
 撮影した写真はInstagramに投稿して、同じ推しを持つファンの方々と交流したり、ハッシュタグを利用することでほかの人の推し活を見るのも楽しみの一つです。
 こうした推し活が私にとって、癒しの時間になっています。

推しを見つける

 このように「推し」や「推し活」は、私たちの日常をさらに充実したものに変えてくれる大切な存在です。しかし最初から「これが推し!」と確信できる出会いは、特別な場面というよりも、むしろ日常の延長線上にあることがほとんどです。私自身も、偶然流れてきた切り抜き動画がきっかけで葛葉という推しに出会い、気づけばその魅力に夢中になっていました。
 「推し活」は人それぞれで、楽しみ方に決まりはありません。SNSで感想を発信したり、グッズを集めたり、ぬいぐるみと一緒に写真を撮ったりと、どんな小さなことでも自分なりの応援の形を見つけることができます。大切なのは、無理せず自分のペースで楽しむこと、そして「少しでも気になる」「応援したい」と思える存在にちょっと心を向けてみることです。
 今「推し」がいない方や「推し活」に一歩踏み出せていない方がいたら、まずは自分の好きなもの、気になるものに触れてみてください。テレビやSNS、YouTube、友人の会話など、きっかけになるものはたくさんあります。小さな「すき」から大きな「推し」につながるかもしれません。
 本書が、あなたの「推し」と出会うきっかけや、「推し活」を始める一歩となればうれしいです。

参考文献

(※1)コトバンク(デジタル大辞泉) 「推し(オシ)とは? 」 
https://kotobank.jp/word/%E6%8E%A8%E3%81%97-2132332
(※2)ユーチュラ 「オランダの『アザラシ幼稚園』が大人気 癒しを求める日本人がYouTube生配信に殺到」
https://yutura.net/news/archives/119658
(※3)ウィキペディアフリー百科事典 「バーチャルYouTuber」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%ABYouTuber
(※4)にじさんじ公式サイト 「葛葉」
https://www.nijisanji.jp/talents/l/kuzuha

私史上最高のオシャレなRPG
『ペルソナ5R』

climaxサーモン

私史上最高のオシャレなRPG『ペルソナ5R』

climaxサーモン

はじめに

 私はこれまで数多くのゲームをプレイしてきた。ノベルゲーム、RPG、アクション、ローグライク、レースゲームにカードゲーム……。沢山のジャンルのゲームに触って来た私だが、大抵のものはクリアした時点で満足してしまいそこでそのゲームに触れることはなくなってしまっていた。そんな私が一度クリアした上で同じストーリーをプレイし始める「周回プレイ」をするほどにハマった、JRPG(japanese RoleーPlaying Game)の金字塔にして長い歴史を持つ「ペルソナ」シリーズを世界的ブランドへと押し上げた日本製ゲームの傑作『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』(以後ペルソナ5R)についてその魅力を余すところなく紹介させていただく。

ゲーム概要

 『ペルソナ5R』はジャンルとしてはRPGに分類されるコンシューマーゲームである。2015年に発売された『ペルソナ5』に多くの要素を追加した完全版として2019年に発売された。現在では、リマスター版が発売され、Nintendo Switch、PlayStation、Steam、Xboxなど様々な機種に対応しており非常に遊びやすくなっている。これを読んでいる方の中には、「『ペルソナ5』ということはペルソナ1〜4にあたる過去作品があるはずだが、まずはそちらをプレイする必要があるのではないか」と考える方もいるだろう。確かに、他のゲームシリーズであれば過去作からプレイすることが前提となっているものもあり、そう考えることは自然である。しかし『ペルソナ』シリーズはシリーズ全体で過去作との繋がりが稀薄であり、前作をプレイしておく必要がない。過去作の要素もないことはないのだが、調べなければそもそも見つからないようなものが多い上にゲームの進行や本編とは一切の関わりがない、いわゆる「小ネタ」であって過去作プレイヤーへの「ファンサービス」の枠に収まっているため過去作について気にする必要はない。実際に筆者である私の初めてのペルソナはこの『ペルソナ5R』だったが、最後まで過去作のことを気にすることなく楽しむことが出来たため安心して頂きたい。当ゲームの概要についての説明は以上だ。この先はゲームの内容について紹介していく。

青春×異世界のストーリー

 本作品のストーリーは、主人公がある事情で東京の高校に転校するところから始まる。スマホにいつの間にかインストールされていた「イセカイナビ」という何度アンインストールしても復活する謎のアプリに違和感を感じながらも学校へ向かうと、そこにあったのは転校先の学校ではなく悪人の歪んだ心が具現化した異世界「パレス」だった。「パレス」に迷い込んだ主人公はそこで「ペルソナ」と呼ばれる特殊能力を発現することになり、その力と異世界を利用して悪人の歪んだ欲望を怪盗として盗み改心させる「心の怪盗団」といて活動していく……というのが本作のストーリーだ。本作はこの異世界と現実世界である東京を行き来しながら表(現実世界)では学生として、裏(異世界)では怪盗団として生活していくことになる。この日常と非日常のギャップが本作のストーリーの大きな魅力となっている。表では学生として日々の勉学に勤しみ、バイトでお金を稼ぎ、学友や身近な人々と交流する高校生らしく青春を謳歌していくストーリーが展開される一方、裏では「パレス」に潜入し悪行を暴き立て怪盗として欲望を盗み改心させ苦しむ人々を救うダークヒーローとしての非日常感満載のストーリーが展開される。パレスでは悪人の邪悪さが可視化されるため表とは真逆のブラックな面があり、この対照的な作りが非日常感を増幅させている。また本作に登場する悪人は、実績故に周囲の大人から守られている暴力教師や極めて強い権力を持ち殺人すらもみ消せる政治家など理不尽な存在ばかりであるため、彼らからもたらされるフラストレーションは凄まじい。だからこそそんな悪人を改心させた際のカタルシスは大きく、その点もストーリーの魅力となっている。

やる事満載のゲーム性

 次にゲーム性について紹介させていただく。本作は怪盗団として「パレス」を攻略する異世界、バトルパートがゲームのメインとして据えられているのだが「パレス」を攻略するための事前準備は現実世界で行うこととなる。そこで重要になってくる要素として「コープ」という機能の存在がある。特殊な技能や権限を持つ人々と協力関係を結び交流し、友好度を上昇させることで「コープアビリティ」を取得できるようになる。「コープアビリティ」は「パレス」攻略において役立つものであり、怪盗団として活動する上で助けとなる存在である。また、特定の相手と絆を深めることで恋人になることも出来る。さらに複数の相手と恋人になることも可能であり、本作のヒロインは10人いるため好きなヒロインを選ぶことも最大10股をすることも可能である。そんな有用な「コープ」を深める上で必要になるのが主人公のパラメータである。「知識」「度胸」「器用さ」「優しさ」「魅力」の5つのパラメータが存在しこれらを高めることで初めて「コープ」を結べる相手もいるため非常に重要なポイントである。これらの能力は日々の授業やアルバイト、イベントに参加したり特定の施設を利用することで高めることができる。そのため、「パレス」攻略の前に学生としての生活を充実させる必要があるため本作をプレイすると、怪盗団よりも現実の方がゲーム性の中心にあるのではないかという考えも浮かぶほどに学生生活は疎かにできない要素である。
 ここまで現実世界のゲーム性について語ってきたが、異世界側も要素が盛り沢山だ。「パレス」には謎解きを軸にしたギミックが数多く存在するのだが、その中には現実世界での行動で動く仕掛けもあるため異世界だけに囚われない発想が重要になる。加えて「パレス」には敵が徘徊しており、潜入する際には怪盗らしく物陰に潜みながら素早く移動し探索を進めることになるのだが、探索中に交戦状態に陥ることもある。そのため、戦うための力であるペルソナの育成は重要な要素である。ペルソナには先天的に保有しており戦闘中に恩恵をもたらす特性と、敵への攻撃手段、味方のサポート手段となる技がある。戦闘を行うことでレベルが上昇し新たな技を獲得できるほか、戦った相手を自分のペルソナとして自らの戦力に加えることができるため、ペルソナ育成に戦闘は欠かせないものである。またペルソナ同士を合体させることで、新たに強力なペルソナを作成することも育成要素として存在する。合体したペルソナは合体元の技や特性を引き継ぐため、自分だけのペルソナを作成可能で、育成の幅は非常に広いといえる。そしてこのゲーム独自の戦闘中の要素として、敵との交渉がある。戦闘中に敵を追い詰めると交渉を持ちかけられることがあり、応じると金銭や異世界で役立つアイテムの獲得または、敵を自らのペルソナに加えることも可能だ。前述の「コープアビリティ」にはこの交渉を有利に進めるためのアビリティもあると言えば、異世界での「コープ」の有用さがわかるだろう。
 そして学生と怪盗、どちらの生活においても大切になってくるのがスケジュールシステムだろう。本作には日付の概念があり、一日に出来る行動の数が決まっている。前述の「コープ」を深めるための交流も「パレス」に潜入することも、施設を利用し主人公のパラメータを上昇させることもこの行動に含まれる。そのため一日一日の行動すべてがとても貴重であり、その日その日でできる事、やらなくてはならないことを考えながら日々を過ごすことが大切になってくる。限られた時間だからこそ青春は尊いのだということを、この作品を通して理解することができるだろう。

「オシャレさ」の根幹

 『ペルソナ5R』を語るうえで欠かせない魅力が、その「オシャレさ」だろう。本作のオシャレさはUIとBGMが根幹となっている。UIとはユーザーインターフェースという単語であり、ゲームでは狭義的にメニューや画面に出てくる数字など表示される情報のことを意味する。本作はこのUIへの力の入れ方が他のゲームと比較しても凄まじいものとなっており、かの『大乱闘スマッシュブラザーズ』を手掛けた桜井政博氏も自身の動画で絶賛するほどである。次にこのゲームのメニュー画面の画像を載せたので見ていただきたい。この赤白黒の三色をベースにしたメニュー画面の構造は一目で「オシャレだ」と思えるだろう。

画像出典:『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』
©株式会社アトラス

 機能性と「オシャレさ」、どちらをとっても一級品であると言えるだろう。また、BGMにも「オシャレさ」が凝縮されている。ゲームのBGMにしては珍しくボーカルが入っていることが本作のBGMの特徴だ。単なるBGMではなくまるで一つの歌を聞いたような満足感が味わえるだろう。楽曲の良さを文で語った所であまり良さが伝わらないと思われるため、下記にオススメ楽曲をまとめておくので聞いてみてほしい。ゲームに興味がないという人でも下記の三曲は是非とも聞いてみていただきたい。

・ゲーム開始直後に流れ、本作の楽曲人気投票でも一位に輝いた「Life will change」
・敵に先制攻撃を決めた時に流れ、テンションを高めてくれる「Take Over」
・絶対に負けられない大一番で流れる一曲「Rivers In the Desert」

おわりに

 『ペルソナ5R』はゲーム性にストーリー、BGMにUIとすべてが高水準なJRPGの傑作である。ここまでの私の文章でその魅力が少しでも伝わってくれていたら幸いだ。その上で、もし興味がわいたのなら是非ともプレイしてみてほしい。新たなペルソナファンが生まれてきてくれることを願っている。

ゲームを好きになるために

よぎぼ

ゲームを好きになるために

よぎぼ

冒険のすべてがここにある――ファイナルファンタジーの世界へ

「ファイナルファンタジー(FF)」という名前には、なぜか不思議な魔力がある。ゲームに詳しくない人でも、その響きにはどこかロマンを感じるのではないだろうか。しかし同時に、「シリーズが多すぎて、どこから始めていいか分からない」「なんとなくハードルが高そう」と感じている人も少なくない。実際、1987年の第1作から始まり、30年以上にわたって続いているこのシリーズは、ナンバリングタイトルだけでも15作以上、派生作品を含めればその数は膨大だ。
 だが、だからこそ、どこかひとつでも「自分に合った作品」に出会えたとき、その感動は何倍にもなる。そして、ファイナルファンタジーという作品群には、必ずどこかに〝あなたが冒険を始めたくなる入口〟がある。

感情で動く冒険者たちと、ともに旅をする

 たとえば『ファイナルファンタジーX』。この作品は、シリーズの中でも特に物語性が高く、「プレイヤー自身が映画の主人公になる」ような体験ができる。主人公ティーダは、スポーツを愛する現代の少年。彼が突如、異世界「スピラ」に放り込まれたところから物語は始まる。
 そこは、巨大な災厄「シン」に脅かされる世界。人々は、祈りと信仰によって生きながらえている。ティーダは召喚士ユウナと出会い、彼女の〝シンを倒す旅〟に同行することになる。この旅の中で、彼らが交わす言葉、直面する別れ、そして明らかになっていく運命の真相は、あまりにも切なく、そして美しい。
 この作品の魅力は、ただストーリーが感動的というだけでなく、「その世界に生きている人々の感情」に触れることができる点にある。登場人物たちは悩み、迷い、ときに立ち止まりながらも進んでいく。まるで自分もその一員として、旅の空気を吸い、心を震わせているような感覚になる。

ひとりでなく、みんなでつくる物語もある

 もうひとつ紹介したいのは、『ファイナルファンタジーⅩⅣ』。これはオンラインRPG、つまりインターネットを介して他のプレイヤーと一緒に冒険するタイプのゲームだ。
「知らない人と遊ぶなんて不安」と思うかもしれない。けれど、FFⅩⅣは驚くほど〝やさしい世界〟でもある。プレイヤーたちは自分のアバター(キャラクター)を作り、壮大な世界「エオルゼア」で生活を始める。戦士になって魔物を倒したり、料理人として素材を集めたり、裁縫師として服を作ったり。まるでひとつの世界がそこに存在していて、自分もその一員として生きていくことができる。
 特に感動的なのは、ストーリーが今も続いているということだ。サービス開始から10年以上が経つ今も、定期的に新しい物語が追加されている。あなたがプレイを始めたとき、他の誰かも同じように新しい物語に出会っているかもしれない。そして、ともに困難を乗り越える中で、気づけば「ゲームの中に、本物の仲間ができていた」なんてこともある。

音楽とグラフィックの融合が創り出す〝記憶に残る瞬間〟

 FFシリーズのもう一つの強みは、「視覚と聴覚」に強く訴えかけてくるところだ。植松伸夫や祖堅正慶など、ゲーム音楽界の巨匠たちが手がけた楽曲の数々は、どれもただのBGMではない。ストーリーの転換点や別れの場面で流れる音楽は、まるで映画のように感動を増幅させる。画面の向こうでキャラクターが涙を流すとき、自分の心も震えている。そんな経験を、FFはごく自然にプレイヤーに与えてくれる。

「難しそう」と感じる人へ――まずは〝どこか〟から始めてみてほしい

 もしあなたが「ゲームは苦手」と思っているなら、FFはむしろ最適な選択肢だ。なぜなら、シリーズごとにテーマや操作性が大きく異なるからだ。アクション性を重視したいなら『FFⅦリメイク』、ストーリー重視なら『FFⅩ』、みんなと一緒に進めたいなら『FFⅩⅣ』。自分に合った一本から、ゆっくり始めることができる。
 ゲームを通して涙を流したことがない人にこそ、FFをやってみてほしい。感動は、画面の向こうではなく、自分の中に起こる。そしてその一歩を踏み出したとき、あなたもきっとこう思うはずだ。

「こんなにも深く、美しい世界があったなんて」と。

メグが泣けば世界が滅びる――『メグとばけもの』

「こんなにもやさしいゲームがあっていいのか」
『メグとばけもの』をプレイしたあと、最初に思ったのはそのことだった。

 この作品は、グラフィックも操作もシンプルなノベルゲームである。選択肢を選んで物語を進める一本道のストーリー。戦闘らしきものはあるが、一般的なゲームにあるような複雑な戦略性はない。だがそれにもかかわらず、あるいはそれだからこそ、このゲームは、プレイヤーの「感情」に深く触れてくる。

小さな女の子とばけものが、心を通わせるまでの物語

 物語は、母親を探している幼い少女・メグが、ふとした拍子に地底世界へと落ちてしまうところから始まる。そこで出会うのが、二体のばけもの――ロイとゴラン。彼らは最初、メグを「食料」として認識し、襲いかかろうとする。だが、メグが泣き出した瞬間、世界に異変が起きる。
 〝ドクン〟と脈打つ音と共に、空間が軋み、すべてが崩れそうになる。ばけものたちは、その原因がメグの「涙」にあることを悟る。

「この子を泣かせてはいけない」

 世界を壊すほどの涙を持つ少女。その日から、ロイとゴランは〝メグを泣かせない〟ために行動をともにするようになる。そして始まるのは、心と心の距離を縮めていく、小さな三人の旅路だ。

感情で進む〝バトル〟――プレイヤーの心を問われるゲームシステム

 このゲームの独特な点は、感情とバトルが密接に結びついていることだ。
 ロイは圧倒的な戦闘能力を誇るばけもので、敵を一撃で粉砕するほどの力を持っている。しかし、彼が傷つくと、そばにいるメグも同時に苦しむ。そしてメグが一定以上のストレスを受けて泣き出してしまうと、ゲームは〝世界の終わり〟として強制終了する。つまり、プレイヤーはただ敵を倒せばいいのではなく、「いかにしてメグを安心させ続けるか」に頭を使う必要がある。
 メグをあやす、話しかける、遊んであげる――そうした行動が〝戦術〟になる。通常のゲームでは軽視されがちな「感情のケア」が、ここでは物語を進める上で最も重要な要素となっている。だからこそ、プレイヤーはロイと共に、〝誰かの気持ちを守る〟という新しい戦いに挑むことになる。

メグの心を通して描かれる、「誰かを理解する」ということ

 ゲームを進めていくと、メグがなぜここにいるのか、母を探す理由は何なのか、ばけものたちはなぜ人間を食べるのか、といった背景が少しずつ明かされていく。その過程で、ロイやゴランの感情も変化していく。とくにロイは、「感情を持たないばけもの」だった自分に、〝心〟が宿っていく過程をプレイヤーとともに体験していく。
 メグはただの「少女」ではなく、愛されること、優しくされることに飢えていた子どもであり、ロイはそれに気づきながら、何も言葉にせず、ただそばにいることを選ぶ。ここには、説明や正義を超えた「共感」がある。
 ゲームというより、一編の童話のようだ。セリフのひとつひとつがやわらかく、だが確かに胸を突いてくる。

このゲームの魅力とは何か

『メグとばけもの』の魅力は、ひとことで言えば「寄り添いの物語」であるということだ。
 誰かを守ること、理解しようとすること、それでもすれ違ってしまうこと。そうした人間の根源的な営みが、あえて〝ばけもの〟と〝少女〟という距離感のある存在を通して描かれている。それが逆に、普遍的な感情をむきだしで伝えてくる。
 さらに、このゲームは「死」や「喪失」といったテーマにも静かに触れている。だが、決して重くはない。なぜなら、そこには必ず〝希望〟があるからだ。プレイヤーが最後にたどりつくのは、「泣くことは、終わりではない」という優しい真実だ。

はじめてゲームをやる人にこそ、やってほしい

 難しい操作もない。時間もさほどかからない。だけど、深く心をえぐってくる。それが『メグとばけもの』である。
 ゲームに苦手意識を持っている人にこそ、むしろこの作品を手に取ってほしい。そこには〝戦い〟ではなく〝つながり〟がある。そしてそのつながりの中で、プレイヤーは〝泣いてはいけない少女〟のために、ただそっと手を差し伸べることになるだろう。
「守りたい」という気持ちが、ゲームのすべてを動かしていく。そんな体験が、ここにはある。

VALORANTで知る〝戦う〟ということ

「自分にこのゲームは無理かもしれない」
 そう思ったことがある人は、きっと少なくないだろう。とくに「FPS(ファースト・パーソン・シューティング)」と呼ばれるジャンルのゲームを前にしたとき、その不安は強くなる。

「反射神経がないとダメなんでしょ」
「画面がぐるぐるして酔ってしまう」
「一瞬でやられて、全然面白くなかった」

 たしかに、FPSは〝人を選ぶ〟ジャンルかもしれない。だが、『VALORANT(ヴァロラント)』は、そうした先入観を覆す、極めて〝誠実なゲーム〟でもある。もしあなたが「苦手意識があるから」と避けていたとしたら、それは本当に惜しいことだ。

 VALORANTは、ただの撃ち合いではない。そこにあるのは、〝戦うこと〟を通して人間性を磨くような、緻密で奥深い世界だ。

一瞬の判断がすべてを変える世界

 VALORANTは、ライアットゲームズが開発した5対5のチーム型FPSである。攻撃側と防御側に分かれ、ラウンドごとに爆弾を設置する/阻止するという目標をめぐって戦う。
 だがこのゲームの真髄は、「撃つこと」だけにあるのではない。
 試合が始まると、プレイヤーは自分のエージェント(キャラクター)を選び、特性の異なるスキルを駆使しながらマップを進む。音を聞き、足音を殺し、視線を交わし、相手の〝心〟を読む。たった一歩の動き、一発の射撃、一度のスキル使用が、勝敗を大きく分ける。
 緊張感は、常に張りつめている。だがそれが、堪らなくおもしろい。
 このゲームでは、「自分の判断で仲間を勝たせた」と感じられる瞬間がある。逆に、「自分の判断ミスで負けた」と強く責任を感じることもある。その積み重ねが、プレイヤーを〝成長させるゲーム〟へと変えていく。

〝才能〟ではなく〝工夫〟で勝つ

 VALORANTは、一見すると「反射神経が命」のように見えるが、実はそれだけでは通用しない。なぜなら、このゲームでは「知識」と「予測」がとても重要だからだ。
 敵の動き、武器の選択、マップの構造、スキルの組み合わせ。情報を集め、それをもとに「次にどう動くか」を考えることが、勝利への鍵となる。
 たとえば、あるラウンドで仲間が敵の位置を報告してくれたとする。その情報から、「敵はこのルートから来る可能性が高い」「あの角にスモークを投げておけば進行を止められる」と予測し、準備して待つ。そうやって作戦を立てて〝相手を出し抜く〟ことができた瞬間、このゲームの面白さが爆発する。
「センスがないから無理」と感じていた人こそ、VALORANTに触れてみてほしい。必要なのはセンスではなく、〝考える力〟なのだから。

仲間と戦うということ

 もう一つ、VALORANTの大きな特徴は、チームワークの重要性である。
 このゲームでは、自分がどれだけ強くても、チームで連携しなければ勝てない。逆に言えば、「自分が仲間のために動くことで、勝利をつかめる」喜びがある。仲間が設置したスキルに合わせて攻める。自分が盾となって時間を稼ぐ。そうやって、バラバラだったプレイヤーがひとつの意思で動き出す瞬間――そこには、まるで〝スポーツ〟のような感動がある。
 チャットやボイスチャット(VC)を通じて知らない人と連携するのが不安な人もいるかもしれない。だが、VCを使わなくてもピン機能や簡単なチャットで十分に協力は可能だ。そして何より、味方との〝無言の呼吸〟が合ったときの快感は、一度味わったらやみつきになる。
 勝っても、負けても、そこには常に学びがある。VALORANTは、単なる勝敗のゲームではない。「自分を磨く場」でもあるのだ。

FPS未経験者にこそ伝えたい、「VALORANTはやさしい」ということ

「FPSは怖い」「うまい人に迷惑をかけたくない」
 そんな不安を持っている人にこそ、VALORANTはおすすめできる。
 なぜなら、VALORANTのプレイヤーの多くは「味方に対してやさしい」からだ。もちろん例外もあるが、VCをつけてナイス! 惜しいナイストライ! という言葉が交わされたりもする。
 そして何より、「練習すれば、必ず上手くなる」ゲームだからだ。スキルの使い方の練習、マップを覚える努力、エイム(照準)を合わせる感覚……すべて、少しずつ積み上げることができる。
 気がつけば、敵に勝てるようになっている。気がつけば、仲間に「ナイス!」と褒められている。そんな瞬間が、確かにやってくる。

最初の一歩が、きっと人生を変える

 VALORANTは、他のゲームと違って、プレイヤーの〝内面〟と深く向き合うゲームだ。自分の弱さ、焦り、怖さ、そして成長。そういった感情のすべてが、このひとつのマッチの中に凝縮されている。
 だからこそ、やってみてほしい。ほんの少しでも興味があるなら、その一歩を踏み出してほしい。撃つことが怖くても、うまくいかなくても、それでもいい。あなたのその一歩が、チームの勝利に、そして自分の成長につながっていくから。
 VALORANTの世界には、あなたの挑戦を待っている場所が、きっとある。

参考文献

ファイナルファンタジーポータルサイト(SQUARE ENIXS)
https://jp.finalfantasy.com/
メグとばけもの(Odencat)
https://odencat.com/bakemono/ja.html
VALORANT(Riot Games)
https://playvalorant.com/ja-jp/

表紙・裏表紙に使用したもの、参考にしたもの

商用フリーのイラスト素材サイト OKUMONO
ハートとリボンとレースの背景-9:16(11種)
https://sozaino.site/archives/23732

ゆるくてかわいい無料イラスト・アイコン素材屋「ぴよたそ」
ゲームをすると体まで動いてしまうひよこのイラスト
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推し活うちわ
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「推し」探しのススメ

2025年7月25日 発行 初版

著  者:佐和山 杠葉、るちゃ、climaxサーモン、よぎぼ
編  集:佐和山 杠葉
表  紙:佐和山 杠葉
発  行:二松学舎大学

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佐和山 杠葉

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