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【ブラインド公開版】文系地方旧帝大・難関国公立/合格スケジュールの設計書【サンプル】

土井万智(どいまさと)

イクスタ



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志望校/大阪公立大学経済学部
二次試験科目/英語・数学・国語

英語
単語はターゲット1200で高校の復習から始め、ターゲット1900まで仕上げます。英熟語は速読英熟語で音読教材も盤石です。英文法は大岩ポラリス1Vintageと進む最も典型的なパターンを採用しています。高2の2月から動画でわかる英文法|読解入門編で英文解釈を基礎から進めます。高2の2月時点で共通テスト60%程度得点できている計算です。ここまでの基礎力をもとに長文読解と英作文を進めます。

数学
入門問題精講でゼロから理解⇨青チャートで定着という2段階構成です。秋以降は文系の数学赤⇨青で地方旧帝大に届く定番のセットです。

国語
現代文は中学レベルの語彙から復習を始めます。合計3冊で現代文の語彙を固めます。現代文の読解は開発講座までです。
古文は高2の12月頃に本格スタートします。古文単語と古文文法を先行させ、読解演習(古文上達)は春休みから始めます。二次向けに読解問題は多めです。

社会・理科基礎・情報
日本史は春休みからなぜと流れでわかる時代と流れで覚える日本史用語を始めて、そのほかの科目は夏休みから時間を取り始めます。

志望校/千葉大学法政経学部
二次試験科目/英語・数学・国語

英語
英単語はLEAP英単語1冊でカバーします。英文法は秋のうちに動画でわかる|必修文法編で基礎を復習し、学校で使用しているNext Stageに冬から本格的に移行します。英文解釈は2冊で標準レベルまで完成させます。後半は自由英作文編と長文読解演習が中心です。

数学
学校で数学の基礎はある程度しっかり勉強していることを前提に、1冊目はSuper Quickで典型問題の復習をします。文系の数学(赤)で共テ75%程度までの応用問題の演習を行います。8月以降は重要問題集共通テスト実戦問題集で二次試験と共テレベルを仕上げます。

国語
現代文の語彙はことばはちからダ!Z会キーワード読解で入試レベルまで仕上げます。読解は最強の現代文新・レベル別現代文問題集(3冊)の合計4冊で演習します。
古文文法は望月の古文教室で入門レベルから始めて、岡本の1冊古典文法で講義とドリル2つの役割を兼ねています。岡本が終わり次第、古文ポラリス3冊で読解問題の演習量を確保します。

社会・理科基礎
世界史は教科書と時代と流れで覚える世界史用語で毎週コツコツと進めます。公民・理科基礎・情報は夏休みに入ってから時間をかけます。

志望校/神戸大学国際人間科学部
二次試験科目/英語・数学・国語

英語
英単語はSTOCK3000で高1の総復習から始めて11月頃にシステム英単語に手をつけます。英熟語はターゲット1000Rで音読教材を確保します。
文法は高校英文法ひとひとつで基礎から丁寧に復習して12月頃からScramble英文法・語法を使って入試レベルまで固めます。英文解釈は英文熟考の上下セットで基礎から入試レベルまで万全です。

数学
数学の配点は少なめなので白チャート1冊で基礎を固める構成です。白チャートと学校の授業だけで共テ80%以上取れる人もいます。後半は1対1対応で二次試験対策、共通テスト実戦問題集で共テ独特の形式に慣れていきます。

国語
現代文は語彙(読解を深める現代文単語)⇨読解入門(田村のやさしく語る現代文・正読現代文)⇨演習(入試精選問題集)という流れで理解から演習までスムーズに繋げます。
古文文法は望月の実況中継の2冊で盤石に理解して、古文ヤマのヤマで典型的な問題を網羅します。次に基本テーマ30古文上達56で二次レベルの演習を積みます。漢文は早覚え速答法で典型の句法をインプットします。

社会・理科基礎
地理は4月から毎週時間を取ります。決める!集中講義シリーズを併用します。理科基礎は化学基礎・生物基礎とも学校教材を活用する前提の計画です。

英語の配点と優先度

国公立大学文系の入試では、全配点のうち20〜30%を英語が占めます。共通テストの900点中200点がリーディングとリスニングに配分され、二次試験でも英語が出題されます。
共通テストで7割を安定して得点できるようになるまで、全科目のうち英語を最優先で進めます

「一文読解」を最速で完成させれば勝てる

大学受験の英語を最も効率的に伸ばす方法は「一文読解の完成」を最優先にすることです。
ピリオドからピリオドまでの一文で読める文章を増やすことで、長文読解も英作文も自然と得点できるようになります。

一文読解は英単語英熟語英文法英文解釈の4分野です。この4分野の標準レベルの知識が十分に固まれば、地方旧帝大でもほぼ全ての英文を読めるようになります。ここまでの知識をベースに、速読力と記述問題への対応力を鍛えることで合格点を取れるようになります。

英単語:「1秒以下」が定着の基準

英単語は毎日30分から1時間100〜200語程度を周回し続けます。
もし中学レベルの英単語に苦手意識がある場合には中学レベルの単語帳から始めることをおすすめします。中学レベルは2ヶ月で完成させることを目指します。
中学レベルを終わらせたら大学入試レベルの単語帳に進みます。標準レベルの単語帳1冊で全ての国公立大学に対応できます。まず前半の1,000語程度を最速で固めることを目指します。こちらも毎日30分から1時間程度で100〜200語程度を周回し続けるのが良いでしょう。
大学入試の標準レベルの単語帳のうち2,000語程度90%定着させることができれば共通テストで80点以上を目指すことができます。また地方旧帝大の二次試験でも単語で困ることは少なくなります。

英熟語:800個で心配ナシ

英単語の影に隠れがちですが、英熟語も必要不可欠です。
入試問題では長文読解の文意の把握でも、選択肢中で単語から熟語の言い換えでも頻出です。

英熟語は動詞を含む熟語300〜400個が最重要です。最初の2〜3ヶ月は動詞を含む熟語から始めて、最終的には800個程度の熟語の9割を1秒以下でスラスラ答えられることを目指します。
英熟語は英単語よりも習得に4〜5倍程度に時間がかかるため、3〜4ヶ月かけて薄く広く何十周もする計画で進めます。英単語の標準レベルを始めるタイミングで一緒に進めましょう。毎日20〜30分程度でコツコツと進めると長期記憶に効率よく残ります。

国公立の記述は英文法が中心

英文法は大学受験英語の中心であり最も差がつく分野です。文法に時間をかけることが合格への最短ルートです。英文法を丁寧に仕上げることができれば長文読解でも英作文でも安定して高得点を取れるようになります。受験勉強を始めてしばらくは英語の勉強時間の半分は英文法にかけるくらい英文法を重視して進めます。

英文法2つのステップ

英文法の学習は2つのステップに分けてステップアップすることで効率的にマスターすることができます。

1つ目は「仕組みを理解するステップ」です。
関係代名詞関係副詞の違いや、不定詞の名詞用法・形容詞用法・副詞用法の使い分けなど、重要箇所の文法の構造を入門レベルの参考書で丁寧に理解します。このステップを丁寧に進めるほどその後の伸びが加速します。3冊のおすすめから1冊選びます。

2つ目は「パターンを覚えるステップ」です。VintageやNext Stageなど、網羅系問題集と呼ばれる教材で500〜1,000題を解きながら典型的な出題パターンを網羅します。文法範囲ごとの代表的な問題や慣用表現を一通り学ぶことができます。半年ほどかけて全体を5〜7周して9割定着させることができれば、ほぼ全ての大学で合格点を取ることができます。

「文法の参考書はどうなればゴールなの?」と質問を受けることがあります。
文法の問題集では「すべての問題を他人に説明できるレベル」を目指して演習と解説を繰り返します。正解の根拠を説明できるようになれば、実際に大学の入試問題を解く際にも自信を持って回答できるようになります。

英文解釈:英文の語順をマスターする

英文解釈では、文中の句や節がどの品詞として機能しているかを見抜き、文型を判断して意味を把握する訓練をします。さらに、倒置や強調構文など特殊な構造のパターンも学び、どんな文章でもスラスラと意味が取れるようになることを目指します。

入門レベルの1〜2冊で品詞の判別語順の原理原則を学び、さらに1〜2冊で特殊で難しい構文の型をマスターします。(入門と標準の違いについては2章でご紹介しています)

標準レベルの参考書ではさらに特殊な、難しい構文の意味の取り方を学びます。関係代名詞so that構文など、入試で頻出の構文を把握し自然に訳す方法を学びます。

ここまでの英単語・英熟語・英文法・英文解釈の標準レベルまでが9割程度完成していれば、共通テストでも国公立大学の二次試験でもほぼ全ての文章を十分に訳すことができるようになります。
高3の4月にこのレベルに達していれば地方旧帝大は十分に合格圏内に入っています。

長文読解:本番形式の設問練習&速読

一文読解までの知識が8割固まり、共通テストレベルで75点程度が安定したら長文読解の演習を始めます。長文読解の問題集では実際の入試問題の設問形式に慣れることで、早く正確に解答できるように訓練します。また本番レベルの長文を読むスピード感を養います。

長文読解の演習をすることで、設問のパターンやテーマを身につけることができます。知っているパターンが増えるほど、初見の文章でも「この展開は見たことがある」と感じられてスムーズに読むことができるようになります。
環境問題教育問題人工知能など頻出テーマの展開パターンをインプットします。

一文読解までの知識が固まってからは毎週2〜3題のペースで長文問題を解き続けます。

音読量は速読力

国公立大学の二次試験や私立大学の個別試験はもとより、共通テストでは異常とも言える速読力が求められます。声に出せるスピード程度の読解スピードでは共通テスト英語全体の半分程度しか解き終わらないほど分量が多いです。そこで、速読力の強化は共通テスト対策において非常に重要なテーマです。

速読力強化のために、長文の問題集や速読シリーズ(Z会)の文章を使って1本あたり30回程度の音読を繰り返します。合計で50〜60本の長文を30回ずつ音読することができれば、大学受験で十分に戦える速読力を身につけることができます。

春頃から毎日20〜30分でシャドーイングをしながら速読練習を続けます。

英作文:型を身につければ安定して得点できる

英作文は和文英訳自由英作文で対策内容が大きく異なります。二次試験で出題されている形式の対策を行います。

和文英訳は、日本語を英語に翻訳する問題形式です。型通りの英文を正確に書けるようになることが最大の得点源です。時制の一致、関係詞の使い方、比較表現など、頻出の型を100本程度インプットすれば本番で安定して書けるようになります。減点されない英文を書くためには、前述の英文法が不可欠な分野です。

自由英作文は、80〜120ワードで自分の意見を英語で表現する問題形式です。対策として、自由英作文ならではの構成展開を身につけます。「結論→理由→具体例→もう一度結論」の型など、失敗しにくい構成を作ります。
自由英作文の英文では独特なアイデアは必要ありません。無難な意見を論理的に構成できる力があれば確実に得点源にすることができます。論理的な構成力と、スペルミスや文法ミスでの失点を減らすために演習を繰り返します。

数学は「ていねいに理解⇨解法パターン」で合格点を取れる

大学受験で出題される問題のタイプは3つのレベルに分かれています。
1つ目は公式や定理を使って1回の計算で解ける問題。2つ目は典型的な解法パターンをあてはめて解く問題。3つ目は、複数の解法を組み合わせる初見の応用問題です。

大学受験で出題されるのはほとんどが2つ目のレベルまでで、このレベルの問題を抜け漏れなく解くことができるようになれば地方国公立大学でも合格点を取ることができます。同時に共通テストでも70点を目指すことができます。

大学受験の数学を始めたら、入門レベルと標準レベルの問題集を使って典型的な問題をスラスラと解けるようになることを目指します。ここまでのステップが大学受験数学の最も重要かつ時間のかかるレベル帯です。

一方で地方旧帝大など難関大学では、こうした典型パターンには収まりきらない応用問題も出題されます。いわゆる難問です。ただ、こうした難問は解けなくても典型的な問題をミスなく正答することができれば合格点を取ることができます。

つまり大学受験では、典型的な解法パターンをしっかり身につけることが合格への最短ルートです。必ずしも突飛な難問や思考問題は解ける必要はないんです。

地方旧帝大では、共通テストで85点程度取れるくらいの実力で定番の問題を定番の解法で解くことができれば、二次試験でも十分に合格点である65%に届きます

数学は分量がとても多く億劫になる人が多いようですが、全体を分解してみると「こういう時、こうなる」の繰り返しです。公式と解法のパターンを覚え続けることで入試レベルでも十分に得点できるようになります。

「公式」と「求めるもの」をセットで覚える

各分野の問題を解くために公式を覚えることになりますが、そこで公式の発動条件もセットで理解しておくと、どんな問題でも自在に使いこなせるようになります。

例えば二次方程式の判別式であれば、「実数解の個数を判定するためのもので、係数a, b, cが分かっていれば使える」というところまで把握しておくことで、問題文を見たときに「ここで判別式が使える」と自然に気付くことができます。

公式の意味まで理解できていれば初見の問題でも適切な公式を選ぶことができるようになります。

数学は量より「1行ずつ丁寧に」

数学の参考書の解説を読む際は1行ごとに論理の流れを追いかけます。ここに全てが詰まっています。

確認すべきポイントは3つです。①「なぜその式変形をしたのか」、②「なぜその解法を選んだのか」、③「次の行に進むために必要なものは何か」
この3つを自分の言葉で説明できれば、その解法は完全に自分のものになっており、典型的な問題は解けるようになっています。

問題集では問題のレベルが上がるにつれて解説で基本的な式変形が省かれることが多くなります。この行間を自分で補える力が身につくと、どんなレベルの問題集に進んでもスムーズに理解できるようになります。

問題集の解説で省略されているものが分からなくて詰まってしまうことがあれば、今はその箇所の写真を生成AIにアップロードして質問すればmピンポイントで詳しく解説してくれます。納得いくまで質問することができます。ぜひ試してみてください。

チャートを制する者が、数学を制する

「青チャート」「黄色チャート」「ニューアクションレジェンド」など網羅系と呼ばれる問題集は大学受験の数学で最も長い時間を使う教材
です。難関大学合格にはほぼ不可欠(総合的に見てコスパも良い)なので進め方をご紹介します。

例えば青チャートの進め方を例にあげます。

青チャートは、IAだけで約150題の例題があり、1周目は40〜60時間かかります。2周目以降は解ける問題が増えているため、1周あたりの時間は半分程度に短縮されていきます。

進め方のコツは、コンパスのレベルを段階的に上げていくことです。
まずコンパス2までの問題を2〜3周して8割解けるようにします。この段階で各分野の基本的な公式と解法が身につき、共通テストの各大問の前半が解けるようになります。
地方国公立大学の二次試験でも各大問(1)は解ける問題が出てきます。共通テストでは40〜50%程度の得点が見込めます。

次にコンパス3までの問題を同様に繰り返します。コンパス3まで8割解けるようになることで、共通テストで65〜75%程度を安定して取れるようになり、地方国公立大学の二次試験でも4〜5割程度は得点できるレベルに到達します。

さらにコンパス4まで進めると、旧帝大やTOCKYの二次試験でも合格点を狙えるレベルになります。共通テストでは75〜85%程度が目安です。

問題を見たときに「この問題にはこの解法を使う」とすぐ浮かぶ状態になっていればそのレベルは卒業です。解けた問題に○、解けなかった問題に×をつけて、×の問題だけを集中的に周回すると、効率よく全体の定着率を上げることができます。

「黄色チャート」を使う場合はコンパスの数字を1つ上に読み替えてください。黄色チャートのコンパス3が青チャートのコンパス2、黄色チャートのコンパス4までが青チャートのコンパス3までにおおよそ対応しています。

「ニューアクションレジェンド」の場合には、「青チャート」のコンパス3が「ニューアクションレジェンド」の星2と3の間のレベルです。

共通テスト数学で高得点を取るための3つの力

共通テストの数学は出題形式が特殊です。センター時代と比べても平均点が不安定になり国公立志望にとって「鬼門」と言われるようになりました。

そんな共通テストですが、この試験では基礎力スピード読解力の3つの力を鍛えることで高得点を目指すことができます。

基礎力は全ての土台です。基礎力とは公式と典型的な解法パターンの暗記です。問題文がどれだけ長くても求められている計算や式変形はあくまで典型的なパターンであることがほとんどです。各大問の前半は基礎的な問題で構成されているため、ここを確実に得点できれば安定して6〜7割に届きます。チャートなどの問題集のコンパス2や3の問題で対応することができます。

解くスピードは、演習量を増やすことで自然と上がっていきますが、日頃から時間を計って問題を解く習慣をつけることでさらに伸ばすことができます。途中式を全て書くのではなく、暗算で処理できる部分を増やすなど、小さな工夫の積み重ねが本番での余裕につながります。

読解力は共通テスト特有の力です。太郎さんや花子さんが何度も登場します。共通テストは問題文が長く設定が複雑に見えることがありますが、必ずしも全てを細かく読む必要はありません。
求められていることを正確に把握し、解くために必要な要素だけをピックアップする力を身につけると、長い問題文にも落ち着いて対応できるようになります。この部分は共通テスト形式に慣れるしかありませんね。慣れてくることで「どの数字を求めればいいのか」を見極める力が身につきます。

二次試験の数学は過去問の分析で伸びる

難関国公立大学志望の場合、典型的なレベルを問題を十分に解けるようになり共通テストで80点以上が安定するようになったら、出来るだけ早く過去問演習に入るのが効率の良い勉強法になります。英語や国語と比べても数学は各地方旧帝大の赤本を解くことが有効です。

難関国公立大学の二次試験では、大学によって分野ごとの出題頻度に特徴があります。
例えば最近は「確率分野」の出題頻度が高い大学が多いようです。志望校の過去問を研究して頻出の分野を見つけることができれば、秋以降はその分野を中心に進めるなど効率的に対策ができます。

この過去問サイクルにできるだけ早く入ることが数学で合格点を取るための最も効果的な戦略です。

現代文

「知識パート」と「読解パート」に分けて進める

現代文の勉強は「知識パート」「読解パート」の22つに分けてそれぞれの知識や理解を定着させます。どちらもインプットと演習の積み重ねで確実に力がつく分野です。

知識パートでは語彙やキーワードをインプットします。キーワードとは、「パラドックス」「形而上学」「相対的」「構造主義」など、大学受験の現代文に頻出する専門用語のことです。日常会話では使わない言葉が本文中に登場するため、語彙の意味を知っているかどうかで本文の理解度が大きく変わります。キーワードの参考書を1〜2冊で評論文がぐっと読みやすくなる実感が得られるはずです。
もしゼロからやり直したい場合には「中学国語力を伸ばす語彙1700」から始めるのがおすすめです。

読解パートでは、問題文を正確に読み設問に答える力を鍛えます。対比構造や具体例、パラグラフ間の関係を見抜く力を鍛えます。知識パートでキーワードを覚えた上で読解演習に進むことで、効率よく読解力を伸ばすことができます。

また、大学受験の現代文では環境問題教育論芸術論都市論メディア論などが頻出のテーマです。頻出テーマの背景知識を知っておくことで、初見の文章でも筆者の主張の方向性を素早く掴めるようになります。読解の演習ではできるだけ多くの問題に取り組み、さまざまなテーマの文章に慣れることを目指します。

現代文はインプットと演習量で伸ばせる科目

現代文には感覚的な科目だと感じられることもあります。それまでの読書経験や文章への慣れによって、大学受験で特別な対策をしなくてもすぐに得点できる人がいるのも事実です。

しかし、勘違いすべきではないのは、それは「勉強しても伸びない」こととは全く違うということです。現代文が得意な人の「感覚」と呼ばれるものを分解してみると、その正体は結局のところ知識と経験の積み重ねであることがほとんどです。
用語など知識をインプットして読み方の技法を身につけることができれば、十分に読むことができるようになります。一見感覚のように思える部分でも、努力と時間で着実に実力として積み上げることができます。

二次試験の記述:2つの型を使い分ける

国公立大学の二次試験で頻出の記述問題は、大きく2つの型に分かれます。型を知っておくことで、記述問題も訓練で安定して得点できるようになります。

1つ目は「傍線部とはどういうことか」という言い換え形式です。傍線部の内容を本文中の別の表現を使って言い換える問題です。傍線部と同じ意味を持つ箇所を本文から探し出してまとめます。

2つ目は「傍線部なのはなぜか」という理由説明形式です。傍線部の原因や根拠を本文中から特定して記述する問題です。傍線部に至るまでの論理の流れを追い、因果関係を明確にして記述します。

この2つの型を意識して演習することで記述問題への対応力が一気に上がります。どちらの型でも共通するのは答えの材料は必ず本文の中にあるという原則です。記述問題集1〜2冊⇨過去問演習で得点力を鍛えることができます。

古文

4つの分野に分けて進める

古文の参考書は①単語②文法/講義③文法/ドリル④文章読解の4つの分野に分けて揃えます。この4分野をそれぞれ1〜2冊ずつ完成させれば、全ての大学の入試問題でも十分に合格点を取ることができます。
英語と同様に、まず文法までの知識を固めてから読解に進むことで効率的に伸ばすことができます。

古文単語:まず150語を最速で固める

古文単語は全体で300〜400語程度です。英単語に比べればだいぶ気持ちがラクです。まず2ヶ月程度で最重要の150語から優先して集中的に覚えて、その後に全範囲へ広げます。
毎日20〜30分程度でコツコツと繰り返し、長期間かけて定着させる計画で進めます。単語帳の9割を即答できる状態が定着の目安です。

古文単語はコアとなるイメージから覚えることで忘れにくくなります。単語帳内に掲載されているコアイメージや例文を活用するのがおすすめです。

文法:用言と助動詞の仕組みが全ての土台

文法は古文の得点力を左右する最重要分野です。文法の理解が深いほど読解でも得点が安定します。

一方で、文法は苦手な人にとって苦しくなりやすい分野でもあるので、丁寧に伸ばす計画を立てます。そこで、文法は2つの教材に分けます。「講義系」の参考書で仕組みを理解し、「ドリル系」の参考書で典型問題を解けるようにします。講義系の代表は「望月の古文教室」や「岡本の1冊古典文法」、演習系の代表は「ステップアップノート」や「古文ヤマのヤマ」などです。

文法はまず用言(動詞・形容詞・形容動詞)の活用から始めます。
用言の活用とは、文中での役割や後ろに続く語によって語尾の形が変わる仕組みのことです。例えば「書く」という動詞は、後に続く語によって「書か(ず)」「書き(て)」「書く(。)」「書け(ば)」と語尾が変化します。この変化のパターンを正確に覚えることが、古文文法の出発点です。

用言の活用が身についたら、次は助動詞に進みます。助動詞は古文文法の中心であり、一文の意味を決定づける最も重要な分野で、共通テストでも直接問われる分野です。
文法の勉強時間の半分は助動詞が占めると言っても過言ではありません。
助動詞には「意味」「活用」「接続」の3つの情報があり、この3つをセットで覚えます。

例えば助動詞「」であれば、意味は「推量・意志・勧誘・適当・仮定・婉曲」、活用は四段型、接続は未然形。この3つが頭に入っていることで、文中に「む」が出てきたときに「この動詞は未然形だから後ろの"む"は助動詞で、文脈から推量の意味だ」と判断できるようになります。

つまり、用言の活用が分かるから助動詞の接続が判断でき⇨接続が判断できるから助動詞を特定でき⇨助動詞が特定できるから一文の意味が正確に取れるという流れです。

敬語も重要分野です。尊敬語・謙譲語・丁寧語の区別は、読解において主語を判定するための必要不可欠な手がかりです。敬語の種類と意味を正確に覚えることで、主語が省略された文章でも誰の行動・発言なのかを特定できるようになります。

読解:主語の把握が最大のテーマ

単語と文法が8割程度固まったら読解問題集に進み、読解問題の演習を始めます。

読解問題集の目的は2つです。1つ目は、単語と文法の知識を実際の文章の中で使いこなす訓練をすること。文章の中で瞬時に判断する力を鍛えます。

2つ目は、入試頻出の設問パターンに慣れることです。主語の把握、登場人物の行動や心情の読み取り、和歌の解釈など、古文特有の問われ方に対応する力を身につけます。

特に主語把握が重要テーマです。古文の文中では主語が省略されていることが多く、前後の敬語や文脈から主語を特定する力が求められます。
登場人物が複数出てくる文章では、誰の行動・発言なのかを1文ずつ追い続けて文章を読解します。

和歌の分野も頻出かつ難しい分野です。和歌を通してどのようなコミュニケーションが行われているのかを、和歌の技法を使いながら読み解きます。

読解問題集では文章題を20〜30題ほど演習することを目指します。
1題ごとに単語や文法の知識で足りなかった部分を、これまでの教材に戻って補強するサイクルで進めます。この段階が終われば、共通テストの古文は8割以上を安定して得点できるようになります。

二次試験は素直な記述問題

地方旧帝大・難関国公立の二次試験では記述問題が出題されますが、内容の理解を問う素直な記述問題が中心です。単語や文法、敬語などの知識を元に本文の展開を十分に理解できていれば得点できる問題です。

漢文

漢文は最もコスパが良い科目

漢文は国語3分野の中で、最も短い時間で得点源にすることができる科目です。覚えるべき句法は60〜70個程度で、それを押さえれば共通テストでも二次試験でも安定して得点できるようになります。
現代文や古文と比べて必要な勉強時間が圧倒的に少ないにもかかわらず共通テストでは45点分の配点があるので確実に得点できれば国語全体の得点を効率的に底上げすることができます。

古文文法が固まってから始める

漢文を読むためには、まず漢文を書き下し文に変換する必要があります。そして書き下し文は古文の文法で読みます。つまり、古文で学んだ用言の活用や助動詞の知識が、漢文を読む上でもそのまま活きてきます。
古文文法が8割程度定着したら漢文を始めるが適切なタイミングです。

1冊で句法を網羅する

漢文の学習の中心は句法の暗記です。再読文字、否定、二重否定、使役、受身など、入試で問われる句法のパターンは数が限られています。1冊の参考書で全ての句法を網羅することができるため、1〜2ヶ月で集中的に仕上げることが可能です。

句形を覚える⇨例文の中での使い方を確認する
この流れで典型的な句法をマスターします。

共通テストと二次試験の違い

共通テストでは句法の知識に加えて、文章全体の内容を正確に把握する力が問われます。句法が定着していれば本文の意味は取れるため、あとは設問に対して丁寧に答える練習を積めば安定して得点できます。

二次試験では書き下し文の記述や現代語訳が出題されることが多く、古文の文法力と漢字の読み取り力がより直接的に問われます。

共通テストと二次試験では、設問形式は若干異なるものの、必要な知識量はほぼ同じと考えて問題ありません。

日本史と世界史、歴史総合を共通テストで高得点を狙うために3つの教材を使い分けます。

もし教科書の内容を丸暗記できていれば共通テストでも知識面での不安はありませんが、教科書は情報が凝縮されすぎており、初学者がいきなり読むと「出来事の因果関係(なぜそうなったか)」を見失い、読み進めるのが難しい場合があります。そのため、以下の4つのステップで進めます。

講義系(理解): 『実況中継』シリーズなどを使い、まずは歴史をストーリーとして掴みます。「なぜこの事件が起きたのか」という背景(因果関係)を読み物として理解するステップです。日本史なら東進ブックスの「金谷のなぜと流れがわかる本」シリーズもおすすめです。

教科書(固め): 講義本で得た知識を山川の教科書などの「標準的な記述」で整理しなおします。共通テストの正誤判定問題は教科書の記述をベースに作られるため、正確な表現を確認することが不可欠です。教科書で必要十分な知識範囲を明確にします。

用語チェック(暗記): 『時代と流れで覚える日本史・世界史用語』などを用い、知識の定着度を客観的に把握します。教科書を読んだ直後に「何も見ずに用語が出てくるか」をテストすることで、自分の弱点を浮き彫りにします。一問一答形式の問題で8割程度暗記することができていれば、共通テストでも十分に得点することができます。

演習(実戦): 共通テスト形式の予想問題や過去問に入ります。ここでは用語の知識だけでなく、初見の資料や統計から正解を導く思考力を養います。10〜15回分程度を目安に演習を繰り返します。

日本史・世界史のまわし方

日本史と世界史は範囲が非常に広く、1から順番に回しても途中で迷子になりかねません。そこで、通史を4つのまとまり(パート)に分け、ステップ1〜3を同時に進めます。例えば日本史であれば「原始から平安まで」を1つのパートとし、2〜3ヶ月かけて取り組みます。

繰り返しの回数: 講義本を2〜3回、教科書を2〜3回読みます。
習得の基準: 用語チェックの正答率を80%以上にします。
得点の目安: この状態になれば、その範囲の共通テスト形式の問題で70%程度の得点が見込めます。

スケジュール

日本史・世界史を共通テストでしか使わない場合は、高校3年生の春から、週に3〜4時間を日本史・世界史の学習にあてます。早い段階からこのペースで進めることで、夏以降に英語や数学の演習時間を十分に確保できるようになります。
高校3年の10月ごろに全範囲を回すことができたら、その時点で共通テスト60〜70点程度です。そこから過去問や実戦問題集を解いて苦手分野を明らかにし、これまでの教材を使って復習して穴埋めをすることで、共通テスト本番での75%を目指します。

文系上位国公立大学の入試において、公民・理科基礎・情報の3科目は共通テストでのみ使用する場合がほとんどです。これらの科目は、主要科目(英語・数学・国語)の学習を優先しつつ、夏休みや秋以降に集中的に取り組むことで短期間で75%以上の得点を狙うことができます。

始めるタイミング

開始時期は、主要科目の共通テストレベルが65〜70%以上で安定したタイミングを目安にします。主要科目の基礎が固まっていない段階でこれらの科目に手をつけると、全体の得点効率が下がります。

目安の時期: 高校3年生の夏休みから
週あたりの時間: 週に合計3〜5時間

難関大学を目指す場合でも、夏休みまでは英語・数学・国語(および二次試験で使用する地歴)に集中し、秋口からこれらの科目をスケジュールに組み込みます。


90時間で8割得点を目指す

共通テストで75〜80%の得点を目標とする場合、1科目あたり60時間から90時間の学習時間を確保します。

例: 週5時間の学習を4ヶ月(16週間)継続すると計80時間となり、目標点数に必要な知識と演習量を確保できます。

インプットから過去問までの3ステップ

以下の3ステップで進めます。教材は、最新の共通テストの傾向が反映されているものを選択してください。

ステップ1:インプット用の参考書(所要時間:30〜40時間)
まずは内容を理解するための参考書を1冊仕上げます。

教材の基準: 200〜300ページ程度の講義形式のもの(例:『決める!』『おもしろいほどわかる』シリーズ等)。
目標: 全体を1〜2周読み、用語の意味や事象の因果関係を把握します。

ステップ2:共通テスト対策問題集(所要時間:20〜30時間)
分野別にまとめられた問題集で、知識のアウトプットを行います。

教材の基準: 駿台や河合塾などから出版されている、短期間で1周できる形式のもの。(例:『短期攻略』『集中講義』シリーズ等)。
目標: ステップ1で得た知識が実際の設問でどのように問われるかを確認します。

ステップ3:過去問・実戦問題集(所要時間:20時間〜)
本番形式の演習で仕上げを行います。


教材: 共通テストの過去問、および各予備校(駿台、河合塾、東進、Z会)が出版している実戦問題集。
目標: 最低10回分以上の演習を行い、制限時間内での解き方を確認します。採点後はステップ1の教材に戻り、不足していた知識を補充します。

最新の共テは読み取りや読解力が不可欠

「公共・倫理」「公共・政治経済」「理科基礎(2科目合計)」「情報I」のいずれも、共通テスト特有の思考力を問う問題が含まれます。単なる用語の暗記に留まらず、図表の読み取りやデータの解釈に慣れることが、75%突破のために必要です。

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2026年6月1日 発行 初版

著  者:土井万智
発  行:イクスタ

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